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トライアングル16話あらすじ&日本語訳vol.2

      2014/06/30

ジェジュン、イ・ボムス、イム・シワン、ペク‥チニ出演「トライアングル」16話の後半に進みます。

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客の元を回って外へ出てきたミン社長とヒョンタクの前に、不意に男たちが立ちふさがる。
お馴染みコ・ボクテ組の力自慢たちだ。

「何だ?お前ら」進み出たヒョンタクを、男は問答無用で殴り飛ばす。

ミン社長「…。」
男「コ会長がお呼びです」
ミン社長「偉そうに人を呼び出すんじゃないわよ!会いたいならそっちから来なさい」

男はヘラヘラと笑みを浮かべる。

男「(となりの部下に)社長をお連れしろ」
男2「はい」

腕に手を掛けた男にミン社長が平手打ちを食らわせると、男はミン社長の腹を一発殴った。
ミン社長は声も出せず、うずくまる。
そのままミン社長とヒョンタクは連れ去られた。

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薄暗い工場の中で、ミン社長はコ・ボクテと対峙する。

ミン社長「コ・ボクテ!あんた、何の真似よ!!!うちのチョリョンさんが知ったら、タダで済むと思うの?」
コ・ボクテ「お前の執念深さはよく知ってる。お前の夫ユク・チョリョンのことも気にはなるな」
ミン社長「…。」
コ・ボクテ「だがな、今そんなものを気にしてる余裕はない」

床に転がされたヒョンタクが苦しそうに呻いた。

#ヒョンタク、原色着てないと誰だか分からん(笑)

コ・ボクテ「今から俺が尋ねることだけに答えろ。それ以外は口を閉じることだ」
ミン社長「…。」
コ・ボクテ「まず、ホ・ヨンダルとチャン・ドンスが実の兄弟だというのは、一体どういうことなのか、それから話せ」

「…。」ミン社長は固く口を閉じ、ぷいっと視線を逸らした。
ゆっくりミン社長に近づいたコ・ボクテは、黙ってミン社長の頬を打つ。

ミン社長「!」
コ・ボクテ「何度も言わせるな!余裕が無いと言ったろ!!!」

目を見開いて凄むコ・ボクテを見上げ、ミン社長は唇を噛み締めた。

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チャンボンに呼ばれ、ヨンダルがレストランにやってくると、もう一人、見知らぬ紳士が彼を待っていた。

チャンボン「君に先生を付けようと思ってね」
ヨンダル「?」
チャンボン「カジノについて、あらゆることを教えてくれる個人教師というわけだ」

「自己紹介を」チャンボンの言葉に、男性が口を開いた。

ピーター・ムン「名前はピーター・ムンです。ラスベガスのカジノで30年働きました。ディーラーから始まり、フロアマネージャー、ピットボス、理事に至るまで経験したので、カジノについて私ほど詳しい人は稀でしょう」
チャンボン「ユン・ヤンハの君への態度を見ていると、君もしっかり準備をしていないとやり返されそうだ。空いた時間に勉強しなさい」
ヨンダル「はい」

ピーター・ムンが分厚い封筒を差し出す。

ピーター・ムン「現在のテジョンカジノの問題点を分析したレポートです。お読みになれば役に立つでしょう」
ヨンダル「ありがとうございます」

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テジョンカジノの執務室へ戻ったヨンダルは、さっそく受け取った資料を元に勉強に勤しんだ。

