韓国ドラマから美しい言葉を学ぼう

引っ越し作業中です

プロデューサー1話あらすじ&日本語訳 vo.1

   

チャ・テヒョン、コン・ヒョジン、キム・スヒョン、IU出演、KBS韓国ドラマ「プロデューサー」1話、前半です。

テレビ局内の話はとてもごちゃごちゃと忙しそうな予感で、ドラマ以外はほとんど見ないので他番組の知識もなく、どんな感じで書いていこうか見通しなしで始めますが、ストーリーがしっかりしてるといいな♪

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2015年4月17日午前8時55分
KBS新入社員入社式 5分前

局前の駐車場に赤い車が一台、入ってきた。
車を停めると、運転していた女性…イェジンは熱心にメイクを直し始める。

そこへ… 隣にもう一台。
ベンツから降りてきた若い男は急いだ様子で駆け出した。

「こんにちは」誰かが小型カメラを向け、彼と一緒に走る。

記者「KBSの新入社員の方ですよね?」

「あ…はい」そう答えたのはペク・スンチャン27歳。KBSの新人PDFだ。

記者「なぜ走ってるんです?」
スンチャン「入社式があるですが、遅れそうで。ところで、TS1ってどこですか?」
記者「ついて来てください」
スンチャン「はい」

「生放送があるから今日は忙しいんですよ」掛かってきた電話に答えながら、車のドアを無造作に開けると、イェジンは思わず「あっ」と声を漏らした。
ドアを隣の車にぶつけてしまったのだ。「やっちゃった!後で電話しますから」

イェジン「狭いドアの隙間をすり抜け)何て駐車の仕方なの?マナー最悪!」

隣の車の傷をひとしきりこすり、その場を離れようとすると、そこで彼女は誰かがじっと立っているのに気づいた。
若い女性がカメラを向けていたのだ。

イェジン「どこのチームです?」
カメラの女性「”ドキュメンタリー3日”です。新入社員たちを追ってまして」
イェジン「(頷く)さっきのも…撮りました?ドアをぶつけたの」
カメラの女性「…はい」

「車のナンバーはどこかな?」イェジンは仕方なく車に戻った。

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入社式が滞りなく終わると、新入社員たちはもらったばかりの社員証を首から掛け、局内を進む。

インタビュアー「初任給はいくら?」
女性新入社員「そんなこと話して大丈夫なんですか?189万くらい入ってました。その場で下ろして、母に全部渡したんです。…受け取って泣いてました。実は私、4年就職出来なかったんです」

インタビュアー「なぜ芸能局に志願したんです?」
スンチャン「えーと…」
インタビュアー「言えない事情でもあるんですか?」
スンチャン「あ、いいえ。というよりも、その… 僕の好きな方が芸能局で働いていて。大学のサークルの先輩なんですけど、ただ…近くにいたくて」
インタビュアー「好きな先輩が記者なら、記者になられたんでしょうね」
スンチャン「…。」
インタビュアー「会計士なら会計士に?」
スンチャン「………。」

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芸能局では新人を迎え、さっそく新人研修が始まっていた。

テホ「歓迎するよ。芸能局のキム・テホPDだ」
新人A「”無限挑戦”の?」
新人B「MBCじゃ?」
テホ「なんだ?俺はキム・テホだ。あぁ~、MBCにも似た名前がいるって?俺が先だ。元祖キム・テホだぞ」
新人たち「…えぇ(頷く)」
テホ「ヤツもやり手だってのは知ってる。ヤツだって才能はあるさ」

テホは手元の資料をめくる。「今日はスケジュールが詰まってる」

テホCP「本当なら収録や現場見学を3,4日やるんだが、それじゃ効率が悪いからね。最近はクリエイティブだの経済的なのがトレンドだろ?5日掛けていた新人研修をクリエイティブに、経済的に、一日に圧縮して実施するぞ。OK?」
新人たち「はい」
テホCP「だがな、大雑把に見ただけじゃ芸能番組のディテールまで把握できない…そう思ったら、個人的に本を買い求めるといい」

