韓国ドラマから美しい言葉を学ぼう

韓国ドラマのあらすじや詳細日本語訳を紹介!セリフを題材にした文法解説も

トライアングル16話あらすじ&日本語訳vol.1

   

ジェジュン(JYJ)、イ・ボムス、イム・シワン(ZE:A )主演、「トライアングル」16話、セリフの日本語訳を交えつつ、あらすじを追っていきます。

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「ようこそいらっしゃいました」ユン会長がチャンボンに握手の手を差し出す。

チャンボン「ユン会長自らおいでとは」
ユン会長「テジョンカジノの未来を決める大事な席なんです。来ないわけにはいかないでしょう」

挨拶を交わす両者の後ろで、ヨンダルとヤンハの視線が静かに火花を散らした。

「テジョングループのユン会長だ」チャンボンがヨンダルに紹介する。

ヨンダル「ホ・ヨンダルです」
ユン会長「歓迎するよ。こちらの面々を紹介しよう」

「こちらはテジョンカジノの事業本部長だ」ユン会長の言葉に、ヤンハが納得行かない様子で視線を逸らすも、ヨンダルは平然と頭を下げた。
「先生」ヤンハは思わず前へ進み出る。

ヤンハ「僕はこの人を認めることが出来ません」
ユン会長「突然何を言う?」
ヤンハ「ホ・ヨンダル氏についてはすでによく知っています。舎北でのこの人の評判を、先生はご存知なのですか?」
チャンボン「…。」
ヤンハ「俗に言うチンピラと呼ばれている人です。そんな人をテジョンカジノの役員にできるわけがないでしょう」

静まり返る場にチャンボンの咳払いが響く。

チャンボン「世間の評判よりも、私は自分の判断を重んじる。ホ・ヨンダル君は誰よりも有能だ。カジノ事業においては特にな」
ヤンハ「不法カジノで詐欺賭博を行う能力のことなら僕も認めますよ。ですが、テジョンカジノは不法の闇カジノではありません。大韓民国最高最大のカジノなんです。カジノは誰にでも出来る事業ではないんですよ!」
チャンボン「つまり、彼を受け入れられない、そういうことか?」

「はい。絶対に受け入れられません」ヤンハは断言する。

チャンボン「それなら私も投資を撤回しよう」

「帰るぞ」チャンボンは踵を返す。
「お待ちください!」ユン会長が出口へ向かうチャンボンを呼び止めた。

ユン会長「先生のご意思に異論は申しません」
ヤンハ「会長!」

「お前は黙っていなさい」ユン会長がヤンハを窘める。

ユン会長「(ヨンダルに)さぁ、こちらへ来て、まずは職員たちに挨拶を」

ヨンダルはゆっくりと中央へ進み出た。

ヨンダル「私はテジョンカジノのそばで物乞いをして暮らしていたことがあります。カジノのお客さんを私債業者に紹介して、受け取ったわずかな金で生活していたことも。ですから、テジョンカジノの底辺のことまで、知らないことはありません。こういった私の経験は、顧客の立場からカジノの経営に大きな力になると確信しています。テジョンカジノの発展のため、最善を尽くすつもりです。皆様のご理解とご協力をお願いいたします」

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ヨンダルが頭を下げると、場内から拍手が起きた。
さぁ、始まりだ。

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「ここが理事のお部屋です」新しく理事となったヨンダルを、スジョンが専用の執務室へと案内した。

スジョン「必要な物があれば、私にご連絡ください」

そう言ってスジョンは名刺を手渡し、退室する。

チャンボン「どうだ?部屋は気に入ったか?」
ヨンダル「はい」
チャンボン「今後、多くの目がお前を監視し、牽制しようとするだろう。勝てるかどうか、それは君次第だ」
ヨンダル「決して失望はさせません」

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ユン会長はヤンハの執務室へやって来て緊急ミーティングだ。
ヤンハが興奮して訴える。

ヤンハ「会長はあいつのことを知らないからです!さっきは強く言えませんでしたが、あいつはクズですよ!そんなヤツにどうして理事の地位を与えられますか!」
ユン会長「投資を撤回すると言われたのが聞こえなかったのか?今、あの資金までなくなれば、テジョンカジノは無論、永宗島の事業まで危うくなるんだ!」
ヤンハ「…。」
ユン会長「アン・チャンボンにしても、あれだけの資金を投入して会社を潰すつもりはなかろう。しばらく様子を見てからでも遅くない」

