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空から降る一億の星(韓国版)あらすじ&日本語訳 8話後編

   

ソ・イングク、チョン・ソミン、パク・ソンウン主演、tvN韓国ドラマ【空から降る一億の星】、8話の後半、詳細なセリフの日本語訳を交えながら、あらすじを紹介していきます。

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「課長!僕の話、聞いてるんですか?」知らんぷりをして車に向かうジングクに、チョロンが訴えた。

チョロン「キム・ムヨンはチョン・ミヨンと会ったことあるんですよ」

彼を残し、車は走り去った。

チョロン「ホント!どうすりゃいいんだ?理解できない。思春期かよ?!」

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ソジョンは取り残されたチョロンを寿司屋へ連れ出した。「あらまぁ!それで?」

チョロン「それでね」

ソジョンがすかさず寿司の追加を注文する。

チョロン「最初はラッキー!って思ったんですよ。朝、会いに行った人が同じビアグラスを持ってたから、ひょっとしたらと思って、イベントをやった店に行ってみたんです」

彼が訪ねたのは、アーツのバーだ。
そこで働くヒジュンに、ミヨンたちの写真を見せたのだった。

チョロン「グラスを見ろって言ってるのに、その人…」

写真を見るなり、ヒジュンは顔をしかめ、舌打ちをしたのだ。「クソッ」

チョロン「チョン・ミヨンのことを話し出したんですよ。その日、みんな酔っ払って大変だったらしいんですけど、特にチョン・ミヨンはタチが悪かったそうです。そこまではただ、あぁそうなのかぁって思ったんですけど…」

「あの日、ムヨン兄がいなかったら、俺、この女ぶん殴って捕まってましたよ」ヒジュンがそう漏らしたのだ。

チョロン「突然キム・ムヨンの名前が飛び出したんです」
ソジョン「キム・ムヨン?あのキム・ムヨン?」
チョロン「そのキム・ムヨンですよ。それで何て言ったかというと… 酔っ払ったチョン・ミヨンをキム・ムヨンが家まで送ったらしいんです」
ソジョン「わぁ、驚いた」

「だから!」チョロンの不満が蘇る。「納得できないんですよ」

チョロン「ユ課長に話したのに、あの調子なんですから」
ソジョン「そうよね。あんたがイライラするのも当然だわ」
チョロン「聞いてるのか聞いてないのかボンヤリして。この人、僕の知ってるユ課長なのかな?って、疑っちゃうくらいですよ」

そこへ、店員が追加の寿司を運んでくる。

チョロン「ペア組んでる意味あるのかなって」
ソジョン「ねぇオム・チョロン、ユ課長のことわかってる?」
チョロン「え?」
ソジョン「ああいう人はね、様子がおかしいとき、目をギューっとつぶって待ってやるものよ」

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ムヨンは病院から自宅へ戻っていた。
ソファに横になり、ぼんやりしていると、お腹の上に乗っていた子猫が急に立ち上がり、玄関へ向かう。

ムヨン「?」

外に面した窓の外を、ボブヘアの人影が歩いてくるのが見えた。

ムヨン「!」

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子猫にエサをやりに来るのは、もう日課のようになっていた。
「どこにいるの…?」子猫がエサを食べるのを眺めながら、ジンガンは呟く。
そこへ、目の前に自分とは違う影が動いた。

ジンガン「…?」

ゆっくり立ち上がり、振り返ってみる。
いや、その前にもう影の正体はわかっていた。

ジンガン「…。」

そこに立っていたムヨンの顔を見上げることもなく、ジンガンは彼の横をすり抜けようとする。
その瞬間、ムヨンは彼女の腕を捕まえ、行く手を唇で塞いだ。

ジンガン「!!!」

抵抗しようと突っ張った彼女の手も、すぐにその力を失う。
二人を午後の柔らかな日差しが包んだ。

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「…。」ジングクは放心したまま自宅のソファに身を沈めていた。
あの日のことは今でも記憶に鮮やかだ。

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大急ぎで救急病院へ駆けつけてみると、ベッドにうつ伏せになっている少年の痛々しい姿が目に飛び込んできた。
右肩と腕に包帯を巻かれている。

