韓国ドラマから美しい言葉を学ぼう

韓国ドラマのあらすじや詳細日本語訳を紹介!プロデューサー/SPY/夜警日誌/トライアングル/主君の太陽など

主君の太陽17話(最終話)あらすじ&日本語訳 vol.2

   

ソ・ジソブ、コン・ヒョジン、ソ・イングク、キム・ユリ出演、「主君の太陽」。
いよいよ最終話の後半です。

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では、どうぞ

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ベンチおじさんの娘はさっそくドレス選びに入った。
並んだドレスを見て感激する彼女。

娘「すごく綺麗!お父さん…ありがとう」

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社長室に戻ったテ嬢は溜め息をつく。

テ嬢「私、相変わらず幽霊が見えるんです」
チュ君「向こうへ行ってた時間、何の意味もなかったのか?」
テ嬢「…。」
チュ君「変わったって言ったろ。心境の変化があったようだが、何があった?」
テ嬢「ユ・ジヌさんが案内してくれるとおりに、私が霊魂になって彷徨った場所を訪ねました。私の霊魂はいろんな場所を彷徨いながら、彼のそばに集まっていたたくさんの霊に会ったことを知ったんです。そして、生き返った時に彼らのことが見えることが私の約束だったって分かりました」

テ嬢「何の力も持たずにそこに残っている心たち…。また蘇って生きられる自分が伝えるって、たくさん約束したんです。その約束が…私を輝かせてくれてたんです」
チュ君「…。」
テ嬢「目覚めたら急に幽霊が見えるようになっていた自分がすごく嫌で、ただただ怖かったけど、今はそうじゃありません」
チュ君「…。」
テ嬢「光り輝く太陽になるって、私が約束したんだから。それを守っている私は嫌でもないし、怖くもありません」
チュ君「(頷く)本当に…変わって帰ってきたんだな」
テ嬢「ユ・ジヌさんと一緒にいて、無鉄砲につきまとう霊魂たちを扱う方法も随分学びました。目を合わせて、飛び込んできたら息を止めるとか、そういう感じ?彼は私より遥かに長い間霊魂が見えていたから、いろんなことを知っていたんです」

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静かなカフェで一枚一枚、写真集をめくっていたジヌ。
彼は最後のページまで進むと静かにそれを閉じた。

ジヌ「僕がコンシルの案内役として上手くやれたかな?あの子は正しい道に進めたんだろうか?」

「さぁ?」いつものように肩をすくめ、向かいの席でコーヒー君が笑った。

ジヌ「コンシルを見てて、お前は何か感じることないか?」
コーヒー君「…。」
ジヌ「ジュンソク、お前ももう帰らなきゃな」

コーヒー君は首を横に振る。

ジヌ「お前、戻って受験を受けるのが嫌なんだろ」
コーヒー君「(うんうん)」
ジヌ「人生はみな試験だ。避けたくて避けられるものじゃない」
コーヒー君「…。」
ジヌ「帰るんだ。そうしてお前も、コンシルみたいに自分の道を見つけろ」

コーヒー君は溜め息をつくと、もう一度明るく笑い、消えて行った。
ジヌはホッとした様子で、穏やかにコーヒーを口に運ぶ。

#なるほど。コーヒー君はテ嬢や花火おばさんと同じ、まだ生きた状態で彷徨ってたんですね。

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一通り話を聞いたチュ君は、突然立ち上がり、彼女の前に身を乗り出した。

チュ君「テ・ゴンシル、お前、あの写真家と幽霊の相談だけして帰ってきたんだろ。防空壕を好きになったみたいに案内役に惹かれたわけじゃないよな?」
テ嬢「(微笑)もう!社長は毎日のように叔母様と食事に出掛けてたんでしょう?」
チュ君「俺は食事なんかしてない!お前のためにどれだけ耐えて飢えたと思ってるんだ?!」
テ嬢「あぁ、そうなんですか?^^それじゃ、いつか私と食事します?」
チュ君「…。(ニヤリ)今?」
テ嬢「(首を横に振る)電話します」
チュ君「!!!(怒)早く電話しろって言ってんだ!たぶらかすと言っておいて、なぜ電話しない?!」
テ嬢「(ニコニコ)」
チュ君「じらしてるのか?ずっと我慢してろって?!」
テ嬢「(笑う)社長はあのおじさんと一緒にどうぞ」
チュ君「この重要な瞬間になぜまた幽霊の話を?!」
テ嬢「おじさんと友だちなんでしょう?」
チュ君「…。」
テ嬢「おじさんがロトくじを捨てたゴミ箱の隣にずっと座ってるのを見たいんですか?」
チュ君「…。」
テ嬢「友だちなんだから、行って、うま~くやってみてください」

