韓国ドラマから美しい言葉を学ぼう

韓国ドラマのあらすじや詳細日本語訳を紹介!セリフを題材にした文法解説も

ネイルもカンタービレ(のだめカンタービレ韓国版)あらすじ&日本語訳 1話

   

シム・ウンギョン、チュウォン主演、「ネイルもカンタービレ/明日もカンタービレ」(韓国版のだめカンタービレ)1話です。

他に月火ドラマの「夜警日誌」も翻訳中ですし、序盤のダイジェストを見たところ、原作または日本版を観た方なら言葉が分からなくても楽しめそうですので、少しざっくりめで行きますね。

登場人物がわかりにくいので、適当に原作名やニックネームごちゃまぜになってますが、ご了承を^^;

+-+-+-+-+

#いきなりだけど、日本版と全く一緒のスタートじゃないか!

ユジン(声)「幼い頃のことを思い出すたびに、真っ先に思い浮かぶのは、ヨーロッパの街道だ。クラシックの空気を浴びた野原… どの通りも耳にクラシックの旋律が入ってくる」

ユジン(声)「ピアニストの父に連れられヨーロッパ各地を周り、多くの公演を見てきたが、僕の人生最高の舞台は韓国でのものだった。セバスチャン・ヴィエラ…。彼の指揮棒が動いた瞬間、気づいたんだ。この人が僕の生涯の師匠になると」

~~~~

ヴィエラの公演を見て以来、子どものユジンは公演会場に忍び込み、ヴィエラ先生の練習風景を見に行くようになった。

ちびユジン「あのバイオリン、チューニングが狂ってます」
ヴィエラ「君は誰だい?」
コンマス「彼はピアニストのチャ・ドンウの息子なんです」
ヴィエラ「君の名前は?」
ちびユジン「ユジン。チャ・ユジン」
ヴィエラ「ユジンか!Oh!」

1年後のことだ。

ちびユジン「マエストロ(=指揮者)、僕がヨーロッパに行ったら、弟子にしてくださいますよね?」
ヴィエラ「勿論だよ。君はすでに私の弟子も同然だ。ヨーロッパへ来たら、必ず私を訪ねておいで」

~~~~

ユジン(声)「ヴィエラ先生、ボクは今ここで何をしているんでしょうか…」

+-+-+-+

ユジンが学内を歩くと、道行く女子たちは揃ってざわめいた。

「ユジン先輩♥」
「超かっこいい~」
「私、ユジン先輩のせいで恋愛出来ないのよ。もうほかの男はイカに見えちゃう」

学内の至るところで、学生たちが練習している音が聞こえる。
どれもこれも「へたくそ」で、ユジンは顔をしかめた。「みーんなへたくそ!」

+-+-+-+

ユジンは掲示板の「大学ニュース」を見つめていた。
一人の学生が大きく掲載されている。

『国費奨学金 海外留学プログラム 指揮科ハン・スンオ 選抜』

#早川くん、ソーセージじゃないわ!(笑

そこへ声を掛けてきたのは当の本人だ。

スンオ「君もドイツへ来たら連絡しろよ。ヴィエラ先生の指揮、観られるようにしてやるからさ」
ユジン「…。」
スンオ「もしかしたら僕、ヴィエラ先生に師事することになるかもしれないから」
ユジン「!」

スンオがポンと叩いた肩を、ユジンはそっと払った。「…。」

+-+-+-+

ユジンはピアノ科の学生だ。
今日のレッスンでの彼の演奏は、随分荒れていた。

ユジン(声)「ヴィエラ先生、ボクはどんな選択をすべきなんでしょうか…。道に迷ったみたいです」

じっと我慢していたト・ガンジェ教授(原作名:ハリセン)が、とうとうキレる。

ハリセン「いつまで好き放題に弾くつもりだ!」
ユジン「…。」
ハリセン「勝手に盛り上がって勝手に弾くな!公演まであとどれだけだと思ってるんだ?」

扇子で楽譜を払いのけると、その下に別の楽譜が現れた。「?」

ハリセン「何だこれは?総譜(=指揮者用の楽譜)じゃないか。ピアノのお前がなぜ総譜を?ご丁寧にチェックまで入れて…」
ユジン「…。」
ハリセン「どうした?ピアノを放り出して指揮者にでもなるつもりか?」

教授は納得したように頷く。

ハリセン「なるほど。公演が迫っても教授の言うことを聞かないと思ったら…」

教授は総譜を豪快に放り投げた。

ハリセン「コンクールも嫌、賞レースも嫌、コンチェルトもいい加減、教授のことは無視!おかしいと思っていたが…指揮科に転科するつもりだったのか?」
ユジン「先生の解析と違うからと罵倒するのはやめてください」
ハリセン「?」
ユジン「ピアノの前でいい加減なことをしたことは一度もありません」
ハリセン「こいつ!!!」