「ホ・ヨンダルについて、詳細に調べて報告しろ」ユン会長はキム専務に指示を出した。
「君が彼を監視するんだ」ヨンダルの監視を指示されたのはピルサンだ。

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ディーラーの控室にやって来たジョンヒは、じっと物思いに耽っていた。
偶然見かけたヨンダルの様子が気になって仕方なかったのだ。

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「大ニュース!」そこへ、いつものようにソンジュが駆け込んでくる。

ソンジュ「新しい理事が来るって聞いたよね?」

チョンジャが頷く。

ソンジュ「誰だと思う?」
チョンジャ「誰?」
ソンジュ「ホ ヨン ダル」
ディーラー「あのホ・ヨンダル?!」
ソンジュ「そうよ」

話を聞いていたジョンヒが目を丸くする。

チョンジャ「この子ったらどうかしちゃったのね。有り得ないこと言わないでよ。あのクズがテジョングループの理事になったって?」
ソンジュ「賭けてもいいわ。10万ウォンよ!」

考えこむジョンヒをヒョンミがそっとつついた。

ヒョンミ「あんた、何か聞いてる?」
ジョンヒ「ううん」
ヒョンミ「ソンジュの言うのが事実なら大変だわ」
ジョンヒ「…。」

ジョンヒはヨンダルの言葉を思い浮かべていた。

「俺をその不安に陥れたヤツがようやく分かったんです」
「そいつらのことを考えるだけで、どうにかなりそうだ」

「不安だった過去より、私と共に過ごす未来を考えてほしい」ジョンヒの願いをヨンダルは退けた。

「俺、そいつらを絶対に許せないんです」

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待機していたジャンスたちに、ジュノが声を掛ける。

ジェリー「どうなった?」
ジュノ「カジノがひっくり返ってますよ。先輩たち、知ってたんですか?」
ジャンス「当たり前だ。そのためにお前を情報屋にしてたんだからな。お前、出世するぞ」
ジュノ「けど、本部長がめちゃくちゃ反対してるって」
ジェリー「本部長ってユン・ヤンハのことか?」
ジュノ「えぇ」
ジャンス「あいつが反対したからってどうにもなんねーよ。ヨンダルはもうテジョンカジノの中にいるんだ」

「お前、ヨンダルのそばでしっかりやってくれよ」ジャンスの目が真剣になる。

ジャンス「分かったな?」
ジュノ「はい。心配しないでください」

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病院の廊下を医師が急いで駆けて来る。
非常事態だ。

医師たちがドンスのいる集中治療室に飛び込むと、すでに一人の医師が手で心臓マッサージを行っている。
「ドンスさん!」シネが横で懸命に声を掛けていた。
駆けつけた医師が装置の準備を行い、電圧を加える。
「1,2,3!」ドンスの体がうねった。

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ペ主任はミン社長の事務所を訪れていた。

ミン社長「驚いたでしょ」
ペ主任「えぇ」
ミン社長「これまであなたがくれた内部情報、全部ホ・ヨンダルに渡ったのよ」
ペ主任「!」
ミン社長「つまり、知らないうちにホ・ヨンダルと同じ舟に乗っていたってわけね」
ペ主任「…。」
ミン社長「難しく考えることはないわ。あなたもホ・ヨンダルの味方につけばいいのよ」

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テジョンカジノの休憩スペースで、ヨンダルは一人、資料を前に考えに耽っていた。
「ナイス!ホ・ヨンダル!」そこへ、大きく手を叩いて現れたのは… マンボンだ。

マンボン「さすが、カッコイイな!」
ヨンダル「…。」
マンボン「お前のような男の命を担保に持ってるとは、俺は怖いものなしだ」

「ヨンダル^^」マンボンは嬉しそうにヨンダルの胸をポンと叩く。

ヨンダル「勝負は始まったばかりです」

「いいさ」マンボンはヨンダルの正面の椅子に腰を下ろす。

マンボン「俺はお前にオールインした。ギャンブルに勝つためなら、お前がやれと言ったことは何でもやる」
ヨンダル「コ・ボクテはどうなりそうですか?」
マンボン「法でコ・ボクテを裁くには、殺人の指示を受けたデチョルの証言が要る。だが、難しいな」
ヨンダル「…。」
マンボン「俺がコ・ボクテなら、デチョルはすでに土に埋まってるか、密航でもさせてる」
ヨンダル「…。」
マンボン「お前がコ・ボクテを処理する手は、たった一つだ」