軽くあしらって彼に背を向けたテ嬢。彼女はニヤリと笑って歩き出した。

チュ君「テ・ゴンシル、本当に変わったな。俺を手のひらで転がす腕前は完全に魔物級だ」
テ嬢「(ニヤニヤ)」
チュ君「電話しろ!!!」

+-+-+-+

社長室を出て来たテ嬢は、そこへやって来た叔母に出くわした。
笑顔で頭を下げるテ嬢に、叔母は目を丸くする。

テ嬢は副社長室へやって来た。

叔母「ついに、また戻ってきたのね」
テ嬢「はい。戻ってきました」
叔母「またあの子を翻弄するつもりなの?」
テ嬢「(首を横に振る)しっかり捕まえて、そばにいるつもりです」
叔母「…。変わったわね、テ・ゴンシルさん」
テ嬢「えぇ。叔母様もお変わりになりましたね」
叔母「?私は変わっていないわ。あなたを気に入らない立場は同じよ」
テ嬢「そうじゃなくて…」

そう言って、テ嬢はお腹をおさえた。

テ嬢「違う魂を抱いていらっしゃるでしょう?」

驚いた叔母は思わず両手でお腹を抱えた。

テ嬢「(微笑)」
叔母「あなた!そんなことも分かるの?」
テ嬢「とても弱い魂です。叔母様がしっかり守ってあげないと」
叔母「…知ったような口をきかないで」
テ嬢「…。」
叔母「チュンウォンにも話さないで。どうするかまだ決めていないの」

テ嬢:
선택을 하고 뭔가를 지킨다는 거는 어려운 일일 거에요.
막상 선택을 했는데 그 결과는 어떻게 될지 아무도 모르는 일이구요.
힘들게 결정했는데 더 괴로워질지도 몰라요.
사랑으로 누군가를 품는다는 게 언제나 행복을 낳아주는 건 아니니까요.
선택은 각자 몫이죠.
選択して何かを守るのは、難しいことです。
実際に選択しても、その結果がどうなるか、誰にも分かりません。
やっとの思いで決心したとしても、もっと苦しむことになるかもしれない。
愛で誰かを包み込むことは、必ずしも幸せを生んでくれるものじゃありませんから。
選択はそれぞれが背負った役割です。

叔母「今、チュンウォンとあなたのことを言ってるの?それとも、私とお腹の子どものことを言ってるの?」

テ嬢:
그냥 사람이 사람을 사랑하는 거에 대한 얘기에요.
아직 태어나지 않은 마음도 그리고 떠나버린 마음도 다 안고 살아가야 되는 사람 마음이 제일 어려운 것 같아요.
ただ人が人を愛することを言ってるんです。
まだ生まれていない心も、それに、去ってしまった心も、全て抱いて生きていかなきゃならない人の心が…一番辛いでしょう。

叔母「…。」

もう一度テ嬢を見つめる叔母の目は、柔らかくなっていた。

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チュ君はベンチおじさん相手に熱弁を振るっていた。

チュ君「お嬢さんの結婚式を盛大に執り行ってあげますから、それを見て、もう逝ってください。ここに捨てた当たりクジへの未練はもう捨てて」
おじさん「…。」
チュ君「実際、僕のほうがずっと残念ですよ。セジングループの娘なり他の女を掴んで結婚すれば、そんな当たりクジ程度の金額?(冷笑)比較にもなりませんよ。それでも僕はちっとも残念がってないでしょう?」

ゴミ箱の蓋がパン!と回る。

チュ君「えぇ、ちょっと残念ではあるけど、ちっとも未練なしに捨てたんです。僕の愛する女は(上を指差す)天のてっぺんに上がる太陽なんですから。すごいでしょ?」
ゴミ箱「(シーン)」
チュ君「すごいって賞賛に、ペンッと一度回してくださいよ」

