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マンホール-不思議の国のピル13話あらすじ&日本語訳vol.2

   

ジェジュン、ユイ、チョン・ヘソン、バロ出演のKBSドラマ『マンホール 不思議の国のピル』13話レビュー、後半です。

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再び朝が来た。

#朝だよね?とうとうマンホールどうのこうのもなく普通に夜の12時をまたいでしまった…?

夫の服を準備していたスジンは、ジャケットの胸ポケットに封筒が入っているのに気づいた。
「何かな?」開けてみると、中から出てきたのは9月19日出発、ロンドン行きの航空券が2枚?!

部屋を出てみると、夫はちょうどシャワーから出て来たところだった。

スジン「ジェヒョンさん、ジャケットのポケットにこんなものが入ってたんだけど。イギリス行きのチケットをどうして?」
ジェヒョン「あぁ… 秘密にしていようと思ったんだけど、見つかっちゃったな」
スジン「?」
ジェヒョン「もうすぐ結婚記念日だろう?イギリスで写真を撮りたいって言ってたから、プレゼントに用意してたんだ」
スジン「ジェヒョンさん…」
ジェヒョン「1週間くらい薬局を閉めて、二人で行って来よう」
スジン「えぇ、わかった」

スジンは嬉しそうにチケットを封筒に戻した。「考えただけでワクワクしちゃう」

ジェヒョン「クギルさんはどうなった?」
スジン「あぁ、今日退院するって」
ジェヒョン「まだ誰がやったのか手がかりはないって?」
スジン「うん、そうみたい。通り魔暴行だし、そう簡単には捕まらないわ」
ジェヒョン「そうだね。あ、そうだ、イギリスへ行く前に宿題があるよ」
スジン「何?」
ジェヒョン「間の悪いことに、お義母さんの誕生日がイギリス滞在中なんだ。今日お義母さんにお会いして、一緒にプレゼントを買おう」
スジン「プレゼントだなんて。私がたっぷり現金を渡しておくわよ」
ジェヒョン「それでも、現金じゃ誠意がないだろう?一緒に行こう」

「えぇ、わかったわ」夫の優しさに、スジンは改めて幸せを噛みしめた。

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チョンエに付き添われ、クギルはビリヤード場へ帰ってきた。
「あぁっ」まだ体のあちこちが痛み、歩くのもままならない。

チョンエ「ほらね、まだ入院してないとダメだって言ったのに」
クギル「死ぬわけじゃあるまいし、店も開けないと」
チョンエ「やたらと損失を気にするのね。そんなに儲かってるわけ?」

チョンエの電話が鳴った。
画面に『秘書』と表示されている。「もしもし」

チョンエ(電話)「えぇ、今日も配達できないんですけど…」

クギルがさっと電話を奪う。「もしもし?いえいえいえ、配達できますよ!」

クギル(電話)「え?前と同じ40杯ですか?はい!可能です!迅速に配達いたしますよ。ありがとうございます!」

クギルは通話を終えると、笑顔で電話を返した。「俺はもう大丈夫だから、今日はトラックをオープンしろよ」

クギル「こんな商売してたらお客さんが途切れちまう」
チョンエ「商売なんて気にしてる場合じゃないわ」
クギル「言うこと聞けよ」
チョンエ「また偉そうに!」
クギル「(口調を和らげ)ホントに大丈夫だから、言って来な」
チョンエ「わかった。その代わり配達したらすぐ帰ってくるから、それまで絶対無理しないで休んでなさい。わかった?」
クギル「はい❤」

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タルスの執務室に秘書がやって来た。

#クライマックスへ向かう大事なときに一人蚊帳の外になったままで、おまけにクギルとチョンエが微笑ましいので、正直「もう彼はイイよ」と思ってしまう。ファミリーを離れた経緯もスルーされて可哀想に。

秘書「理事、役員会議の時間です」
タルス「えぇ」
秘書「飲み物はこの間のジューストラックに注文しました」
タルス「それはよかった。今後もよろしく頼みますよ」
秘書「はい」
タルス「昨日はどうして閉めていたのか、わかりましたか?」
秘書「あぁ、先日ホン・ジョンエさんと一緒に来ていた男性なんですが」
タルス「クギル?」
秘書「えぇ。その方が事故に遭われたようでして」

