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韓国ドラマのあらすじや詳細日本語訳を紹介!セリフを題材にした文法解説も

空から降る一億の星(韓国版)あらすじ&日本語訳 11話後編

   

ソ・イングク、チョン・ソミン、パク・ソンウン主演、tvN韓国ドラマ【空から降る一億の星】、11話の後半の詳細なセリフの日本語訳を交えながら、あらすじを紹介していきます。

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早朝から起きたジンガンは、兄に朝食を用意し、タイミングを見て切り出した。「昨日はごめん」

兄「わかってるさ。俺だってバカじゃないぞ」
妹「時間がほしいの」
兄「…?」
妹「努力するわ、彼も私も。お兄ちゃんに気に入ってもらえるように」
兄「…。」
妹「だからお兄ちゃんも… 見守っててほしいの」

「…。」ジングクは何も答えず席を立ち、そのまま妹に目をくれることもなく仕事へと向かった。

妹「…。」

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「ジンガンは言うことを聞いてくれそうにない」警察署でソジョンに会い、ジングクは力なく漏らした。

ソジョン「ジンガン… 本当に何も知らないの?」
ジングク「何のことだ?」
ソジョン「小さい頃に連れて来られたことよ。血が繋がってないこと。お兄さんを傷つけたって酷く落ち込んでたわ。自分はそんなことしちゃダメなんだって、絶対にダメだって言って… 何か知ってるんじゃないかと思ったの」

その話を聞き、ジングクが向かったのは、イム・ユリの元だ。
「前にしてた話、覚えてるか?」面会室で、ジングクは遠慮がちに尋ねた。

ユリ「どんなこと?」

「おじさんの妹、孤児でしょ」売り言葉に買い言葉で、ユリは以前そう言ったのだ。
ムヨンとジンガンが食事をしながら話しているのを聞いたのだった。
お互い孤児同士だと。

ジングク「具体的にどんなこと話してたのか気になってな。孤児ってどういうことなのか」
ユリ「おじさん、ご両親いらっしゃらないんでしょう?」
ジングク「あぁ、それで?」
ユリ「おじさんの他にお姉さんが一人いるんだけど、そのお姉さんも子どもの頃に移民して、二人で暮らしてたって。おじさんと妹と」
ジングク「あぁ、そうだ」
ユリ「私が聞いたのはそれで全部」
ジングク「…。」
ユリ「何?変ですか?」

「いやいや!そのとおりだ」ジングクは慌てて笑ってみせた。「俺がいるのに孤児とか言うから、どういうことかと思ってな」

ユリ「わぁ、マジで呆れる。そんなこと訊きに来たんですか?私に会いに来たんじゃないの?」
ジングク「違うってば!君に会いに来たんだぞ!裁判も始まるし、どうしてるか気になってな」
ユリ「嘘がヘタね」
ジングク「バレたか」

ユリは穏やかに微笑んでみせた。

ジングク「思ったより元気そうでよかった」
ユリ「えぇ。時間が経つのが遅すぎるけど」
ジングク「(笑)」
ユリ「ムヨンさん、おじさんの妹さんとつき合ってるんですか?」
ジングク「そんなわけあるか。俺は反対だ、絶対ダメだぞ」
ユリ「おじさんが反対したからって、妹さん、別れられると思います?」
ジングク「…。」
ユリ「別れられないわ。ムヨンさんが振らない限り」
ジングク「…。」
ユリ「ムヨンさんに一度落ちれば、女は絶対逃れられないんです」

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ジンガンはムヨンを町へ連れ出した。「お金あるってハッキリ言ったよね」

ジンガン「使っていいお金でしょ?200万ウォンある?」
ムヨン「さっきから200万200万って、どうするつもりだよ?」
ジンガン「どうするって、全部使っちゃうの~」
ムヨン「何買うんだ?」
ジンガン「コップ、電子レンジ、洗濯機、炊飯器、お茶碗、丼、お鍋、フライパン、お皿、まな板、包丁などなど」
ムヨン「(苦笑)」
ジンガン「大変、200じゃ足りないわ。300ある?」

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イム・ユリに面会を申し込んだヤン・ギョンモ博士は、「面会は1日に一人しか許可できない」と断られた。
すでに彼女に面会に来た人物がいるのだ。