ユジンは立ち上がる。

ユジン「素晴らしい演奏は正確さから始まるそうですね。先生のレッスンはただの”コンクール入賞対策”です。どの学生にも同じレッスン、同じやり方!賞一つ取るために、ひたすら練習練習!」
ハリセン「お前のためだ!世界を見ろ!賞一つが力になるんだ!」
ユジン「先生ご自身のためじゃなく?」
ハリセン「…。」
ユジン「賞の多い弟子がいてこそ、先生の立場が高くなる」
ハリセン「…お前!言いたいことはそれだけか?」
ユジン「いいえ!まだまだあります!」
ハリセン「やめろ!!!」
ユジン「…。」

「出て行け」教授は出口を指さす。
「お前は退学だ!!!」罵倒を背中に浴びながら、ユジンはレッスン室を後にする。

+-+-+-+

学内の静かな庭で、ユジンは書類を手にしていた。
『自主退学申請書』

書き上げた書類を乱雑に畳み、ユジンは心の中で悪態をつく。「あれはまた何だ?」

さっきから聞こえてくるピアノの音が気になっていたのだ。「?」

ユジン「意外と魅力があるな。…悪くない。誰が弾いてるんだ?」

532

+-+-+-+

ユジンはピアノの音を頼りに、ピアノ棟の廊下を進んだ。
音のする練習室へたどり着くと、窓から中を覗く。

そこへ、後ろからやって来た女子が彼を呼び止めた。「チャ・ユジン!」
声楽科の学生、チェ・ドギョンだ。

彼女の登場に、彼は部屋の前を離れた。
「また自主退学?」トギョンは彼が持っていた退学願をひょいと取ると、真っ二つに引き裂く。「飽き飽きするわ」

ユジン「!」

+-+-+-+

思い通りの演奏を終えると、ネイルはうっとりと目を閉じた。「はぁ、素敵」

そこへ友人が入ってくる。

友人「ソル・ネイル!あんたバイト行くって言ってなかった?」
ネイル「バイト?」

「バイト!!!」ネイルは練習室を飛び出した。

+-+-+-+

ネイルがアルバイトにやって来たのは、保育園だ。
子どもたちの前で、彼女はお話を聴かせながら、そのシーンにピッタリの音楽を即興で弾く。

ネイル「おじいさんは言いました。”森へ行ったら、怖いオオカミが出るぞ!” ”大丈夫。私、勇敢なんですから!オオカミなんかちっとも怖くありません”」

彼女の話に、子どもたちは夢中で聞き入った。

+-+-+-+

ユジンはトギョンと二人でバーにいた。

トギョン「何言ってるのよ。トーゼン謝りに行くべきでしょ。ト・ガンジェは一番たくさん受賞者を輩出してるし、権力持ってるんだから」
ユジン「…。」
トギョン「そんなにピアノ科が嫌なら、希望どおり指揮科に転科しなさいよ」
ユジン「オレの先生はセバスチャン・ヴィエラだ。ここの教授たちなんかとんでもない。独学したほうがマシだ」
トギョン「留学すればいいのに。私だってもう引き止めないわよ。ヴィエラ、ヴィエラって馬鹿のひとつ覚えみたいに、どうしてヨーロッパまで訪ねて行かないのよ」
ユジン「…。」

彼の頭の中に、ある恐怖が蘇る。
彼は子どもの時、飛行機の胴体着陸を経験したのだった。

#同じ胴体着陸曲だ!

悪夢を振り払うように、ユジンは酒を流し込む。

ユジン「トギョン、今夜一緒にいるか?」
トギョン「…。」
ユジン「一人でいたくないんだ」
トギョン「チャ・ユジン、なんでそんなにつまらない男になったの?」
ユジン「何?」
トギョン「もう付き合ってられない。わたしたち、もう会うのやめましょ」

トギョンは彼を残し、席を立った。
ユジンは咄嗟に彼女の手首を掴む。「トギョン」

トギョン「…。」

トギョンは彼の手を払いのけ、店を出て行った。

ユジン「…。」

+-+-+-+

ネイル(電話)「大丈夫だよ、お母さん、心配ないって。週一回ずつ、幼稚園でピアノのバイトしてるんだ♪」

買い物袋を下げ、チョコをかじりながらネイルはマンションに帰ってきた。

ネイル(電話)「ん?決まってるでしょ~。鍵もちゃんと閉めてるし、火の用心だってしてるんだから」

「おやすみ~♪」電話を切った。

部屋の前まで帰って来ると…?
壁にもたれて眠っているイイ男♪

ネイル「?」

彼女はそっと彼に近づいた。

ネイル「…先輩?先輩?」
ユジン「zzz」
ネイル「先輩、ここで寝ちゃ駄目ですよ。風邪引いちゃう。先輩起きてくださーい」

「駄目だ」ネイルは思い切ってユジンの脇腹を突く。

ユジン「あっ!」

思わずのけぞった彼は、目覚めることなくネイルにもたれかかる。

ネイル「おっと!」

ネイルは間近で先輩の顔をマジマジと観察した。

ネイル「カッコイイ♥いい香りがする♥」

+-+-+-+

ユジンは気持ちのいい草原にいた。
心地よく耳をくすぐるピアノの調べに、彼は酔いしれる。

ユジン(声)「学校で聴いたピアノだ」

彼はゆっくりと目を開いた。

ここは…?

