韓国ドラマから美しい言葉を学ぼう

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空から降る一億の星(韓国版)あらすじ&日本語訳 1話前編

   

北川悦吏子脚本、木村拓哉・明石家さんま・深津絵里・井川遥らの出演で大ヒットしたフジテレビのドラマ『空から降る一億の星』。
このたび韓国でリメイクされ放送が始まりました。
先日までとても忙しく、ドラマを見る余裕もなかったのですが、少し時間が出来て、ちょこちょこドラマを見ているうちに、「うう、訳したい」という熱が…(笑)
このドラマは会話のキャッチボールがなかなか良く、まだ放送始まって間もないので追いつけるかも…ということで、じっくり聞き取り始めてみることにしました。

ではさっそく、ちょっと駆け足で行きま~す^^

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【主な登場人物の名前リスト(1話)】

▶ ムヨン(ソ・イングク)※日本版では涼(木村拓哉)
▶ ジンガン(チョン・ソミン)※日本版では優子(深津絵里)
▶ ジングク(パク・ソンウン)※日本版では完三(明石家さんま)
▶ スンア(ソ・ウンス)※日本版では美羽(井川遥)
▶ ウサン(スンアの政略結婚相手、ト・サンウ)※日本版では柏木(大澄賢也)
▶ ソジョン(ジングクの同僚、チャン・ヨンナム)※日本版では琴子(森下愛子)
▶ チョロン(ジングクの部下&ジンガンの見合い相手、クォン・スヒョン)※日本版では日下(八嶋智人)

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トークショー番組で、男性がインタビューを受けていた。
若い頃の写真が画面に映し出されると、彼は画面の奥に釘付けになる。「おや?なぜ彼がここに…?」
川の向こう岸に、若い少年の姿が見える。

インタビュアー「ひょっとして例の”運命の少年”ですか?」
男性「えぇ。私も気づきませんでした。今日拡大してみたら、彼がここに…」

「奇遇ですね」インタビュアーがチラリと台本に視線を写した。「次の質問はまさに彼についてだったんですが」

インタビュアー「話が出たので、そちらへ移りますね。医大に馴染めず放浪していた頃、ある少年との出会いが人生を変えたと伺いました」

男性は静かにうなずく。

インタビュアー「8歳の少年が大人の人生を変えるなんて、あり得るんでしょうか」
男性「とても不思議なまなざしをしていたんです。最初は好奇心で私がついてまわったんですが」
インタビュアー「ついてまわった?」

「えぇ」と笑うと、次の瞬間、男性は記憶をたどるように視線を遠くした。「後になってわかったんです」

男性「私はこの子に会うために彷徨っていたんだなあと」
インタビュアー「興味深いですね。つまり、その少年との出会いが今のヤン・ギョンモ博士を生んだ決定的なキッカケだと言えますか?」
博士「えぇ、私はそう思っています」
インタビュアー「30歳になっている頃ですが、今、その少年はどうしているでしょう。博士はご存知ですか?」
博士「いいえ、まったく。私も気になっているんです。どうしているでしょうか、彼は…」

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マンションの一室で大勢の捜査員が現場検証にあたっていた。
22歳の女子大生がマンションのベランダから転落死したのだ。

転落当時、目撃者や不審な物音はなく、朝、やって来た警備員が発見するまで誰も気づかなかったという。

非番ながら現場を見にやって来たユ・ジングクは、強力3班主任イ・ギョンチャルと鉢合わせた。
「…。」無言で目をそらす二人に、周囲の空気がピリリと緊張する。
「課長、どうしたんです?」部下のチョロンだけが無邪気に声をかけた。

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ジングクは船上パーティーに向かうところだった。

道中、渋滞に巻き込まれていたジングクは、刑事らしく交通整理をしているうち、自分を追い越していく一台のトラックにふと目をやった。
「…。」若い男がじっと自分を見つめ、通り過ぎていく。
その冷たく… どこか悲しげなまなざしに、ジングクはハッと立ち尽くした。「!」

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ジングクの妹、ジンガンも会場へ到着した。
彼女の友人スンアが陶芸作品の展示会とパーティーを開くのだ。
実のところ、それは彼女を結婚相手にと考えているNJグループの後継者、チャン・ウサン専務が全費用を負担し、プレゼントした催しだった。

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「レセプションパーティーは8時からで…」パーティーの段取りを進行役が説明する。
聞いているのかいないのか、スンアは上の空だ。

