韓国ドラマから美しい言葉を学ぼう

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プロデューサー11話あらすじ&日本語訳 vo.3

   

キム・スヒョン、IU、コン・ヒョジン、チャ・テヒョン、出演、KBS韓国ドラマ「プロデューサー」11話、終盤です。

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以前のシーズンの一泊二日を、ジュンモは自宅で一人辿っていた。
そこへ電話が鳴る。
ピョンエンタのキム室長だ。「キム室長。どうなさったんです?」

キム室長(電話)「PDさん、夜分遅くに申し訳ありません。お話ししたいことがありまして」
ジュンモ(電話)「えぇ、どうぞ」
キム室長「私が3年間、ユナのマネージャーをしていたこと、ご存知ですよね?」
ジュンモ「?!」
キム室長「あの子があんなふうに消えたのは、PDさんだけじゃなくて、僕も辛かったんです」

「どうしたんです?」突然出て来たユナの話に、ジュンモの不安が募る。「何かあったんですか?」

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シンディは放心状態で街を彷徨っていた。
道行く人々が彼女に気づき、カメラのシャッターを押す。
それにも構わずフラフラと歩くうちに、彼女はふとポケットの携帯を手に取った。
電話を掛けたのは「傘」だ。

2度呼び出し音が鳴ると、留守番電話サービスに切り替わった。

#あ゛ーーーー

シンディ「…。」

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スンチャンはイェジンと二人、前に叶わなかった映画デートを楽しんでいた。
思いっきり笑った後は服を見て廻る。
それから、豪華なシーフードを一緒に囲んだ。

イェジン「こんなんじゃ返済分超えるんじゃないの?ロブスターだなんて!」
スンチャン「これは利子」
イェジン「ちょっと!月給より利子のほうが高いわよ!」

スンチャンは嬉しそうにニヤニヤ笑いながら、皿の上でロブスターにナイフを入れる。

イェジン「あんた、高利貸し?」

スンチャンは丁寧に切り分けたロブスターの身をイェジンの皿に1つ乗せた。
イェジンはパクっと一口食べて慌てる。「ちょっと、やっぱりダメ!明細書ちょうだい」

イェジン「今まであんたのこと信じて計算してなかったけど、確認しなきゃ」

スンチャンは何も言わず、もう一口分、ロブスターを彼女の皿に乗せる。

イェジン「私が思うに、もう精算は終わってるんじゃないかな」
スンチャン「(ニコニコ)」
イェジン「何だかぼったくりに遭ってる感じなのよね。こんなことなら、一括払いにするべきだったわ」

「何か変よ」ボヤくイェジンの皿に、再びスンチャンがロブスターを追加した。

イェジン「スンチャン、あんたも食べなよ」

「はい」小さく答えると、スンチャンはまた、ロブスターのハサミの部分をイェジンの皿に乗せ、子犬のように愛くるしい目で彼女を見る。

イェジン「…。」

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二人は帰り道を歩いていた。

イェジン「これで綺麗さっぱり終わったんだからね、返済は」
スンチャン「…はい」

「?」スンチャンがどこか元気がないようで、イェジンは彼の顔を覗き込む。「何でそんな顔してんの?」

スンチャン「嬉しくもあるけど、嫌な気もして」
イェジン「嬉しいことは?」
スンチャン「先輩とこうやってデートしてみたかったから、それが出来て嬉しいです」
イェジン「嫌なことは?」
スンチャン「一緒にいる口実がなくなって…嫌です」

「…。」イェジンが立ち止まった。「スンチャン」

スンチャン「…。」

彼女はまっすぐに彼を見つめると、優しく頭を撫でた。「あんた本当にいい男よ」

スンチャン「…。」
イェジン「あんたはすごく賢いし、温かいし、素敵で…。あぁ、どうしよう、申し訳なくって…」
スンチャン「…。」
イェジン「あんたにそんな目で見られたら… 私、すごく申し訳ないわ」

スンチャンが彼女からさっと目を伏せた。
イェジンは彼に近づくと、そっと抱きしめる。

2059

イェジン「スンチャン、私のために… 生まれて初めてありったけの勇気を出してくれてありがとう」
スンチャン「…。」
イェジン「気持ちを伝えてくれてありがとう」
スンチャン「…。」
イェジン「あんたみたいな素敵な子がそんなふうに言ってくれて… 私、自分が価値のある人間なんだってすごく感じた」

