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トライアングル7話あらすじ&日本語訳vol.1

   

ジェジュン(JYJ)、イ・ボムス、イム・シワン(ZE:A )主演、「トライアングル」7話、セリフの日本語訳を交えつつ、あらすじを追っていきますね。

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カジノ内を一人歩くジェジュンの表情は硬かった。

「ドンスを消せ」コ・ボクテの頼みを、ヨンダルはついさっき承諾したのだ。

外へ出ると、そこにドンスはいた。

ヨンダル「班長さん」
ドンス「あぁ」
ヨンダル「どうしたんです?」
ドンス「なんだ?俺が来ちゃおかしいか?」
ヨンダル「そんな。班長さん、気難しいな」
ドンス「休暇だ。休みに来た」
ヨンダル「へぇ~。ギャンブルできるんですか?」
ドンス「花札ならできるぞ」
ヨンダル「花札なんか」
ドンス「お前、3000万人の花札ファンをバカにすんのか?」
ヨンダル「俺がカジノを教えましょうか」
ドンス「いらん。酒でも一杯やろう」
ヨンダル「酒は当然やらなきゃ。ソウルでご馳走になったから、ここじゃ俺がガッツリおごりますよ」

ドンスは愉しげに笑った。

ドンス「こいつ、良心があるんだな。行こう」
ヨンダル「あ、でも、用事がまだ終わってなくて。ちょっとだけ待っていただけますか?」
ドンス「分かった。ホテルに部屋とって待ってるから、終わったら連絡しろよ」

ドンスが去って行くと、ヨンダルはすぐに携帯を取り出した。

ヨンダル(電話)「ジャンスか?今どこだ?」

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ユン会長の元へ、コ・ボクテが来たと知らせが入る。
電話を繋がないよう指示し、ユン会長はコ・ボクテを部屋へ入らせる。

「こちらにおいでとは存じませんでした」コ・ボクテが入ってくると、ユン会長は硬い表情を無理に和らげた。

ユン会長「来てから君がいると聞いたんだ。ゲームは勝ったか?」
コ・ボクテ「おっしゃらないでくださいよ。ここで落とした金を考えたら、いっそのことカジノを一つ買い取ったほうがマシじゃないですかね。会長とはビジネス仲間になるんですから、カジノの持ち株、少し分けてください」

コ・ボクテは笑う。

ユン会長「おい、コ・ボクテ」
コ・ボクテ「?」
ユン会長「お前、私を馬鹿にしてるだろう」
コ・ボクテ「何をおっしゃいますか、会長」
ユン会長「ふらふら遊んでたゴロツキがここまで大きくしてもらえば御の字だろう。つけあがるな。言えば何でも聞いてやったから、私を舐めてるのか!」

そこへドアを開けてふらりと入ってきたヤンハは、ただならぬ雰囲気にさっと身を隠した。

コ・ボクテが声を荒げる。

コ・ボクテ「会長、私を甘く見てもらっちゃ困りますよ!」
ユン会長「何が困る?お前のような恩知らずに、これ以上何をしてやれと言うんだ?」
コ・ボクテ「会長!」
ユン会長「私の話は終わっとらん!黙っとれ」
コ・ボクテ「…。」
ユン会長「お前、脅迫すれば私が恐れをなすと思ってるのか?小汚いチンピラ根性が、恐れ多くも誰を相手に仕掛けてるつもりだ?」
コ・ボクテ「…。」
ユン会長「永宗島複合リゾートはな、お前のような奴と一緒にやるつもりはない。夢にも描くんじゃないぞ」
コ・ボクテ「…。」
ユン会長「この瞬間、私とお前の縁は終わった。今すぐ目の前から消えろ」
コ・ボクテ「私は会長のために、この手を血で汚した男です」

055

「!」ヤンハがハッとしてコ・ボクテを盗み見る。

コ・ボクテ「会長の命令で私が殺したチャン・ジョングク、まさかお忘れになったわけじゃありますまい。殺人教唆で結ばれた我々の因縁は、会長が一方的に終わらせて終わるようなことじゃありませんよ」
ユン会長「時効も過ぎた昔のことだ。知られたところで、何も変わりはしない」
コ・ボクテ「(冷笑)過ぎましたよ、時効は。ですがね、あの出来事を世間が知ることになっても、本当によろしいんですか?」
ユン会長「やってみるといい。駄目になるのは私だけじゃない。お前も一緒だ」
コ・ボクテ「私のような汚れたチンピラには、勲章が一つ増えるだけのことです。しかし、高名な会長の人格と名誉はどうなるか、気になりますな」
ユン会長「…。」
コ・ボクテ「人格と名誉に時効はありませんから」
ユン会長「…。」

