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Oh my Venusオーマイビーナス2話あらすじ&日本語訳vol.1

      2015/11/24

ソ・ジソブ、シン・ミナ主演のKBSドラマ「Oh my Venus(オーマイヴィーナス)」2話、ちょっとした情景も交えながら、なるべく詳し~く訳していきます。
楽しく軽快に始まった第1話、でも、何やらいろいろ面倒なこともさっそく起きそうな予感…です。

ではさっそく♪

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うずくまっているジュウンを見て、ヨンホはニヤリと笑った。「髪でも引っ掴みたい気分ですか?」

ジュウン「え?」
ヨンホ「いや、さっき…」

実はヨンホも見ていたのだ。
ウシクが女性を抱きしめているのを見て、うなだれて背を向けるジュウンの姿を。

ジュウン「…。」
ヨンホ「そうじゃないなら帰りましょう。彼氏の浮気のせいで風邪引くのも悔しいだろうし」
ジュウン「もう行ってください」

ジュウンが立ち上がるのに合わせ、ヨンホも傘を持って立ち上がった。

ジュウン「何か用だったんですか?」
ヨンホ「あぁ、これ」

彼が差し出した指先には、小さなガーゼ。
点滴後に彼が貼ってやった、あのガーゼだ。「こいつがね」

ジュウン「…。」
ヨンホ「僕が”冷たい都会男”っぽいルックスなのはわかってるけど、見かけによらず純で優しいんです。誰かが水に溺れてるのを見ないふり出来ませんから。トコトン面倒みるスタイルなんだ」
ジュウン「今度から水に近づきもしませんから、帰ってくださいよ、もう」

彼は突然ガシっと彼女の腕を掴んだ。「優しく言ってるうちに行きましょう」

ジュウン「!」
ヨンホ「寒いの一番キライなんです」

+-+-+-+

車のところまで無理やり引っ張ってこられて、ジュウンはやっとのことで腕を振り払った。「…。」

ヨンホ「僕はね、病んでる人には弱いんです。危険な目に遭ってるなら尚更だ。だから」
ジュウン「お言葉はありがたいですけど、一人で帰りますから」
ヨンホ「僕の立場になってみてくださいよ。夜中にこんな道端で、雨だって降ってるのに…!(言葉が出ずイライラ)こんな女性を置き去りにして眠れるかどうか!」
ジュウン「…。」

ジュウンは彼の持っていた傘を奪い取ると、畳んで先を突きつけた。

ヨンホ「!」
ジュウン「今の感情にこの武器があれば、夜中の道端、こんな女でも全治6週は基本。和解なしの刑事立件も可能だと思うけど?」
ヨンホ「…。」
ジュウン「私のものを渡して、どうぞお帰りを」
ヨンホ「?」

