Oh my Venusオーマイビーナス6話あらすじ&日本語訳vol.1
ソ・ジソブ、シン・ミナ主演のKBSドラマ「Oh my Venus(オーマイヴィーナス)」6話、あらすじをまじえながら、台詞を丁寧に訳していきますね、
ではさっそく~♪
「あぁ~腕も足も肩も膝も…!」ジュウンは疲れた体をぐっと伸ばしながらウォーキングマシンへ向かった。
ジュウン(独り言)「西洋人なんて皆あんなもんでしょ?私だって東洋人にしては超西洋的なんだから」
慣れた手つきでスピードボタンを押し、マシンの上で歩き始める。「一体何日いるつもりよ!」
ジュウン(独り言)「アメリカでアンナ・スーと暮らしなさい!」
+-+-+-+
今日もジュウンは一人、トレーニングを始める。
「8、9、10、11…」両手を広げて体を前傾させ、片足立ちでバランスを取る。
筋力がついてきたようで、しっかりバランスを取れるようになっていた。「12…」
そのとき…
「皆どこか行ったんですか?」突然ふらりとヨンホが入ってきた。
ジュウン「あっ!」
振り返った弾みでバランスを崩した彼女を、ヨンホが受け止める。
二人は抱き合うように床に倒れた。
ヨンホ「…!」
ジュウン「何よ!ビックリするじゃないですか!」
ヨンホ「…。」
ジュウン「急に現れちゃって」
ジュウンは彼の腕の中でもがいた。「ちょっと… 起こしてください」
そんな彼女を見つめたまま嬉しそうに微笑むと、ヨンホはゆっくりと指をのばす。
彼の指が、吸い込まれるように彼女のエクボをちょんとつついた。
ヨンホ「こんなの初めて見た」
ジュウン「…。」
ヨンホ「(嬉)」
ジュウンがさっと彼の指を払いのけた。「何するんですか」
「これこれ」ヨンホが構わずまたつつく。「どこから来たんです?」
ジュウン「道端で拾ったとでも?(照れ)」
彼は感慨深げにゴロンと仰向けになる。
嬉しそうな彼の横顔を見て、ジュウンもはにかんだように自分でエクボを撫でた。
彼女をぐいっとに抱き起こすと、ヨンホは自分も一緒に立ち上がる。
ヨンホ「(顔を覗き込み)化粧してるな。誰に見せるため?」
ジュウン「ひ、日焼け止めですから。(上を指差し)蛍光灯で焼けるかと思って」
彼女はクルリと背を向けると、メガネを掛けて戻ってくる。「あぁ体が痛い」
ジュウン「運動頑張りすぎたかな。体中がズキズキするわ。(頬を触り)顔がやせこけちゃって♪」
ヨンホ「贅肉っていうのは上から落ちるものなんです。(お腹をつつき)お腹はまだ…」
ジュウン「(彼の手を払い)他の部分も痩せたなんて言ってないわ」
ヨンホ「(微笑む)元気な声を久しぶりに聞けていい気分だ」
ジュウン「(嫌味)アメリカを楽しんでいらしたみたい。ヨンホさんも顔が痩せこけちゃって」
ヨンホ「まぁ… 意義あって貴重な時間だったかな」
「ずっと待ち焦がれてた瞬間だったから」ヨンホは意味ありげに言う。
ジュウン「…。」
「この野郎、こっち来い!!!」ジュウンはいきなり大声で叫ぶと、部屋の隅から大きなぬいぐるみを連れて来た。
ジュウン「”この野郎”ってこいつのことです」
彼女はヨンホへの苛立ちをぬいぐるみにぶつける。
ヨンホ「”この野郎”は今日タダじゃすまないな…」
ジュウン「(ジロリ)」
ヨンホ「どうぞ続けて(ニヤリ)」
ジュウンはさらに激しくぬいぐるみに殴りかかった。
ジュウン「この野郎!!!お前、あっちで何してたの?答えなさいよ!」
+-+-+-+
