韓国ドラマから美しい言葉を学ぼう

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プロデューサー4話あらすじ&日本語訳 vo.1

   

チャ・テヒョン、コン・ヒョジン、キム・スヒョン、IU出演、KBS韓国ドラマ「プロデューサ」4話、パート1です。

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「ちょっと、ペク・スンチャン!」驚いたイェジンは、彼女に倒れかかったまま動かないスンチャンの背中を叩いた。「ちょっと!スンチャン!」
しばらくすると、スンチャンはまた起き上がり、完全に座った目で彼女を見た。

イェジン「何よ?どうしたの?」

「ふぅ」彼は大きく息を吐き出し、意識をハッキリさせようと目に力を込める。
彼の涼しい目がクルンと二重になった。「何が黑石洞だ」

イェジン「…え?」
スンチャン「ここは…東灘か?」
イェジン「ちょっと、あんた今、私にタメ口きいた?!」
スンチャン「あぁ、イェジン、お前な」
イェジン「イェジン、お前?!」
スンチャン「何で俺に嘘ついたんだ?」

「黑石洞だとか」スンチャンは彼女の頬をギュとつまんだ。

イェジン「ちょっと離してよ!ぶっ飛ばすわよ!」

と、その途端、彼はまた彼女めがけて倒れこむ。

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イェジンはスンチャンを抱きかかえ、やっとのことでソファへ運んだ。
受け取ったホットックの袋をテーブルに放り出し、痛む手首を押さえる。

イェジン「一体どうやってここが分かったの?」

そこへ、玄関のパスワードを押しては間違える音が聴こえてくる。「今度は何よ!」
呆れて玄関を開けると、そこには寝ぼけまなこでパスワードを押そうとしているジュンモがいた。

イェジン「あんたどんだけ忘れっぽいの?パスワード忘れるなんてさ」
ジュンモ「だからぁ、俺は0000がいいのにお前が変えたんだろ」

「自分の誕生日なんかパスワードにしやがって」ボヤきながら彼は中へ入る。「もうじきアパートの名義まで変わるんじゃないか」

彼はリビングまで進むと、ソファの上に転がっている物体に目を凝らした。「あれ?ペク・スンチャンじゃないのか?」
彼はおろしかけたリュックを背負い、慌てて玄関へ向かう。「ここ、どこだ?」

#間違えたわけないのに、家間違えたと思ってリュックを背負い直すっていう反応、めちゃくちゃリアルだね。

イェジン「あんたの家だよ」
ジュンモ「だよな?合ってるよな?何でこいつがうちで寝てんだよ?」

「おい、起きろ」ジュンモはスンチャンの足をツンツンと蹴った。

イェジン「放っときなって。完全にぶっ潰れてるんだから」
ジュンモ「おい!おい、何でここで寝てんだよ!お前ん家へ帰れって」

「?」スンチャンが細い目を開けると、ジュンモを指差した。「お、二股」

ジュンモ「何だって?」
スンチャン「酒も焼酎とビールをちゃんぽんするし…」
ジュンモ「それが二股か?!」
スンチャン「公営放送局のPDが受信料を二股に使っていいんですか?」
ジュンモ「何言ってんだ…」
スンチャン「うちのイェジンにそんな真似しちゃダメだろーが!」
イェジン「…。」
ジュンモ「うちのイェジン?!おい!何でお前が”うちのイェジン”なんだよ!俺が”うちのイェジン”だろーが!」

