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夜警日誌あらすじ&日本語訳18話vol.2

   

チョン・イル、チョン・ユンホ(東方神起ユノ/ユンホ)出演、「夜警日誌」18話の後半です。 あらすじの中で表情や心の動きも拾いながら、台詞もまじえて詳細に翻訳していきますね。

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「お前、気でも狂ったのか!」自分の体から追い出されたまま、本物のキサン君はやりたい放題の偽物に訴えた。

キサン君(魂)「スリョン嬢を後宮にするなどと!それで領相が反乱でも起こしたらどうするのだ!」
キサン君(偽)「それなら領相の首を斬り、反乱に加わった者は三族を滅すればいいだろう」

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「不安だ」キサン君(魂)はぶつぶつと呟き、落ち着かずに歩きまわった。
そこへサダムの声が聞こえる。「殿下、サダムにございます」

偽物に頭を下げるサダムを、目の前で本物のキサン君は寂しげに見つめた。
「呼んでもいないのに、どうした?」偽物は気の乗らない様子で身を起こす。

サダム「領相の令嬢を後宮になさると聞きました」
キサン君「お前に何の関係がある?」
サダム「領相の令嬢と殿下の気は、相克の関係(=互いに相容れない関係)ですので、殿下の陽の気が消尽するのではと憂慮しております。その代わり、亥月亥日亥時の巫女をお迎えください」

「あぁ、そうか」に偽キサン君が思い出したように起き上がる。

キサン君「前に言っていたあの巫女だな」
サダム「はい、殿下」
キサン君「お前は余を隅々まで操れると…そう思っているのであろう?」
サダム「?」
キサン君「蒼天塔を建てるような大きな事から、身の周りの個人的な事まで。何でもお前の舌先三寸で事が運ぶとな」
サダム「…はい?」

「そんなわけがなかろう!」キサン君は一喝した。

キサン君「鬼神が本当に人間より強ければ、お前が私の座にいるはずだ」
サダム「…。」
キサン君「お前は余が死ねといえば死ぬ蛆虫のような奴だ」

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「…。」サダムの顔が屈辱に震える。「殿下!」

キサン君「人間界で一番強いのは、鬼神などではない。権力だ!」
サダム「!」
キサン君「まさに朝鮮の王、余のこと!!!」

「殿下」サダムは震える声で話を続けた。「三亥の巫女は月光大君の寵愛する女です」

キサン君「何と?月光が寵愛する女?」
サダム「はい、さようでございます」

「そうか」キサン君は再びゴロリと横になり、呑気な笑い声を上げる。「それは面白そうだ」

サダム「…。」

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サンホンは皆の前で小さな木箱を開けた。

リン「それが絵にあった武器ですか?」

「そうです」まだ全快していない体で、サンホンは少し気だるそうに頷いた。
彼は箱のなかから小さな茶色い布袋をそっと取り出し、リンに手渡す。

サンホン「月光鏡です。月の気を受け、遁甲の術を破壊します」

袋の中から青く光る銅鏡が現れる。

リン「これですか」

サンホンは黙って頷き、箱のなかから別の武器を取り出す。

サンホン「これは副護軍に」

ムソクが受け取ったのは、小さな蓋のついた四角い壺だ。

ムソク「これは何ですか?」
サンホン「鬼出粉です。雷に打たれたナツメの木を燃やし、その灰で作ってあります」

※雷に打たれたナツメの木は、身に付けると邪気を祓うといわれる

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サンホン「壊れた鬼針盤を直すまでの間、鬼出粉で鬼神が見えるようになるはずです」
トハ「私も行って偽物を捕らえます」
リン「お前はここにいるんだ。偽物とお前を混同したら大変なことになる」

「我々を信じてお待ちを」ムソクもトハに頷きかける。

トハ「そうします」

サンホンが彼らを見て穏やかに微笑んだ。「私はなかなかの新人夜警師たちを迎えたようです」
彼らの間を温かい空気が流れた。

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暗闇に紛れ、リンとムソク、サゴンが昭格署に近づいた。
「?」サゴンは何かを踏んだのに気付き、足を止める。