ジュウンは彼の指先についていた小さなガーゼを乱暴に摘みとると、自分の手に貼り付けた。「落し物して歩くような女じゃないので」

ヨンホ「(頷く)OK. 考えてみたら、まぁ眠れそうな気もしますよ」
ジュウン「(強気)本当に感謝しますよ。最後のご挨拶になりそうですね」

「お気をつけて」大きな目を見開いてそう言うと、彼女はバサバサと傘を開き、クルリと彼に背を向けた。

#ぎゃはは 最悪
#心配してるだけなのにね

+-+-+-+

一人車を走らせたヨンホは、ホテルの車を停めた。
しばらくそのままボンヤリしていると、誰かが窓ガラスをコンコンとノックした。「?」

ホテルのドアマンが丁重に頭を下げる。「お客様、間違えてお入りになったのではありませんか?」

ヨンホ「…そうですね。すみません」

+-+-+-+

行く宛もなく車はさらに走った。
彼がたどり着いたのは漢江のほとりだ。
穏やかに揺れる水面を見つめながら、彼は遠い記憶に思いを馳せた。

ヨンホ「…。」

~~~~

車椅子に乗った少年が、空港へ見送りに来た祖母に挨拶をする。「行って来ます」
「ヨンホ」別れを惜しむように、祖母は腰をかがめ、孫の手を握った。
「一人で行かせてすまないね」そう言って、包帯で巻かれた孫の足を撫でる。

祖母「お母さんのところへ寄って行く?」
ヨンホ少年「(首を横に振る)手術して、全部終わってから」
祖母「…。」
ヨンホ「もう行きますね、お祖母さん」

「そうね」祖母が立ち上がると、付き添っていたミン室長が車椅子を押し、さらに数人が後に続いた。

ヨンホ少年「…。」

~~~~

「いらっしゃいませ」ホテルのフロントでスタッフが頭を下げる。「ご予約のお客様でいらっしゃいますか?」
ヨンホはゆっくりとフロントデスクに身を乗り出した。「チャン・ジュンソンです」

+-+-+-+

誰かがカーテンを開けた。
朝の光が一気にベッドへ注ぎこみ、ヨンホは眩しくて薄目を開ける。
窓辺に立っている男性の姿をチラリと見ると、彼はまた面白くなさそうに背を向ける。「Good morning」

「お陰さまで」無表情のままミン室長が言った。「チャン・ジュンソンさん」

ヨンホ「無駄に有能ですね」
ミン室長「韓国は狭い国ですから。力を持つ方々には特に」

ヨンホはベッドの上に起き上がった。「お祖母さん… 僕が帰ったのをご存じないわけないですよね」
「期待なさるだけ無駄です」ミン室長が静かに飲み物を差し出す。

ミン室長「出掛けるご準備を」

ミン室長が出て行くと彼はガックリとベッドにへたり込む。
と、耳慣れない着信メロディーが鳴り始めた。「?」

#바람 한점 없어도 향기로운 꽃~♪ ベルサイユのばらの主題歌みたいですね。

テーブルの上に置かれたバッグ… ジュウンのものだ。
ポケットから携帯を取り出すと、彼は相手の名前に首を傾げた。「イ・ヒョヌ?」

その名前に、彼は唯一知っているジュウンの”知り合い”… 昨夜見かけた浮気者の恋人を思い浮かべる。

+-+-+-+

ヒョヌは携帯電話をダイニングテーブルに置くと、匙を手に取った。「ミンジュン」

ヒョヌ「ジュウン、電話に出ないよ」
ミンジュン(息子)「僕、電話してって頼んでないよ」
ヒョヌ「ちょっと、コ・ミンジュン、何でママに口答えするの?」

ミンジュンは何も答えず、茶碗のご飯をホンの少し口に入れた。

ヒョヌ「何でそんなちびちび食べんのよ!」
ミンジュン「…。」
ヒョヌ「返事は?」

ヒョヌは隣で黙っている母親(ミンジュンの祖母)に視線を移した。「ミンジュン、具合悪いの?」

祖母「(微笑)ユナに太ってるってからかわれたみたいなの」

「!」ヒョヌが思わず箸をテーブルに置いた瞬間、ミンジュンが言った。「行って来ます」

ミンジュン「今日は僕一人で幼稚園に行きますから」

彼は立ち上がり、さっさと食卓を後にする。

ヒョヌ「ちょっとコ・ミンジュン、今すぐユナと別れなさい!あの娘まったく…!」

立ち上がったヒョヌを母親が止めた。「私が行くわ」
「可愛いって言ってたのに、何あーだこーだと!」ブツブツ言いながらまた電話を掛ける。「ジュウン、何で出ないの?!」

