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Oh my Venusオーマイビーナス4話あらすじ&日本語訳vol.1

      2015/11/29

ソ・ジソブ、シン・ミナ主演のKBSドラマ「Oh my Venus(オーマイヴィーナス)」4話。
あらすじに加え、一つ一つの台詞も出来るだけ丁寧に翻訳していきますね。

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「知らなかったんですか?」ジュウンを送ってくるとヨンホが唐突に言った。

ジュウン「何を?」
ヨンホ「甲状腺機能低下」
ジュウン「?!」

ジュウンのキョトンとした表情に、ヨンホは呆れたように首を横に振る。「知らないんだな」

ジュウン「私、甲状腺機能が低下してるんですか?」
ヨンホ「健康診断、受けてないんですか?」
ジュウン「そんな…。私が…?」
ヨンホ「無理してもいけないし、ストレスもいけない。それで今日倒れたんだ。もしかしたら飛行機でも」
ジュウン「…。今わかったなら、まぁ良かったわ」
ヨンホ「…。」
ジュウン「ヨンホさんが悪く思うことありませんよ。私の体のことは自分の責任なんだから」
ヨンホ「…。」
ジュウン「すごくありがたいのに、感謝する隙もくださらないけど」

ジュウンはヨンホに借りていた上着を畳み、彼の隣に置いた。「また”お世話マイレージ”が貯まっちゃいましたね」

ジュウン「ありがとうございます」

「お気をつけて」ジュウンは車を降りていった。

#最近多いね。【実はあの時こんな会話もあったんですよ】手法…。

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ヨンホ「…。」

車の前をジュウンが遠ざかっていく。
今度はいつ倒れることか…。
迷う余地はない。彼は車のドアを開けた。

ヨンホ「やるならちゃんとやりましょう」
ジュウン「?!」
ヨンホ「僕がジョン・キムなんです」

「!」彼女は口をぽかんと開けたまま彼を見つめた。

ヨンホ「甲状腺機能低下なら、あれだけ運動しても痩せないのも説明がつきますね」
ジュウン「え?じゃ、私がやってたのは…何なんですか?死ぬ思いでやってたあれは?」
ヨンホ「あぁ、あれは…。普段UFCの選手たちがやってるトレーニングで…」
ジュウン「!」
ヨンホ「…。」

「ちょっと!!!」ジュウンがおもわず怒鳴り声を上げ、彼の襟首を掴む。「馬鹿にしてんの?」

ジュウン「弁護士を騙すなんて!」

「…。」ヨンホは少し困ったように彼女の襟を掴み、そっと閉じる。

ジュウン「?!」
ヨンホ「襟首掴んだわけじゃなくて…。はだけてたから」

「!!!」ジュウンは恥ずかしさと怒りで彼の手を払いのけた。

ジュウン「めちゃくちゃ辛かったのに…。めちゃくちゃ一生懸命やってたのに…」
ヨンホ「…。」
ジュウン「さぞかし私が大マヌケにみえたでしょうね!」
ヨンホ「あんなのに騙されるなんて(視線をそらし)純粋なんだか無知なのか」
ジュウン「騙しておいて、騙される方が悪いって言うの?!」
ヨンホ「悪いというより、理解できなくて」
ジュウン「急を要するからよ!切実だから!」

