韓国ドラマから美しい言葉を学ぼう

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夜警日誌あらすじ&日本語訳13話vol.1

   

チョン・ユンホ(東方神起ユノ/ユンホ)、チョン・イル出演、「夜警日誌」13話前半、ドラマのあらすじを掴みながら、台詞を丁寧に日本語に翻訳していきますね。

+-+-+-+

目の前へやって来たリンに、領相とサダムは静かに頭を下げた。

領相「ここにはどういった御用で?」
リン「領相はなぜ昭格署の尚道をおそばに置かれるのですか?」
領相「ご存じないようですね。尚道ではなく提調です」
リン「!」
領相「昭格署提調、サダムです」
リン「何と?!提調?」

サダムは驚くリンの反応を楽しむかのように、彼を眺める。

領相「お喜びになると思っていましたよ。これまで昭格署提調の座を疎ましがっておられたではありませんか」
リン「領相、なぜこの男を提調になさったりするのですか?!」
領相「参りましたな。私が決めたわけではなく、ただ主上殿下の命令に従っただけなのですが」

「それでは」憤るリンを前に、領相は話を打ち切り、立ち去った。

リン「!」

サダムは最後まで何も言わず、丁重に頭を下げると、上目遣いにリンを見上げる。

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小さな咳払いをすると、彼はリンを残し、涼しい顔で通り過ぎていった。

+-+-+-+

まだかまだかとサダムを待ちわびるキサン君の元を訪ねて来たのは、サダムではなくリンだ。
「どうなっている?サダムはまだか?」待っているリンのそばで、キサン君は苛立ちを隠そうともしなかった。
リンは我慢できずに立ち上がる。

リン「殿下!」
キサン君「昭格署提調ともあろう者が、痘瘡がこれほど広がるまで何をしていたのだ!」
リン「…。」
キサン君「昭格署は国の安寧と繁栄のために祈祷する場所。こんな事態になったのは、お前がまともに責務を果たさなかったからだ!それで余はお前を罷免したのだ!」

リンを怒鳴りながらも、キサン君はサダムが早く来ないかと、入り口をチラチラと窺った。

リン「殿下、私が果たせなかったことは、もちろん責任をとります。しかし!サダムはいけません。サダムは今回のことの最大の元凶なのです」
キサン君「黙れ!」
リン「!」
キサン君「これ以上サダムを陥れるな。今度余とサダムの間を引き裂こうとしたときには、お前をただではおかぬ!」
リン「…。」