#元々を考えたら”うちのヘジュにそんな真似しちゃ”って怒りそうなものなのに、そうじゃないんだね(笑

「うちのイェジンは…」スンチャンは譫言のように続ける。「年も食ってるし…性格も悪いし、金もちゃんと返さないけど」

イェジン「ちょっと!!!」
ジュンモ「俺がどうしたってんだよ?お前こそ、うちのイェジンが年食ってて性格も最悪で金もないってバカにしてんのか?!」

「こいつらホント!」イェジンがジュンモを思い切り小突いた。「あんたたち何なのよ!!!」

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翌朝

スンチャンはダイニングでしおらしくホットックをかじっていた。
「よく噛んで食べなさいよ」イェジンが言う。「酔いざましのホットックよ」

スンチャン「…はい」
イェジン「あんた、ホットックに包み紙が入ってなかったわ。これも全部PDのセンスなのに」

向かいのイェジンの隣で、ジュンモが頬杖をつき、ぼんやりとそれを眺めている。

スンチャン「…すみません。今度はちゃんと用意します」
イェジン「何でそう礼儀正しいの?昨日みたいに言いなさいよ、昨日みたいに」

「…。」スンチャンの視線が、イェジンとジュンモを行き来する。

イェジン「嘘つきだって、私の頬つまんで言ったでしょ、イェジンって」

ジュンモがハッとして顔を上げた。「こいつが?!」

スンチャン「僕がですか?そんなはずが… すみません」
イェジン「あんた、砂糖を下に落とさずに食べなさいよね!」

#超おちょぼ口で食べるスンちゃん(笑

ジュンモ「どうやってここに来たんだ?何でうちが分かった」
スンチャン「僕はこの前の棟に住んでて」
ジュンモ「それで?」
スンチャン「(モグモグモグモグ)」
イェジン「それでどうしたのよ?」
スンチャン「お二人が同じ家に帰るのを…偶然見て」
二人「…。」
スンチャン「最初は単に一晩だけかと思ったけど、後から見てみたら牛乳も2本だし」
ジュンモ「牛乳は俺一人の頃から2本ずつだ、牛乳好きだからな」
スンチャン「どっちにしても、今も一緒にいらっしゃるし、一緒に住んでいらっしゃるのは事実じゃないかと」

「よく聞きなよ、ペク・スンチャン」イェジンが彼を指差した。

イェジン「疑わしい状況なのは、私も十分わかる」
スンチャン「…。」
イェジン「社会の通念として、未婚の男女が同じ家に住んでるのを、あんたが同棲だ何だって思うのは分かるけどさ」
ジュンモ「そんなんじゃないから」
イェジン「そんなんじゃないの」
ジュンモ「ただ一緒に住んでるだけだ」
イェジン「そうよ、一緒に住んでるだけよ、単にそれだけ!」

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#兄さん姉さん二人並ぶと楽しいねー。演技してる感じが全然しない

「…。」スンチャンが黙って二人を見比べる。

スンチャン「それが… 同棲じゃないんですか?」(←視線がくるんと弧を描くのが超可愛い
イェジン「違うってば!!!この子ホント物分かりが悪いわ」
スンチャン「…。」
イェジン「つまり、これはある社会的問題における避けられない結果よ」
ジュンモ「(うんうん)」
イェジン「あんたさ、今この国の賃貸不動産政策は成功してると思う?」
スンチャン「…え?」
イェジン「私は失敗だと見てるわ」
ジュンモ「(うんうん)」
イェジン「賃貸料は高騰して首都圏に住むのは難しいのに… あ、私の場合は不可能じゃないわよ、私は東灘の新しいアパートがあるんだから、22坪の♪」

そう言って二人の先輩はパンとハイタッチをする。

イェジン「とにかく!私は引っ越ししなきゃいけないんだけど、入居日が変更になっちゃって。だから… どう説明すりゃいいんだろ、えーと」
ジュンモ「ぽっかり空いたんだ」
イェジン「そう!ぽっかり空いたのよ!4ヶ月」
スンチャン「?」
イェジン「こんな状況になっちゃったから、(ジュンモに)あれはいつだっけ?ジュンモと二人で飲んでたんだけど…」
ジュンモ「何でそうややこしく話すんだよ。(スンチャンに)それで俺がうちへ来いって言ったんだ。部屋が3つあるだろ?」
スンチャン「(キョロキョロ)あぁ~。それで、”同棲”を始めたんですね」
イェジン「もうホントに!イライラしちゃう。これは同棲じゃなくて、一時的な住居共有関係、一時的な合同生活よ。私の弟も一緒に住んでるんだから」