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パン!と回るゴミ箱の蓋に、満足そうに微笑むチュ君。

チュ君:
그 여자가 빛나는 건 그쪽 죽은 사람들 눈에만 그런 거 아니에요.
내가 아주…눈부셔 죽어요.
彼女が光り輝いて見えるのは、あなたたち死んだ人に対してだけじゃない。
僕だってすごく…眩しくてたまらないんだ。

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チュ君「僕、あなたのお嬢さんより先に結婚したいんだけど、出来そうですか?… 可能かってことです」

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一人になった叔母はまだそこにじっと座っていた。
テ嬢の言葉が彼女の心の中を占めていた。

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テ嬢(声)
그런데요, 확실한 건 사랑을 선택하면 외롭지 않을 거에요.
だけど… 確かなのは、愛を選択すれば寂しくはないってことなんです。

彼女は顔を上げた。

テ嬢(声)
같이 눈을 맞춰 주고 밥을 먹어 주고 웃어 주는 그런 빛나는 순간들이
아주 힘들게 사랑을 지키는 데에 대한 보상이 될 거니까요.
共に見つめ合って、共にご飯を食べて、笑ってくれる… そんな輝く瞬間が、
とても辛い思いで愛を守ったことへのご褒美になりますから。

彼女は小さな魂の宿ったお腹をそっとおさえた。

叔母:
잃으면 그런 게 어떤 건지 영원히 알 수 없겠지?
失ってしまったら、それがどんなものか、永遠に知ることはできないわね…。

+-+-+-+

スンモたちはコンシルお姉さんとの再会に歓声を上げた。

テ嬢「引っ越すところだったの?」
スンモ「うん!部屋が二つもあるところに行くんだ」
テ嬢「ホント?!お母さん、あんたたちのために本当に苦労なさったのね」
スンモ「お姉ちゃんはまたここに住むの?」
テ嬢「うん」
スンモ「特別なおじさんは?」
テ嬢「あのおじさんどうかな?お姉ちゃんが連れて来て一緒に住もうか?」
スンモ「お姉ちゃんはあのおじさんがいないとダメじゃないか!」
スンジュン「あのおじさんもおねえちゃんがいないとだめみたいだよ。じもよめないし」
テ嬢「(笑)字は読めるんだよ~」
兄弟「!」
テ嬢「でも、お姉ちゃんがいないとダメなのはホントだよ」

#スンジュンが喋った!(クララが立った!風に)

そこへ、スーツケースを二つ抱えたカン・ウが降りてきた。

テ嬢「はっ!カン・ウさん!」
カン・ウ「帰って来たんですか?」
テ嬢「(うんうん)えぇ、帰って来ました」
カン・ウ「(ニッコリ)」
テ嬢「私が帰ってきたの知って、会いに来たんですか?」

「いいえ」そう言って彼は悪戯っぽく笑った。

カン・ウ「スンモたちが引っ越すとき手伝うって約束してたんです」
テ嬢「^^」

「あっ」そう言って彼はポケットから何かを出すと、テ嬢に放り投げた。
軍手だ。

カン・ウ「テ・ゴンシルさんも手伝って」
テ嬢「えぇ」

+-+-+-+

作業が住むと、テ嬢とカン・ウは屋上の縁台へやって来た。
カン・ウはビール、テ嬢はサイダーを持って。

カン・ウ「大変だったから一杯ずつやりましょう」

笑うと、テ嬢はビールの缶を口に運ぶ彼の顔を見つめた。

テ嬢「元気でした?イリョンと記事になってたの、見ました」
カン・ウ「(笑う)一緒にいればいつだって写真館ですよ」
テ嬢「そうでしょうね。考えてみれば、小さなテ嬢も面倒くさいものに追い回されて、辛いことの多い太陽だわ。カン・ウさんがしっかり守ってあげなきゃ」
カン・ウ「すごくワガママだから、警備体制を敷くのが大変ですよ」
テ嬢「(笑う)だから、誰かを守ることに掛けては途方もなく才能のあるカン・ウさんが最適でしょ?」
カン・ウ「テ・ゴンシルさん、もう不安でも怖れてもいないみたいですね」
テ嬢「私の愛する人のそばに絶対戻って来ようって、私に出せる全部の光を集めてね、”光れ、太陽!” そうやって努力しましたから」
カン・ウ「(笑う)立派な人になろうって、ここで乾杯したこと、覚えてますか?」
テ嬢「(頷く)」
カン・ウ「テ・ゴンシルさんは頑張って立派な人になったようだから、賞賛しますよ」
テ嬢「ありがとう、カン・ウさん。カン・ウさんも頑張って、有名な小さな太陽、しっかり守ってくださいね」
カン・ウ「あぁ…。勇気が出るかどうか分かりません」
テ嬢「…。」
カン・ウ「一度も考えたことなかった”赤い道”を通過しなきゃいけないんだけど、ちょっと怖いです」
テ嬢「幽霊が見える私だって力を出したんです。カン・ウさんはね、勇気を出してください」

