韓国ドラマから美しい言葉を学ぼう

韓国ドラマのあらすじや詳細日本語訳を紹介!セリフを題材にした文法解説も

空から降る一億の星(韓国版)あらすじ&日本語訳 13話後編

   

ソ・イングク、チョン・ソミン、パク・ソンウン主演、tvN韓国ドラマ【空から降る一億の星】、13話の後半、詳細なセリフの日本語訳を交えながら、あらすじを紹介していきます。

+-+-+-+

早朝。

グラウンドの鉄棒にぶら下がり、ムヨンはジングクと会って間もない頃のことを思い返していた。

ムヨン「ホントに撃ったことあるんですね。どうなったんです?その人。死んだんですか?」
ジングク「…。」

その後、ジングクは意外なことを尋ねたのだ。
ずっと昔に会ったことはないかと。

考え事に沈んでいると、向こうから自転車が元気いっぱいに走ってきた。
「行って来た~?」ジンガンだ。

ムヨン「なんでそんなに息切らしてるんだ?」
ジンガン「めちゃくちゃ漕いだの。早く会いたくて」

+-+-+-+

2人はブランコを並んで揺らした。
「家に行ったの?!」ジンガンが驚いてムヨンを覗き込む。

ムヨン「うん」
ジンガン「子どものとき家族と住んでた家?」
ムヨン「うん」
ジンガン「どこで?どうやって見つけたの?」
ムヨン「通りすがりに偶然、森の中で」
ジンガン「森の中?」
ムヨン「うん。絵みたいな家」

「…。」ジンガンは信じられないといった顔で彼を見つめた。
ブランコを漕ぐのをやめ、ムヨンは言う。「嘘」

ジンガン「え?」
ムヨン「嘘だって。家なんかなかった」
ジンガン「…。」
ムヨン「そんな家があるような気がしたってだけ」

「なによ」ジンガンは彼の腕をパンと叩いた。

ジンガン「喜んじゃった。ホントに見つかったんだと思って」
ムヨン「… ホントに見つかればよかったかな」
ジンガン「そりゃそうよ。家族と住んでた家だもん。違うところへ行ってみると、思いもよらないことが浮かんだりするでしょ」

「…そうだな」ムヨンは頷いた。
ジンガンの言葉通り、思いもよらないことが浮かんだのだから。
父を撃った男の顔が…。

ジンガン「お父さんにちゃんと挨拶した?」
ムヨン「…うん」

煮え切らない返事をして、ムヨンは立ち上がった。「お前ん家の兄さん、ヘサンでも警察官だったんだよな」

ジンガン「うん」
ムヨン「ソウルに来たのは?」
ジンガン「7歳の夏だったから…」
ムヨン「96年の夏だな」
ジンガン「計算早いね」
ムヨン「なんでソウルに?」
ジンガン「よく知らないけど、きっと私のためだと思う。学校に馴染めなかったし。それに、その年の春にお母さんが亡くなったから。きっとそのせいよ」
ムヨン「ふーん」
ジンガン「それがどうかしたの?」
ムヨン「警察は4交代勤務?」
ジンガン「うん、週ごとに決まってる。警察は非番でも忙しい人が多いけど、お兄ちゃんは何が何でも休むの」
ムヨン「非番はいつ?」
ジンガン「今月は4日、8日、12日… 4の倍数の日」
ムヨン「じゃあ今日は昼勤務だな」

ジンガンが立ち上がった。「なんで急にそんなこと知りたがるのよ?」

ムヨン「言わなかったっけ。子どもの頃、警察官になるのが夢だったって。それで興味があるんだ」

「あぁ、そうだったね」ジンガンは納得して頷いた。「お父さんも警察官だった気がするって」

+-+-+-+

家に戻ったジンガンを助手席に乗せ、ジングクは仕事へ出掛けた。
車が走り去ったのを見届け、物陰から出てきたのはムヨンだ。
彼は塀をよじ登り、留守になったジングクとジンガンの家へ忍び込んだ。

#玄関の暗証番号は「0407」。4話前半に出てくるジンガンの誕生日ですね。

+-+-+-+

赤信号で停まったジングクは、何かを思い出したようにハッと表情を変えた。
うとうとしているジンガンを起こして車を降ろすと、急いでUターンした。

+-+-+-+

ジングクの部屋に足を踏み入れたムヨンは、クローゼットの上にあるカバンや木箱に目をつけた。
あっという間に見つけたのは、ジングクが隠し持っていた『失踪児童捜索』のチラシだ。

ムヨン「…。」

#ジングクが幼いムヨンに関わりがあり、それを隠していることが裏付けられたということですね。

そのとき、誰もいないはずのキッチンで物音が聞こえた。「?」
コンロで鍋が吹きこぼれていたのだ。

+-+-+-+

自宅へ引き返そうと急いでいたジングクは、家の近くである人影とすれ違った。

ムヨンだ!