仕方なく外へ出たヤン博士は、ちょうど面会を終えて出てきたジングクと出くわした。

ジングク「なぜこちらへ?」
ヤン博士「ユリのお母さんから電話がありまして。ユリが弁護士選任を拒否したから、一度行ってくれないかと」
ジングク「…。」
ヤン博士「タイミングが悪かったですね。担当刑事さんの取り調べが残っているとも知らず」
ジングク「取り調べではなく、個人的に来たんです。訊きたいことがありまして。すでに検察に渡った事件ですし、一部残っていた共犯についても、昨日検察に移管されましたから」
ヤン博士「あぁ、証拠隠滅を手伝ったという男性ですか。その人はユリとどういう関係なんです?」

「キム・ムヨンですか」ジングクが躊躇いもなく名前を口にする。「ユリが片思いをしていたようです」

ヤン博士「キム・ムヨン?」
ジングク「えぇ」
ヤン博士「ひょっとして、年齢は… 」
ジングク「30歳ですよ。89年生まれ」
ヤン博士「あぁ…」

キム・ムヨンに心当たりがある様子だ。
ジングクはヤン博士の表情を窺った。

ヤン博士「知っている子のような気がして」
ジングク「知っているんですか?」
ヤン博士「確信は持てませんが…」

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大きなショッピングセンターの売り場を、ムヨンはカートを押して歩いていた。

ムヨン「これって人が生きてくのに全部必要なのか?重くて押せやしない」

カートの中はすでに山積みだ。

ジンガン「今すぐ要るものだけ先に買ったのよ。残りはネットで注文しようと思ってるんだから」

「こっちか」ムヨンが右へ曲がろうとする。

ジンガン「どこ行くの?」
ムヨン「レジ」
ジンガン「まだあるわ。上で家電、ここで雑貨を買ったから、下で食料を買わなきゃ」
ムヨン「食料?」
ジンガン「うん!お米、ラーメン、キムチ、卵、コチュジャン、テンジャン、カンジャン、オリーブ油、その他いろいろ」
ムヨン「自炊しなくても」
ジンガン「新居祝いはいつにする?電子レンジと洗濯機は明後日ごろ届くから、明々後日あたり?ご馳走してくれる?」
ムヨン「新居祝い?!ご馳走?!なあ、よくわかってないみたいだけど、俺そんなキャラじゃないんだ。30年…どこ行った?」

「見て!」彼女が手を伸ばしたのは、棚に並んでいた猫のぬいぐるみだ。「どこ行ってたの~?子猫ちゃん」
「お姉さんと家に帰りましょ」彼女はさっさとぬいぐるみをカートに加えた。

ムヨン「俺マジでそんなキャラじゃ…」

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書斎へ戻ったヤン・ギョンモ博士は、さっそくインターネットでニュース映像を探した。
ムヨンが逮捕されたことを報じるニュースだ。

帽子を被り、マスクをつけているものの、涼し気な目元がハッキリとアップになっている。

ヤン博士「…。」

若い頃、釣りに勤しんでいた湖の畔で出会った少年。
記憶の中にいまだ鮮明な寂しいその瞳と、ニュースの映像が静かに重なった。

ヤン博士「!」

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ジンガンが帰った後、ムヨンは彼女が無理やり買ったぬいぐるみを抱き、顔をほころばせた。
そのポケットに、小さな写真が忍ばせてある。
子どもの頃のジンガンの写真だ。
「超可愛いのを見せてあげる」と、ヘサンでジンガンが見せたがっていたのが、その写真だった。

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ムヨン「もらっていいのか?」
ジンガン「うん。スキャンしたの。元のは家にあるわ」

ジンガン「お兄ちゃんと仲良くなってほしくて」

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写真を見つめるうち、ムヨンはふと首を傾げた。「?」
頭の中に、幼い記憶がスッと蘇る。
ひとりぼっちで誰かを探していた、彼の一番古い記憶だ。

そのとき、後ろを振り返って見えた建物は…

『ミョンソン大学 ヘサン病院』

写真の中に写っている建物と同じだった。

ムヨン「…!」

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ヤン・ギョンモ博士は警察署へジングクを訪ねた。

ジングク「ユリではなくキム・ムヨンのことでいらっしゃるとは、意外ですね」
ヤン博士「…。」
ジングク「お話し出来ることがあるかどうか。捜査に関しては口外できないものですから」
ヤン博士「えぇ。ユリのことで会いにいらしたとき、私の本をお読みになったと」
ジングク「えぇ」
ヤン博士「2章に出ているミョンホという子が、ムヨンです」
ジングク「!」
ヤン博士「ムヨンは私が会った最初の子でした。あの子がきっかけで医大に入って児童心理学を学ぶことになり… とにかく、ムヨンは私にとって特別な子なんです」
ジングク「というと、彼がヘサンにいた頃から?」
ヤン博士「えぇ。意外ですね。ムヨンがヘサンで育ったことまでご存知とは。刑事さんに会いに来てよかった」
ジングク「いいえ、私はただ偶然、彼がヘサン出身だということだけ…」
ヤン博士「お願いします。私には釈然としないことが多すぎて。ユリがそんなことをしたというだけで衝撃だったのに、ムヨンが関わっているなんて」
ジングク「…。」
ヤン博士「今、ムヨンがまっとうに暮らせていないなら、私にも責任があります。私の選択が間違っていたということですから」

