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トライアングル最終話(26話)あらすじ&日本語訳vol.2

   

ジェジュン、イ・ボムス、イム・シワン、ペク・チニ出演「トライアングル」最終話、いよいよ後半に進みます。

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「言いなさい!コ・ボクテはどこなのよ!」ミン社長の恫喝に、ヨンダルを殺そうとしたその男は「本当に知りません」と怯えた声で繰り返した。

マンボン「姐さん、自分がやります」
ミン社長「もたもたしていたら、コ・ボクテのヤツ、密航船に乗ってしまうわ。早く終わらせないと」

「えぇ、姐さん」マンボンはゆっくりと男に近づくと、男の首を抱え込んだ。「勿体ぶってないで、さっさと終わらせようぜ」

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ヨンダルが執務室へ戻ってくると、ジャンスたちが浮かない顔で迎える。

ヨンダル「どうした?」

「お前から言えよ」チラリと顔を見合わせると、ジャンスがジュノに言う。

ジュノ「今日、マーケティングのユナさんと僕でユン・ヤンハ代表の部屋を整理したんです。机にUSBメモリがあったので、中を見てみたら、ビックリするような内容が入っていたんです」
ヨンダル「?!」

ジュノが差し出したUSBメモリを、ヨンダルは見つめた。

ヨンダル「何だ?」
ジャンス「お前も見たらぶったまげるだろうな」
ジェリー「ドンウが兄貴に贈った最期のプレゼントのような気がする」
ヨンダル「…。」

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連絡を受け、ドンスはタク刑事とミン刑事と落ち合った。

ドンス「どうしたんだ?」
タク刑事「コ・ボクテの居処が分かりました」
ドンス「どうやって?」
ミン刑事「あいつが使っている不法携帯の追跡に成功したんです」

#ここで、「検問の警察官がスチャンに気づき、わざと知らないふりして泳がせた」と言えば、素直に謝ったのに…。

タク刑事「江原道方面です。これから広域隊が現場に向かいます」
ドンス「班長には報告したのか?」
タク刑事「いいえ、まだ…」
ドンス「俺に行かせろ」
タク刑事「え?!」
ドンス「俺が捕まえてお前たちに引き渡す。だから、俺に任せるんだ」
タク刑事「それは駄目です!」
ドンス「分からないのか!コ・ボクテは俺の親父を殺し、弟ドンウを殺したヤツだ。あいつとの悪縁、俺が自分で解かなきゃならない」

刑事たちは途方に暮れ、顔を見合わせた。

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コ・ボクテは潜伏先の小屋の中で、簡易ベッドに横たわり、枕に毛布まで揃えて眠っていた。
夢にうなされたのか、小さく唸り声を上げ、不意に目を覚ます。

起き上がってペットボトルの水をガブガブと口に流し込むと、側近のスチャンを探す。

コ・ボクテ「スチャン!スチャン!」

静寂が広がるだけで、誰の返事も帰って来なかった。

コ・ボクテ「?」

彼は、目の前に置かれたビール箱の上に、一枚の紙が置いてあるのに目を留めた。

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『コ・ボクテ この犬野郎!
一体俺はお前の何だ?
10数年、犬のように忠実だった俺をクズ扱いしたお前に、ほとほと愛想が尽きた。
俺はもうお前の元を去る。だから、せいぜい頑張って生きろ。
金は俺が持って行く。
ひたすら耐え忍んで来たんだから、これくらいの補償を受け取ったからって、俺を恨むなよ。
もし密航に成功したなら、残りの人生は、これまでお前が犯した罪滅ぼしをしろ!』

コ・ボクテは手紙をクシャクシャにすると、ズタズタにちぎった。
スチャンはコ・ボクテの密航のために用意した金を全て持ち、捨て台詞を残して彼の元を去ったのだった。

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田舎道を進んできたドンスは、ある小さな小屋の前で車を止めた。
車を降り、小屋をじっと眺めると、彼は厳しい表情で歩き出す。

