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Oh my Venusオーマイビーナス12話あらすじ&日本語訳vol.1

   

ソ・ジソブ、シン・ミナ主演のKBSドラマ「Oh my Venus(オーマイヴィーナス)」12話、あらすじと共に、台詞を丁寧に訳していきますね。

気合~っ!

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「キム・ヨンホ理事長を壇上へお迎えします」司会者の声に、ヨンホの後ろに続いていたミン室長たちはそこで立ち止まり、一礼して背を向ける。
一人、奥へと進むヨンホを、皆がそれぞれの思いで見守った。

壇上に上がると、ヨンホは痛みに微かに顔をしかめる。

ヨンホ「皆さん、こんにちは。医療法人ガフン新任理事長のキム・ヨンホです」

固唾を呑んで見守るジュウンを見つめ、彼は堂々とそう名乗った。

0180

+-+-+-+

ジュンソンの隣の空席に、突然イジンが座った。

#もうどこにでもぶっ込んでくるね

ジウン「Oh!イジン!」
イジン「Hi!」
ジュンソン「どうしてここに?!」

ジュンソンがジウンを睨む。

ジウン「No,no,no!今日は俺じゃないよ」
イジン「(ジュンソンに)検索してないのね。私、CFクイーンだけじゃなくて、チャン家食品の一人娘なんだから」
ジウン「ホント?!兄貴、これから食べたいもの何でも頼もうぜ。もうすっかりフレンドなんだからさ」
ジュンソン「…。」
イジン「(ジュンソンのつれない表情を見て)何よ… 金持ちじゃダメなの?ダメなものが多すぎるわ。だけど、私たち添い寝した仲だもん♥」
ジュンソン「!」
ジウン「お?兄貴!やるなぁ」
ジュンソン「(目を合わせないまま、イジンに)ちょっと離れてください。人が見てますから」
イジン「人目が気になるんですか?」
ジュンソン「チャン・イジンさんはそういう職業じゃないんですか?」
イジン「何よ~、カッコいい♪」

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自室へ戻ると、ヘランは普段着に着替え、アクセサリーを外した。
そこへ、電話が鳴る。「えぇ、お兄さん」

ヘラン(電話)「無事終わりました?」

チェ理事は式典会場から廊下に出ていた。

チェ理事(電話)「来るなと言ったわけでもないのに、何で自分から家に閉じこもってんだ?!お前がそんなことばかりやってるから!我慢してるから!ヨンジュンだってそうだ、ヨンジュンは来てなきゃおかしいだろ。アメリカはそこまで遠いわけじゃないんだから。61周年記念式は来ちゃいけない場所じゃないのに!」

怒りに任せて言い立てると、チェ理事は脱力した。「もう切るぞ」

チェ理事(電話)「キム・ヨンホ、理事長に就任した」

電話を切ったチェ理事がその場を後にすると、影に潜んでいた人物が姿をあらわす。
ヨンジュンが、花束を手に立っていたのだ。「…。」

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ヘランは息子と撮った写真をじっと見つめた。

ヘラン「お母さんは大丈夫よ、ヨンジュン。大丈夫…」

+-+-+-+

式典を終え、ヨンホはミン室長たちを引き連れ、会場を出てきた。
一番後ろにはジュウンたち法務チームも続く。

「出てきたぞ!」外で待ちかまえていた記者たちが一斉に騒いだ。「理事長に就任なさったんですか?」

記者「ジョン・キムであると認めますか?」
記者「アンナ・スーとはどうなっているんですか?」

車に乗り込むと、ヨンホは後ろにいたジュウンの姿を探した。
わっと集まった記者たちに押し退けられ、ジュウンが困っているのが見える。「!」
記者たちの後ろに見え隠れするジュウンを、ヨンホは懸命に目で捉えようとした。