起き上がった彼がいたのは… ゴミ溜め…か?!「ひいいいーーー!」

「Good Morning~♪」ピアノを弾いていたネイルが立ち上がる。
なぜか上半身ハダカになっていたユジンは、その辺にあったブランケットを慌てて被った。

ネイル「おはようございますぅ」
ユジン「こ、ここはどこだ?ここはゴミ置き場か?」
ネイル「ゴミ置き場じゃないですよぉ。うちの家です」
ユジン「?!」

彼はゴミだらけの部屋を見渡した。(ここのどこが家なんだ?)

ユジン「それで、なんでオレはここに?」
ネイル「なんでって?知らないんですか?」
ユジン「知るわけないだろ!」
ネイル「ふーん、先輩、昨日のこと覚えてないんだぁ」
ユジン「…。」
ネイル「それとも、覚えてないふりしてるのかなぁ?」
ユジン「(ドキリ)そんな必要ないだろ。何かあるわけがない」

533

「…。」ネイルの目に、彼はドキリとした。

ユジン「ホントに覚えてないんですか?昨夜何があったのか」

「昨夜私と一緒に…」迫ってくるネイルをユジンは思わず払った。「ゴミ女!!!」

ふと足元をゴキブリが通り抜ける。「あ゛ーーーー!」
彼は夢中で逃げ出した。

ネイル「ありゃ、ゴキちゃん、おはよう~♪」

+-+-+-+

部屋の外へ飛び出したユジンは、呆然とした。

ユジン「なんで隣の家に?!」

彼は隣の自分の部屋に逃げ込む。

ネイル(声)「せんぱーい、まだ帰っちゃ駄目ですよぉ」

出て来たネイルが観たものは、廊下に残されたブランケットだ。

ネイル「どこ行ったんだろ?」

+-+-+-+

ユジンが駆け込んだのはシャワールームだ。「あー、汚ねぇ!」

ユジン「夢だ。酒を飲んで、ゴミ置き場で夢をみたんだ。汚くて忌々しい夢!」

彼は必死で自分に言い聞かせる。

ユジン「忘れるんだ。何もかも忘れろ。…いいぞ、何も覚えてない。トーゼンだろ。記憶に残るようなことは何もなかったんだから!」

「先輩」ゴミ女の声が蘇る。

ユジン「先輩?うちの学校の生徒なのか?」

+-+-+-+

「チャ・ドンウの息子を退学させるんですか?」ハリセンことト・ガンジェの主張に、教授たちは困惑した。

「ここはプロダクションじゃない!学校です!」ハリセンの言葉に皆黙りこむ。
「勿論です」そこへ登場したのは学長のソン・ミナだ。

学長「チャ・ユジンを許しておけば、師弟間の規律が壊れてしまうかもしれません。ト教授の心情は十分理解できます。ここへ来るまでの間、このような結果を招いたのは私ではないかと考えていたんです」
ハリセン「…。」
学長「音大は軍隊ではない… 音楽家はどこであっても自由であるべきだ… そういう私のモットーがチャ・ユジンを傲慢にしたのではないかと」
ハリセン「そんなはずがない。チャ・ユジンの態度が度を越しているんです。学長の教育方針は関係ありません」
学長「そう言ってくださってありがとうございます。ですが、度を越した人格の問題なら、処罰よりも教化の面からアプローチすべきではないでしょうか?」
ハリセン「学長!」
学長「もちろん処罰も必要です。本学で最多の受賞者を輩出なさっているト教授のレッスンからは除外すること、そこから始めましょう」
ハリセン「学長、その程度では…」
学長「この場におられない方の名前を出して申し訳ありませんが、アン教授に任せるのはいかがでしょう?」
ハリセン「!」
学長「ト教授からアン教授の生徒になることは、一番の打撃でしょうから」

そこへ一人の教授が遅れて駆け込んでくる。「すみません。時間を間違えました」

学長「いいときにいらっしゃいましたわ。ちょうどアン教授にお願いしたいことがあったんです」
アン教授「お願い?」

+-+-+-+

苦いコーヒーを片手に、ユジンはどうにも落ち着かない様子で学校へやって来た。
「悪いことでもしたのか?なんでそんなに緊張してんだよ?」ユジンは自分自身にツッコむ。

ユジン「そうだ。何もない。うちの生徒だって決まったわけでもないし」

そのとき… 「センパーーイ!」

いきなり聞こえて来た声に、ユジンは凍りついた。「!!!」
向こうから走ってくるのは、ゴミ女じゃないか!

ネイル「先輩!」
ユジン「!」
ネイル「朝、起きるなり帰っちゃうなんてー。寂しいじゃないですか」

「何のことか分からないな」周りの視線を気にし、ユジンはとぼける。

ネイル「あれ?恥ずかしいんですか?」
ユジン「…。」

「あ、先輩!」ネイルは鞄の中から何かを取り出す。「じゃじゃーん!」
ユジンの白いワイシャツだ!

