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SPY(スパイ:JYJジェジュン主演)8話あらすじ&日本語訳vol.2

   

JYJキム・ジェジュン、コ・ソンヒ出演、「SPY」8話。後半に進みます。

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分別ゴミを手に、ヘリムはユンジンと共に外へ出た。
マンションのエントランスを出たところで、ヘリムが黙って携帯を差し出す。

『盗聴器つけてるの?』

走り書きでそう書かれている。盗聴されるのを警戒しての策だ。
「いいえ、家に盗聴器があるから必要ないって」ユンジンが答えた。

ヘリム「結局、私の言ったことは聞かないのね」
ユンジン「…。」
ヘリム「今日来たのは誰の考え?あなた?ファン・ギチョル?」
ユンジン「私が行けばアクシデントもなく仕事が楽に終わるって言ったんです。心配なさらないでください。私たちが会ったことは誰にも言ってません」
ヘリム「今日の仕事は絶対に邪魔しないで。私がやるから」
ユンジン「邪魔しません」

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ウソクとジュンヒョクはリビングで何やら話し始め、ソヌはキッチンで洗い物をしている。

ヒョンテはダイニングで酒をちびちびとやりながら、周囲をチラリと窺った。
「何してるんですか?PCに近づけって言ってるでしょう!」耳元のモニターからエンジニアの苛立った声が聴こえる。
「うるさいな、全く」小声でぼやき、ヒョンテは酒を注ぎ足した。

ヒョンテ「ソヌ」

「はい?」ソヌが振り返る。

ヒョンテ「PCを使いたいんだ。送ってないメールがあって」
ソヌ「僕の部屋にノートPCがありますよ」
ヒョンテ「あっちか?」

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ソヌの部屋に入ると、ヒョンテはドアを閉めた。
「さぁ、何するんだ?」マイクに話しかける。

エンジニア「インターネットのモデムを探してください」

ヒョンテは机の下にモデムを発見する。「OK.見つけた」

エンジニア「さっき渡したスイッチがあるでしょ。それに付け替えるんです」

ヒョンテは別の機械にケーブルを差し替え、うんざりして息をつく。

ヒョンテ「おい、一体何の真似だ?泥棒猫じゃあるまいし。主任は何がしたいんだよ?正直に言え」
エンジニア「知らなくていいですから。さて、次は…」
ヒョンテ「あぁ、手が震える。もう一杯呑まないと」
エンジニア「何言ってんですか!」
ヒョンテ「手が震えるっつってんだ。焦らせんなよ」

付け替えた機器から送られてきた情報が、エンジニアの元に届く。
この家の中で、インターネット回線を使っている端末が表示された。

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#何これほしい(※使い途=家の中でiPhone見つからない時にこれで探すくらいしか思い浮かばんけど)

次の瞬間、中央に「access denied(アクセスが拒否されました)」と表示される。
「あぁー!」エンジニアが声を上げた。

エンジニア「パスワード解読ですよ!詳しことは僕もよく知らないから、これ以上訊かないでください。これでいいでしょ!」

「パスワード解読…?」ヒョンテが思考を巡らせる。

エンジニア「今度は1番と3番の線を入れ替えてください。急いで!」

ヒョンテは言われたとおり、ケーブルを差し替えた。

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「どういうわけか私が会社で先端技術の入ったハードディスクを手に入れましてね」ジュンヒョクが話を切り出す。

ジュンヒョク「パスワードが掛かっていて中を見られない状況なんです」

#ヒソヒソ話にBGMかぶせるのヤメテー

ジュンヒョク「そこでお話なんですが、お父さんの会社が暗号解読技術に優れていると伝え聞きまして」
ウソク「えぇ」

ウソクはテーブルの上に置いてある資料を努めてさり気なく退ける。
その裏にスマートフォンをハッキングするためのプレートが貼り付けてあるのだ。

ウソク「うちの社のプログラムを使ってみたいということですね?」
ジュンヒョク「えぇ、そうなんです」

次はスマートフォンをテーブルの上に置かせなければ。
ウソクの視線がチラリとジュンヒョクの懐へ移る。

ウソク「そういうことなら、公式に我が社へ協力を要請された方が宜しいのでは?」
ジュンヒョク「あぁ、えぇ。そうできればいいんですが… 私の手に渡ったのが合法的ではなくて。この資料は表向きには存在しないものなんです。国際的な問題が生じる危険もありまして。ご理解いただけるといいんですが」