ユン会長はあくまでも余裕の態度を決め込んだ。

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養父が過去に殺人教唆を犯し、手を下した人間との因縁が未だに続いている。ヤンハは強い衝撃を受けた。
ホテルの廊下をフラフラと歩き、ついには足が進まなくなって手すりに体を預ける。

ヤンハ「…。」

しばらくすると、また思い直したように歩き出す。
向こうからやって来たジョンヒは、ヤンハの様子が気になり、じっと後ろ姿を見送った。

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コ・ボクテがミン社長の待つVIPルームへ戻ってくる。

側近「どうなりましたか?」
コ・ボクテ「年寄りの欲は天より高いぞ」
側近「…。」
コ・ボクテ「食膳ごと寄越せと言ったわけじゃない。ほんの一口求めただけなのに、断るとはな」
側近「引き下がるのですか?」
コ・ボクテ「引き下がるくらいなら、始めるわけがなかろう。年寄りがそう来るなら、俺が食膳ごと頂くまでだ」

「現金をいくら集められる?」コ・ボクテはミン社長に尋ねる。
金庫3つにはなるだろうとミン社長は即座に答えた。

コ・ボクテ「その金で私を後押ししてくれないか」
ミン社長「そうしますわ。コ会長が食膳を独占なされば、私にも一匙くださいますよね?」
コ・ボクテ「(笑う)もちろんだ」
ミン社長「ところで、ホ・ヨンダルなんですが。あの子に興味をお持ちになる特別な理由があるんですか?」
コ・ボクテ「特にあるわけじゃない」

コ・ボクテは笑った。

コ・ボクテ「猟をするには猟犬が必要だ。猟が終われば煮て食えばいいだけのこと」

※調べたところ、「兎死狗烹」といって、ウサギ猟が終われば猟犬は煮て食うという言葉があるようですね。

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「何だって?!」ジャンスはヨンダルの言葉に目を丸くした。

ジャンス「消せって、それどういう意味だよ」
ヨンダル「…。」
ジャンス「殺せってことか?」
ヨンダル「そうみたいだ」

#「そうみたいだ」じゃないよ、あんた

責めるジャンスに、ヨンダルは天を仰いだ。

ヨンダル「分かんねーよ。俺だって混乱してんだ。本当に殺せってんじゃなきゃ、どこかに閉じ込めろってことか」
ジャンス「まさかコ・ボクテ兄貴が刑事を殺せなんて言うか?そりゃ違うだろ」
ヨンダル「…。」
ジャンス「違うっつってんだろ!話にならねー。出来ないって言えよ」
ヨンダル「やるって言っちまった」
ジャンス「おい!頭おかしいのか?!コ・ボクテ兄貴に認められる代わりに、一生牢屋の中で腐るんだぞ!」
ヨンダル「はぁー。コ・ボクテ兄貴に認められて、俺の人生も狂わない、何かいい方法ないか?」
ジャンス「おい、そりゃプレイヤーとバンカー両方手に入れるってことだ。この世にそんなギャンブルあるかよ」

しばらく考えると、ヨンダルは「あぁ」と顔を上げた。

ヨンダル「あるぞ」
ジャンス「何だ?」
ヨンダル「ワンゴンのあいつらだ」
ジャンス「あんなヤツら何の役に立つんだよ」
ヨンダル「なぁ、いくら役立たずでも大勢で飛びかかれば、チャン・ドンス一人くらい何とかなるだろ」
ジャンス「…。」
ヨンダル「俺は全く手を汚さず、解決できるんだ」

#我慢できずに言わせてもらうけど、本気で言ってるんですかね?
あんた、ヤクザたち相手に見事に立ちまわった広域捜査隊の強さをその目で見たでしょーが。
考えが浅はかだし、卑怯だし、コ・ボクテにYesと答えた時点で全く考えなしだったとは。
ヨンダルをここまでクズに描いて利点があるんでしょうか。
いくら悪(ワル)でも、もうちょっと筋が通ってないと人物に魅力が感じられないです。もったいない。
これから変わっていく様子が見られるんだと思うけど、こういうのにガッカリして離れていく視聴者が多そう…。