ユジン「!」
ネイル「先輩の服、綺麗に洗濯しておきましたぁ。どーですか?シミひとつないでしょ。ほらっ」

「やっぱり洗濯は手洗い!」ネイルは得意気に手のひらを突き出した。

ユジン「…。」
ネイル「これ何だと思います?昨日私が脱がせた先輩の服♪」
ユジン「!!!」

周りにいた学生たちがざわめいた。

ユジン「お前、夢みたんだろ」
ネイル「夢じゃないけど」
ユジン「夢だって。オレも昨日ゴミ置き場で寝てる夢みたんだ」
ネイル「それ、うちの家ですよー」
ユジン「お前の家、ゴミ置き場か?」
ネイル「やっと思い出したんですね!」

「先輩はホントのことだって分かってますよねー」ネイルはユジンの腕にすがる。
「知らねーって!」ユジンは逃げ出した。

+-+-+-+

ユジンを突然任されたアン教授は、とても困惑していた。

アン教授「なぜ私に引き渡すんです?うちの学校で最高の学生なのに」
ハリセン「才能だけ一番でも仕方ない。人格は最低なんです。あいつ、絶対にアン教授のレッスンは受けないでしょう」

「そうですよねぇ」アン教授も同意する。「重荷だなぁ」

アン教授「うちの科にすごく変わった学生が一人いるんですが、二人をペアにして連弾させてみましょうか」
ハリセン「コンチェルトも嫌がる奴に連弾?無駄な苦労はやめて諦めたほうがいい」

向こうのほうで、ネイルに追われて逃げ惑うユジンの姿が見える。「ついてくるなって!!!」
アン教授は二人の姿に微笑んだ。

アン教授「ト教授、私と賭けをしませんか?」

+-+-+-+

ネイルから隠れて身を潜めるユジンに、学生が声を掛ける。(←この人スンオですかね。いまいち顔が分からん)

学生「顔色が悪いな。ハリセンのところをクビになって、アン教授のレッスンを受けることになったんだんだから、そりゃショックだろう」
ユジン「アン教授って誰だ?」
学生「知らないのか?落ちこぼれ専門だよ」
ユジン「…。」

+-+-+-+

レッスン室で、ネイルは独自のピアノ曲をアン教授に披露していた。

アン教授「あれ?ピアニッシモで始まるの?フォルテだと思ったのに」
ネイル「うーん、どっちも違いますよ。ここは心の感じるままに♪ おならは狙って出すものじゃないでしょう?そのときそのときで違うから」
アン教授「あぁ^^」

「スタッカートにしたら?」アン教授のアドバイスにネイルは新しいイメージを湧かせる。

ネイル「(弾きながら)最初は小さな動き。おならがだんだん大きくなる感じで(立ち上がる)そうしてるうちに、クレッシェンド!(おしりを突き出し)プ~♪」

「ははは」アン教授は大笑いして手を叩く。
「最初からやってみよう」「はーい」再び楽しい演奏が始まった。

+-+-+-+

ありえないレッスン光景に、ユジンは廊下で茫然としていた。

ユジン(声)「オレは本当に落ちこぼれなのか?」

+-+-+-+

ベッドで眠っていた学生が一人、父に起こされて飛び起きた。「今何時?!」

彼はバイオリン科の変わり者、ユ・イラク(原作名:峰くん)だ。

伝統のクラシックに反抗し、エレキバイオリンで独自の世界を追求していた。
試験でもエレキバイオリンをかき鳴らし、教授に怒鳴られる。

教授「誰が私の試験でエレキバイオリンを使っていいと?」
イラク「(胸を叩く)ここが!僕の心臓が言ったんです!ロックとクラシックが出会う、魂が生きるクロスオーバー!今日のロックが明日のクラシックなんです!」

534
教授「自由には責任が付きまとうってこと、忘れたのね。あんたは点数なしよ」
イラク「先生、駄目ですよ!それじゃ僕、留年です」
教授「覚悟の上じゃないの?」
イラク「お願いですよ、先生!留年したらオヤジに殺されちまう。オヤジの恐ろしさ、知ってるでしょう?」
教授「…!」

教授の顔が凍りつく。彼女が思い出したのは、出刃包丁を手にした強面の男だ。

イラクは跪き、教授にすがりつく。「先生~」

教授「わかったわ。再試のチャンスをあげるから、ピアノ協奏曲を用意していらっしゃい」
イラク「協奏曲?!偉そうなピアニストと退屈な演奏しろって言うんですか?」
教授「私が求める演奏はそれよ!」
イラク「!」
教授「嫌なら留年すれば?」

教授が部屋を出て行く。

イラク「やりますよ、先生~♪ 先生の求める演奏、やりますから~」

イラクのピアノ演奏者探しが始まった。

+-+-+-+

マンションの部屋で、ユジンは睡眠治療のCDを聴いていた。
「あなたの前によく熟したリンゴがあります。これは美味しいリンゴ」CDの声にしたがい、ユジンはイメージする。
玉ねぎを持って…。