扉を開けると、彼の目に飛び込んだのは、簡易ベッドに座り込み、ガックリとうなだれているコ・ボクテの姿だった。

ドンス「コ・ボクテ」

コ・ボクテは下を向いたまま、大きな目だけをギョロリと上げ、ドンスを見る。

コ・ボクテ「こんなことだろうと思った。俺の人生を終わらせるのは… お前ら兄弟だろうと思ったんだ。全くうんざりする… 忌々しいヤツらめ」
ドンス「立て」

コ・ボクテは笑った「最後の悪あがきでもしたいところだが… 俺にはそんな余裕もない」

ドンス「これまで、お前がこの手から逃れる度に、俺はこの瞬間を夢見てきた」

「立て!!!」ドンスはコ・ボクテの胸ぐらを掴み、立ち上がらせる。

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コ・ボクテ「俺にだって夢はある。目障りなお前を粉々に噛み砕いてやることだ」
ドンス「…。」
コ・ボクテ「叶うのは俺の夢か、お前の夢か、とことんやってみるとするか」

そう言い終えると、コ・ボクテは胸ぐらを掴んだドンスの手を思い切り振り払う。

ドンス「あぁ。それでこそコ・ボクテだ」
コ・ボクテ「…。」
ドンス「親父を殺したコ・ボクテ… 弟ドンウを殺した…コ・ボクテ!!!」
コ・ボクテ「ツベコベ言ってないで掛かって来い!!!」

その瞬間、二人は同時に殴りかかった。
ドンスはすぐにコ・ボクテを壁際へ追い詰めると、マットの上に鮮やかな背負投げを決める。
コ・ボクテが起き上がる間に、ドンスは棚のケーブルを取り、拳に巻きつけた。
そして、起き上がったところを、もう一度殴りつける。
倒れこんだコ・ボクテに馬乗りになり、彼はコ・ボクテを何度も殴った。

「?」広く開かれた扉を、マンボンが覗く。
中の騒ぎに気づいて入ってみると、馬乗りになっているのがドンスだと気付き、彼は慌てて後ろから止めた。

マンボン「班長さん、やめてください!」

自分を抑えられないドンスを羽交い締めにし、マンボンが手下に命じる。「早く連れて行け!!!」
手下たちがコ・ボクテに駆け寄ると、両脇を持って抱え上げ、小屋から連れ出した。

ドンス「!!!」
マンボン「ヨンダルのためにも落ち着いてください、班長さん」

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「ホ理事!」カジノ前の廊下を駆けて来たミン社長が、ヨンダルを見つけ、声を掛けた。

ミン社長「コ・ボクテのことは聞いた?」
ヨンダル「いいえ」
ミン社長「今マンボンから連絡があったんだけど、チャン班長がコ・ボクテを捕まえて、警察に引き渡したって」
ヨンダル「…。」
ジャンス「本当ですか!」

「ヨンダル、とうとう終わったな!」じっと黙っているヨンダルにジャンスが言う。

ミン社長「マンボンが言うのは、チャン班長がコ・ボクテを殴り殺そうとしてるのを、やっとのことで止めたらしいわ」
ヨンダル「マンボン兄貴に礼を言ってください。ミン社長もありがとうございます」
ミン社長「?」
ヨンダル「急ぎの用があるので、これで失礼します」

コ・ボクテ捕獲のニュースに何の感情も示さないまま、ヨンダルはミン社長の前を離れた。
残されたジャンスを、ミン社長がつつく。

ミン社長「ホ理事、何か悩みでもあるの?表情が暗いわ」
ジャンス「今、えらく悩んでることがあるんですよ」
ミン社長「どんなこと?」
ジャンス「ユン・ヤンハの遺品の中に、テジョンカジノの不法行為が記録されたファイルが見つかったんです。それさえあればユン・テジュン会長を拘束に持ち込める状況なんですよ。けど、それを手に入れてから、ずっとあんな感じなんです」
ミン社長「何を悩むことがあるのよ?それでユン会長を拘束させれば全部終わるのに」
ジャンス「そうなんですよ。僕もどうしてなのかさっぱり」
ミン社長「…。」

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執務室のデスクに戻ると、ヨンダルはドンウが遺したUSBメモリをじっと見つめた。

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「父さんを二度も失いたくないんです」
「ユン・テジュン会長は僕を育ててくださった方なんです」

「もうやめてほしい…」ドンウは死に際に最後の力を振り絞り、そう言った。

「…。」父の仇と、ドンウの願い。交錯する思いの中で、ヨンダルはUSBメモリを握りしめた。
そこへ、ヨンダルに呼ばれたジャンスたちがやって来る。
彼は皆を応接ソファに座らせた。