自室のクローゼットへ向かったヨンホは、また嬉しそうに顔をほころばせた。
スーツケースの荷物を開けると、サッと笑みが消える。そこにあった病院の封筒から、彼は一枚の紙切れを取り出した。
診療記録だ。
「骨肉腫に関しては99.9%完治だ」「奇跡だと言ってもいいくらいだろう」院長の言葉が蘇る。
ヨンホ「…。」
これまでの苦しみを思い、彼はそっと用紙を封筒へ戻し、近くにあった本に挟んだ。
#기대를 현실로 바꾸는 혼자 있는 시간의 힘
本の情報を見ると、齋藤孝著とありますね。TVにもよく出ていらっしゃる先生です。
題名から推測するに、『孤独のチカラ』の韓国語版でしょうか。
#で、この本を後々ジュウンが見て、「あれ?何この封筒?」っていう展開なんでしょ?(笑
+-+-+-+
ジュウンは”この野郎”の腕枕で、天井を見つめていた。
ジュウン「意義あって貴重な時間?ずっと待ち焦がれてた瞬間?あはははははははは!せいぜい心地よく艶めかしい夜だったでしょうね。ふふふふふふふ。はぁ…」
+-+-+-+
ヨンホはダイニングに用意してあった一人分の食事に首を傾げた。
「これ何です?」通り掛かったジュウンに尋ねる。
ジュウン「何って?」
ヨンホ「これ」
ジュウン「帰ってきたドラ息子には家庭料理を食べさせろって言うから」
ヨンホはふっと微笑んだ。
ジュウン「今は後悔してるけど」
ヨンホ「炭水化物は食べないんだけど。減塩、無塩メニューで」
ジュウン「家のご飯っていうのはそういうものなんですよ。辛くて甘くてしょっぱくて、酸っぱくてホカホカで。それがご飯で、それが味ってものなんです。(ヨンホを指し)色気ばかり放出してどうするんですか。人生つまらないわ」
「これは?」彼は卓上のご飯に被せてあった”傘のような物体”を眺めた。
ジュウン「食卓傘じゃないですか。お母さんが何度もご飯の用意したくないときに被せておくやつ」
ヨンホ「?」
ジュウン「お母さん、そういうのやらなかったんですか?」
ヨンホ「…。」
ジュウン「よっぽど甘やかされて育ったんだわ」
ヨンホ「初めて見る物が多いな、今日は」
「私、シャワーしてマッサージ行って来ますね」ジュウンは腰を押さえて背を向けた。
ヨンホ「マッサージは男にしてもらうのがいいんですよ。そうすれば…」
と言いかけて、ヨンホはハッとする。
マッチョで脂ぎった男にマッサージされ、ジュウンがあぁん♪と吐息を立てる姿が頭によぎったのだ。
#ケアレス・ウィスパー♪♪♪
「タイム!」彼は思わず声をあげていた。「マッサージには行かないで」
ジュウン「えぇっ?!体カチコチなのに」
ヨンホ「僕が」
※「僕が」の部分、正確には「黒騎士」と言っています。
女性が困っている時、身代わりになって助ける男性を指すのですが、例えば、罰ゲームで女性の代わりに罰を受けてやったり、そういうちょっとした場面にも使うようですね。
ジュウン「あら、じゃあヨンホさんが?」
ヨンホは目を逸らしたまま、きまり悪そうに微かに頷いた。
ジュウン「私、頭のてっぺんから足の先まで痛いんだけど。いいんですか?」
ヨンホ「…。」
ジュウン(ジロリ)」
ヨンホ「OK」
ジュウン「私、足までちゃんと洗ったかしら~」
+-+-+-+
ジュウンはマッサージマシンに横たわっていた。
マシンの動きにつられ、腰が小刻みに揺れる。
ジュウン「シラフで腰振りダンスしたのは初めてだわ」
隣のソファでヨンホが微笑む。「そいつのほうが僕よりいいでしょう」
