空から降る一億の星(韓国版)あらすじ&日本語訳 1話後編
ソ・イングク、チョン・ソミン、パク・ソンウン主演、tvN韓国ドラマ【空から降る一億の星】、1話の後半、詳細なセリフの日本語訳を交えながら、あらすじを紹介していきます。
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翌朝。
なかなか起きない妹をようやく叩き起こし、ジングクは彼女を助手席に乗せてハンドルを握っていた。
兄「俺が作った朝ごはんも食べられずにダラダラして。頭だって3日に一度くらいは洗ってんのか?そんなだから恋愛も出来ないんだ」
妹「知らないのね。恋愛してるわ。それも大恋愛」
兄「ははっ、恋愛?」
ジングクの視線がキリリと鋭くなる。「この2年間、お前にはいかなる恋愛嫌疑も見られなかった」
兄「この2年、お前は不審な外泊をしたこともなく、エロい下着を買ったこともない!こっそり外へ出て電話していたことだってない!誕生日、クリスマス、バレンタインデーに指輪、ネックレス、ブレスレットその他諸々、男の匂いがするものを持ち帰ったこともないぞ」
妹「チッ、ラッパーかと思った」
兄「俺は生まれ持っての刑事だからな。ベテランの中のベテランだ。警察に入ったときなんて、先輩たちが”こんなヤツが入ってきたのか” ”お前すごいな”ってな」
妹「”ユ課長”のくせに」
「何だよ!」ジングクがブレーキを踏むと、ジンガンはニヤリとして車を降りた。「私の知る限り、お兄ちゃんはちっともベテランなんかじゃないわ」
兄「…。」
妹「決定的なのは、あだ名が”ユ課長”ってことよ。なぜって?刑事らしくないから。会社員みたいだから。それも万年課長」
兄「何で知ってるんだ?」
妹「ソジョンさんに聞いたわ」
兄「行け。遅れるぞ。良い一日を」
妹「お兄ちゃんもね。ユ課長、ファイト!」
手を振って出かけていく妹を見送り、ジングクは楽しげに笑った。
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警察署では、女子大生転落死事件の捜査会議が行われていた。
被害者はチョン・ミヨン。22歳。ソンミン大学舞踊科3年生で休学中だった。
彼女が落ちた花壇の前に停めてあった車のブラックボックスを調べたところ、正確な転落時刻は夜中の3時4分。
直接の死因は転落による頚椎損傷。
しかし、ルミナール反応で検出された多量の血痕をみると、転落前すでに鈍器による致命的な傷を後頭部に負っており、ベランダへ逃げ込んだところを、何者かに故意に突き落とされたと思われる。
犯人は現場を完璧に片付けて逃走した。
何一つ乱れた様子はなかったが、ルミナール反応により、床に流血の跡が発見された。
犯人がキレイに拭き取ったのだ。
被害者の後頭部に付着していた鈍器の破片を調べた結果、材質が舞踏大会のトロフィーに似ているため、現在鑑定中だという。
トロフィーは現場で見つかっておらず、後頭部の傷をみるに、犯人は左利きだと思われる。
今のところ犯人として最も有力なのは、ボーイフレンドのチェ・サンフンだ。
被害者の爪から男性のDNAが見つかっており、知人たちによると二人はよく言い争っていたという。
そして、事件当時、チェ・サンフンの車が2時8分から4時24分まで駐車場に停まっていた記録も確保していた。
チェ・サンフンは当日、朝になってカナダへ出国してしまい、連絡が取れない状況だ。
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会議を終え、一人で昼食を取ろうとしていたジングクに声をかけたのは、同僚のソジョンだ。
”ユ課長”というあだ名を妹にバラしたことを、ジングクは彼女に抗議した。
ソジョン「あら、言っちゃいけなかったかな」
ジングク「…。」
ソジョン「ジンガンにガッカリされた?」
ジングク「ガッカリするかよ。あいつにとっちゃ俺はヒーローなんだ」
ソジョン「ヒーロー?!はぁ、食べちゃいられないわ」
ジングクは向こうの席で食べている部下のチョロンをそっと指さした。「あいつ、どうだ?」
ソジョン「オム・チョロン?可愛いんじゃない?」
ジングク「教えてやろうか。あいつ…」