「選択?」ジングクが不思議そうにヤン博士を窺う。

ヤン博士「えぇ。ずっと昔、私のした選択です」

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駐車場でヤン博士を見送ったところへ、ソジョンがさっと近づいた。「あの人、ヤン・ギョンモじゃないの?」

ジングク「なんで知ってるんだ?」
ソジョン「やっぱりそうなのね!あぁ、私ファンなのよ。サイン欲しかったわ」
ジングク「そんなに有名なのか?」
ソジョン「超有名よ。テレビにも出てるし。私、本や映像も集めてるんだから」

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ちょうど昼食の時間だった。
食堂に場所を移し、ソジョンとジングクは話を続ける。

ソジョン「ビックリ!イム・ユリが“トラウマと共に”の7章の子だったの?キム・ムヨンが2章?」
ジングク「そうらしい。どんな話なんだ?俺はイム・ユリのところしか読んでなくて」
ソジョン「あんまり悲しくて泣いたんだけど… よく思い出せないわ。また読んでみないと」

4話に本の目次が登場しています。

ソジョン「どうして会いに来たの?」
ジングク「いろいろ気になるみたいだ。ユリとキム・ムヨンとはどうして知り合ったのか、から始まって… ちょっと動揺してるみたいだな」
ソジョン「そうよね。二人とも自分が診た子たちなんだから」
ジングク「あぁ」
ソジョン「イム・ユリには会った?何て?」
ジングク「ジンガンは何も知らないみたいだ」

「良かった」ソジョンはホッと息をつく。

ソジョン「でも… そこまでならジンガンが知っても構わないんじゃない?もう大人なんだから」
ジングク「何を?」
ソジョン「…。」
ジングク「絶対ダメだ」
ソジョン「いや、昔の出来事じゃなくて。小さいときに引き取られたってことは知ってもいいでしょ。いつかは知るベきだし」

「ダメだって!」ジングクが思わず声を荒げる。

ソジョン「わかったわよ」
ジングク「…。」
ソジョン「言わないならそれでいいけど、そんなに怒らなくても…。あなた、ナーバスすぎるわ。だんだんエスカレートしてる」
ジングク「わかってる。自分でもわかってるが… どうしようもないんだ。最初から出会うべきじゃなかった」
ソジョン「…。」
ジングク「出会って以来、何かにだんだん追い詰められていく気がする。何かの報いのようでもあるし」
ソジョン「…。」
ジングク「ジンガンまで巻き込まれるかも知れないと思ったら、自制が効かない。どうにかなりそうなんだ」

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ムヨンの新居祝いをする日だった。
買い物に出ているムヨンから、ジンガンにメールが入る。「赤ワイン?白ワイン?」

「白」ジンガンがそう返したところへ、また電話が鳴る。
兄からだった。

妹(電話)「あぁ、お兄ちゃん」

兄もスーパーの魚売場にいた。

妹「…タラ鍋?」
兄「あぁ、久しぶりにスーパーに来てみたら、いいタラがあってな。夕飯、家で食べるんならタラ鍋にしようと思って」
妹「タラ…ね。私、ちょっと遅くなりそうなんだけど」
兄「だいぶ遅くなるのか?残業?」
妹「えっと… そこまではまだわからない。夜になってみないと」
兄「そうか。それならまぁタラ鍋は今度にしよう。ちゃんとメシ食えよ」

「うん、ごめん」電話を切り、ジンガンは後味の悪さに顔を曇らせた。
また嘘をつくことになってしまった…。

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買い物を再開したジングクは、前方にムヨンの姿を見つける。「!」
肉売場で大きなパックを手に取り、それでも「少ないな」と呟く。

ムヨン「もっと大きいいの、ないですか?彼女が食べるんですけど」
店員「しゃぶしゃぶ用ですか?」

「…。」ジングクはそのまま背を向け、足早に売場を後にした。
“おじさんが反対したからって、別れられると思います?”ユリの声が、ジングクの頭に蘇る。

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ジンガンがムヨンの家に着いた頃には、新居祝いの料理がほとんど出来上がっていた。
普段料理をしないムヨンが、仕事の休憩時間に作り方を熱心に調べたのだ。