「舌にリンゴの香りが伝わります」一口かじった瞬間、ユジンは顔をしかめて飛び起きた。

ユジン「詐欺じゃないか」

彼はベランダへ出た。
「?」妙な臭いに、彼は鼻をクンクンならす。
彼が目にしたものは… 隣のベランダに溜められたゴミと、飛び交うハエだ。「!!!」
足元には謎の液体が染み出していた。

+-+-+-+

ユジン「おい、ゴキブリ!開けろ!」

「私に会いに来てくださったんですね~!」ドアを開けたネイルは、ユジンの白シャツを頭からかぶっていた。

ユジン「それ、オレの服じゃないのか?」
ネイル「あっ、頭を拭くものがなくて、ちょっと被ってたんですけど、汚くないですよ~」

「こんなもの捨ててやる!」ユジンは白シャツを床に叩きつけ、ネイルの部屋へ駆け込んだ。

ユジン「あいつら、一匹いたら数百匹潜んでやがる!水さえあれば二週間生きられる奴らだ。地球が滅亡したって生き残るぞ!こんなに散らかしてるから、あいつらブクブク肥えやがって、オレの家にまで!!!」
ネイル「あぁ、ブクブク♪ 可愛いだろうな♪ 私も先輩の家のゴキブリが見てみたいですぅ」
ユジン「来るな!このゴキブリがー!」

「この家が問題なんだ」ユジンは部屋を見渡す。「掃除機はどこだ?」

ネイル「どこに置いたっけ?トイレかな?」
ユジン「なんでトイレなんだ!」

エプロンにマスクの完全装備で、ネイルの部屋の掃除が始まった。
ボロ人形、真っ黒になったカレー、Aカップのブラ、カビだらけのキム・タック食パン、全部処分!

掃除機をかけながら、ユジンは叫んだ。「何でオレが?!何でオレがーーー!」

+-+-+-+

すっかり片付いたネイルの部屋に、心地良いピアノの音が響く。

ネイル「はぁ~、すごい!ピアノの音まで変わっちゃった♪」
ユジン「…。」
ネイル「先輩と一緒にいるからかな♥」
ユジン「ゴミが無くなったから響きが良くなったんだ」

「何の曲だ?」ユジンはピアノの脇へ近づく。

ネイル「愛の小曲♪ 私たちの曲ですよぉ、先輩♥ 私たち二人の未来を表現したって言うかぁ~」
ユジン「タイトル変えないとタダじゃ済まないぞ」
ネイル「そんな激情調に変えると手に負えなくなっちゃう」
ユジン「(まとわりつくネイルを押し戻し)もう一度弾いてみろ」

「はーい」ネイルは再び弾き始めた。ドシラファー

ユジン「さっきと同じように弾け」
ネイル「ん?どう弾いたっけ?」

ユジンは指で鍵盤をなぞってみせる。ソファミドー 「こうやったろ」
ネイルが弾く。ソファミファー

ユジン「違う」ソファミ ド!

もう一度、ネイルが弾き始めた、ソファミドー♪♪♪

スキップするような軽やかな音色に、ユジンは知らず知らずのうちに笑みを浮かべていた。

ユジン(声)「デタラメだけど、悪くないな」

ユジン(声)「そうだ…。そうやって流れるように…」

ひとりでに彼の指先が指揮をするように動く。

弾き終えると、ネイルは顔を輝かせた。「すごく楽しい!」

ネイル「けど先輩、どうして私が弾いたのを一度で覚えられるんですか?」
ユジン「そんなもの誰でも分かる」
ネイル「おぉ~」
ユジン「お前、学校で絶対話し掛けるなよ」
ネイル「(うんうん)」
ユジン「オレたちは知り合いじゃない。分かったな!」
ネイル「はい!私たちは知り合いじゃありません!」
ユジン「頼む」

+-+-+-+

各科のエリートたちを集めたオーケストラが演奏していた。
その演奏を眺める学長のそばに、もう一人、アン教授がやって来て腰を下ろした。

+-+-+-+

学長は教授たちを集めると、これまで温めてきたプロジェクトを発表する。
大学を象徴するブランド、オーケストラを作ろうと言うのだ。

「夢の様な話ですね」ト教授は思わず笑った。
夢よりも、もっと現実的な対応をするべきだというのだ。

学長「わが韓音大の学訓は、”夢を現実に”ではなかったのですか?この夢が叶えば韓音大は世界的なブランドとなります」

その第一歩として、学長は教授を招いたと告げる。

学長「指揮者、フランツ・シュトレーゼマンです」
ト教授「マエストロ シュトレーゼマンですか?!ウィンフィル、ロンドンフィル、NYフィルで指揮をされた?!」
学長「はい。その方がいらっしゃいます」