「事故?!」タウスが目を丸くして立ち上がる。「どんな…?」

秘書「通り魔暴行に遭って入院したそうです」
タルス「何ですって?!」

タルスが部屋を出ようとするのを、秘書が慌てて止める。「もうすぐ役員会議なのに、どこへ?!」

タルス「少し出掛けてくるから適当に誤魔化しておいてください」

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「理事!理事!」秘書はエレベーターの前で何とかタルスを掴まえた。「駄目ですよ」

タルス「そんなにかかりませんから」

そこへピンポンと音がして、エレベーターの扉が開く。
中からジュースをいっぱい積んだカートを押し、チョンエが降りてきた。「こんにちは、ジュースの配達に来ました。どちらへ運びましょうか…」

タルス「!」
チョンエ「タルスさん…」
タルス「チョンエ…」

くれぐれも秘密にしてくれと念を押されていたのだろう。
キム秘書が痛恨の表情で項垂れる。

チョンエ「(秘書に)ひょっとしてジュースの配達を依頼してくださったのは、こちらの方なんですか?」

「あの…」秘書が何か言おうとしたのを、タルスが制した。

タルス「それはな…」

チョンエが思わず背を向けたのを、タルスはとっさに彼女の腕を掴んだ。

タルス「チョンエ、ちょっと話そう」
チョンエ「どんな話?私が不憫でこっそりジュースを買ってやったって?」
タルス「君の力になりたかったんだ」
チョンエ「同情したってことね。私は乞食?同情されるほど不憫?だからやったの?」
タルス「…。」
チョンエ「帰るわ。もう会いたくない」
タルス「話そうって言ってるんだ」
チョンエ「町を去って連絡も断って顔も見せなかったのに、今さら心配する振りしないでよ!」
タルス「本当に心配だからだろ!君はジューストラックで苦労してるし、クギルは怪我したっていうのに、心配しないわけないだろ」
チョンエ「私がジューストラックをやってようと、クギルさんが怪我しようと、今さらタルスさんが心配してどうなるのよ!」

そのとき、タルスの背後の廊下を女性が横切ろうとした。
「奥様!」秘書が深々と頭を下げる。
タルスの母親だ!
タルスは咄嗟に自分の背中にチョンエを隠した。

タルス母「(タルスに)ここにいたのね」
タルス「母さん、どうなさったんです?」
母「久しぶりに息子と水入らずでランチをと思って」
タルス「…。」
母「もうすぐ役員会なのに、どちらにいらっしゃるのかしら?」
タルス「いいえ!行きましょう、母さん」

母を誘導し、タルスは来た道を戻っていく。
後ろ髪を引かれるように曲がり角でチョンエを振り返り、そのまま彼女を残して立ち去った。

チョンエ「…。」

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スジン… 俺たち、なんでどんどん遠ざかっていくんだろうな。

聞き込み捜査から戻り、派出所の前でぼんやり考え事をしていたピルの前に、パトカーが滑り込んでくる。
別行動をしていた同僚たちが戻ってきたのだ。

先輩「ポン巡査、通り魔暴行犯の手配書が出た。近隣に配ろう」

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スジンの両親を連れてマッサージチェアを見に行った後、スジンたちは4人で食事に出かけた。

※ガッツリ協賛のシーンはバッサリカットの方針でお送りしております。ちなみに調べたところ、母親が座っていたチェアは500万ウォンでございました。

スジン母「パク君、ありがとう。マッサージチェア、大事に使わせてもらうわ」
ジェヒョン「はい。次のお誕生日にはもっといいものを差し上げますね」
母「あらまぁそんな!今だって分不相応なほどいいものをもらってるのに」
スジン「私たち、何日かしたらイギリスへ行くことにしたの」
父「急にどうして?」
スジン「結婚記念日のプレゼントにジェヒョンさんが準備してくれたのよ」
母「まぁ!よかったわねぇ、スジン」
父「パク君、稼いでもちっとも残らないだろうに」
ジェヒョン「家族のために稼いでるんですから」

