トライアングル23話あらすじ&日本語訳vol.1
ジェジュン(JYJ)、イ・ボムス、イム・シワン(ZE:A )主演、「トライアングル」23話、セリフの日本語訳を交えつつ、あらすじを追っていきます。
+-+-+-+
アン・チャンボン氏の事故の知らせに、ドンスも急遽病院へ駆けつけた。
ドンス「突然どうしたんだ?」
ヨンダル「交通事故に遭われたんだ。手術中だけど、危篤状態だ」
「どうして事故に遭ったんですか?」ドンスはアン・チャンボン氏の秘書に尋ねる。
秘書「朝の散歩中にひき逃げ事故に遭われたんです」
ヨンダル「目撃者もいないんだ。兄さん、断定は出来ないけど、何となく妙な感じがする」
「俺が調べてみよう」ドンスが頷き、ケイタイ電話を取り出した。
ドンス(電話)「あぁ、タク刑事。ちょっと会いたいんだ。今すぐハンサン病院まで来てくれ」
+-+-+-+
「ヨンダル、俺たちも病院へ行こうか?」ジャンスはいつもの廊下でヨンダルと連絡を取っていた。
ジェリー、そして、ミン社長とマンボンも心配そうに見守っている。
ジャンス(電話)「…あぁ、そうか。分かった」
「何て?」電話を切るのも待ちきれず、ミン社長が尋ねた。
ジャンス「今手術中なんですけど、かなり容態が悪いみたいです」
ジェリー「…。」
ミン社長「はぁ、大変なことになったわ…。先生に何かあったらホ理事が困るのよ」
マンボン「どういうことです?姐さん」
ミン社長「ホ理事が敵だらけのテジョンカジノでやっていけるのは、アン・チャンボン先生の後ろ盾があるからこそよ。先生に何かあったら、皆放っておくわけがないわ」
マンボン「それなら、先生が事故に遭ったのは、そいつらの陰謀じゃないですか?」
ジャンス「…。」
ジェリー「目撃者もいないひき逃げ事故ってことは、その可能性もありますね」
「…。」一段と重苦しい空気が広がる。
+-+-+-+
ヤンハはすぐに本社のユン会長の元を訪れた。
ヤンハ「今回もコ・ボクテ会長にお任せになったんですか?」
ユン会長「いや。コ・ボクテのヤツはもう信じられん。今回はピルサンに処理させた」
ヤンハ「!あの人はいつ父さんを裏切っても不思議じゃない人ですよ」
ユン会長「分かってる。だから任せたんだ」
ヤンハ「?!」
ユン会長「ピルサンのヤツ、あわよくばお前に取って代わるつもりで今回の仕事を引き受けたんだ。万が一、妙な気を起こしたら、そのときは今回の仕事があいつ自身の首を絞めることになる」
ヤンハ「…。」
ユン会長「残るはホ・ヨンダルだけだ。私自らやってもいいが、あいつの処理はお前に任せよう。あいつにやられた分、気持よく返してやれ」
ヤンハ「…。」
+-+-+-+
会長室を出て長い廊下を歩くヤンハの足取りは重かった。
「あなたがこんなに早く出られたのは、ドンチョルさんがアン・チャンボン氏を通して手を尽くしたからよ。カン・サンテを黙らせたのもドンチョルさんなの」
「俺は今、ドンチョルを説得してる。これ以上、お前とドンチョルが争うのは見ていられないんだ。お互いが幸せになれるなら、それぞれ選択した道を進むのを止めるつもりはない。俺はお前の選択を尊重する」
シネとドンスの言葉が頭に浮かび、ヤンハは足を止めた。
ヤンハ「…。」
+-+-+-+
ヤンハが去った後、ユン会長の部屋にはキム専務が訪れていた。
ユン会長「ホ・ヨンダルの処理をヤンハに任せたが、あいつには出来まい」
「君がしっかり見張って、報告するように」ユン会長が指示する。
キム専務「会長のご指示はヤンハ坊っちゃんに過酷すぎます」