+-+-+-+

サダムはまだ王を焦らし続けた。
再び祠堂へ戻ってくると、入り口に立ったまま、四方を慎重に窺う。
ゆっくり中央へ進むと、また香炉に香を足した。

そのとき…

彼の背後に疱瘡神が現れる。

サダム「…。」

疱瘡神は彼を睨み、眉間に皺を寄せた。

サダム「そう催促なさいますな」
疱瘡神「…。」
サダム「あなたの望むものは、もうじき手に入ります。もう少しお待ちなさい」

「…。」気の収まらない疱瘡神は、サダムに向けて両手をかざした。
黒い邪気を集めると、サダムの後頭部めがけて放つ。
サダムがよろめいた。「!」

彼は後ろを振り返ると、まっすぐに疱瘡神を睨みつける。
彼は赤黒い邪気を放ち、疱瘡神を弾き飛ばした。

サダム「今度こんなことをすれば、手ぶらで帰ることになりますよ!」
疱瘡神「!」

#つい手ブラのママ神を想像してごめんなさい ごめんなさい

+-+-+-+

「まだか?!」キサン君は部屋を歩きまわるのにも、もう疲れていた。

キサン君「サダムはまだなのか!」

「殿下、入ります」そのとき、外から聞こえてきた懐かしい声に、キサン君はハッとして振り返る。

キサン君「!」

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#何ちゅう顔すんねんな あんた…(涙

入って来たサダムに駆け寄ると、キサン君は彼の手を握った。

キサン君「あぁ、来たか。来たのだな。これまで苦労したであろう」

「…。」サダムはキサン君が握ったその手を、どこか居心地が悪そうに見つめた。

サダム「お元気でいらっしゃいましたか?」
キサン君「元気なわけがなかろう。痘瘡に掛からずにいるだけでも幸いだ」
サダム「…。」
キサン君「自分の体のあちこちに痘瘡の鬼神がくっついているような気がしてならぬ」
サダム「殿下、殿下は決して痘瘡にかかったりなさいません。そのようなことがあれば私が黙ってはおりませんから」

「あぁ」淡々と述べるサダムに対し、キサン君は感慨無量だ。

キサン君「お前がそう言ってくれると安心だ。心強い」
サダム「…。」

+-+-+-+

サダムが大殿を出ると、ちょうどそこへやって来たのはムソクだ。

ムソク「…。」
サダム「?」

飛びかからんばかりに睨みつけるムソクに、サダムは半ばからかうような視線を送った。

二人は無言のまますれ違う。

+-+-+-+

「もう一度申してみよ!」ムソクを前に、キサン君は声を荒らげた。

ムソク「殿下、朝鮮は性理学(儒教の一派)の国です。これ以上左道をおそばに置けば、国の根幹が揺るぎます。サダムを遠ざけてください」
キサン君「二度とそのようなことを言うなと言ったはずだ!」(もう一度言えって言うたやん:涙
ムソク「殿下!」

カッとなったキサン君は卓上の硯を掴み、ムソクめがけて投げつけた。

ムソク「!」

飛んできた硯を避ける事もなく、ムソクはただ小さく顔を背ける。
彼の頬をかすめた硯は鈍い音を立てて床に落ち、頬には赤い血が滲んだ。

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キサン君「今度…!今度また言ってみろ!そのときはお前も許しはせぬぞ!」
ムソク「…。」

キサン君「顔も見たくない!今すぐ出て行け!」

「…。」ムソクは悲しげに主君を見つめると、黙って頭を下げる。
その姿が見ていられず、キサン君はそっぽを向いた。

+-+-+-+

夜になると、リンはもう一度蔵書閣へやって来た。
間違いなく隠し部屋への入口となっていた奥の書架へやって来ると、棚に蝋燭を置き、力任せにこじ開けてみる。

やはり書架はびくともしなかった。

諦めたリンは、地下通路を通り、庭へと出てくる。

リン「?」

不気味な気配を感じ、リンは慌てて周囲を見渡した。
無数の霊がどこかへ向かっているではないか。

リンは霊の後を追った。

蔵書閣の廊下を女官の霊が歩いていたかと思うと、不意に消える。
その瞬間、建物の基礎部分に開いている小さな穴から、黒い邪気が漏れ出るのが見えた。

リン「!」

リンは駈け出した。

+-+-+-+

怨霊は十分に集まった。
サダムは大蛇の前で両手を掲げ、呪文を唱える。

黒い邪気の元を探り、見つけた小窓を覗き込んだリンは、柵の向こうで繰り広げられている光景を目にした。

358

呪文を唱えるサダムのそばで、ホジョが次々に瓢箪の蓋を開け、怨霊を放つ。
縦横無尽に駆け巡っていた黒い気は、大蛇の逆鱗めがけて一斉に飛び込んだ。

ホジョ「これで龍神は治癒なさいました」

感激するホジョの横で、サダムは厳しい表情のまま大蛇を見つめる。

ホジョ「どうなさったのですか?あとはマゴの巫女さえいれば、昇天できるのです」
サダム「あぁ。私もそうだとばかり思っていた」
ホジョ「?」
サダム「だが、ここは龍樹林の渓谷ではない。龍神が昇天するにはふさわしい場所ではないということだ」
ホジョ「それでは、どうすれば?」
サダム「龍神を龍樹林の渓谷にお連れするか、龍神が空へ上がれるよう塔を建てなければ」