護符だった。

サゴンがそれを拾い上げると、みるみるうちに霧が立ち込める。
次の瞬間、彼らは森の中にいた。

サゴン「結界だったか…」

そこへ現れたのは、死んだ夜警師たちの霊だ。
「急に怨霊が現れたな」リンは刀を抜く。

リン「鬼針盤なしで大丈夫か?」

ムソクは何も見えない空間に素早く視線を走らせる。「大君こそ上手くおやりください」
彼は腰につけた鬼出粉の壺を手に、先陣を切って駈け出した。

「鬼出!!!」辺り一帯に鬼出粉を撒き、後ろを振り返ると、ムソクの後ろにずらりと霊が現れる。
ムソクはかたっぱしから彼らに刀を振るった。

「ここは我々に任せて、進んでください」サゴンがムソクに加わると、残されたリンは結界の護符に四寅斬邪剣を突き立てた。

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結界を破り、リンは昭格署の祠堂へと足を踏み入れた。
そこには誰もおらず、祭壇の前に祈祷に使う道具がいくつか置いてあるのが目に入る。
九尾狐の尾、そして… 綺麗な装飾が施された髪飾りだ。

リン「これで偽のトハを作ったのか」

それらを手に外へ出ようとしたところへ、誰かが入って来た。「!」

トハ…か?
彼はトハの髪を結んでいる帯を見る。
青い髪留めだ。彼はほっと息をついた。

#もう一度観返したんですが、18話冒頭で出会った本物&偽物トハは、二人共編んだ髪の先にリボンを付けていませんね。後になって、地下室の杖を持ちだした偽トハは赤いリボン、サンホンの怪我で駆けつけたトハは青いリボンになっています。これはちょっと分かりづらすぎるよ。

リン「トハ、どうして来たんだ?」
トハ「心配になって、じっとしていられなかったんです」
リン「サダムが戻ってくる前に、早く行かなければ」

リンが外へ出ようとすると、トハは突然彼の持っていた九尾狐の尾を奪いとった。

リン「!」

その瞬間、彼女はその手でリンに殴りかかる。
リンは咄嗟に避け、トハの腕を掴んだ。

リン「トハ、どうしたんだ?」

「…。」トハはもう片方の手のひらで思い切りリンの胸を突く。
「うっ!」呻き声を上げ、リンは壁際の棚へと倒れこんだ。

#殴りかかってきた腕を掴んだ時点で、「お前、偽物か!」って言うと思ったら…。

外へ飛び出したトハを、リンは追いかける。

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二人は全力で夜の草むらを走り抜けた。
リンが追いついてトハに飛び掛かり、二人揃って地面に転がると、先に起きたトハがリンの上にまたがり、首を締める。

リン「!!!」

苦しさに耐えながら、リンは月を覆う雲が途切れるのを確かめ、腰帯の内側から月光鏡を取り出した。
そして、地面に落ちている九尾狐の尾に反射光をあわせる。
九尾狐の尾から煙が上がった。

次に、リンはその鏡を自分の首を締めているトハに向ける。
トハの顔から白く不気味な別の顔が見え隠れする。彼女は悲鳴を上げ、倒れた。

リンは立ち上がり、四寅斬邪剣を抜くと、地面に座り込むトハに向けた。
「正体を暴いてやる!」リンが刀を振り上げた瞬間、トハは叫んだ。「守るとおっしゃったではありませんか?」

リン「!!!」

すがるような目で見上げるトハを前に、リンは動きを止めた。「…何だって?」

トハ「いつまでも一緒にいようって…そうおっしゃいました」
リン「…。」

剣を握るリンの手が、迷いで揺らぐ。

トハ「お忘れになったのですか?大君」
リン「…。」

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到底トハに剣を振り下ろすことが出来ず、リンはゆっくりとその手を下ろした。
立ち上がったトハは、彼の頬にそっと手を伸ばす。

トハ「本当に… お忘れになったのですか?」
リン「…。」

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迷いを払拭出来ないまま、リンはまっすぐなトハの瞳を見つめた。
トハが腰から密かに小刀を取り出し、リンに突き刺そうとしたその瞬間…!