ジングク「!」

「先生」処置をしている医師に看護師が呼びかける。
少年が顔を上げると、ジングクは慌てて背を向け、身を隠したのだった。

~~~~

玄関の開く音に、ジングクは我に返った。
妹が帰ってきたのだ。「あぁ、おかえり」
「電気もつけないで」ジンガンが壁の電気のスイッチを入れる。

「大怪我ってわけじゃないらしい」ジングクは言った。

妹「?」
兄「キム・ムヨン。どこにいるかわからんが、きっと戻ってくる」

「うん」ジンガンは気のなさそうにうなずく。「帰ってた」

兄「帰ってた?」

ジングクは妹を部屋まで追いかけた。「ユ・ジンガン、なんで知ってるんだ?」

兄「お前まさか、あいつに会ってきたのか?」
妹「うん」
兄「お前!」
妹「帰ってきたんだからもういいでしょ」

「もう会うこともないから」そう言って、ジンガンは拒絶するように布団に潜り込んだ。「眠いの」

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兄が灯りを消して部屋を出てからも、ジンガンが目を閉じることはなかった。「…。」

~~~~

長い口づけの末、ジンガンは小さく彼を押しのけた。
「もう少しいてくれ」彼の声が、耳元で響く。

ジンガン「…。」

「会うのはこれで最後よ」そう言い捨て、彼のもとを離れたのだ。

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皆がそれぞれに眠れない夜をやり過ごそうとしていた。

ベッドの脇で、ジンガンの携帯が小さく着信を告げる。
手を伸ばし、ジンガンはメッセージを覗くと、そのまま起き上がった。
ドアを開け、部屋の外へ出る。

そこにジングクが同じく携帯を手に立っていた。「ジンガン…」

妹「!」

ジンガンは兄の胸で泣き崩れた。

兄「大丈夫さ…」

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インターネットやテレビで、スンアの死が伝えられていた。

『去る14日未明、交通事故で死亡したNJグループ、チャン・ウサン専務の車に同乗していたとされる婚約者ペクさんが、事故後4日目となる昨夜、息を引き取りました』

「聞きました?」ロッカールームで、同僚がムヨンに声を掛ける。
「えぇ」ムヨンは興味もなさそうにそう答えると、ロッカーの扉を閉め、部屋を出た。

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スンアの葬儀が行われていた。
葬儀に出掛けていったジングクを待ちながら、ソジョンとチョロンは署の中庭で溜息をつく。

ソジョン「なんてことかしら」
チョロン「ジンガンさんの友だちだなんて、知りませんでした…」
ソジョン「そんなことも知らないで、ホントに彼氏?」

「…ですよね」チョロンは言い返そうともしない。

ソジョン「もう!ジンガンが慎重だからよ。あんたたち上手くいくって」
チョロン「…。」

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NJグループ、チャン・セラン常務は、死亡した弟の秘書を正式に配下に迎えていた。
「ペク・スンアさんのことは、うまく片(かた)がつきました」さっそく秘書から報告が入る。

秘書「それでも明日出勤なさったら、常務ご自身でご確認いただいたほうが…」
セラン「結構よ。全部終わったんでしょ」
秘書「…。」
セラン「念書を書かせるとき、何か言ってた?素直に書いたの?」
秘書「はい」

病院でムヨンを保護していた彼らは、意識の戻ったムヨンを退院させるにあたって、念書を書かせていた。
今回の交通事故について、一切を口外しないと約束させたのだ。
念書にサインして拇印を押すと、ムヨンは秘書の差し出す封筒を受け取った。
中に入っていた小切手を確かめると、無造作に折りたたみ、ポケットに入れたのだ。

セラン「お金は?」
秘書「黙って受け取りました」
セラン「10億を?」
秘書「10万受け取るかのように」

セランが豪快に笑い声を上げる。「10万ウォンみたいに?」

セラン「ふふん。面白いわ」

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翌朝。

ムヨンが部屋を出ると、そこにジングクが立っていた。

ムヨン「どうしたんです?」

何かに耐えているかのように、ジングクはじっと目をつぶったままだ。

ムヨン「俺、行かないと。仕事行かないんですか?」

「お前の望みは…」ジングクの声は震えていた。「これだったのか?」

ムヨン「…。」
ジングク「お前の好きな”目には目を、歯に歯を”。こういうことなのか?」
ムヨン「…。」
ジングク「ゴロツキどもを送って暴行したチャン・ウサンはバチが当たったとしよう」