そこへ学長の電話が鳴った。

学長(電話)「消えた?どういうことですか?空港に到着されたら、すぐお連れするようにと言ったでしょう?韓国語も分からない方が、一体どこに?!」

+-+-+-+

「どちらへ?」タクシーの運転手に、シュトレーゼマンはゆっくりした韓国語で話し始める。

シュトレーゼマン「あぁ、おねがい します かんこくで いちばん… 」

「”花街”はどういうんだ?」彼は母国語で口ごもる。

シュトレーゼマン「あぁ! みずのいいところ!みずのいいところ おねがいします」
運転手「水のいいところ?」
シュトレーゼマン「はい!かんこくどらまで みました! きゃー みずがいい!そういうのを」

困った運転手が連れて来たのは、水の美しい湖だ。

シュトレーゼマン「みずが いいな」

+-+-+-+

「本当にシュトレーゼマンがくれば、随分変わるでしょうね」アン教授が言う。

ト教授「えぇ、来ればね」
アン教授「学生の中から弟子が出れば…」

アン教授は一人で顔を輝かせる。「あぁ!」

ト教授「ところで、チャ・ユジンの連弾は?」
アン教授「そうでした。賭けをしたんでしたね。(携帯を出しながら)呼ばなきゃ。見学なさいます?」
ト教授「見学もなにも、あいつが呼ばれて来る奴ですか?」

+-+-+-+

アン教授の研究室で、ユジンはどうしていいか分からず、口をあんぐりと開けた。

ネイル「ユジン先輩、ハロー♪」
アン教授「やっと来たね。この子は君の隣に住んでいる愛弟子のソル・ネイルだよ」
ネイル「こんにちは~、ソル・ネイルですぅ」

「…。」ユジンは冷たく視線を逸らす。

ユジン(声)「ソル・ネイル?名前も変わってる」

「オレたち、知り合いじゃないって言っただろ」ユジンはそっとネイルに釘を刺す。

ネイル「あ、そうだ。先生、私、ユジン先輩と知り合いじゃないですよ。隣に住んではいるけど… (教授に耳打ち)知らない同士だってことにしてるんです♪ ふふっ」

535

↑ここすごくお気に入り♪

アン教授「そうか。仲良くなってもらわないと困るなぁ。連弾するんだから」
ユジン「僕がコイツと連弾?!」

ト教授はそっと廊下から中を覗いた。「呼ばれて来る奴だったのか?まぁ、確かに。礼儀は守る奴だ。だから余計に気分が悪かったんだ」

「レッスンに関係ない話なら帰ります」ユジンは立ち上がった。

アン教授「ト教授にクビになったって噂でもちきりだよ。僕にまでクビになりたいのかい?」
ユジン「…。」
アン教授「このまま帰ったら、君のレッスンは辞退するよ。そうすればもちろん噂になるだろうね。落ちこぼれ専門の教授にまで見捨てられたチャ・ユジンってね。落ちこぼれの中の落ちこぼれ。キング・オブ・落ちこぼれだ」
ユジン「僕を脅迫なさるんですか?」
アン教授「あぁ、そうだよ。脅迫^^」
ユジン「嫌ですね。脅迫するなら余計やりたくありません」

ユジンはそれでも部屋を出ようとした。

アン教授「レッスンに来るのは嫌だろう?来なくても済む方法があるんだけど」
ユジン「?」
アン教授「連弾さえやり遂げれば、レッスンは免除だ。評価はAだよ」
ユジン「!」

「あのときみたいに楽しく遊びましょうよ~」ネイルが立ち上がり、ユジンを見上げる。

ネイル「ちょうどあそこにピアノがあるわ♪ さぁ!」

ユジンはしがみつくネイルを押しのける。

ユジン「連弾さえやればいいんですか?」
アン教授「うん」
ネイル「きゃー 楽しみ♥ 先輩、楽しく遊びましょう~」
ユジン「…。」

+-+-+-+

「反則ですよ!」嬉しそうなアン教授に、ト教授が食い下がる。

ト教授「点数をエサにすれば誰だってやるでしょう」
アン教授「確かにそうですね。それなら、賭けはなかったことにしましょうか?」
ト教授「そんなこと言ってませんよ。人を卑怯者にしないでください!約束は守りますから、他の条件を」
アン教授「それはまたお話しますから^^」

アン教授はさっさと逃げ出した。

+-+-+-+

ユジンとネイルは早速練習に入った。

モーツァルト「2台のピアノのためのソナタ」

とりあえず速度を落として弾き始める。

ユジン「おい、最初から間違えるな」
ネイル「間違えました?ごめんなさーい!Sorry♪」
ユジン「もう一度」

気を取り直してもう一度。

ユジン「何でそうミスが多いんだ!」
ネイル「間違えてないと思うけど…」
ユジン「もう一度」

目を閉じて弾くネイルに、ユジンがツッコむ。

ユジン「目を開けて楽譜を見ろ!」
ネイル「!」
ユジン「はぁ… 楽譜も開いてないじゃないか」
ネイル「私、もともと楽譜読めないんです。耳で全部覚えるから」
ユジン「何でだ?スティービー・ワンダーか?!だから好き勝手なんだ。楽譜も見ないでいい演奏できると思うか?」