そう言って、揺れるジュウンのお腹の上にクッションを置いてやる。
ジュウン「何ですか?」
ヨンホ「ビジュアルが多少扇情的だから。また心地よく艶めかしい夜になってもいけないと思ってね」
ジュウン「…。」
言葉に困り、ジュウンはふっと息をついた。「(TVの)ボリューム上げてください」
ジュウン「今日は何があったのかな~?」
画面の報道番組に二人は視線を向けた。
キャスター「ご覧いただきました皆様、ありがとうございます」
キャスターが頭を下げ、ちょうど番組が終わる。
ジュウン「…。」
ヨンホが愉しげにに笑ってTVを消した。
マッサージマシンが動く音だけがカタカタと響く。
ジュウン「あの… これ消してくれません?」
ヨンホ「まだ時間が残ってるけど」
ジュウン「(わざとらしく)はぁ~スッキリした!もう終わり。おしま~い」
「…。」ヨンホがスクっと立ち上がると、突然彼女の上に被さるように顔を近づけた。「何気にタメ口だな」
ヨンホ「神様みたいな存在のコーチに対して」
ジュウン「私が…いつ?」
ヨンホ「(ジーッ)」
ジュウン「…。縦の上下関係より…」
ピッ
ヨンホがマッサージマシンのボタンを押すと、マシンの揺れが停まり、スーッとシートがヨンホの方へスライドし始める。
二人の体がさらに接近した。
ジュウン「フラットで平等な関係な、そんな…!」
ヨンホ「そんな?」(←↓ここ最高♥♥♥
ジュウン「…と、親友みたいな」
ヨンホ「親友?」
ジュウン「…。」
ヨンホ「あぁ、親しいの”親”に、入り口の”口”?」
ジュウン「!」
※友だち=친구 のハングルが、”親”という친に、입구(入り口)の”구”だと言ってるのだと思いますが、日本語で書くと意味不明でごめんなさい。
で、”口が親しい”というワードに、あの道場でのアクシデント♥の記憶が蘇ったわけですね、きっと。
ジュウンが恥ずかしさに目を逸らすのを、ヨンホは冷静に観察する。
その間にも二人の距離はどんどん縮まり、心臓は高鳴った。
ヨンホ「…。」
ジュウン「!」
+-+-+-+
イ会長の部屋の扉が開いた。
#ぅおいっ!!!いいところだったのにーーー!!!!!
ヘランが茶を淹れて持って来たのだ。
イ会長が身を縮めるのを見て、ヘランが言った。「お義母様、どこか具合でもお悪いんですか?」
イ会長「いや。戻って休みなさい」
ヘラン「揉んでさし上げます」
ヘランが手を伸ばしたのを、イ会長がさっと遮る。「いいんだ。そんなことまで気にすることはない」
ヘラン「お義母様のお世話をするのが私の仕事ですのに」
イ会長「他の人たちは私のことをこう言ってるよ。一人娘が死んでからも会社の心配ばかりだ、婿のスネをかじる困った老人だ、真面目な人を呼び入れて世話をさせる破廉恥だとね」
ヘラン「お義母様…」
イ会長「(ヘランが呼ぶのを聞き)その言葉も… 聞くたびにチクチク刺さる」
ヘラン「…。」
イ会長「ヨンジュンのこと… 賢く礼儀正しい子に上手く育てたね」
ヘラン「お義母様のお陰です」
イ会長「しっかり勉強させなさい。脇目を振らせないようにね」
ヘラン「…。」
+-+-+-+
ヨンホはベッドの上で本をめくっていた。
#どーなったん?どーなったん?
그때 나는 모든 것에 한을 품었다.되는 일이 없었기 때문에 사람에게도,상황에도 적개심을 품었다.
‘이대로 끝나지 않아.열 배, 스무 배로 복수해주겠어.’