+-+-+-+

男が一人、誰もいない宿の鍛冶場を物色していた。
ここで作られたであろう武器や道具を、男は一つ一つ調べて回る。

鍛冶場の静けさとは対照的に、宿はいつものように大盛況だ。
「満席みたいだな」入って来た客を、チャン氏は「2階に一番いい席がありますよ」と出迎えた。

チャン氏「お上がりください~!2階にお二人お上がりですよ~!」

ある席で食事をしていた男が振り返った。
さっき鍛冶場に忍び込んでいた男だ。

男はこっそり2階に上がると、暗い部屋の扉を開け、中を覗き込んだ。
部屋中を見渡し、特に怪しげな物がないと判断すると、男はそのまま部屋を出る。

「お泊りですか?」扉を閉めた瞬間、突然声を掛けられ、男はびくりと立ちすくんだ。

オンメだ。

男「…。」
オンメ「こちらは本当にいいお部屋なんですよ。ここに泊まった方々は、一人残らずうまく行ってお発ちになったんですから。少し前までお泊まりだった方も、弟が金鉱を見つけたからって、手伝いに出掛けたんですからね!」
男「…。」
オンメ「どうなさいます?1ヶ月?2ヶ月?」

「ふむ」男は努めて自然に息をつく。「こうむさ苦しくては」

男「泊まるなんてとんでもない」

男がそう言い捨て、下へ降りていくのを、オンメは注意深く見送った。
そこへトハが近づく。

トハ「当分の間、気をつけていただかないと」
オンメ「心配ないわ。旦那さんは私が守る」

359

#なんかね、オンメさん、すごくお美しくなってません?
初登場の時の印象と全然違うんですけど

+-+-+-+

サンホンは地下室で地図を見つめていた。
隣でトハが現状を報告する。

トハ「パク・スジョンが見張りを付けたようです」
サンホン「そうだろうな」
トハ「痘瘡はあれ以上広がっていません。薬で治療も進んでいますし」
サンホン「小康状態に入ったな」
トハ「小康状態ということは、まだどこかに留まっているということですか?」
サンホン「サダムの目的に同調して現れたのなら、何か望みがあるはずだ」
トハ「…。」
サンホン「サダムは人間であろうと鬼神であろうと、欲望を刺激して望むものを手に入れる男だ。だから、疱瘡神も望むものを手に入れるまで、帰りはしないだろう」
トハ「それは何なのですか?疱瘡神の望みとは?」

「分からない」サンホンが溜息のように言う。

トハ「…。」
サンホン「それさえ分かれば、疱瘡神の行方にも予想がつくはずだが」

「夜警組織を再建せねばなりません」突然入って来たリンの声に、二人は驚いて振り返った。

リン「サダムが大蛇を治癒したのです。これ以上じっとしている時間はありません」
サンホン「!」
リン「夜警組織を再建し、大蛇を阻み、サダムの目的を挫くのです」

「…。」サンホンはゆっくり二人を見比べた。

360

#ちょっとお二人さん、お顔が美しすぎて内容がちっとも…(第二弾

サンホン「前にも申し上げたように、大君とトハ、二人だけでは危険です」
トハ「二人で足りないなら三人に増やし…それで駄目なら四人、それならいいのですか?!」

強いリンの意志の前に、サンホンは黙り込んだ。

+-+-+-+

人影のない夜道を帰宅していたムソクは、後ろを追ってくる何者かの気配を察し、足を早めた。
慌てて後を追って駆けてきたのは… リンだ。

リンはすっかりムソクを見失った。
辺りをキョロキョロしながら進むうちに、ムソクはいつの間にかリンの背後にいたのだ。

ムソク「何をなさっているのです?」
リン「あっ!ビックリした…!」

ムソクが注意深くリンの表情を探る。

ムソク「何事ですか?私の後ろをつけるとは」
リン「…サダムが戻ってきた」

「知っています」ムソクはうんざりして視線を逸らした。

リン「あやつを阻止しなければ」
ムソク「どうやって阻止するのですか?この前のように左道を利用なさるおつもりでしょうか」
リン「…。」
ムソク「それならばもう通用しないでしょう」