「弟の部屋、見せてあげようか?」イェジンが立ち上がったのを、スンチャンが止めた。「いいんです、分かりました」

ジュンモ「わかったならいいさ」
スンチャン「…。」
イェジン「ちょっと待った!ホントに理解したの?あんた」

「…。」スンチャンは口をモグモグさせ、二人をじっと見比べた。

イェジン「分かってないでしょ!まだ誤解してるわ。どうすりゃいいのホント!」
スンチャン「…。」
ジュンモ「誤解するようなことなんて何もないぞ。俺とイェジンは小学校からの友だちで、俺たちずっと二人くっつけておいたって、何ひとつ起きない関係だ」
イェジン「(うんうん)」
ジュンモ「俺とイェジンはな、男と女、そんなんじゃなくて、ただ”人と人”、それだけ」
スンチャン「はい、つまりお二人はしばらく… 同棲、いや、その… 一時的に住所を共有なさっていると、そういう…」
ジュンモ「そうさ」

「俺たちはな」ジュンモが急にイェジンの肩を抱き寄せた。「完全にただの友だちだ」

1853

#この瞬間、ヒョジンさんの表情がホント絶妙なんだよね

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「パパラッチに目をつけられた芸能人の気分よ」スンチャンが帰っていくのをベランダから眺めながら、イェジンが言った。

イェジン「あの子、私たちの写真とか撮ってないかな」
ジュンモ「撮ってどーすんだよ」
イェジン「だって、それで会社に噂を流すことだって出来るし、私たちを脅迫することだって」

「何言ってんだ」ジュンモは呆れて部屋の中へ戻った。

イェジン「そんなことないよね?でも、あの子、天然でしょ。そんなつもりなくてもペラペラ喋っちゃうかもしれないし」

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「…。」ぼんやりと歩いているスンチャンを、突然誰かが呼び止めた。「ちょっと!スンチャン!」
母が姉と一緒に駆け寄って来る。
姉は今にも産まれそうな大きなお腹を抱えていた。

姉「あんた、あそこの棟から出て来たでしょ!」
母「昨日会社で徹夜したんじゃなかったの?どうしてあそこから出て来たのよ?」
スンチャン「あ… 会社の先輩の家があそこで。家に帰る途中で、疲れてちょっと」
姉「疲れたからって、自分の家が目の前にあるのに?」
スンチャン「…。」

「先輩って…女の人?」姉ジェヒが目を輝かせる。

スンチャン「!」
母「(姉に)女の人だなんて!うちのスンチャンにそんなこと!」
姉「最近はそんなことくらい何でもないのよ、お母さん」
母「(姉に)穢らわしい!スンチャンはね、神聖なお相手を待ってる子なのに、女の人の家に泊まったりするもんですか!遊び人みたいに」
姉「とにかく、いいところで会ったわ。あんたに話があったんだけど、会えないかと思ったから」
スンチャン「…何?」
姉「あんたのお義兄さんの病院、大ピンチなのよ。すぐ向かいに新しく泌尿器科がオープンしたんだけど、そこは駐車場から病院まで直通の男性専用エレベーターがあるんですって」
母「その方がいいの?」
姉「やっぱり便利でしょ、人目を気にしないで病院に直行できるから」
スンチャン「…。」
姉「それがね、男ってホントに変!前立腺とか泌尿器の病気がそんなに恥ずかしい?何でコソコソと専用エレベーターに乗らなきゃいけないの?」