進行スタッフ「7時から30分ほど記者とのアーティスト・トークがあります」

※アーティスト・トーク=作家自身が作品についてプレゼンテーションをすること。

スンア「アーティスト・トーク?」
進行スタッフ「記者たちが熱心で、私より作者ご自身の話を聞きたいと」
スンア「どうして相談もなくそんなこと決めるんです?」
進行スタッフ「…チャン専務直々のご指示でしたので」

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ジングクは駐車場のスンアの高級車へ戻っていた。
荷物を置かせてもらっていたのだ。

車の座席に潜り込み、会社のファン代表が用意してくれたスカートに履き替える。

実は彼女、社運を賭けてこのパーティーに望んでいた。
今度新しく手がけるプロダクトデザインのクライアントが、NJグループだったのだ。
専務であるチャン・ウサンに上手く取り入って、有利に運ぼうという目論見だった。

「!」

気合を入れて開けたドアが、通りがかりの男性に当たってしまったのだ。
ムヨンだった。
彼はクラフトビール会社に勤めており、パーティーに自社ビールを提供しに来ていたのだ。

ジンガン「すみません!大丈夫ですか」

ふと彼のユニフォームに視線が移る。「ひょっとしてアーツのスタッフですか?」

ムヨン「えぇ」
ジンガン「今日、こちらのビールが?何々提供されるんですか?」

「…。」ムヨンは面倒くさいと言わんばかりに溜息をつくと、今日持ってきた銘柄をズラズラと言い並べた。

ジンガン「サムシング・ユー・ブラウン・エイルとか、ラストダンスIPは?」
ムヨン「今日はないけど」
ジンガン「ないのかぁ」

「わかりました」ジンガンはニッコリ微笑み頭を下げると、クルリと背を向けた。

ムヨン「おたくの車?」
ジンガン「いえ、友だちのです」
ムヨン「あぁ、やっぱり」
ジンガン「やっぱりって?」
ムヨン「そんなに美人じゃなかったから」
ジンガン「…!」

ここへ来る前、ムヨンはスタッフたちの噂話を耳にしていた。
スンアを羨む彼女たちも、「超美人だから仕方ない」と諦め気味だったのだ。

ジンガン「ちょっと!私のこと知ってるんですか?」
ムヨン「全然」

「買ったばっかなんですね」そう言ってムヨンは去っていった。

ジンガン「何なの?”買ったばっか”って?」

口を尖らせて歩き始めたところへ、花束片手に兄のジングクが駆けて来た。

兄ジングク「(ジングクの綺麗なスカートを見て)これはこれは!私の知ってるユ・ジンガンさんですか?」
妹ジンガン「言わないでよ~」

ジングクはふと妹のスカートの後ろに目を留めた。
「やれやれ」付いたままになっていたタグを引きちぎる。

兄「やっぱり俺の知ってるユ・ジンガンさんだな」

「!」そうか、さっき”買ったばっか”と言われた理由に気づき、ジンガンはあっと口を開けた。「あー!恥ずかしい!」

兄「俺のほうが恥ずかしいよ。新しい服買ったからって、近所じゅうに”私、服買ったの!服買ったの!” 言いふらして」
妹「やめてよ!」

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展示場には、立派な陶芸作品がズラリと並んでいた。
「君が全部作ったのか?」感心するジングクに、スンアは顔を曇らせる。「…。」

妹「凄いでしょ」
兄「凄いな。後でパーティーもあるんだろ」
妹「ウサンさんが花火もあげてくれるんだって。スンアの誕生日プレゼントに」
兄「いいなぁ~。(妹に)誰かさんの彼氏はそんなプレゼントくれるってのに」

「こいつ、モテないのかな」兄が妹を指差す。

スンア「まさか。恋愛って家族に内緒でするものでしょう?」
兄ジングク「そうであってほしいねぇ」

そこへ、エントランスに誰かが姿を見せた。
NJグループの跡取り息子、チャン・ウサンだ。

兄ジングク「実物の方が男前だな」

スンアが引きつった顔でウサンに近づいた。「ちょっと来て」

兄「(スンアを見て)こんなめでたい日に、なんであんな浮かない顔なんだ?」
妹「だよね…」

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ムヨンはパーティー会場で機材の準備をしていた。
テーブルの足元にしゃがみこんだとき、入ってきたのがスンアとウサンだ。