#ミンジュンくん可愛い。いい味だしてくれそう♪

+-+-+-+

ジュウンは何もかもぐちゃぐちゃのままとにかく事務所へやって来た。
顔を見せた彼女を秘書がさっと出迎える。

ジュウン「みんな来てるの?」
秘書「副代表はまだ」
ジュウン「明日だって言ってなかった?」
秘書「今日は挨拶だけ。あの、髪が…」

ジュウンはボサボサの髪を適当に直した。
「もう始まってる?」秘書から資料を受け取り、彼女はそっとドアを開けた。

代表が大声で檄を飛ばしながら、小さく屈んでコソコソと入ってくるジュウンに目を留める。「自分を過小評価しすぎですよ、カン弁護士」

ジュウン「?!」

「すみません、体の具合が悪くて」ジュウンは淡々と言って席につく。

代表「(皮肉っぽく)あぁ、そうですか?随分具合が悪そうに見えますねぇ」
ジュウン「週末アメリカ出張に行って来たので…」

隣の女性弁護士がさりげなく彼女を止めた。

ジュウン「…すみません」

「副代表のお越しです」秘書が知らせにくると、一人の女性が会議室へ姿を現す。
彼女は…!!!

あのナイスバディーおかっぱ女ではないか!

代表「ご挨拶を。イギリスの有名なロー・ファーム、L&Bでチーフまで歴任なさった、オ・スジン弁護士です」

皆が拍手をする。
「オ・スジン?」ジュウンはポカンとして彼女を見つめた。
「初めまして、オ・スジンです」そう言って、スジンもまたジュウンに目を留める。「カン…ジュウン?」

ジュウン「…!」

~~~~

それは学生時代の図書館だ。
「すごいな、法学部の首席はあいつだって」男子学生たちが噂する。「おデブちゃん」
彼らの視線の先にいるのは、一人で勉強する太った女の子だ。

男子「さすがオ・スジン。神様はやっぱり平等だな」

そこへ女子学生が角を曲がってくる。
ジュウンだ。彼女はゲラゲラと笑う学生たちを冷ややかな目で見た。

ジュウン「法を学ぶ人間が誹謗中超していいわけ?」
男子学生「何だよ」
ジュウン「何って何?オ・スジンの友だちよ。未来の弁護士」

「ジュウン!」面倒なことになるのが嫌で、スジンは必死で「やめて」と合図する。
去っていく男子学生をジュウンは睨みつけた。「あいつら、あんたのおかげで命拾いしたわね」

スジン「あんた、学生証もなしにどうやって入ったの?」
ジュウン「いつかは合格するんだから♪」

「あの子たちが手を貸してくれたの」ジュウンは小声でそう言って、向こうで彼女に目を輝かせている男子学生たちに手を振った。

「やれやれ」ジュウンが手に取ったのは、分厚い法律書の間に挟んであるピンクの封筒だ。

ジュウン「毎日ファンレター書いてどうすんのよ?」
スジン「(慌てて取り上げる)」
ジュウン「腕が痛くなるだけでしょ」
スジン「…。」
ジュウン「夜も眠れないんだよね?スジン、私がぐっすり眠れるようにしてあげる」
スジン「どういうこと?」
ジュウン「イ・ジフンよ!会いたくてたまんないんでしょ?」
スジン「キャッ!!!」

~~~~

かつてはいつも自信なさげなおデブちゃんだった友人を前に、ジュウンはただ不思議そうに彼女を見つめる。
会議が終わり、二人は執務室に場所を移していた。

#ジュウンのお顔の贅肉、1日でだいぶマシになってる?私がすっかり見慣れたのか?^^;
さっきの回想シーン、細すぎて逆に違和感あったという…笑

スジン「ちょっと… まるで異星人でも見てるみたいね」
ジュウン「!」
スジン「なんとなく具合が悪そうな顔だけど」
ジュウン「あ、ごめん。ジロジロ見過ぎだったよね。それにしても…」
スジン「ビックリしたよね。(私もそうだったから…」
ジュウン「…!」
スジン「あ、(苦笑)あんたが弁護士になってたことよ」
ジュウン「あぁ…。うん」