そこへ電話が鳴る。

ヨンダル(電話)「えぇ、社長」

相手はミン社長だ。

ミン社長「コ・ボクテが釈放されたって知ってるの?」
ヨンダル「…いいえ」

ミン社長は無事に彼女の事務所へ帰っていた。

ミン社長「私、あいつに拉致されて、とんでもない侮辱を受けたわ」
ヨンダル「!」

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ヨンダルはすぐにミン社長の元へ駆けつける。

#何かホッとした(笑)力になってくれるヌナの元へすぐに駆けつけるヨンダル^^

ヨンダル「どういうことですか?」
ミン社長「あいつ、あんたとチャン班長が実の兄弟だって聞いて驚いたみたい」
ヨンダル「…。」
ミン社長「確かに… お父さんを殺した当の本人なんだから、驚いて当然だわ。二人のいきさつを話せって責め立てたのよ」
ヨンダル「何て言ったんです?」
ミン社長「私は知らないって撥ね付けたわよ。それにしても、コ・ボクテのヤツ、まともな目じゃなかったわ」
ヒョンタク「死ぬかと思ったぞ。今度はお前を狙ってくるに違いない」
ヨンダル「…。」

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会長室で考え事に耽るコ・ボクテの元へスチャンが戻ってくる。

スチャン「会長、ホ・ヨンダルがテジョンカジノの理事になったそうです」
コ・ボクテ「そりゃどういうことだ?あいつがどうして?!」
スチャン「テジョンカジノに資金を提供したアン・チャンボンが出した条件が、ホ・ヨンダルを理事にすることだったそうで」

#こういうところなのよ。視聴者はもうよ~く知ってることを、劇中のまだ知らない登場人物に説明する台詞で何度も聞かされる。このドラマ、これの繰り返し。
少し前に出てきた、コ・ボクテがスチャンに「ヨンダルとドンスが兄弟だとさ」ってわざわざ説明するシーンもいらない。

「苦難続きだ」コ・ボクテは溜息をついた。

コ・ボクテ「ユン会長とユン・ヤンハは一体何をしてるんだ!」

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若い女性たちが山ほど集まるクラブで、ヤンハは一人テーブルでぼんやりしていた。
そこへ、ラスベガスから戻ってきたという、例の財閥令嬢がフロアから戻ってくる。

娘「出ましょうか?」
ヤンハ「いや、大丈夫」
娘「私といるの、嫌でたまらないでしょ」

「たまらないってほどじゃない。ただ面白くはないな」ヤンハは彼女と目も合わせず、ただ空間を見つめた。

娘「他に面白い女の子がいるんですか?」
ヤンハ「…。」

ハッとしたようにヤンハが彼女を見ると、「いや」と再び目を逸らす。
彼女は不意にヤンハの首に腕を回し、口づけた。

ヤンハ「…。」
娘「これでも面白くない?」
ヤンハ「キスじゃ何とも。寝ればどうだろうな」
娘「それなら行きましょ♪」
ヤンハ「?」

ヤンハはキョトンとして彼女を見ると、思わず笑う。

娘「どうしたの?」
ヤンハ「お前、ちょっと気に入った」
娘「だんだん面白くなって、私のこと気にいるはずよ」

娘がニッコリ笑ってフロアに出て行くのを、ヤンハは眺めた。
そこへ彼の電話が鳴る。
画面の『コ・ボクテ』の文字に、ヤンハの目が憂鬱になった。

ヤンハ(電話)「はい」
コ・ボクテ(電話)「今どこだ?会って話がある」
ヤンハ「今度にしましょう。今そんな気分じゃないんです」
コ・ボクテ「気分がどうこう言ってる場合じゃないぞ!ホ・ヨンダルのことだ。すぐに会わなきゃダメだ!」
ヤンハ「…。」

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ヤンハがコ・ボクテの元に到着した。

ヤンハ「何事です?」
コ・ボクテ「ホ・ヨンダルがテジョンカジノに入ったそうだな」
ヤンハ「…。」
コ・ボクテ「どういうつもりであいつを受け入れた?今すぐあいつを追い出せ!」

「あいつが自分の足で出て行かない限り、どうしようもないんですよ」ヤンハが苦い表情を浮かべる。

コ・ボクテ「それならどんな手を使ってでも、自分の足で出て行かせろ!!!」

激昂するコ・ボクテを、ヤンハが不思議そうに見つめた。

ヤンハ「どうなさったんです?」
コ・ボクテ「ホ・ヨンダルはチャン・ドンスの実弟だ」
ヤンハ「!」
コ・ボクテ「あいつ、ナイフを手にテジョンカジノへ乗り込んだんだ」
ヤンハ「…。」