ミン室長「(記者たちに)私ども秘書室へ正式に書面にて質問をいただければ、誠実にお答えいたしますので」

記者団から離れたところに、ジュウンたちが見える。

※ヨンホが口の形で言ってることはハッキリわかりません。

ヨンホが心配しているのに気づき、ジュウンはいつもヨンホがやるように指で「大丈夫」の合図を送った。
ヨンホは穏やかに微笑み、ウィンクを一つ送って、静かに前へ向き直る。

0181

ヨンホを乗せた車はあっという間に走り去った。
その場で同僚たちと別れると、ジュウンは記者に押されて捻った足首をおさえ、呻き声を上げた。

+-+-+-+

痛む足を引きずるように、ジュウンはひとまず会場の中へ戻った。
階段に腰を下ろし、招待客たちが次々に帰っていくのをやり過ごす。

すっかり人がいなくなった頃…
誰かが入口から入ってくると、彼女の前で立ち上がった。

ジュウン「?」

彼女の前に立っていたのは… ヨンホだ。
「!!!」彼女は思わず周囲を見回した。

ジュウン「帰ったんじゃなかったんですか?」
ヨンホ「うっかり言い忘れたことがあって」
ジュウン「?」
ヨンホ「今日は… 綺麗だった。毎晩夢に出てくるくらい」
ジュウン「(笑)もう、何よ…」

0182

彼女が靴を脱いで足首を押さえているのを見て、彼はその場にしゃがみこんだ。「シンデレラにはなれそうにないな」

ヨンホ「靴を脱いでるんだから」

彼がくるぶしのあたりを押さえると、ジュウンは思わず「あっ」と声を上げる。

ジュウン「ヨンホさんだって王子様にはなれそうにないわ。スマートに靴を履かせてくれなきゃいけないのに」

「大丈夫?」彼女が言った。

ヨンホ「人のこと言ってる場合じゃないだろ。何でこんなに足が大きいんだ?」
ジュウン「身長は小さい?肩は?骨盤は?」
ヨンホ「(笑)そうだ。何で女の子がそんなに大きいんだか」

ジュウンがまた痛みに顔を歪める。

ヨンホ「レントゲン撮ってみないとわからないけど、靭帯が伸びてるみたいだな」
ジュウン「もう帰って休んで。私はかぼちゃの馬車で病院に行くから」

ジュウンが入口を見て微笑む。

ヨンホ「?」

向こうに、ジウンたち車を回してきて手を振っているのが見えた。

#何を急に大きい小さい言ってるのかよくわからない会話になってますが… すみません^^;
無理にいろいろ凝ったこと喋らせなくていいのに。

+-+-+-+

駐車場へ戻ってきた頃には、スジンはフラフラになっていた。
それでも歩こうとしてよろめいたところを、誰かがすかさず抱きとめる。

ウシクだった。

+-+-+-+

スジンはウシクに付き添われ、部屋へと帰り着いた。

スジン「お陰で無事帰って来られたわ。もう帰って」
ウシク「ずっと水の一滴も飲んでなかったろ。だからこうなるんだ」
スジン「…。」
ウシク「コPDから聞いた。俺がキム・ヨンホの情報を流したこと、問題にならないように君が止めてくれたんだってな」
スジン「騒ぎになるのが嫌だっただけよ」
ウシク「ありがとう」
スジン「”ごめん” の次は、ありがとう?」
ウシク「…。」
スジン「そんな目で見ないで。私、いい人じゃないの。性悪で無情で… 友だちの男を奪う天下の悪女なのよ」
ウシク「いや、いい人だ」
スジン「ううん、私はいい人じゃないわ。いい人じゃないの!いい人じゃないってば!」

#わかったってば!