「バカなんだ」そう言ってジングクは嬉しそうに笑う。
ソジョン「そんなに気に入ったの?」
ジングク「おっ?なんでわかった?」
ソジョン「ユ課長がバカだってことは、気に入った、可愛い、そういうことじゃない?」
ジングク「そのとおり。狙いを定めたぞ」
ソジョン「何を企んでるの?」
ジングク「あいつとジンガンを…」
ソジョン「もう!あの子はジンガンのタイプじゃないわ」
ジングク「ホントか?」
ソジョン「いや、待って。一応警察大学を出てるし、もう7級だわ。スペックは申し分ないわね」
ジングク「だろ?」
ソジョン「だけどさ、あの子がジンガンを気に入るかどうか」
ジングク「何だよ!あのバカチョロンがうちのジン…!」
ソジョン「(シーッ)」
ジングク「…無理かな」
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スンアの心は、昨日出会ったムヨンのことで満たされていた。
彼が陶器を壊したため、仕事先と電話番号は受け取っている。
メモの電話番号を打ち込んでみて… 最後の1桁を残して携帯を置く。「…。」
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スンアがムヨンの職場へ行ってみると、ちょうど彼は配達トラックに乗り込もうとしているところだった。
ムヨン「どっか行くんですか」
スンア「!」
ムヨン「自分に会いに来たんじゃ?」
「…。」スンアは黙ってコクリとうなずいた。
ムヨン「どうしよう。まだ仕事が残ってて」
スンア「じゃあ続けてください」
ムヨンは車に戻りながら微笑んだ。「乗って」
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トラックの座席には、運転席に同僚のヒジュン、隣にムヨン、そして隅っこにスンアが並んでいた。
「こんにちは」勇気を出して沈黙を破ったのはヒジュンだ。
ヒジュン「兄貴が紹介してくれないから。ノ・ヒジュンです」
ムヨン「一緒に働いてるんだ」
ヒジュン「スンアさんですよね。昨日の展示会で見ました」
最後の配達先はヒジュンがバイトしているパブだ。
ムヨンとスンアはそのまま店に残り、カウンターでくつろぐことにした。
スンアはカウンターに入って仕事を手伝い、いつになくはしゃいでいた。
スンア「(座っているムヨンに)手伝おうと思わないんですか」
ムヨン「全然」
ふっと笑ってカウンターを出ようとしたとき…
「!」フックにブレスレットが引っかかり、石がバラバラと床に散らばった。
昨日ムヨンが手首につけてくれた、あのブレスレットだ。
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チョロンにロックオンしたジングクは、彼の捜査について回っていた。
やってきたのは、女子大生の住んでいたマンションだ。
ジングク「何回くらい恋愛したって?」
チョロン「人並みですよ」
エレベーターの防犯カメラを見上げる。「あれも役立たずか?ここの防犯カメラ、全部フェイクなんだろ」
チョロン「あれは本物です。あれと地下駐車場、ゴミ捨て場のは本物ですよ」
エレベーターを降り、二人は歩き出した。
チョロン「(廊下の防犯カメラを指し)これはフェイク。1F裏口のもフェイク。階段にもないから、死角が多いんです」
ジングク「ところで、そういうところに入会してないのか?」
チョロン「どこに?」
ジングク「まぁその、人を紹介してくれて、男女を取り持って結婚させてくれる…」
「あぁ、結婚紹介所ですか?」被害者の部屋の鍵を開けながら、チョロンが言った。
ジングク「うんうん」
チョロン「そんなのまっぴらですよ」
ジングク「…。」
チョロン「人はモノじゃないんだし、結婚は愛する人としなきゃ」
ジングクは嬉しそうに微笑む。「お母さんのお人柄は?気難しいだろ?」
チョロン「いいえ、うちの母さん、超優しいですよ」
ジングク「(ニコニコ)うちの妹も超優しいぞ、ハハ」
チョロン「…。」
ジングク「妹も優しいって言ってんだ!」
チョロン「そうでしょうね」
ジングク「うちの妹、超美人だぞ」
チョロン「ところで課長、どうしてここに?」
「!」ジングクはハッとして部屋を見渡した。