+-+-+-+

「いくらなんでもひどいんじゃないか?」ヤン社長はチャンマダムに訴えていた。

ヤン社長「今までチャンマダムのために時間を使い、金を使い、気持ちまで全部捧げたのに!そんな俺を差し置いて、何であんな悪どいゴロツキに惹かれたりするんだ?!」

マダムはうんざりしてヤン社長を見上げた。

マダム「はぁ、全く…。そんなんじゃありませんよ」
ヤン社長「何が違うんだ!昨日だってウンソン食堂で一緒に飯食ってるの見たぞ」
マダム「私を監視してるんです?ストーカーじゃあるまいし、何をなさるんですか」
ヤン社長「チャンマダムが好きだからだろう!」
マダム「…。」
ヤン社長「これは息子のジャンスも知らないがな、3番通りの角に5階建てのビルがあるだろ。あのビルは実は俺のだ」

「それは本当?」マダムが鏡から顔を上げる。

ヤン社長「嘘言ってどうする?俺にはチャンマダムを好きになっていいくらいの甲斐性はあるぞ」
マダム「あの建物、値段がガーンと上がりそうだけど?」

「もちろんさ」ヤン社長は嬉しそうにチャンマダムの手を取る。

ヤン社長「俺たちが上手くいけば、あの建物はチャンマダムの名義にしてやってもいいんだ」

ヤン社長の言葉に、マダムは豪快に笑い声を上げる。
そこへマンガンが慌てた様子で入ってきた。

マンガン「チャンマダム、大変だ!」
マダム「今度は何?」
マンガン「セクセク派のヤツらが乗り込んできて暴れてる」
マダム「!」

慌ててモニターを覗くマダムの目に、木刀を手に暴れている男たちの姿が映った。

マダム「あいつら何考えてんの?!」

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男たちは派手に暴れていた。
客を追い払い、ゲームのテーブルを丸ごとひっくり返す。

マダム「ちょっと!あんたたち何の真似よ!!!」

出てきて大声を上げたチャンマダムに、男たちはニヤけた。
いつものコ・ボクテの部下たちだ。

男「見りゃ分かるだろ」
男「今日からここは俺たちセクセクの物だ」

「おい!」チャンマダムを制し、マンガンが前に進み出る。

マンガン「誰の勝手で言ってんだ!」
男「俺の勝手だ!」

男がマンガンを殴り飛ばす。

#ついさっきもどこかで見たばかりの光景だよね。これ…。

「こいつら気が狂ってるわ」マダムが食って掛かるのを、ヤン社長が止めに入った。
男の大声が場内に響き渡る。

マダム「…。」

そこへ、奥からゆっくり登場したのは… マンボンだ。

#場内ハゲ坊主だらけ。

マンボン「お前ら、ここをどこだと思ってんだ?」
男「お前、何者だ?」
マンボン「俺か?ハン・マンボンだ」

男が吹き出す。

男「ハン万本だか、ハン千本だか、俺の知ったこっちゃない」

「失せろ」男はマンボンを手で追い払う。

「田舎のチンピラじゃ俺のこと知らないかもしれないがな」マンボンが体を起こし、男に近づく。

マンボン「無知も罪だ」

「何だと?」襲いかかろうとした男を、マンボンが素早く殴り飛ばす。
次の瞬間から、代わる代わる襲いかかる男たちを、マンボンは鮮やかに叩きのめした。

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「次に罰を受けたいのはどいつだ?」中央で睨みをきかせるマンボンに、男たちはたじろぎ、ゾロゾロと逃げ出した。