「あんたもそうなの?」ずっと黙っているスンチャンに、姉が話を振った。

#男の子は、女家族たちのお喋りをこんな感じでやり過ごしてるんだね(笑

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スンチャン「…。」
姉「あんたも…(視線が下に)自分の前立腺が恥ずかしい?」
スンチャン「(ビクッ)姉さん、すぐ着替えて行かなきゃいけないんだ」
姉「待って。つまり私が言いたいのはね、あんたのとこの放送局の”ビタミン”ってあるでしょ?健康番組の。そこにお義兄さんを出演させてやってよ」
スンチャン「…。」
母「あら!それはいいわね!」
姉「私が見るにMCのイ・ヒジェはね、三つ子番組に勝つためには3人目の子を持ったほうがいいわ。お義兄さんの診察を一度お受けになったらってね」
母「そうよ!お受けになるように言ってみなさい、タダなんだから」

「…。」スンチャンは何も答えず、歩き出した。
「ちょっと~」姉が追ってくる。「病院が潰れて無職になりそうなんだから!」

スンチャン「姉さん… お義兄さんより僕が先に無職になるかも」
姉「どういうこと?」
母「どうして?」

#このお姉さん(=女優さん)いいよねぇ♪ 内から出る自然な美しさで、ホントに妊婦さんみたい。

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スンチャン(インタビュー)「見習い期間中に3回ミスしたらクビになることもあるって聞いたんですけど、2回やっちゃったみたいで。なんかもう後がないような…」

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「JYPから連絡は来ないのか?」テホCPが尋ねた。

ジュンモ「あぁ、連絡するって言ってたのに、来ないな」
テホCP「どうするつもりなんだよ!社長はスジかシンディになると思っていらっしゃるんだぞ」
ジュンモ「先輩、”無限挑戦”を見てるとさ、メンバーが降りた穴を埋める企画で何週かやってたぞ ”Six men”って」
テホCP「それで?」
ジュンモ「俺たちもそうしたらどうだ?6人だったのが一人ダメになったから、その空きをコンペ式で競わせるんだ」
テホCP「お前、コンペがどういう意味か分かって言ってるのか?」
ジュンモ「…。」
テホCP「打ち切りになろうかってほど誰も注目してない番組で、誰がその空きを狙ってコンペに参加する?」
ジュンモ「…そうだな。俺、ジヒョン兄貴のところへ言って、スジを頼むって土下座しようか?」
テホCP「お前、土下座してないのか?!」
ジュンモ「…。」
テホCP「あそこまで行っておいて!真っ先にひざまずかなきゃダメだろ!」

そのときジュンモの電話が鳴った。
まさにJTP社長、パク・ジニョンだ!「おぉ、兄貴!」

ジュンモ(電話)「ちょうど会いに行こうと思ってたんですよ!」
JYP社長(電話)「お前から何度もメールが届いてるって聞いてな、お前には世話になってるし、JYPで一番デカイのをやるよ」
ジュンモ「えぇ、兄貴!ホントにありがとうございます!ダメかと思ったよ!スジもOKしたんですよね?」
JYP社長「JYPで一番デカイのをやるって言ってるだろ」
ジュンモ「? ええ、だから、スジ…」
JYP社長「お前、スジじゃなくて、1位になった人間がいるだろ。俺だ。JYPのメイン♪」
ジュンモ「…。」
JYP社長「完全に再ブレークだ♪ 大決心したんだからな」
ジュンモ「(放心)あぁそうですか」
JYP社長「絶対ウケるぞ、いやぁ、最近ホント大変だよ」

「ホントに大変だ」そばで聞き耳を立てていたテホCPがつぶやいた。

ジュンモ「…。」

※JYP社長、パク・ジニョン氏は、最近所属アーティストを差し置いて(笑)自分の曲が大ヒットしました。
BGMで掛かってる曲がそうです。

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「私やります、一泊二日」シンディの一言に、ピョン代表は目を丸くした。

ピョン代表「何ですって?!」
シンディ「一泊二日、やるって言ったんです」
ピョン代表「シンディ、あんた!」
シンディ「お母さん」
ピョン代表「!」
シンディ「私が13歳のとき、初めて事務所に入った時そう呼んだでしょ、お母さんって」