両手で強く彼の背中を包み、イェジンは温かく微笑む。「本当にありがとうね」
彼女が体を離すと、スンチャンは頑なに下を向き、唇を噛み締めた。

イェジン「帰るね。バイバイ」

背を向けようとした彼女の腕を、スンチャンが咄嗟に掴んだ。
驚くこともなく、イェジンは静かにスンチャンを見つめる。「…。」

スンチャン「変わることだって… あるじゃないですか」
イェジン「…。」
スンチャン「申し訳ない、ありがとうと思ってるうちに、それが当たり前になることだってあるじゃないですか」

2060

#あーもうそんな目で見ないで~

スンチャン「僕の先輩への気持ちも、先輩を見る目も全部当たり前になって… 僕が先輩のそばにいることだって当たり前になるかもしれないじゃないですか」
イェジン「…。」
スンチャン「僕にも… 時間をくださるべきじゃないですか?」

涙に震える声でそう言い終えると、スンチャンは懸命に微笑み、彼女をまっすぐに見た。

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一人で歩き出した頃には、彼の目から涙がとめどなく溢れた。


大声で呼んでみても
夜を泣き明かしてみても
あなたは…
愛した僕の気持ち あなたにとっては戯れですか?
多くは望まない
ただそばにいてくれと
限りなく叫んでみても 戻っては来ないのですね…

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シンディは再び連絡先を開き、「傘」にメッセージを書いた。

【明日の朝になったらきっと私…
これまでとは全く違う人生を生きることになるでしょうね】

シンディ「…。」

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翌朝。
ピョン代表はのんびりとPCを覗いた。

「シンディ、出生の秘密」
「シンディはなぜ嘘をついたのか」
「シンディの秘密を暴く」
「偽りの両親を創りだしたシンディ。虚言症なのか?詐欺なのか?」

ニュース記事や、ブログ記事のショッキングなタイトルがズラズラと並んでいる。
彼女は一番上に出ている記事を開いた。ミン記者の記事だ。

【 シンディ 出生の秘密

シンディの衝撃的な出生の秘密が明らかになり、今後の活動が取り沙汰される見込みだ。
これまでシンディは自身の家がビバリーヒルズのプール付き大邸宅であり、父親はアメリカのアイビー・リーグのある大学で生命工学の教授として著名であり、クラシック音楽を専攻した母親も、後進の育成に力を注いでいると話してきた。
ところが、スターファクトによる取材の結果、該当大学に在職中の教授の中にシンディの父親の名前は見当たらないことが明らかになったのだ。それだけでなく、音楽をしているという母親も、やはり在米韓国人の中で知っている人はいなかった。
スターファクトは去る18日、シンディの自宅を訪問し、出生についてインタビューを行ったが、どういうことなのか説明してほしいという言葉に、シンディは何も答えられず、嘘だという疑惑をさらに濃くした。関係者は”何か間違いがあったはずだ。もちろんアメリカの家へ行ったことはないが、シンディが14歳のときからそう言っていたのだから、嘘であるはずがない”とし、”普段からご両親を誇らしく思っているシンディを考えれば、あり得ないこと”と、すっぱり切り捨てた。 】

記事を辿り、ピョン代表はニヤリとほくそ笑む。

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ジュンモもまた、自宅で携帯を見つめた。

2061

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イェジンが会社にやって来ると、スタッフたちがPCを覗きこんでいた。

イェジン「どうしたの?」
女性スタッフ「これ、ご覧になりました?」

イェジンは画面を見つめ、絶句した。

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スンチャンもまた、シンディから届いたメッセージを見つめていた。

シンディ(メッセージ):
「明日の朝になったらきっと私…これまでとは全く違う人生を生きることになるでしょうね」
「PDさん、言ってたでしょう?成長するためには、痛みと犠牲がつきまとうって」
「私… 新しい世界を手に入れるために、少しずつ卵を突き破っているところだって… そう考えるつもりです」
「当分会えないと思うので、挨拶の言葉を残します」

2070

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シンディは自宅にいた。
大きな音でBGMを流し、ただひたすら花の塗り絵を塗り続ける。
そこへやって来たのはマネージャーだ。

「…シンディ」彼は優しく声を掛けた。

シンディ「ねぇ、当分私、仕事がないと思うわ。休暇取って。今まで休めなかったでしょ」

「あぁ」マネージャーの声は震えていた。「ありがとう」
シンディは無表情のまま、顔も上げずにいる。
マネージャーは一旦玄関へ向かおうとして、やり切れずに引き返した。

マネ「シンディ、俺が何て言ったよ!!!!!」

彼の怒鳴り声に、シンディの手がビクリと止まる。「…。」

マネ「一度だけ謝ろうって言ったろ!それがそんなに難しいか?!」
シンディ「…。」
マネ「俺はな、毎日12回は謝ってるんだぞ!たったの一度くらい出来るだろ!!!」
シンディ「…。」
マネ「一体何てザマなんだ!!!!!」