ヨンダル「ジュノ。ドンウが遺したUSB、処分してくれ」
ジュノ「え?!どうして処分するんですか?」
ヨンダル「…。」
ジャンス「そうだ!これさえあればお前の望み通りになるのに!」
ジェリー「そうだよ…」
ヨンダル「ドンウの遺品で、ユン会長を倒したくないんだ。それはドンウが望んだことじゃない」
ジェリー「それじゃぁどうするんだよ?どうやってユン会長を倒すんだ?!」
ヨンダル「ユン会長を倒すのは、コ・ボクテとヒョン・ピルサンだ。ユン会長は自分の右腕たちの手で滅びることになる」

一同が静まり返る。
ジャンスが静かに頷いた。

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ヨンダルは誰も居ない屋上の休憩所にファランを呼んだ。

ヨンダル「ヒョン・ピルサン本部長とまだ連絡を取り合っていらっしゃいますよね?」
ファラン「え?そ、それは…。理事もご存知の通り、ヒョン・ピルサン本部長は今、検察の取り調べを受けているところですが」
ヨンダル「拘束されずに、自宅を検察官が行き来していると聞きました」
ファラン「…。何度か… 連絡しました」
ヨンダル「それなら、ヒョン・ピルサン本部長に伝えていただけますか?」

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ドンスはタク刑事と会っていた。

ドンス「取り調べは始まったのか?」
タク刑事「いいえ、まだです」
ドンス「誰がやるんだ?」
タク刑事「自分がやります」
ドンス「良かった。コ・ボクテを取り調べるのに、ドンウの殺人教唆一つで終わらせちゃ駄目だ」
タク刑事「それじゃ、別件も?」
ドンス「コ・ボクテとユン・テジュンのコネクション。コ・ボクテはユン・テジュンの悪事や弱点を一番よく知ってる。不法行為を立証する証拠を持ってても不思議じゃないヤツだ」

「えぇ。分かりました」タク刑事が頷いた。

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ヨンダルの電話が鳴る。

ヨンダル(電話)「あぁ、兄さん」
ドンス(電話)「どうなった?」
ヨンダル「今頃ヒョン・ピルサンに伝わってるはずだ。兄さんは?」
ドンス「コ・ボクテは取り調べでユン・テジュンの悪事を吐くだろう。そうすれば警察もユン会長を捜査することになる」
ヨンダル「良かった…。兄さん、ドンウは父親を二度も失いたくなって言ったけど… 俺たちを分かってくれるかな?」

「きっと分かってくれる」ドンスは頷いた。

ドンス「だから、あまり苦しむな」
ヨンダル「わかったよ、兄さん」

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ユン会長の部屋へキム専務がやって来た。

キム専務「会長、キム弁護士から連絡はありましたか?」

「いや」PCを覗きながら、ユン会長がそっけなく答える。

ユン会長「何だ?」
キム専務「ヒョン・ピルサンが会長の裏金のファイルを検察に渡したそうです」

「?」ユン会長が顔を上げ、ゆっくりと立ち上がる。「何だって?」

ユン会長「そんな真似をするとは、気でも狂ったのか?!」
キム専務「…。」
ユン会長「今すぐキム弁護士を呼べ!!!」

キム専務が退室すると、ユン会長は電話を手に取る。「ピルサン」

ユン会長「突然どうしたんだ?お前がどんな状況に陥ろうと私が面倒を見てやるという約束を忘れたか?!」
ピルサン「忘れたんじゃありません。会長が信じられないんです」
ユン会長「私を信じられなければ、お前も駄目になるのが分からないのか!」
ピルサン「自分の生きる道は自分で考えます。会長はご自身が逃れる道をご思案ください」

「ピルサン!」そう呼びかけた瞬間、電話は向こうから切れた。

ユン会長「…。」

ユン会長は少し考えを巡らせると、すぐにもう一度電話を掛ける。

ユン会長(電話)「キム議員、問題が起きました。永宗島事業の件でキム議員に渡した資金、検察に漏れました。捜査が始まるまでに、口裏を合わせなければ。今から会いましょう。いや、私が出向きます」