「…。」ピョン代表はコーヒーカップをテーブルに戻し、一呼吸置いた。「シンディ」

ピョン代表「確かに私は母親と変わりないわ。母親が娘のためを思うのは当然でしょう?」
シンディ「…。」
ピョン代表「やっとのことであなたをこの地位まで押し上げたのに、どうしてバラエティなんか!トップスターがバラエティに出る?チョン・ジヒョンが出る?」
シンディ「私、そういう計算もう全部やったんです」
ピョン代表「何の計算よ?」

シンディは記憶を辿るように遠くへ視線を移す。「空で輝く星のようなトップスターたちが…(バラエティ番組に出るようになってから)さらに多くのファン層を獲得して、勢いがついた…そんな例がたくさんあるって」

彼女の頭の中にスンチャンの言葉が重なる。「”恐怖体験~振り返るな”で、映画女優のイメージが強かったチョン・ドヨンさんが、幽霊を見て驚いて、ひっくり返って泣く姿がすごく…」

シンディ「愛らしくて…綺麗だったって。その姿が」

1856

ピョン代表「95年のことがわかるわけないでしょ?あなた93年生まれなのに」
シンディ「”ファミチーがやって来た”に出てたイ・ヒョリさんだって…」

スンチャンの声が続く。「それまではセクシー・スターのイ魅力的な姿が…」

シンディ「老若男女にアピールして、ファン層が広がったわ」
ピョン代表「OK。バラエティをやりたいならやりなさい。調べてみるわ。だけど」
シンディ「…。」
ピョン代表「一泊二日はダメ。それ以外よ」

「…。」シンディは静かにコーヒーカップの縁を指でなぞった。

シンディ「私、この10年、何でもやろうと言われるまま、やれと言われるままにやったでしょ?」
ピョン代表「そうね、だから」
シンディ「だから、今回は私がやりたいようにするわ」
ピョン代表「…。」
シンディ「お母さん」

+-+-+-+

「シンディ」車の中でスタンバイしながら、今度はマネージャーがシンディを説得にかかった。

マネ「外で寝なきゃいけないし、食べ物だって好き嫌い言えないし、あっちこっち動きまわらなきゃならないんだぞ。知ってるだろ?君みたいに気難しい子には…」
シンディ「ねぇ」
マネ「?」
シンディ「”サトラレ”か何か?思ったこと何でも口に出さないでよ」
マネ「ごめん」

マネージャーは懸命に考えを巡らせる。「俺は君が…」

マネ「他の人たちよりちょっと繊細で… アーティストだから神経質だし… そんな面があると思わないか?」

「だけど」シンディは手鏡を覗いた。「私はプロよ」

1857

マネ「…。」
シンディ「番組のために我慢も出来ないと思う?」

彼女はもう一度鏡を覗く。「今も見なさいよ、どれだけおおらかか」

マネ「え?」

シンディはクルリと手鏡を回し、鏡面を指差した。

シンディ「ここ。鏡に指紋がついてるのに、黙って使ってるの、分かる?」
マネ「…。」

+-+-+-+

同僚と休憩に出たイェジンは、ロビーのソファにスンチャンがいるのを見かけ、立ち止まった。
彼は一緒に入社した芸能局の新入社員たちと、何やらとても楽しそうに話している。
「先に行ってて。すぐ行くから」同僚にそう言い、彼女はスンチャンたちを眺めた。

