韓国ドラマから美しい言葉を学ぼう

韓国ドラマのあらすじや詳細日本語訳を紹介!プロデューサー/SPY/夜警日誌/トライアングル/主君の太陽など

トライアングル17話あらすじ&日本語訳vol.2

   

ジェジュン、イ・ボムス、イム・シワン、ペク‥チニ出演「トライアングル」17話の後半に進みます。

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ミョンジェが会長室へ入ってくると、コ・ボクテは立ち上がって歓迎した。

コ・ボクテ「お久しぶりですな、ミョンジェさん」
ミョンジェ「ご挨拶に伺えずに失礼しました」
コ・ボクテ「何をおっしゃいますか」

久しぶりの再会を喜び合うと、コ・ボクテはミョンジェに席を勧めた。

コ・ボクテ「最近はどうです?」
ミョンジェ「まぁ、どうにかこうにかやってますよ」
コ・ボクテ「近頃、頭の痛いことがいくつもありまして」
ミョンジェ「…。」
コ・ボクテ「私を助けてもらえませんかね?」
ミョンジェ「会長に恩を返す機会をいただけるなら、取るに足らないこの命を掛けましょう」

「これこそ義理だ」満足気に笑うコ・ボクテの目が光った。

コ・ボクテ「最近の若いヤツは命がけで守る義理ってのを知らない」

二人は再び豪快に笑い合った。

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「ホ・ヨンダルのお陰でこんな贅沢させてもらうとはな」ヤン社長は事務所を訪れたチャンマダムとマンガン相手に自慢話に熱心だ。

ヤン社長「ホテルの料理長自らやって来て料理を出してくれたんだけどな、ステーキが口の中でとろけたぞ」
マダム「カジノのVVIPしか入れないヴィラに、ホ・ヨンダルが一人で暮らしてるんですか?!」
ヤン社長「そうだよ!」
マンガン「ヤン社長は呼ばれて、何で俺たちは呼ばれないんです?」
ヤン社長「君たちが呼ばれるわけないだろ。ホ・ヨンダルの人生に少しでも協力した人の集まりなんだぞ。ヨンダルを嵌めてばかりいるヤツの入る隙なんかあるか!」
マダム「それはね、お互い様です。ホ・ヨンダルだって随分酷いことやりましたよ。うちからどれだけくすねて行ったか」
マンガン「そうだよ。ヨンダルのやつ、うちのカジノのお陰で長いこと食ってたのに」
マダム「こんなところでブツブツ言っても仕方ない。行って一勝負しなきゃね」
ヤン社長「そりゃどういう意味だ?」
マダム「うちのカジノだってホ・ヨンダルが成功した恩恵を授からなきゃ」

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「どうやって?」マンガンが身を乗り出す。

マダム「カジノのVIPのお客さんをちょっとこっちに回してくれって言うのよ」
マンガン「…。」
ヤン社長「チャンマダムのことは好きだがね、よくもそんなことが言えるなぁ、全く」
マダム「見ててくださいな。ヨンダルは絶対断れやしませんよ」

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ヨンダルは久しぶりにジョンヒの家の門を開けた。
中へ入ると、いつものようにジョンヒの祖母が家の前で洗濯をしている姿が見え、ヨンダルは微笑む。
そのそばでは、ピョンスが座り込んでゲームに熱中していた。

ゲームから顔を上げたピョンスは、「お祖母ちゃん!」と声を上げる。

祖母「ん?」

ピョンスが指さした先にヨンダルがいた。

祖母「あれまぁ!誰かと思ったら、ヨンダル君じゃないか!」

「お元気でしたか?」ヨンダルは小さく頭を下げた。

祖母「顔を忘れるところだったよ。何で顔を見せなかったんだい?」
ヨンダル「このところ忙しくて」
祖母「ふぅん。それで、忙しいのは終わったのかい?」
ヨンダル「いいえ。当分はホテルで暮らすことになりそうで、荷物を整理しに来たんです」

「!」後ろで聞いていたピョンスが慌てて家の中へ駆け込んだ。

祖母「ってことは、出て行くのかい?」
ヨンダル「そういうわけじゃなくて」

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ピョンスが姉の部屋の扉を開けた。

ピョンス「お姉ちゃん、離れのお兄さんが来たよ!」
ジョンヒ「え?!」

ジョンヒは手に持っていた本を放り出し、急いで立ち上がった。

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外へ飛び出してきたジョンヒは靴を履き、辺りを見回した。
ヨンダルの姿は見えない。
ジョンヒは腹を立ててピョンスを振り返った。