ムソクはリンに背を向けた。

リン「左道だからと何でも否定するな」
ムソク「!」
リン「どうして… 左道にでも頼りたい切実な思いを、どうして理解してみようとしないんだ?切実な思いを、なぜ最初から否定する?」

「…。」ムソクは厳しい目でリンを睨んだまま、まっすぐに向き直った。

ムソク「闇雲に否定しているのではありません。私だって… その左道にも頼りたい、そういう気持ちはあったのです」
リン「…。」
ムソク「父と母は二人とも一度に亡くなりました。幼い妹が死んでいくのを、何も出来ずに見ていなければなりませんでした。そのときは私も左道に頼り、死んでいく家族を救いたいと思ったのです!」
リン「…。」
ムソク「左道の秘術を使い、散っていく魂を捕まえて、体に戻してやりたい… そう思いました!出来ることならば… 自分の魂を売ってでも、そうしてやりたかった…」
リン「…。」
ムソク「しかし… そんなことは叶いませんでした。だから、切実さだ何だと、二度と私にそんな言葉を云々なさらないでください」

361

去っていくムソクの背中を、リンは何も言えずにじっと見送った。

+-+-+-+

サダムは領相の元を訪れていた。

領相「月光の支持基盤は大妃媽媽お一人を残すのみだが、もともと強靭なお人柄であるからな」
サダム「ご心配には及びません。痘瘡にまで掛かったのです。助かったとしても、それほど長くは持ちますまい」

「大妃媽媽… 12年もの間、ずいぶん長く共にしたものだ」領相は目を細めた。

サダム「それより大監、無知で愚かな民は王を国父だと多い、無条件で仕える者ばかりです。彼らに知らしめるべきではないでしょうか」
領相「何をだ?」
サダム「主上の実態です」
領相「?」
サダム「国父でもなく、仕える価値もない愚かな人間だということを」
領相「…どうする考えだ?」

「…。」サダムはすぐには後を続けず、言葉を溜めた。

サダム「塔をお建てください」
領相「?」
サダム「朝鮮の地に例のない巨大な塔を。その塔が崩れる瞬間、主上も共に真っ逆さまに落ちるのです」
領相「…。」
サダム「そして、朝鮮に新しい歴史の扉が開くでしょう」

自信たっぷりにほくそ笑むサダムの顔を、領相はまっすぐに見据えた。

#ええー こんな突拍子もない変な話、領相は真面目に聞いてるわけ? ええー?

+-+-+-+

大妃に薬を手渡すイ尚宮は、今夜はどこか表情が明るかった。

イ尚宮「おめでとうございます。痘瘡はほぼ完治したようです」
大妃「宮では大した事も起こらず、皆無事なのでしょうね」
イ尚宮「はい、大妃媽媽」

「良かった」大妃は大きく胸を撫で下ろした。

石光寺の庭に、突如邪気が舞い込むと、4体の黒い影が現れた。
率いるのは疱瘡神。
そして、その中にイナの姿もあった。
彼らは灯りのついた部屋に映る大妃の姿を見つめる。

362

#ちょっと笑っちゃうよね、このママ神軍団。
「面倒見のいいおばちゃんなんだろうなぁ」とか想像しちゃう

+-+-+-+

夜遅く、ひそかに出掛けようとするスリョンに、父の声が飛んだ。

領相「どこへ行くのだ?」
スリョン「!」

「お父様」スリョンは静かに頭を下げる。

領相「お前が心の底から恋慕した大君も… お前が全てを掛けて世話した民も、皆お前を捨てた」
スリョン「…。」
領相「それなのに、何の未練があるというのだ?」
スリョン「…確認したいのです」
領相「…。」
スリョン「私自身の目で見て、聞いて… そうして判断するつもりです」
領相「…。」