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「どういうことか分かりました」ヨンダルは頷いた。

そこへヨンダルの携帯が鳴った。
シネからのメールだ。

シネ(メール)「ヨンダルさん…ドンスさんが危篤状態です。急いで病院へ来て」

ヨンダル「!」

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廊下で待っていたタク刑事の元へシネがやって来る。

タク刑事「班長、どうなりました?」
シネ「落ち着きました」

タク刑事は大きく胸を撫で下ろす。

シネ「コ・デチョルの所在は分かりましたか?」
タク刑事「いいえ、全く掴めないんです。どうもコ・ボクテが先に手を打ったようで」
シネ「それじゃコ・ボクテの殺人教唆を証明できないわ」

「今のところは」タク刑事は俯いた。

タク刑事「あの… 申し上げるべきかどうか随分悩んだんですが」
シネ「何ですか?」
タク刑事「班長のお母様のことです。どこにいらっしゃるか分かっているのに、まだ会いに行けずにいたようです」
シネ「…。」
タク刑事「班長に万が一のことがあれば、それでお母様に会えないままになったら… 悔いを残すことになりそうで」

「その方はどこに?」不意に聞こえた声に、二人が驚いて振り返る。
声の主はヨンダルだった。

シネ「ヨンダルさん」
ヨンダル「僕が会ってみます。どこにいらっしゃるのか教えてください」
シネ「…。」
タク刑事「…。」

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その通りはあまり人通りがなく、派手な店の看板だけが煌々と灯っていた。
店の前に立つと、ヨンダルはしばらくそれを眺める。
『ラノ ホップ』酒を出している店のようだ。