「…信じたかったから」最後にそう付け足す。

0032

ヨンホ「…。」
ジュウン「無知で馬鹿だからじゃないわ。だから人は騙されるのよ!」
ヨンホ「…。」

ジュウンは懸命に興奮を抑えた。「法的にやるか感情的にやるか、それは後で決めましょ」

ジュウン「私の甲状腺ホルモンが爆発する前に、この状況抜け出さなきゃいけないから」

最後にもう一度思い切り彼を睨みつけ、ジュウンは背を向けた。

ヨンホ「…。」

~~~~

2,3時間前。

「他は特に異常はないんですが」倒れたジュウンの検査結果を見ながら、医師がヨンホに言った。「血液検査の結果が少々…」

医師「TSHが…」
ヨンホ「?」
医師「そういう数値があって、それが高いんです。その場合」
ヨンホ「甲状腺機能低下…」
医師「医師ですか?!」
ヨンホ「無理しちゃダメだったんだな、彼女は」

ジュウンを騙し、無理な運動をさせたことを、彼は思い浮かべた…。

それからしばらく、ベッドで眠りこける彼女をじっと眺めていると、そばに誰かがやってきた。
「保護者の方ですか?」そう言って彼を見たのは、ウシクだ。

ヨンホ「少なくともあなたよりは」
ウシク「ジュウンとどういう関係なのか訊いてもいいですか」
ヨンホ「何度も倒れては何度も助けてやる関係ですよ。偶然なのか縁があるのか、まだわかりません」

「どうしてこんなふうに」ウシクは眠っているジュウンを見ていった。「何が原因で…?」

ヨンホ「…。」
ウシク「何か大きな問題があるわけじゃないですよね?心配する資格はあるんです」

ヨンホは頷き、立ち上がった。「ここにいらっしゃるなら、僕はこれで」

ウシク「お願い… します」

「…。」言いづらそうにそう頼んだウシクを見て、ヨンホの目が和らいだ。

#二人ともいい大人だから、妙にピリピリしてなくてとてもいい^^

~~~~

スジンは慣れないお酒と格闘していた。
彼女は見たのだ。
ジュウンの病室にいるウシクの姿を。

#元は冴えない女の子だから、今でもちょっとこういうカッコ悪い部分が出るのがいいね、彼女は。

「腐っても鯛は鯛ね」彼女は皮肉に笑う。「…カン・ジュウン」

スジン「あの男なんで来ないの?」

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ウシクが車を走らせているところへ、スジンから電話が入った。

ウシク(電話)「あぁ、もう着く」

+-+-+-+

「ふぅん」そう言って電話を切ると、スジンは何気なく画面をなぞる。
リアルタイム検索ワードランキングのある行に目を留めると、それをタップした。【生放送 気絶 弁護士】
ジュウンの倒れる瞬間の動画が話題を集めていたのだ。

スジン「…。」

そこへウシクが現れると、彼女はさっと携帯を脇へどけた。

ウシク「何一人でそんなに飲んでるんだ?」
スジン「来ないかと思ったわ」
ウシク「来るって言ったろ」

ウシクはグラスに酒を注ぐと、一気に流しこむ。「ジュウンのところに行ってたんだ」

スジン「…。」
ウシク「倒れたって聞いて」

「そうだったのね」何でもない表情を作り、スジンが言う。

ウシク「…付き添いがいた」
スジン「それで?腹が立ったの?」
ウシク「ホッとしたさ。何で腹が立つんだよ…」

「…。」スジンはそういう彼の横顔をじっと観察した。
ウシクがまた酒を注ぎ足す。

ウシク「そのうち俺が誰かと結婚して、離婚したとして…。再婚は出来ないだろうな」
スジン「?」
ウシク「…申し訳なくて」
スジン「…。」
ウシク「さっきは黙っててゴメン」

「悪いと思うならそれでいい」スジンはそう言って小さく笑ってみせた。「別にいいよ…天下の悪女なんだから」

ウシク「君の気持ちは分かる気がする。天下のワルになった気分だ、今の俺」
スジン「?」
ウシク「君に対してだよ♥」

+-+-+-+

「こんな酷い話ってある?!」ヒョヌを呼んで、ジュウンは散々泣いた。

ヒョヌ「あたしゃまた4大癌の1つかと思ったわよ。甲状腺癌じゃなくて、甲状腺機能低下なんでしょ?」

ヒョヌが大きなあくびをする。

ヒョヌ「あ、甲状腺って流行りらしいよ。流行に敏感なんだと思いなよ」
ジュウン「ちょっと、イ・ヒョヌ!」
ヒョヌ「私が離婚する時、あんたのお母さんが言ってた。転んでも泣くな、膝が割れても銅銭を拾うこともあるって。つまり、何か悪いことがあっても、他にイイことがあるってこと」