「笑わせるなよ。刑事が現場に来るのに理由が要るか」ジングクの目に留まったのは飾り棚だ。
「お~、スノーボールか」そこには、さまざまなスノーボールが飾ってあった。
「雪だるまだ!」その中の一つに目を輝かせると、ジングクはそれを手に取る。
スノーボールの中に雪だるまがおさまっている。「うちの妹、雪だるまが好きなんだ」
ジングク「超美人で優しいうちの妹」
チョロン「むやみに触られちゃ困るんですけど…」
ジングクはスノーボールを元の場所に戻し、ふと手元に視線を落とした。
「?」手にはめたビニール手袋に、血痕がついていたのだ。
スノーボールを裏返し、金具を外してみると、そこに染み込んだ血痕が、拭いきれずに残っていた。
叩いてみると、土のような細かい粒子がたくさん落ちてくる。
「!」ジングクは捜査写真をめくり、考えを巡らせた。
チョロン「どうしたんです?」
ジングク「写真はこれで全部か?」
チョロン「いえ、署にもう少しありますけど」
ジングクはギッシリと物が並ぶ飾り棚をじっと見つめた。「…。」
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石がバラバラになったブレスレットを、ムヨンは手早くつなぎ直し、スンアの手首に戻した。
「直ったな」ヒジュンがやって来て、ブレスレットを覗き込む。「大変だったでしょ。スンアさんが手伝ってくれなかったら、どうなってたか」
スンア「楽しかったです。だけど毎日だと大変だろうな」
ムヨン「こいつ、こういう仕事を毎日3つやってるんだ。学費を払うために」
「…。」ヒジュンが少し戸惑ったようにムヨンとスンアを見比べる。
ムヨン「こいつ、これでも工科大生なんだ。ヨンガン大コンピューター工学」
スンア「ヨンガン大?わぁ、ヒジュンさん勉強できるんですね」
「やめようかと思って」ヒジュンが溜息をつく。「大学行ったって仕方ない」
ムヨン「どうした?今回も復学できそうにないのか」
ヒジュン「来学期にするよ。大変なのは俺だけじゃないし」
スンア「…。」
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スンアはムヨンと共に、自宅の前までたどり着いた。「ここなんです」
「じゃあ」ムヨンの言葉に頷き、スンアはまっすぐに彼を見つめた。「どうして来たんだ?って言われると思ったのに」
ムヨン「ん?」
スンア「さっき私に気づいたとき、何で来たんだ?… そう言うと思った」
ムヨン「俺が?何で?超嬉しかったけど」
スンア「嬉しかった?」
ムヨン「うん」
「嘘」うつむくスンアの顔に、抑えられない喜びが溢れる。
スンア「電話番号がわかっても、電話できなくて。”何で電話したんだ?” そう言われるかと思って」
ムヨン「…。」
スンア「キム・ムヨンさんは、私のことなんてちっとも考えなかったでしょ?」
「会いたかった」ムヨンは淡々と言った。
スンア「…本当に?」
ムヨン「…。」
スンア「好きになっても… いいですか?」
ムヨン「彼氏がいるじゃないか」
スンア「ウサンさんは…」
そう言いかけた彼女の唇を、ムヒョンが不意に唇で塞いだ。
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署に戻り、ジングクはずっと写真を睨んでいた。
事件前の部屋の写真、そして、飾り棚のスノーボールの写真だ。
そこへ捜査から戻ってきた捜査員が、チェ・サンフンが左利きと判明したことを報告する。
イ・ギョンチャル「DNA検査結果はいつ出る?」
「現場を片付けたヤツは右利きだ」ジングクが言葉を遮った。
ジングク「血痕を見ろ。鈍器を振り下ろしたのは左利きだが、雑巾がけの方向は右利きだ」
捜査員たちがルミノール反応の写真を覗き込む。
チョロン「本当だ。確かに右利きです」
捜査員「雑巾がけなんて両手どっちも使うでしょ」
「見てみろ。境界が違う」ジングクは両手で雑巾がけの動作をしてみせる。
ジングク「右利きなら右手の領域、左利きなら左手の領域の方が広くなる。端の方まで手が届くし、力を込めやすいだろ」
イ・ギョンチャルが苛立って、資料をデスクに叩きつけた。
「イ班長、これを見てくれ」ジングクが構わず写真を差し出す。