マダム「(マンボンに)大丈夫ですか?社長さん♥」
マンボン「チャンマダム、怪我はないか?」
マダム「私は大丈夫ですぅ♥」

「はははっ」マンボンは陽気に笑った。

マダム「汗かいてるわ♥」

「あの蛸入道め…」さらにいい感じになった二人を遠目に眺め、ヤン社長は悔しそうに手をこまねいた。

+-+-+-+

ジョンヒはロビーでファランを呼び止める。

ジョンヒ「私が辞表を出した件… どうなりました?」
ファラン「まだ決済が下りてないみたいだけど」
ジョンヒ「申し訳ないですけど、なかったことにしていただけませんか?」

ファランがニヤリと微笑む。

ファラン「どうしたの?ラッキーカジノとの話がうまく行かなかった?」
ジョンヒ「いいえ、そうじゃなくって… ここで働こうと思ったんです」
ファラン「いい判断だわ。本部長との噂を随分気にしてたんだろうけど、それって自慢にはなっても足かせにはならないでしょ?」
ジョンヒ「…。」
ファラン「私から取り消しておくから、心配しないで」
ジョンヒ「ありがとうございます」

+-+-+-+

階段を降りて来たヨンダルは、下から上がってくるジョンヒに気づき、足をとめた。

ヨンダル「…。」
ジョンヒ「…。」

何からどう言えばいいのか、二人は言葉もなく、しばらく見つめ合う。

ジョンヒ「お元気そうですね」

「えぇ」ヨンダルは小さく頷いた。

ジョンヒ「お兄さんはどうなったんですか?」
ヨンダル「まだ意識が戻らないんです」

「早く回復するといいですね」ジョンヒが俯く。

ヨンダル「…。」
ジョンヒ「もう… 家には戻らないんですか?」
ヨンダル「業務を覚えるのに、このところ忙しくて」
ジョンヒ「…。」

寂しそうに俯くジョンヒを、ヨンダルはじっと見つめた。
ジョンヒは気を取り直して顔を上げ、笑顔を見せる。

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ジョンヒ「いくら忙しくても、ご飯はちゃんと食べて、無理しないでくださいね」
ヨンダル「…。」

もう一度ニッコリ微笑みかけると、ジョンヒは彼の横を通り過ぎて行った。

ヨンダル「ジョンヒさん」
ジョンヒ「?」

階段を一段上がったところで、ジョンヒが振り返る。
ヨンダルはまっすぐに彼女を見上げた。

ヨンダル「俺が戦わなきゃならないこの汚い泥濘に、ジョンヒさんを引きずり込みたくないんです」
ジョンヒ「…。」
ヨンダル「待っててくれとは言えないから、俺のことは忘れてください」
ジョンヒ「…。」

しばらく考えると、ジョンヒは力強い視線で再びヨンダルに向き直る。

ジョンヒ「いいえ。今私にできる事は、ただこうやって見つめること、ただこうやって待ってること… それ以外に何も出来ないのが悔しいです」
ヨンダル「…。」
ジョンヒ「その戦い… 早く終わらせてください」

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背を向け、ジョンヒが階段を上がっていく。
ヨンダルはその静かな後ろ姿を見送り、じっと一人、そこに立ち尽くした。

+-+-+-+

「ホ・ヨンダルとチャン・ドンスが兄弟だって?」ユン会長は目を丸くした。

ヤンハ「はい。ホ・ヨンダルの本名はチャン・ドンチョルです」
ユン会長「…。」
ヤンハ「ホ・ヨンダルは間違いなく父さんと僕の首を狙い、ナイフを忍ばせてここへ入ってきたんです。いくら資金に困っていても、今すぐ追い払うべきです」

「自分の懐へ入ってきたものをなぜ追い払う?」ユン会長はそれでも余裕の笑みを見せる。

ユン会長「そんなに自信がないのか?」
ヤンハ「…。」
ユン会長「チンピラだクズだと言ったのはお前だ。そんなヤツを押さえられずに慌ててどうする?」
ヤンハ「…。」
ユン会長「あいつがどんなナイフを忍ばせていようと、お前が先に刺せば済むことだ」
ヤンハ「…。」