ジョンヒ「何よ、あんた!私をからかったの?」
ピョンス「あれ?違うんだけどな。お祖母ちゃん、お兄さんどこ行ったの?」
祖母「あぁ、部屋で荷物の整理してるよ」
ジョンヒ「!」

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ヨンダルはクローゼットを開け、服を出してはカバンに詰め込んだ。
「ホ・ヨンダルさん」扉の外で聞こえたジョンヒの声に、ヨンダルは作業の手を止める。

ヨンダル「…。」
ジョンヒ(声)「ちょっと…入っていいですか?」
ヨンダル「どうぞ」

入ってきたジョンヒは穏やかな表情を彼に向けた。

ジョンヒ「ホテルで暮らすことになったそうですね」
ヨンダル「えぇ」
ジョンヒ「ホ・ヨンダルさんが出世したなんて実感が湧かなかったけど、そう聞いたら実感が湧いたわ」

「良かった」ジョンヒはニッコリ笑い掛ける。
「…。」ヨンダルは何も言葉が見つからず、下を向いた。

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ジョンヒ「ホ・ヨンダルさんが何をしようと、ただ黙って見守ろうと決心したけど… 簡単じゃないですね」
ヨンダル「…。」
ジョンヒ「しきりに腹が立って、どうして我慢してなきゃいけないんだろうって」

「私、出来が悪いですね」ジョンヒは静かに笑った。

ヨンダル「ジョンヒさんが俺のことをどう思っても、何一つ言い訳できません」
ジョンヒ「私たちただ… 気楽に付き合うわけにいきませんか?私、すごく辛くて」
ヨンダル「…。」
ジョンヒ「いっそのこと私が嫌いで、私が憎くて捨てるんだって言われれば、心を鬼にして忘れるけど… 私から見てもすごく危険な戦いに身を投じてるのに、放ってなんておけないわ」

ジョンヒを巻き込むわけにはいかない。
それは絶対だった。
彼女の気持ちに応えられず、彼はまた下を向いて黙りこむしかない。

「ホ・ヨンダルさん… 本当に罪な人」ジョンヒの目に涙が滲んだ。

ヨンダル「…。」

彼の目を見ていられず、顔を背けてしまったジョンヒの後ろに、ヨンダルはそっと回る。
彼は何も言わず、ただ黙って彼女を後ろから抱きしめた。
それはどこまでも優しく、そっと包み込むようで、彼女を大事に思う気持ちがどんな言葉よりも溢れ出してくる。
そして、厳しい戦いの中、本当は彼女に頼りたい、癒やされたい…
そんな寂しさを秘めているようにも見えた。

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ヤンハは一人、居酒屋で酒を流し込んでいた。

そこへ、ペ主任が入ってきて声を掛ける。

ペ主任「一人で何を荒れてるんですか」
ヤンハ「…。何の用です?」
ペ主任「ヒョン室長がもう本部長室にいらしてますよ」

「でしょうね」ヤンハはそっぽを向く。

ペ主任「本部長に一勝負持ちかけようと思って来たんです」
ヤンハ「?」
ペ主任「皆は本部長が一杯食わされたと思ってますが、私はより大きなチャンスを掴まれたんだと思ってるんですよ」
ヤンハ「…。」
ペ主任「私が差し出したカードを受け取るなら、ホ・ヨンダルについてあらゆる情報をお渡し出来ます」
ヤンハ「僕に勝負を持ちかける理由は何です?」
ペ主任「負けるゲームに勝負を仕掛けるわけがないでしょう。勝つ自信があるからです」
ヤンハ「…。」

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チャンマダムの私設カジノにミョンジェが入ってくると、ゆっくりと場内を見渡した。
彼の姿に気づいたマンガンが近づいて声を掛ける。

マンガン「いらっしゃいませ。ゲームですか?」
ミョンジェ「いや。人を探してるんだが」
マンガン「誰です?」
ミョンジェ「ここにハン・マンボンってのは来るか?」
マンガン「…。マンボン?」