그 시절을 지나면서 나는 혼자 있는 시간에 느끼는 고독감을 엄청난 에너지로 바꿀 수 있다는 것을 알게 되었다.そのとき、私は何もかもを恨んだ。何一つ上手く行かなかったため、人にも、状況にも敵愾心を持ったのだ。
「このまま終わるものか。10倍、20倍にして返してやる」
この時期を経て、私は一人でいるときに感じる孤独感がとてつもないエネルギーに変えられることを知った。
#Googleブックにもあります。
足音が近づいてきた。
ヨンホが封筒を挟み、本を閉じたところで、ジウンが顔を見せた。「兄貴!」
ひょいっと靴を脱ぎ捨てると、彼はまるで子犬のようにベッドの上に駆け上がる。「Long time no see!!!」
ジウン「(ハグ)I missed you!!!」
頬に熱いキスをされ、ヨンホは顔をしかめた。
ジウン「あ、ジュンソン兄貴に聞いたんだけど、(ヨンホの体を触り)もう具合悪くないんだろ?You feel good, right?」
ヨンホ「(ニコニコ)」
ジウン「神様が僕の頼みを聞いてくれたんだ!」
彼は大喜びで手を合わせる。”Thank you god!!!Thank you god , for helping my yongHo!!!ヨンホ兄貴”
ヨンホ「(ニコニコ)」
ジウン「あ、Ma’amに会った?大邸のビーナスって嘘じゃなかったんだ」
ジウンは頬をキュッと尖らせた。
ヨンホ「けど、(両頬をキュッと摘んで伸ばし)ここは惜しかったな。可愛かったのに」
ジウンがぷぅんと頬をふくらませる。まるで少し前までのジュウンだ。
ヨンホがにっこりして指差した。
ヨンホ「ジュンソンは?」
ジウン「あれ?先に出たんだけど」
ヨンホ「…?」
ジウン「兄貴、チャンピオンにだってプライバシーはあるだろ」
+-+-+-+
車の中でじっとしていたジュンソンは、一人の女性が買い物袋を下げて歩いてくるのに気づき、ハッと顔を上げた。「!」
「チェ・スンジャさんは会うのを拒否なさっています」仲介担当者の言葉が蘇る。
女性が車のそばを通り過ぎ、角を曲がっていくのを、ジュンソンは目で追った。
彼女の背中が遠ざかっていくと、溜息が漏れる。「…。」
そこへメッセージが入った。
「今どこだ?」ヨンホからだ。
ジュンソンは車のエンジンを掛けた。
ジュンソンの車が走り去ると、女性…スンジャが入ろうとした家から酔っ払った男が出てくる。「今までどこ行ってやがった!」
スンジャ「帰ってきたじゃないですか。近所迷惑だわ」
男「近所迷惑とは何だ!(彼女を捕まえ)殴ってやる!こっち来い!!」
#このスンジャさん、これまで別の場所で出てきて視聴者には馴染みの顔ですが…。
どう発展するんでしょうね、この謎の人間関係。
+-+-+-+
帰ってきたジュンソンは、ベッドの中で背を向けているヨンホをそっと窺った。
もう眠っているのか…。引き返そうとしたとき、ヨンホが口を開く。「よそ事考えるな」
ヨンホ「丸坊主にするぞ」
ジュンソンは姿勢を正し、微笑んだ。「はい、おやすみなさい、兄貴」
ジュンソン「嬉しいです。すっかり良くなってくださって」
ヨンホ「(目をつぶったまま)愛嬌振りまいてないで、さっさと寝ろ」
ジュンソンが出て行くと、ヨンホはそっと目を開けた。「…。」
+-+-+-+
「兄貴!Wake up!」小鳥の鳴き声と共に、ジウンの爽やかな声がヨンホを起こす。
少しダルそうにヨンホが目を開けると、そこにはジウンだけでなく、ジュンソンとジュウンが勢揃いしていた。
ジウンが持って来た体重計を見せる。
ヨンホ「試合直前でもないのに、軽量って何だ?」
ジウン「今日はMa’amの軽量だよ。Ma’am,カモン!」
ヨンホがベッドの上で体を起こす。
体重計に乗ろうとしたところをジウンが止めた。「ちょっと待った!Ma’am、トイレは?」
ジュウン「行きましたってば。丸一日、水も飲んでないんだから」
「弁護士さん、ファイト!」ジュンソンがいつものように端正に励ます。
ジュウンがドキドキして体重計に乗ってみると…?