#ヨンダルからコ・ボクテへ、コ・ボクテからスチャンとヤンハへ、ヤンハからユン会長へ…。
伝言ゲームか?!
君たち今度からメールで一斉送信にしなよ。付き合ってられない…。

+-+-+-+

ヨンダルの執務室のドアがノックされる。
入ってきたのはジュノだ。

ヨンダル「どうした?」
ジュノ「今度の業務報告会、会長ご自身がいらっしゃるそうです」
ヨンダル「いつも参加されるのか?」
ジュノ「いいえ。どうも理事の業務能力をご覧になりたいようですね」

「分かった」ヨンダルが頷くと、ジュノは頭を下げ、背を向ける。

ヨンダル「ジュノ」
ジュノ「はい」
ヨンダル「お前がくれた報告書、助かったよ」

ヨンダルの言葉に、ジュノの顔が嬉しそうにパッと輝く。
「ありがとうございます」ジュノはもう一度頭を下げ、退室した。

一人になり、ヨンダルは再び手元の資料を広げる。
のんびりしている暇はなかった。

#何の仕事してるのか、さっぱり分からんけどね。

+-+-+-+

事務所へやって来たヤン社長は驚いて立ち止まった。
ジャンスとジェリーが二人共スーツでキメていたのだ。

ヤン社長「おい、お前ら何やってんだ?結婚式でもあんのか?」
ジャンス「何が結婚式ですか。父さんの息子ヤン・ジャンス、出世しに向かうんですよ!」

「出世だと?」ヤン社長が笑い飛ばす。

ヤン社長「ヨンダルを見て夢でも描いたか?」
ジェリー「社長!これは夢うつつじゃない。本当の夢です!」

「本物の夢!!!」エネルギーの溢れ出したジェリーが掛け声を上げる。
「行くぞ、ジェリー!」二人は手に手を取り、出陣した。

ヤン社長「あいつら何だ?変なもんでも食ったか?」

+-+-+-+

シネは今日もドンスのそばで目覚めない彼の世話をしていた。
布団をかけ直そうとしたとき、彼女は驚いて手を止める。

シネ「!」

彼の指が微かに動いたのだ。

シネ「ドンスさん!ドンスさん!」

彼女はドンスの肩をゆすり、声を掛けた。

ドンス「…。」

彼女の呼びかけに… 彼は一瞬うっすらと目を開くと、またスッと閉じる。

シネ「ドンスさん!私よ!私が分かる?!」

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ドンスは再び虚ろに目を開けた。
彼女の声がする方に、ゆっくりと視線を動かす。

シネ「ドンスさん!」

彼の視界にぼんやりとシネの姿が映った。

シネ「私よ、ドンスさん!」
ドンス「…。」
シネ「私が分かる?!」

彼が目を開き、再び目を閉じるたび、シネは無我夢中で声を掛ける。
彼の視線は次第にしっかりと… 彼女を捉えた。

+-+-+-+

忙しく資料に目を通すヤンハの元へ、会長が到着したとの知らせが入る。
「分かりました」ヤンハは机の上の資料をまとめ、緊張を高めた。

階段を降りて来たヨンダルは、そこで待っていたジャンスたちと落ち合う。

ヨンダル「行くぞ」
ジャンス「なぁ、ヨンダル。俺たちが一緒じゃ、かえって足手まといにならないか?」
ジェリー「そうだよ。兄貴が望むなら、俺たちは抜けたっていいんだ」
ヨンダル「いや。お前らにはやってもらうことがある」

3人は揃って歩き出した。

+-+-+-+

ジャンスたちを伴って会議室へ入ってきたヨンダルに、すでに着席していた職員たちの視線が一斉に集まった。
「何ですか?その人たちは」怪しむ声が飛ぶ。

ヨンダル「会長に直接ご報告します」

ヨンダルはジャンスたちを一番後ろの席に控えさせ、自分の席につく。
ヤンハは彼らの様子を無表情で見守った。

ほどなくユン会長が入室し、会議が始まる。

ユン会長「始めよう」

緊張が高まる中、まずピルサンが話し始める。

ピルサン「テジョンカジノのオープン以来、年平均30%の売上増加を継続して来ました。しかし、この3年間、年平均4%程度に終わり、今年はマイナスが出る展望です。今日のこの席は売上が停滞している原因を分析し、対策を練る場です」