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「その昔、ドンジン炭座でチャン・ジョングクが起こしたストライキは私の最大の危機だった。その危機を解決してくれたのは、君だったな」

取り調べ室では、コ・ボクテが録音したユン会長との会話を、タク刑事とコ・ボクテが黙って聞いていた。

「今や、チャン・ジョングクの息子がさらなる危機を生み出した」
「チャン・ドンスのことですか?」
「今回も君に解決して欲しい。これ以上放ってはおけん」

コ・ボクテ「これはユン会長が俺に、チャン・ドンスを殺せと指示した内容だ」
タク刑事「それで、コ・デチョルを使ってチャン班長を刺したのか?」

「ふふっ」コ・ボクテが自嘲気味に笑う。

タク刑事「コ・デチョルは今どこだ?」
コ・ボクテ「あいつの居処など、俺が知るわけがなかろう」

タク刑事は頭を抱える。

コ・ボクテ「一つ、頼みがあるんだが」
タク刑事「…。何だ?」
コ・ボクテ「ユン・テジュンと電話で話せないか?」

「…。」少し悩むと、タク刑事は黙って携帯電話を渡した。「掛けろ」

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廊下を歩くユン会長の電話が鳴った。

ユン会長(電話)「私だ」
コ・ボクテ(電話)「拘束中の者から電話が掛かってくるとは、さぞ驚かれたでしょうな」
ユン会長「戯言はやめて、要件を言え」
コ・ボクテ「俺はもう死んだも同然なのに、あんたがお天道さまの下を歩いているのはどうにも許せなくてね。あんたと俺の間の長年の縁を…全部警察のヤツらにバラした」
ユン会長「!!!」
コ・ボクテ「ふふふっ。そのうち刑務所で会おう。ユン会長」

電話が切れた瞬間、ユン会長は力を失い、よろめく。
「会長!」そばにいたキム専務と秘書が、慌てて抱きとめた。

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ユン会長は会長室で思案にくれていた。
そこへ秘書が入ってくる。

秘書「ホ・ヨンダル理事が来ています」

「入るように言え」ユン会長は驚いた顔も見せず、淡々と告げる。
ヨンダルが部屋へ入ってくると、ユン会長は窓辺で静かに振り返った。

ユン会長「…。」

ヨンダルは何も言わず、頭を下げる。
二人は、ソファに腰を下ろし、向き合った。

ユン会長「何の用かね?」
ヨンダル「会長にお会いできる最後の機会だと思い、やって来ました」
ユン会長「私が終わりだと思っているんだな」
ヨンダル「事業上の失敗ならいくらでも挽回できますが、会長は今、自らが従えた人々に捨てられたんです。再起なさるのは難しいでしょう」
ユン会長「…。」
ヨンダル「最後に一つ、訊きたいことがあります。会長がここまで必死に守ろうとしたものは、本当に人の命より価値があるんですか?」
ユン会長「…。」
ヨンダル「僕に答えられないなら、ドンウに答えてやってください。そうすれば、ドンウも安らかに眠れると思うんです」
ユン会長「…。」

ヨンダルが立ち上がる。
言葉のないユン会長の前で、ヨンダルは静かに部屋を出て行った。

ユン会長「…。」

入れ替わりにキム専務が入ってくる。

キム専務「会長、検察が令状を持って、会長を拘束しに来ています。今、1階で足止めしていますから、とにかくお逃げください。逃げてから対策を考えましょう」

「分かったから、もう出て行け」ユン会長は力なくそう言った。

キム専務「会長!」
ユン会長「出て行ってくれ」

「…。」キム専務はそれ以上の説得を諦め、頭を下げると、部屋を後にした。

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一人になったユン会長は、壁の大きな絵を外すと、そこに現れた金庫の扉を開ける。
いくつかのファイルと共に、そこにはピストルが入っていた。

ピストルを手に、彼はまたゆっくりと自分の席へと戻り、倒れるようにそこへ腰を下ろした。

ピストルを持つその手が震えている。
彼はゆっくりと手を上げた。

+-+-+-+

会長室を後にすると、ヨンダルは長い廊下を一人歩いていた。
そこへ、一発の銃声が静寂を破る。

ヨンダル「…!」

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ヨンダルはその場で立ち尽くしたまま、呆然と後ろを振り返った。