病院でのシネの話を、ヨンダルは思い出していた。

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シネ「ドンスさんはお母さんがどこにいらっしゃるのか分かっていながら、会いに行けなかったんです」
ヨンダル「…。」
シネ「どうしていらっしゃるのか気になっていても、ドンスさんと弟たちを捨てたお母さんを恨む気持ちが強かったみたい」
ヨンダル「…。」
シネ「お母さんのこと、憶えてますか?」
ヨンダル「どんなに考えても思い浮かばないんです。父さんの顔は班長さんの家の遺影で見たんですが」
シネ「お母さんに会ったら、どうしますか?」
ヨンダル「分かりません。何がどうなるか…」

~~~~

ひとしきりそこに佇んだ後、ヨンダルは勇気を振り絞って足を踏み出した。
店の扉を開けると、陽気な笑い声が聴こえてくる。

「まぁ、いらっしゃい!」店の女主人が立ち上がり、ヨンダルを空いた席に案内した。

女主人「何を召し上がります?」
ヨンダル「鶏の唐揚げと生ビールを」

「お待ちくださいね」女主人は丸く愛らしい目でヨンダルに微笑みかけ、厨房へ向かった。

ヨンダル「…。」

ヨンダルは小さく息をつき、店の中をゆっくりと見渡した。

#この女優さんが出てくると、いつもちょっと漫画チックになるのよね

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女主人が注文の品をテーブルに並べる。

女主人「初めて見る顔だけど、この街の人じゃないわね?」
ヨンダル「えぇ。人を探しに来たんです」

「誰?」女主人は目を輝かせる。

女主人「恋人かしら?この辺のお嬢さんたちはみんな知ってるから、言ってみて」
ヨンダル「言ってもご存じないでしょう」

「ふん♪」女主人はヨンダルをウットリと見つめる。

女主人「いい男ねぇ」
ヨンダル「…。」

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「おい、若い男といちゃついてないで、こっちへ来いよ」向こうの常連客が女主人を呼ぶと、女主人は慣れたように客にまくしたてると、客の隣に座る。
酔った客に触られ、キャッキャと悲鳴を上げる彼女… 母の声が、ヨンダルの耳に響いた。

ヨンダル「…。」

ヨンダルはいたたまれず、俯いた。

そこへ扉が開き、不意に若い男が入ってくる。

#ジャンスじゃない?(笑

女主人「また夜通しビリヤード場にいたのかい?!しっかりしなさいよ、全く!」

「しっかりするから、金くれよ」男はそっぽを向き、手を差し出した。

女主人「お金?!そんなものないよ」

息子らしきその男は、そばにあったゴミ箱を蹴飛ばし、母親を脅かす。
「分かったわ」客の手前もあり、女主人は数枚の札を出すと「これしかないわよ」と男に手渡した。

男「これっぽっちかよ。こんな金でどうすんだ?」

男はさらに脅かそうと、ビールケースを掴む。
「分かったから!」女主人は仕方なくさらに金を出した。
他の客達がその様子に顔をしかめる。
男は金をひったくるように受け取り、店を出て行った。

客「自分の腹を痛めた息子でもないのに、何でそんなに弱気なんだ?」

「やれやれ」女主人は溜息をつく。

女主人「天罰が下ったんだよ」
客「天罰が下るようなこと、したのかい?」
女主人「したさ」

「地獄で火の海に放り込まれるほどの罪を犯したんだよ」女主人は目を細める。

ヨンダル「…。」

ヨンダルは席を立った。

女主人「あら、もうお帰り?お騒がせしてごめんなさいね」
ヨンダル「いいえ、構いません」

ヨンダルは財布から小切手を出し、女主人に差し出す。
10万ウォンだ。

女主人「あら、お釣りが渡せないわ」
ヨンダル「結構です。ご馳走様でした」

「まぁ、どうしましょう!困ったわ」そう言いながら、女主人は小切手を受け取った。

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店を出たヨンダルは数歩進んだところで立ち止まった。

ヨンダル「…。」

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小さく溜息をついた彼の目に滲んだ涙はみるみるうちに大きくなり、やがてこぼれ落ちた。

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ヨンダルが入ってきたのはビリヤード場だ。
ガランとした店の隅で、さっきの息子が友人たちと小さな賭博に興じている。

周囲に目もくれず、まっすぐ進むほどに、ヨンダルの足が早まった。

奥へたどり着くなり、ヨンダルはいきなり息子を蹴り飛ばす。
「ああ!」息子は床に倒れこみ、蹴られた肩を押さえた。

ヨンダル「くたばりたくなけりゃ、じっとしてろ」

ヨンダルの異様な気迫に友人たちが後退りする。
「何だ、こいつ!」息子が振り上げた腕を掴むと、ヨンダルはその手を捻り上げ、もう一度床に叩きつけた。
倒れた息子をさらに蹴りつける。

ヨンダル「跪け」

息子が跪くと、ヨンダルは彼の頭を黙ってはたいた。

ヨンダル「性根を入れ替えて、母親を大事にしろ」
息子「…。」

その一言だけ言い捨て、ヨンダルは背を向ける。
「あの…」息子が彼を呼び止めた。

息子「僕に…どうしてこんなこと?」
ヨンダル「お前の生き様が犬クズだから、天が罰を下さったんだ」

静かに店を出て行くヨンダルの後ろ姿を、彼は訳の分からないまま見送った。

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決定的な危機は逃れたものの、依然としてドンスは意識の戻らないままだった。
ヨンダルは枕元でじっと兄を見つめる。

ヨンダル「兄さん。俺さ… 父さんや母さんのことは何一つ憶えてなかったから、ずっと一人で想像してたんだ。最初に少年院に入った時、手荒い歓迎に遭って、体中あざだらけでまともに眠れなかった。そんなとき、初めて母さんに会いたくなったんだ。生きるのが辛い時ほど、俺の想像の中じゃ父さんも母さんも立派になった。そんな想像でもしなけりゃ、本当に耐えられなかったんだ」

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ヨンダル「きっと… 兄さんも同じだったに違いない。だから言うんだけど、兄さんは母さんに会わないほうがいいよ。想像の中の母さんだけを… ただ心に留めて生きるほうがいいと思うんだ」

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「ただいま」ジョンヒが帰宅すると、祖母とピョンスはちょうど夕食の最中だった。

ジョンヒ「どうしてこんな遅くに食べてるの?」
祖母「あんたを待ってたんだよ。一緒に食べよう」

「ううん。私はいい」ジョンヒは笑顔で首を横に振る。
自室へ向かおうとしたジョンヒを祖母が引き止めた。

祖母「ちょっと座ってごらん」
ジョンヒ「?」

ジョンヒは言われたとおり、食卓に腰を下ろす。

祖母「さっき買い物に出掛けてジャンスのお父さんに聞いたんだけど、ヨンダルくんがあんたの会社のお偉いさんになったんだってね」
ジョンヒ「…。」
祖母「本当なのかい?」

「そうみたい」ジョンヒが微笑む。

祖母「そうみたいって、あんたに何も言わないで?」
ジョンヒ「…うん」
祖母「あんたたち、好き合ってるんじゃなかったのかい?」

ジョンヒは何も言えず、困って頭を掻いた。

ピョンス「お姉ちゃん、振られたんだな。出世したから捨てられたんだ」

面白がって笑うピョンスの額をコツンと小突き、ジョンヒは部屋へ戻った。

ジョンヒ「…。」

ヨンダルが一体何をするつもりなのか、ジョンヒの心は不安でいっぱいだった。

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ヤンハはバーのカウンターでグラスにウィスキーを注ぎ足した。

ヨンダルとの会話が頭の中を渦巻く。

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役員会の後。

ヨンダル「天が崩れたわけじゃない。そう怖い顔すんなよ。俺みたいなチンピラが一人現れたくらいで、ビビリ過ぎじゃないか?」
ヤンハ「いい気になるな。まだお前を認めたわけじゃない」
ヨンダル「俺は無学だが、将棋は出来るんだ。将棋に”手詰め”ってやつがある。身動きできない状態。まさに今のお前は”手詰め”に掛かったんだ」
ヤンハ「将棋盤をひっくり返せば済むことだ」

「そうだな」ヨンダルは落ち着いていた。

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ヨンダル「お前、コ・ボクテを使って俺に不意打ちを食らわせたことがあったな。そんな卑怯な手は二度と通用しないから、やめておけ」
ヤンハ「…。」
ヨンダル「お前みたいな立派なヤツが、俺のようなクズ相手にみみっちいい手を使うなんて… 恥ずかしくないか?」
ヤンハ「…。」

言葉を失うヤンハの表情をのんびり眺めると、ヨンダルは背を向けた。