ユン会長「それなら君はどうしてほしいんだ?チャン・ドンスとホ・ヨンダルにヤンハを奪われてもいいのか?!」
キム専務「…。」
ユン会長「こうでもしなければ、ヤンハも私に背を向けることになるだろう。自ら育てた子に背中を刺されてからでは遅い!」
キム専務「…。」
+-+-+-+
アン・チャンボン氏はひとまず手術を終え、病室へ移動していた。
しかし、依然として意識は戻らず、何本ものチューブを繋がれて横たわっている姿は、実に痛々しかった。
ヨンダルはアン・チャンボン氏のベッド脇で、じっと彼を見つめる。
~~~~
「私は顔相を見るんだが、君は何とも苦労の多い人生だったな」
出所後に再会したとき、チャンボン氏はヨンダルを見てそう言った。
「星回りってものがあるとすれば、自分のは酷いもんですよ」ヨンダルは笑って返す。
チャンボン「苦労続きの人生はもう終わった。だから、星回りが悪いわけじゃない」
ヨンダル「(笑)本当に終わったんですか?」
チャンボン「火取り蛾も火に飛び込まなければ、死ぬこともない。それでも火に飛び込むのが火取り蛾だろう。君がまさにそうだ」
ヨンダル「…。」
チャンボン「君の人生で本当に重要な勝負をする瞬間が来たら、私が勝利の切り札になってやろう」
ヨンダル「?」
チャンボン「そのときが来たら、訪ねて来なさい」
~~~~
ヨンダル「…。」
アン・チャンボン氏は自分を見込んで力になってくれた。
自分を信じて、何も言わずに手を貸してくれたのだ。
でも、そのせいで、危険な道へ引きずり込んでしまったのかもしれない。
今はとにかく、無事を祈ることしかできなかった。
+-+-+-+
「ドンチョル!」病室を出てくると、ちょうどそこへドンスが戻ってきた。
ドンス「心の準備をしておくように医者から言われたんだって?」
ヨンダルは黙って頷いた。
ドンス「誰かが意図的に事故を起こしたのは間違いない」
ヨンダル「ユン・テジュンだ」
ドンス「…。」
ヨンダル「父さんや兄さんにしたみたいに、ユン・テジュンがやったんだ」
ドンス「心証はそうでも、何の証拠もなしに感情を表に出すな」
ヨンダル「兄さん、いくらドンウのためでも、そんな人間を放ってはおけない。ドンウがこれからもユン・テジュンの息子として同調するなら、俺はドンウのことだって許さない」
ドンウ「ドンチョル!」
ヨンダル「兄さんがドンウのために復讐まで諦めようとしたことは分かってる。けど、こうやってじっと我慢しているだけじゃ、兄さんだってやられちまう!」
ドンス「!」
ヨンダル「アン・チャンボン先生をあんな目に遭わせたのも、俺を追い出すためだ。そんなこと分かり切ってるのに、これ以上どうやって!…どうやって我慢しろって言うんだよ?」
ドンス「…。」
+-+-+–+
コ・ボクテの元にも知らせが入った。
スチャン「今アン・チャンボンが集中治療室で死の淵を彷徨っているそうです」
コ・ボクテ「そりゃどういうことだ?突然どうした?」
スチャン「私の思うに、ユン・テジュン会長がホ・ヨンダルを追い出すため、策を講じたのではないでしょうか」
「狡賢い老人だ」コ・ボクテが頷く。
コ・ボクテ「とうとう自ら動いたか」
コ・ボクテがカッとなってテーブルを拳で叩いた。
コ・ボクテ「ホ・ヨンダルのヤツ、ユン会長にやられる前に俺の手で葬らなければ!」
スチャン「それが… そのために送り込んだヤツら、ミン社長とハン・マンボンが皆阻止していまして」
コ・ボクテ「何だと?」
コ・ボクテは直ちにミン社長に連絡を入れる。
コ・ボクテ(電話)「コ・ボクテだ」