62.2kg!!!
「わぁ!!!」一斉に歓声が上がった。
#もぅ~大好き!この人たち♥
ジュウン「これも全部、(ジュンソンたちを指し)皆さん方と、(ヨンホを見て)お忙しい恋愛の最中に遠隔指導してくださった世界的トレーナー、ジョン・キムさんのお陰です。あは♪」
ヨンホ「(ジュンソンに)何やってんだ?(ジュウンに)RFCにでも出るんですか?何で朝から?」
「ヨンホさんに言ってなかったんですか?」ジュウンがジウンに尋ねる。
ヨンホ「何を?」
「お前が責任持つって言ったよな」ジュンソンがジウンに言う。
ジウン「えっと… Ma’amが15kg痩せたら願い事を聞いてあげるってことにしたんだ」
ジュウン「(うんうん)」
「おめでとうございます」ヨンホが他人事のように言った。「(ジウンたちに)聞いてやれ」
ヨンホ「俺は寝るから」
ジュンソン「俺たち3人みんなで聞いてやるってことに…」
ヨンホ「!」
ジウン「All for one, one for allだよ!」
ヨンホ「!!!」
ジュンソン「そう… なったんです、兄貴」
ジュンソンが引きつった笑顔を浮かべる。
ヨンホ「(仕方なく)願いって何です?」
ジュウンが勿体ぶって前へ進み出た。「1日だけ、カン・ジュウンみたいに暮らすこと!」
ヨンホ「!」
ジュウン「ただし、文句言わずに!」
「おい!」兄貴の怒りを避けるように、ジュンソンたちはそそくさと逃げ出した。「おい!!!!!」
ヨンホ「(怒りをおさえ、ジュウンに)つまり、丸一日、みんな一緒にぐうたら暮らそうって?」
ジュウン「(お目目パチパチ)」
ヨンホ「趣旨に悪意がありますね」
ジュウンが呆れたようにベッドに腰を下ろした。「ぐうたら暮らすだなんて!」
ジュウン「人生を楽しんで、ゆとりと甘味を感じてみようって趣旨なのに!」
ヨンホ「甘いのやしょっぱいのを食べて、運動せずにのんびりしようって?」
ジュウン「…。」
ヨンホ「甲状腺機能低下はもちろん、肥満に脂肪肝、胃炎にコレステロール」
ジュウンは自分の頬をキュッとつまんでみせた。「私の顔、見てくださいよ」
ジュウン「超ほっそりしたでしょ」
ヨンホ「カン・ジュウンさんの体は僕のだけど、顔は(首を振り)別」
ジュウン「(頷く)以前の私は”いかがわしくて(=要望と同音異義語)” 危険な女でしたよ。それは認めます。だけどね」
ヨンホ「No,No,NO. ”だけどね、コーチ”」
もう一度やり直し、というようにヨンホは手招きをした。
ジュウン「(イライラを我慢)だけどね、コーチ、そうおっしゃると思って準備してたんです」
彼女はポケットから一枚の紙を出す。「私、超几帳面なんですから」
開いてみせたのは、血液検査の結果だ。
ジュウン「良くなったでしょ?」
得意げな彼女の前で、ヨンホは静かに結果表に視線を落とした。「赤信号が消えただけだ。青信号になったわけじゃない」
ジュウン「世の中にはね、赤信号と青信号しかないわけじゃないんです。黄信号もあるんですよ」
ヨンホ「…。」
ジュウン「1日くらいは食べたいものを食べていいって、そうおっしゃったわ。しっかり聞いたもの!お医者さんの所見書も提出しましょうか?」
懸命に訴えるジュウンに、ヨンホは検査結果表をもう一度よく見た。
一番下に「産婦人科」と書いてある。
ヨンホ「産婦人科で血液検査してくれるって、どうしてわかったんです?」
ジュウン「あら、(強調して)インターネットでね」
ヨンホ「…。」
ジュウン「…OK?」
