SPY(スパイ:JYJジェジュン主演)12話あらすじ&日本語訳vol.1
キム・ジェジュン、ペ・ジョンオク出演。SPY12話前半。
あらすじの中で情景や表情も捉えつつ、台詞を丁寧に拾って翻訳していきます。
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まだソヌがやって来る前のことだ。
腕を縛られたまま、ユンジンはじっと考えを巡らせていた。
「事務所はしっかり見張ってるんだろうな」テシクが手下に連絡を取っている。
テシク(電話)「ファン・ギチョルをしっかり監視してろ。ヤツが逃げたら責任はお前に…何?誰?」
「キム・ソンへと一緒にいるって?」テシクが笑い出した。
テシク(電話)「いやいや、放っておけ。親子仲良くあの世で再会させりゃいい」
「!」ユンジンの顔色が変わる。
テシク(電話)「ここはすぐ終わるから、逃げないように見張ってろ。そいつらは俺が処理する」
「キム・ソヌを殺すつもりですか?」電話を終えるなり、ユンジンが言う。
テシクが不思議そうに振り返った。「当然じゃないか?」
テシク「ブツが俺たちの手に渡ったら、それ以上生かしておく理由もないだろ。しかも、あまりにいろいろ知りすぎてるから、殺す理由はハッキリしてる」
ユンジン「…。」
テシク「それに、キム・ソヌ本人だって死んだほうがマシだろう。生きてたって取り調べに拷問、母親の葬儀だってやらなきゃならない。そんな目に遭わせないようにしてやるんだから、感謝してくれてもいいんじゃないか?」
「生かしておくべきです」ユンジンが震える声で言った。
テシク「なぜ?キム・ソヌに情でも残ってるのか?」
テシクをまっすぐ見上げたユンジンの目には力がこもっていた。「キム・ソヌを生かしておけば、私たちが楽になります」
テシク「話してみろ」
ユンジン「国家情報院は今後キム・ソヌを追うはずです。でも、キム・ソヌが死ねば、殺した人間を追うでしょう。今はとりあえずキム・ソヌを追わせておいて、私たちはその間に南を発つんです」
テシク「生かしておけば、キム・ソヌがじっとしていると思うか?しつこく俺たちを追ってくるだろう」
ユンジン「それでも長くは持たないはずです。キム・ソヌにはキム・ソンへの他にも家族がいますから。国家情報院が家族を捕まえれば、キム・ソヌも動けなくなります」
テシクは考え込んだ。
ユンジン「もし問題が起きたら、そのとき殺せばいいんです。今殺せば、無駄に事を大きくするだけです」
「OK!」テシクが言い放つ。「君の言うことにも一理ある」
テシク「キム・ソヌが妙な真似をしないように、君がよくなだめておけよ。むやみに飛び掛ってきたら、殺すしかないからな」
ユンジンは黙って頷く。
「ヤツが来ます」窓の外を見ていた女、ホンランが言った。
テシクは用意していたガムテープを、ユンジンの口に押し当てた。「イ・ユンジン同志、しっかりやろうぜ」
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ソヌはすぐに入ってきた。
部屋の中に痺れるほどの緊張が走る。
ソヌ「ブツを持って来たから、今すぐ解放しろ」
「…。」ユンジンが祈るように両手を握り合わせた。
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テシクの手下がソヌの持って来たノートPCを確認する間も、ソヌはただじっとユンジンを見つめた。
ソヌ「…。」
ユンジン「…。」
チェックプログラムがハードディスクをチェックしている。
『シリアルナンバーOK パスワード解析OK』
手下が頷くと、テシクの顔がパッと輝いた。
#PC画面に出てるチェックプログラムはCドライブを確認してるんだけど、それはいいのかなぁ
テシク「いやぁ!ちゃんと持って来たな。ご苦労だった」
ソヌはPCを操作する手下に銃を突きつけたまま、言った。「ユンジンの解放が先だ」
「ほら」テシクがユンジンを立たせ、彼女を押し出すと、ソヌはテシクを睨んだまま彼女を片手で抱きとめた。