ミン社長(電話)「何のご用です?」
コ・ボクテ「しらばっくれるな。こうもしつこく俺の前に立ちはだかるなら、黙っちゃいないぞ」
ミン社長「黙っちゃいないなら、どうするんです?」
「ちょっとあんた!」ミン社長が口調を急変させた。
ミン社長「それしきの脅迫で私がビビるとでも思ってるの?」
「おい!」コ・ボクテは思わず立ち上がる。
コ・ボクテ「お前、死にたいのか!!!」
ミン社長「あんたこそ、死にたくなければ馬鹿げた真似はやめることね!」
コ・ボクテ「おい!」
その瞬間、電話は向こうから切れた。
コ・ボクテ「おい!」
「…。」コ・ボクテは電話をテーブルに放り出し、眉間に皺を寄せる。
コ・ボクテ「俺も落ちぶれたもんだな、スチャン」
スチャン「あの… 今ミン社長と戦ったところで、会長に何の得にもなりません。無視なさってください」
コ・ボクテ「こいつ!一度チョロいと思われたら終わりだぞ!生半可にやってないで、一刺しでトドメをさすつもりで徹底的に準備しろ!」
「…承知しました」スチャンは苦々しい表情で、頭を下げた。
#もはや茶番にしか見えない。「一度馬鹿にされたら終わり」とコ・ボクテ本人が言っている通り(笑
+-+-+-+
ヤンハはペ主任とミーティングを行っていた。
ペ主任「ハンチャングループがアンダーソンと投資協賛を行っているのをご存知ですか?」
ヤンハ「初耳ですが。どこで聞いたんです?」
ペ主任「ラッキーカジノに友人が何人かいるんです。そこからの情報ですので確かでしょう。聞いた話によると、投資規模は10兆だそうです」
ヤンハ「10兆?!」
ペ主任「はい。国内客も出入りできるオープンカジノさえ許可が下りれば、投資が確定するようですね」
そこへノックもなしに扉が開く。
入ってきたのはヨンダルだ。
「…。」ヨンダルはヤンハの前へやって来ると、黙ってヤンハを睨んだ。
ヤンハ「ペ主任、席を外していただけますか?」
ペ主任「はい」
ペ主任は一瞬チラリとヨンダルに視線を送り、出入口へ足を向けた。
ヨンダル「ペ・ソンテさん」
ペ主任「はい」
ヨンダル「僕の仲間に刃を向けたらどうなるか、思い知ることになりますよ」
ペ主任「…。」
ヤンハが立ち上がる。
ヤンハ「ペ主任が被害を被るようなことは決してありません。恐る必要はないですよ」
ヨンダル「…。」
ペ主任は黙って頭を下げ、部屋を出て行った。
ヤンハ「テジョンカジノの理事の立場にありながら、チンピラ言葉を吐くようでは困りますね。体面を保ってください、ホ理事」
ヨンダル「ほざいてんじゃねぇぞ。俺は今、怒りでそれどころじゃない。やられたくなけりゃ、黙って聞け」
ヤンハ「…。」
ヨンダル「お前がユン会長の罪を認めて、ユン会長との関係を否定出来ないなら、お前もユン会長と同じ代償を払うことになる」
ヤンハ「…。」
ヨンダル「お前がユン会長の背後に隠れている以上、俺とお前には何の縁もない」
ヤンハ「ちょうど良かった。僕もそれを言いたかったんですよ。僕にとってもホ理事との縁なんて鬱陶しいだけだ。これ以上その話を引き合いにだすのはやめてください」
ヨンダル「…。」
ヤンハ「ホ理事が自ら引き下がってくれれば有難いですが、そんなことはないでしょう。解任案を臨時株主総会に掛けますから、そのつもりでいてください」
ヨンダル「…。」
ヤンハ「僕たちが同じ舟に乗るのは、お互いに負担が大きいでしょう?」
ヨンダル「あぁ、そのためにアン・チャンボン先生を死に追いやったんだろう。お前の企みは分かってるから、好きなようにやればいい」
ヤンハ「…。」