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夜になった。
繁華街の一角でヨンダルはジャンスと落ち合う。

ヨンダル「準備できたか?」
ジャンス「セッティング完了だ。あいつら、地獄の訓練の効果があったらしい。狼みたいな目つきしてやがる。今、噛み付いたら、チャン・ドンスを殺しちまうんじゃないかって心配だ」

向こうからドンスの歩いてくるのが見える。
「早く!」ヨンダルの声に、ジャンスが持ち場へ戻った。

ドンスはヨンダルに気づくと、真っ直ぐこちらへ歩いてくる。
「班長さん」ヨンダルは笑顔で手を上げた。
彼はドンスを近くの店へ案内する。

ヨンダルが席をすすめると、奥のテーブルの若者たちが振り返ってジロジロと睨んだ。
ジェリーたち、ワンゴンのメンバーたちだ。

ヨンダル「肉じゃここが一番なんです。この間、班長さんが連れて行ってくれたソウルの店より旨いはずですよ」
ドンス「お前、根に持つ方だな」

肉が焼けると、「さぁ、食べてみて」とヨンダルが勧める。
ドンスは一口、肉を放り込み、目を輝かせた。

ドンス「おい、ソウルの店より旨いぞ」
ヨンダル「でしょう?」

ドンスはいい気分で酒をすする。

ヨンダル「ところで、ギャンブルも出来ないのに、どうしてこんな片田舎で休暇を?」
ドンス「お前みたいに流れ着いたわけじゃないぞ。舎北は俺の故郷だ」
ヨンダル「!」
ドンス「何で驚くんだ?」
ヨンダル「いえ」
ドンス「いやぁ、昔ここに住んでた頃に比べたら、すっかり変わったな」
ヨンダル「…。」

ヨンダルはこっそり奥のテーブルに目で合図を出す。
ジェリーが鋭い目で頷いた。
ジェリーがパンと手を叩くと、奥のテーブル全員がゲームを始める。
大声で騒ぎ、テーブルを叩く彼らに、ドンスは思わず振り返った。

ドンス「おい!」
ジェリーたち「!」
ドンス「いい年したヤツらが何してんだ?公共の場で騒がしいぞ」
ヨンダル「…。」
ドンス「静かにしようぜ。お願いしますよ~」

席を離れたジェリーが「おい」とドンスの肩に手を掛ける。
ドンスが顔を上げると、ワンゴンたち全員が整列して彼を睨んだ。

ジェリー「おい、さっき何て言った?」
ドンス「おい?クリ坊主が。おとなしく飲んでつぶれてろ」
ジェリー「クリ…?こんなクリみたことあんのかよ!」
ドンス「…。」
ジェリー「見たことあんのかってんだ!」

ジェリーの渾身の脅しを物ともせず、ドンスは平然と酒を飲む。

ドンス「静かに失せたら我慢してやる」

「失せる?」「我慢するってよ」彼らは呆れて笑うと、声を合わせた。

ジェリー「我慢しないでくださいよ~」
皆「くださいよ~」
ジェリー「ストレス溜まるでしょ~」
皆「溜まるでしょ~」

ヨンダルが注意深くドンスの表情をうかがう。

ドンス「ここは営業中だから、外に出ろ」

「やめてください」ヨンダルはさっと立ち上がり、ドンスを一応止める。
「いいから」とドンスは外へ出ると、ジェリーたちも意気揚々と後に続いた。

店内が静かになると、ヨンダルは席に戻り、のんびりと酒を飲み始める。

ヨンダル「すまないな、チャン・ドンス」

+-+-+-+

しばらくすると、ヨンダルは気になって店の外へ出た。
いきまく彼らに取り囲まれ、ドンスは静かに鋭い視線を動かした。

ドンス「おい、クリ坊主。頭かち割られたくてムズムズしてんだろ。時間がないから、まとめてかかってこい」

ジェリーの合図で皆が飛びかかった。
…と、ものの数秒で全員がねじ伏せられる。

お見事。

ドンス「跪け!」

全員が慌ててドンスの前に並んで跪いた。

「前に伏せろ」「後ろに倒れろ」「左旋回」「右旋回」言われるままに従う面々。

ドンス「しゃがみながら”俺はどうしてこうなった?”、立ち上がりながら”昔はこうじゃなかったのに” 実行!」

面々は屈伸運動をしながら、言われるままに唱えた。
ドンスは苦笑いし、店の方へ戻ってくる。

ヨンダル「…。」
ドンス「おい、ホ・ヨンダル。薄情な男だな」
ヨンダル「…。」
ドンス「俺が一人で戦ってるのに、見物か?」
ヨンダル「班長さん一人で十分だと思ったんです」