マンボンはカジノ内の事務所で何者かに電話を掛けていた。

マンボン(電話)「コ・ボクテの急所は再建設現場だ。ゴロツキどもを動員して再建設現場を襲うところを、俺たちが迎え討ちすればいい。分かるか?」

「あぁ、人を集めて連絡しろ」マンボンが電話を切ったところへ、マンガンがやって来る。

マンガン「訪ねて来た人がいるんですがね」
マンボン「誰だ?」

「あの人だ」マンガンが防犯カメラのモニターを指さした。

マンボン「!」

マンボンが身を乗り出す。バーカウンターにミョンジェの姿が見えた。

マダム「そんなに驚くなんて、誰なんです?」

マダムの言葉を制し、マンボンはすぐさま電話を取り出した。

マンボン「姐さん、俺です。私設カジノにいるんですが、ミョンジェが現れて、俺を探してます」

只ならぬ雰囲気にマダムも緊張を募らせる。

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#アレですかね、マダムがイメチェンしたのは乙女心ですかね♪

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連絡を受けたミン社長は溜息をついた。
「私設カジノにハン・ミョンジェが現れたわ」ミン社長の言葉に、ヒョンタクが驚く。

ヒョンタク「ミョンジェ兄貴がですか?!」
ミン社長「コ・ボクテが呼んだに違いないわ」
ヒョンタク「コ・ボクテがミョンジェ兄貴を立たせたのが事実なら、大変なことじゃないですか」
ミン社長「チャン・ドンスに連絡して、急いで他の対策を立てないと」
ヒョンタク「えぇ。連絡します」

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薄暗い執務室の奥で、ヨンダルは一人暗くなった窓の外を見つめていた。

「私たちただ…気楽に付き合うわけにいきませんか?」
「私、すごく辛くて…」
「いっそのこと私が嫌いで…悪くて捨てるって言うなら、心を鬼にして忘れるけど、私の目にもすごく危険な戦いに身を投じる人を放っておくなんて出来ないわ」

「ホ・ヨンダルさん、本当に罪な人…」彼女の素直な訴えが、いつまでも頭の中を離れなかった。

そこへ電話が鳴っているのに気づき、彼はデスクへ戻る。

ヨンダル(電話)「あぁ、兄さん」

ドンスは弟と同じように、母の店の前に立ち、看板を見上げていた。

ドンス(電話)「どこにいるんだ?」
ヨンダル「会社です。何かあったんですか?」(←丁寧語に戻ってる
ドンス「お前、注意しなきゃいけないことがある」
ヨンダル「何です?」
ドンス「ハン・ミョンジェって聞いたことあるか?」
ヨンダル「えぇ、知ってますよ。暴力団のボスじゃないですか」
ドンス「そうだ。あっちじゃ残忍さで評判の男だが、コ・ボクテがそのハン・ミョンジェを呼んだらしい」
ヨンダル「!」
ドンス「お前にも手を出してくるに違いない」

「気をつけるんだぞ」ドンスは念を押した。

ヨンダル「分かりました。兄さんも気をつけて」
ドンス「あぁ」

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電話を切ると、ドンスは店に向かって歩き出した。
中へ入ると、母親の息子が「今日は休みですよ」と、いかにもやる気なさげに声を掛ける。

ドンス「オーナーの女性はいらっしゃいませんか?」
息子「何です?」
ドンス「ぜひ話したいことがあるんです」
息子「配達に出てるから、また後でどうぞ」
ドンス「それなら、そこに座って待ちますよ」

「生ビールを一杯ください」そう言いながら席へと向かうドンスに、息子は声を荒げる。

息子「おい!今日は休みだって言ってんだろ!後で来いよ!」

「黙って生ビール一杯出しときなよ」一緒にいた若い女性が後ろから声を掛ける。

息子「邪魔だろ!」
ドンス「失礼ですが、オーナーの女性とはどういうご関係ですか?」
息子「あんたが知ってどうすんだ?」
ドンス「…。」
息子「人を煩わせないで消えろって。おい!」
ドンス「なぁ、お前、何でそう生意気なんだ?」