ヨンダル「お前とユン会長に罪の代償を払わせるまで、俺は絶対にテジョンカジノを出て行ったりしない!」
ヤンハ「…。」
ヨンダルはそう言い切り、足早に部屋を後にする。
ヤンハ「…。」
一人残されたヤンハの目は、虚ろだった。
+-+-+-+
自分の執務室へ戻ったヨンダルを、ジャンスたちが心配そうに迎えた。
ジャンス「どうなった?」
ヨンダル「思った通りだ。臨時株主総会を招集して、俺の解任案を掛けるつもりらしい」
ジェリー「ほらみろ!そのためにアン・チャンボン先生をヤったんだ」
ジャンス「畜生!(ヨンダルに)どうする?」
ヨンダルはジュノに向き直る。
ヨンダル「テジョンカジノの株主リストを手に入れて、俺に報告してくれ」
ジュノ「はい。ですが、株主総会で議決されてしまえば、有無を言わさず解任されてしまいます。総会招集を阻止するなり、他の方法を探さないと」
沈黙が流れる。
今のところ、誰もいい策を持ち合わせていなかった。
+-+-+-+
ある男性がゴルフの練習場で球を打っている。
そこへやって来たヤンハが、男に声を掛けた。
ヤンハ「ユン理事」
男はラッキーカジノのユン理事だ。
ユン理事「これはこれは、ユン代表ではないですか。お久しぶりです。私からお祝いのご挨拶をするべきでしたのに…」
ヤンハ「お時間があれば、少しお話出来ますか?」
ユン理事「もちろん。外に出ましょうか?」
ヤンハ「いいえ。一つ確認したいだけなんです」
ユン理事「何です?」
ヤンハ「アンダーソングループと投資協賛を進めているそうですね」
「…。」ユン理事は難しい表情で視線を逸らす。
ヤンハ「ユジンも関与しているんですか?」
ユン理事「それは私がお話するわけにはいきません」
ヤンハ「…。」
ヤンハはそう答えたユン理事の顔を黙って見つめた。
+-+-+-+
ヤンハは買い物客で賑わう街の中を歩いていた。
#何かすごい新鮮じゃありません?こんな光景。街の中が出てくること自体、ほとんどないもんね。
ヤンハが通りに面して立っている化粧品店に入ると、すぐに店員が声を掛けた。
店員「いらっしゃいませ。ご本人用ですか?」
ヤンハ「彼女にプレゼントしたいんです」
「それならこちらをどうぞ」店員は女性用の化粧品が並んでいるエリアへ案内する。
+-+-+-+
カフェのドアを開けると、ユジンはヤンハの待っているテーブルへやって来た。
ユジン「検察の取り調べまで受けたんですって?」
ヤンハ「口止めしても噂はすぐに広まるんだな」
「ほら」ヤンハは持って来た紙袋をユジンに差し出す。
ユジン「これ、何?」
ヤンハ「プレゼント。僕が自分で選んだ」
ユジンはチラリと袋を見ると、そっと手で押しやり、ヤンハを見て笑った。
ユジン「化粧品をプレゼントしようなんて、純情なのかしら?それとも、馬鹿なの?」
ヤンハ「…。」
ユジン「いきなり素朴な庶民モードで攻めれば、私が感激するとでも思った?」
ヤンハ「心を込めて感動させろって言ったろ。このくらいやれば感動するべきなんじゃないか?」
ユジン「ち~っとも真心は感じないけど、誠意は認めるわ」
「話したいことは?」ユジンは余裕たっぷりにヤンハの目的を尋ねた。
ヤンハ「アンダーソングループと投資協賛を…」
「その話なら…」ユジンが素早く言葉を遮る。
ユジン「特に話すことはないわ」
ヤンハ「…。」
ユジン「いえ、一つだけ言ってあげる。私、もうホ・ヨンダルさんと話を進めてるわ」
ヤンハ「それはダメだ!どんな要求だって聞いてやるから、ホ・ヨンダルと進めるのは今すぐやめるんだ」
焦るヤンハに、ユジンは微笑んだ。