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#めちゃくちゃ綺麗!見とれるわー

二人は明るく乾杯した。

+-+-+-+

旅行の計画について熱心に話す夫を、チュ君の叔母は黙って見つめていた。
バンジージャンプ、ウィンドサーフィン、スカイダイビング…。
随分怖いもの知らずに生きてきた夫婦だ。

叔母「あなた」
副社長「?」
叔母「私、大きな勇気を出してみようと思うの」
副社長「スカイダイビング!出来そうかい?」
叔母「私、スカイダイビングも、軽飛行機を操縦するのも、モンゴルで馬に乗るのも…できないわ」
副社長「?!…どうして?5周年の旅行に出かけるの、気が乗らない?」
叔母「私、子どもを産まなきゃ」
副社長「!!!」
叔母「…。」
副社長「何を…産むの?」
叔母「50代、結婚5周年に、5週になる子どもが…(お腹をおさえ)ここにできたの」
副社長「き、君!」
叔母「あなた、年をとってあなたの名前もソクチョルだったかチョルソクだったか混乱する私に産めるかしら?」

彼はすくっと立ち上がり、妻の前にひざまずくと、その手を握った。

副社長「愛してるよ」
叔母「あなたがいてくれるから、私、努力してみるわ。助けてちょうだい、力のかぎり!」

彼は妻を抱きしめて笑った。「チョルソクのお母さん!」

+-+-+-+

黒い優雅なドレスに身を包んだイリョンは、鏡の中自分を見つめていた。
思わず深い溜息が出る。

イリョン「やっぱり無理かな?」

振り返ると、彼女はハッと目を見開いた。
そこには、カン・ウが立っていたのだ。

イリョン「カン・ウ!」
カン・ウ「そうだな。お前とその恐ろしい”赤い道”、一度通ってみよう」
イリョン「怖かったら…」

イリョンは自分の腕を出した。

イリョン「私に捕まって」
カン・ウ「…。」
イリョン「あんたのこと失わないように、しっかり掴んでるから」

カン・ウはふっと笑うと、彼女の腕に掴まることなく、手を握った。
ニッコリ笑い合う二人。

+-+-+-+

不動産屋でテ嬢と代理人キム室長の交渉が進んでいた。
不動産業者が書類を持って来て二人に渡す。

キム室長「さぁ、これで銀河コシテルの建物はテ・ゴンシルさんのものです!」

室長が手を叩いて笑う。

テ嬢「でも、社長はちっともまけてくださらなかったわ」
キム室長「高くはしなかったでしょう?」
テ嬢「…。」
キム室長「これ、本当にいい投資ですよ。確実な情報なんですから」
テ嬢「(笑う)自分の口で”この建物がお前のなら考えてやる”って言ったのが最初の条件だったから、これで条件は満たしましたよね?」
キム室長「テ嬢、私は初めて会った時、コシテルに社長のお供をした最初の日から、テ嬢の味方でしたよ」
テ嬢「キム室長が最初に車を停めてくださらなかったら、ここまで来られませんでした」
キム室長「(微笑)」
テ嬢「ありがとうございました」
キム室長「主君がテ嬢に惹かれていくのを見ていると、まるで自分の子どもが太陽の日差しの下でスクスク育っていくのを見ているようで、嬉しかったですよ。これからだって言うことを聞かずに威張って、口は悪いでしょうが、大目に見てずっとそばにいてやってくださいね」

笑うテ嬢に、キム室長は「ナイス!」という言うように親指を強く立てた。

+-+-+-+

チュ君はリビングで、いつまでも鳴らない電話とにらめっこをしていた。
キョロキョロと辺りを見回すと…

チュ君「フランスのおばさん、まだここにいるのか?(電話をにらみ)こいつが今日俺に電話するかしないか、俺がまだひたすら耐えるべきなのか、そうすべきじゃないのか…」

「はぁ!」と息をつくと、ソファーに電話を放り出す。
その瞬間、電話がなりだした。『死の太陽』画面に名前が表示される。

#죽음의태양(死の太陽)→「주군의태양(主君の太陽)」と発音がとても似ていて、言葉を掛けたようになってます。
着信音は「オペラ座の怪人」ですね?