ウシク「…。」
スジン「だから…そんな目で見ないで」

ウシクは憤る彼女を静かに抱きしめた。「覚えてるか?」

ウシク「工学部の首席を紹介された日」
スジン「…。」
ウシク「プライド潰されて泣いてたのに、俺の手に怪我を見て言ったろ」

「あなた怪我してるわ」彼女はウシクの怪我を見て、驚いてそう言ったのだ。

スジン「(彼を押し退け)あのときとは違うわ。今の私が見えてないの?」
ウシク「ジュウンのストーカー事件のとき、俺のこと憎らしかったはずなのに、真っ先に駆けつけてくれた。悪いヤツだって知りながら待ってくれて、守ってくれて…」

スジンの目から涙がこぼれ落ちる。

ウシク「オ・スジン。君は変わってないよ…あのときと」

わっと泣き出したスジンを、ウシクはもう一度抱きしめた。

ウシク「どうしようもないな。俺、君に”ごめん、ありがとう”しか言えなくて」

+-+-+-+

ジュウンは片足を包帯で巻かれ、ジュンソンとジウンに両脇を抱えられて帰宅した。
ひとまず彼らはジュウンをソファの上に下ろす。

ジウン「Ma’am、大丈夫か?」
ジュンソン「何日か気をつければいいそうですから」

二人に担がれ、痛くなった肩を押さえ、ジュウンは彼らを睨む。「足より腕と肩が痛いわよ」

ジウン「Sorry,Ma’am」
ジュウン「過保護、ありがとうございます(ニッコリ)」

「誰なの」突然部屋からジュウンの母親が出てきた。

ジュウン「お母さん!」
母「(ジュンソンたちを見て)ジュウン?!」
ジュウン「あぁ、一緒に運動してるお友だち。ちょっと足首を挫いちゃって」
母「えぇ?!」
ジュウン「連れて帰ってきてくれたの」

「はじめまして」ジュンソンが深々と頭を下げた。

ジウン「それじゃ、Ma’amのママだな♪」

「I love you!」ジウンがいつもの調子でジュウンの母親を抱きしめる。

母「あらまぁ!Welcome Korea!Nice to meet you!」
ジュンソン「(ジウンを引き剥がし)それでは僕らはこれで」
母「お客様をただで帰すわけにいかないわ。もうちょっといなさいな」

ジュウンの母親はいそいそとキッチンへ向かった。

ジウン「(母親を指さし)Ma’am、あれ、ヨンホ兄貴の服じゃないか?」
ジュウン「お母さん、何でそれ着てるのよ?!」
母「楽チンよ~♪これ、あんたが太ってる時に着てた服?」
ジウン「(笑)」
ジュウン「何するつもり?」
母「待ってなさい。お客様に何か食べてってもらわなきゃ」

+–+-+

しばらく待っているうちに出てきたのは、立派なご馳走だ。

ジュウン「運動してる方たちだから管理が大変なのに」
ジュンソン「!」
母「それじゃちょうどいいじゃない。食べなきゃ力が出ないもの」
ジュウン「そうじゃなくて…」
ジュンソン「(素直)はい!脂身じゃないところを中心にいただきます!」
ジウン「いただきます」

箸を持ったものの、二人はまるごと出てきた鶏を前に、躊躇する。
「これはむしって食べるのよ」ジュウンの母親が手で手早くバラしてわけてやった。「ほら」

0183

母「おやまぁ、そんな上品なお顔して、どこん家の息子なんだろうねぇ」
ジュウン「…。」
母「(ジュウンに)何してるの。あんたも食べなさい」
ジュウン「ううん」
母「こんな調子じゃTVに出てるお嬢ちゃんみたいに痩せ細っちゃうわよ」