ユジン「その反応を見てると、私、ホ・ヨンダルさんを選んで良かったみたい」
ヤンハ「!」
ユジンは立ち上がる。
ヤンハ「ユジン!」
ユジン「本当に心を込めて私を感動させたら、考え直してもいいわ」
「これは誠意ってことで頂いて行くわね」ユジンはテーブルの上の紙袋をひょいと手に取り、ヤンハを残して去って行った。
ヤンハ「…。」
#ごめん。もう言わせてください。くだらなすぎる…。
脚本家さんはヤンハをバカ扱いするのもホント大概にしてください。
+-+-+-+
ヨンダルは歩きながらジュノと打ち合わせていた。
ヨンダル「ハンチャングループのユン理事に会えば、資料を渡してくれるはずだ。お前がしっかり管理してくれ」
ジュノ「PCに保存しておきましょうか?」
ヨンダル「いや。セキュリティを徹底する必要がある。お前が個人的に持っててくれ」
ジュノ「はい」
階段を降りて行くと、ちょうどピルサンが上がってくるのに遭遇した。
ピルサン「そうだ。ホ理事の解任の件で、臨時総会が開かれると聞きましたよ」
ヨンダル「…。」
ピルサン「何一つまともにやり遂げないまま辞めることになるとは。心苦しい限りですね」
ヨンダル「俺の心配してないで、自分の身の振り方をちゃんと考えるんだな」
ピルサン「…。」
ヨンダル「あんたがコ・ボクテと結託して妙なことを企んでるのは分かってる。気をつけろよ」
通りすぎようとしたヨンダルをピルサンが呼び止める。
ピルサン「おい、ホ・ヨンダル」
ヨンダル「…。」
ピルサン「ガキのくせに、その口の利き方は何だ?」
ヨンダル「お前のようなヤツには、それさえ惜しいね」
ピルサン「何だって?」
ピルサンは両手でヨンダルの襟首を強く掴む。
ピルサン「チンピラもどきめ!」
ヨンダル「…。」
ヨンダルはピルサンの手を払いのけると、次の瞬間、彼の頬を殴り飛ばした。
ピルサン「!!!」
ヨンダル「俺がチンピラだと知ってるなら、気をつけなきゃな。もっと無様な目に会いたくなけりゃ、今すぐ俺の前から消えろ」
ピルサン「…。」
ピルサンはそれ以上ヨンダルと衝突するのを避け、階段を上がっていった。
ジュノが心配そうにヨンダルに近づく。
ジュノ「腹が立つのは分かりますが、やり過ぎじゃないでしょうか」
ヨンダル「お前の言う通りだ。けど、自分でも抑えられないんだ。俺の性分じゃ、テジョンカジノごとぶっ壊しても気が済まない」
ヨンダルは肩で息をふっと吐き出した。
+-+-+-+
渡り廊下の角でピルサンと出会ったファランは、彼の顔を見て息を呑んだ。
ファラン「その顔、どうしたんですか?」
ピルサンの唇の端が、血で赤くなっている。
ピルサン「ホ・ヨンダルのヤツ、すっかり血が昇ってやがる」
ファラン「もうすぐいなくなる人なのに、相手にしてどうするんですか?ユン・ヤンハのことだけ考えてください」
ピルサン「あいつ、黙って引き下がりそうにない」
ファラン「それなら、ユン・ヤンハを追い出すのに利用するとか」
ピルサン「どういうことだ?」
ファラン「ユン・ヤンハは…」
そう言い掛け、ファランは周りを気にして声を潜めた。
ファラン「ホ・ヨンダルの実の弟じゃないですか」
ピルサン「!!! …その話、どこで聞いた?」
「ペ主任に聞いたんですよ」ファランはニヤリと笑う。
ピルサン「なぜ今まで言わなかった!」
「私、知ってるとばかり…」只ならぬピルサンの殺気に、ファランはたじろいだ。
ピルサン「…。」
+-+-+-+
ドンスはジョンヒと会っていた。
#ドンス兄ちゃんはいろんな人を順に呼び出して、いろいろお願いする係なのだ。