ネイルは楽譜をめくった。

ネイル「(楽譜を指差し)どっちを弾くんですか?上?下?」
ユジン「上だ。ピアノ1」
ネイル「あぁ」
ユジン「背中のばして!」
ネイル「(ピーン)」
ユジン「もう一度」

数時間後…。

「お腹ペコペコです」ネイルはヘトヘトで呟いた。

ユジン「オレもだ。2ndピアノがやたらと…」

そのとき、逃走しようとしたネイルを、ユジンは問答無用で捕まえ、ピアノの前に戻した。

ネイル「やりません!嫌です!」
ユジン「言い出したのはお前だ」
ネイル「ホントに嫌なんですぅ」
ユジン「もう遅い。徹夜でやるつもりか?これじゃ練習時間が長くなるだけだ」
ネイル「やらない!」

ユジンは無理やりネイルの手を鍵盤の上へと引っ張った。

ユジン「まだ覚えてないだろ。もう一回!」
ネイル「痛い!やめて!」
ユジン「もう一回だ!」

「!!!」そのとき、ネイルの表情が凍りつく。

「それしか出来ないの?!」ネイルの記憶の中で、厳しい先生の声が甦る。「もう一度!」

「やらないって言ったでしょ!!!!!」ネイルは思わずユジンの腕に噛み付いた。

+-+-+-+

イラクはユジンの姿を見つけ、急いで駆け寄った。

イラク「オレはバイオリン科No.1のユ・イラクだ!お前がピアノ科のNo.1なんだって?」
ユジン「(無視)」
イラク「オレたち一緒にやらないか?No.1同士でさ」

「何でオレのこと噛むんだ?」ユジンはイラクを無視し、考えこむ。

イラク「ベートーヴェンのバイオリン・ソナタ5番『春』!」

「掃除に洗濯、レッスンまでしてやってるのに、何でオレに噛みつくんだよ」ユジンは深い溜息をついた。

イラク「信じられないみたいだな」

イラクはその場でバイオリンを出し始めた。

ユジン(心の声)「楽譜も読めないのに、どうやって合わせるんだよ?」

そのとき、ユジンはハリセン教授の怒鳴り声を思い出した。
「オレのせいじゃない。全部お前のためだ!世界を見ろ!賞一つが力になるんだ!」

ユジン「…。」

目の前で演奏してみせるイラクは完全に目に入らぬまま、ユジンはその場を離れた。
「オレのソウルを聴いた感想は?」目を開けたイラクは初めてユジンがいなくなっているのに気づく。

イラク「覚えてろ!!!もっとすげーピアニストを見つけてやる!!!」

+-+-+-+

鮮やかな手さばきで野菜を刻み、鮮やかな手つきでフライパンを返す。
ユジンは世にも美味しそうなピラフをあっという間に作り上げた。

536

そのとき、隣で扉の開く音が。「!」

暗いユジンの部屋にそーっと入って来たのはネイル。
彼女はキッチンに置いてあるピラフを、一口パクリ♪
その瞬間、灯りがついた。

ユジン「やっぱり食い物が一番だな」

お皿を持って逃げようとしたネイルを、ユジンは牽制する。

ユジン「全部食べたら帰らせてやる。練習させないから。腹減ってるんだろ」
ネイル「…ホントですか?」
ユジン「ホントだ」

+-+-+-+

「ホントに美味しい♪」ピラフを頬張るネイルを、ユジンは腕組みして眺めた。

ネイル「お母さんが作るのよりずっと美味しい!」
ユジン「(嬉)」
ネイル「それにツナが大好きなんですぅ♪」
ユジン「明日の朝はイカも足してやる」
ネイル「!」
ユジン「今日よりもっと旨いぞ」
ネイル「ふぉ~♪ イカも大好物ですぅ」
ユジン「それにステーキも焼いてやる。ホテルのシェフが焼くより旨い」
ネイル「お肉!ステーキ!ミディアム♪ ウェルダム♪やったー、お肉だーー!久しぶりぃ!先輩最高♪」
ユジン「だから、オレと連弾しよう」

ネイルはそそくさと逃げ出す。

ユジン「怒らないから!」
ネイル「全部覚えるまで待ってくれないんでしょ」
ユジン「お前のパートは録音しておいたから、耳で覚えろ」
ネイル「…。」
ユジン「お前は耳で覚えるんだろ」

ふとユジンの腕をみたネイルは、腕に歯型がついているのに気づいた。

ネイル「…ごめんなさい。ピアニストの手に怪我させちゃいけないのに」
ユジン「オレだって悪かったんだ」
ネイル「ホントに録音してくれたんですか?私、耳で全部覚えますよぉ」

おどけてみせるネイルに、ユジンはホッとして微笑んだ。

539

+-+-+-+

ヘッドフォンをつけ、ネイルは録音を聴き始める。「♪♪♪」
と、しばらく彼女を見つめていたユジンは、驚愕して後ろにのけぞった。

ユジン「変だ!」
ネイル「どうしたんですかぁ?」
ユジン「お前の頭から臭いがーー!」

ステレオからヘッドフォンを引っこ抜き、ユジンは寒気に身をよじらせた。

ネイル「そんなはずないですよ。少し前に洗ったもん。(自分でクンクン)この臭いがどうだっていうんですかぁ。シャンプーは1週間に2回。私、こう見えてもキレイ好きなんです。誤解しないでくださいよ」