いざ電話が鳴ると、ぎょっとしてのけぞるチュ君。

チュ君「来た!」

彼はしばらく電話を見つめた。

チュ君「耐えろ。5回鳴ってから出るんだ。1…」

やはり我慢できなかった彼は、即座に電話に出た。

チュ君(電話)「(つとめて冷たく)電話番号を手に入れたからって、ずいぶん早く掛けてきたな」
テ嬢(電話)「(ニッコリ)待ってました?」
チュ君「…あぁ」
テ嬢「(笑う)ずっと携帯を見つめて、私のことばっかり考えて?」
チュ君「(イライラ)そうだ!お前の策に完全に嵌った」
テ嬢「チュ・ジュンウォンさん、私、今日あなたを正式に招待しようかと思ってるんだけど…来ますか?」
チュ君「(ピカッ)招待?」
テ嬢「そう、招待ですよ。言いたいこともあるんです」
チュ君「定石通りだな」
テ嬢「…。」
チュ君「約束して招待して…」
テ嬢「^^」
チュ君「それから見つめ合って俺がクラっと来て…そういうのを期待してるのか?」
テ嬢「うふふ♪ えぇ。私、もともと掃除担当で就職したときから定石通りうまくやったでしょう?」

 

彼女は改めて口を開く。

テ嬢「私のところに来ますか?」

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チュ君「それなら俺も正式に応じてやる。”行きますよ”」
テ嬢「^^」
チュ君「”待っていてください、テ・ゴンシルさん”」

電話を切ったチュ君は期待に顔を輝かせた。

チュ君「何からやるべきかな?とりあえずシャワーだ」

興奮してシャワーへ突進するチュ君。

テ嬢もワクワクしながら鏡に向かった。
香水を振り、綺麗にリップを塗り直す。

テ嬢「最大限に刺激的に!テ・ゴンシル、ファイト!ふふっ♪」

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コシテルの屋上には豪華なテーブル席が用意され、たくさんの花が飾られ、蝋燭が優しく灯っていた。

テ嬢「社長の趣味を無視して、すご~く甘く特別に準備したんです」

向かい合って立っているチュ君は、きっちりと蝶ネクタイを結び、後ろ手に花束を持っている。

チュ君「お前は俺が変わったのに気づいていないようだが、最近俺は甘ったるいのが大好きだ」
テ嬢「^^」
チュ君「悪くない。気に入った」
テ嬢「あ!この建物、私のです」
チュ君「その若さで自分で財を成した?どんな能力なのか、随分蓄積なさいましたね。ここの地価はものすごく高いのに、尊敬しますよ」
テ嬢「お座りください」

彼は彼女の前へ進み出ると、後ろに隠し持っていた花束を差し出した。

チュ君「さぁ」

花束を受け取り、彼女は嬉しそうに笑った。

グラスにシャンペンが注がれた。
「あのー!」とテ嬢が手を挙げる。

テ嬢「乾杯する前に言っておきますけど、私、呪いがかかってるんです」
チュ君「そうなんですか?」
テ嬢「お酒に酔うとときどき、ほんのときどき、他の人になったり、他のものになったりするんですよ。そういうとき、あまり驚かずに、ただそっと触ってください」
チュ君「注意事項、しっかり聞きましたよ」
テ嬢「それと、話しているうちにお分かりになるでしょうけど、他のところを見たり、他の声を聞いたりするかも」
チュ君「…。」
テ嬢「そういうときは、急に電話が掛かってきて、ちょっと他の誰かと喋ってるんだろうなぁって、そう思ってくだされば大丈夫です」
チュ君「急に大事な電話が掛かってきたら出るべきだ。理解するよ」
テ嬢「私ね、あなたには決して見たり聞いたりできない、私だけの世界があるんです」
チュ君「…。」
テ嬢「そこにはまって、泣いたり悲しんだりするかもしれません。私のこと理解できないだろうけど、ただ…”この子はそういう子なんだな”って、大目に見てください」
チュ君「どんな人間関係でも、相手を完全に理解できることはない」
テ嬢「(微笑)」
チュ君「理解できずに俺が無視しても、”そういう人なんだな”って大目に見てくれ」
テ嬢「そばにいたら辛くさせるかもしれないし、迷惑をかけるかもしれないけど、私、あなたなしに寂しく悲しくなりたくはないんです」
チュ君「…。」
テ嬢「私、あなたのそばに行きます」
チュ君「…。」
テ嬢「あなたは私にとってすごく特別だから」