「入って飲もうぜ」そう言ったドンスは、ふと思い出して振り返った。

ドンス「動作、やめ!」
面々「?」
ドンス「お前らの酒代は、故郷の先輩のお俺が出してやるから、振り返らずにまっすぐ家まで走れ!」

「実行!」の声で、彼らは頭をペコリと下げ、一目散に走りだす。

ヨンダル「はぁ、気が狂いそうだ」

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「おい」酒を注ぎながら、ドンスは言った。

ドンス「お前、俺に言うことがあるだろ。腹ん中で唸ってないで言ってみろ」
ヨンダル「何で分かったんですか?」
ドンス「お前な、俺は刑事になって15年、取り調べをしたのは数百人だ。目を見りゃすぐわかる」
ヨンダル「俺、班長さんの取り調べ受けたでしょう?大したことなかったですよ」
ドンス「こいつ!口答えばかりだな」
ヨンダル「…。」
ドンス「何悩んでんのか早く言えよ」

ヨンダルは深く溜息をつくと、重い口を開く。

ヨンダル「実は、さっき班長さんに喧嘩売ったヤツら、知り合いなんです」
ドンス「何だと?どういうことだ?」

+-+-+-+

ホテルの部屋で、ヤンハはグラスに氷を入れると、ウィスキーを無造作に注いだ。
グラスを掴み、窓辺へ向かう。
暗い窓ガラスに、自分の顔がぼんやりと映しだされた。

「会長のために、この手を血で汚した人間です」
「会長の命令で殺したチャン・ジョングクをまさかお忘れじゃないでしょうな」
「殺人教唆で繋がった我々の因縁、会長が一方的に終わらせられるものじゃありませんよ」

コ・ボクテの言葉が頭から離れず、ヤンハは思わず顔をしかめた。
迷いを振り払うように、ヤンハはグラスの酒を一気に飲み干す。

+-+-+-+

ユン会長の前にキム常務とピルサンが顔を揃えていた。

ユン会長「今後、チョンジン建設のコ・ボクテとの取引は全て断つんだ」
二人「!」
ユン会長「コ・ボクテがじきに戦争を仕掛けてくるぞ」
ピルサン「戦争といいますと?」
ユン会長「コ・ボクテは昔からカジノの持ち株を欲しがっていた。しかし、今では経営権にまで欲を出しておる。切り捨てる準備を確実にしておくんだ」

そこへヤンハが入ってくる。

ユン会長「ずっと探していたのに、どこにいたんだ?」
ヤンハ「(常務たちに)席を外していただけますか?」

ユン会長が頷くと、ピルサンたちは部屋を出て行った。

ユン会長「何か話でもあるのか?」
ヤンハ「チャン・ジョングクとは誰です?」
ユン会長「!」

ユン会長の目が泳ぐ。

ユン会長「初めて聞く名前だが」
ヤンハ「父さんがドンジン炭鉱の社長だった時、労働組合のリーダーだった人です。それでもご存じないですか?」
ユン会長「…。」
ヤンハ「当時の資料を探してみたら、労使間の紛糾の中、事故で死んだと記録されています」
ユン会長「…。」
ヤンハ「事故ではなく、父さんがコ・ボクテ会長を使って殺人教唆をしたんでしょう」
ユン会長「お前!何を言ってるんだ!!!」
ヤンハ「コ・ボクテ会長との話を全て聞きました!!!」