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テジョンカジノの大会議室に、大勢の人が集まって談笑していた。
ヤン社長がチャンマダムとマンガンを見かけ、声を掛ける。

ヤン社長「君たちが何でここに?」
マンガン「何でって?皆が集まるって言うから集まったんですよ。来ちゃいけませんか?」
ヤン社長「分からない人たちだな。不法カジノをやってるくせに、ここへ来る資格があるもんか。ここは法を守る人だけが集まる場所だぞ」
マダム「この人ったら全く!ヤン社長、あんまりじゃないですか!ホ・ヨンダル理事が私たちにそんな仕打ちをするはずが!」

「あんた、招待されたんでしょ?」マダムがマンガンをつつく。

マンガン「…されてない」
マダム「!」
ヤン社長「そら見ろ!ヨンダルに恥かかせないで、さっさと帰れよ」

そこへ扉が開き、ヨンダルが入ってくる。
マダムたちは我先にと席についた。

ジャンス「さぁ、代表が来られましたから、皆さん着席してください」

皆が席につき、中央のヨンダルに注目する。

ジャンス「こちら、今回代表理事に就任されたチャン・ドンチョル代表から、皆さんに一言申し上げます」

「代表」ジャンスがドンチョルに挨拶を促す。

ドンチョル「皆さん、こんにちは」

ドンチョルが頭を下げた瞬間、会場から大きな拍手が湧いた。

#まぁいいけど… 他のおじさんおばさんたちに激しい違和感^^;

ドンチョル「私が誰であるか、皆さんよくご存知だと思います。皆さんにとって、かつて私は厄介者でしたから、皆さん悩みは誰よりもよく知っています。私が代表理事としてここにいる間は、皆さんたちと苦労を共にできるテジョンカジノになるよう、努力いたします」

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ミン社長とマンボンが、ドンチョルの執務室を訪れていた。

ドンチョル「もしお望みなら、ミン社長がテジョンカジノの大株主になれるよう、僕が頑張ってみます」
ミン社長「あぁ!それは本当なの?」
ドンチョル「ミン社長がお持ちの資金なら十分でしょう」

#誰も着替えていませんが、全部一日の出来事なんですかね。そりゃまたすごい…。

ドンチョル「いやぁ、我がミン社長!私債業者の看板を外して、テジョンカジノの株主になるんですか?」
ミン社長「ありがとう、チャン代表」
ドンチョル「ミン社長が僕を助けて、気遣ってくださったのに比べれば、なんてことはありません。ミン社長への恩は少しずつ返していきますね」

「はぁ、恩なんて照れくさいわ!」ミン社長は感激して溜息をつく。

「あぁ」ドンチョルは懐から封筒を出し、マンボンに差し出した。

マンボン「何だ?」
ドンチョル「兄貴への借りを返しますよ」

「うん」思いがけない事態に、マンボンは戸惑って咳払いをする。

マンボン「俺が貰ってもいいのかな?」
ドンチョル「ギャンブルに買ったんだから、貰って当然ですよ」

「ははっ!」マンボンが豪快に笑い声を上げる。

マンボン「ありがとうな」

「…。」ミン社長は感慨深い表情で、すっかり成長したドンチョルを見つめた。

+-+-+-+

一緒に空港にやって来たドンチョルとジョンヒは、誰かを探してキョロキョロと辺りを見渡した。

ジョンヒ「あ!あそこにいらっしゃるわ」

向こうにいるドンスの姿が目に入る。
「兄さん!」ドンチョルが手を上げると、ドンスが二人に気づき、微笑んだ。

ドンス「おい、忙しいのに来ることなかったんだ」
ドンチョル「見送りもしなかったって、後で文句言われたくないからな」
ドンス「(笑)そんなこと言ったら、俺が根に持つ人間だと思われる。ジョンヒさん、僕はそんな人間じゃありませんよ」
ジョンヒ「ドンチョルさんが言うには、初めて会った時からドンチョルさんを脅したんですって?」
ドンス「おい!お前、ジョンヒさんにそんなことまで!」
ドンチョル「本当のこと言っただけだ」