母がジュウンの皿に肉を乗せてやる。

ジュウン「それじゃ、ちょっとだけ食べちゃおうか?」
ジュンソン&ジウン「(うんうん)」
ジュウン「脂身じゃないところをね♪」

「あ、そうだ」母親が立ち上がった。「芥子菜キムチ(ガッキムチ)があったはずなんだけど」

ジウン「Godキムチ?」
ジュンソン「いや、そうじゃない」
ジュウン「(ジュンソンたちに)私、よくあの程度の太り方で済んだわ」

「見てよ、これ」ジュウンはテーブルの上のご馳走を指し、ぼやいた。

+-+-+-+

元の自宅へ戻ったヨンホは、ベッドの上で資料に目を通していた。
そこへメールの着信音が鳴る。「?」

大邸ビーナス(メール)「私の足は大丈夫だけど、そちらの足はどうかと思って」
コーチ(メール)「鶏をむしって食べたんだって?こら!」

0184

大邸ビーナス(メール)「お母さんは治外法権。食べなきゃ1日文句言われるからㅠㅠ」
コーチ(メール)「僕は明日から正式出勤」
コーチ(メール)「成長途上の若芽のお母さんに伝えて。ニートは脱出したって」

0185

大邸ビーナス(メール)「やっと生活費を稼げるわね」
大邸ビーナス(メール)「出勤の先輩として予め言っておくけど、人からお金貰うのってホント大変」
大邸ビーナス(メール)「足が何とか持ち堪えてくれればいいけど。神経症、やっつけてやりたいわ!」
コーチ(メール)「誰かが治せるようなものじゃないって…」

「だからもうやめろって?」ジュウンは呟いた。「具合悪くても一貫してるんだから」

コーチ(メール)「そう言ってた。主治医の先生が」
コーチ(メール)「先生が間違ってたみたいだ…」
コーチ(メール)「捻った足、枕の上に乗せて寝るんですよ。高くし過ぎないように」

ジュウンはそばにいた”この野郎”のお腹に足を乗せた。

大邸ビーナス(メール)「はいはい、コーチ。おやすみなさい」

「今日、綺麗だった」ジュウンはパーティ会場でのヨンホの言葉を思い出し、ふふっと笑った。

コーチ(メール)「寝なきゃいけないんだけど、困ったなㅠㅠ」
コーチ(メール)「やたらと目からハートが飛び出すんだ…」

おもわずまた笑い、ジュウンは隣に母親が寝ているのを思い出し、慌てて振り返った。

母「(目を閉じたまま)もうウシクにメールしなくても良さそうね」
ジュウン「!」
母「眠りもせずにはしゃいでるくらいなんだから。もういいわ」
ジュウン「…。」
母「牛膝骨を煮ておくから、捨てずに全部食べるんだよ」

「はぁ、お父さん」母は口癖のように呟く。

ジュウン「自分の膝こそ大事にしなさいよ。手首も治療しないと。明日事務所に来て。一緒に病院に行くから」
母「大邸にだって病院はあるわよ。黙って寝なさい」

+-+-+-+

ヨンホ宅では以前のように3人が揃って朝の食卓についていた。

ジウンの前にある粥にヨンホが目を留めた。「何だ?」

ジウン「昨日Ma’amのお母さんがくださったんだ。超ウマイぞ。(母親の真似で)”ほら、お食べ!”」
ヨンホ「(微笑)」
ジュンソン「弁護士さんと本当にそっくりでした」

「そうか?」そう言うと、ヨンホはジウンの粥の皿を取り、自分の皿と入れ替える。

ヨンホ「(一口食べて)うーん、ちょっと塩辛いな。薄めて食べろよ。(ジュンソンに)無理しすぎるのはバカなヤツらだってわかってるよな」
ジュンソン「…。」
ヨンホ「試験の前に無理するなよ」
ジュンソン「はい、兄貴」
ヨンホ「(ジウンに)ジュンソンの体、しっかりチェックするんだ」
ジウン「Yes,sir!」
ヨンホ「今後は週末しか時間がないだろうから」
ジウン「兄貴、We are not babies, don’t worry」
ジュンソン「兄貴、僕らのことはあまり心配なさらないでください」
ヨンホ「すっかり大人ってことか」