「何だって?」ドンスの襟をつかもうとしたその手を、ドンスは一瞬で捻り上げた。

息子「あぁ!!!」

そこへ扉が開き、陽気に母親が帰って来る。

母親「?」
息子「母さん!」

ドンスは掴んでいた手を離した。

母親「どうしたの?あんた…どうしたんだい?」

母親は訳が分からずドンスを呆然と見つめる。

息子「俺だって知らねえよ。突然現れてさぁ」

「あんた何だよ!」母親はいきなりドンスに掴みかかった。
「警察呼びなさい!ほら、早く!」ドンスの服をしっかり掴んでおき、後ろの息子を振り返る。

母親「こういう人は嚇かさないと分かんないんだよ、ほら、早く!」

母親の声に、息子は携帯を取り出した。

ドンス「僕… ドンスです」
母親「?!」
ドンス「チャン・ドンスです」

「!!!」母親は彼の服を掴んでいた手を思わず離した。
じっと見つめ合ったまま、二人の間に沈黙が流れる。

「あんた、出てなさい」母親は後ろの息子に声を掛けた。

息子「何なんだよ?」
母親「出てろって言ってんだ!!!」

息子が逃げるように外へ飛び出し、再び店の中に静寂が戻った。
母親はドンスから顔を背け、口を開いた。

母親「一体どうしたの…。どうしてここが分かったのよ」
ドンス「僕を見て話してください」
母親「誰なのかも見分けられなかったのに、見てどうするんだ」

「私には話すことなんかないよ」母親は込み上げる涙をこらえた。

ドンス「本当に何も言うことはないんですか?僕の顔を見て話してください!!!」

振り返って彼を見た途端、母親の顔が涙に崩れる。

母親「私にあんたの顔を見る資格なんてないよ!恥ずかしげもなくあんたに何が言えるんだい!」
ドンス「…。」

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母親はドンスの前でただ泣いた。

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ドンスはぼんやりと夜道を歩いていた。
歩くほどに、彼の目から涙がこぼれ落ちた。

#どうせ会いに行っちゃったんなら、この前来たイケメンはドンチョルだって、それも言って欲しかった。

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「この席です」ジュノはオフィスに並んだデスクの一つを指す。
それを見て、ヤンハが頷いた。

ヤンハ「僕は大丈夫ですから、皆さん気を遣う必要はないですよ」

どうしていいか分からず黙っているユナたちに、ヤンハが声を掛ける。
「業務を覚えたいから、協力してくれる?」ヤンハはスジョンに頼んだ。

#彼らはみんなマーケティングチームだと思いますが、まぁこれも韓ドラあるあるというか、狭い会社ですねぇ。

スジョン「ユナさん、VIPの顧客管理資料を集めてください」
ユナ「…はい」

そこへヤンハの携帯にメッセージが入る。
ペ主任からだ。

ペ主任(メール)「ヤン・ジャンスがマカオへ向かった理由を掴みました」

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人気のないミーティングスペースで、ヤンハはペ主任と落ち合う。

ペ主任「月曜日、ミョンワンソングループの会長と一緒に戻ってくるそうです」
ヤンハ「ミョンワンソングループといえば、ローリング会社じゃないですか」
ペ主任「えぇ。マカオ最大規模です。うちのテジョンカジノと中華圏の顧客誘致のために覚書を作成する計画のようです」
ヤンハ「…。」
ペ主任「成功すれば、ホ・ヨンダルは会長に注目されることになります。その契約を本部長のモノにするか、いっそのこと阻止すればいいでしょう」

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「分かりました。考えてみます」ヤンハが頷く。

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オフィスに戻ろうと渡り廊下を歩いてきたヤンハは、向こうからやって来たジョンヒに気づき、立ち止まる。

ヤンハ「…。」
ジョンヒ「…。」

気まずい沈黙の後、ヤンハは黙って頭を下げ、彼女の横をすり抜けた。
「あの…」ジョンヒが振り返り、彼を呼び止める。

ジョンヒ「大丈夫ですか?」

「ジョンヒさんが僕を気にしてくれるなんて」ヤンハは力なく微笑んだ。

ヤンハ「まぁ、辛いのは事実ですが、ジョンヒさんに辛い顔を見せるわけにもいかないし、その代わり、僕に一杯食わせたホ・ヨンダルさんへの報復を思案しているところですよ」
ジョンヒ「…。」
ヤンハ「面白い戦いになりそうです。ジョンヒさんも見ていてください」