スンアは、ジングクから受け取った花束を、乱暴にテーブルに叩きつけた

ウサン「何が気に入らないんだよ?」
スンア「中止にして。アーティスト・トーク」
ウサン「なぜ?」
スンア「私バカみたいじゃない。ホン教授もいらっしゃるのに、そんなこと出来るわけないでしょ」
ウサン「それなら尚更やるべきだろ」
スンア「ウサンさん!今からでも教授が作ってくれた物は外そうよ」

「!」テーブルの向こうで、ムヨンがハッと目を上げる。

スンア「白い影、桜の声。見るだけで息が詰まるの。こんなの駄目よ、自分で作ってもいない物を展示するなんて」
ウサン「個展を開きたいって言ったろ。けど、自分の実力じゃ無理だって」
スンア「!」
ウサン「同意したんじゃないのか」
スンア「こんなに事が大きくなると思わなかったのよ」
ウサン「最初に言いだしたのは誰だと思う?ホン・ジウォン女史だ」
スンア「え?」
ウサン「向こうから売りたいと言ってきたから買ってやった。何が問題なんだよ。もうお前のだ」

ムヨンが手に持っていた工具を置くと、ガタンと金属が鋭い音を立てた。
「キャッ!」スンアが声を上げる。
ムヨンは立ち上がると、絶句する二人を前に、黙って出口へ向かった。

ウサン「おい」
ムヨン「?」
ウサン「何やってんだ?(胸元の名前を見て)キム・ムヨン?アーツのスタッフか」
ムヨン「…。」

ウサンは紙切れを取り出すと、ムヨンの胸ポケットへ滑り込ませた。

ウサン「どういう意味かわかりますよね?キム・ムヨンさん」

ムヨンは胸元の紙切れを抜き取り、広げてみる。
100万ウォンの小切手だった。

#ケチ(爆)

「はい」ムヨンは行儀よく答え、微笑んで見せる。

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「ウサンさん」部屋を後にするウサンを追おうとするスンアに、ムヨンが声をかけた。「持っていかないんですか」
「!」スンアは苛立った様子でツカツカと引き返し、テーブルの花束を掴んだ。

ムヨン「ホントにやりたくないんですか」
スンア「?」
ムヨン「アーティスト・トーク」
スンア「!」
ムヨン「そんなにイヤなら、やらなきゃいいのに。難しいことかな」
スンア「ちょっと!」

苛立つスンアに、ムヨンはニヤリと笑みを浮かべる。

スンア「約束守ってくださいね」

「約束?あぁ、約束したんだったな」ポケットから小切手を出すと、ムヨンは躊躇いもなくそれを破り捨てた。

スンア「何してるんですか!」
ムヨン「守るつもりないから。約束なんか」
スンア「守らない…?」
ムヨン「…。」
スンア「どうして… 急に?」

「…。」ムヨンは何も答えず、驚く彼女をただ見つめた。

スンア「何が望みなんです?」

「えーと」ムヨンは少し考えるように視線を流す。「やらないで」

ムヨン「アーティスト・トーク」
スンア「…!」
ムヨン「どうしたんです?ホントはやりたいのか。まぁ、あり得るよな。適当に相手を立てて、全部自分が作った振りして」
スンア「どういうつもりですか。弱みを握ったからって、甘く見てるの?」
ムヨン「ちょっとね」

「何も知らないくせに」スンアの目に涙がにじむ。

ムヨン「…。」
スンア「あなたに言われなくたって、自分で自分が一番情けないわ。死にたいくらいよ!けど、どうしようもないの。ここまで来ちゃったのに、今さらどうしようもないわよ!」
ムヨン「…。」

「わかった」ムヨンはヒラリと工具を持ち上げ、出口へ向かった。

スンア「ちょっと!一体何をわかっ…」
ムヨン「ペク・スンアさんがアーティスト・トークをやりたくないってことがわかった」
スンア「…。」
ムヨン「わかったから、もうやらなくていいよ」

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約束の時間をずいぶん過ぎてから、スンアは記者たちの前に姿をあらわした。
「アーティスト・トークを始めます」司会者の声とともに、記者を引き連れたスンアが展示場を進む。

と、そこへ、ふいに現れたムヨンが、大きな陶器のそばにいた職員を突き飛ばした。
よろけた職員が陶器を倒し、陶器は派手な音を立てて砕け散る。

「すみません。自分のせいで」淡々と詫びて連行されるムヨンを、スンアは茫然と見送った。

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今の騒ぎは一体何だ?
連行される若い男を見送るジングクの携帯が鳴った。
部下のチョロンからメールだ。『課長!自殺じゃありません!他殺です』