ドンス「忙しいのに、時間を作ってくれて感謝しますよ」
ジョンヒ「いいえ。私もお会いしたかったんです」
ドンス「ジョンヒさんと会うこと、ドンチョルには言ってないんです」
ジョンヒ「?」
ドンス「あぁ、ヨンダルの本名はチャン・ドンチョルなんです。知らなかったんですね」
ジョンヒ「えぇ。初めて聞きました」
ドンス「ドンチョルにも言わずにジョンヒさんに連絡したのは、今、ドンチョルを落ち着かせることが出来るのは、ジョンヒさんしかいないと思ったからなんです」
ジョンヒ「…。」
ドンス「ドンチョルは今、自分の感情をコントロール出来ないほど怒りで一杯になっています。このままじゃ取り返しのつかない事でも仕出かしかねない。僕の言うことはなかなか聞かないんです」
ジョンヒ「ヨンダルさんが辛いのはよく分かってます。私が何とか落ち着かせてみます」
ドンスは少しホッとしたように俯いた。
ドンス「ドンチョルに夢は何だと聞いたことがあるんです。好きな女性と幸せに暮らすことだって…」
ジョンヒ「…。」
ドンス「ジョンヒさん、ドンチョルの夢が叶うように、ジョンヒさんが力になってやってください」
ジョンヒは穏やかに微笑む。
ジョンヒ「ヨンダルさんの夢は私の夢です。きっとそうなりますから」
「…。」少し考えると、「あの、ひょっとして」とジョンヒが口を開いた。
ジョンヒ「一つお訊きしていいですか?」
ドンス「何です?」
ジョンヒ「舎北で… ドンジン炭座の社宅にお住いじゃなかったですか?」
ドンス「えぇ」
ジョンヒ「!!!」
ジョンヒは驚き、バッグに手を伸ばした。
バッグの中から取り出したのは、幼い頃のあの写真だ。
ジョンヒ「ヨンダルさんの幼い頃じゃ…?」
「そうですね」ドンスが写真を見てフッと笑う。
ジョンヒ「…。」
ドンス「この写真、どうしてジョンヒさんが?」
ジョンヒ「隣にいる女の子… 私なんです」
「!」ドンスはもう一度写真を見つめた。
#ぶちまけるところでしたが、自重します。
せめてこのシーンの穏やかな空気は壊さないでおきましょうぅぅ(アイテム無駄遣いすんなーー!
+-+-+-+
「ようこそ、ファン博士」ユン会長は個室へ入ってきたシネを笑顔で迎えた。
ユン会長「ここへの道中、考えていたんですが、ファン博士とのご縁も10年を超えましたね」
シネ「…。」
ユン会長「その間、個人的にカウンセリングを受けたいと思ったのは、1度や2度じゃありませんでしたよ」
シネ「会長の口からそんな言葉を聞くことになるとは思いもしませんでした」
ユン会長「もっとも精神科のカンセリングを受けるのは、否定的な先入観がありましたから、考えはしても、実践には移せませんでしたが」
シネ「突然なぜ私にそんなお話を?」
ユン会長「チャン・ドンスとホ・ヨンダル、彼らと私の間の悪縁を、ファン博士が知っているからです」
シネ「…。」
ユン会長「あの二人よりもファン博士の方が話が通じるだろう。そう信じているんですよ」
「おっしゃりたいことがあるなら、どうぞ」シネは穏やかに応じた。
ユン会長「この機会に私はホ・ヨンダルとチャン・ドンスとの悪縁を断ち切りたい。二人がテジョングループから手を引くなら、私もヤンハのために全てを忘れよう」
シネ「…。」
ユン会長「ファン博士は二人と特に親しいから、私の気持ちを二人に伝えて、説得して欲しいんです」
シネ「…。」
ユン会長の話を静かに聞き終えると、シネは慎重に口を開いた。
シネ「心から申し上げますが、会長には本当に精神科のカウンセリングが必要です」