「薬局を長時間空けているので」ひと通り食べたところで、ジェヒョンは先に席を立った。

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ジェヒョンが薬局の前まで戻ってきたところへ、ちょうどピルがやってくる。

ジェヒョン「何かご用ですか?」
ピル「通り魔暴行犯の手配書を配っていまして」
ジェヒョン「えぇ、早く捕まえないといけないのに、大変ですね。とりあえずください。貼っておきますから」

ジェヒョンが薬局のドアに鍵を差し込もうとして手を滑らせ、鍵が足元に落ちた。
拾おうとしたのを、ピルがすかさず先に拾い上げる。「!」
キーホルダーの先が折れて、無くなっていた。

ピル「おたくのキーホルダーですか?」
ジェヒョン「えぇ。それが何か?」
ピル「壊れてますね」

「通り魔暴行事件の起きたトンネルで、このキーホルダーと似た破片が見つかったんです」ピルはポケットから破片を出し、並べてみせた。

ジェヒョン「トンネルは通勤路ですから、そこで落とすことだってあるでしょう」

「それに、壊れてだいぶ経つけど」ピルの手から鍵を掴み、ジェヒョンはドアの鍵を開けた。
ここで確かめない訳にはいかない。ピルは後をついて中へ入る。「手首を見せてもらえませんか」

ジェヒョン「急になぜ手首を?」
ピル「確認したいことがありまして」

ジェヒョンの表情が険しくなる。「ひょっとして僕を疑っているんですか」

ピル「疑われても仕方ない状況じゃないですか」
ジェヒョン「スジンのことで俺に良からぬ感情を抱いているのはわかるけど、個人的な感情で人を疑うもんじゃないな」
ピル「…。」
ジェヒョン「あんたは俺が犯人なら都合がいいんだ。そうなればスジンは自分の手に入るから」
ピル「何だって?」

顔をひきつらせるピルを見て、ジェヒョンは笑みを浮かべた。

※店内に入ってからの会話で、急激にジェヒョンの言葉遣いが変わっています。それまでは徹底して丁寧でしたが、ここで本性を表したということですね。

ジェヒョン「俺を犯人だと思ってるなら、捕まえてみろよ」
ピル「お前、今何て?」
ジェヒョン「捕まえられるものなら捕まえてみろってな」
ピル「…。」

ジェヒョンがもう一度ニヤリとした瞬間、ピルは抑えきれずに彼の襟元を掴んだ。「!」

ピル「…お前だろ」
ジェヒョン「…。」
ピル「お前がやったんだろ!」

それでも薄ら笑いを浮かべるジェヒョンにカッとなり、ピルは彼を殴りつけた。
倒れたジェヒョンに馬乗りになり、ピルはさらに追い打ちを掛ける。「悪党め!」

ピル「ハッキリ言え!お前がやったんだろ!お前がクギル兄を殴ったんだろ!!!」

二人は激しい揉み合いになった。

ピル「何でだ?何でやったんだよ!!!」

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スジンは夫の薬局へ向かっていた。
さっきレストランに置き忘れていった携帯を、届けに来たのだ。
薬局の前まで来てみると、何やら人が慌てた様子で中を覗き込んでいる。

通りすがりの人(電話)「警察ですか?今、薬局にいるんですがね、警察の人が薬剤師さんを殴ってるんです。早く来てください」

「?」スジンは中を覗き、驚いて駆け寄った。「ちょっと!何してるのよ!!!」
やっとのことでピルを引き剥がし、夫を助け起こす。「大丈夫?」

スジン「ちょっと、ポン・ピル!一体どうしてジェヒョンさんを殴ったの?理由は何よ?!」
ピル「…。」
ジェヒョン「ピルさんは僕のことを誤解してるみたいだ」

「…。」再びいつもの顔に戻ったジェヒョンを目の当たりにし、ピルは絶句した。

ジェヒョン「事件現場で見つかった破片が、僕のキーホルダーと一緒だったから、僕を犯人だと思ってるらしい」
ピル「!」
スジン「何ですって?!(ピルに)ちょっと!あんた気でも狂ったの?正気?!そんなことで人を犯人に追い込むなんて!あんた、ホントに警察官なの?」
ピル「スジン、こいつを信じちゃダメだ!ホントに危険なヤツなんだから!」
スジン「ピル、私、これ以上あんたの顔見られそうにないわ。ううん、あんたとはもう会わない」
ピル「!」
スジン「今日からあんたと私は知らない同士。もうあんたみたいな友だちはいないわ」
ピル「…。」
スジン「出てって。出てってよ!!!」