二人はぎこちなく笑い合う。
そこへ秘書がお茶を持って入ってきた。「先生、嬉しいでしょうね。お友だちが副代表でいらっしゃるなんて」

スジン「…友だち?」
秘書「…?」
スジン「司法試験も大学も、私が先輩じゃない?ヒョンジョンさん」

秘書はハッとして自分の名札を見る。「はい、チョ・ヒョンジョンです。よろしくお願いします」

スジン「こちらこそ。悪いけど、私のは今度からオーガニックでお願いしますね」
ジュウン「…。」
秘書「あ、はい。今度からはそうします」

秘書が出て行くと、スジンは「さて」と立ち上がった。

スジン「懐かしがるのはこれくらいにして、また今度ゆっくり」

「あぁ、そうね」終始押されたまま、ジュウンも立ち上がる。
そこへデスクの電話が鳴った。
受話器を取ろうとして、彼女は手前にあった写真立てを倒してしまう。
「?」スジンがそれをすかさず手に取り、小さく微笑むと、丁寧に元の場所へ戻した。

0010

ジュウン「またね」

+-+-+-+

カジュアルな服装でブラリとホテルの外へ出て来たヨンホは、ギョッとして立ち止まった。「!」
正面にズラリと並んだスーツ姿の男たちが一斉に彼に頭を下げ、ミン室長が車の後部座席のドアを開けた。

ヨンホ「ミン室長」
ミン室長「お供いたします」
ヨンホ「お供しないでくださいよ。ちょっと休暇に来ただけで、場に合う服も持ってないんです」

すかさず近くにいた男性が一揃えのスーツを差し出す。

ヨンホ「…。準備が徹底してるけど、こういうのは僕の好みじゃないんだ」
ミン室長「会長がお待ちです」

+-+-+-+

仕方なく着替えると、ヨンホは鏡を覗いた。「どうです?イケてますか?」

0011

#ほんの少ししか映らないこの瞬間、すごく好き♪

ミン室長「…。」
ヨンホ「僕は… 叱られに行くんですか?」
ミン室長「どうでしょう?心当たりがおありなんですか?」
ヨンホ「ヒントをくださいよ。僕たちの仲なんだから。OK?」
ミン室長「…イケてますよ」
ヨンホ「(ガッカリ)そうですか。靴も新しいのを買って、いや、プレゼントを買って」

そこへまた、男性たちが新しい革靴、そして小さな花束をさっと差し出した。

ヨンホ「僕の好みすぎて、ケチのつけようがないな」

かすかにニヤリとするミン室長の前で、彼は履いてきたスニーカーを乱暴に脱いだ。

+-+-+-+

ヨンホが連れて来られたのは、韓屋を利用した静かな料亭だ。
彼は疑惑をつのらせた。「何事なんだ?」

0013

ミン室長「随分お待ちです」

ヨンホは部屋の前においてある靴を見てニヤリとする。かなりヒールの高いショートブーツだ「そうですね、失礼だ」

ミン室長「お入りを。会長が…」
ヨンホ「会長、関節は良くなられたようですね。ヒールをお履きとは」
ミン室長「…。」

手に持った花束をミン室長に押し返すと、ヨンホは部屋へ向かって声を上げた。「キム・ヨンホです。入ります」
扉が開くと、若い上品な女性がさっと立ち上がり、頭を下げた。「初めまして」

#見合いの席だったということですね^^

+-+-+-+

ジュウンがエレベーターへ乗ったところへ、偶然後から乗ろうとしたのはスジンだ。

スジン「早退?それとも外回り?」
ジュウン「半休なの」

「あぁ」スジンは中に入ると、ジュウンの隣に立った。
エレベーターが動き出すとスジンは腕時計を見る。「4時で半休なんて… 勿体ないわ。もう少ししたら終わる時間なのに」