「それでは」出掛けて行くスリョンを、領相はそれ以上引き止めることも出来ずに見送った。

+-+-+-+

ムソクを説得に出掛けたリンは、意気消沈して宿へ戻ってきた。

トハ「…断られたのですか?」

リンはぼんやりと頷いた。

サンホン「簡単に理解して参加できるようなことではありません。あまり気を落とされないでください」

そう声を掛け、サンホンは二人を残し、その場を離れた。

 

ずいぶん落ち込んでいる様子のリンを、トハはまっすぐ見上げる。

トハ「いつか大君を理解してくれる日が来るはずです。だから、元気だしてください」

背を向けようとしたトハに、リンの声が飛んだ。「元気など出るものか」

トハ「!」

虚ろだったリンの視線が、トハへと移る。

リン「お前が線を引き、距離を置くせいで、元気など一つも出ない。だから、元気を出せなんて言うな」
トハ「…。私はこれからもずっとそうするつもりです。線を引いて、距離を置いて…」
リン「!」
トハ「そうしないと私… 私、後ですごく辛くなるんです。だから、協力してください」
リン「…。」

トハが立ち去ろうとすると、リンは咄嗟に彼女の腕を掴み、思い切り抱き寄せた。

363

トハ「!!!」

逃れようとする彼女を、リンはさらに強く抱きしめる。

リン「勝手に決めるな」
トハ「!」
リン「誰が苦しめたりするものか。絶対にそんなことはない」
トハ「…。」

364

+-+-+-+

抱き合う二人の姿は、目を疑うような光景だった。
柱の陰で一部始終を見届けたスリョンは、愕然としながらも強く心に誓う。

スリョン(心の声)「もう待ったりはいたしません。私の持つ力… その力であの娘をへし折ってやりますわ」

365

+-+-+-+

翌日。

恵民署では何やら騒ぎが起きていた。
医員が一人、連行されようとしていたのだ。
スリョンの姿を見つけると、医員は助けを求めて駆け寄った。

医員「お嬢様!助けてください!恵民署から追い出されたら、家族は餓死してしまいます!」
スリョン「だから、全部目を閉じてあげていたのよ」

スリョンはチマにすがりついた医員の手を冷たく振り払った。

スリョン「養う家族が多いから仕方ない… そう思って、恵民署の薬を横流ししているのを知っても黙っていたの」
医員「!」
スリョン「不憫だから見逃してあげるなんて… 今後そんなことはしないわ」

連れて行かれる医員に目もくれず、スリョンは奥へ進んだ。
他の医員たちがビクビクして頭を下げる。

スリョン「治療費を払えなかったり、滞納している者は、今すぐ恵民署の外へ追い出しなさい!」

患者たちが一気にざわめいた。

スリョン「そして、そのような者は二度と恵民署の敷居をまたがせないように!」

「早く!」スリョンの声に、医員たちは一斉に患者の腕を引き、外へと追い立てる。
「お嬢様!」「お嬢様!」口々に叫ぶ患者たちが追い出されるのを、スリョンは無表情で見送った。

+-+-+-+

疱瘡神の一団は、今宵も石光寺に出没していた。

一斉に構えると、真っ黒な邪気を呼び起こす。

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 ♪果てしない~  あの雲の彼方へ~ 私を連れていって~♪

「…。」疱瘡神の様子をチラリと窺ったイナは、そっとその場を離れ、駈け出した。

疱瘡神「!」

+-+-+-+

イナは鬱蒼とした森の中を進んだ。
後を追ってきた疱瘡神は二人の手下に指示を出し、三手に分かれてイナを探す。

#霊なのに、めっちゃ普通の捜索やねぇ

イナはある建物の前にたどり着いた。
宿だ!