「”芸能PDとは何か?”本があるからね」そう言って彼は一冊の自著を差し出した。「似たようなタイトルでレベルの低い本も多いから、間違わないようにね」

テホ(インタビュー)「周りに勧められて書いた拙稿なんですがね、ここで本を売り込んでるわけじゃなくて、いや、売ったところで印税なんてほとんど貰えませんよ。本当に!自分の利害を捨てた広い立場から、推薦してるんです」

スンチャン(インタビュー)「PD試験の準備をしていたときに、(バッグから同じ本を出す)”無限挑戦”のキム・テホPDが書かれたんだと思って買ったんです。そういう人は他にもたくさんいて…。返品が多いって聞きました。自分はここに名前を書いちゃったので(表紙をめくり)返品出来なくて…」

#後ろでニヤニヤしているテホCPに思わずクスっと笑いました。本当にテレビ局にいそうで、いいキャラですよね~^^

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「さてどこからにするかな」キム・テホCPが新人たちを連れ、局内へ繰り出した。

テホCP「そうだ、Happy together!ユ・ジェソク、”夜間売店” 有名だろ?」
新人たち「はい!」

テホCPはスタッフの持っていた書類をさっと取り上げる。

テホCP「さぁ、これは皆さん方が明日の朝見られる視聴率表だ。俺たちにとっては成績表みたいなものだな」

慌てて取り戻そうとするスタッフ。
ふと視聴率表をみると…?Happy Togetherのところが蛍光ペンでマークしてあり、4.5%~7.8%(←世代か地方別かと思われます)となっている。

テホCP「7超えたか」
スタッフ「(気まずい)」
新人たち「…。」
スタッフ「いい数字なんだ、7ならね。最近は7が出るのも簡単じゃないから。ケーブルやら何やらあるからね」

新人一行はHappyTogetherチームのデスクを通り過ぎる。

テホCP「こっちは”不朽の名曲”」

スタッフはヘッドフォンをしており、彼の呼びかけに気づかない。

テホCP「音楽番組だから、PDも一日中音楽を聴いてるんだ」

テホCPがヘッドフォンを抜くと、ゲームの戦闘BGMが大音量で流れた。

スンチャン(インタビュー)「新入社員研修だから芸能局の実際の仕事を見て習うわけですよね。それで、すごく期待して来たんです。…CPはいろいろと熱心に教えてくださるんですけど、ときどき分からなくなるんです。このお話はメモっておくべきなのか…って…」

「さぁ、よく見てろよ」次に一行がやってきたのは、”ギャグコンサート”チームのもとだ。

テホCP「イ・ミルミ作家、今週のチケットは?」
作家「ありません」

「ほらな」テホCPが新人たちを振り返る。

テホCP「これはホントに大事なことなんだがな、芸能局生活は”起承転票(=チケット)”だ。どういうことかと言えばな、これからいろんな人に会うだろ。あれこれ話をしても結局ギャグコンのチケットをくださいって話になる。けど、駄目なら最初からハッキリ断ったほうがいい。なぜなら… (作家を振り返り)絶対くれないから」
新人たち「…。」

スンチャンのメモ帳には「ギャグコンサート 起承転票 チケットをくれない」と三行…。

彼らは”スーパーマンが帰ってきた”チームへ。

テホCP「サラン、韓国万歳、双子ちゃんで有名だ。挨拶して」
新人たち「初めまして。42期新人社員です」
スタッフ「…。」
テホCP「(スタッフに)ポンギュどこ行ったんだ?あいつまた徹夜したのか。体がもつかなぁ…。(新人たちに)いい作品は簡単に出来るものじゃない」