2062

マネージャーが出て行くと、シンディは力なく振り返った。「…。」

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会社の前でジュンモを見かけ、スンチャンは走って彼に追いついた。「先輩、シンディさんの記事、ご覧になりましたか?」
「…。」ジュンモが立ち止まる。「見たらどうなんだ?」

スンチャン「前に聞いたことがあるんです。シンディさん、ご両親が事故で亡くなったって。その自責の念で、不眠症が酷いって言ってました。シンディさんが自分の意志で嘘をついたはずがありません」
ジュンモ「俺もそう思ってる」
スンチャン「それなら…」
ジュンモ「だからって、俺に何が出来るんだ?行って会議の準備でもしろ。シンディはうちの出演者なんだ。代案を探さなきゃならないかもしれないから」

「え?」歩き出したジュンモに、スンチャンが驚きの声を上げる。「どうしてです?」

スンチャン「シンディさんに非がないと思っていらっしゃるのに」
ジュンモ「…。」
スンチャン「僕が思うに、ピョン代表が仕立てたみたいですけど。それなのに、どうしてですか?!僕たちPDなのに!」
ジュンモ「…。」

ジュンモは5年前を思い返していた。「俺たちPDなのに、何の罪もない子に何もしてやれないのか?!」そう言って、ジュンモはテホCPに食い下がったのだ。
「俺たちがPDだからって、全部決められるのか?」テホCPはそう彼をなだめた。「皆があの子を見たくないって言ってるのに、視聴者にそっぽ向かれたら、PDに何の力がある?」

ジュンモ「俺たちがPDだからって、全部決められるのか?」

ジュンモは当時のテホCPの言葉を、そのままなぞる。

スンチャン「…。」
ジュンモ「視聴者にそっぽ向かれたら、PDに何の力があるんだ?」

スンチャンが彼の前に立ち塞がった。「前に先輩はおっしゃったじゃないですか」

スンチャン「良かれと思う心が、良い結果を生むことは出来ないって」
ジュンモ「…。」
スンチャン「だから、むやみに介入するもんじゃないって」

「…。」ジュンモが悲しげに目を伏せた。

スンチャン「だけど、こちらが良かれと思っていれば、たとえ良い結果を生み出せなかったとしても、相手にはわかるんじゃないですか?」
ジュンモ「…。」
スンチャン「良かれと思う気持ちで、良い結果を生み出そうとしていたって。それは大きな慰めになるんじゃないですか?」

2063

ジュンモは小さくため息をつく。「お前、わかったようなこと言ってんじゃないぞ」
先に歩き出したジュンモの暗い背中を、スンチャンはじっと見つめた。

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会議室では、皆が浮かない顔でPCを見つめていた。

ハンナ「反応が良くないわ。すぐ収まりそうにないけど」
イリョン「視聴者相談室の電話もパンクしてるらしい」
ヒョングン「うちの掲示板に書き込みがこんなに上がってるのは見たことない」
ジヨン「よりによって、シンディのレギュラー番組はうちしかないのに!私たちに何だかんだ言われたって…」

テホCPがドアを開ける。「ジュンモ、局長が話があるって」
ずっと黙っていたジュンモは、静かに立ち上がった。

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「こりゃまた…」局長はジュンモを前にボヤいた。「宝珠だと思って食いついたら、腐った柿だったとは」

局長「とにかく、降板させると公式に立場を表明したらどうだ?無駄に引き伸ばしていたら、こっちまで巻き込まれる」
テホCP「勿論ですよ。視聴者委員たちも大騒ぎなんですから。躊躇しているうちにスポンサーの不買運動でも始まったら大変だから、さっさと手を引かないと」
局長「ピョン代表側とは私が話をするから、自主降板の方向でケリをつけよう」
テホCP「ピョン代表はさっき自らやって来て、謝罪までして行きましたよ。ひとまずジニっていう子を寄越すと言ってましたから」

「その子、最近伸びてるんだろ?」テホCPがジュンモに言う。「今度の撮影からその子で行こう」
「先輩」ジュンモがようやく口を開いた。

ジュンモ「ユナ、覚えてるだろ?」
テホCP「お前、今さらユナの話なんか!」
ジュンモ「俺、最近ユナの消息を知ったんだ」

~~~~

キム室長は電話でこう言ったのだ。「ユナがどこにいるか分かったんです」

言われてすぐ見に行った花屋から、ユナが出てくるのが見える。
彼女は男性と仲睦まじく店を閉め、腕を組んで帰っていった。

2064

