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ネイルもカンタービレ(のだめカンタービレ韓国版)あらすじ&日本語訳 3話vol.2

      2014/11/03

チュウォン、シム・ウンギョン主演、「ネイルもカンタービレ/明日もカンタービレ」(韓国版のだめカンタービレ)3話後半です。
イキイキとした台詞のやりとりを混じえながら、あらすじを追っていきますね。

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ネイルは学内のベンチで居眠りをしていた。
そこへそーっと近づいてくる人影が。
ネイルの顔にラクガキを始めたその瞬間、待ち構えていたイラクが飛びかかった。「捕まえたぞ!」

「キャーッ!」黒メガネに黒マスクのその男は、素っ頓狂な悲鳴を上げた。

犯人のリュックを奪い取り、中身を地面にすっかりぶちまけると、そこには写真がたくさん入っている。

036

ネイル「私の写真…」
犯人「返して!」
ネイル「ごめんなさい。私はもう結婚を約束したオラバンがいるんですぅ。私たちは別れられないの!」
犯人「チャ様はあんたみたいなのに興味ないわよ!!!」
イラク「チャ様?」

※ユジンの苗字を取って、차느님と言ってるようですね。하느님(神様)と掛けたのかなぁと。

「これは?」ネイルが拾い上げたノートには、ユジンの顔のスケッチが現れる。「オラバンだけど…」
犯人は慌ててそれを取り上げた。

ネイル「あのー、先輩は男ですヨ?」
犯人「だからなに?恋する心は同じよ!」
ネイル「そうですネ。恋する心はみんな同じ…」

「お前!マ・スミンじゃないのか?!」イラクがとうとう気付き、逃げようとする犯人を捕まえる。「サングラス取ってみろ!」
「嫌ぁーーー」犯人は一目散に逃げ出した。

ネイル「ラク君の知り合いですか?」
イラク「sオケのティンパニーだ」
ネイル「!」

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泣きながらトボトボ歩くマ・スミンを、通りがかったシウォン(Aオケコンマス)が呼び止める。
大学前のカフェへ連れて来ても、スミンは泣き続けた。

シウォン「反則よ。私たちを裏切ってSオケと二股なんて」
スミン「(グスン)」
シウォン「ケーキ食べる?お腹すいたでしょ」
スミン「私、チャ・ユジンが好きなの!」

「…。」シウォンはしばらく無表情でスミンを見つめた。「何を今さら」

スミン「?」
シウォン「それだけ顔に出てりゃ誰だって分かるわよ。団員たちだって皆知ってるわ。チャ・ユジンが現れるたびに目で追っちゃって」
スミン(グスン)」
シウォン「何にする?チーズ?チョコ?」
スミン「チーズケーキ…」

シウォンが立ち上がる。

スミン「私のこと…」
シウォン「?」
スミン「変だと思わないの?」
シウォン「私はヒョナが好き。キム・ヨナのこと愛してるわ。私、変?」

スミンはぶんぶんと首を横に振った。

シウォン「人間も音楽も、好きならそれでOK。好きになっちゃったものはどうしようもないでしょ」

ケーキを取りに向かう頼もしいシウォンの背中を眺め、スミンはまだ泣き続けた。

+-+-+-+

「マ・スミンのヤツ、そんなふうには見えなかったのに、怖いよな」歩きながらイラクが呟く。

イラク「バナナの皮に弓矢、弁当を入れ替えて水まで掛けるなんてさ。一日じゅうお前をつけ回してやってたってことじゃねーか」
ネイル「…。」
イラク「はぁ、誰かを好きになったら、人間ってそこまでなるものか?よりによってお前に嫉妬するとは… 考えただけでも笑っちまうな。だからオレは恋愛しないんだ。まともな人間を一瞬で馬鹿に変えちまう」

「ソル・ネイル、オレさ」イラクが黙っているネイルに呼びかける。

イラク「そんなことに感情を無駄遣いするより、人間の純粋な魂と精神で紡がれるクラシックに身を投じるぜ!」

「ラク君」ネイルが口を開いた。

イラク「ん?どうした?」
ネイル「愛の偉大さを知らないラク君はホントに… 愚か者デス」

「じゃあ」絶句するイラクを残し、ネイルはぼんやりと立ち去った。「はぁ…愛って…」

イラク「はぁ、あいつまたどうしちまったんだ?」

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「ミルヒ、待ってくだサイ!!!」オケの練習に向かおうとしたシュトレーゼマンをネイルが引き止めた。
彼女はシュトレーゼマンの足元にひざまずく。