~~~~

ヤンハ「…。」

ヤンハは溜息をつき、酔えない酒を流し込んだ。

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広域捜査隊にて拘束されているコ・ボクテがタク刑事の前に連れて来られる。
タク刑事の指示で、コ・ボクテの手錠が外された。

タク刑事「…。」

「出て行け」タク刑事がわざとそっぽを向き、そう告げる。

#また釈放かよー。何回やるの?もう嫌んなるね、全く。

コ・ボクテ「お前ら見え見えだ。俺たちの税金がお前らの給料に流れてるとは、金を捨ててるようなもんだな」

「黙れ!」ミン刑事がカッとなってコ・ボクテの襟首を掴んだ。

ミン刑事「それ以上調子に乗ったらぶん殴るぞ!」

「やめとけ」タク刑事が力なく制する。

コ・ボクテ「このままじゃ済まないぞ。覚悟しておくことだな」

大きく咳払いをし、コ・ボクテは出て行った。
重苦しい空気が残る。

ジン「班長はまだ生きるか死ぬかの瀬戸際なのに、あいつ、このまま釈放しなきゃいけないんですか?!」
タク刑事「どうしようもないだろ。コ・デチョルの行方も分からないのに!」
ミン刑事「…。」

コ・ボクテの仕業なのは間違いないのに、証拠を掴めない。
目の前にあるのに手の届かないジレンマに、彼らは天を仰いだ。

+-+-+-+

「チャン・ドンスのヤツはどうなった?」スチャンを従えて社に戻ってくると、コ・ボクテは待ちきれずに尋ねた。

スチャン「まだ昏睡状態です」
コ・ボクテ「寿命の長いヤツめ。デチョルの始末は抜かりないのか?」
スチャン「はい。ご心配なく」

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会長室で、コ・ボクテは静かに考えを巡らせていた。
ヨンダルの言葉が深く爪痕を残していたのだ。

「俺はもうホ・ヨンダルじゃない」
「あんたが殺したチャン・ジョングク、それが父さんの名前だ」
「あんたが殺そうとしたチャン・ドンスが!… 俺の兄さんだ」
「チャン・ドンスの弟、チャン・ドンチョルだ!!!」

コ・ボクテ「ホ・ヨンダルはチャン・ドンスの弟だそうだ」
スチャン「えぇ?!」
コ・ボクテ「あの日、ミン社長に会いに行った店に、ミン社長の代わりにホ・ヨンダルが来た。ヨンダルのヤツ、目を剥いて俺を殺す勢いだった。自分をチャン・ドンスの実弟だと言ってな」
スチャン「…。」
コ・ボクテ「あいつらがどういう関係なのか、まずはそれを調べるところからだ」

+-+-+-+

ここで一旦区切ります。

とりあえず逮捕したコ・ボクテはまた証拠不十分で出てくる。
「コ・ボクテもまとめて片付ける」と言ってたユン会長は今のところ口だけ。

もう好きにしてって感じです…。

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