そこへパトカーのサイレンが近づいてくる。
ピルが目を潤ませて外へ出たところで、先輩たちが駆けて来た。「ポン巡査!」

ピル「…。」
先輩「薬局で警察官が一般市民と喧嘩してるとさっき通報があったんだが、君か?」
ピル「…えぇ」
先輩「正気なのか?!どういうつもりなんだ?!」

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派出所へ戻ってくると、苛立った様子で帽子をカウンターに叩きつけた。「なぜやった?」

先輩「真っ昼間に警察が民間人を殴るとは何事だ!」
ピル「チェ警査、通り魔暴行事件の犯人はあいつです」
先輩「…何だと?」
ピル「現場に落ちていた装身具、あいつのキーホルダーから落ちたものなんです」
先輩「おい、ポン巡査!お前は検事か?暴力団対策部か?お前の言うとおりあの人を犯人だとしよう。犯人をあんなに殴っていいのか?!」
ピル「…。」
先輩「向こうの出方によってはただじゃ済まない事案だぞ。わかってるか?お前、クビになってもいいのか?」
ピル「…。」
先輩「今日仕事が終わったら、何が何でも謝りに行って来い。いいな?」
ピル「それは絶対に出来ません」

「おい!」怒鳴る先輩の声を背に、ピルは派出所を出た。

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ジェヒョンの顔は傷だらけになっていた。
マンションに帰り、スジンは夫の顔に薬を塗ってやる。「痛そう…」

スジン「ごめんね、ジェヒョンさん。ピルがジェヒョンさんにそこまで悪い感情持ってるとは思わなかったわ」
ジェヒョン「君が謝ることないよ」
スジン「ジェヒョンさん、ひょっとして、ピルのこと届け出るつもり?」

ジェヒョンはすぐには答えず、彼女を見つめる。「…。」

スジン「ピルが悪いのは確かだけど、処罰を受けさせるのは、やり過ぎな気がして…」
ジェヒョン「僕が殴られたのに、そんなこと言うのか?」

「…。」スジンの目が少し悲しい色を帯びた。「ピルはね…」

スジン「まだ警察官になったばかりなのに、こんなことがあったらクビになるかもしれないし…」
ピル「…。」
スジン「警察官になるために一生懸命勉強したのに、あまりに気の毒だわ」

ジェヒョンは気に入らない様子で頑なに視線を逸らす。「…。」

スジン「ジェヒョンさん、一度だけ許してあげようよ。その代わり、今後はピルのせいでジェヒョンさんが嫌な思いをすることのないようにするから」
ジェヒョン「…。」
スジン「ね?ジェヒョンさん?」

「わかった。シャワーしてくる」ジェヒョンは不機嫌を顕わにしたまま立ち上がった。

スジン「…。」

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洗面所へ向かうと、ジェヒョンは鏡を睨んだ。

ジェヒョン「あいつ、どうして手首を見ようとしたんだ?」

ジェヒョンは洗面台のガラスのコップを掴むと、突然そこに叩きつけた。
激しい音と共に、ガラスが粉々に砕け散る。

わずかに開いたドアの向こうで、スジンが息を呑んだ。「!!!」

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行くところなどない。
ピルの足は、いつものトンネルを抜け、マンホールへと向かっていた。

ピル「何でこうもこじれるんだろう」

風で飛んできたのだろうか。
マンホールのそばに落ちていた通り魔暴行犯の手配書を拾い上げる。「…。」

ピル(心の声)「スジン、疑わないようにしようと思っても、なんで俺には彼が悪い人に見えるんだろう」

ピルは深い溜息をついた。

ピル「他のことはともかく、俺はお前が心配だ。心配でどうにかなりそうなんだ」

時はそのまま、静かに夜中の12時を通り過ぎた。

#独り言とモノローグの繰り返し( ゚Д゚)