”スーパーマンが”スタッフ(インタビュー)「ポンギュPDは昨日、会食でお酒をたくさん飲まれて… 午後にでも出勤なさると思います」

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正午

テホCPは新人たちを連れ、社員食堂へやって来た。「外で食おうとするな。先輩との交流にもなるし、なにより放送に関する情報の宝庫だ。季節に合わせたメニューもでるし、たまに特別企画で和食や中華の日もある。社内サイトでメニューを確認しておけば、逃さずに食べられるぞ」

テホCP「こんな先輩がどこにいる?こんなことまで教えてくれる先輩いないぞ」

皆が席につき、食べ始めると、テホCPが声を潜めた。「おい!少女時代だ」

新人たち「!!!」

彼らは食堂の列に並ぶテティソの姿に目を輝かせる。

テホCP「俺がいるのに気づいたら、あの子たちすごく喜ぶだろうけど、騒ぎになると面倒だから、静かに食べよう」
新人「親しいんですか?」
テホCP「親しいどころか!」

少女時代テヨン(インタビュー)「あぁ、キム・テホPDですか?無限挑戦の?さっきそんな方いらっしゃいました?知りませんでした、全然」

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午後2時30分。
テホCPが新人たちを連れて来たのは、TS-15スタジオの副調整室。
ミュージックバンクの生放送4時間前だ。

タク・イェジンPD「もう!生放送なのに私に新人研修までやれって?」
テホCP「午後は俺も局長とミーティングがあって忙しいんだ。それに生放送現場なんだし、研修にピッタリだろ」
イェジンPD「はぁ、今日はホントに大変。来るとき事故までやっちゃったし」
テホCP「事故?どんな?怪我しなかったのか?」
イェジンPD「そんな事故じゃなくて。ドアをゴツンと」
テホCP「あぁ、ぶつけられたか。俺も一度やられたぞ。おばさんたちはよくやるんだ。何も考えずに、ドアをバンと開けるからな」
イェジンPD「…。やられたんじゃなくて、やっちゃったのよ」
テホCP「え?」
イェジンPD「ぶつけたのよ、私が!何も考えずにドアをバンと開けてね」
テホCP「あぁ~」
イェジンPD「ちょっと傷がついただけなんだけど、いくらぐらい掛かるかな?」
テホCP「(声を潜め)車種は?」
イェジンPD「外車」
テホCP「お前、俺の車にぶつけたんじゃないだろうな」
イェジンPD「もう!あんなノーブランド?!先輩みたいなのじゃなくて、ホントの外車よ」
テホCP「そうか?とにかく早く連絡しろよ。相手が悪けりゃ当て逃げ扱いされて、大変なことになるぞ」
イェジンPD「こんな狭苦しい国で外車を乗り回してるのが悪いのよ!それもあんな大きいの!ヨーロッパを見なさいよ、私たちより所得水準が高くたって、みんな軽自動車に乗ってるでしょ。軽自動車がどれだけ合理的だと思う?私だって軽に乗ってるのにさ!」

彼らの会話を後ろで聞いていたあるスタッフが、そっと携帯を取り出すと、局前のカフェにいる人たちにメールが届いた。
音楽プロダクションのマネージャーたちだ。

メール「今日、ミュージックバンクのPDは低気圧だ。珍島犬3号勃発。新人を紹介したい人は一旦後退だ。状況が良くない」

マネージャーたちが溜息を漏らした。

「俺の車だったら良かったのに。それなら示談の条件に新人を紹介できた」
「珍島犬3号って…何です?」
「珍島犬は非常事態をあらわす俺たちだけの隠語だ。3号はそれほど深刻じゃない。PDを刺激しなきゃ、被害を被ることはない。2号のときは、自分から刺激しなくても災難に遭うってことだ」
「1号は?」
「汝矣島にいちゃ駄目だ。いわゆる戦争中みたいな状況」

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イェジンPDは、ぶつけてしまった車の主にLINEを打ち始めた。