ヨンホはいよいよ仕方なく頷いた。「OK、了解」
嬉しそうに笑うジュウンを押しのけ、ヨンホは再び掛け布団に潜り込んだ。
+-+-+-+
「ホイップクリームたっぷりでね♪」ジュウンが3人組を引き連れて最初にやってきたのは、カフェだ。
店員「ミントチョコ、マキアート、シングルアメリカーノ、カフェモカになります。ホイップクリームたっぷりはこちらです」
トレイを嬉しそうに受け取ると、ジュウンは思わず漏らす。「わざわざこの期に及んでシングルアメリカーノにしたのは誰?」
ヨンホが振り返り、無表情でシングルアメリカーノを取った。
ジュウン「今日は体のこと忘れて、私のことだけ考えてって言いましたよね」
ヨンホ「…。」
ジュウン「カン・ジュウンDayです。過度な体の心配、警告1回!」
#「過度なボディータッチ、警告1回」と言われた仕返しですね^^
ジュウン「もう注文しちゃったから今回だけ大目に見ます」
「あぁ久しぶり♪」ジュウンは自分のミントチョコを手に取り、ペロリと舐めた。
「後でね」手を振ると、キョトンとする3人組を残し、さっさと出て行く。
ヨンホ「(ジロリ)」
ジュンソン「一度だけ許してあげてください。弁護士さん、本当に努力なさったんです」
ジウン「完全勝利だよ。Ma’amはロッキーみたいだった。資格はあるよ」
ヨンホ「顔の肉だけ落ちたからって大喜びして…。カン・ジュウンDay?(ブルブルッ)」
+-+-+-+
コPDはVTRの編集作業に熱中していた。
コPD「やっぱりアメリカまで行った甲斐があったな。まさにこれだ」
スタッフ「ジョン・キムの家に間違いないんですか?」
コPD「ハリウッド通信だぞ。違ってたらヤツらのミスなんだから」
スタッフ「タイトルはどうしようかな?(キーボードで打ち始める)”ベールに包まれたスタートレーナー、ジョン・キム。ついにベールを脱ぐ?”」
コPD「”?” は取れ。ここは絶対 ”!” だ。1万個つけろ」
スタッフ「けど、大丈夫ですかね」
コPD「嫌なら訴えろって言え。そのついでにジョン・キムの顔を見られる。東洋系なら観・中・日のどれかだし、30%は確実だ。その家を知ってる人が出てくれば、全部明らかになる」
+-+-+-+
「皆さん、グッドモーニング♪」明るく出勤したジュウンは、廊下の向こうから代表とスジンがやって来るのを見て、顔を曇らせた。「たった今までグッドモーニングだったのに」
ジュウン「代表、グッドモーニングです」
代表「(ジュウンの顔を見て)ふふん、ダイエットばかりに熱中しすぎなんじゃ?」
ジュウン「え?」
代表「名運電子代表の娘、あったでしょう?接見弁護士の件」
ジュウンがチラリと隣のスジンを見た。
代表「あの件、副代表が一人で担当されるんですって?」
ジュウン「あぁ、それは…」
スジン「私がよく言い聞かせておきましたので」
ジュウン「!」
スジン「代表、会議がおありなんでしょう?」
「あ!」代表が声を上げる。「帰ってから相談しますがね、優先して処理すべき案件ですからね」
代表「しっかりチームをまとめてくださいよ」
スジン「…。」
ジュウンに咳払いをし、代表が立ち去る。
ジュウン「副代表、グッドモーニングです」
スジン「カン弁護士、私の部屋に」
+-+-+-+
「ダイエットしてるみたいですね」向き合って座り、スジンがスッと足を組む。
ジュウン「…。」
スジン「顔がだんだん…(指で細くなっていく動きを)」
ジュウンが大きく足で弧を描き、足を組んだ。「初めてご覧になる顔でもないはずですけど」