「スン…」そう言いかけて、ジングクの胸に悲しみがこみ上げる。「スンアに何の罪が?」

ムヨン「まるで俺がわざとやったみたいに言うんですね」
ジングク「そうだな。お前だってこんなことになるとは思わなかったろう」

「質問を変えよう」ジングクの目に悲しみが一層濃くなった。「こうなるとわかってたら、やらなかったか」
「さぁ」ニヤリと笑って背を向けようとしたムヨンを、ジングクがすかさず捕まえる。「こいつ!!!」

ジングク「スンアは死んだ!お前のくだらん復讐心のせいで、何の罪もない子が死んだんだ!」

「やったでしょうね」激昂するジングクを見つめ、ムヨンは静かに言った。「?!」

ムヨン「こうなるとわかってても、きっとやりましたよ」
ジングク「こいつ!!!!!お前、勝ったと思ってるんだろ!お前の悪ふざけで二人死んだのに、自分は勝ったって!自分も命を賭けたんだから公平だってな!!!」
ムヨン「あぁ」

ジングクはその拳で思い切りムヨンを殴り飛ばした。「お前は人間じゃない」

ジングク「お前が人間なら… ほんの少しでも人間なら!」
ムヨン「…どうだって言うんです?」
ジングク「…。」

ムヨンは立ち上がる。「ほんの少しでも人間なら?」

ジングク「これ以上好きにはさせん。させるものか」
ムヨン「…。」
ジングク「お前が何であろうと、誰であろうと、もう関係ない」

ジングクはよろよろと背を向ける。

ムヨン「いきなりだな」
ジングク「?」
ムヨン「俺がおじさんの何だったって言うんです?」

ジングクはぎゅっと目をつぶり、悲しみを飲み込むと、今度こそ歩き出した。

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ジンガンが出勤しようとしたところへ、兄が怖い顔で戻ってきた。

妹「なんで戻ってきたの?」
兄「あいつにもう会わないと約束してくれ」
妹「…。」
兄「それを言いに来た。あいつにとっては全ては遊びでゲームだ」
妹「!」
兄「この世に大事なものがないからって、自分の命まで掛け金に差し出したんだ」
妹「…お兄ちゃん」
兄「忘れるな。スンアはあいつのせいで死んだ。あいつが殺したんだ!」
妹「そんなこと言わないでよ」
兄「こうなるとわかっててもやるって!スンアが死ぬとわかってても、自分の命までふいにしても… きっとやったってさ!」
妹「…お兄ちゃん」

兄はそのままクルリと背を向け、走り去った。

妹「…!」

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チョロンが出勤しても、まだ向かいの席にジングクの姿はなかった。
彼は携帯を取り出し、メールを打ち始める。

『ジンガンさん、お友だちのお見送りは無事済みましたか?どう慰めの言葉を掛けていいか…』

そこへファン捜査官がファイルを乱暴に差し出した。「お前がやれ」

チョロン「(ファイルをめくりながら)これ、何もないと思いますけど」
ファン捜査官「見なきゃわからないだろ」
チョロン「事件当日、周辺車両のブラックボックス映像ですよね」
ファン捜査官「あぁ。それがどうした?」

「もうユ課長が全部…」そう言いかけて、チョロンはハッと口をつぐむ。
ジングクに見せたことは内緒だった。

ファン捜査官「?」
チョロン「僕が見ます!」

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イライラと床を磨いていた手を、ユリはたまらず止めた。
「覚えてないんです」居座っているジングクに、もう一度答える。「何回も言ってるでしょ!覚えてませんってば」