メール「1538の持ち主の方、すみません。朝、駐車場であなたの車にちょっとミスを…」

彼女の前で、テホCPは新人たち相手に説明を始める。

テホCP「午後の研修をしてくれる芸能局の核心、女王蜂だ。女帝姉さん♪」
イェジンPD「(ジロリ)」
テホCP「いや、女神だな」

「連絡ください」イェジンPDはそうLINEを締めくくり、泣いているスタンプを送った。
彼女が新人たちを振り返り、話そうとした瞬間、スンチャンの携帯の着信音が響く。

イェジンPD「ちょっと、そこの水玉!放送業界にいるなら、携帯はバイブレーションが基本だって知らないの?」
スンチャン「…。」
イェジンPD「生放送中に鳴ったら放送事故よ!」
スンチャン「すみません」
イェジンPD「すみませんなんて、軽々しく言っても駄目」
スンチャン「…。」
イェジンPD「PDなんだからさ、卑屈になっちゃいけないってことよ」

タク・イェジンは35歳。
入社8年目だ。

1814

イェジンPD(インタビュー)「放送前はやっぱり神経質になりますね。朝ちょっとした事故まであったから。あぁ、持ち主には連絡しましたよ。(携帯を見て)まだ既読つかないわ。見てないみたい。まぁ、そのうち見るでしょ」

気を取り直し、イェジンPDは副調整室の説明を始める。

イェジンPD「これが1カメ、2カメ、3カメ、4カメ、そっちが5カメ。こうやって全部繋がっていれば画面は完成するんだけど、キューを正しく出すのが大事なの。一番困るのは、2カメをスタンバイしておいて、3カメでぬくような人たち。それじゃ何のためにスタンバイするわけ?でしょう?それから、公開放送の会場には、高いところから撮ってるのがあるじゃない?そのカメラがジミージブよ、ジミージブ」

※ジミージブ=クレーンの先に設置したカメラを、リモコンで操作するもの。

イェジンPDが隣のスタッフと5カメの映像を覗き込んだ。

スタッフ「何だ?人がいるな」
イェジンPD「寝不足のADたちがああやって無人のスタジオで寝るのよ」
スタッフ「寝てるんじゃないぞ。どれどれ?(映像をズームアップ)」
イェジンPD「あれって芸能街中継のADじゃない?シン・ヘジュ?横にいるのは誰?」

後ろで画面を見ているスンチャンが目を見張った。

スタッフ「ラ・ジュンモだな」
イェジンPD「何であんなところに?放通委に行くって言ってたけど」
スタッフ「つきあってるって噂だったけど、ホントだったんだな」
イェジンPD「話があるだけでしょ。男女が一緒にいたら皆つきあってるわけ?ダサいったら」

その瞬間、画面の中でシン・ヘジュがジュンモの頬にキスをした。

スタッフ「ほら!つきあってるだろ。ラ・ジュンモのヤツ、やるなぁ。何歳差だって言ったっけ?」
イェジンPD「私が知ってるわけないでしょ!」

「さぁ、エアショットの位置を確認して!」イェジンはマイクから各スタッフに指示を出した。

スンチャン「…。」

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午後3時。新人研修の休憩時間。

談笑する同期たちから離れ、スンチャンは一人ぽつんとうなだれていた。
そこへ通りかかった女性が彼を見て立ち止まる。「あれ?」
シン・ヘジュだ。

スンチャン「!!!」

スンチャンは慌てて立ち上がった。

ヘジュ「あなたよね?」
スンチャン「はい… 先輩」
ヘジュ「どうしてここに?ミュージックバンクの観覧に来たの?」
スンチャン「いえ… 僕はその… 芸能局の新人社員で入ったんです」
ヘジュ「そうなの?!わぁ、良かったわ」

「先輩」ヘジュは一緒にいた同僚を振り返った。

ヘジュ「(同僚に)この子、ペク・スンチャンって言って、教会の後輩なんですけど」
スンチャン「?… 学校の後輩ですけど」
ヘジュ「あぁ、そうだった。学校の後輩だわ。あなた、新林洞だったじゃない?学校の隣の」
スンチャン「あ、えっと… 汝矣島なんですけど。生まれてからずっと」
ヘジュ「あぁ~、汝矣島に住んでるんだ♪ 良かったわね、会社が近くて」
スンチャン「…。」
ヘジュ「…。じゃあ、またね」