次の瞬間…

ネイルは強引にシャンプーまみれにされていた。
ゴシゴシ現れ、ドライヤーまで掛けてもらい、ネイルは幸せだ♪

ネイル「このシャンプー超いい匂い♪ お姫様になった気分♥」
ユジン「(溜息)オレは雨でずぶ濡れになった犬の毛を乾かしてやってる気分だ」
ネイル「え?どんな犬ですか?コーギー?マルチーズ?ワンワン♪」
ユジン「ただの犬だ」

+-+-+-+

シュトレーゼマンはカメラを片手に学内を回った。
練習室を覗いては、演奏する学生を撮って回る。

「チャ・ユジン、見てろよ!」憤慨するイラク。
大きなコントラバスを抱える小さなミニ。
閉めきった狭い練習室に耐えられず部屋を飛び出すティンパニーのマ・スミン。

+-+-+-+

ユジンとネイルは練習室にいた。

ネイルに合わせて弾きながら、ユジンが声を掛ける。「柔らかく」

ユジン「テンポ!」

彼女と一緒にピアノを弾きながら、ユジンはふぅっと息を吐き出した。

ユジン(心の声)「何か違う。演奏はだんだん正確になっているのに、何がいけないんだろう」

+-+-+-+

学内を歩いてきたシュトレーゼマンは、ふっと表情を和らげた。
学生たちと談笑する学長の姿が見える。

彼女は彼の思い出の中の大切な人だった。

537

シュトレーゼマン(声)「繊細で美しい演奏と同じくらい、輝いていた人。東洋の宝石だと言われていたあなたは、あの頃も今も変わらずお美しい。ミナ… 相変わらずあなたは私の心をときめかせる」

+-+-+-+

上手くいかないところを一生懸命繰り返すネイルを見て、ユジンは立ち上がった。

ユジン「ソル・ネイル」
ネイル「え?」
ユジン「今度は自由に弾いていいから」
ネイル「…え?突然どうして?」
ユジン「(笑)嫌なのか?」
ネイル「いえ!嬉しいです!凄く嬉しいです!」

ユジンは喜ぶユジンに微かに目を細める。

ネイル「だけど、本当にいいんですか?」
ユジン「楽譜はもう覚えてるから、もう好きな様に弾けよ」
ネイル「でも、先輩言ったじゃないですか。連弾は呼吸が一番大事だって」

「…。」俯くネイルに、ユジンは少し考えた。「オレが合わせてやる」

ネイル「?!」
ユジン「お前くらい、いくらでも合わせてやる。思い切り弾け」

540

#すでに後光がさしてます、先輩♥

そこへアン教授がやって来た。「準備はいいね?」
二人は改めて背筋を伸ばす。

ユジン「じゃあ、遊ぼうぜ」
ネイル「はい!」

ネイルは楽譜を閉じた。
楽しいピアノ遊びの始まりだ♪

『初めから分かっていたんだ
こいつの演奏はデタラメで… 特別だって
お前のクセは全部知ってる
だから、合わせてやる
合わせられるのはオレだけだ!
出た!あの口 もうキレ始めた
ここで揺れて… ここで跳ねる!
そして… 飛び上がるんだ カンタービレ…歌うように

538

ヴィエラ先生が言ってた。

素晴らしい演奏をすれば、足が一番先に反応するって
身震いするほどの感動に耐えられず、足の指が震えるんだ』

廊下を歩いてきたシュトレーゼマンが、ピアノ練習室の前で足を止めた。

中で演奏する二人の真剣な顔は、いつしか充実に満ち溢れる。

『幼いころを思い出すたび、一番最初に思い浮かぶのは、ヨーロッパの街道だった。
クラシックの空気に満ちた野原
どの通りへ行っても、耳にクラシックの旋律が入ってくる場所…
僕は先生のいるあの場所だけが、真のクラシックの世界だと信じていた。
クラシックが馴染まないこの地では、音楽をやる意味も楽しさも価値も… 決して見つけることは出来ないと思っていたけれど、
ヴィエラ先生、もしかしたらここにも僕にできる事はあるかもしれないと…胸がときめきます』

+-+-+-+

ここでエンディングです。

きゃぽーーー
先輩が超イイ!
初回からこんなにときめくとは思いませんでした!

ちょっとしたショットから空気感まで日本版にとても似ているので、あの日本版があったからこそかもしれませんが…
すごく自然に観られました。

チュウォンくん、大当たりじゃないでしょうか。
神経質でドSなんだけど、でも実は繊細で面倒見がよくて優しい。
それに、優しさが「ちょい増し」されていて、もうたまりません。そしてセクシー度も満足♪

これは期待ですねー
期待ですねーー

 - のだめカンタービレ(韓国版) ,