盗聴器からの音声にじっと聴き入っていたキチョルが、ニヤリと笑みを浮かべる。
同乗している手下たちが、武器の準備を始めた。

別の車に待機しているジュンヒョクの部下は、再び向こうに停まっている黒いバンを見た。「何だあれ?えらく気になるな」

ウソク「開発中のプログラムですから、100%成功するとは断言できません」
ジュンヒョク「構いません。これさえ上手く行けば、間違いなくお父さんの会社の宣伝になりますよ」
ウソク「(笑)えぇ」
ジュンヒョク「お願いいたします」

「保安システムは…」さっきウソクが退けた資料に、ジュンヒョクが手を伸ばす。
せっかく空けておいたハッキングスペースは、再び資料で塞がれてしまった。

そこへちょうど戻ってきたユンジンは、それを見てヘリムをまた外へ連れ出す。「主任の電話番号は?」

ヘリム「…。」
ユンジン「お母さん、お願いです。力になりたいんです」

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程なくして、ジュンヒョクの携帯電話が鳴り始める。
「すみません、ちょっと電話を」彼は懐から電話を取り出し、その場で受けた。「もしもし」
ウソクはテーブルから資料を取り上げ、手元でめくりはじめる。

ジュンヒョク「もしもし?…何で何も言わないんだ?」

外で無言電話を掛けていたのはユンジンだ。
「すみません」ジュンヒョクが電話を懐へ戻そうとしたところで、すかさずヘリムが声を掛けた。「主任さん」

ヘリム「上着を脱いで楽になさってください。温かいお茶をお出ししますから」
ジュンヒョク「あぁ、えぇ。そうしましょうか」

ジュンヒョクは携帯をテーブルの端に伏せて置き、上着を脱ぎ始めた。

ヘリム「!」

直ちに天板の裏でプレートがそれを感知し、ヘリムたちの寝室で静かにノートPCが動き出す。

ジュンヒョクが携帯を置いたままで話に戻るのを見て、ヘリムはキッチンへ向かった。
外から帰ってきたユンジンも、まっすぐキッチンへ向かい、ヘリムを手伝う。
ティーバッグを出して渡し、カップに入れ、お湯を注ぎ…。
二人は一言も言葉を発さないまま、奇妙なほど鮮やかな連携を見せた。

「温かいお茶をどうぞ」ジュンヒョクの元へお茶を持って行ったヘリムは、わざとトレイでジュンヒョクの携帯を落とす。
「あら!」彼女はすかさず携帯を拾い上げ、天板裏のプレートの真上に笑顔で置き直した。「すみません」

ヘリム「お話を続けてください」

皆に背を向け、洗い物を続けていたソヌがそっと後ろを振り返る。「…。」
一度疑惑を持ってしまうと、何もかもが疑わしく見えた。

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ヘリムは急いで寝室へ向かい、ノートPCを覗いた。

『写真OK
連絡先OK
音声メモOK
メモOK
音楽OK
動画OK』

最後にアプリケーションのインストールが始まり、あっという間に『OK』が表示された。
成功だ!