「鬼滅!!!」突然後ろを駆け抜けたムソクが、トハを斬り捨てた。

トハ「あっ!」

地面に倒れたトハは、みるみるうちに黒い屍となる。

ムソク「…。」
リン「…。」

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ようやく我に返っても、リンはあまりの衝撃に声を発することも出来なかった。

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サダムが祠堂へ駆けつけた頃には、時すでに遅し。
祭壇の前に置いてあったはずの道具は跡形もなく、床には争った跡が残っていた。

サダム「なんという奴ら!大胆にもここへ侵入して我が秘術を破るとは!!!」

サダムは怒りを爆発させる。

サダム「夜警師の奴ら、一人残らず処断してやる!蒼天塔の柱に、夜警師たちの血を捧げるのだ!!!」

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夜警師たちは無事仕事を終え、宿の地下室へ戻った。

リン「九尾狐の尾は燃やしました。遁甲の術で人を惑わせることは、もう出来ないはずです」

「ご立派です」待っていたサンホンがホッと息をつく。

サンホン「サダムにはここが知られたわけですから、虎視眈々と機会を窺うことでしょう。今後はさらに気をつけなければなりません」

「いつだって歓迎ですよ」勝利に気を良くしたサゴンが武器を片手に大口を叩く。
ムソクもサゴンの言葉に小さく微笑んだ。

サンホン「副護軍」
ムソク「?」
サンホン「あなたの功績は大きい」
ムソク「くださった鬼出粉のお陰です」
リン「左道と聞くだけで身震いしていた副護軍が、今に最高の夜警師になるかもしれませんね」

皆の笑顔に、ムソクも笑みを見せた。

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トハは橋の真ん中に腰を下ろし、ぼんやりと物思いにふけっていた。

#また橋か

そこへ現れたリンは、どこか寂しそうなトハの横顔に柔らかく微笑んだ。
彼は黙って彼女の隣に腰を下ろすと、祠堂から持ちだした彼女の髪飾りを差し出す。

リン「こんなものをそこらに落として歩くから、遁甲の術に掛かったりするのだ」

「あっ!」トハは髪飾りに驚いて声を上げると、バツが悪そうに受け取った。

トハ「私って…そういうところがあって」

リンは少しからかうようにトハの顔を覗きこむ。「連れて行かなかったから、怒っているのか?」

トハ「ち、違います!そんなんじゃなくて… 夜警団に私があまり役に立てていない気がして」

「あぁ。お前があまり役に立っていないのは確かだ」リンがさらにからかう。

トハ「…え?」

愉しげに見つめるリンに、トハは拗ねて視線を逸らす。
リンは懐から赤い帯を出し、唐突にトハの手首に巻いた。
トハが長年大切に持っていた、リンの両親の形見だ。

リン「これを付けておけよ」
トハ「?」
リン「お前を見分けられないようなことが、二度とないようにな」

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トハは手首の赤い帯を見つめた。

リン「これからもっと大変な日が来る。これがお前を守ってくれるはずだ」

トハは代わりに鈴輪を出し、リンの手に掛ける。

リン「これは…お前にとって大切な物じゃないか」

驚くリンに、トハはうんうんと頷く。

トハ「だから…。大事だから大君に差し上げるんです」
リン「…。」

トハは急に照れくさくなり、わざとらしく咳払いをした。
リンはニッコリ笑い、不意にトハの肩を抱き寄せる。

トハ「!」

驚くトハの顔を間近で確かめると、リンは嬉しそうに夜空を見上げた。

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台の上に寝かせた梅蘭房主ヨンウォルを前に、サダムは術を試行した。
気を失ったままヨンウォルが苦しみ、彼女の周りを黒い妖気が渦巻く。
サダムの意に反し、ヨンウォルの体は再び台の上に沈んだ。

サダム「肉体と魂がもつれてしまった。体がヨナの魂を受け入れることが出来なかったのだ」

「このままでは狂気に荒れて何をするか分からぬ。縛っておけ」サダムはホジョに命じた。

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部屋の外へ出てきたサダムにヨンウォルの秘書が尋ねる。「房主様はいかがですか?」

サダム「私の命令なしに一歩でも誰かを入れたら、お前の命は無事では済まぬぞ」
秘書「!!!」
サダム「私の命令だけに従うのだ」

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赤い包みを開いたスリョンは、中の人形が黒く変貌しているのに驚愕した。