ネイル「お願いデス。友達でしょ?ベストフレンド。先輩を転科させてあげてくださーい!」
ミルヒ「…。」
ネイル「ダメなら、一回だけでも指揮させてください。そうしたら、ミルヒもきっと気が変わりマス」
ミルヒ「ベイビちゃんにこんなことされたら、心が痛みます」
ネイル「それなら先輩にチャンスくださいヨ!」
ミルヒ「アイツは!…指揮をするには人徳が足りません」
ネイル「でも、ミルヒはしてるじゃないでスカ!」
ミルヒ「…。」
ネイル「…。」
ミルヒ「ベイビちゃんが何と言おうと、それはダメです!」

ミルヒは追いすがるネイルを残し、扉を開けた。

ネイル「聞いてください!先輩はホントに上手くやりますからー!」

彼女はハッとシュトレーゼマンのデスクを振り返った。
そこには… 彼がさっき持って出ようとしていた、総譜と指揮棒が置いたままになっているではないか。

ネイル「!」

ネイルの顔が輝いた。

037

#3番♪

+-+-+-+

「先輩!早く行きましょ、早く!!!」ネイルはいつものベンチにいたユジンの腕を掴むと、大急ぎで走りだした。

ユジン「どこ行くんだよ?!」

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Sオケのメンバーが集まっている練習室に、ネイルが入って来た。
一緒に引っ張って来たのは…ユジンだ!

ネイル「皆さん、今日は先輩が指揮します!」
メンバー「?」
ネイル「ミルヒが… えっと教授が先輩に指揮を任せたんですヨ」
ユジン「何だって?」

一番後ろで、ティンパニのスミンが飛び上がらんばかりに狂喜した。

「これが指揮棒と総譜です」ネイルは勝手に持ち出してきた必須アイテムをバッグから出す。

ユジン(心の声)「オレが… オレが指揮するって?本当にオーケストラの指揮が出来るのか?」

「お前、総譜読めんのか?」団員が声を上げた。

ユジン「あぁ。スコアリーディングは出来る」
ネイル「(イライラ)一生懸命勉強したんですから!」

「そうだぞ」イラクが立ち上がる。

イラク「教授が任せたって言うんだから、理由があるんだろ」

「コンマスとして歓迎するよ、チャ・ユジン」イラクが握手の手を差し伸べた。

ユジン「コンマス?」
イラク「うん♪」
ユジン「指揮者の代理であり、団員のリーダーである首席バイオリン奏者が…お前だって?」

彼らの間で、ネイルが二人を握手させる。

イラク「それがオレだっつーの はははっ」
ユジン「(絶句)」
ネイル「あ、先輩、ベトベン交響曲3番ですネ」

ユジンはさっそく指揮台にあがる。「みんな練習してきたのか?」

女子団員「しましたよぉ。この間の集まりで曲を決めたから」

ネイルは練習室の隅っこの椅子に腰を下ろした。

『ベートーベン交響曲3番「英雄」
壮大な気性と強大な個性を見せてくれる曲だ。
シュトレーゼマンの選んだオーケストラは、
英雄をどんな旋律に描くのだろうか』

+-+-+-+

扉の前にどっかりと置かれていたソファを、警備員が総出で退かせた。
扉の向こうから閉じ込められていたシュトレーゼマンが出てくる。

#この部屋に備わっているトイレに入っただけだったみたいですね。

彼はデスクの上の物が無くなっているのに気づいた。「ふむ」

シュトレーゼマン「アイツ、女の子を盾にワタシの指揮棒を盗んだのか。オマエはオシマイだ」

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038

「オレの初めてのオーケストラ。生まれて初めての指揮だ」ユジンは指揮棒を構えた。
ユジンの指揮棒に合わせ、メンバーたちが音を鳴らす。

ユジン(心の声)「最悪」

039

ユジン(心の声)「これがオーケストラって言えるのか?あのジジイ、学校中のヘタクソをかき集めたんじゃねーか!」

精一杯我慢したところで、ユジンは不意に指揮棒を下ろした。「…。」
イラクが慌てて団員たちに発破をかける。「ちゃんとやれよな。初めてにしてもバラバラすぎる」

イラク「英雄ってのはな、雄大で壮大なんだ。ソウルをババっと込めてだなぁ」

「おい、コンマス」ユジンが冷たく口を開く。

イラク「はい!コンマスのユ・イラクですっ!」
ユジン「一番の問題はお前だ」
イラク「!」
ユジン「間違いだらけじゃないか」
イラク「…。」
ユジン「第2バイオリン、お前ホントに音大生か?第2ホルン、長いff(フォルテッシモ)ですぐに切るな。第2クラリネット、音外してばかりだ。ビオラ、ひとりで音でかすぎ」