#そうやって大口を叩くと失敗するんだってば。それに、前からそうだけど、ヨンダルのことをどうのこうのって、好きな人相手に言うことじゃないよね。独りよがりコースの2番手くんはだいたいそうなんだけど、ヤンハは余計に

背を向けたヤンハを、もう一度ジョンヒが呼び止めた。

ジョンヒ「その戦い、やらないわけにいかないんですか?」
ヤンハ「僕が途方に暮れていたら、ジョンヒさんは僕に同情でもしますか?そうじゃないでしょう?」
ジョンヒ「…。」
ヤンハ「これ以上ジョンヒさんに泣きついたりしません。だから、僕のことは気にしないでください」

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ヨンダルはジェリーを連れてスポーツショップを覗いていた。

ジェリー「兄貴、何でここに?」
ヨンダル「会長がゴルフを覚えろってさ」
ジェリー「ゴルフ?」
ヨンダル「ビジネスの基本だってな」
ジェリー「いやぁ、兄貴、だんだん上流階級になっていくなぁ」

指でカメラのファインダーを作ると、ジェリーはヨンダルの姿をカシャッと捉え、笑った。

ヨンダル「ゴルフなんて最近みんなやってるだろ」

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ヨンダルはゴルフ場でさっそくレッスンを受けていた。

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#何となく…ウリヨンダリが狙われてる気がするよね((( ;゜ Д ゜)))

その姿を少し離れたところで眺めてる男が一人。

ミョンジェだ。

「練習なさっていてください」コーチがヨンダルのそばを離れると、ミョンジェはゆっくりと彼に近づいた。

「ホ・ヨンダル」不意に後ろから声を掛けられ、ヨンダルが振り返る。

ヨンダル「どちら様です?」
ミョンジェ「俺はハン・ミョンジェって言うんだが、俺の名前、聞いたことあんだろ?」

「…。」しばらく考え、ヨンダルは落ち着いて笑顔を見せた。

ヨンダル「えぇ」
ミョンジェ「それなら話が早い。今、お前が計画していること、全てやめるんだ。何もするな」
ヨンダル「あなたに何の関係もないのに、なぜそんなことを?」
ミョンジェ「関係無かったが、関係が出来たんだ。コ・ボクテ会長には借りがあるからな。それを返さなきゃならない」
ヨンダル「…。」
ミョンジェ「だから、俺の言うことを聞け」
ヨンダル「…。」
ミョンジェ「なぜ返事がない?」
ヨンダル「聞かなければどうするつもりです?」

「こいつ」ミョンジェは不敵に笑う。

ミョンジェ「頭痛の種と聞いたが… 確かにそうだな」
ヨンダル「コ・ボクテ会長に借りがあるなら、他のことでお返しください。その程度の脅迫で怖じけてる場合じゃないんです」

「特にコ・ボクテには」ヨンダルの眼差しが鋭くなる。

ミョンジェ「ほぉ、お前、一度やり合ってみるだけの価値はあるな」
ヨンダル「…。」
ミョンジェ「自分の口で吐いた言葉、ちゃんと責任を取れ。分かったか」

ミョンジェはヨンダルの肩に大きな手をドンと置き、彼の前を立ち去った。

ヨンダル「…。」

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一体何を仕掛けてくるつもりなのか… 口では突っぱねたものの、ヨンダルの心の中に不安が広がった。

+-+-+-+

ドンスがシネの待っているカフェへやってきた。

#ドンスが「やぁ」とか「おぅ」とかの代わりに「うん」て言うのが好き♪

ドンス「療養所から連絡があったんだって?」
シネ「えぇ。園長先生、ドンスさんのこと覚えてるって」
ドンス「その療養所、どこなんだ?」
シネ「焦らないで。一時的に意識がハッキリしただけなの。ドンスさん本人が現れたら驚くわ」

「私に任せて待っていて」シネの言葉に、ドンスは残念そうに俯いた。

シネ「お母さん、会ってみた?」
ドンス「あぁ」
シネ「何て?」
ドンス「父さんが亡くなって俺たちが孤児院に引き取られたと聞いて、孤児院を訪ねて来たらしい」
シネ「!」
ドンス「でもそのときはもう、俺とドンチョルは孤児院を出ていて、ドンウは養子に行った後だった」
シネ「ドンウのことで、何か聞いたことはないの?」
ドンス「ドンウが養子に行ったのは鉱山を持っている金持ちらしいが、その鉱山がどこなのか分からないらしい」
シネ「鉱山?!」