スリョン「これは…どうなっているの?!」

そこへ訪ねてきたのはトハだ。

「何の用?」スリョンにそう言われて腰を下ろすと、トハはまっすぐスリョンを見つめた。

トハ「この間のことを訊きに来ました」
スリョン「…。」
トハ「私を倉庫に閉じ込めましたね。なぜそんなことを?」

「何のことか全く分からないわ」スリョンは冷たく目をそらす。
トハはふと卓上に置いてある小さな人形に気づく。「これは…」

スリョン「!」

スリョンは慌てて人形を包み、手元へ引っ込めた。

トハ「ひょっとして…!お嬢様はサダムと通じていらっしゃるのですか?!」
スリョン「…。」
トハ「偽物と入れ替えるために私を閉じ込めたんですか?!」
スリョン「何を言っているの!」
トハ「お嬢様がお持ちの物は、呪術を掛けるときに使う物です」
スリョン「…。」
トハ「お嬢様のように純粋な方がこんな物をそばに置かれれば、大変なことになります!」
スリョン「訳のわからないことばかり言うのね。それよりも、自分がした約束を忘れないで。大君のことで、私に心配を掛けるようなことはないと言った約束よ!いいわね?!」
トハ「…はい。それなら、お嬢様も約束してください。これ以上サダムに近づかないと」
スリョン「!」

「…帰りなさい」トハの訴えに答えることなく、スリョンは顔を背ける。

「…。」トハは仕方なく、部屋を後にした。

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帰ってきたトハの前に現れたのは、梅蘭房主の秘書だ。

秘書「房主様がお呼びよ。ついて来なさい」

「え?」一度は驚いたものの、トハは努めて心を落ち着かせた。

トハ「何の御用でお呼びなのですか」
秘書「この間あなたに世話になったから、お礼がしたいとおっしゃっているの」

トハは頷いた。「私も確かめたいことがあるんです。行きましょう」

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一人でヨンウォルの部屋までやって来たトハは、中にはいって目を見張った。

トハ「房主!!!」

誰もいない部屋に、ヨンウォルが台の上に寝かされ、手足を厳重に縛られていたのだ。

トハ「一体どうしたのですか!」

ヨンウォルはまるで息絶えているかのように生気がなく、トハの呼びかけにも反応しない。「房主!」

トハはふと気配を感じ、ゆっくりと視線を上げた。「?」
その瞬間、後頭部を一撃され、その場に崩れ落ちる。

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ホジョは気を失ったトハを担ぎ、梅蘭房を出た。
その様子をこっそり窺っていたヨンウォルの秘書は、居ても立ってもいられず、ホジョがいなくなった隙にヨンウォルの部屋へ向かう。

秘書「房主様!一体どうなっているのですか!」

秘書の声に、ようやくヨンウォルはぼんやりと目を開けた。

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ヨンウォル「解いて頂戴」

縄を解かれ、ヨンウォルは起き上がった。

秘書「道流様が房主様を閉じ込めるなんて!」

その途端、ヨンウォルは無表情で秘書の首を締めた。

秘書「!!!どう…して…」

腕一本で秘書の首を締めあげたまま、ヨンウォルは立ち上がる。
声にならない呻き声を上げ、秘書の体が宙に浮いた。
そして…
次の瞬間、どさりと床に落ち、そのまま動かなくなる。

ヨンウォルは表情一つ変えず、部屋を出た。

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祠堂へ連れて来たトハに、サダムがさっそく術を掛ける。
起き上がったトハは、どこか抜け殻のようで、元の彼女とは違っていた。

サダム「月光大君、夜警師たちよ…。私に逆らった代償を受けるがよい」

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夜の宮廷内を彷徨っていたソン内官と左相(霊)は、向こうを通り過ぎる人影にぎょっとして立ち止まった。