しょんぼりした空気が急速に広がる。

ユジン「ティンパニー」
スミン「?!」
ユジン「…少しだけ抑えて」
スミン「(ニコニコ)」

「10分休憩して、最初からもう1回」ユジンは淡々と告げた。

+-+-+-+

突然現れた意外な指揮者に、休憩中のメンバーたちは興奮を抑えられずにいた。

ビオラ奏者「怒り方も超セクシー♥」

色めく者あり、叱られて面白くない者あり。
いずれにしてもSオケはざわついていた。

+-+-+-+

練習再開だ。

途中で演奏を止めると、ユジンは顔をしかめる。

ユジン「第2クラリネット、音をぶちぶち切るなって言ってんだろ。第2ホルン、また遅れた。チェロ、音程上げろって何回言えば分かるんだ!ビオラ、ひとりだけ音がでかすぎるって言ってんだよ!」

練習室の空気が再び張り詰める。

ネイル「先輩、耳いいなぁ。だれの音だか全部わかるんだ~」

そこへ、そっと入って来たシュトレーゼマンは、何も言わず、ネイルの隣に腰を下ろした。

ネイル「ミルヒ!!!」

シュトレーゼマンは「シッ」と人差し指で合図し、練習を眺める。

ユジンは少し演奏を進めては、また首を横に振って止めた。
そこへシュトレーゼマンが立ち上がる。

シュトレーゼマン「ワタシから盗んだ総譜と指揮棒で、ずいぶん楽しんでいるようですネ」
ユジン「!」
シュトレーゼマン「こんな大胆なマネをする学生には、どんなバツをくだしましょうか。」

詰め寄るシュトレーゼマンに、慌ててネイルが駆け寄る。

ネイル「先輩、ごめんなさい。ミルヒ、私がやったんです。先輩は悪くありません」

ネイルの言葉に耳を貸さず、シュトレーゼマンは冷たい目でユジンを見据えた。

シュトレーゼマン「1週間、チャ・ユジン君を… 副指揮者に任命しましょう」
ユジン「!」
ネイル「!」
シュトレーゼマン「チャンスをあげますから、やってみなさい」

オケメンバーの中にも女子を中心に笑顔が溢れる。

040

シュトレーゼマン「1週間後にも進歩がなければ、そのときは副指揮者の地位は剥奪、転科は諦める。約束できますか?」
ユジン「…。」
シュトレーゼマン「イヤなんですか?」
ユジン「いいえ!やります!1週間、今とは違う演奏を創りだしてみせます」
シュトレーゼマン「…。」

+-+-+-+

総譜と指揮棒を手に、ユジンは外へ出て来た。
歩き出した彼の顔から、次第に笑みがこぼれる。
厳しい条件はあるにせよ、これは大きなチャンスだ。
ワクワクしてたまらず、彼の歩く足はどんどん早くなった。

「おめでとうございまーす!」後ろから両手を広げて走ってきたネイルを、ユジンは素早く避けた。

ユジン「接触禁止だって言ったろ」

おいかけっこする彼らのそばで、掲示板を数人の学生が囲んでいた。

041

『韓音音楽院
オーケストラ秋季定期公演会
プログラム
ベートーベン交響曲3番「英雄」
ドボルザーク交響曲9番「新世界」
2014.10.27(月)』

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042

マンションに帰ると、ユジンはさっそくピアノの前で総譜を研究しはじめた。
ネイルが”ご飯と缶詰”の「精魂込めた手作りご飯」を持って来ても目もくれない。
あっち行けと指で合図され、ネイルはシュンとして引き下がった。「黙ってますから…」

+-+-+-+

翌日。練習室にSオケメンバーが顔を揃えた。

ユジン「教授の総譜をベースにして、パート別に曲を分析しておいた。役立つはずだ」
イラク「おぉ~。さすが天才は違うな。何でもすぐだ。コンマスの親友になる資格は十分だな」