そう言って、彼女は身を乗り出した。

テ嬢「…愛してます」
チュ君「!」
テ嬢「そばにいて、すご~~くたくさん愛してあげますね」
チュ君「…。」
テ嬢「私、テ・ゴンシルです!テ嬢(太陽)。私、あなたのそばに昇ってもいいですか?」
チュ君「それ…今日の招待の核心になる台詞か?」

テ嬢はニッコリ笑って頷いた。
彼は厳しい表情で立ち上がる。

チュ君「それなら俺は、今日この席を招待として受け入れられはしない」

歩き出そうとしたチュ君を慌てて通せんぼするテ嬢。

チュ君「招待とは、ちょっと寄って帰ることを言うんだ。俺はそんなつもりはない」
テ嬢「…。」
チュ君「俺はお前のそばに…ずっといるつもりだ」

不安な彼女の顔に笑顔が戻る。
彼が握っていた右手を開くと、そこには大切に持っていた太陽のネックレスが現れた。

チュ君「俺は…お前を一度だって手放したことはない」
テ嬢「…。」
チュ君「テ・ゴンシルは、いなくなれば地球が滅亡する、俺の太陽だから」

彼が手のひらを裏返すと、ネックレスがキラリと揺れた。

テ嬢「私を手放さないでいてくれてありがとう」

にっこり笑うと、彼女はふいに彼に口づけた。

チュ君「…。」

悪戯っぽく笑う彼女の顔を両手で包み込むと、彼はもう一度口づけた。
彼女の手が彼の広い背中を上がってくる。

1790

二人の甘い時間はゆっくりと流れていった。

+-+-+-+

叔母夫婦は夜の静かな公園を散歩していた。

副社長「これから大変だろうけど、僕が何をどうすればいいやらよく分からないな」
叔母「そばにさえいてくれればいいの。私が無事産んだら、若いあなたが育てて」
副社長「当然だよ!君からポンと産まれさえすれば、そこからは無条件で僕に任せて」

二人は穏やかに笑った。

+-+-+-+

レッドカーペットの周囲を囲んでいる報道陣のフラッシュが一斉にたかれる。
ワンボックスの扉が開くと、ビクリとして縮こまっていたカン・ウが、ゆっくりと外へ降り立った。
中のイリョンに手を差し出すと、彼女がカン・ウの手を取り、車から降りてくる。

手を振るイリョンの隣で緊張に顔をひきつらせるカン・ウ。
イリョンは腕を差し出し、ニッコリと笑いかけた。
その腕を見て笑うと、カン・ウは自分の腕に彼女の手を絡ませる。

イリョン「!」

二人は堂々と歩き出した。

イリョン「大丈夫?」
カン・ウ「降り立ってみたら、たいして怖くないな」
イリョン「カン・ウ、私ここであんたにキスしてもいい?」
カン・ウ「!!!」
イリョン「^^」
カン・ウ「黒ひげクジラ、それはちょっと…」
イリョン「…。」
カン・ウ「(小声で)…後でしてやるから」
イリョン「(小声で)約束よ。超ディープにしてよね」

1788

+-+-+-+

ハンジュとテ嬢姉も腕を組んで町の中を歩いていた。

姉「カップルがホントに多いね」
ハンジュ「果たしてこの中に永遠のカップルがどれだけいるだろうな。きっと僕たちだけだ」
姉「そうかな。私、ハンジュさんが私のソウルメートだなんて実感ないけど?」
ハンジュ「実感ない?手を出してみて」