スンチャン「?」

ふと視線を感じ、振り返ったスンチャンの目に入ったのは、じっとこちらを見ているイェジンだ。
彼らは慌てて立ち上がり、頭を下げた。

イェジン「何だか楽しい話をしてたみたいね♪ ふふふふっ」
新人たち「(苦笑)」

「ペク・スンチャン、ちょっと来て」スンチャンの肩に笑顔で腕を回し、イェジンは彼を連れ去った。

+-+-+-+

あまり人の来ない静かなところまでスンチャンを連れて来ると、イェジンは壁際へ彼を追い込んだ。

1858

#ねーさん壁ドン怖いっす

イェジン「みんなで何話してたの?」
スンチャン「えっ… あれこれと」
イェジン「あれやこれや、私がジュンモと一緒に住んでるって、そんな話?そうでしょ、ふふん」
スンチャン「ち、違いますけど」
イェジン「違うんだったら、みんな何で私を見てあんなにビクッとしてたわけ?」
スンチャン「あ、それは…」
イェジン「?」
スンチャン「先輩の目がすごく怖かったから…」
イェジン「そうじゃないと思うけどなぁ」
スンチャン「…。」
イェジン「私は目もパッチリしてるし、それに、そこまで睨んでないし。怖いはずないでしょ?」

「ね?」イェジンはわざとニッコリ笑いかける。

スンチャン「とにかく、心配なさらないでください。えっと、その… 一時的住所共有関係の問題は発生しませんから」
イェジン「当然よ、そうでなくちゃ」

イェジンはポンポンと彼の肩を叩く。「お昼、食べなきゃね」

「はい、では」スンチャンは小さく頭を下げ、彼女に背を向けた。

イェジン「誰と食べるの?」
スンチャン「同期たちと」

「ううん」イェジンは大きくゆっくり首を横に振る。

スンチャン「?」

彼女は黙って手招きをした。

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彼らは二人で食事に来ていた。
「あんた、”オールド・ボーイ”って映画観た?」おかずの焼きギョーザを箸でつまみ、イェジンが言う。

スンチャン「はい」
イェジン「あれでさ、チェ・ミンシクが何で15年も焼きギョーザしか食べられずに閉じ込められてたか分かるでしょ?まさに秘密を知ってしまったからよ」
スンチャン「(ドキリ)」

イェジンは焼きギョーザを彼の顔の前に突き出す。「食べなよ。ここのは美味しいから」
「…。」スンチャンが恐る恐る口を開けると、それをさっと引っ込める。「とにかく!」

イェジン「もう一度言っとくけど、秘密を知ってる人は汝矣島に誰も居ないんだから、どこからか話が聴こえて来たら、それはあんたのしわざよ」

そう言って、彼女はスンチャンのジャージャー麺にポイとギョーザを放り入れた。

スンチャン「…。」
イェジン「あんたにそのつもりがなくても、さっきみたいに同期たちと集まってお喋りしてるうちに、ポロッと漏らすことだってあるんだから」
スンチャン「気をつけます」
イェジン「気をつけなきゃ。当然よ。あんたSNSやってる?おとなしい子って、SNSで突然インパクトのあるカミングアウトをするでしょ」
スンチャン「いえ、僕はしません」
イェジン「そうね、やっちゃダメ。お酒は?しょっちゅう飲む?」
スンチャン「いえ、飲みません」
イェジン「そうね。あんたは自制したほうがいい。昨日見てたら結構な酒癖だわ」
スンチャン「…。」
イェジン「とにかく、噂が立ったりしたら、お金もあげないからね。残りの70万ウォン」
スンチャン「75万ウォンですけど」
イェジン「ちょっと!5万は負けてよ。昨日うちに泊まったでしょ。朝ごはんまで食べてさ」

#スンチャンが買ったホットックじゃないか

イェジン「6万ウォン貰わなきゃいけないところを、5万にしてあげてるのよ」
スンチャン「…。」

「さてと」イェジンは財布を開く。「残り70万から、今日の分を払うわ」
彼女は紙幣を数枚テーブルに置き、ジロリと彼を見た。

スンチャン「…。」

少し考えると、彼女はあと数枚追加し、それを素っ気なく差し出した。「しっかりやりな」

スンチャン「ありがとうございます」
イェジン「食べなよ、焼きギョーザ」

+-+-+-+

スンチャン(インタビュー)「お小遣いを貰ってるような気もするし、ただのあぶく銭のような気もするし、お金をくださるから変にありがたい気持ちにもなって。もともと僕のお金なのに」