「お母さぁん」ジュウンはさらに泣き出す。

ジュウン「カン・ジェヒョクのヤツ、結婚するって」
ヒョヌ「!」
ジュウン「21歳と。スピード違反よ」
ヒョヌ「金も仕事もないヤツにそんな才能があったとはね」
ジュウン「こんな不幸続きなのに、詐欺にまで!」
ヒョヌ「何?詐欺?」
ジュウン「(我に返り)ううん、それはまた今度」
ヒョヌ「もう眠いんでしょ。譫言が出るくらいなんだから。早く寝な」

ヒョヌは立ち上がり、ジュウンをソファの上に寝かせた。

ジュウン「(キッチンの方へ行くヒョヌを見て)何もしなくていいから。食欲ないし」
ヒョヌ「何言ってんのよ、心配ないって」

ヒョヌは冷蔵庫を開けると、キムチの箱を取り出した。「ウシクのを持って帰ろうと思って」

ヒョヌ「あんたのはまだたくさん残ってるでしょ」

ジュウンは窓際の鉢にチラリと目をやった。「イ・ヒョヌ」

ヒョヌ「ん?」
ジュウン「ホントにあんたが植木鉢持って来たんじゃないの?」
ヒョヌ「寝なさいってば!」

「…。」ジュウンは綺麗に咲いている植木鉢の花を不思議そうに見つめた。

ヒョヌ「(花を見て)あれ?ホントに甦ってる」

「ジュウン、ホントに花が…」そう言いかけたヒョヌの目に入ったのは、口を開けて眠っているジュウンの姿だ。
「やれやれ」ヒョヌは慣れた様子で彼女に上着を掛けた。「綺麗なうちにミスコリアに出てれば良かったのにさ。何で弁護士なんかに…」

ヒョヌ「弁護士になれたのも奇跡っちゃぁ奇跡だけどさ」

「甲状腺ってまたどういうことなの?」ヒョヌの言葉に、ジュウンが突然目を開ける。

ヒョヌ「わっ!(毛布を掛けて)寝なさい、寝なさい」

+-+-+-+

翌朝。ヨンホの自宅。
ヨンホとジュンソンが朝の手合わせを始める一方、ジウンはキッチンで張り切って包丁を握った。

ジウン「ジュンソン兄にはチキンサラダ♪」

ヨンホの攻撃はいつになく激しかった。
ジュンソンが音を上げて合図をすると、ようやく彼は手を緩める。

ヨンホ「…。」
ジュンソン「兄貴、言ってください。このままじゃ俺、死んじまいます。何かやらかしましたか?俺」
ヨンホ「…俺のせいだったみたいだ」
ジュンソン「?」
ヨンホ「(ジュンソンを見て)ところでお前、何でやたらと肩を引くんだ?」
ジュンソン「!…さぁ」
ヨンホ「異常でもあるのか?!」
ジュンソン「そういうわけじゃないけど、怪我した場所だから庇ってしまうんでしょうね」
ヨンホ「お前、そんな賢いヤツだったか?計算して体を庇うような?!」

「…。」ジュンソンは何も言えず俯いた。

ヨンソ「もう一度検査受けろ」
ジュンソン「はい」

+-+-+-+

朝食の時間だ。

0035

#ジュンソンはチキン、ヨンホはステーキ、ジウンはハンバーガーになってますね♪
アメリカで料理してたシーンじゃ、キッチンじゅう煙だらけにしてたのに、なんだか進歩した模様。