「これってあれでしょ!」鍋を見て、ジンガンが歓声を上げる。
薄切り肉と白菜が交互に重なり、きれいな層ができていた。「ミルフィーユ鍋!」

ジンガン「食べてみたかったんだよね~。最初っから無理しすぎじゃない?」
ムヨン「あぁ、完全に無理してるな。簡単で見栄えのいい料理だって書いてあったのに、超難しい」
ジンガン「手伝おうか?」
ムヨン「いや。座ってて」

ジンガンはさっそく座っていられず、猫のぬいぐるみを抱き上げた。「元気だった?」

ジンガン「(ぬいぐるみに)見て。すっかり家らしくなったでしょ。私がやったのよ。(ぬいぐるみをムヨンに向けて)ほら、この人も人間らしくなったでしょ。まだまだ?そうね、私がもっと頑張らなきゃ」

「あれ?写真…」ポケットが空っぽだ。「うちのお兄ちゃんどこ行ったの?」

ジンガン「写真、どこ?」
ムヨン「(料理をしながら)集中しなきゃいけないんだけど」
ジンガン「写真、どこ行ったのよ?」
ムヨン「…。」
ジンガン「お兄ちゃんが写ってるから仕舞っちゃった?見たくない?」

「お前が写ってるから、仕舞った」そう言って、ムヨンはカードケースを差し出した。
開いてみると、窓の部分にジンガンの写真が差し込んである。

ジンガン「いいところに仕舞ったね」

写真を覗き、ムヨンはそれとなく尋ねた。「ここってどこ?」

ジンガン「ここ?ミョンソン大学のヘサン病院」

ムヨンはもう一度写真をじっと見つめる。
「坊や」白衣姿の男性に、後ろから呼び止められる場面がふっと蘇った。
「どこへ行くんだい?」彼の小さな肩に手を添え、男性はそう尋ねたのだ。

ムヨン「…。」
ジンガン「どうしたの?」
ムヨン「わからない。何か思い出した気もするんだけど、何なのかまだ…。そこにいたのかな」
ジンガン「そうね。そうかもしれないわ。ヘサンで一番大きな病院だから、あんたもそこで治療受けたのかも」
ムヨン「…。」
ジンガン「ヘサンを出るまで、私もそこで火傷の治療を受けてたもん。7歳まで」

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出来上がった料理をテーブルに並べ、二人がふざけあっているのを、窓越しにそっと見つめている視線があった。

「…。」

ジングクだ。

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記念撮影を終えると、ムヨンが二人の前にワイングラスを並べた。

ジンガン「わぁ、コップもなかった家に、こんなものがあるなんて」
ムヨン「一食メシ食うのにすごい苦労だ」

「あ」ムヨンがふいに声を上げる。「栓抜き買うの忘れた」

ジンガン「あーあ…。ううん、いいよ。このまま食べよう」
ムヨン「新居祝いなんだから酒がないと」

「食べてな。すぐ帰ってくるから」ムヨンは上着を掴み、立ち上がった。「全部食べるなよ」

ジンガン「豚じゃあるまいし!」

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店をいくつか廻って、ムヨンはようやく栓抜きを手に入れた。
赤信号で立ち止まると、向こうから一人の男が歩いてきて、同じように立ち止まる。

ジングクだった。

目の焦点は合っておらず、どこか心ここにあらずな様子だった。

ムヨン「…?」

考え事に沈んでいるのだろうか。

信号が青に変わる。
ムヨンは少し呆れたように笑い、ジングクを見ながら歩き出した。
彼がかなり歩いたところで、ようやくジングクが歩き始める。

無言ですれ違った瞬間、小さな鋭い音と共にムヨンが顔を歪めた。「!」
ふらふらとよろめいたムヨンは、横断歩道を渡り終えたところでバタリと倒れたのだ。

真っ白なシャツの腹に、赤い血が滲んでいる。
無表情で振り返ったジングクの手には、ナイフが握られていた。

ムヨン「おじさん… やるな」

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「お腹空いた」ジンガンは抱きかかえた猫のぬいぐるみに話しかけた。「すぐ帰ってくるよね」

ジンガン「今頃走ってるよ。必死で」

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ここでエンディングです。
ムヨンとジンガンの会話の間に挟まってたので省略しましたが、ジングクが一人で夕食を食べてる描写、ぞっとしました…。
食卓に並べてるのは、きっと冷蔵庫の作りおき惣菜ですね。アツアツのタラ鍋との違いとか、いろいろ感じてしまいます。

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