085

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洗い物を全て終え、ビニール手袋を外すと、ソヌは両親の部屋に視線を向ける。

ソヌ「…。」

彼は部屋の前に近づくと、ドアノブに手を掛けた。

「ソヌさん」ちょうどそこへ、キッチンからユンジンが声をかける。
「これ開けてくれない?」彼女は大きな柚子茶の瓶を見せ、微笑んだ。

ソヌ「…あぁ」

気になってもう一度両親の部屋を振り返ると、そこへ中からヘリムが顔を出した。

ヘリム「ソヌ、どうしたの?」
ソヌ「いや、何か手伝うことないかと思って」

キッチンに戻ってきたソヌに柚子茶の瓶を渡し、ユンジンはチラリとヘリムを見る。
よくやったわ…と言わんばかりに、ヘリムは微笑み返した。

#すっかり名コンビになってる(笑

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「ハードディスクは持って来られました?」ウソクが尋ねる。

ジュンヒョク「えぇ、持って来ました」

その一言に、車内で待機しているキチョルが顔をあげる。「外のヤツから片付けろ」

キチョル「ヤツが出てきたら、すぐ捕まえて眠らせる必要があるからな」

前の座席で手下が黙って頷き、車を降りた。

ジュンヒョク「プログラムを一度使ってみることは出来ますか?」
ウソク「えぇ、勿論」

ウソクが妻を見る。ヘリムは夫に頷きかけた。
ジュンヒョクの携帯のハッキングが完了した合図だ。

ジュンヒョク「どちらに?」
ウソク「あぁ、ええ。書斎へ行きましょう。あちらです」

+-+-+-+

「パスワード…?」ヒョンテはソヌの部屋でひたすら考えを巡らせる。
ふとデスクの端にアルバムが置いてあるのに目が留まり、何となく彼はそれを手に取った。
ページを捲るうちに現れた、幼いソヌと母親の写真を、ヒョンテはじっと見つめる。

ヒョンテ「…。」

地下資料室でソヌが見ていた資料。
「おい、それじゃないのか?ファン・ギチョルの爆発事故」
写真の混じっていたその資料を、ヒョンテは思い浮かべた。

やはり何かある。
ヒョンテの目が鋭くなった。

+-+-+-+

あまりにたどたどしく英文問題を解くヨンソに、ウナはそろそろ忍耐力が切れていた。
「OK」ストップをかけ、ウナは考え込んだ。「えーと」

ヨンソ「私、大学は無理ですか?」
ウナ「う、ううん、行けるよ。私がとっておきの方法を一つ教えてあげる」

ウナはつけていたネックレスを外し、目の前に掲げた。

ウナ「ダウジング・マスター法って言ってね、これ一つあればゲームセットよ」

ヨンソが興味深そうに覗き込む。

ウナ「人間はみんな良い気運を認知する能力を持ってるから」

+-+-+-+

書斎へジュンヒョクを招き入れると、ウソクは散らかったデスクに照れ笑いしながらノートPCを開いた。

ウソク「セキュリティーのために、このPCからじゃないと接続できないんです。さて、ハードディスクを」

「こちらです」ジュンヒョクが差し出したハードディスクを、ウソクはUSBケーブルでPCに繋ぐ。
ただちにサーバーへの接続が自動的に始まった。

ウソク「ふむ」

ウソクのPCの画面は、ハイテク車のエンジニアが見ている画面にも表示される。

『ヘッチテクニックのサーバーへの接続を歓迎します 接続者:CTO キム・ウソク』

エンジニア(マイク)「サーバー接続成功!」

エンジニアは直ちに小さな端末を操作する。

エンジニア(マイク)「パスワード解読プログラムに接続成功しました。ハッキングを開始します」

#何それ!HDDの中身が漏れるのを防ぐために、プログラムごと奪おうとしてるってことか?

エンジニアの声が耳元に届き、ジュンヒョクが微かに頷いた。

PC画面に新たなウィンドウが出る。『DECODE』パスワードの解読が始まったのだ。
2,3,4…パーセンテージが進んでいくのを、ジュンヒョクはじっと見守った。

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部下が一人で待機しているジュンヒョクの車に、男が近づいてくる。
キチョルの手下だ!
彼は手に持った銃を、そっとベルトに差し込んだ。