ユン会長「?」
シネ「病的なエゴのために、何もかもご自身を中心に判断し、それにそぐわないと考えれば、一切の道徳的葛藤もなしに不法行為まで犯す… それは重症の精神疾患です」
ユン会長「言葉が過ぎますね」
シネ「いいえ。息子であるヤンハをそんなふうに利用するとは、さらに深刻な状態です」
ユン会長「…。」
シネ「ヤンハとの縁は、私にとって大切で特別なものです。ヤンハが会長のもとで傷つき、苦しむのを、これ以上黙って見ているつもりはありません」
「…。」ユン会長は微笑んでみせた。
ユン会長「私に敵が一人増えた… そういうことですね。私の言葉を聞かなかったことを後悔する日が来ますよ」
シネ「…。」
+-+-+-+
ヨンダルは執務室で仕事に戻っていた。
そこへ携帯にメールが入る。
ジョンヒ(メール)私、今… 屋上の休憩室にいるんです。ちょっとだけ時間作ってもらえませんか?」
「…。」立ち上がったヨンダルに、笑顔はなかった。
+-+-+-+
「ジョンヒさん」ヨンダルは屋上に用意されたテーブルにいたジョンヒに声を掛けた。
ジョンヒ「忙しいのに、時間奪っちゃったんじゃないですか?」
ヨンダル「いえ、大丈夫ですよ」
ジョンヒは微笑むと、少し真剣に身を乗り出す。
ジョンヒ「私、ヨンダルさんのお兄さんに会ったんです」
ヨンダル「…どうして兄さんに?」
ジョンヒ「会いたいって連絡をくださって。お兄さん、すごく心配なさってたわ」
「…。」ヨンダルは黙って俯いた。
ジョンヒ「私、言いたいことがたくさんあるんだけど、今言ったらお説教に聞こえるだろうから、やめておきますね」
ヨンダル「…。」
ジョンヒ「その代わり、ヨンダルさんが感情を抑えられないんじゃないかって、私もお兄さんも本当に心配してること… それだけ分かってほしいんです」
「心配しないでください」ヨンダルは軽く笑ってみせた。
ジョンヒはニッコリ微笑んで頷くと、少し勿体ぶって頬杖をつく。
ジョンヒ「ところで…ヨンダルさんの初恋って誰なんですか?」
ヨンダル「え?急にどうしたんです?」
ジョンヒ「いや、別に?私は最後の恋だとして… まさかキム女史ですか?!」
ヨンダルは思わず笑った。
ヨンダル「恥ずかしいから、そんな話やめてくださいよ」
ジョンヒ「もぅ~だからぁ誰なんですか?」
「憶えてないんです」ヨンダルは少し遠い目をして、そう言った。
ヨンダル「幼い頃、隣に住んでた女の子とお嫁さんごっこばかりしてたらしいけど」
ジョンヒ「(ニヤリ)ひょっとしてその女の子って」
ジョンヒはまた同じようにバッグを開け、写真を取り出す。
ジョンヒ「この子じゃないですか?」
ヨンダル「!!!」
ヨンダルは思わず身を乗り出した。
ヨンダル「これ、どうして… どうしてジョンヒさんが持ってるんです?!」
#この素で驚くヨンダルだけはイイ!とてもイイ^^
ヨンダルは写真を受け取ると、訳もわからずに見つめた。
ジョンヒ「ヨンダルさんの初恋は…」
ジョンヒは人差し指で自分を指し、ヨンダルの顔を覗き込む。
ジョンヒ「…私♪」
ヨンダル「(ポカーーーン)」
ジョンヒ「ヨンダルさんの”お嫁さん”、私なんです」
ヨンダル「!」
+-+-+-+
ここで一旦区切ります。
…というか、一旦ギブアップです(笑)
ここがあーだ、こーだという気にもなれない。
まぁ一つ、感情を抑えられないと皆が心配するほど、ヨンダルは頭に血がのぼってるようにも見えませんね♪
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