#かっこえーのーー
銃口が一斉に二人に向かう。
テシク「おいおい、興奮するなよ」
ソヌ「…。」
テシク「俺たちで無駄に戦争する必要もないだろ。恋人と楽しく過ごしなよ」
テシクは軽くウィンクして見せ、ユンジンの部屋を出て行った。
手下たちも無言でゾロゾロと彼に続く。
彼らが姿を消した瞬間、ソヌは彼女の手首の縄を解いた。
ユンジンが不憫で、彼の顔が苦痛で歪む。「大丈夫?怪我はない?」
口のガムテープをはがすと、彼はユンジンを強く抱きしめた。
#ガムテープが「痛っ!」ってならなくてよかった(笑
ソヌ「ごめん…!ごめん、ユンジン」
ユンジン「…。」
ユンジンは突然彼を思い切り突き放す。
ソヌ「?」
ユンジン「息が詰まるわ、ホントに」
ソヌ「あ、ごめん。俺、強く抱きしめすぎた…」
ユンジン「そうじゃない」
ユンジンは彼を冷ややかな目で見上げた。「キム・ソヌ。あんたのことがもどかしいって言ってるのよ」
ソヌ「…? イ・ユンジン?」
ユンジン「まだ分からないの?私もあっちの人間なのよ」
ソヌ「…。え?」
ユンジン「仲間だって言ってるのよ、ファン・ギチョルと!!!」
「…。」何も言葉が出ず、ソヌは茫然と彼女を見つめた。
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アパートの前に回した黒いバンにテシクが乗り込むと、見張りをしていた手下、チョンホがさっと携帯を取り出した。
『ハードディスク確保完了』短いメールを打ち、車に戻る。
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キチョルの携帯の着信音が鳴った。
メールの内容をチラリと見ると、キチョルは顔を上げる。「もうすぐ皆ここへ来る」
ヘリム「!」
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「君が… 君がどうしてファン・ギチョルを…?」ソヌはやっとのことでそう尋ねる。
ソヌ「…ちょっと待って。それ、どういうこと?」
ユンジン「初めて会った時から今まで、指示に従って計画的に接近したの」
ソヌ「…。」
ユンジン「国家情報院のキム・ソヌと付き合えっていう、ファン・ギチョルの指示よ」
「…。」ソヌが悲しく目を伏せる。
「驚いたようね」ユンジンは彼に背を向けた。
ユンジン「私も驚いたわ。思ったよりずっと簡単で」
彼女は携帯を掴むと、テーブルのバッグへと戻る。言葉と裏腹に、彼女の心はひどく乱れていた。「少しぐらい疑いなさいよね」
ユンジン「変だと思わなかったの?」
ソヌ「…。」
ユンジン「私が何であんたのこと好きになるのよ?似てるところだって一つもないのに」
ソヌ「…イ・ユンジン」
ユンジン「品物も手に入ったし… 私たちもこの辺でケジメつけましょ」
ソヌ「…。」
「そうじゃなくても飽々し始めたところだったんだから」目を潤ませ、彼女は俯いたまま強い口調で言い切った。
「…。」ソヌは彼女の両肩を掴み、顔を覗きこむ。「俺の目を見て言えよ」
ソヌ「君の言うこと、一つも信じられない。君が何と言おうと、俺たちの気持ちは…」
ユンジン「チョ・スヨンは!」
ソヌ「…!」
ユンジン「…どうして死んだと思う?」
ソヌ「…。」
彼女の問いに、ソヌは愕然とした。
ユンジン「チョ・スヨンが死ぬ前の日、私に言ったこと覚えてる?」
ソヌ「…。」
ユンジン「”大事な作戦がある”」
ソヌ「まさか…」
ユンジン「何?もっと言って欲しい?今、あんたのお母さんとファン・ギチョル、殺されそうになってるんじゃないの?!」
ソヌ「…。」
ユンジン「殺される前に行って… 自分の母親を守りなさい。恋愛ごっこはもうおしまいよ」
「!」ソヌはユンジンの細い首を両手で掴み、そのままベッドへ押し倒す。
抵抗もしないユンジンの目はとても悲しげだ。
「…。」どうしようもなくて、ソヌはその手を離した。
「キム・ソンへが…」大きく咳き込むと、ユンジンは苦しい息で言った。「高麗キャピタル(アジト)にいるわ」