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翌朝。
スジンの母が果物を持ってマンションを訪れた。
出勤するジェヒョンを見送った途端、スジンの母が顔色を変える。「パク君の顔、どうしたの?」

スジン「え?何でもないよ」
母「何でもないなんて… はっ!ひょっとして最近町で起きてる暴行事件に遭ったの?」
スジン「そんなんじゃないってば」
母「違う違う言ってないで、話しなさいよ!誰がうちの大事な婿をあんな目に遭わせたのよ?」

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すぐにスジンの両親がピルの家へ怒鳴り込んできたのは言うまでもない。

両親が2階へ上がってくると、ピルはベッドで塞いでいた。

母「あんた、パク君を殴ったんですって?どうしてなの?理由があるはずでしょ?」
ピル「…。」
父「早く言わないか」
ピル「お話しすることはありません」
母「そうね、口が10個あったって何も言えないでしょうよ。スジンへの未練が捨てられなくて、新郎に乱暴したんでしょ!」
父「本当にスジンが原因なのか?」
ピル「すみません。今は何も言いたくないんです。僕を… 僕を放っておいてください」
母「(夫に)あなた、この子のせいで生きた心地がしないわ」
ピル「…。」

+-+-+-+

ピルがジェヒョンを殴った事実は、”ファミリー”にも伝わった。
最初に知ったチンスクが、ソクテとともにジューストラックへやってくる。

チョンエ「ピルがジェヒョンさんを殴ったの?」
チンスク「うん。それでスジンがもうピルには会わないって」
チョンエ「一体どうして?ジェヒョンさんが何したっていうのよ?」
ソクテ「ピルがジェヒョンさんを暴行犯だと疑ったらしい」

「えぇっ?!」クギルが驚いて唸り声を上げる。「一体何を根拠に?」

チンスク「ジェヒョンさんのキーホルダーに飾りがついてたんだけど、その欠片が暴行事件の現場で見つかったらしいわ」
チョンエ「だからってジェヒョンさんを疑う?あんまりだわ」
ソクテ「あいつ普段からジェヒョンさんを嫌ってたから、ここぞと思ったんだろ。あいつ最近正気じゃないぞ。マンホールを通って時間旅行してるとか何とか」

そこへ向こうから歩いてきたのは、警察官姿のピルだ。

ソクテ「あれ?おい、ポン、ピル!どこ行くんだよ?」
ピル「…。」
ソクテ「こっち来てみろ。なぁ、お前人間か?ジェヒョンさんを疑って、暴行まで加えるなんて」
チンスク「そうよ。警察がそこまで人を見る目がなくてどうすんのよ?ジェヒョンさんはイイ人に見えるけど」

#このシーン訳すのそろそろ我慢の限界。みんなで寄ってたかって…。キツイだけならまだいいよ。ソクテとチンスクの言いっぷりが完全にピルを見下してて見るに堪えない。

クギル「そうだぞ。今回はお前がやり過ぎだ。嫉妬の化身かよ?いくら何でもこれは間違ってるぞ」
ピル「そんなんじゃないんだ!みんな知りもしないくせに」
チンスク「あんた以外みんな知ってるわよ。ジェヒョンさんがイイ人だってこと」
ソクテ「そうだぞ。スジンがジェヒョンさんに届け出るのはよそうって言ったら、応じてくれたらしい。俺だったらすぐ被害届出すぞ」
チョンエ「そうよ、ジェヒョンさんに感謝して、深く反省しなさいよね」

ピルは責め立てる彼らにそっぽを向き、歩き出した。

チンスク「どこ行くのよ?」
クギル「”屁をした本人が腹を立てる”って言うが…」

#ヒドイ…ㅠㅠ

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部下の不始末のため、先輩のチェ警査は薬局へ謝罪に訪れていた。