ハンジュは彼女の手を自分の左胸に押し当て、その上から自分の手で包んだ。

ハンジュ「こんなに”大騒動”なのに。あははははっ」
姉「どうかなぁ、私は大して…(笑う)」
ハンジュ「僕たち完璧なソウルメートだってば。そう感じない?」
姉「そうね。私の人生の運命の相手、(彼の胸に手を置く)ここを触りさえすれば見つけられる能力があればいいのに」
ハンジュ「…。」
姉「だけどそんなものあるわけないから、どこかで自分の運命の相手に出会っても、ほとんどは気づきもせずに通り過ぎるのよ」
ハンジュ「たったの一度、手がかすっただけで見つけ出せる能力?いいね」
姉「そうすれば、どんな試練がやって来ても、特別な人を絶対に逃さないでいられるわ」
ハンジュ「…。」
姉「私たちみたいに^^」

+-+-+-+

嵐の夜。

彼女は突然彼の前に現れた。

びしょ濡れで車に乗り込んできた彼女は、彼が払いのけようとして手に触れると、驚いて手を引っ込める。

「今、ビリっとしましたよね?」
「いいえ」

出会った日のことを、二人は懐かしく思い出した。

テ嬢「きっと私は幽霊が見える能力のお陰で、自分にとって特別な人を一目で見分けて、掴まえたんです」
チュ君「すごく役に立つ能力だな。幽霊が見えなかったらどうなっていたか」

彼女は彼の腰に手を回した。

テ嬢「さぁ、”社長、私決めました”の次の場所に行きましょ」
チュ君「日の出を見るのに東海まで行かなきゃいけないのか?どこにでも昇るのが太陽だろ。今は見えなくても他の場所に昇ってる。なんでわざわざそこまで見に行くんだ?」
テ嬢「何よ…。特別に自分のそばに昇っててくれって言ったばかりなのに、どこにでも昇るって?!」
チュ君「一年も消えてたくせに図々しい」
テ嬢「…。」
チュ君「お前には俺をコンスタントにたぶらかす義務がある。今ここでやれ」
テ嬢「うーん。社長を惑わそうと準備したレパートリーがあるにはありますよ」
チュ君「一つだけにしろ。お前に耐えてついていくのはここまでだ。次からは俺の好きなようにやる」
テ嬢「あのね、私、アメリカに行って、社長が会いたがってたスティーブ・ジョブズに会ったんです」
チュ君「ホントか?!話もしたのか?」
テ嬢「えぇ。彼が生きていたら、きっと明日の太陽は変わったでしょうね」
チュ君「詳しく話してみろ。それから?」
テ嬢「あとは話しちゃダメなんだけどな。どうしてかって言うとね、未来は生きている人のものだから」
チュ君「俺は特別だろ?俺だけに教えてくれ」
テ嬢「ううん、ダメ」
チュ君「あぁ、もういい!」
テ嬢「(笑う)分かりましたよ。特別だから。あのね、スティーブ・ジョブズがね…(耳元にコソコソ)」
チュ君「(笑う)ホントか?」
テ嬢「(うんうん)それにね…(コショコショ)
チュ君「ははははっ、ジョブズが?!」
テ嬢「誰にも言っちゃダメですよ」
チュ君「誰にも言わない」
テ嬢「ふふっ。それでね(コショコショ)あぁ、やっぱりダメだ」
チュ君「帰るぞ!」
テ嬢「ダメ!話すから。あれ、話してもいいのかな」
チュ君「話せよ」
テ嬢「…。」
チュ君「話せってば!」
テ嬢「ダメダメ、言えない」
チュ君「じゃあ、さっきやったことまたやるか?(またキスをするチュ君)」
テ嬢「きゃはは♪」

+-+-+-+

ここで終わりです。

正直、最終話後半は途中から少々うんざりして目が死んでましたが、私(爆)
とにかく最後まで到達しました。

チュ君がテ嬢を守って刺されたあの瞬間がピークだったなぁ…。

どの俳優さんも素敵でしたが、ジソとヒョジンさん、二人が本当にいろんな表情、いろんな姿を見せてくれて、心から楽しめるドラマでした。
会話のキャッチボールが面白いこのドラマ、前に出て来た言葉が後でまた出て来たり、立場が逆になって使われたり…。
後から見返せば、そのたびに何か発見があって楽しめると思います。

訳すには、本当~~に難しいドラマでした。
日本語にうまく置き換えられない…。何度頭を抱えたことか。
とても勉強になりました。

ここまでお付き合いくださって本当にありがとうございます。
無謀にも二つのドラマに手を付けて、唸りまくった私の2ヶ月が終わりました。
また何か楽しいドラマでお会いできますように。

 - 主君の太陽 ,