明るく手を振り、ヘジュは同僚と歩き出した。「式は秋ごろに挙げようかと思ってるの。彼の年齢のこともあるから」

1816

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スンチャンはトイレの個室に篭っていた。

記者「あの… 大丈夫ですか?」
スンチャン「一人になりたいんです」

そこへ入ってきたラ・ジュンモは、カメラにドキリとして立ち止まった。

ジュンモ「何撮ってるんです?あぁ、”ドキュメンタリー3日”ね。やれやれ、トイレの中まで撮るなんてな。どこまで熱心なんだ?」

ジュンモが手を洗っているところへ、個室から目を赤くしたスンチャンが出てくる。
ジュンモの姿に気づくと、隣で手を洗い、水しぶきをわざと飛ばした。

ジュンモ「?」
スンチャン「すみません」

ジュンモの携帯がなる。「もしもし?」

ジュンモ(電話)「会議は4時にしようって言ったろ。今日は放通委があるんだって、放通委が」

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トイレから出たジュンモは慌ただしく廊下を進む。

ジュンモ(インタビュー)「正確には放送通信審理委員会なんだけど、まぁ何ていうかPDにとって視聴率が成績表だとしたら、放通委は生活記録簿?(書類を見せ)こういうのが来たら、何かしくじったってことで。あ、ちょっと待った。これ、放送されるんだよな。言い方が悪かった。もう一回やるよ」

というわけでやり直し。

ジュンモ(インタビュー)「大変重要な機関です!放送は不特定多数が見るものですから、審理規定に反するものがないかチェックし、公正な放送文化を先導するところでもあります。だけど、まぁそこから呼び出されれば… イヤですね。大人も子どもも叱られるのが好きな人はいないでしょ?」

「いや、これも違うな」ジュンモがまたもや首を傾げた。

ジュンモ(インタビュー)「芸能PDが主に指摘を受けることと言えば、品位の問題。まぁ僕たちは上品なタイプじゃないですからね。それから、喫煙。まぁでも、これはそう引っ掛からない。木の向こうで吸えば見えはしないからね。それからシートベルトの未着用。線路上での撮影、オートバイのヘルメット未着用、そんなところ。でも、そういうのも映画じゃ全部OKなんだ、かっこ良くパッとね。それなのに、テレビでやったら、すぐに召喚状が来るんですよ、えぇ」

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放送通信倫理委員会にやって来ると、ジュンモの前でお偉いさんが書状を読み上げた。

委員「放送中、低俗な言葉を使ったようですね。どんな言葉を?」
ジュンモ「…”鼻くそ”です」
委員「”鼻くそ”という言葉が出たのは、全部で15回です。しかも”食べる”という表現まで」
ジュンモ「その… ”食べる”というのは、物理的に食べるということではなくて、ちょっと足りない人たちの行動を例えて、全国民的共感を得られる表現だと判断しまして…」
委員「(遮って)他に品位のある言葉で代用出来なかったんですか?」
ジュンモ「そんな、分泌物?みたいな言葉じゃ代用出来なくて… あぁ、鼻くそっていう言葉じゃないとあのオーソドックスな雰囲気が表現…」
委員「…。」
ジュンモ「…けど、反省します。是正いたします」
委員「しかも、食事の時間帯じゃありませんか、”一泊二日”は!視聴者は食事をしながら見るのに、美味しいと思いますか?」
ジュンモ「あまり美味しいとは思えません。申し訳ありません」
委員「ラ・ジュンモPDは素直に反省するし、呼べばすぐ来られるから、心情的にはまぁ…」
ジュンモ「(苦笑)」

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ようやく解放されたジュンモは、出てきたところである記者に出くわした。「あれ?カン記者」