ジュウン「昨日から具合が悪くて」
スジン「(顔を覗き込み)私のせいじゃないよね?」
ジュウン「え?」

ジュウンが目を丸くすると、スジンは笑って彼女の背中を叩いた。「冗談よ、冗談」

スジン「早退するのは気を遣うでしょ、会社なんだし」
ジュウン「気を遣うっていうより… 出来るだけ会社に迷惑掛けないようにね」
スジン「…。」
ジュウン「あのさ、スジン」
スジン「いいスタッフね」
ジュウン「?」
スジン「上司の立場で言ったの」
ジュウン「…。」

+-+-+-+

「変な噂がたくさんあったの、ご存知ですか?」料理を前に、女性が言った。
ヨンホは実に穏やかな様子で彼女の話に耳を傾ける。

女性「すごく太ってるとか、ブサイクだとか」
ヨンホ「ゲイだ、変態だ、頭がおかしい… 実は女だ」
女性「お困りでしょうね、そんなふうに噂されて」
ヨンホ「ご存知のように、僕よりも(上を指差し)大人たちがね」
女性「創業主が曾祖父様なんですから、尚更ですよね」

「ところで…」女性が少し慎重に切り出した。「アメリカの支社長はお続けになるんですか?」

ヨンホ「(頷く)そう出来るなら」
女性「…韓医学の方もなさっているとか」
ヨンホ「資格持ってるだけですよ。それも家のしきたりでね」
女性「あぁ」

ヨンホの携帯が唸った。
届いた写真を彼は無言で辿る。彼とスキャンダルになったハリウッドスターのものだ。

+-+-+-+

車に乗り込んだ女性に、ヨンホは最後まで紳士的に声を掛けた。「またお目にかかります」
女性の車が走り去ると、少し離れたところで待機していたミン室長が、「こちらへ」と促した。

そのとき!

猛スピードで別の車が走りこんできたかと思うと、あっという間にヨンホが乗り込む。
ジウンが中から顔を出し、慌てて追いかけてくるミン室長をからかった。「Bye!!!」

ジウン「だから言ったろ!Wow!OK、ミッション成功だ!」
ヨンホ「悲惨だな」

「映画ロケじゃあるまいし」運転しながらジュンソンが言う。

ジウン「俺たち、どこ行く?」

「本物の映画ロケだ」ヨンホが嬉しそうにネクタイを緩めた。

+-+-+-+

ジュンソンたちが服を選んでいるのを待っているうちに、胸元で携帯が鳴る。
このメロディーは… ジュウンの携帯だ。画面の”イ・ヒョヌ”の名前に、ヨンホはまた考えを巡らせた。

いつの間にか”イ・ヒョヌ”からの着信は13回になっていた。
ロック解除パスワードを解いてみようとしたところへ、”イ・ヒョヌ”からメッセージが入った。

【電話の持ち主です。お願いですから電話をください。たっぷりお礼しますので】

+-+-+-+

「も、もしもし?」ヒョヌの店のスタッフルームで、ジュウンは”電話の拾い主”からの連絡を受けた。「(小声で)出たわ、ヒョヌ」

ヒョヌ「はぁ、ずっと無視してたくせに」

ヒョヌのボヤキが耳に入り、ヨンホは思わず苦笑した。「女だったのか?」

ジュウン(電話)「(よそ行き口調で)ありがとうございます!携帯、どこで拾われたんですか?」
ヨンホ(電話)「あなたのバッグの中ですよ」
ジュウン「?!」

ジュウンの顔色が変わる。あいつだ!