ジングク「だから俺から質問すると言ってるんだ」

ユリは溜息をついた。
これ以上抵抗してもムダだ。「えぇ。どうぞ」

ジングク「気がついてみたら、チェ・サンフンとチョン・ミヨンが言い争っているのがドア越しに見えた。そうだな?」
ユリ「えぇ」
ジングク「ということは、予め家の中にいたってことになるが、暗証番号はもともと知ってたのか?」
ユリ「えぇ」
ジングク「ミヨンの家の前の廊下に防犯カメラがあったろ。誰が映ってたと思う?」

「知るわけないでしょ」プイとそっぽを向くと、ユリは爪でガリガリとモップの柄を引っかく。
ジングクは冷静に彼女を観察した。「…。」

ユリ「知るわけないって言ってるのよ!」
ジングク「何も映ってない」
ユリ「!」
ジングク「あの防犯カメラはただの見せかけ。フェイクだ」
ユリ「…。」
ジングク「君は知らなかったろうが、現場を片付けたヤツは間違いなく知っていた。あれがフェイクだとな」

「キム・ムヨンだろ」じっと俯いているユリに、ジングクはそっと言った。

「!」ユリがハッとして顔を上げる。
「違うわ」首を横に振る彼女の声は、かすかに震えていた。「ムヨンさんじゃない」

ジングク「俺と一緒にミヨンの家へ行った日、家へ帰る君の後をつけた。夢中で逃げながらも、君は防犯カメラのない道だけを選んだ」

ジングク「その道もあいつに教えてもらったんだろ。キム・ムヨン」
ユリ「…違う!」
ジングク「あの家の暗証番号も」

「違う!違うわ!!!」ジングクの言葉をかき消すように、ユリが叫ぶ。

ユリ「こんなこと訊くために私のこと助けたの?苦しめるために?!」
ジングク「…。」
ユリ「優しい振りしておいて、コッソリ後をつけて点数稼ごうなんて!」
ジングク「…。」
ユリ「気づいてないとでも思った?私、殺してないわ。ムヨンさんでもないし、私でもない!」

「…人を殺したんだ」ジングクがポツリと言う。

ユリ「違う!殺してない!!!」
ジングク「…。」
ユリ「私、殺してないってば」

「俺が」ジングクが静かに顔を上げた。「人を殺した」

ユリ「!!!」
ジングク「君より二つ上だった時だ。それでも… やり直せる」

「俺がその証拠だ」ジングクは頷いてみせる。
ユリは硬直したまま、ゴクリと喉を鳴らした。

ジングク「これ以上時間はない。ここを片付けて、明日の朝、署へ来なさい」
ユリ「…。」

「自首するんだ」そう言って、ジングクはユリの前を立ち去った。

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ヒューイット・ヴィラ周辺の車両から収集した映像を眺めながら、チョロンは睡魔と戦っていた。
すでにジングクが全てチェックしたはずで、何ら収穫の知らせを受けていなかったからだ。

携帯にメールが入った。
ジンガンからだ。

『チョロンさん、今晩会えますか?話があるんです』

「話って?」チョロンは何気なくPCの画面に視線を戻すと、慌てて停止ボタンを押した。
少し巻き戻し、もう一度ゆっくり再生する。
傘を差した男が見える。
「!」チョロンは目を見張った。

キム・ムヨンだ!

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「やっぱり知っていらしたんですね」証拠を突きつけられ、ソジョンは窓口で小さくなっていた。

チョロン「あのとき言ってた超ビッグな証拠がコレなんでしょ?ユ課長が見つけたっていう証拠」
ソジョン「チョロン…」
チョロン「キム・ムヨンの個人データ、ください」

「えぇ、そうね」ソジョンは言われるがままにデータを出力し、チョロンに渡すしかなかった。
チョロンを見送り、すぐさまジングクに電話を入れるも、彼が応答することはない。

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『ジンガンさん、申し訳ないけど、今日は時間が取れません』チョロンから返信があり、ジンガンは一人でククス屋へ来ていた。
『だけど、美味しい夕食を』優しいチョロンからは、メールにそう添えてあった。

そこへ入ってきたムヨンが、空いていた彼女の向かい側へ座った。

ジンガン「…。」

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「話すのもヤメにしたのか」運ばれてきたククスを食べ始めたところで、ようやくムヨンが口を開く。