#ムヨンの冷たい目、1話でパーティーへ向かう道中のシーンを思い出しますね…。

ようやく自宅へ駆け戻り、キッチンへ直行すると、ジングクは呆然とした。
つけたままだったはずのコンロの火が消えておる。
それだけではない。
吹きこぼれた鍋はシンクで水に漬けてあり、湯気が上がっていた。

ジングク「!」

慌てて自室のドアを開ける。
クローゼットの上にあった木箱が床の真ん中にポツンと出されており、中にしまってあった捜索児童のチラシがなくなっていた。

ジングク「…。」

+-+-+-+

ムヨンが考えた末に訪ねたのは、チャン・セランだ。

訪ねてきたムヨンを一度追い返し、セランは「2時間後なら時間を作れるかも」と秘書に言わせた。
その場で彼を迎え入れて安く見られるのがイヤだったのだ。
2時間後に再びムヨンが訪ねてくるのを今か今かと待ち構えていた彼女は、いよいよムヨンが入ってくると、デスクで書類に視線を落としたまま、“努めてさりげなく”彼を迎えた。

セラン「ご用件は?」
ムヨン「頼みがあって」
セラン「頼み?何かしら」
ムヨン「銃が要るんだけど、手に入ります?」
セラン「銃?!」
ムヨン「…。」

無表情のムヨンに、セランは思わず笑った。「銃…」

セラン「一体なぜ私に会いに来たのか、2時間一生懸命考えたわ。取り調べに関することじゃないかしら、それとも、私の提案を断ったことに未練があるのかしらって」
ムヨン「…。」
セラン「ところが… 銃?それほどの理由がないと、私に会いに来ないってことね。キム・ムヨンさんは」