「皆しっかりやれよ!」イラクが全員に声を掛ける。「分かったな?」

全員「お前こそちゃんとやれ!」(←多分

「始めよう」ユジンが指揮棒を構えた。

+-+-+-+

043

#可愛いねー♥

「こんにちは!」コントラバスと一緒に頭を下げたミニを、カフェの主人…ユジンの母は慌てて支えた。

ミニ「バイトの募集広告を見たんです」
ユジン母「重くないの?近頃は皆ハードケースなのに」
ミニ「それが… 壊れたまま修理できなくて。バイト募集のチラシを見て来たんですけど」
ユジン母「えぇ、やるといいわ。カウンターのバイトなの。5時から11時まで。時給は書いてあった通りよ」
ミニ「ありがとうございます!」

またコントラバスがミニと一緒に頭を下げる。

ユジン母「とりあえず楽器を置いたら?」
ミニ「このまま学校に行かなきゃいけないんです。5時までに来ますね」

ミニはコントラバスを抱き上げ、たくましく歩き出した。

+-+-+-+

夜。

ユジンは眠れずに起き上がった。
指揮のことが頭から離れない。

彼は寝室を出た書斎スペースで楽譜を開いた。

044

+-+-+-+

朝が来た。

「エスプレッソ」カフェのカウンターで注文するユジンの後ろで、誰かの声がした。「胃を痛めるわ。これからは果実茶にしなさい」

ユジン「?」

彼に微笑んだのは…母親のソニョンだった。

ユジン「!」

+-+-+-+

二人はテーブル席に並んで腰を下ろす。

母「親子なのにコーヒーを飲みに来なきゃ会えないなんて。オープンしたってメール送ったのに、どうして無視したのよ」
ユジン「もともとメール見ないから」
母「…。」
ユジン「けど、何でよりによって大学の前なんだ?」
母「息子の近くにいたくて」
ユジン「そういう関心は小さい頃に向けて欲しかったね」
母「あのときは忙しかったじゃない。今からたっぷり向けるわよ、関心」

「お断り」ユジンは手のひらで母を制した。「今はオレが忙しいんだ」

045

母「ホントに忙しいみたいね。ちゃんと食べてるの?私より料理の上手い子が、こんなにヤツレちゃって」
ユジン「別に… ちょっと…どうにかしててさ」
母「え?」
ユジン「”デリケートに、力にみなぎって、大胆に…” 総譜どおりにやろうとしてるんだけど、一週間じゃ足りないよな」
母「あんた、ご飯は食べてる?」

「また来る」ユジンは立ち上がった。
母は思わず伸ばした手をかろうじて引っ込めると、ニッコリ微笑んだ。

母「気が向いたらいらっしゃい」

+-+-+-+

学内を歩くシュトレーゼマンの前に、彼を待っていた学生が現れる。

シウォン「こんにちは!私、オーケストラのコンミス(=女性のコンマス)、チョン・シウォンです」
シュトレーゼマン「Oh!初めまして、シウォン嬢」

「では」立ち去ろうとしたシュトレーゼマンを、シウォンは慌てて引き止めた。

シウォン「練習の日程をご相談したいんです、教授」

「Oh!」シュトレーゼマンがどこかを指さす。

シュトレーゼマン「ちょうどあそこにSオケのコンマス、イラク君が来ますネ!」

イラクがやって来て頭を下げた。

シュトレーゼマン「(シウォンに)練習については、こちらと相談してくだサイ」

それだけ言うと、シュトレーゼマンはさっさと去って行った。
「教授、僕たち練習は…」まだ声をかけようとするイラクの腕を、シウォンが乱暴に掴む。

シウォン「私、チョン・シウォン」
イラク「(腕イター)」
シウォン「うちのオケのコンミスよ」
イラク「あぁ!あのチョン・シウォンか」
シウォン「教授が全部任せてるみたいだけど、練習状況を教えて。教授のスタイルとか選曲の趣味とか」
イラク「一緒に練習してないから知らねーって」
シウォン「ライバルでもないのに何で隠すのよ?」
イラク「ホントだって。初日からチャ・ユジンが副指揮者になったんだ」
シウォン「ピアノ科のチャ・ユジン?」
イラク「(笑)あいつ、オレの親友なんだけどさ、類は友を呼ぶってヤツ?何でもデキんだぞ、オレみたいに」
シウォン「ピアノ科が指揮してるって?」
イラク「うん♪」