ヨンホ「イ・ヒョヌさんが女性だとわかってたら、すぐ電話に出たのに。恋人だとばかり…」
ジュウン「…。」
ヨンホ「もしもし?」
ジュウン「わざわざ私の携帯を預かってくださってたのは…あなただったんですか。空港も病院も調べたのに!」
ヨンホ「えぇ、わざわざですよ。僕というより、僕の知り合いが」
ジュウン「あぁ…」
ヨンホ「今買い物中なんですけど」
ジュウン「それが何か?」
ヨンホ「腹帯!昨日破った腹帯を弁償しようかと思って」
ジュウン「コルセットだって言ったでしょ!コ・ル・セット!医者のくせにそんなことも覚えられないの?!」
ヨンホ「あの~、心の声が聴こえてくるんだけど」
ジュウン「あら♪ 聴診器をつけていらっしゃるのかしら」
ヨンホ「携帯なくしたついでに、機種変更なさいます?切りますね」
ジュウン「今いらっしゃるところに行きますから!」
ヨンホ「(ニヤリ)今いらっしゃるところじゃなくて、2時間後にいらっしゃるところへどうぞ」

0012

そう言いながらジュンソンの試着している服を見ると、店員を呼んだ。「これ20着ください」

ヨンホ「(自分の手に持っているジャケットも渡し)これも一緒に」
店員「ちょっと…在庫を確認いたします」

店員が慌ててバックヤードへ向かった。

ジュンソン「そんなに買ってどうなさるんです?」
ヨンホ「一人で行かせるのは悪いから、何か持たせてやりたくてな」
ジュンソン「あ…えぇ」

「あ、兄貴」ジュンソンが話し中のままの携帯を指す。

ヨンホ(電話)「あ、もしもし?もう切られたんですか?」
ジュウン「(溜息)」
ヨンホ「すみません。うっかり忘れてましたよ」
ジュウン「(イライラ)とんでもない。荷物をうっかり忘れた私が悪いんですから」

「えぇ」苛立つ感情をおさえながら、ジュウンは電話を終えた。

ヒョヌ「何て?超セクシーな声だったけど」
ジュウン「体中かセクシーさが漂ってるわよ」
ヒョヌ「きゃはは♪そりゃありがたい!そんなセクシーな男がどこに来いって?♥」
ジュウン「ホテル」
ヒョヌ「ひゃははは♪ ジュウン、最高の場所じゃん!」

「あ゛ー!恥ずかしい!」ジュウンは壁に突っ伏した。「何でこうなるんだろ?!」

ヒョヌ「そんなに恥ずかしい?」
ジュウン「…。」
ヒョヌ「知らない男にお腹のお肉見られることだってあるわよ。子ども産んでみなさい。医者だからって、手も握ったことない男があっちこっち…あぁ!考えるのも嫌だわ」

「嬉しいって言えば良かった」ジュウンがポツリと言った。

ヒョヌ「え?」
ジュウン「こんな簡単な言葉、当たり前の言葉… 今頃思い出すなんて」
ヒョヌ「…ひょっとしてオ・スジンのこと?」
ジュウン「綺麗になったとまで言えなくても、会えて嬉しいくらいは言うべきだった。久しぶりに会った友だちなのに」
ヒョヌ「あんた…」
ジュウン「あの子はあんなに変身して、私はこんなに変わっちゃったからって… 一緒に笑い合った時間まで消えたわけじゃないのに」
ヒョヌ「…。」
ジュウン「はぁ、私どんどん性格悪くなっちゃうね」

ジュウンがそこにあった全身鏡に映る自分の姿を見つめる。
「見ちゃダメ」ヒョヌが前に立つと、ジュウンはしょんぼりと頷いた。

+-+-+-+

店から出て来たヨンホたちの車の前に、早くも居場所をつきとめたミン室長たちが立ち塞がった。「!!!」
ジュンソンが外へ出ようとするのを、ヨンホが止める。「お前たちは出なくていい」
彼は一人外へ出た。

ヨンホ「ミン室長、(自分たちの車を指し)チャンピオンが乗ってるんですよ。大事なのは赤ちゃんだけですか?」
ミン室長「当分の間、単独行動はできません」
ヨンホ「少しだけです。休暇を取って戻りますから」
ミン室長「アメリカでお使いになっていた荷物、今一つ残らず太平洋を渡っているところです」
ヨンホ「ミン室長」