ユンジン「早く行って」
「…。」ゆっくり体を起こすと、ソヌはふらふらと背を向けた。
ソヌ「ユンジン」
ユンジン「…。」
ソヌ「愛してるって言葉も…嘘だったのか」
ユンジン「愛したことは… ないわ」
「…。」ソヌはそのまま彼女の前を立ち去った。
彼女の目から涙がこぼれ落ちるのを見ることもなく…。
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茫然としたまま、ソヌはアパートを出た。
ユンジンとの楽しい日々が次々と思い出される。
彼女はいつも自分を心配し、癒してくれた。
その彼女が、自分を愛したことはないと… そう言ったのだ。
大きな溜息をつくと、彼の目から涙が流れる。
立ち止まり、彼はユンジンの部屋を振り返った。
ソヌ「…。」
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ユンジンは涙を拭い、携帯を手に取った。「オ・テシク同志がハードディスクを持って行きました」
「有難いな」電話の向こうでキチョルが答える。「こんなふうに報告をくれるとは」
キチョル(電話)「やはり賢い。君の誠意を買って、今回のことは決して忘れず、君の家族に恩を返そう」
「誰と話しているの?」銃を向けたまま、ヘリムが言う。「ソヌは?ソヌは無事なの?!」
キチョルが小さく微笑んだ。
キチョル(電話)「キム・ソヌは生きてるのか?」
ユンジン(電話)「はい。キム・ソンへを… 探しに向かいました」
「これまでご苦労だった」キチョルが頷く。
キチョル(電話)「君の仕事はもう終わった。希望していたとおり、家に帰れ」
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電話を切ると、ユンジンはガックリと椅子に腰を落とし、泣いた。
大切な家族を守るために、彼女はもうひとつ大切なものを… 捨てた。
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車を走らせながら、ソヌは電話の着信履歴を確かめた。
母から何度も何度も電話が掛かってる。
音声メッセージが残されているのに気づき、彼はそれを再生した。
『イ・ユンジンはファン・ギチョルが送り込んだスパイよ。最初からあなたを狙って近づいたの」
「…。」ソヌの顔が苦痛に歪む。
ソヌ「母さん… 一体どこまで知ってたんだ?いつまで隠していられると思ってたんだよ?」
#酷なことだったけど、スパイだったってユンジン本人から話せて良かったよね。他の人からバラされるより。
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「ソヌは本当に大丈夫なのね?」ヘリムが念を押す。「怪我もないって?」
キチョル「それよりキム・ソヌの次の人生を心配するべきだろう。生きていても地獄になるだろうに」
ヘリム「…。」
キチョル「ソンへ、お前もだ。さてどうする?俺を殺すにしても、自首するにしても、後戻りは出来ない」
「あるいは」キチョルはゆっくりと身を乗り出した。「俺たちで力を合わせる方法もあるがな」
ヘリム「…。」
キチョル「息子や家族を助けるにしても、ハードディスクを手に入れてこそだろう。よく考えてみろ。誰の言うことを聞くのが得策か」
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バンでアジトへ向かいながら、テシクはノートPCから取り出したハードディスクを、外付けケースに差し込む。
接続された別のPCにパスワード入力画面が表示された。
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ソヌは脇においた携帯をチラリと覗く。
地図が表示されている画面には、追跡対象が赤い点で表示されていた。
#ここで「ソヌがハードディスクにGPS発信機を仕込んだ?」と分かりますね。