+-+-+-+

昼食を済ませ、二人は若葉で爽やかに色づいた並木道を歩く。

イェジン「ほらね、先輩とご飯食べたら、食後の飲み物まで買ってもらってさ。今日の分のお金まで返してもらって、超良くない?」
スンチャン「はい、そこはとてもいい気がします」
イェジン「うん」
スンチャン「ところで、気になることがあるんですけど」
イェジン「何?」
スンチャン「先輩とラ・ジュンモ先輩の住所共有関係について、ヘジュ先輩は知ってるのかなぁって」
イェジン「あんた、ヘジュと仲いいの?」
スンチャン「大学のサークルの先輩で…」
イェジン「あぁ。けど、どうして?」
スンチャン「どう考えても、ヘジュ先輩は知ってるべきじゃないかと思って。ラ・ジュンモ先輩と付き合ってるから」

「?」イェジンが目をパッチリ開き、彼の顔を覗いた。「あんた、正義感強いのね」
「そんな、そこまでじゃ…」スンチャンは照れて下を向く。

イェジン「(頷く)あぁ、それで二股がどうのこうのって言ってたのね。けど、心配しなくて大丈夫。あの二人、もう付き合ってないから」

「!」今まで見たこともないほど、スンチャンがパッチリと目を見開いた。「ホントですか!」

イェジン「うん。知らなかったのね」

1862

「えぇ、知らなくって」喜びを隠せず、彼の顔に笑みが溢れる。「本当に良かった」

イェジン「だよね。良かったよね。(ジロリ)けど、どうして良かったの?」
スンチャン「あ、僕はただ… お二人は単なる友だちの関係なのに、ヘジュ先輩がそれを知らずに誤解して傷ついたらどうしようかって…」
イェジン「それだけ?」

「はい、それだけですけど」とぼけたようにスンチャンが答える。

イェジン「あの子、休暇取ったらしいけど」
スンチャン「え?!どうしてですか?」

+-+-+-+

ヘジュ(インタビュー)「私がどうしてPDになったかというと、結婚式の時、ユ・ジェソクに司会をしてもらって、パク・ジョンヒョンとキム・ボムスが祝ってくれたら格好いいと思ったからなんですよ。それなのに、いつの間にか周りの男の人はPDしかいなくなってたんです。だから、PDの中でもマシな人を選んで。それでこんなことになっちゃって…」

+-+-+-+

「PDには飽々だってさ」イェジンの言葉に、スンチャンは寂しそうに目を伏せた。

イェジン「もう二度とPDと付き合うことはないって言ってたわ。あの子、か弱そうに見えて、逞しいのよ。決断力もあるし」
スンチャン「…。」

黙りこむスンチャンをチラリと覗くと、彼女は愉しげに歩き出した。

1860

+-+-+-+

イェジン(インタビュー)「ふふふっ。好きだったのね。ペク・スンチャン、ヘジュが好きだったんだ♪ 一目で分かるわ」

そこへ後ろからスンチャンがやって来て、彼女は咳払いを一つ。

イェジン(インタビュー)「PDとは何か!私はこう思います。えー」

語る彼女のそばを、スンチャンが黙って通り過ぎた。

イェジン(インタビュー)「ぷぷっ。あの子、平気な振りするのに必死ね。でも、そういうのって表に出ちゃうんですよ、どんなに頑張っても。あははははっ」

+-+-+-+

ここで一旦区切ります。

 - プロデューサー

Comment

  1. pigmy より:

    いつも翻訳ありがとうございます。キムスヒョンさんが大好きで、ドラマの内容を全部理解したい一心で毎週必死に耳を傾けています。が、どうしても聴き取れない単語があり、それがこのサイトの翻訳で解決されてスッキリします!本当に有難いです。
    それにしても、独学でここまで韓国語をマスターされたというのに本当に驚きです(・・;)!!
    私もいつか自力で理解できる日を夢見て頑張ります。
    これからもプロデューサーの翻訳、楽しみにしています(o^^o)

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