「あぁ」ドンスが何度も頷く。

シネ「…。その鉱山がドンジン炭座だとしたら…?」
ドンス「!」

#つまらん つまらん! つまらーーーーん!!!
このドラマで一番のお楽しみなんです。頼むから雑に済まさないで!もう泣くよ、あたしゃ

ドンス「ユン・テジュンがいくら狂ったヤツでも、自分の殺した人間の子を養子にするわけがない」

「それはない」ドンスは繰り返した。

「…。」否定するドンスの前で、シネは一人、考えを巡らせる。

+-+-+-+

カジノ社屋のエスカレーターを上がってきたユジン(ヤンハにあてがわれた会長令嬢。どうもユジンっていう名前らしいので)は、辺りを見回すと、ちょうど向こうから歩いてきたヨンダルたちに声を掛けた。

ユジン「失礼ですが、ユン・ヤンハ本部長のお部屋はどちらですか?」
ジュノ「えぇ、3階です」
ユジン「ありがとうございます」

突然現れた美女は彼らの来た方向へ姿を消した。

ジュノ「誰だか知ってます?」
ヨンダル「いや」
ジュノ「ハンチャングループのソン会長の一人娘ですよ」
ヨンダル「ハンチャングループって、ソウルのラッキーカジノの?」
ジュノ「えぇ。他に釜山や済州島にもカジノがありますよ」
ジェリー「カジノ財閥だなぁ」

「…。」ヨンダルは去っていく彼女の後ろ姿を振り返った。

+-+-+-+

廊下を曲がり、そこに一人でぼんやりしているヤンハを見つめると、ユジンは彼の前で立ち止まった。

ユジン「連絡くれるなんて、何の用ですか?」
ヤンハ「頼みがあって」
ユジン「何です?」
ヤンハ「ソン会長の助けが必要なんだ」
ユジン「…。必要なのは私じゃなくて、父ですか?」
ヤンハ「…。」
ユジン「喜んで駆けつけたのに、ガッカリだわ」
ヤンハ「上手く行けば、君の望むとおりにしてやるよ」

ユジンは小さく微笑む。

ユジン「どんな助けが必要なのか、言ってみて」

+-+-+-+

ヤンハがオフィスに戻ってくると、待っていたペ主任が立ち上がった。

ペ主任「どうなりました?」
ヤンハ「上手く行きそうです」
ペ主任「それでは計画通り進めます」
ヤンハ「承知しました」

そこへ入ってきたジュノは、ヤンハとペ主任が話しているのを見かけて立ち止まる。
こそこそと話す様子に、ジュノは首を傾げた。

+-+-+-+

ヨンダルはミン社長の事務所を訪れていた。

ミン社長「ミョンジェがヨンダルのところにまで現れるなんて、ただ事じゃないわ」
マンボン「何て言ってた?」
ヨンダル「今やってることから手を引けって」
ミン社長「お兄さんも知ってるの?」
ヨンダル「いいえ。兄には何も言わないでください」

ミン社長は黙って頷いた。

マンボン「俺の思うに、あっちからヨンダルに先手を打ってくるでしょう」
ミン社長「どうやって?」
ヨンダル「…。」
マンボン「これまでのハン・ミョンジェの手からすると、ヨンダル、お前の一番近くにいる人物にまず手を出すだろうな」

280

「!」ヨンダルの目が僅かに動揺する。

ミン社長「それじゃ、チャン班長を狙うってこと?」
マンボン「今、お前の一番そばにいるのは… チャン班長か?」
ヨンダル「…。」

281

そばにいる人…。彼はじっと思い巡らせた。

+-+-+-+

一番そばにいる人… かどうかは不明だが、まずミョンジェの元へ連れて来られたのは…

ヒョンタクだ。
ミョンジェの前に跪かされ、ヒョンタクはひどく怯えていた。

ミョンジェ「ヒョンタク」
ヒョンタク「はい、兄貴!」
ミョンジェ「お前な、コ・ボクテ会長のおかげでこの稼業をやってる男が、なぜユク・チョリョンの下にいる?」
ヒョンタク「すみませんでした、兄貴!ゆ、許してください!」
ミョンジェ「俺はな、他のことは全部許しても、裏切り者だけは許さねぇ」