046

「もっとマシな嘘つきなよね」笑っていたシウォンが真顔になった。

イラク「ホントだってば!何で人の言うこと信じないんだ?」

シウォンはムッとしたように背を向け、彼の前を去った。

#いい感じ♪

+-+-+-+

シュトレーゼマンは部屋のカーテンを開け、外を眺めた。

シュトレーゼマン「もう通り過ぎたのカナ?今日は一度も見かけなかった…」

「誰をお探しですか?」背後で誰かの声がして、シュトレーゼマンは驚いて振り返る。「はっ!!!」

そこには学長ミナが立っていた。
照れて俯くシュトレーゼマンに、ミナは戸惑ったように微笑む。

二人は緑豊かな学内をゆっくり歩いた。

学長「お忙しい方を無理に訪ねて来たんじゃないかしら」
シュトレーゼマン「いつも忙しいんですが、ちょうど今は退屈していたんですヨ」
学長「良かったわ。実は… フランツの本心を知りたくて…」
シュトレーゼマン「えっ♥本心?」(←可愛いすぎる

シュトレーゼマンの心は喜びに膨れ上がった。「私の本心が…どうして気になるんでスカ?」

学長「すみません。学長として… なんです」
シュトレーゼマン「…。」

047
学長「本校のオーケストラのためにフランツをお呼びしたんですが、そちらが寂しい思いをしていまして」
シュトレーゼマン「Sオケも私のオーケストラですヨ」
学長「分かっています。スペシャルなオーケストラを作ってくださってありがとうございます。でも、フランツの計画が知りたいんです」
シュトレーゼマン「ワタシがミナの期待を裏切ると思っているんデスか?」
学長「あ…」
シュトレーゼマン「もしかしてワタシがミナを困らせているのでスカ?」

「そんなはずが!」学長は慌てて否定する。

学長「老婆心で余計なことを言ってしまいましたわ」
シュトレーゼマン「…。」

「はぁ、キレイ」学長は景色に視線を移した。

学長「今の季節が一番キレイなんです」

「あぁ、キレイ!」少し高い枝に手を伸ばした拍子によろめいた学長を、シュトレーゼマンはさっと抱きとめる。「あっ」

学長「…。」
シュトレーゼマン「…。」

#あかん、この御二方、甘酸っぱすぎる(笑

シュトレーゼマン「話がないのなら…」
学長「実は!」
シュトレーゼマン「…。」
学長「個人的な…お願いがあって」
シュトレーゼマン「(嬉)」
学長「チャ・ユジンは才能ある学生です」

「よろしくお願いします!」学長ミナは深々と頭を下げた。

シュトレーゼマン「…。」

+-+-+-+

一人の婦人が勇ましく学内に現れた。
「学長、オーケストラをもう一つ作ったそうですね」教授会に参加したその女性は、この大学の経営のトップ、理事長だ。

学長「シュトレーゼマンの要請です」
ト教授「予算不足です。後援金にも限界がありますから」
理事長「ト教授はそればかりね」
ト教授「…。」
理事長「教育をお金と結びつけてはいけないわ」

理事長は学長を振り返る。「ソン学長は提案をお持ちなんでしょうね」

理事長「メディアへの露出だとか」
学長「シュトレーゼマンはメディアとの接触を避ける方です」
理事長「世界的な巨匠をなぜ隠すんです?我々の文化水準を疑われるだけだわ」
学長「もともと変わった方ですので」
理事長「確かに。スペシャルオーケストラを作るところを見ると、納得はいきます」
学長「…。」
理事長「今回の定期公演にどちらも出演させてください。そこで決定しましょう」

+-+-+-+

指揮台の上で、今日もユジンは首を横に振った。「何度言えば分かるんだ、このバカどもが!!!」
「頭おかしいんじゃない?」何度も怒られているビオラ奏者が小声でささやく。

ネイル「女の子たちが先輩を見るのはイヤだけど、悪口言われるのはもっとイヤだな…」

「コントラバス、一人だけ走ってリズムを見だしてる」ユジンの視線の先にいたのは…ミニだ。

#その前の練習から一度映ったけど、唐突な登場だねぇ
最初から「ミニいないなぁ」ってチェックしてたのに。まぁバイトだったんだろうけど。

ユジン「あと一日だ。期限は明日なのに、音はだんだん悪くなってる。分かるか?」

+-+-+-+

最初からユジンをよく思わないメンバーは、いよいよ苛立ちを募らせていた。

男子団員1「あんな癇癪持ち、なんで女子に人気があるんだ?あいつら脳ミソあんのかよ?」
男子団員2「プライドがないんだろ。怒っても素敵だって?顔さえよけりゃいいんだ」
男子団員1「おい、顔ならお前のほうがイケてるだろ。けど、身長がちょっと…な」
男子団員2「確かに、スタイルだけならお前だって負けてないな。服のセンスもいいし」