スジン「恋愛中?」
ジュウン「恋愛は副代表がどうぞ」
スジン「…。」
ジュウン「炎のような恋愛をね」
スジン「それは置いておいて…。鶏と卵、どっち先だと思います?」
ジュウン「え?」
スジン「鶏の立場なら鶏が先、卵の立場なら卵が先でしょうね」
「漫談の勉強でも始めたんですか?副代表」ジュウンが笑った。
スジンがテーブルの上に置いてあった分厚い資料を差し出す。「放送著作権に関する訴訟です」
ジュウン「…。」
スジン「我が国ではオリジナルに対する考えが不足してるから、かなり難しくて飽き飽きするような案件になるでしょうね。まずは判例を探して準備なさってください」
ジュウン「かなり難しくて飽き飽きするような案件なら、急ぐわけでもないのに、どうしてわざわざこの”グッドモーニング”にお呼びになったのかしら」
スジンは余裕の笑みを浮かべて立ち上がった。「私は時間がないから」
「それじゃ、お疲れ様」スジンはクルリと背を向け、部屋を出て行った。
ジュウン「…部屋はバカみたいにいいわね」
+-+-+-+
韓国愛国歌を練習するジウンのそばで、ヨンホはひたすらトレーニングを続けていた。
#ムヒョクのカラオケ思い出すねぇ(トオイメ
「今日だけカン・ジュウンみたいに暮らすこと!文句はナシ!」ジュウンの言葉がしきりにちらつく。
ヨンホ「(愛国歌)まだ全部覚えてないのか?」
ジウン「4番の出だしをすぐ忘れるんだ」
「貸してみろ」ヨンホはジウンの持っていた資料と帽子をサッと取り、帽子を被った。
資料には「海兵隊 予想質問」と書かれている。
歴史や国の慣習などに関する質問が並んでいた。
ヨンホ「(面接官のように)家族紹介および家族自慢をしてみろ。実施!」
“Yes,sir!” ジウンが立ち上がる。
ジウン「祖父は朝鮮戦争で海・兵・隊!Wow!超カッコいい男!忠誠!(敬礼)母も韓国人!超強くて美人で僕をよくメェする!but, don’t worry, I’m good.I’m half korean.お父さんが中国人で」
そこにピロンと着信音が鳴った。
ジウンはさっと携帯を手に取る。
発信者:マイビーナス
ジウン「マイビーナスだ♪(ヨンホ面接官に)ちょっと待って、sir」
ヨンホ「(おとなしく待ってる)」
ジウン「(マイビーナスからのメッセージを読む)”文句を言わない皆さん、ありがとうございます”」
ヨンホ「…。」
ジウン「”カン・ジュウンDayのミッション…”(ヨンホの反応を見て)ミッション?」
ヨンホ「はぁ、大邸のビーナスは全く…」
彼女のミッションはこうだ。
『簡単に言うと、この世で一番ラクな体勢で、何もしないこと。別名”死体ごっこ”』
ジウン「死体ごっこ?あぁ!超ルーズにじっとしてることか!」
「戻りました」そこへジュンソンが帰って来る。
ヨンホ「チャン・ジュンソン、どこ行ってた?お前、よそごと考えたら…」
ヨンホが目を開けたそのとき…
ジュンソン「坊主頭にするっておっしゃったので」
ジュンソンが短く切った髪を照れくさそうに触った。
#ああああ!切っちゃったーーーㅠㅠ
ヨンホ「(無表情)アスリートらしくなったな」
「死体ごっこだぞ!」ジウンが嬉しそうにジュンソンの手を引いた。
#ヨンホはとっくに死体ごっこしてるけどね、さっきから^^
3人の死体ごっこが始まった。
ジウン「OK!あとは2番、3番、4番だけだ」
残りのミッションはこうだ。
『2番!ロマンティックな映画を見て、超感動すること』