じっと腕を組んだまま動かないヨンホに、ジュンソンとジウンは顔を見合わせた。

「こいつめ!」ジウンがふざけて誰かの真似をする。「飯をちゃんと食べてこそ福がやって来るのだ。食べたくないなら犬コロのように死ぬがいい」

ジュンソン「ジウン!」
ジウン「冗談だよ~♪ 僕のおばあさん、マイグランドマザーに昔言われたんだ」

「カン・ジュウンさんに話した」ヨンホがポツリと言う。「俺がジョン・キムだって」

ジュンソン&ジウン「えぇ?!」
ヨンホ「甲状腺機能低下だった」
ジュンソン「ってことは…」
ヨンホ「(頷き)あんな無理をさせちゃいけなかったんだ」

「はぁ」ヨンホは顔を歪める。「それであんなにブクブク太ったのか…」

+-+-+-+

泣き腫らした目を冷やしながら、ジュウンは言った。「他人のせいで泣くのは一番嫌」

ジュウン「自分のせいで泣くのはもっと嫌。それなのに… はぁ、私ってホント(目に手をやり)まぶたまで太ったって言われるわ。もうダメ…!病気休暇取ろうかな?」

+-+-+-+

ジュウンの倒れる瞬間の動画は、彼女の同僚たちの間でも笑いを生んでいた。「こんないい体格して、何で倒れるんだ?」

同僚「(我慢)笑っちゃダメなんだけど」

「それなら笑わなきゃいいでしょ」エレベーターの一番後ろから野太い声がする。

#ドラえもんかと思った(笑

全員「?」

ジュウンの秘書、ヒョンジョンの声だ。
隣にいたのは… ジュウンだった。

同僚「カ、カン弁護士!」
同僚「…大丈夫ですか?」
ジュウン「大丈夫じゃないから、みんな前向いててください」

同僚たちが揃って背を向けた。「…。」「…。」「…。」

秘書「先生… ホントに大丈夫じゃなさそうです」
ジュウン「借金返済が13ヶ月も残ってるのに、文無しの弟が結婚するって」
秘書「…。」
ジュウン「それに、私は甲状腺機能低下なんだって」
秘書「えっ!」
ジュウン「大丈夫じゃないってのは、こういうことよ」

+-+-+-+

スジンは駐車場の車の中でバックミラーを覗き、自分の顔を見つめた。

昨夜のことが思い出される。

~~~~

「私、だいぶ酔っちゃったみたい」帰りの車の後部座席で、彼女はけだるく言った。
ウシクがそっと彼女を抱き寄せる。「寒くないか?」

スジン「うん、暖かい」

#誰得シリーズも毎話ある模様…。

~~~~

車を降り、職場へと上がる彼女は、昨日と同じワンピースだ。

+-+-+-+

同じ駐車場では、別の車からジウンとジュンソクが降りてきた。
ジウンは大きなサンスベリアの鉢を抱えている。

ジュンソン「花束にしろよな。何だよ、これ」
ジウン「エアーフレッシュだぞ!空気が良くなればma’amだって俺たちのこと許してくれるよ」
ジュンソン「(行く方向を見て)弁護士さんに何て言えばいいんだ…?気が重いな…」
ジウン「ma’amは俺のこと超スキだ。それに超優しい!Don’t worry、兄貴!」

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レシートやメモが乱雑に放り込まれたデスクの引き出しを探ると、ジュウンは一通の封筒を取り出した。
前回の健康診断の結果通知だった。

#ふむふむ、身長170.2cm、体重77.8kgですって。

【甲状腺機能低下相談 要望
脂肪肝・肝硬変相談 要望
血圧 警戒
肥満度 危険
コレステロール 警戒
胃炎相談 要望
腹部肥満 危険
飲酒 警戒
血糖 警戒

ジュウン「(愕然)こんなの電話で教えてくれないと!」

そこへノックの音がして、彼女は顔を上げた。
スジョンだ。

スジョン「大丈夫?」
ジュウン「お陰様で。代表にメール送っておいたけど?心配しないでくれってね」
スジョン「えぇ、メールもらったわ。あんたは良かったけど、会社的にはそうじゃないわね」

彼女はジュウンの向かいの椅子に腰を下ろした。

スジョン「まずは私たち、お互いの呼び方をもう一度整理しましょ」
ジュウン「呼び方の整理?あんたひょっとして、副代表って呼んで欲しいわけ?」
スジョン「そう呼ぶべきじゃない?人目だってあるんだし。会社なんだから、上下関係や秩序がないと思われたら困るわ」