+-+-+-+

一方、ミン社長は夫を慕う男たちを集め、盃を交わす。

ミン社長「刑務所にいるあなた方の兄貴分からの伝言よ。これからコ・ボクテとの戦いを始めるわ!」

「姐さんの言葉が聞こえたか?」隣に控えるマンボンが号令を掛ける。

マンボン「戦争だ!」

「はい!兄貴!」男たちが口を揃えた。

+-+-+-+

意識を取り戻したドンスは、ベッドから起き上がっていた。

シネ「コ・デチョル、知ってるわよね。あの男がドンスさんを襲ったの」
ドンス「あいつはコ・ボクテの手下だ」
シネ「知ってるわ。それでコ・ボクテを殺人教唆で緊急逮捕までしたの。だけど、コ・ボクテの嫌疑を証明するコ・デチョルを見つけられなかったのよ」
ドンス「コ・ボクテならすでに殺してるだろう。痕跡もなく処理してるはずだ」
シネ「…。」

「テジョンカジノはどうなった?」ドンスが話題を移す。

シネ「あそこにはヨンダルさんが行ってるわ」
ドンス「良かった。俺がこのザマじゃ戦うことも出来ない」

ドンスがホッとしたように頷く。
「ドンスさん」しばらく彼を見つめると、シネは静かに口を開く。

ドンス「?」
シネ「ヨンダルさん、記憶を取り戻したの。兄弟の名前も」
ドンス「そりゃ良かった。それなら身元照会をして、兄弟を探せるな」

「名前は何て言うんだ?」ドンスが尋ねる。

シネ「チャン・ドンス」
ドンス「?」
シネ「チャン・ドンウ」
ドンス「え?」
シネ「ヨンダルさんの名前は、チャン・ドンチョルよ」
ドンス「!!!」

ドンスが驚きで硬直する。

ドンス「ヨンダルが…ドンチョルだって?」

シネがゆっくりと頷いた。

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#つまらん!!!!!!!!!!!!!!
まさかとは思ったけど、何をさっさと説明しちゃってんの???
もーやだ 信じられへん
ついでに言うと、ヨンダルは兄貴の名前は思い出してないから!

+-+-+-+

会議ではヤンハの発表が始まっていた。

ヤンハ「売上停滞の最大の原因はマーケティングの失敗にあると思われます。皆さんご存じのように、ラスベガスのカジノは家族みんなで一緒に訪れて楽しむことができ、多様なイベントが目白押しの複合リゾートの概念です。しかし、我がテジョンカジノは未だギャンブル先行のネガティブな場所だというイメージが付きまとっています。現在建設中の遊園地が完成し、大々的なマーケティングが成功すれば、停滞している売上も再び伸びるだろうと判断します」

場内から拍手が湧き起こった。
ヤンハが席につくと、ヨンダルが口を開く。

ヨンダル「私は違う意見です」

皆の視線が一斉にヨンダルに集まる。
ヨンダルは立ち上がった。

ヨンダル「売上停滞の理由は営業戦略に問題があると考えます」
ピルサン「何を根拠にそんなことを仰るんです?」
ヨンダル「この3年間、VIPの会員は30%も減少しました。減った30%のVIP会員は、海外のカジノに流出しています。馴染の客を囲めなかったために、売上が減少したのです」

ユン会長が熱心に聞き入る。

ヨンダル「2つ目ですが、テジョンカジノに出入りするお客様のうち、外国人はほんの5%にも届きません。金を持っている中国人のお客様を誘致できなければ、これ以上売上の増加は期待できないでしょう。繰り返しますが、失った馴染客を取り戻し、金を持っている新規の客を掴んでこそ、テジョンカジノが蘇ることが出来るのです」