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「駐車場に来ましたけど、どこですか?」ヒョンテからの連絡で、ウナが彼を探しに来た。
「あぁ、ここだ、ここ!」手錠で車に繋がれたまま、ヒョンテが手招きした。
ウナ「?」
ヒョンテ「いや、こっちへ来ないで、そっちの方に鍵があるから探してくれ」
ヒョンテの姿を見て、ウナは思わず笑う。「何してるんですか、それ」
ウナ「通りすがりの人に助けてもらえばいいのに」
# ウナ嬢、意外な反応(笑
ヒョンテ「こっ恥ずかしいだろ。これでもスパイなのに」
ちょうど近くを車が通りかかると、ヒョンテは隠れるように身を伏せた。
ウナは呆れて背を向け、鍵をキョロキョロと探し始める。
ヒョンテ「主任は何してる?」
ウナ「大騒ぎですよ。何があったのか詳しいことはわからないけど、狂ったみたいにキム・ソヌを探せって」
「先輩」ウナが振り返る。「ホントに全部キム・ソヌのしわざなんですか?」
ウナ「先輩にそんなことしたのもあいつなんですか?本当に?」
「悪いヤツには見えなかったけど」ウナは首を傾げた。
ヒョンテ「俺たちの仕事ってのは、誰がいいヤツで誰が悪いヤツなのか、それを見分けるのが一番むずかしいんだ。少しずつ調べなきゃな。ほら、さっさと探せよ」
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「先輩!」テシクはハードディスクを片手に、意気揚々とアジトへ戻ってきた。
テシク「ハードディスク持って来ましたよ。あんまり簡単で欠伸が出ましたよ」
そう言いながら、彼は奥の部屋へ近づく。
テシク「俺はすぐ北へ戻りますが、先輩はどうされます?」
「監督官は捕まえないんですか?」キチョルの声が静かに響いた。
テシク「あんなネズミ、また解決すりゃいいでしょ」
テシクはそう言って、キチョルのいる奥の部屋を覗いた。「今は、目の前にいるネズミを先に解決しないとね」
キチョル「…。」
そのとき、後ろから姿を現したヘリムが、テシクに銃を向ける。
「…。」テシクがチラリと目で合図すると、手下のホンランがさらにヘリムのこめかみに銃口を当てた。
ヘリム「…。」
ホンランはいとも簡単にヘリムの手から銃を奪い取る。
テシク「ネズミがもう一匹いたとはね」
キチョル「…。」
ヘリムが引っ張って来られると、キチョルは黙って立ち上がった。
テシク「さぁ、それじゃ、ここで選択だ。一番、ここで死ぬ。二番、教化所に戻って犬のように生きる」
キチョル「南へやって来るとき、今度自由を失うくらいなら死ぬと誓いました」
テシク「OK!一番だな」
キチョル「…。」
テシク「それなら、キム・ソンへはどうしようか」
ヘリム「…。」
テシク「北へ連れて行くのも厄介だし、ここで一緒に死ぬか?」
ヘリム「絶対に死ぬもんですか。いいえ、死ぬわけにはいかないわ!今は絶対に」
強がるヘリムに、テシクが笑う。「このおばさん、分かってないな」
テシク「おばさん、銃に撃たれりゃ死ぬんだよ」
沈黙の中で、テシクがゲラゲラと狂った笑い声を上げる。
「それなら、こういうのはどうだ?」テシクは懐から銃を取り出し、ヘリムに差し出した。
テシク「これでファン・ギチョルを殺せば、おばさんは助けてやるよ」
じっとテシクを見据えたまま、ヘリムは銃を受け取る。
彼女はチラリとキチョルを見ると、逆にテシクに銃を向けた。
テシク「…。」
ヘリム「ハードディスクを渡しなさい。早く」
「これか?」テシクが手に持ったハードディスクを掲げる。「そいつは困るな」
テシク「渡さなかったらどうする?」
ヘリムは思い切って引き金を引いた。
カチャ
小さな音が虚しく鳴る。「!」
テシク「あぁ、びっくりした!」
ヘリム「!!!」
テシク「キム・ソンへ、やはり信用できない女だ」
「二人とも逝かせてやれ」テシクの言葉で、手下が銃の用意をする。
テシク「血が飛ばないように気をつけてな」