ジングク「昨日現場に行って、妙なことに気づいたんだ。棚のスノーボールなんだが…」
デスクに置いた写真を、イ班長が払いのけた。「柄にもない事を」
イ班長「ユ警査、皆がいないとき親切に話してやったろ。強力3班は俺とこいつら、5人だ。ユ警査はこれまで通り課長業に精を出せばいい。スクーター盗難の件があるだろ」
「スクーター」ジングクが力なく笑う。「そうだな」
床に散らばった捜査写真をチョロンが拾い集め、そっとジングクに差し出した。「どうぞ」
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「班長、ひどすぎませんか?」トイレで隣になった先輩に、チョロンはボヤいた。
チョロン「殺人事件だから他の班まで協力してるのに、スクーター探せだなんて」
興味がなさそうに、先輩は大きなあくびをする。
チョロン「スノーボールの写真だったけど。現場の写真と、チョン・ミヨンの誕生パーティの写真」
先輩「気にすんな」
チョロン「前から気になってたんですけど、何で班長はあんなにユ課長を嫌ってるのかな」
先輩「どうした?年食ってバカにされてるのが気の毒か。仲良くしたところで、何のプラスにもならない人間だろ。どうせあと3ヶ月すればオサラバだ。班長が、次の人事異動で何とかして追い出すってさ」
「…。」個室の便座で、ジングクはじっと動かなかった。
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窓から差し込む柔らかな光にブレスレットをかざし、スンアは顔をほころばせた。
昨日、出かける前に、彼を想いながら描いたブレスレットのスケッチが、デスクの上に置いてある。
それを眺めるうち、スンアはハッとした。「あれ?」
手首からブレスレットを外し、並べてみる。
つなぎ直したそのブレスレットは、バラバラになる前と配置が同じだったのだ。
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ジングクは防犯カメラの映像を繰り返し再生していた。
雨の中、若い男がやって来て、停めてあったスクーターを盗んでいくのが見える。
そこへチョロンからメールが入った。【課長、気になって仕方ないんです。スノーボールがどうしたんです?】
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ムヨンを呼び出したスンアは、海辺に車を停め、切り出した。「ヒジュンさんは?復学するって?」
ムヨン「いや」
スンア「私、力になりたいんだけど… いいかな」
彼女はバッグから封筒を手に取る。「ヒジュンさんのプライド傷つけちゃいけないと思って」
封筒の中から出した札束を、彼女はムヨンに差し出した。
ムヨン「俺から説得してみる。学費なら受け取るだろ」
ムヨンが手を伸ばした瞬間、スンアはヒラリとかわす。
ムヨン「?」
彼女の指先からこぼれた紙幣は風に舞い上がり、海面へ落ちていった。
スンア「嘘つき」
ムヨン「…。」
スンア「そんな学生いないって言われたわ」
彼に会う前、スンアは学費を支援するつもりでヨンガン大学ソウルキャンパスに問い合わせていたのだ。「ヨンガン大コンピューター工学科に、ノ・ヒジュンなんて学生はいないって」
ムヨン「… 面白いな」
スンア「面白い?」
ムヨン「これっぽっちのお金のために… 恥ずかしいと思わないの?」
ムヨンは携帯を開くと、スンアに手渡した。
「金のためじゃないみたいだ」そう言って車を降りると、スタスタとまっすぐ歩いていく。
「何?」携帯を耳に当ててみると、ヨンガン大学の音声ガイダンスが流れてきた。
【ヨンガン大学ウォンジュキャンパスです】
スンア「…ウォンジュ?!」
驚いて彼女が顔を上げた瞬間、ムヨンは海へ続く柵を乗り越え、向こうへ消えた。
スンア「キャッ!!!」
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「見ろ」チョロンとカフェで待ち合わせると、ジングクはウッドラックの写真を見せた。
女子大生の死後、現場で撮った写真だ。
「帆船、トナカイ、雪だるま、花、天使」端から順にペン先で指していく。