手下は運転席の窓をノックし、窓を開けさせる。

キチョル手下「煙草の火を貸してもらえませんか?」
ジュンヒョク部下「…。」

ジュンヒョクの部下が何も答えずに見つめる間、キチョルの手下はそっと腰のピストルに手を回す。

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『パスワード解読完了』画面に表示が出ると、ウソクはニッコリ微笑んだ。

ウソク「ご満足ですか?」
ジュンヒョク「えぇ」
ウソク「でも、ハードディスク内に何もありませんね」
ジュンヒョク「えぇ、本物は会社にあるんです」
ウソク「?」

「すみません!」ウソクが口を開く前に、ジュンヒョクが詫びる。

ジュンヒョク「すみません、お父さん。重要なデータなので、プログラムをテストしてから…」

その言葉に、車の中でキチョルがすかさず告げる。「作戦中止!」
「煙草吸わないんですけど」ジュンヒョクの部下が答えるとともに、キチョルの手下はピストルをベルトに戻した。

キチョル手下「あぁ… 失礼しました」

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タイミングを見計らい、ソヌはそっと両親の寝室へ入った。
寝室を通り過ぎると、両親が使うための洗面スペースがある。

ソヌ「?」

ソヌは洗面台の上に錠剤が一つ落ちているのに気づき、拾い上げた。
目の前の棚を開いてみる。何気なくタオルに手を掛けたところで、ヨンソの声がした。「お兄ちゃん、みんな帰るって」

ソヌ「あぁ、すぐ行く」

ソヌはそのまま扉を閉め、錠剤を手に部屋を出た。

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ジュンヒョクの部下が車を降り、イヤモニターに手を掛ける。「一つ気に掛かることがある」

ジュンヒョク部下(マイク)「車のナンバーを調べてくれ」

そう言って、彼は気になっている車へとゆっくり歩き出す。
キチョルたちの車だ。
彼が慎重に近づいていくと、不意に車はエンジンを掛け、走り去った。

ジュンヒョク部下「?」

全く同じタイミングで、マンションのエントランスをゾロゾロと人が出てくるのが見える。
ジュンヒョクたちだ。
「…。」ジュンヒョクの部下は去っていく車をもう一度振り返った。

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「改めてご連絡差し上げます」ジュンヒョクは、見送りに出てきたウソクの手を握る。

ウソク「えぇ、いつでもどうぞ」

ジュンヒョクの車がエントランス前へ滑りこんでくる。

ヒョンテ「また明日な、ソヌ」
ソヌ「はい、また明日」

ウナがニヤニヤしてソヌに近づく。「私が留学してるって何で話したのよ?」

ウナ「妹の英語見てあげるのに大変だったんだから」
ソヌ「お前が話したんじゃないのか?」
ウナ「ん?自分で話すわけないでしょ」
ソヌ「…。」
ウナ「あんたの妹、勘が冴えてるみたい。試験が上手く行ったら私のお陰だからね」

ウナが帰って行くと、そこにはソヌとユンジンだけが残る。
「…。」ソヌは浮かない表情で大きく溜息をついた。

ユンジン「…。」

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慣れない大業を成し遂げ、ウソクはソファでぐったりしていた。

ウソク「全部うまく行ったんだよな?」
ヘリム「えぇ、そうみたい」
ウソク「ソヌのヤツ、よりによって今日ユンジンを呼ぶとは…」

ヘリムの携帯が鳴った。
「ちょっと会おう」キチョルの声だ。

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ソヌはユンジンのアパート前まで彼女を送ってきた。

ソヌ「疲れたろ?今日は来てくれてありがとう」
ユンジン「お礼なんて。…ソヌさん」
ソヌ「?」
ユンジン「せっかくだからお茶でも飲んで行く?」
ソヌ「あ… ごめん。やっぱり家に帰らなきゃ」

「うん」彼女はあっさり引き下がった。「じゃあね」

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ジュンヒョクは執務室へ戻っていた。
デスクの電話が鳴ると、彼は突進する勢いで受話器を取った。「あぁ、もしもし」