カン記者「またいらしたんですか?PDなら放送局にいなきゃ。毎日のように放通委にいてどうするんです?」
ジュンモ「だからぁ、うちを叩く記事はもうやめてくださいよ」
カン記者「そうですねぇ。なくなったら叩くことも出来ないな」
ジュンモ「何言ってるんです?」
カン記者「なくなるんでしょ?」
ジュンモ「え?!」
カン記者「違うんですか?」
ジュンモ「本当だとしたら?僕がPDなのに、知らないわけないでしょ?常識的におかしいじゃないですか」
カン記者「番組の打ち切りってのは、もともと制作陣が一番最後に知るもんだ」
ジュンモ「全く!どこで変な話を吹きこまれたんだか!俺の番組を知らないわけない!俺がPDなのに!」

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ジュンモ(インタビュー)「一泊二日のシーズン1当時、ヨンソク兄とミョンファン兄がやってたころは絶好調でしたよ。カン・ホドンにイ・スンギ。けど、シーズン2になるとちょっと調子が狂ってきて。それからシーズン3になって、ユ・ホジンがそれなりに頑張ったんです。その次を僕が受け継いだんですがね、毎日やってるのは同じようなことでしょう?毎回男たちが出てきて一喜一憂して。だからガラッと変えたんですよ。女優たちの一泊二日を新しくね!」

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ジュンモの語ったとおり、一泊二日のロケにはベテラン女優が大集結していた。
ユン・ヨジョン大先生を筆頭に、クム・ボラ、ファン・シネ、ヒョニョンだ。

ジュンモPD「春のスペシャルで巨済島に」
ユン・ヨジョン「どこに行くって?巨済島?私は行けないわよ」
ヒョニョン「近場でやりましょうよ、遠いところばかり行こうとしないで」
クム・ボラ「イカナゴとかイワシとか食べさせないでよね」
ファン・シネ「私はこの間みたいに水洗トイレじゃなかったら帰るわよ」

4人は目の前のカンペと全く逆のことを言いたい放題だ。

※カンペには「巨済島?ワクワクするわ~」の文字

ユン・ヨジョン「野宿なの?年寄りを殺すつもり?無理よ!」
ヒョニョン「近場のキャンプ場みたいなところでササッと撮って」
クム・ボラ「遠くへ行ったからって数字が上がるわけじゃないわ。大事なのは構成でしょ」
ファン・シネ「こんな時間にどうやって巨済島へ行くわけ?」
クム・ボラ「寒くて死んじゃうわ」
ヒョニョン「そうよ。他の番組は近場で面白くやってるわよ」

1815

#ひゃはは、面白いね。こりゃタジタジですわ

+-+-+-+

ジュンモ(インタビューの続き)「けど、ちょっと新しすぎたみたいだ。実のところ、視聴率はどん底です。だから、あんな妙なデマも出る。でも、ピンチはチャンスでもあるから!そこまで不安はありませんよ」

1817

+-+-+-+

午後5時
一泊二日のミーティング

ジュンモは苛立っていた。

スタッフ「ちょっと座ってくださいよ。落ち着かないったら」
ジュンモ「チェ作家は?」
スタッフ「さっき電話したんですが、今麻浦大橋を渡ってるって」
ジュンモ「?!」
スタッフ「…すぐいらっしゃるそうですよ」
ジュンモ「はぁ、いい気なもんだ。いろんな噂が飛んでるってのに、メイン作家が現れもしないで」
スタッフ「どんな噂です?」