銃の用意をしながら手下が—彼はこの作戦の進行状況をキチョルにメールで送っていたチョンホだ—キチョルとチラリと目を合わせる。
銃を握ると、彼は銃口をキチョルではなくテシクへと向けた。
テシク「!!!」
それを見た他の手下たちが銃を抜く前に、彼らにホンランたちが銃を向ける。
皆、ずっとキチョルの下で働いていた部下たちだ。
テシク「お前、何やってる…?」
キチョルはふっと笑い、テシクの手からハードディスクをかすめ取った。
キチョル「お前は親に恵まれたから、世間が分かってない。今じゃ当たりクジも金で買う世の中だ」
テシク「…。」
キチョル「パスワードを」
テシク「どうする?金は独り占めしたいのにパスワードが分からないってな」
キチョル「一番、パスワードを言う。二番…」
テシク「上が俺にパスワードを教えてくれるはずないだろ!俺はただ…」
焦って言い訳するテシクの足を、キチョルが思い切り蹴り飛ばした。「!!!」
銃を片手に目の前を通り過ぎるキチョルを、テシクは慌てて呼び止めた。「待ってくれ!訊いてみるから!」
テシク「父さんに電話して訊いてみるからさ!」
キチョルはソファの上のクッションを掴み、テシクの前へ戻ってくると、テシクのこめかみにクッションをあて、その上から銃を構えた。
キチョル「もういい。お前の親父も知らん」
テシク「!!!」
キチョルが引き金を引く。
音はクッションに吸収され、白い綿が周囲にふわりと舞った。
その瞬間、逃げ出したテシク直属の手下を素早く撃ち殺す。
全ては一瞬だった。
僅かに返り血を浴びたキチョルは、少し興奮した顔でヘリムを振り返った。「昔を思い出さないか?」
#ここ、キチョルの顔の上半分が陰になってて、白い歯を見せて笑うのが余計怖く見えるね。
キチョル「お前にやられて以来、いつだって裏切りに備えて生きてきた」
キチョルは床に落ちた携帯電話を拾い上げる。
どこかに電話しながら、キチョルは何気なくハードディスクを見た。「?」
裏面に貼ってあるバーコードシールがくるくると簡単に剥がれるではないか。
シールの裏には小さな丸いものが取り付けられている。
そこで電話が繋がった。
キチョル(電話)「警察ですね?人が死んだようです」
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ソヌがキチョルたちのアジトへやって来たとき、そこには死体が3つ転がっているだけだった。
慎重に奥へ進むと、彼は倒れているテシクの喉元に指を当て、息絶えているのを確認する。
ソヌ「そんなに経ってない」
彼はふと顔を上げると、デスクの上で視線を止める。「?」
そこには黒いバッグがポツンと置かれていた。
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ヘリムを連れ、キチョルたちは裏から外へ出た。
バンに乗り込もうとしたところで、ヘリムの携帯が鳴る。
チョンホがヘリムのコートのポケットから携帯を取り出し、キチョルに見せた。
キチョル「お前の息子、生きて到着したようだな」
ヘリム「!!! ソ、ソヌ!」
携帯を取り返そうとするヘリムを、手下たちが車へ押し込んだ。
キチョルは後ろを振り返り、またどこかへ電話を掛ける。
キチョル(電話)「少し前に通報したんですが、まだ来ませんね。近くにいるはずですから、早く出動してください」
「えぇ、殺人ですよ」キチョルは大げさに頷く。
彼はそこで携帯の電源を切り、目の前にあったゴミ捨て場へ投げ入れた。
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ここで一旦区切ります。
テシクはここであっさり退場とは。
意外に人が死なないドラマだったので、不意打ちでした。
確かに、彼の濃いキャラはそろそろお腹いっぱいでしたけど^^;
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Comment
いつも本当に
ありがとうございます