「なぁ、オレたち…」一人がふと呟く。

男子団員2「チャ・ユジンのこと引っ掛けてやるか?二度と偉そうに出来ないように」

+-+-+-+

「どんどん音が悪くなってるだろ!」練習が再開されても、状況は変わらなかった。

そこへ、さきほどトイレで悪巧みをしていた男子団員が視線を合わせた。

「オーボエとクラリネットを、ほとんどわからないところで入れ替えるんだ。チャ・ユジンのヤツ、絶対に気づくもんか。恥をかかせてやる!」

ユジン「もう一度」

ネイルの隣でシュトレーゼマンが見守る中、再び演奏が始まる。
途中でユジンとシュトレーゼマンの表情が変わった。

ユジン「!」

突然ユジンが総譜を楽譜台から放り投げる。

ユジン「…。学習能力ゼロ。指示は無視。今度はバカな嫌がらせか?」

パチパチパチ!
拍手をしながら立ち上がったのはシュトレーゼマンだ。

ユジン「?」

「そこまで」シュトレーゼマンは皆の前へ出てくる。

シュトレーゼマン「チャ・ユジン君、もうワタシが来ましたから、降りてくだサイ」
ユジン「教授、あと一日…」
シュトレーゼマン「降りてくだサイ」

「…。」仕方なくユジンが指揮台を降りると、入れ替わりにシュトレーゼマンが上がった。
彼は団員たちに向き直り、静かに口を開く。

シュトレーゼマン「気分を変えて、もう一度最初から始めてみましょう。ユ・イラクくん」
イラク「?」
シュトレーゼマン「ボーイング(=弓さばき)のことは気にしないで、もっと楽しそうな音出して。いつものソウルですヨ」
イラク「はい!」
シュトレーゼマン「第2ホルン、Oh、風邪を引いているんですね。今日はあまり無理をしないで^^」
ホルン奏者「はい^^」
シュトレーゼマン「クラリネット、そのリードは変えたほうがいいですヨ」
クラリネット奏者「はい、教授!」
シュトレーゼマン「ビオラのお嬢さん、ワタシも惚れてほしいですネ」
ビオラ奏者「教授は私のタイプじゃないんですよぉ」

シュトレーゼマンが飛ばした投げキッスに、皆から自然と笑いが漏れる。
一気に和やかになった練習室を、ユジンは無言で眺めた。

シュトレーゼマン「英雄はベートーベンがナポレオンに捧げるために作った曲デス。トコロが、革命主義だと思われていたナポレオンは皇帝に即位しました。それを聞いた途端、ベートーベンはタイトルを英雄に変えたんです。ベートーベンは剣ではなく、五線紙の上の音符で革命を起こしたのでしょう」

「ははははは」シュトレーゼマンは話しながら楽しそうに笑い声を上げる。

シュトレーゼマン「ワタシたちの”英雄”をハジメましょう」

シュトレーゼマン指揮による演奏が始まった。

ユジン(心の声)「あいかわらずヘタはヘタだ。けど、違う。別の音を出してる。ただあの人が振るだけで」

048

ユジン(心の声)「この人は… 本物の巨匠だ」

+-+-+-+

「定期公演の結果で決めるなら、公正でしょう?」教授会を終えると、理事長はまだ学長に圧力を加えた。

理事長「一つの大学に二つのオーケストラ、学生たちの不安を煽るだけです。皆のことを考えれば心が痛むけれど、一つは解散しなければ」
学長「!」

+-+-+-+

演奏を終えると、シュトレーゼマンは指揮台の上でユジンに微笑んだ。「ゲームは終わりです」

ユジン「…。」
シュトレーゼマン「チャ・ユジン君、アナタは失格デス」
ユジン「!」
シュトレーゼマン「副指揮者の地位を剥奪します。今すぐ出て行ってくだサイ」

ユジンが絶望に固く目を閉じる。

シュトレーゼマン「ワタシのオーケストラから!」

「…イヤです」ユジンが静かに言った。

ユジン「明日までは僕に任せるとおっしゃいました」
シュトレーゼマン「…。」
ユジン「明日までは僕のオーケストラです」

040

+-+-+-+

ここでエンディングです。

曲は違えど、Sオケの練習シーンはほぼ原作通り。
ポイントおさえてあって良かったデス。

ト教授のキャラがどんどん変わっていくのが心配…。
予算がないとかハリセンに言わせるなよー

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