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パーティーが始まっていた。
持ち場に戻っていたムヨンは、ジンガンに自分が注いたビールを差し出す。「これを」
彼女が「ないのか」と訊いた、サムシング・ユー・ブラウンだ。
憮然として受け取ると、彼女はそのグラスを隣の兄に渡し、プイと背をむけた。

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「私ってそんなにブサイク?」ビールのブースから遠く離れると、ジンガンは兄にボヤいた。

兄「あぁ、超ブサイクだな」
妹「(パンチ)お兄ちゃん!」
兄「性格はもっとブサイクだ」
妹「…。」
兄「どうした?誰かに言われたか」

「あいつ」妹がビールのブースを指す。「右側の黒シャツ」

兄「だろうな。みんなそう思うさ」
妹「(イラッ)良かったわね。後生大事に育てた妹がブサイクで」
兄「ところであいつ、どこかで会ったんだっけ?」
妹「?」
兄「俺たちの知り合いか?」
妹「さっき見たでしょ、陶器壊したの」
兄「違う。その前に」

「ううん」ジンガンは首を横に振る。「あんなろくでなし、初めて会ったわ」

兄「それはそうと、花火はいつやるんだ?」

「あっ」ジンガンは腕時計をチラリとみやった。「もう始まるわ」

妹「いい場所取ろうよ」
兄「ところで、何でそれずっと持ってんだ?」

ジングクが指さしたのは、ジンガンが手に持っている自社のポートフォリオだ。
ウサンに見てもらおうと、会社から持ってきたものだった。

妹「あ、そうだった!」

今頃気づいても、ウサンの姿は見当たらない。
さっさと諦め、ジンガンは兄と花火を見に向かった。

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持ち場を同僚ヒジュンに任せ、ムヨンはパーティー会場を出た。
廊下をまっすぐ進む彼を、スンアがそっと追いかける。

彼を追いかけるうち、スンアは知らず知らずのうちに胸を踊らせていた。
「?」彼の姿が見えない。
ハッとして振り返ると、物陰で見つめている彼の視線とぶつかった。

スンア「!」
ムヨン「…。」
スンア「さっき… わざとでしょう?」

大きく見開いた彼女の瞳に、ムヨンはかすかに微笑んだ。

スンア「どうして?」
ムヨン「んー。めちゃくちゃキレイだったから」

「え?」スンアは驚いて目を伏せた。「そんな…」

ムヨン「勿体なくなかった?すごく高いって言ってたけど」

「いいえ!」スンアは慌てて否定して、嬉しそうに笑みを浮かべた。「嬉しくて羽根が生えそう」

ムヨン「なら良かった。戻って遊ばないと」

そのとき、「スンア」階段の上で声がした。
帰社していたウサンが戻ってきたのだ。

思わず逃げ出そうとしたスンアの腕を、ムヨンは掴んだ。

スンア「!」

彼女を導くように、物陰へ誘い込む、
その瞬間、ドンという音とともに、盛大な花火があがった。

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探しに来たウサンがいなくなると、ムヨンはスンアの手を引き、外へ出た。
「…。」恥ずかしそうな彼女を振り返ると、ムヨンは手首のブレスレットを外し、彼女の腕に付け替えてやる。

ムヨン「誕生日だから… プレゼント」

「おめでとう」そう言うと、ムヨンは彼女を置いて歩き出した。
彼女に向けていた優しい微笑みはさっと影を潜め、その目はぞくりとするほど冷たかった。「…。」

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ここで区切ります。

日本版と一番違っているのは、ムヨンとスンアの出会いですね。
日本版では「ドア越しに彼女の手首を掴んだ手」と「声」が出会い(※そのときは顔を見ておらず、後に声で気づく)でした。
韓国版では、「つらい状況にいるスンアを救い出してくれた」というエピソードがあり、スンアがムヨンに惹かれる動機がハッキリしています。
キスするまでは日本版の方が早かったね(笑)

逆に、ムヨンとジンガンの出会いも、「なんか嫌なヤツ!」という印象を強く出しています。

案の定長くなってしまった…。
ジンガンとジングクの名前がややこしく、取り違えて書いているところがあるかも。
自分でもチェックしますが、間違えていたらすみません。

 - 空から降る一億の星