ヤンハの顔が苦痛にゆがむ。

ヤンハ「なぜそんなことを?」
ユン会長「…。」

ユン会長は立ち上がり、窓ガラスを見つめる。

ユン会長「あのとき私は… 三日三晩、犬のように引きずられ、ありとあらゆる侮辱を受けた」

ユン会長はヤンハを振り返る。

ユン会長「侮辱や屈辱は耐えられても、労使紛糾が長引いて鉱山が閉鎖の危機に瀕するのは我慢ならなかった。
ヤンハ「…。」
ユン会長「そあのとき、チャン・ジョングクを排除しなければ、ドンジン炭鉱は潰れ、今日のテジョングループはない」
ヤンハ「…。」
ユン会長「ヤンハ、コ・ボクテと私の話を聞いたなら、あいつが過去のことで私を脅迫しているのも知ったはずだ」
ヤンハ「…。」
ユン会長「今や、テジョングループはお前が守らねばならん。お前が守るべきリゾート、お前が守るべきカジノだ!」

056

苦痛に俯いていたヤンハが、何かに気づいたようにスッと顔を上げた。
立ち上がると、まっすぐに養父を見る。

ヤンハ「ご心配なく。僕が守りますので」

ユン会長は静かに頷いた。

+-+-+-+

ヨンダルは一人、帰り道を歩いていた。
門の前までやってくると、彼はそこで立ち止まり、ドンスの言葉を反芻した。

ドンス「お前がコ・ボクテの信頼を得れば、俺にも好都合だ」
ヨンダル「…。」
ドンス「いや、いっそのことコ・ボクテ側につけ。あいつのの部下になればさらにいい」
ヨンダル「それには班長さんを俺の手にかけなきゃいけません。刺されてもいいんですか?」
ドンス「それは心配するな。お前の負担にならないようにするから」
ヨンダル「どうやって?」
ドンス「俺に任せろって」

057

+-+-+-+

ドンスもまた、ホテルの部屋で物思いに耽っていた。
そこへ携帯の着信音が鳴る。

シネ(メール)「どこ?」

一人、ワイングラスを揺らすシネの携帯が鳴った。

ドンス(メール)「カジノのあるホテルの部屋だ」
シネ(メール)「ワイン飲んでるんだけど、来る?」

ドンスは少し考えると、短く答えた。

ドンス(メール)「いや」
シネ(メール)「いくらノックしても、どうして私にドアを開けてくれないの?私、ずっと門の外にいなきゃダメ?」

ドンスは小さく溜息をついた。

シネは鳴らなくなった携帯をテーブルに置き、グラスに手を伸ばした。
ヴィラを訪ねてきた夫の言葉が頭に重くのしかかる。

ピルサン「もう戻ってくるんだ。僕にも我慢の限界がある」
シネ「我慢しないで。私たち離婚しましょう」
ピルサン「こんなふうに別れるなら、もう2年前に別れてる。僕は離婚しない」
シネ「どうして?」
ピルサン「僕は自分の人生にどんな汚点も不手際も容赦できない!」
シネ「あなたの理想追究のために戻ったりしない。応じてくれないなら、訴訟だって起こすわ」

ピルサンは強くシネの腕を掴んだ。

ピルサン「正直に言え。結局チャン・ドンスのせいだろ」
シネ「…。」
ピルサン「あんなつまらない男のせいで、一体いつまで俺を踏みにじるんだ!」

シネは思い切り夫の頬を打った。

ピルサン「!」
シネ「…。」
ピルサン「お前は絶対にあいつの元へは行けない」

がんじがらめの状況に、シネは溜息をつく。

そのとき、チャイムが鳴った。

シネ「?」

ドアを開けると、そこに立っていたのはドンスだ。

ドンス「…。」

ドンスの顔を見ると、シネはニッコリと微笑んだ。

ドンス「初めて会った瞬間から、もうお前は門の中に入っていたんだ。そして、たったの一度だって外へ出たことはない」
シネ「…。」

ドンスはまっすぐに近づくと、彼女の頬に触れ…
強く抱き寄せた。
彼の腕の中で、シネの目から涙がこぼれ落ちた。

058

+-+-+-+

ここで一旦区切ります。

成り行き上だっとはいえ、ドンスに打ち明けたことで話が面白くなりそうです。
ヨンダルの行き当たりばったりさに呆れながらも、少しホッとしました。

ユン会長が前に「お前を養子にしたことが最大の勝負だった」と呟いていましたが、もしかしたらユン会長はヤンハが誰の子どもだか知っていて引き取ったんじゃないかと、いろいろ想像を^^

 

 - トライアングル ,

Comment

  1. Carlie より:

    That inhsigt’s perfect for what I need. Thanks!

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