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ヤンハがふっと鼻で笑った。

ヨンダル「…。」

じっと考え込んでいたユン会長が拍手を始める。

ヤンハ「!」

それに安心したように、場内の参加者たちが次々に拍手を始める。
ジャンスとジェリーも大喜びで手を叩いた。

ヨンダル「外国のお客様を誘致するため、特別チームを作ります」

「挨拶しろ」そう言われ、ジャンスとジェリーが飛び上がる。
彼らはガチガチに緊張して頭を下げた。

ヨンダル「この二人はマカオでローリング事業を行っていた経験があります。マカオの上客たちを積極的に誘致してくれるでしょう」

+-+-+-+

会議を終え、ユン会長の後ろに続くヤンハの足取りは重かった。

ユン会長「一体どこを見てチンピラだクズだと報告した?」
ヤンハ「!」
ユン会長「今回の販売戦略はお前の負けだ」

淡々と言い放つユン会長の言葉に、ヤンハは思わず廊下の真ん中で足を止めてしまう。

ヤンハ「…。」

それでも彼はまだ前に進むしかなかった。

+-+-+-+

「さっきはマジで涙が出そうだったぞ!」誰もいなくなった会議室で、ジャンスたちは感激ひとしおだ。

#いや、きっと全部ピーターさんの報告書通りだけどね(こっそり

「尊敬します、ホ・ヨンダル理事」ジャンスが頭を下げる。

ヨンダル「…。」
ジャンス「愛してるぞ!ヨンダル!」
ジェリー「愛してます!」
ヨンダル「無駄口叩いてないで、マカオの上客たちを引き入れる計画でも立てろ」

「OK!」ジャンスたちは気合を入れ直した。

ヨンダルは携帯を取り出す。
メールが入っていた。

シネ(メール)「ヨンダルさん、ドンスさんの意識が戻ったわ」

ヨンダル「!」

ヨンダルは突然ソワソワと立ち上がる。
「ちょっとソウルへ行かないと」ジャンスたちの反応も待たず、ヨンダルは足早に歩き出した。

廊下を進み、もう一度メールを確かめる。嬉しそうに角を曲がる頃には、彼は駆け出していた。

+-+-+-+

シネに助けられ、ドンスは枕に持たれていた上半身を起こす。
そうしておいて、シネは枕の乱れを直した。

そこへ、ドアが開き、ヨンダルが飛び込んでくる。

ヨンダル「!」
ドンス「!」

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座っているドンスの姿に、ヨンダルが胸を詰まらせた。
言葉もなく見つめ合ったまま、病室が静まり返る。

「ドンチョル」絞りだすような声で、ドンスが呟いた。

ドンチョル「…兄さん」

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孤児院の坂で離れ離れになった兄弟は、今ようやく再び顔を合わせる。
実に長い年月が流れていた。

胸が一杯になり、ドンチョルは兄に近づくと、力の限り抱きしめた。

ドンチョル「兄さん!!!」
ドンス「!!!」

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二人にはそれ以上、言葉など必要なかった。
ただ抱き合い、二人は涙を流した…。

+-+-+-+

ここでエンディングです。

最後はストレートでシンプルで、とても良かったです。
そのために、あらかじめシネに言わせたんだろうと思いますが、それでも力抜けました…。

17話に入ったら、どうせもうドンスはピンピンしてるんでしょ、きっと(ボソッ

残るはヤンハですが… 彼は兄二人に比べて難しそう。
兄との記憶はないから再会の感動はないだろうし、仇に育てられたと知ったらどんなに苦しむか…。
辛い展開になりそうな気がしますね。
孤児院の当時の院長をシネが見つけたと言ってたので、ドンウ=ヤンハだってことは、これまた拍子抜けするほど簡単に判明しそうですが…。

今週も最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。
コメント、ブログ等でのご紹介、SNSでのアクション、とても力になっています。
心から感謝します。

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