ジウンはヨンホの前の皿から、粥を一匙口に入れた。「Ma’amのお母さんの料理食べたら、Ma’amに会いたくなったな」

ジウン「Oh, my venus♪」

#大事なタイトルをジウンが最初に言っちゃったという…ォオ~!!(゚Д゚ノ)ノ

ヨンホ「(睨む)俺のだからな」

「行ってくる」ヨンホは立ち上がった。

ジウン「?」
ジュンソン「人って変わるもんだな」

+-+-+-+

ジュウンは痛む足を引きずりながら、それでも業務を始めていた。
「足、大変ですね…」心配そうに秘書のヒョンジョンが入ってくる。

ヒョンジョン「かなりひどいんですか?」
ジュウン「ううん、何日か気をつけてればいいって」
ヒョンジョン「あ、午前の会議なんですけど、なくなりました」
ジュウン「どうして?」
ヒョンジョン「副代表がいらっしゃってなくて」
ジュウン「どうしたの?」
ヒョンジョン「昨日は何もおっしゃってなかったんですけど、電話にもお出にならないんです」
ジュウン「…わかりました。何かあるんでしょ」

「コーヒーお淹れしますね」ヒョンジョンは部屋を出て行った。

ジュウン「どうしたんだろ…。(首を横に振り)ネズミがネコのこと考えても仕方ないわ」

+-+-+-+

理事長室へ入ってくると、ミン室長はピンクのバラを一輪、そっとデスクの上に置いた。「公式初出勤、お祝い申し上げます、理事長」

0186

ヨンホ「はぁ、朝から惑わせるんだな」

0187

#朝から惑わせるのは、シャツのボタンを外して仕事をするあなたです。

小さく微笑むと、ヨンホは目の前の水の入ったコップにバラの花をひょいと挿した。

ミン室長「スキャンダルに関しましては、広報部と法務部で書面にて処理中でして、度を超した憶測につきましては、法務部にて強硬な対処を予定しています」
ヨンホ「…。」
ミン室長「外部での騒ぎについてはある程度収拾がつきましたが…」
ヨンホ「内部のことは僕の役割でしょう。世襲で就任したのは事実なんだから」