スタッフたちの視線が一気にジュンモに集まった。

ジュンモ「…来週のアイテムは?」
スタッフ「チェジュ島にしましょう」
ジュンモ「先シーズンの最後のロケ地はどこだった?」
スタッフ「…チェジュ島です」
ジュンモ「マンマ・ミーア、あの終わった番組の最後の撮影地は?」
スタッフ「…チェジュ島」
ジュンモ「そうだ!番組が一番ピンチのときに行くのがチェジュ島だ。俺がチェジュ島に行こうと思ったときは、この番組が行くところまで行った、そう見ていい」
スタッフ「先週、無限挑戦がチェジュ島に行って、大反響でしたよ」
スタッフ「分からないの?あそこはキム・テホPDでしょ」
スタッフ「あの、PD。今度のロケのキャスティングをMissAにしてくださるっていうの、どうなりました?ミューバンとスケジュールがぶつかったから、調節してくださるって」
ジュンモ「…。」
スタッフ「…駄目だったんですね?」
ジュンモ「駄目なわけないだろ!電話すりゃ一発だ」

+-+-+-+

ミュージックバンクのタク・イェジンPDは突然頼まれた新人研修を意外にも熱心に行っていた。
ミュージックバンクの生放送、1時間半前だ。

イェジンPD「ミュージックバンクみたいに大きな番組をやってると、頼まれることもすごく多いの。先輩からとか、局長からとか。出来るだけ断らなきゃ駄目。頼まれたとおりにしてあげてたら、キリがないもの」

#いや、新人研修というより、愚痴というか…

イェジンPD「たとえ社長が頼みに来たって、Noと言えなきゃ駄目よ。どうぜ社長より私のほうが今後長くここで働くんだしね。もちろん私よりあなたたちの方が長いでしょうけど」

そこへイェジンの電話が鳴った。「何?」

ジュンモ(電話)「一つ頼みがある」
イェジン(電話)「頼み?…ちょっと待って」

イェジンはスピーカーホンのボタンを押し、皆に声が聴こえるようにした。

イェジン(電話)「それで?キム・ジュンモPDが私に何の頼みがあるわけ?」
ジュンモ(電話)「来週、うちにMissAをキャスティングしたいんだけど、ミューバンがあるから。そっちで事前に収録してくれないか?」
イェジン「駄目よ。その日はステージが多いの」
ジュンモ「そんなぁ、PD、頼むよ!」
イェジン「MissAひとつ抜けたら、他の歌手たちも全部調整しなきゃいけないわ。お願いだから人の番組にへつらって解決しようとしないで、それぞれで頑張りましょうよ」

イェジンPDはプツリと電話を切った。

イェジンPD「(新人たちに)さぁ、みんな忘れないで。この業界じゃ自分の飯代は自分で稼がなきゃ。人の飯代の面倒を見て、頼まれるままに全部聞いてあげてたら、結局自分の食べる分がなくなるわ。自分のことは自分で。OK?」

「じゃあそろそろ行きましょうか」イェジンはかっこ良く立ち上がろうとして、鞄を肘置きに引っ掛けた。「あ、ちょっと待って^^;」

+-+-+-+

「へつらうだって?!」黙りこむスタッフたちの前で、ジュンモは切れた電話を睨んだ。

ジュンモ「誰がへつらってんだよ?空気の読めないヤツだ」
スタッフ「YesかNoかどっちですか?資料がいるかどうか、決めなきゃいけないんですよ」
ジュンモ「じっとしてろ!(電話を指差し)こいつ、俺にこんな態度取れる状況じゃないんだからな」

そこへ、会議室のドアがそっと開いた。
顔をのぞかせたのは、キム・テホCPだ。「局長が呼んでる」

+-+-+-+

「何なんだ?」廊下を一緒に歩きながら、ジュンモPDが口を開いた。

ジュンモ「先輩は知ってるんだろ?」
テホ「俺が何を?」
ジュンモ「だってカン記者が!さっき放通委で会ったんだけど、妙なこと言ってたんだ」
テホ「あぁ、放通委の件は上手く行ったのか?」
ジュンモ「それだってそうだ!他のCPたちは、放通委には自分たちが行くからって、面白く作ることだけ考えろって言うくせに。担当PDが行かなきゃいけないのか?」
テホ「お前はスーツたくさん持ってるじゃないか。俺は普段着しかないから」
ジュンモ「ホントに何も知らないのか?」
テホ「知ってるわけないだろ」