「こっち」次にもう一枚写真を指す。
こちらは生前、自宅で誕生日パーティーを開いたときの写真だ。
こちらにもスノーボールが写っている。「帆船、トナカイ、雪だるま、花、天使」
チョロン「えぇ」
ジングク「順番が一緒だろ」
「えぇ」チョロンはそう言って頭を掻いた。「けど、それが?」
ジングク「何度言わせる?(床のルミノール反応写真を指し)血痕があるのは床とダイニングテーブルだけだろ。だが、スノーボールの下に血がついてた。飛び散った血が付いたんじゃなくて、床に溜まった血に浸かったんだ。つまり、棚が一度ひっくり返ったのを、誰かが片付けたってこと」
チョロン「えぇ。おっしゃることはわかりますけど、それのどこが変なのか…」
そう言いかけて、チョロンは「あっ!」と大声をあげた。「そうか、わかったぞ」
チョロン「つまり、誰かが全部拭き取って、棚に戻したってことですよね」
ジングク「やっとわかったか」
チョロンは改めて写真を見比べる。「どうやって同じ順番に?」
チョロン「前の列まで全部同じですよ。何十個もあるのに」
ジングク「だから変だって言ったんだ」
チョロン「何でだろう。一目で全部覚えられるわけないし。ひょっとしてIQが1000とか」
ジングク「…。」
チョロン「それとも前もって写真を撮っておいたとか。チョン・ミヨンを殺す前に」
ジングク「そんなことをする必要性がない。ただの飾りなのに、順序が違ったって不思議じゃないだろ。忙しいときに、何のためにわざわざ順番通りに置くんだ?」
チョロン「…確かに」
ジングク「自然とそうなったんじゃないか?自分でも気づかずに。何の必要もないのに、置いてみたらそうなってた」
チョロン「自然とそうなるなんて、そんなこと可能なんですか?もしかして、本当に一目見たら全部覚えるのかな」
ジングク「さぁな。ハッキリしてるのは、奇妙なヤツだってことだ」
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海から拾い集めた紙幣をフロントガラスに並べて乾かすと、ムヨンは枚数を数えた。
「8枚は見つけられなかった」そう言って、小さくなっているスンアに渡してやる。
スンア「ごめんなさい、本当に…。私、どうかしてたわ」
ムヨン「泣いてるか?40万ウォン失くしたからって?」
「もう一度探してこようか」海を振り返ったムヨンを、スンアは慌てて引き止め、しがみつくように抱きついた。「ごめんね」
ムヨンは彼女の泣き顔を覗き込み、涙を親指の先で拭った。「泣いたらブサイクになった」
彼の視線が、スンアの手首に移る。
ムヨン「捨てたんだな」
その腕に、ブレスレットは無かった。
ムヨン「悪いヤツに貰ったから?」
スンア「ううん、捨ててないわ」
「捨てるわけないでしょ。あなたがくれたのに」バッグから出したブレスレットを、ムヨンが嵌めてやる。
スンア「あっ、すごく不思議なことがあるの!」
彼女は携帯を取り出し、ブレスレットの写真を見せた。「ムヨンさんって何者?」
スンア「全く一緒なの。壊れる前と同じように直してくれたのよ。石が20個以上もあるのに、どうやって?」
ムヨンは彼女を抱き寄せると、膝の上に座らせる。「さぁね」
スンア「天才なのかも。私の彼氏」
ムヨン「彼氏?」
スンア「うん、私の気持ちよ」
スンアに微笑み返し、ムヨンは次第に暮れていく空を眺めた。「…。」
顔に滲ませた笑みがスーッと消えていくのに、スンアが気づくことはない。
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ここでエンディングです。
部下のチョロンくんが素直でイイヤツすぎて、見ていて和みますよね^^
ルックスもいい♪
騙されたと思ってスンアが捨てた札束を、ムヨンが海に飛び込んで拾うシーン。
こちらは日本版と一緒でしたが、本当に騙したのかどうか、そのあたりは描き方が違っていました。
同じ素材でも人物が違って見えてきます。
はたして真相は…?
ではでは、長文に付き合っていただき、ありがとうございました。
続きもがんばります♪
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