「助けてください!」ヒョンタクがミョンジェの足にすがりつく。

ヒョンタク「何でも兄貴の言う通りにします!」

ミョンジェはヒョンタクのそばにしゃがみ、顔を覗いた。

ミョンジェ「お前が助かるには… 俺のやり方分かってるだろ?」

ヒョンタクは夢中で頷いた。

ミョンジェ「わざわざ俺の口で言わなくても、何をどうすりゃいいか分かるな?」
ヒョンタク「はい、兄貴!」
ミョンジェ「抜かりなく、静かに処理しろ」
ヒョンタク「はい、分かりました!」

+-+-+-+

ヨンダルは執務室で今日もまだまだ同じ資料を睨んでいた。

#ほら、前にも自己啓発本と格闘してたみたいに、理解するのにものすごく時間が掛るのよね、きっとね。

資料を見つめながらも、彼の頭の中はマンボンの言葉が渦巻く。
「一番そばにいる人から手をつけるだろう」ヨンダルは大きな不安に駆られていた。

そこへジェリーが飛び込んでくる。

ジェリー「大変だよ!」
ヨンダル「何事だ?」
ジェリー「マカオでジャンス兄が失踪したらしい!」
ヨンダル「何?!」
ジェリー「昨日の夜から連絡が取れないって」
ヨンダル「…。」
ジェリー「何かあったに違いないよ!」

+-+-+-+

ヤンハとキム専務、そしてスジョンは整列して客人を出迎えた。

ヤンハ「テジョンカジノのユン・ヤンハです」

握手をし、彼らは客人に中国語で歓迎の言葉を述べた。

ヤンハ「テジョンカジノへようこそ」

客人を会長の元へ案内すると、さっそくユン会長との間で契約が結ばれる。
両者がサインをし、事は非常にスムーズに進んだ。
ヤンハはその様子を一番近くで見届けた。

+-+-+-+

職員用の通用口から外へ出たジョンヒは、建物に沿って歩き出した。
そこへ不意に真っ黒なバンが現れ、ジョンヒは驚いて身をすくめる。

黒いバンは彼女のそばで急停車すると、降りて来た男たちが彼女の腕を掴んだ。

ジョンヒ「誰です?あんたたち何よ!」

「離して!」ジョンヒは抵抗するものの、徐々に車へと引きずられる。
ちょうどそこへ通用口を出てきたヤンハは、前方で起きている騒ぎに目を凝らした。

ヤンハ「?」

彼の目の前で、ジョンヒが悲鳴を上げて車の中へ消えた。

ヤンハ「ジョンヒさん!!!」

走り去っていく車を、ヤンハは夢中で追いかけるが、車はあっという間に闇へと消えていく。

ヤンハ「!!!」

282

+-+-+-+

ヨンダルは執務室でジェリーと共に対策を考えあぐねていた。
重苦しい空気が漂う中、ノックの音が響く。
足早にジュノが入ってきた。

ジュノ「先程本社の会長室で、ミョンワンソングループ会長とうちのカジノの間で覚書が交わされたそうです」
ヨンダル「それどういうことだ?!ミョンワンソンの会長はジャンスと一緒に来ることになってたろ!」
ジュノ「ミョンワンソンの会長は… ユン・ヤンハ本部長が連れて来たそうです」
ヨンダル「何?!」

283

+-+-+-+

ここでエンディングです。

マンボンが出てきた時に、「いきなり出てきて50億の持ち主だって言われてもねぇ」とボヤいたけど、また新たに出てきたミョンジェにも同じことを繰り返したいです。
マンボンが脅威じゃなくなったら、また別のオッサン?!
急にポッと出てきた男に、ずっと力になってくれてたヒョンタクがビビって裏切ったりされても、「これまで見てきたことは何だったの?」って狐につままれた気分になる。

それにしてもこのミョンジェが出てきて、ちょっと雰囲気変わりましたね。
何て言ったらいいのか分からないけど、これまでのオッサンとはタイプが違う。別のドラマみたい。

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