「来年の事業企画書です」ミン室長が持って来た資料を差し出す。

ミン室長「それから… 会長がカン・ジュウンさんのことをご存知でいらっしゃるようです」

「…。」ヨンホは黙って頷いた。
そこへノックの音がする。

ミン室長「理事の皆様が午前の会議にいらしています」
ヨンホ「お招きしてください」

ミン室長がドアを開けると、チェ理事を先頭に理事たちがゾロゾロと入ってきた。

+-+-+-+

「では、これで」手際よく会議を済ませると、理事たちが一斉に立ち上がる。
「いや、さっき話したように」チェ理事だけがまだ話し足りない様子で一人苦笑した。

デスクへ戻ったヨンホの元へ近づき、チェ理事は話の糸口を探る。「理事は昨日今日鍛えた体じゃないな」

チェ理事「10年前の僕の姿とそっくりだ」
ヨンホ「?」
チェ理事「ゴルフはやります?ゴルフ。一度スカッと打ちに行かないとね」

ヨンホは腕を組み、若干愉しげにチェ理事を見上げた。「僕は直接ぶつかる運動が好きで」

0188

チェ理事「…。(頷く)」
ヨンホ「打つよりも持ち上げる方が好きですしね」
チェ理事「…。」

「では」そう言ってヨンホは手元の資料に視線を落とした。
それ以上話は続かず、チェ理事はただ頷いて退散するしかなかった。

+-+-+-+

お昼ごはんの野菜をかじっているところへ、ジュウンの携帯にメールが入った。

コーチ(メール)「ごはんは?」

彼女は手に持っていたお弁当を机に置く。「(メール)たった今食べ終わりました!」

ジュウン(メール)「タイミング良すぎ!」

そこまで打って、彼女は携帯を机に置いた。「待ってた感じになっちゃったかな?」

コーチ(メール)「ビデオ通話しなきゃいけないな」

ジュウンは笑った。「電話に出なきゃいいんだもん♪」

コーチ(メール)「足は?」
ジュウン(メール)「すっかり良くなって、慎ましく座って仕事をしてますよ。ホントです^^」

そこへノックの音がした。
「えぇ、ヒョンジョンさん」そう言って顔をあげると、ジュウンは固まった。「!!!」
そこで微笑んでいたのは、ヨンホだ。

ヨンホ「”慎ましさ”の歴史を塗り替えましたね、カン弁護士」

0189

口をポカンと開けているジュウンは、怪我した足をデスクの上に投げ出しているという、実に”慎ましい”格好だ。

ヨンホ「全部食べたなんて嘘を」
ジュウン「…。」

ヨンホは時計を見た。「昼休みはまだあるから、出ましょう」

ジュウン「…。」
ヨンホ「?(手をヒョイヒョイ)」
ジュウン「何だ…。本物?!」

+-+-+-+

白いコートの超イケメンにエスコートされて出てきたジュウンは、同僚たちの注目を浴びた。

ジュウン「足より心のほうが落ち着かないわ」
ヨンホ「カン・ジュウンの心も僕次第、カン・ジュウンの足首も僕次第。忙しいな、全く」

廊下を歩いていると、向こうから秘書のヒョンジョンがやって来た。

ジュウン「ヒョンジョンさん」
秘書「あ、先生」

ヒョンジョンは不思議そうにヨンホを見た。

ジュウン「(ヨンホに)一緒に働いてるヒョンジョンさん」

「はじめまして」ヨンホは優しく微笑みかける。「カン弁護士をよろしくお願いしますね」
「選挙にでも出るんですか?」ジュウンがぼやいた。

ジュウン「ところで、どこに行くんです?」
ヨンホ「(小声で)始めたら… 最後までやらなきゃ」

「残りの”心地よく艶めかしい夜”を」この間のめくるめく瞬間がジュウンの頭に蘇る。

ジュウン「(ニヤニヤ)昼間っから?」

+-+-+-+

ジュウンが連れてこられたのは… ダイエットを始める時に来た痩身センターだ。
嫌々計測を受けながらも、ジュウンはつい数カ月前、ここへ無理やり連れてこられたときのことを懐かしく思い出した。

0191

計測結果を手に出てきたヨンホが言う。「さぁ、次のコース」

ジュウン「まだ?!何ですか?」
ヨンホ「血を調べなきゃ」
ジュウン「(逃げる)」
ヨンホ「(捕まえる)行こう!」
ジュウン「あ、そうだ!今日相談がたくさんあるんだった!早く帰らなきゃ」
ヨンホ「チョ・ヒョンジョンさんが午後まで相談はにないって言ってたけど。残ったら残業すればいい」
ジュウン「嫌です!」
ヨンホ「”避けられない血だから避けるのはやめよう、お互い”」

※ 피하다(避ける)、 피(血)、 피하지 말자고(避けるのはやめよう)、 피차(お互い)これも韻シリーズ。

ヨンホ「OK?」

「オッパ~♪」ジュウンは別の作戦に出る。

ヨンホ「ダメだ、ダメ。行こう」
ジュウン「私、貧血があるんですから!」
ヨンホ「大丈夫、大丈夫だから」
ジュウン「オッパ~!」

+-+-+-+

採血を前に出産並みに緊張するバカップルに、スタッフが怪訝な顔をする。

ジュウン「針を刺すときにおっしゃってくださいね」
スタッフ「はい、わかりました」
ジュウン「(ヨンホに)あなたのせいだから」
ヨンホ「(手を握り)少しだけ我慢するんだ。(深く呼吸)上手いぞ」
スタッフ「………。」

間もなく、ジュウンの悲鳴が響き渡った。

+-+-+-+

ここで区切ります。

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