ジュウンは懸命に怒りを抑えた。「あんた今…」

スジョン「”副代表、今…”よ」
ジュウン「敬語で話せってわけ?ふざけないで」
スジョン「”敬語で話せということですか””おふざけにならないでください”」
ジュウン「…。」
スジョン「…ふざけてる場合じゃないんですよ、カン弁護士。サイトに気絶弁護士への問い合わせが殺到してるそうです。当分は自宅勤務したらどうかって代表がおっしゃってますよ。少し騒ぎがおさまるまで」
ジュウン「ちょっと、オ・スジン。私が何か悪いことしたわけ?」

「誰がそんなこと!」スジンが大げさに目を丸くする。

ジュウン「副代表、私、大丈夫ですから」
スジョン「カン弁護士が大丈夫だからって、それで済む問題じゃないでしょ?私たちは弁護士じゃないですか。芸人じゃないわ」

「ちょっと、オ・スジン」ジュウンは思わず手に持ったペンを放り出す。

スジョン「副代表の裁量で1週間の在宅勤務ってことにしましょ」

「ちょっと!」ジュウンはいよいよ立ち上がる。
続いて立ち上がったスジンの服装を、ジュウンは一通り見た。「…。」

スジン「…あぁ。その通り、昨日と同じ服」
ジュウン「…。」
スジン「もう♪ 目ざといんだから♥」

「じゃ」ひょいとバッグを肩に掛けると、スジンはジュウンを嘲笑うように背を向けた。
と、そこへ植物を担いで入ってきたのはジウンだ。
「Ma’am!!!」彼は入り口に鉢を置くと、駆けて行ってジュウンを抱きしめた。

ジウン「Ma’am、どうしたの?(スジンを指差し)あの人に悪口言われた?」
ジュウン「(出て行くスジンを睨んだまま)…。」
ジウン「訴えなよ!ma’amは弁護士だろ」
ジュウン「あの子は弁護士で副代表なの」
ジウン「僕が怒ってやろうか?」
ジュウン「怒られるのは自分でしょーが!」
ジウン「(ドキッ)」

「あ…」ジウンはさっとその場に跪く。「Ma’am、ホントにごめん」

ジウン「許してください。100%本心だよ」
ジュウン「(ジロリ)」
ジウン「…。」

そこへノックの音がすると、気まずそうにジュンソンが入ってきて、ジウンの隣に立った。「申し訳ありません」

ジュンソン「兄貴を守ろうと思ってやったことが、弁護士さんに大変な失礼を…。お体は大丈夫ですか?」
ジウン「Ma’amが病気だって聞いて、僕の心も猛烈痛かったんだ」

「ハートブレイクだよ!」ジウンは胸から”ハート”を取り出す仕草で訴える。

ジュンソン「昨日倒れられたのも、僕たちの責任が大きいと思います。何とも言い訳のしようが…」
ジュウン「(ジロリ)」
ジュンソン「とにかく本当に申し訳ありませんでした」
ジウン「Ma’am、僕らどうかしてたんだ。クレイジー!(ジュンソンを指さし)兄貴もどうかしてたんだよ。Ma’amは弁護士だろ。捕まったら僕たち絶対ネックスライスだ!」

「もう全く!」手を振り上げたジュウンの前で、ジウンはハッとして小さくなった。
と、嬉しそうにジュンソンをつつく。「Ma’am怖いな♪」

ジュウン「(呆れて)立ってくださいよ。お茶、何にします?」
ジュンソン「ご馳走になってもいいんですか?」
ジュウン「殴られるほうがいいですか?」
二人「…。」

※얻어마시다=貰って飲む。얻어맞다=殴られる。

ジュウン「一応、プレゼント買って来てくれたお客様なんだし」

「あ、Ma’am!」ジウンは持って来た植物を得意げに指した。「これ、(クンクン)エアフレッシュだよ!」
ジウンの仕草が可笑しくて、ジュウンは思わずニコリと笑った。