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ジュンモPDは局長を挟み、テホCPと向き合っていた。

局長「(ジュンモに)今月はお前、何回目の放通委だ?今回は何だ?警告か?」
ジュンモ「それでも度々行ってるので、親しく感じてくださる方もいらっしゃいますし、気の毒だと言ってくださる方もいらっしゃるんです。警告までは行かないかと」
局長「よく言うよ。(手元の視聴率表を見て)まったく珍しい。どうしてどの年齢層も尽く見てないんだ?」
ジュンモ「局長、(グラフを指差し)ここを見ていただくと、急上昇した時間もあるんですよ。ね?」
局長「(頷く)」
ジュンモ「勢いがついてるんです、これは」
テホCP「勢いがついてるかどうかは知らんが、ゲームは終わりだ。ジュンモ」
ジュンモ「先輩?!」
テホCP「…。」
局長「正直なところ、日曜バラエティで5.7ってのがあるか?」
ジュンモ「…。」
局長「私が昔、イム・ベクチョンさんとスーパーサンデーをやったときは、毎回35%出たぞ。当時のテーマソングがPet shop boysのGo Westって言ってな、実に良かった」

「良かったですよねぇ」すかさずテホCPが同調する。

ジュンモ「局長!今は媒体が多いから、今の5.7は昔の15に当たるんですよ」
局長「それは5.7を出したヤツらの卑怯な言い訳だ」
ジュンモ「…。」
局長「もう策はない。打ち切ろう」
ジュンモ「え?!局長!」
局長「もう決まったことだ」
ジュンモ「(テホCPに)先輩は知ってたのか?」
テホCP「お前は知らなかったのか?」
ジュンモ「!!!!!」
テホCP「芸能局じゅうが知ってるし、局の前でトッポッキを売ってるおばちゃんだって知ってるのに、何でお前だけ知らないんだ?」
ジュンモ「先輩!!!」
テホCP「…。」
ジュンモ「局長、中年女性たちを集めてバラエティーをやるのは、局長だって賛成だったじゃないですか」
局長「そうだ。お前はよくやった。お前、一年前に一泊二日を始める時、何て言った?ナ・ヨンソクが三塁打を打ったなら、自分はホームランを打つと言ったじゃないか」

※ナ・ヨンソク=一泊二日を成功させ、KBSを退職したPD。

局長「ホームランどころか、こりゃ併殺打(=ランナーまで一緒にアウトになる凡打)だぞ」
ジュンモ「訳わかりませんよ。ゲームは終わったのに、僕だけ必死で夜通しバントに盗塁してたんですね。

「打ち切りだって?!」ジュンモはカッとなって立ち上がる。

ジュンモ「何を打ち切るって言うんですか!僕は出来ません!」

ジュンモは勢い良く部屋を飛び出す。

局長「前もって言ってなかったのか?」
テホCP「言いましたよ。あいつが物分かり悪くて。おばさんたちの出演料はバカにならないのに、その金使ってこの視聴率じゃね。あいつだって良心ってもんがなきゃ」
局長「…。」
テホCP「でしょう?」
局長「あいつ労組に行くつもりじゃないか?」
テホCP「行ったって仕方ないでしょ。問題の起きやすい政治時事番組でもなし、人気がなくなったから打ち切りになるだけなんだし」
局長「それにしても、ナ・ヨンソクはよくやったよ。あいつ、また呼び戻せないのか?」
テホCP「…。」

+-+-+-+

ここで区切ります。

まだ始まったばかりですけど、CPや局長も含め、嫌な感じの人がいなくて、すごく見やすいですね。
訳を始める前の不安どおり、普段テレビを見てないとわからないような番組ネタが目白押しで、一つ一つググりながら戦々恐々です。
私の知らないことが出てきてたら、ぜひ教えて下さいね~

 - プロデューサー

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