サダムとトハだ。

不穏な空気を感じ、二人は彼らの後を追う。

左相(霊)「あれはトハじゃないか?」
ソン内官「?」
左相「あの子が宮廷に何の用だろう?」

サダムとトハは廊下を進み、階段を上がっていく。

ソン内官「あれは… 私の内官としての経験から察するに… つまり…」
左相「つまり何だ?焦れったい!」
ソン内官「あれは… 大変!早く大君に知らせなきゃ!」

「どうしよう!」ソン内官は駈け出した。

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大殿に連れて来られたトハは、キサン君の前に立っていた。

キサン君「月光の寵愛する女だと聞いたが、なるほど人並みならぬ美貌だな」

キサン君がニヤリと笑うと、サダムはそのままそっと後ろに下がり、トハを残して消えた。

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「何です?それは」リンが大切そうに抱える桃色の包みについて、ムソクは一応尋ねた。

#だってー。どう見ても「聞いて欲しそうだから、義理で聞いてやった」感じでしょ(笑

リン「トハにあげる贈り物だ」
ムソク「贈り物?」
リン「気になるか?」
ムソク「…。」
リン「これが何かと言うとだな…」

リンはニヤリと笑い、ムソクの耳元に顔を近づける。「君は知らなくていい」
ムソクは嬉しそうなリンをジロリと見た。

ムソク「言わなくて結構。知りたくありませんので」

再び二人が歩き出したところで、向こうの角からソン内官たちが走ってくるのが見えた。
「?」妙に慌てた様子に、リンは首を傾げる。

ソン内官「大君様、トハが!トハが!」
リン「トハがどうした?」
ソン内官「…。」
リン「一体どうしたんだ!」
ソン内官「えーとですね、つまり…」

左相(霊)も困ったようにリンを見つめる。

リン「さっさと言わぬか」
ソン内官「サダムがトハを殿下の寝殿に連れて行ったんです」
リン「…何だって?サダムが?」

話の内容がわからないムソクが、驚いてリンを振り返る。

ソン内官「どう考えても殿下の夜伽をさせるようです」
リン「!!!…夜伽?!」

#正確には합궁(合宮)と言っています。要するに行為そのもののことです。

愕然と立ち尽くすリンに、ムソクが尋ねる。「何の話をしているのですか?」

リン「殿下が… トハを寝殿へお呼びになったらしい」
ムソク「…。」

思わず駆け出そうとしたとき、リンの腕をムソクが掴んだ。

ムソク「駄目です。王の命令なしに寝殿に入ることは出来ません」
リン「それではトハをこのまま放っておけと言うのか!」
ムソク「…。」

ムソクの手を払いのけ、リンは駈け出した。
その拍子に地面に転がったトハへの贈り物を、ムソクは拾い上げる。
刺繍の施された赤い靴だった。

ムソク「…。」

ムソクはリンの後を追って駆け出した。

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悲鳴が響き渡る。
人々が夢中で逃げ去ると、その後から誰かの影が浮かび上がった。

ヨンウォルだ。

爪の鋭く尖った指先からは、赤黒い血がポタポタと滴る。
目はまるで狼にように青白く光った。

ヨンウォルがやって来たのは宮中だ。

灯りのついた部屋の前へ音もなく忍び寄ると、彼女は入り口を守る女官たちを絞め殺す。

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キサン君はゆっくりと楽しむようにトハの上衣の紐を指先で解く。
衣服の前がはだけ、白い胸元があらわになった。

キサン君「…。」

トハはまるで人形のように、されるがままだ。

チョゴリを脱がせ、華奢な肩が露出したところで、不意に誰かの声がした。「おやめください!」

キサン君「?!」

御簾をくぐり、乗り込んできたのはリンだ。

リン「トハは駄目です。殿下!」
キサン君「月光、狂ったか!」

キサン君は立ち上がると、刀を抜き、リンの首に突きつける。

キサン君「王の命令もなく寝殿に入るのは大逆罪だと知ってのことか!」

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「…。」リンは黙って座っているトハに視線を移す。
再び顔を上げた時、彼の目は悲しく光っていた。

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ここでエンディングです。

夜警日誌のキャラの中で誰か一人演じるとしたら、私は断然ヨンウォルさんがいいわ…なぁんて思った18話でした。
なんやそれ♪

トハの偽物が消えたと思ったら、今度は間髪入れずに本物のトハの傀儡化?
忙しいったらありゃしない。
霊に憑依されてリンがおかしくなった16話あたりから、考えつくことじゃんじゃん入れてきた感じですね(笑

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