「だけど、困ったわ」セランは品よく微笑む。「難しいわね」

ムヨン「…。」
セラン「難しいことをやってあげたら、私に何をしてくれるのかしら」
ムヨン「何でも」

ムヨンのその冷たい瞳を探るように見つめ、セランは笑った。「…。」
ムヨンがポケットから差し出したのは、ジングクの部屋から持ち出した『失踪児童捜索』のチラシだ。

セラン「これは?」
ムヨン「その子について知りたくて。誰が、何のためにこのチラシを作って探してるのか。その子の両親はどんな人なのか」

「カン・ソンホ…」チラシの名前を読み上げ、セランは不思議そうにムヨンを見た。「この子は誰?」

ムヨン「…。」

+-+-+-+

ジンガンはソジョンを食事に誘っていた。
ソジョンは昨日、泥酔した兄を家まで送り届けてくれたのだ。

ソジョン「ジンガンが奢ってくれるなんて」
ジンガン「育てた甲斐があったでしょ」
ソジョン「うん!」

「ソジョンさん」ジンガンはタイミングを見て切り出した。「お兄ちゃんのこと、どう思います?」

ソジョン「…どうって?」
ジンガン「彼氏として、どうかと思って」
ソジョン「彼氏?」

ジンガンがうなずき、目を真ん丸にしてソジョンの反応を窺う。
「彼氏だなんて!」照れ隠しだろうか、ソジョンは豪快に笑った。「この子ったら!」

ジンガン「そうかな。まぁそうですよね。私もそう思うわ。お兄ちゃんみたいな人に、ソジョンさんは勿体ない」

「ちょっと」ソジョンの顔色が変わる。

ソジョン「勿体ないって何よ。私、バツイチなのよ。それに、ユ課長みたいに生真面目な人はいないわ」

※「生真面目な人」を韓国語で진국(ジングク)と言います^^

思わずそう力説して我に返ると、ソジョンはジンガンと顔を見合わせてにっこり微笑んだ。

+-+-+-+

食事を終えると、ジンガンはソジョンを連れて映画館へやってきた。
ロビーの真ん中で急にジンガンは「あっ!」と声を上げる。

ジンガン「どうしよう、会社に忘れ物してきちゃった」
ソジョン「あら大変!私はいいから、早く行きなさい」

「代わりにあの人どうですか?」ジンガンが指した先にいたのは、ジングクだった。
あらかじめ兄をここへ呼んであったのだ。

ソジョン「ちょっと!ジンガン!」

「バレバレだけど」そう言って、ジンガンはチケットを2枚差し出し、手を振って立ち去った。

+-+-+-+

ムヨンが家に帰ってみるとジンガンが来ていた。
テーブルの上で音を立てているのは、ヘサンから持って帰ってきたロボットのおもちゃだ。

ムヨン「直ったのか」
ジンガン「壊れてたの?中のホコリを払ってネジ巻いたら動いたけど」

「そうなのか」ムヨンがジコジコと脚を動かしているロボットを手に取る。

ジンガン「どこにあったの?」
ムヨン「拾ったんだ。ヘサンで」

ジンガンは不思議そうにロボットを見つめた。「腕は?」

ムヨン「失くした」
ジンガン「失くした?」

「うん」ムヨンは少し考えを巡らせる。「最初からなかった。だから捨てたんだろうな。片腕がないから」

ジンガン「そうか。それで捨てられたのね…」

ムヨンが手を洗おうとベッド脇の水道を捻った。

ジンガン「どこ行ってたの?さっきメールしたんだけど」
ムヨン「うん、ちょっと」

そう言って、ムヨンは蛇口をじっと見つめた。
さっき、ジングクがソジョンと一緒に映画館に入るのを、見届けてきたばかりだ。

ムヨン「…。」

「何よ」ジンガンが呆れて水を止める。

ジンガン「水も止めない、人の話もきかない。何を考え込んでるの?」
ムヨン「…。」
ジンガン「何考えてるのってばぁ」

ムヨンは彼女の前に腰をかがめ、顔を覗き込んだ。

ムヨン「お前はお前だから」
ジンガン「ん?」
ムヨン「何があったとしても、お前は… 俺にとってただお前だってこと」
ジンガン「何のこと?私は私って?」

無邪気に訊き返すジンガンに、ムヨンは優しく微笑んだ。「ただ…そうだってこと」

+-+-+-+

映画館を出てからも、ジングクは心ここにあらずだった。

ソジョン「ジンガン、骨折り損だったわね。どんな映画だったのかさっぱり覚えてないでしょ」
ジングク「ん?そんなことない。超… 笑えたぞ」
ソジョン「チッ。一度も笑わなかったくせに」
ジングク「笑ったつもりだったけど… そうだったかな」

「いいのよ」ソジョンが静かに言う。「考え事したって」

ソジョン「このままちょっと歩きましょ」
ジングク「…。」
ソジョン「いいのよ、ホントに。好きなだけ考え事してちょうだい」
ジングク「朝、あの子が家に来てた」
ソジョン「家に来てたって?」
ジングク「ジンガンと出勤した後、こっそり入ったみたいだ」
ソジョン「不法侵入じゃない!」

「そうだな」ジングクが笑う。

ソジョン「笑ってる場合?それで?」
ジングク「それでも何も。そんなことがあったってだけだ」

+-+-+-+

後日。

ムヨンが部屋に入ってくるなり、セランが何かを乱暴に投げ渡した。
銃だ。

セラン「お陰で銃を見られたわ」

「どう?」セランがムヨンを上目遣いに覗く。

セラン「近くで見てみると想像より素敵で、私は驚いたけど」
ムヨン「…。」

「銃が美しいのは、危険だから」そう言って、セランはムヨンの手から銃を取り上げる。

セラン「誰かに似てると思いません?」
ムヨン「…。」

ニヤリと笑うと、セランは彼に銃を返した。「座って」
2人は応接ソファに場所を移す。

セラン「それをどうするんです?本当に誰か殺すつもり?」

ムヨンは答える代わりに銃をポケットに収める。
セランが呆れて苦笑した。「全く」

セラン「それで本当に人を殺したら、私も面倒なことになるわ」
ムヨン「お宅が手に入れてくれたのは黙ってますよ」

テーブルの上に並んだ銃弾を6つ摘み上げ、ポケットに突っ込む。

セラン「本当に殺すつもりなのね。どうしてあなたのためにこんな危険なことを受け入れるのか、気になりません?」

「気になります」ムヨンは微塵も表情を変えず、淡々と答えた。

セラン「手に入れたいから」
ムヨン「!」
セラン「財布の中身のように、完全に私のものに」

ムヨンがうんざりしたように視線を逸らす。

セラン「好きになったの。キム・ムヨンさんのこと」
ムヨン「…。」

セランは嬉しそうに身を乗り出した。「“捕まるな” 覚えてる?」

ムヨン「…。」

それはセランの弟チャン・ウサンの手を逃れ、スンアと逃避行しようとしていたときのことだ。
事故に遭う直前、ハンドルを握るスンアに、ムヨンが声を掛けたのだった。「捕まるな」と。

セラン「事故で一体何があったのか気になるでしょう?スンアの車の映像を見たの。最初は何を言ってるのか聞き取れなかった。10回くらい巻き戻したかしら。そうしたら聞こえたのよ。“捕まるな”」