+-+-+-+

デスクについたスジンは、床に置いてある紙袋に目を留めた。

スジン「…。」

~~~~

車で眠ってしまったスジンは、ウシクの腕の中で目を開けた。「?」
いつの間にか車が停まっている。
そこは彼女の家の前だった。

スジン「起こしてくれればいいのに」
ウシク「よく寝てたから」
スジン「寄って行く?」
ウシク「今度な」
スジン「…。」
ウシク「明日の朝ゴルフミーティングなんだ」

「それじゃ疲れちゃうね」スジンは羽織っていた彼の上着を返す。「行くね」
ドアを開けようとした彼女の体を、ウシクが抱き寄せた。「おやすみ」

ウシク「明日電話する」
スジン「(頷く)うん」

車を降り、一人になると、彼女はウシクを乗せて走り去っていく車をそっと振り返った。「…。」

~~~~

持って来た服に着替えて戻ってくると、スジンは脱いだ昨日のワンピースを床に投げ、踏みつけた。

#何か…気持ちは分かるね。うん。私だって見栄やコンプレックスだらけだもん。
敵役のキャラって、誰もが持ってる”人間の嫌な部分”をうまく集めて表現してくれてると、「嫌いだけど、それは自分の嫌なところが見えて辛いから」みたいないいキャラになるのよね。彼女にもそうなってほしい。

+-+-+-+

カフェでジュウンがふんぞり返っているところへ、ジュンソンとジウンが飲み物を持って来た。
彼らに気づくと、彼女はサッと体を起こす。

ジュンソン「許してくださってありがとうございます」

#彼はホント徹底して礼儀正しいよね♪

「それでは」ジュンソンは自分のドリンクをさっと受け取り、姿を消した。

ジュウン「え?どこ行くんです?」
ジウン「Ma’am、ファイト!」

ジウンも謎の挨拶を残し、ジュンソンの後に続く。

ジュウン「ファイトって何を?」

不思議そうに彼らを見送り、前へ向き直ると、彼女はギクリとした。「あっ!」
向かいの席にヨンホが座っていたのだ。

腕組みをして彼女を眺めている彼に、ジュウンは呆れたように溜息をつく。

ヨンホ「まだ怒ってるんですか?」
ジュウン「…チッ。チャン選手とジウンさんだけ許したんですよ」
ヨンホ「(頷く)僕のことはもう必要ないんですか?」

「キム・ヨンホさんが…」そう言いかけて、ジュウンは声を潜める。「…ジョン・キムだって証拠、あるんですか?」

ヨンホ「最初から疑えば良かったのに。あぁ、僕じゃ嫌ですか?帰りましょうか?」
ジュウン「人を騙すことが嫌いなんですよ。それが誰であろうとね。この世で二人といない… (小声で)ジョン・キムだとしても」

「すみませんね」彼は頷くと、その気もなさそうに目を逸らした。

ジュウン「キム・ヨンホがジョン・キムだって、どうして秘密なのか訊いてもいいですか?」

ヨンホがゆっくりと身を乗り出し、テーブルに肘をついた。「僕はね」

ヨンホ「”黄金の匙”を咥えて生まれた(※生まれた家がお金持ちだという意味)、金持ちの息子だからですよ」
ジュウン「!」
ヨンホ「祖母や父に怒られるんです。家紋に泥を塗ったって」

「…。」しばらくポカンとしていたかと思うと、ジュウンはプッと吹き出した。「何よれ。言いたくないならいいんですよ」

ジュウン「(ブツブツ)私だってそんなに興味ないですから」
ヨンホ「嘘がつけないのは長所だってことにして、行きましょう」
ジュウン「どこに?」
ヨンホ「ダイエット、しないんですか?」
ジュウン「私、一度はやられても、二度目はやられないタイプなんでね」