ジュンヒョク(電話)「どうだ?解いたのか?」
エンジニア(電話)「えぇ、それが…突破するにはしたんですが、二つ目のパスワードがあったんです。一つ目のパスワードを解けば二つ目のパスワードが出て…そういう形で」

「解けたのか?解けないのか?!」苛立ったジュンヒョクが思わず大声をあげる。

エンジニア「すみません。キム・ウソクの会社のサーバーに繋がないと、プログラムを再実行できなくなっていて」

ジュンヒョクが深い溜息をつく。

エンジニア「あの、主任!一つ突き止めたことがあるんです」
ジュンヒョク「?」
エンジニア「今すぐそちらに送ります」

FAXが動き出す。
ジュンヒョクは半ば狂ったようにデスクに飛び乗り、手を伸ばした。

# 笑笑笑

エンジニア「それ、何だかお分かりですか?」
ジュンヒョク「さぁな… お前はもういい」

ジュンヒョクは電話を切り、ペンを取り出す。

届いたFAXには3桁ずつカンマで区切られた9桁の数字がズラリと並んでいた。
上の3行を順になぞり、彼はヨコに「$」と記す。

086

ジュンヒョク「…。」

+-+-+-+

人が足を踏み入れない冬の公園には、白い雪が一面に積もっている。
キチョルはブランコに腰掛けてヘリムを待っていた。

キチョル「はぁ、ここはいい雰囲気だな。たまに旦那と来るのか?」
ヘリム「用件を言いなさい」

相変わらず頑ななヘリムに、キチョルはふっと笑った。「突っかかるなよ」

キチョル「ソン・ジュンヒョクをお前の旦那の会社に呼べ。パスワードを解読してやるってな。ハードディスクを持って来いと言え」
ヘリム「それから?ブツを奪ってあの人を消すつもり?」
キチョル「それはこっちの問題だから、気にするな。お前はただソン・ジュンヒョクを呼び入れればいい」
ヘリム「ハードディスクの中に何があるのよ?」

「どうした?」キチョルが立ち上がる。「知りたいか?」

キチョル「そうすれば、俺とまた縁ができる」
ヘリム「聞くだけ無駄だったわ。もう話は終わりでしょ?」

ヘリムが背を向ける。
「ソンエ…」キチョルが静かに呼び止めた。

ヘリム「?」
キチョル「今度の仕事が最後だ。お前と息子の人生から永遠に消えてやるから… 上手くやろう」

そう言って、キチョルは微笑んでみせる。

087

ヘリム「…。」

+-+-+-+

マンションの前へ戻ってきたソヌは、一台の車がエンジンを掛けて停まっているのに気がついた。

ソヌ「?」

その黒いバンを見た瞬間、彼の脳裏にある画面が浮かぶ。
そう、チョ・スヨン殺害犯を乗せ、走り去った車だ。

「この車の番号を調べて」
「車のナンバーの最後の桁が4だということしか分かりませんでした」

※↑の「最後の桁が4」というのは、ミーティングでのヒョンテの台詞ですが、正確に聞き取れていなかった部分です。

車のナンバーは「73보4494」最後の1桁は4だ。
車が発進する。
ソヌはそっと後に続いた。

+-+-+-+

不審な車の後を追って来たソヌがたどり着いたのは、公園の前だ。
彼はそこでヒョンテに電話を掛けた。

ソヌ(電話)「先輩、僕、今…」

そう言いかけた時、公園の中で人影が動いた。

ソヌ「?!」

「何だよ?」ヒョンテが言う。

公園で話す二人の人物に、ソヌは凍りついた。

ソヌ「!!!!!」

088

 

+-+-+-+

ここでエンディングです。

ヘリムとウソクはジュンヒョクを狙い…
ソヌはヘリムを疑い…
キチョルたちもジュンヒョクを狙い…

そして、ジュンヒョクまでもあんなフル装備でハッキングしてくるとは!
どういう魂胆?どういう魂胆?

穏やかな会食の裏側に、混乱しっぱなしでございました。

急に出てきたウナのダウジングにも何か意味があるんですかね?^^;

 - SPY ,

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