チェ警査「うちの派出所員が無礼を働きまして、誠に申し訳ありません。本人に成り代わり心よりお詫び申し上げます」
ジェヒョン「いいんです。私が理解しますから」
チェ警査「ポン巡査の過失には我々の方でも懲戒が下りるでしょうが、何とか善処していただけませんか?」
ジェヒョン「…。」
チェ警査「将来のある若者が一度の失敗でああなってしまったんです」
ジェヒョン「えぇ、不問に付しましょう。知らない相手でもないですし」

チェ警査は安堵の溜息をついた。「顔は美形で、心までこんなに寛大だとは…本当に感謝いたします」

いとも簡単にチェ警査をあしらい、土産にドリンクまで持たせて、ジェヒョンは彼を見送った。
チェ警査が出て行った途端、彼が嘲笑したのを知る者はいない。「調子に乗るからだ」

+-+-+-+

チェ警査の帰還に、派出所で待っていたピルは黙って起立した。

先輩「パク・ジェヒョンさんに会ってきた。善処してくれるって言うから、最悪の懲戒は免れそうだ」
ピル「…。」
先輩「イイ人にあたって運が良かったと思え。それでもな、公務員の身分で民間人を暴行したことは許されん。君には1ヶ月停職処分が下るだろう。そう思っておけ」

+-+-+-+

スジンは何も手につかなかった。
夫が洗面所でキレる姿が、頭から離れなかったのだ。

公園のベンチでひとしきり考えては、自分に言い聞かせるように首を横に振る。「腹が立ったら、そういうことだってあるわ。大したことじゃない」
そう言ってみて、ふたたび不安になって首をかしげる。

そこへ、ピルが同僚とともにパトロールにやって来た。
スジンに気づくと、同僚を先に行かせ、彼はスジンに近づいた。「スジン」

「!」急いで立ち去ろうとするスジンを、彼は引き止める。「話そう」

スジン「離して。もう知り合いじゃないって言ったでしょ」
ピル「パク・ジェヒョンさんに被害届を出さないように言ったんだって?」
スジン「勘違いしないで。あんたのためじゃないわ」
ピル「なぜそんなこと?放っておけばいいだろ。お前だって俺のことすごく憎いはずだ」
スジン「あんたが警察官になったのを喜んでいらっしゃったご両親が思い浮かんで、ジェヒョンさんを止めたのよ」
ピル「!」
スジン「そうじゃなかったら、私が届け出たわ」
ピル「…。」
スジン「昨日言ったとおり、私、もうあんたのこと友だちだと思ってないから。あんたに施してあげられる厚意はここまでよ」

迷うこともなくそう言い捨て、スジンはクルリと背を向けた。

ピル「…。」

+-+-+-+

再び夜がやって来た。
ピルの足が向かったのは、マンホールだ。

俺を信じてくれるのは誰もいない…
スジンは俺のことをだんだん憎むようになった…

もうすっかり癖になってしまった溜息が、ピルの口をついて出る。「毎日のように”最悪”が更新されるなぁ」
彼はマンホール跡へかがみこんだ。「なぁ、どうすりゃ俺をこの地獄から連れてってくれるんだ?」

#地獄って言葉、このドラマに似合わないね。すごい違和感。

ピル「どうすれば…」

そこへ、トンネルを抜けてきたのはソクテだ。
ピルの様子を見て、彼も小さく溜息を漏らす。「ここでまた何してんだ?」

ピル「今、帰りか?」
ソクテ「またマンホールを壊そうとしてたわけじゃないよな?」
ピル「心配すんな。今日は掘る力もないから」
ソクテ「なぁ、幸せに暮らしてるスジンにちょっかいを出すのはもうやめろよ。家庭不和を起こさせるだけだ。目を覚ませよな」
ピル「あぁ、みんなにとっちゃ俺一人悪者だろうな。俺が…俺が何の罪もない人にそんなことすると思うか?」
ソクテ「いいよ、そんなこと。今回は誰が見たってお前が悪い。だから、ジェヒョンさんにもスジンにも悪かったって謝れよ」

「…。」ピルは恨めしそうにただソクテを見つめるばかりだ。

ソクテ「スジンのことを忘れられないのはわかるけどさ、本当にスジンのことを考えたら、こんなのダメだろ」
ピル「…。」
ソクテ「スジンの幸せのために、もう諦めてやれよ」