3人組はソファに仲良く並び、映画を見始めた。
#リチャード・ギアにギャラ払わないとね
ジュンソン「(グスン)」
ヨンホ「お前、泣いてんのか?はぁ、やってられん」
+-+-+-+
ついトレーニングに戻るヨンホに、ジュウンの声(幻)が飛ぶ。「マシンのそばにも近寄っちゃダメって言ったでしょ!」
+-+-+-+
次は3番のミッションだ。『3番。昼寝』
ヨンホは眠くもないのに無理やりベッドに入る。「夜寝る時みたいに、Deep sleep☆」
いつの間にかヨンホはぐっすり寝入っていた。
+-+-+-+
ウシクはようやくヨンホの免許証写真をチェ理事に見せた。
ヨンホの正体を突き止めたウシクに、チェ理事はご満悦だ。「さすがスターだ」
チェ理事「(ヨンホの写真を見て)面影がないな。ガキの頃とは全然違う」
ウシク「チェ・ジノ代表を我々側につけるしかありません」
チェ理事「それこそリーダーの能力だ。ゆっくり口説いてみよう」
ウシク「きっと会社の株をかなり要求されるはずです」
チェ理事「人生ってのは49対51のゲームだ。たった2つ多いほうが勝つ」
ウシク「…。」
チェ知事「チェ・ジノ理事に接触しつつ、とりあえず静かに様子を見るんだ」
ウシク「えぇ」
+-+-+-+
チェ理事との面談を済ませ、廊下へ出てくると、ウシクは電話をかけた。
スジンが電話に出ないので、彼はメッセージを打ち始める。「どこだ?」
+-+-+-+
スジンは例の”名運電子の娘”に会いに出掛けていた。
ワガママ娘はエステでお寛ぎ中だ。
我儘娘「ひどいマナーね。マスコミだの記者だのでクタクタなのに、弁護士まで現れるなんて」
「少しだけ外してください」スジンの言葉に、エステティシャンがそばを離れた。
我儘娘「あんた何様のつもり…」
そう言って振り返った彼女は、素早くスジンを品定めし、言葉を飲み込む。
我儘娘「弁護士が何の用?」
スジン「(名刺を差し出す)コントゥ法律事務所副代表、オ・スジンです。我々の弁護士がご挨拶したところ、代表を呼べとおっしゃったとか」
我儘娘「副代表は代表なの?バカにしてるわね、ここの事務所」
スジン「代表は大事な会議がありまして」
我儘娘「ふざけてんの?私は名運電子の娘よ。うちのお父さん、あんたんとこの会社にたくさんお金出したんでしょ」
スジン「いくらお金をたくさんくださっても、マスコミには勝てません」
我儘娘「何言ってんだか」
スジン「ブランド館のスタッフたちへの暴力行為は、もうやってしまったことで、世の中みんなが知っていることですが、所願中にむやみにマッサージや整形外科に通われると、私共も防ぐ方法がありません」
我儘娘「それを防ぐのがあんたたちの仕事よ」
スジン「…。」
我儘娘「あんたたち弁護士でしょ。お金あげれば何だってやるじゃない」
スジン「それなら、お父様にもっとお金をいただかなければなりませんね」
スジンは氷のような表情で頭を下げ、背を向けた。
我儘娘「顔がいいからってエラく強気ね!」
スジン「…。」
我儘娘「うちのお金で食べてるくせにさ」
+-+-+-+
区切る箇所が何ともどんよりしますが、ここで区切りますね。
この我儘な一人娘、とにかく大企業の令嬢にしてはあまりに品がなさすぎて、全くリアリティが感じられません…。
もっとガラの悪そうな分野の企業(笑)にすれば良かったのに。
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