「…。」ミン室長は黙って自分の携帯を見せる。
スキャンダル相手と歩いているところをパパラッチされたあの写真だ。
記事の写真と違い、ヨンホの顔がハッキリ映っている。

「!!!」ヨンホは慌てて画面を押さえ、黙ってそれをミン室長の胸ポケットへ戻す。

ヨンホ「いくらで…」
ミン室長「言い値の倍渡して阻止しました」
ヨンホ「(力なく頷く)」
ミン室長「アメリカ支社の方には辞表を出してあります」
ヨンホ「他に誰が?」
ミン室長「まだ私と会長だけです。理事長はおそらくご存じありません」
ヨンホ「おそらく…ということは、そのうち耳に入るって意味だ。お祖母さんは僕の電話に出なかったけど?」
ミン室長「会長は当分の間連絡なさらないそうです」

「…。」ヨンホは顔を歪め、無表情なミン室長を見つめると、ふっと苦笑いを浮かべた。「誤解だってご存知でしょう?」

ヨンホ「表には出られないから、落ち着くまでの間だけね♪」
ミン室長「マスコミが知れば喜ぶでしょうね。会長と理事長とは違って」
ヨンホ「…。」
ミン室長「論峴洞のヴィラ、一軒家としてお使いになれるよう改造してあります」

「…。」ヨンホは仕方なく頷いた。「えぇ」

ミン室長「では明日お目にかかります」

ミン室長は部下たちを引き連れ、ヨンホの前を立ち去った。

+-+-+-+

「灯台もと暗しだと思ったのに」ヨンホは浮かない顔で車に戻った。

ジウン「どうしたんです?」
ヨンホ「今回の”休暇”…ちょっと長くなりそうだ」

+-+-+-+

大会議室にズラリと役員たちが並んでいた。
「お忙しい方々をお招きしていますので、すぐ本題に入ります」ヨンホの祖母… 医療財団ガフン会長が口を開く。

会長「20年以上顔を合わせてきた方々ですから、老人の失礼を理解してくださると信じますよ。キム・ソンチョル、ガフン財団理事長の一人息子であり、私イ・ホンリム、ガフン会長のたった一人の孫、キム・ヨンホ米支社長を呼び戻すことにしました」

会長の言葉に、役員たちが一気にざわめく。

役員A「物事には順序があり、規律というものがあるんですよ」
チェ理事「米支社長はお若いし、これまでに交流もありません。顔も知らない後継者にどう仕えればいいのか、当惑しますね」
会長「それで最初に申し上げたんです。ご理解を信じますとね、チェ理事」

チェ理事は困って周りを見回す。
他に口を開く者はいなかった。

+-+-+-+

会議が終わると、チェ理事は執務室で溜息をついた。「島流しにされた端宗だと安心してたのに!顔さえ知らないんだから」

彼の前で愚痴を聞いているのは… ジュウンを振ったばかりの元水泳国家代表、ウシクではないか!

ウシク「キム・ヨンホ支社長、うちの医療代表の理事長になるのは確実なんですか?」
チェ理事「まだ憂慮状態だが、イ会長がまた意地を張ったら… 不安だな」
ウシク「あまり心配なさらないでください。会社に関心があるなら、とっくに何かしてるはずですよ」
チェ理事「だな」
ウシク「(頷く)」
チェ理事「端宗が王になっちゃ駄目だ。”易地思之”、ひっくり返してこそ歴史だからな」

※聞き取りが合っているか自信ないんですが… 端宗は正当な後継者でありながら叔父(世祖)に王位を奪われ、17歳の若さで命を失った悲劇の君主です。
「王女の男」などでお馴染みですね。

+-+-+-+

「はい、ガフン医療法人センター長、イム・ウシクです」自身の統括するメディカルフィットネスセンターへ戻ると、ウシクは誰かに電話を掛けた。

ウシク(電話)「キム・ヨンホ米支社長の辞表、処理されたのは確かなんですね…。詳しく調べてください。間違いなく入国したかどうかも。最近の写真、学閥、人間関係、全部」