+-+-+-+

クギルはジェヒョンの薬局のドアを開けた。

ジェヒョン「いらっしゃいませ」
クギル「あぁ… 顔が傷だらけですね」

「そうですね」ジェヒョンが苦笑いを浮かべる。

ジェヒョン「クギルさんはいかがです?傷はだいぶ引いたようですね」
クギル「僕はまぁもともと丈夫なんで。痕が残らない軟膏をください」

「はい」ジェヒョンが後ろの棚で薬を選び始めた。

クギル「ピルのことで、ずいぶん気を悪くなさったでしょう?あいつ、ガキの頃から変なことばかりして…。それでも、善処してくださって、僕からお礼を申し上げます」
ジェヒョン「いいんですよ。スジンの友だちなんですから」

ジェヒョンが棚から選んできた薬を、カウンター越しに差し出す。
受け取ろとして、クギルはハッと動きを止めた。
ジェヒョンの手首に…長い傷があったのだ。
「!!!」クギルは驚いて、善良なジェヒョンの顔と、手首の傷を見比べる。

ジェヒョン「どうしました?」
クギル「い、いいえ。いくらです?」
ジェヒョン「5000ウォンです」

ポケットから札を出し、繕うように薄笑いを浮かべると、クギルはそそくさと薬局を出た。

クギル「間違いなく俺があのとき見た傷だと思うんだけど…」

クギルは薬局を振り返り、ガラス戸越しにジェヒョンの姿をじっと見つめる。「いや、まさか…」

+-+-+-+

スジンはイギリス旅行の荷造りをしていた。「長袖をもっと入れたほうがいいかな?」
そこへジェヒョンが帰ってくる。

スジン「おかえり、ちょうどよかったわ。ジェヒョンさんのキャリーバッグ、どこ?今、荷造りしてるんだけど、ジェヒョンさんのが見当たらなくて」
ジェヒョン「車のトランクに入れてあるんだけど。持って来るよ」
スジン「ううん、私が行くわ。ジェヒョンさんはシャワーしてて」

車のキーを貰い、スジンは家を出た。

上着を脱いでソファーにひょいと置き、ジェヒョンは洗面所へ向かう。
湯船の蛇口を捻っておいて、鏡の前に立った瞬間、彼はハッと顔を上げた。「!!!」

+-+-+-+

車のトランクを開け、目当てのキャリーバッグを取り出すと、スジンはもう一つ置いてあったボストンバッグに目を留めた。「?」
何だろう…。
何気なくファスナーを開けてみる。
そこに入っていたものを取り出してみて、彼女は凍りついた。

黒いマスクに…
黒いキャップ。

通り魔暴行犯の特徴としてニュースに出ていた、まさにそれだ。
ジェヒョンには暴行の前科と精神病歴がある…そう話すヨンジュの顔が蘇る。
不安が膨らむにつれて、帽子とマスクを持つ手が小刻みに震え、呼吸が乱れ始めた。「ううん、違うわ…」

いつの間にかジェヒョンが後ろにいることに、彼女がまだ気づくことはない。

+-+-+-+

ここでエンディングです。

一言でいうなら…
仕方ない。

スジンが怒るのも、みんなに散々言われるのも、上司に怒鳴られるのも、仕方ない。
カッとなって殴っちゃったことで、ピルの負けです。
残念。

スジンが冷たいのは見ていてとても辛いけど、公平な目で見れば、彼女が夫を庇うのは当然のこと。
夫が気を悪くするのを承知で、被害届を出さないよう頼んだだけでも十分だと私は思います。

上司やクギル兄がピルのためにジェヒョンの元を訪れていますし、両親だって頭ごなしに叱らず話を聞こうとしてる。
なんだかんだ言って、大事にされてます^^
ただただピルがピルらしくなく、溜息ばかりついてること、それに、スジンが結婚してピルを男として見なくなってから話が長く続いているのが寂しいです。

辛い状況が続いてますが、私たちが真実を知ってるっていうのは絶対的♪
今の暗闇が深いほど、真実が明るみになったときが面白くなるのですよ♪♪

さて、さっさと14話観ましょ♪♪♪

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