+-+-+-+

一階の後片付けを済ませたトハは、入り口の扉を閉めた。
灯りをふっと吹き消しながら、二階への階段をあがる。
階下では、いつの間にか中にいたイナが、トハの姿をじっと見上げていた。

トハがあっという間に眠りに落ちると、イナは彼女の部屋の中へと場所を移した。

イナ「…。」

眠っている間も手につけているトハの腕輪が、イナに反応し、激しく震え始める。
夢にうなされるように息を荒げるトハに、イナはそっと乗り移った。

+-+-+-+

サンホンはハッと目を開けた。
気配を感じた方向に、彼は鋭く視線を移す。

サンホン「鬼気!」

サンホンは立ち上がった。

+-+-+-+

扉を開け、サンホンはトハの部屋へ飛び込んだ。

サンホン「!」

トハの部屋には誰もおらず、布団の中はもぬけの殻になっていた。
サンホンはすぐに外へ出ると、宿の周りを探しまわる。

#女の子を探しまわるサンホン兄、萌え♥

+-+-+-+

サンホンはリンの屋敷まで駆けて来ると、門を入り、まっすぐに奥へと進んだ。
「大君はおいでですか?」そこにいた三人衆に、サンホンはごく普通に声を掛ける。

「ひゃっ!」驚いたのは三人衆の方だ。

ソン内官「ど、どこで見たんだっけ?」
左相(霊)「そうだな。私もどこかで見たんだが」

彼らに付き合っている暇はない。
サンホンは彼らの前を通り過ぎようとして、はたと足を止めた。

サンホン「?」

367

サンホンはふと視界に入ったその女の子…ランイをずいぶん驚いた様子で振り返ったのだ。
丸く見開いたその目は、次第に柔らかくなる。(←ここ最高♥
彼はランイに真っ直ぐ向き直ると、黙って頭を下げた。

そして、再び奥の大君の部屋へと駆けて行く。

ソン内官「あれ?(ランイに)ちょっと、あの人知ってるの?何であんたに挨拶したのさ?」
ランイ「えっ、わ、私?!どこで会ったんだったっけ?!」

+-+-+-+

「トハがいなくなった?!」サンホンはすみやかにリンに事態を伝えた。

サンホン「強い気を感じて行ってみたら、すでにいなくなっていました」
リン「サダムの仕業でしょうか?」
サンホン「それはよく分かりません。とにかくトハを探さなければ」

一体どこを探せば… 彼らはあてもないまま、とにかくトハを探しに飛び出した。

+-+-+-+

複数の敵を想定し、ムソクは視界を遮って剣術の訓練をしていた。

ムソク「?」

372

庭の向こうから誰かの足音が近づいてくるのが聞こえる。
目隠しを外すと、目の前にいたのはトハだった。
目を潤ませ、トハはムソクを見つめる。

ムソク「どうしたんです?」
トハ「…お兄様」
ムソク「!」

悲しい目で見つめる彼女に、ムソクは冷たく視線を逸らした。

ムソク「…。」

トハはゆっくりと右手を差し出すと、彼の頬にそっと触れる。

トハ「私の… 私のお兄様!」
ムソク「!!!」

369

#全く同じ場面をどこかで見たなーと考えてたら、「主君の太陽」だった^^
(こんなところでチャチャいれてすみません

ムソク「もうやめてください」

ムソクは顔を背け、彼女の手から頬を離す。

トハ「私です」
ムソク「…。」
トハ「イナ…」
ムソク「…!」

トハはどこまでも真っ直ぐな目で彼を見つめた。

ムソク「やめてくれと言っているんです! なぜ辛い傷を引っ掻いて、私を苦しめるんですか!なぜ!!!」

トハは悲しそうに俯くと、突然ふらふらと家の中へ入って行った。

ムソク「…。」

ムソクの部屋へ入ったトハは、奥の棚へと進み、一番下にしまってある箱を取り出した。
蓋を開けると、そこにはチョゴリが収められていた。

遅れて入って来たムソクは、驚いて足を止める。
トハが箱からチョゴリを出し、大切そうに手にしていたのだ。

トハ「…お兄様」
ムソク「?」
トハ「私、全部観ていたのです。私が逝ってしまってから… お兄様が私のチョゴリを抱いて泣いているのを」
ムソク「…。」
トハ「私、全部観たわ!」