~~~~

ジュンモ「意外にもすごく元気に暮らしてた。前より遥かに穏やかで、幸せに」
テホCP「そりゃ良かった。元気にやってるなら、良かったじゃないか。だから、お前ももうこれ以上自分を責めるな」

局長も頷く。

ジュンモ「局長、テホ先輩。すみませんが、僕、今回はムリです」
局長「何が?」
ジュンモ「僕の撮影なんです。僕の出演者でもあるし。僕が決めます」
局長「お前、自分の始末もつけられないくせに、一体どうするつもりなんだ?」
ジュンモ「おい、ラ・ジュンモ!わからないのか?ピョン代表とシンディの喧嘩に、お前が巻き込まれるかもしれないんだぞ」

「巻き込まれるさ」真っ赤になった目で、ジュンモはまっすぐテホCPを見た。

ジュンモ「ちょっと巻き込まれても、元の場所さえ見つけられればそれでいいんだ」

「今回はそうします」ジュンモは局長にもハッキリ意志を示す。「すみません」
それだけ言うと、彼は部屋を後にした。

局長「あいつ、何で無駄に頑固なんだ?!」
テホCP「放っておきましょう。後続も準備が出来てるんだし、打ち切りの糸口が掴めたじゃないですか」
局長「(溜息)」
テホCP「持っても1、2週ですよ」

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2065

♪♪♪
私の心を慰めてくれるのは誰?
私の気持ちをわかってくれるのは誰?
みんなが私を笑っているみたいで
もたれかかる場所がひとつもないの

もう大丈夫 そう言ったけど
慣れるだろうと そう思ったけど
また訪れた絶望に 私はまたひとりぼっち

 

僕が味方になってあげるよ
大丈夫 そう言ってあげる
全部うまくいく 君は輝くって
君は僕の大切な人だって

全て終わったように感じる日には
僕の声を思い出して
大丈夫 全部うまくいくから
君は僕の一番大切な人
♪♪♪

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【11 視聴率の理解
努力したからといって得られるものではないが
それでも努力はすべきだ】

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暗い帰り道に差し掛かったイェジンは、スンチャンに貰ったペンのライトを点けた。
青い小さな光が、まるでホタルのように灯る。
そのまま暗がりを歩いて行くと、急に街灯が灯った。

イェジン「!」

彼女はわぁっと顔を輝かせる。
「街灯のこと、要望出さないと」スンチャンがそう言ったのを思い出し、イェジンは微笑んだ。

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シンディはひたすらベッドで眠り続けた。
柔らかな光と共に、何かがふわっと降り注いだのを感じ、彼女はそっと目を開ける。

シンディ「?」

スンチャンが彼女に霧吹きの水を掛けたのだ。
水しぶきが晴れると、次第に輪郭のはっきりした彼が、ニッコリ微笑みかけた。

シンディ「???」

2066

彼女は驚いて起き上がる。
ベッドを取り囲み、笑っている一泊二日のチーム。その隅っこで、マネージャーが涙を堪えていた。

「シンディ、何してんだ?撮影に出掛けるぞ」ジュンモが微笑みかける。
キョトンと皆を見渡すうちに、シンディの目に涙が滲んだ。

2067

「これ、飲んでいただかないと」スンチャンが怪しい飲み物を差し出し、ニヤリと笑う。
その瞬間、シンディの瞳から大粒の涙がこぼれ落ちた。
シンディが大声を上げて泣くのを、皆、静かに見守った。

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【エピローグ】

「あぁ、昨日電話した者ですけど」ジュンモは朝から誰かに電話中だ。

ジュンモ(電話)「街灯、まだ点いてませんでしたよ」

次の日もそうだ。「だって、この目で見たんですよ。まだ点いてませんってば。なんでそんなに長く掛かるんです?」

そしてこれは今日のこと。「あ!もう僕の声がすぐわかるんですね。マンションの前でデモやりますよ。もしもし?もしもし?」
切られてすぐ、彼は掛け直す。

ジュンモ(電話)「そっちから切ったんですか?!所長に今から会いに行かないとな。だから、あそこは暗すぎて危ないって!いつからですか?今日から?」

「確認しますからね」ジュンモはニッコリ微笑んだ。

2068


まだ愛を知らない 知らない
だけど 僕たちは 好き 好き
よくわからない 君の告白
俺の胸を高鳴らせるけど
そんな言葉は難しすぎて
嫌だ 嫌だ

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ここでエンディングです。
ボロボロ泣かされた後、エピローグと突然のエンディング曲で、涙が全部引きました^^;;;
憎いわ。気持ちよくぶった切ってくれるんだから。

 - プロデューサー