#わかる。10回巻き戻して意地で聞き取ろうとするのもわかる。聞き取れて興奮するのもめっちゃわかる(笑)

セランは思わず興奮して笑い声を上げた。「どうにかなりそうだったわ。嬉しくて。私みたいな人間が他にもいた!って」

ムヨン「俺が?」

#そんなあからさまに嫌そうな顔しなくても。ムヨンさん(笑)

セラン「言ったでしょう?私たち似てるって。同じ根っこから枝分かれしたみたいに」

「…。」顔をそむけたムヨンの口角がピクリと上がる。「考えてみますよ」
「大事に使います」ムヨンは早々に立ち上がった。

セラン「弾はそれだけ?」
ムヨン「これで十分です」

「この子…」セランがサイドテーブルからチラシを手に取る。
行方不明になったカン・ソンホ少年のチラシだ。

セラン「何なんです?私、ちょっと混乱してるんだけど」
ムヨン「?」
セラン「怒るべきなのかしら。この子、あなたの彼女と関係あるんでしょ」
ムヨン「彼女?」
セラン「ユ・ジンガンさん。だから調べてくれって言ったんじゃない?ユ・ジンガンさんのお兄さん、ユ・ジングク警査が探していた子だから」

ムヨンはもう一度ソファへ戻り、チラシを見つめた。「この子を探していたのがユ・ジングク警査?」

セラン「えぇ。知らなかったみたいね」
ムヨン「あの人がどうして僕を?」
セラン「僕?」
ムヨン「この子、僕です。カン・ソンホ」

セランは口をポカンとあけてチラシを見た。「あぁ!」

セラン「最初からそう言えばよかったのに。今は変わったけど、96年6月までこの電話番号はユ・ジングクのものだったの」

そう言って、セランはチラシの末尾に記された連絡先の番号を指さした。

セラン「それを聞いてすっかり興ざめしたのよ。彼女の用事を私にやらせたんだと思って」
ムヨン「父の名前はわかりません。93年の秋、ヘサンにあるクムア山の石臼台で自殺したらしいんだけど、どう考えても自殺とは思えなくて。僕は父が殺されたと思ってるんです」
セラン「父だけど名前はわからない。自殺らしいが、殺されたんだと…?」
ムヨン「…。」
セラン「わかったわ。調べてみる。長くはかからないわ」
ムヨン「…。」
セラン「ふふふ、やっと私の力がわかった様子ね。このくらい何でもないのよ」

「それならもう一つ」ムヨンはまっすぐ彼女に向き直る。「家族を探してるんです」

セラン「家族?」

「母さんと弟」ムヨンはヘサンで甦った記憶を辿る。「2、3歳下くらいかな」

ムヨン「ユン…。確かじゃないけど、カン・ユン」
セラン「カン・ユン?弟を見つけたいってこと?」
ムヨン「…。」
セラン「どうして?お母さんは当然見つけなきゃ、お母さんはお金持ちかもしれないし。だけど、弟は元々いないほうがいいんじゃない?」

#こんな発想が出るなんて、驚くとともに、悲しい人だなぁと…。

セラン「いなくなったなら有難いことよ。何のために探すの?」
ムヨン「僕は探したいんです。きっとお宅が考えてほど、僕ら似てませんね」
セラン「…。」

「頼みましたよ」絶句しているセランを残し、ムヨンは席を立った。

+-+-+-+

ジングクは落ち着き払っていた。
ジンガン名義の通帳に暗証番号を書いたメモを挟み、印鑑とひとまとめにすると、自室の棚の引き出しに収める。

#それ、一番危ないんだってば。

+-+-+-+

セランの元を出て足早に家へ戻りながら、ムヨンはジンガンにメールを送った。「残業何時まで?」

ジンガン(メール)「早く終わって10時かな。でも、たぶん12時超えそう。明日の朝会おうね」

+-+-+-+

日が陰ってきた。
銭湯から自宅へ戻ってきたジングクは、玄関でふと立ち止まった。

ジングク「…。」

自分たちの物ではない黒いスニーカーが、堂々と脱ぎ捨てられていたのだ。
薄暗い家の中は静まり返っている。
家の中へ進むと、ジングクは見えない誰かに向かって静かに言った。「来たか」

扉の開いた奥の部屋から、ムヨンが姿を現した。
構えた銃口は、ジングクに向けられている。

ムヨン「…。」
ジングク「…。」

+-+-+-+

ここでエンディングです。

ムヨンとセランのやり取りが良かったです。緊張感があって。
自分が演じるならセランがいいなぁ~(←誰も聞いてない)

 - 空から降る一億の星