そう言って泣くトハの手から、ムソクは力任せにチョゴリを取り上げた。

ムソク「やめろと言ったはずだ」
トハ「…。」
ムソク「やめてくれ」
トハ「私です!…私です!」
ムソク「…。」
トハ「お兄様…!」

トハの目から零れ落ちる涙に、頑ななムソクの心の中で不意に何かが動いた。

370

ムソク「誰だ?」
トハ「…。」
ムソク「本当に… イナなのか?」
トハ「お兄様!私、怖いの!すごく怖いんです!!!」
ムソク「…。」

~~~~

疱瘡に冒された妹イナを、ムソクは懸命に看病していた。
煎薬を匙ですくうと、ムソクはイナの口にそっと入れてやる。

ムソク「イナ、この薬を飲めば、じきに良くなるはずだ。殿下がくださった薬だから、きっと良くなる」
イナ「お兄様…」
ムソク「何だ?」
イナ「私、いかなきゃいけないみたい」
ムソク「!」

ムソクは匙を放り出し、慌てて妹の手を握った。

ムソク「そんなことを言うな!私には… 私にはお前しかいないのだ」
イナ「…。」
ムソク「それなのに兄さんを置いてどこへいくと言うんだ?元気を出してごらん。もう少しだけ… いいね?」

「…。」イナの潤んだ視線はムソクを離れ、後ろへと移る。

ムソク「どこを見ているんだ?兄さんを見なさい」
イナ「…。」
ムソク「兄さんの目を見てなきゃ駄目だろう?」
イナ「お兄様…。いらっしゃったわ… 疱瘡神が… 」
ムソク「イナ?」

スッと現れた疱瘡神は、兄妹のそばへ忍び寄る。

イナ「私… 疱瘡神と契約したの」
ムソク「イナ?」

「…私がいきます」イナは疱瘡神を見つめ、首を横に振った。

イナ「だから… お… お兄様は駄目…。お… お願いです…」

必死で訴えるイナの言葉に、疱瘡神はじっと耳を傾けた。

ムソク「イナ!しっかりするんだ!」

ムソクは思わず妹を抱き起こし、胸に抱え込んだ。

ムソク「兄を置いていっては駄目だ!」

371

イナは残った力で大きく目を見開くと、兄を見上げた。「お兄様の腕の中…すごく温かい」
そう言うと、イナはムソクに抱かれたままガクリと頭を垂れる。

ムソク「イナ…?…イナ?」

不意に動かなくなった妹に呼び掛ける声は、次第に慟哭に変わった。

ムソク「イナ!!!」

+-+-+-+

ここで一旦区切ります。

はぁ…。

 - 夜警日誌 ,

Comment

  1. akko より:

    翻訳待ち遠しかったです\(^o^)/13話最高でしたね!
    雰囲気で伝わる部分もあるのですが、サダムと領相とのやりとりや、スリョンの豹変、特に知りたかったムソクの慟哭するシーン・・・・・イナは兄を助けたくて疱瘡神に連れて行かれたのですね・・・(兄妹愛に号泣)
    こういう場面でムソクのキャラクターがしっかり描かれたから、もうラブラインは必要ない気がします。ムソクの演技を見てもあまりトハに心を揺さぶられているようには見えないし。でもこれから?
    ムソクが目隠しで特訓している場面も、今から思えば見えない鬼神を憎み、それらを想定して気配だけで戦おうとしているようにも見えます。流石朝鮮一の武官です!

    ところどころにはいるツッコミも頷くことばかり。大好きです^^
    は~て~し~な~い♪ Speedの曲、ママ神軍団の場面で頭に浮かぶなんて(笑)

    後半も楽しみに待っていますm(__)m

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