「それに私、几帳面なんです」ジュウンは何やら書類を差し出した。「弁護士なんで」

ヨンホ「ひょっとして契約書?」

彼はそれをチラリと覗いた。「もう一枚は?」

ジュウン「え?」

もう一通、一緒に手渡された書類を彼はさっさと開いた。「健康診断結果だな」

ジュウン「!!!」
ヨンホ「さすが几帳面だな。弁護士だから」

ジュウンが取り上げようと手を伸ばしたのを、彼はさっとかわした。

#ぷぷぷ 抱き合ってるしw

ジュウン「これは個人のプライバシーの無断任意奪取!」
ヨンホ「時間の節約になりますよ。どうせやらなきゃいけない検査なんだから」
ジュウン「違いますよ!!!」
ヨンホ「10月9日ならつい最近だし(書類を覗き)危険、警戒、要望?」

0033

そこで顔を見合わせ、二人はようやくハッとして体を離す。「…。」

ジュウン「ホントに!」
ヨンホ「こんな”淫ら”な女がいたとは」

※요망=要望、요망=妖妾(淫らでいかがわしい)。彼女の健康診断書が”要望”だらけなのと、思わず抱きついてたのを掛けてるのかと…。

「危険な女でもありますよ」ジュウンは飲み物のカップをさっと手に取る。

ヨンホ「たいていのものは見てきたけど、今更恥ずかしがる理由がわからないな。まさか、服で隠せてると思ってるんですか?」

ジュウンは彼を睨みつけたまま、お腹をそっと書類で隠した。「…。」
と、彼はテーブルの上の契約書をいきなり破り捨てる。

ジュウン「そんな!」
ヨンホ「契約は破棄することもできるけど、僕は違います。何があっても守る」
ジュウン「!」
ヨンホ「これからあなたの体は僕のもの。僕の思い通りです。”No、できません、やりません” なんてのは通じませんから」
ジュウン「…。」

言葉を失った彼女に、ヨンホは静かに詰め寄る。「今後、あなたが辞めたいからって辞められることじゃなくなります」

ヨンホ「わかりましたか?」
ジュウン「…。」

0034

散々のけぞらせておいて、彼は背中をぐいと引き寄せた。「行こう」

+-+-+-+

ヨンホの祖母、イ会長は寺を訪れていた。
彼女が祈りを捧げる視線の先には、「故ソ・ジヨン」の遺影が置かれている。

外へ出てくると、待っていたミン室長が真っ白なコートをふわりと掛けた。

会長「ヨンホはどうしてます?」
ミン室長「半径3キロ内には近づくなとのことですので、ひとまず遠くからお仕えしております」
会長「荷解きもしたことだし、決心がつくまで見守ってくださいな」

「そうだ」会長が立ち止まる。「徳成製薬のお嬢さんは?」

ミン室長「お見合いの後、一度だけ」
会長「気立てもいいし健康だし。悪くないわ」

「!」そこへやって来たのは、キム理事長の後妻、ヘランだ。
彼女を見て、ミン室長はさっと外した。

会長「どうしたの?」
ヘラン「(手に水筒を持ち)寒くなりましたので、ひょっとしてお義母様のお体に障ってはと、温かいお茶を…」
会長「お帰りなさい」
ヘラン「…。」
会長「あなたが来る場所じゃないわ」
ヘラン「…お許しください」

「あの… お義母様」ヘランが言葉を続ける。「今日…」

会長「(頷く)ヨンジュンが帰って来る日だね」
ヘラン「…。」
会長「母親が迎えてやらないと。今晩集まって食事でもするといい」
ヘラン「ありがとうございます、お義母様!」

ヘランは去っていくイ会長の背中を嬉しそうに振り返った。

+-+-+-+

ここで一旦区切ります。

整理すると、イ会長と血が繋がっているのは、事故でなくなったヨンホの母親、ソ・ジヨン。
ヨンホの父親の現理事長キム・ソンチョルは婿であり、会長の娘ジヨンが亡くなってから、後妻ヘランを迎えたということですね。
ヘランさん、とても印象的。声が素敵ですわ♪

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