二人はそう言って愉しげに笑った。
「あぁ、そうだ」ドンチョルは懐からカードを出し、ドンスに差し出す。

ドンチョル「シネさんに世話になってないで、アメリカにいる間、これを使えよ」
ドンス「いいって。俺だって金の少しくらいはある」
ドンチョル「立派な弟の恩恵にあずかれって」

「…。」ドンスはカードを受け取った。

ドンス「いいだろう。いつか立派な兄の恩恵にあずかる日が来るぞ」

「ジョンヒさんと一緒に会いに行くよ」ドンチョルは微笑んだ。

ドンス「あぁ、待ってる」

ドンスはじっと弟を見つめ、ジョンヒに声を掛けた。「ジョンヒさん」

ドンス「ドンチョルを… お願いします」
ジョンヒ「ご心配なく」

「ありがとう」ドンスは何度も頷いた。
沈黙が流れ、俄に胸が高鳴る。
兄弟はどちらからともなく近づき、強く抱き合った。

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ドンス「お前が弟で… 本当に良かった」

+-+-+-+

空港から戻る車の中で、ジョンヒはひとりでに笑みが溢れるのを抑えられずにいた。

ドンチョル「何を考えてるんです?」
ジョンヒ「舎北の街角で、ドンチョルさんがパンツ一丁で走ってる姿♪」
ドンチョル「カッコ悪い!何でそんな話を…」
ジョンヒ「私、ドンチョルさんのことを考えるたびに、すごくビックリするんです。人が変わるのに、限界はないんだなぁって」
ドンチョル「昔観たある映画の主人公がプロのギャンブラーだったんです。その人は、最後の勝負を前に、自分の足にダイアモンドを埋め込んだんだけど、それがすごくかっこ良くって。俺も金を稼いだら、最後の勝負のために、体の何処かにダイヤモンドをつけなきゃなって、そう思ってたんです」
ジョンヒ「…。」
ドンチョル「けど、もうそんな必要はなさそうです」
ジョンヒ「どうして?」
ドンチョル「俺の心の中にジョンヒさんがいるだけで、もうどんな勝負にも勝つ自信がありますから」

ジョンヒは嬉しそうに微笑み、俯いた。
車はのんびりと夜の街を走る。

#この映画の話、いりますか~?気持ちを素直に話せばいいのに、気が散って仕方ない…。

+-+-+-+

テジョンカジノは今日も賑わっていた。

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『カジノは欲望そのものです。かつて僕の人生は欲望に向かって突っ走る火取り蛾のようなものでした。でも、今は分かります。欲望の果てにあるのは… 死だと』

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『父は鉱夫でした。鉱夫たちが働く炭鉱の奥を”切り場”と言います。酷い塵や熱い地熱のせいで、切り場で働くのは地獄のように苦痛だったそうです」

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『かつて、僕の人生も一筋の光さえ射さない、暗いトンネルでした。そのトンネルの果てに、奇跡のような人が一人、現れたんです。その人と共に生きながら夢を見るようになり、今、眩しい太陽の下に立っています』

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『人生の切り場を抜け出したければ、人を愛してみてください。あなたにもジャックポットのような好運が来るかもしれませんから』

THE END

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ここで完結です。

まだドンウのことが消化できずにふわふわした状態で、何を言う気にもなれませんが…

とりあえず作家さん、最後に火取り蛾のことを思い出したんなら、ついでにアン・チャンボン氏の消息だけでも聞かせてくれればよかったのに。

ジョンヒを愛したことが彼を救ったっていう終わり方も、これまで見てきた印象とギャップを感じます。
謎のままのト・ギチャン殺しの犯人と言い、ヨンダルが株売却でコ・ボクテをわざと刺激した意図と言い(そのせいでドンウが殺されたんですから…)、ヨンダルが最後にピルサンに何を伝言したのか、とか、とにかく永遠に解けないモヤモヤがたくさん残ります。

溜息だらけの作品でしたが、それでもヨンダルの成長する姿が頼もしく、3兄弟がいつか手を取り合う日が来るかと、それを楽しみに最後までたどり着くことが出来ました。コ・ボクテとの最終決戦くらいは、3兄弟に力を合わせて臨んで欲しかった…。

みなさんも、最後までお付き合いくださって、本当にありがとうございます。
よろしければ、感想や皆さんのモヤモヤ(笑)など、どうぞ気軽に聞かせてくださいね。

yujina

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