ジンガン「…。」

黙っている彼女を、ムヨンはチラリと見あげる。「そうなんだな」

ムヨン「なんで?」
ジンガン「あんたはなんで?」
ムヨン「俺が何?」
ジンガン「なんで平気な顔してるのよ」

「…。」ジンガンの冷たい目に、ムヨンは少し考えを巡らせた。

ムヨン「わかった。胃もたれしちまうから」

「降参」彼は少しジョークめかして手を挙げて見せた。
「…。」ジンガンは表情を変えることなく、バッグを手に席を立つ。

ムヨン「…。」

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ウォニョン印刷所の階段をあがり、屋上へたどり着くと、家の前でムヨンを待っている人影があった。
先に席を立ったジンガンだ。

「お兄ちゃんが言ってた」ジンガンの冷たい目には、同時に深い悲しみが宿っている。

ジンガン「あんたはゲームをしてるんだって」
ムヨン「…。」
ジンガン「あんたには大事なものが何もない。だから、自分の命まで掛け金にして弄んでるんだって」
ムヨン「…。」

「そうなの?」ジンガンがすがるような目で尋ねる。

ムヨン「…。」
ジンガン「だから、誰かが死んでも… それがスンアでも悲しくないの?」
ムヨン「…。」
ジンガン「だから、時間を巻き戻せたとしても… スンアが死ぬとわかってても… 自分まで死ぬとしても、また同じことをするの?」

「…。」ジンガンの目が少しずつ潤んでいくのを、ムヨンは黙って見つめた。

ジンガン「…そうなのね」

ムヨンが彼女の腕に添えた手を、ジンガンは思い切り押しのける。「スンアが死ぬとも知らずに、あんたのことばかり考えてた」

ジンガン「怖くて… 。あんたがどうにかなったんじゃないかって、もうすぐ死んでしまうスンアの病室で…」

ジンガンはぎゅっと唇を噛み締めた。「あんたが死んじゃったんじゃないかって。お願いだから帰ってきて、どうか生きていてって…!」

ムヨン「…。」

「それなのに、スンアが死んじゃった…」がっくりと項垂れ、ジンガンは涙に肩を震わせた。

ジンガン「ごめんの一言も… ありがとうも… 言えてないのに」

押しのけた彼の腕を握る手に、ギュッと力が入っていた。
抱き寄せようとそっと差し伸べた彼の手を、ジンガンはそれでも押しのける。「なんで悲しくないの?」

ムヨン「…。」
ジンガン「なんで平気なの?」
ムヨン「…。」
ジンガン「スンアが死ぬとも知らずに心配してたのに、なんであんたはその命を大事とも思わないのよ?!!!」

目の前のジンガンが泣いていることに、少なくとも彼の心はひどく傷んだ。「…わからないんだ。俺も」

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足早に階段を下りたジンガンを、ムヨンは追いかけた。
彼女の後を追いながらも、追いつけて引き止めることはできない。
悲しみに満ちた彼女の背中を見つめながら、ただ後ろをついて歩いた。

いつものウォニョンマート前の角を曲がったところで、チョロンたちを乗せた警察の車両が急ブレーキを掛けた。
「あいつじゃないか?」ファン捜査官がムヨンの姿をめざとく見つける。

ファン捜査官「キム・ムヨンさん」
ムヨン「?」

「あなたをチョン・ミヨン殺人および…」捜査官たちがムヨンを取り囲むそばで、チョロンは遠ざかっていくジンガンの背中を目で追った。

#ちらっとみただけでジンガンが泣いていることに気づくチョロン。彼が頭がよくて、優しく繊細な性格なのも、ドラマを深めてくれてると思います^^

チョロン「…。」

「あなたは弁護士を選任することができ、黙秘権を行使することが…」ムヨンの腕に手錠が掛けられる。
「ほら」捜査官に促されるまま車に向かいながら、ムヨンが最後までジンガンから目を離すことはなかった。

ムヨン「…。」

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ここでエンディングです。
最後のジンガンの悲しみの表現が素晴らしく、彼女の悲しみを目の当たりにしたムヨンの戸惑いも伝わってきます。
一番最後、ムヨンの表情が少年のようにピュアだったのが、とても印象に残りました。

 - 空から降る一億の星

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