+-+-+-+

ファイティングジムの前でジュンソンたちが車を降りた。

ジュンソン「とにかく僕からすれば千軍万馬ですよ」
ジウン「俺も!Welcome Korea!!!」

「さっさと行け」ヨンホが面倒くさそうに手で払いのけた。

#1話に1度は登場、「コジョ」ポーズ♥

ヨンホ「遅れたらまた怒られるぞ」

+-+-+-+

ジュウンはホテルのラウンジにいた。「8時までにILLUSOホテルへいらしてください」ヨンホの指示通りだ。
「バラの花は丁重にお断りしますよ」彼はご丁寧にそう付け足した。

#着メロが「ベルばら」だったからですかね♪

ジュウン「何よ?何で来ないの?」

ジュウンは待ちきれずにホテルの正面玄関まで出てくる。「ヒョヌの電話持ってくればよかった」

+-+-+-+

再び中へ戻ってきたところで、彼女は思いがけずスジンに出くわした。「あれ?」

スジン「!」

スジンの顔が凍りついたかと思うと、すぐに脇から男性が近づいてくる。
ウシクがスジンの肩を抱き、ジュウンを見た。

#なんだそれ?いみがわからん

ジュウン「!!!」

ウシクがジュウンの方へ近づこうとする。
「来ないで!」ジュウンは思わず後ずさりした。
逃げ出そうと後ろを振り返った時、彼女は回転扉のガラスに思い切り激突した。
反動で跳ね返り、彼女はその場にドスンと倒れる。

ウシク「!!!」

苦しそうにうずくまるジュウンの目に、ざわめく人たちと、呆然と自分を見ているウシクたちが見えた。
向こうの方に、脱げてしまった靴が転がっている。
痛さと恥ずかしさで、彼女は頭を抱えた。「…助けて」

そのとき…

誰かがゆっくり入ってくると、その靴を拾いあげた。
ヨンホだ。
彼は不思議そうに靴を眺めると、その向こうに倒れているジュウンに視線を移した。

ウシク「スジン、ちょっとゴメン」

そう断って、ウシクがジュウンに声をかけようとしたとき、ヨンホが手で彼を制した。

ヨンホ「…。」
ウシク「…。」
ヨンホ「来るなと言ってるじゃないですか」

ヨンホは静かにジュウンのそばに腰をかがめた。
「お願い、助けて」ジュウンは目を閉じたまま、呪文のように唱えている。

ヨンホ「ホントに気になるんだけど」
ジュウン「!!!」
ヨンホ「(靴を履かせてやりながら)”助けてくれ”って言葉、流行語なんですか?」
ジュウン「…お願い」
ヨンホ「(ウシクを振り返って見る)やっつけるわけにはいかないな。悪いけど僕は有段者なんでね」

ジュウンは手を伸ばし、彼のズボンの裾を掴んだ。「どこかへ… 連れてってください」

ヨンホ「(余裕)どこへ?」
ジュウン「なるべく遠くに」
ヨンホ「…。」
ジュウン「出来るなら…地球外に」

「…。」ヨンホが手を差し伸べると、ジュウンは彼に支えられ、立ち上がった。

ヨンホ「行こう」

ヨンホが差し出した右腕を、ジュウンは素直に組む。

ヨンホ「搭乗」

彼はこれみよがしに彼女の腰を抱き寄せると、ニッコリ微笑んだ。「出発♪」

0014

+-+-+-+

ここで一旦区切ります。

最後のヨンホが楽しすぎるから許すけど…
ちょっと人物関係、都合よすぎますよねぇ。残念。

元カレはたま~に出て来て”元カノの変貌に呆然とする役割”くらいにとどめてもらって、
私はヨンホの可愛い弟分たちにガンガン絡んでもらいたいのよ、うん。

元カレがこのまま2番手になるとか嫌だからね!

 - Oh my Venus ,