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マンホール-不思議の国のピル12話あらすじ&日本語訳vol.2

   

ジェジュン、ユイ、チョン・ヘソン、バロ出演のKBSドラマ『マンホール 不思議の国のピル』12話レビュー、後半です。

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資料をコピーしながら、ソクテは考えを巡らせていた。
ピルの奇妙な訴えを一蹴したものの、引っ掛かっていることがあったのだ。

~~~~ある夜のこと~~~~

公園を散歩している区民から土木課に電話がかかってきた。

区民(電話)「憩い公園を散歩していたら、マンホールから変な声がして」
ソクテ(電話)「どんな声です?」
区民「人の声のような気もするし、動物の声のような気もするし…。とにかく、怖くて散歩できないから点検してくださいな」

「苦情か?」上司が尋ねる。

ソクテ「はい。マンホールから変な声がするって」
上司「ひょっとして憩い公園か?」
ソクテ「はい、課長にも電話が?」
上司「妙だな。何日か前にもマンホールから変な光が差してるって連絡が入ったんだ。行ってみたら別になんともなかったがなぁ」

「幽霊でもいるのかな」上司はそう言って笑った。

ソクテ「幽霊だなんて。僕が確認してみますよ」

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その夜のうちに、ソクテはマンホールを見に行った。
這いつくばるようにマンホールの穴を覗いてみる。「何もないみたいだけどなぁ」

頭の上の街灯がチカチカと点滅し始めた。「何なんだよ、全く」

マンホールの穴に棒を差し込み、蓋を開けて覗き込んでみると…
急にどこからか激しい風が吹き付け、ゴォオオと唸るような音が聞こえてきた。

ソクテ「な、何だ?!」

そのとき!
「あぁああああ!」マンホールからだろうか。人の叫び声のような音が聴こえてくるではないか!

#叫び声もソクテのコミカルな反応も可笑しくてゲラゲラ( ´∀`)

ソクテは危うくマンホールに吸い込まれそうになったところを、無我夢中で逃げ出したのだった。

~~~~~~~~

ソクテ(心の声)「本当にピルはあのマンホールで時間旅行を?」

そのとき電話がなり、ソクテは画面を見て嬉しそうに微笑んだ。「あぁ、チンスク」

ソクテ(電話)「いや、大したことないよ。6時には終わりそうだ」

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ソクテは仕事終わりにチンスクと落ち合った。

ソクテ「(アイスクリームを食べ)美味しい~♪食べる?」
チンスク「ううん、食べなよ。あんたが食べるのを見てるだけで私はお腹いっぱい。ところでソクテ、さっきピルのことで用事があるって言ってたのは何のこと?」
ソクテ「うん。ピルのヤツ、俺をダシにクギル兄と賭けたみたいでさ」
チンスク「賭け?どんな?」
ソクテ「それがさ、ピルがマンホールを通って過去と現在を行ったり来たり、時間旅行してるとか何とか」
チンスク「何そのくだらない話!」
ソクテ「さぁね。俺が信じるか信じないか、クギル兄と賭けてるに違いないよ。あいつ、まだ俺がマヌケだと思ってるんだ」
チンスク「ピルのヤツ、全く!私がぶん殴ってやろうか」
ソクテ「いいって。だけど、俺もちょっと引っ掛かってることがあるんだ。うちの町のマンホールで変なことがあったって言ったろ?」
チンスク「なくなったマンホールのこと?」
ソクテ「うん。ひょっとしてそのマンホールが変な作用を引き起こして、時間旅行をさせてはしないかって」

チンスクは笑ってソクテの頬を触った。「あらまぁソクテ」

チンスク「そんなに純粋だから、ピルにやられてばかりなのよ。言ったでしょ?体が虚弱だから幻を見たんだって」
ソクテ「…だよな?あり得ないよね」
チンスク「ソクテ、あんた今後は私の言うこと以外何も信じちゃダメよ」

「わかった」そう言いながらも、ソクテの表情は冴えない。

チンスク「どうしたのよ?」
ソクテ「なんだか妙でさ…」

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日が暮れた。

塞がれたマンホールのそばに、ピルはじっと座り込んでいた。
足の怪我を見て、自分のことのように血相を変えたスジンのことが、しきりに思い出される。

ピル「スジン…。俺たち友だちとして再スタートすることにしたけど、なんで俺には上手く出来ないんだろうな。お前のこと忘れなきゃならないのに、上手くいかないよ。お前が結婚したって事実を受け入れる心の準備が、まだ出来てないみたいだ」

ピルは恨めしそうにマンホール跡を見る。「もうマンホールも消えちまったし…」

ピル「俺、ホントどうすりゃいいんだ?」

メールの着信音が鳴った。
『ピル、少しは良くなった?』画面に自筆で書いて送って来た、スジンからのメッセージだ。

『心配するな』そこまで返事を打ったところで、ピルは手を止める。「文字だけじゃちょっとな…」
ピルはその場で自分を撮影し、写真の余白にメッセージを書き添えた。

ピル「…。」

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スジンは夫と仲良くテレビのバラエティ番組を見て笑っていた。
そこへメールが入る。
ピルからだ。

ピル(メール)「大丈夫。心配すんなよ…」

彼女はニッコリして携帯を置いた。

ジェヒョン「誰?」
スジン「ピル。ジェヒョンさんがくれたお薬のおかげ、だいぶ良くなったって」
ジェヒョン「…スジン、君、ピルさんを好きだったことはないのか?」
スジン「ん?」
ジェヒョン「彼は君のことかなり好きだったみたいだし、君はどうだったのかなぁって。君はピルさんを男として見たことはなかったのか?」
スジン「何言ってるのよ。ピルは友だちよ」
ジェヒョン「そうか?それなのに、どうして君がピルさんを友だちと思ってないように見えるんだろう?」

「?」スジンが体を起こし、夫を見る。「どういうこと?ジェヒョンさん」

ジェヒョン「君がピルさんを見る目、行動… ちょっと他とは違う気がして」
スジン「(苦笑)ジェヒョンさん、誤解よ。ピルさんは私にとってチンスクやチョンエ、他のファミリーたちと変わらないわ。幼い頃から家が隣同士で、家族みたいに育ったから、親しく見えるんだと思うわ」

「そうか」ジェヒョンは優しく微笑んだ。

ジェヒョン「君を信じるよ。僕をガッカリさせるようなことがないようにね」
スジン「もちろんよ」

#このシーン、胸が痛い。スジンがもう少し狼狽える素振りでも見せてくれれば救われるんだけど…。

スジンがキッチンへフルーツを取りに席を立つと、ジェヒョンの視線はテーブルの上のカメラに向かった。
何気なく手に取ると、中の写真を開いてみる。
植物の写真が何枚か続いた後、急にジェヒョンの顔色が変わった。「!」
思いがけず、そこにヨンジュが映っていたのだ。

ジェヒョン「…。」

近所の女性が携帯を拾ってくれたと、スジンがそう話していたことが即座に思い出される。(←さすが賢い

そこへスジンがフルーツを切って戻ってきた。「何を見てるの?」

ジェヒョン「君の写真を見てたんだ。この女の人は誰?」
スジン「あぁ!ジェヒョンさんの携帯を見つけてくださった方よ。今日、町で写真を撮ってたら、また偶然会ったの」
ジェヒョン「…そうか」

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ピルが家の前で待っているところへ、ソクテが帰ってきた。

ピル「ソクテ!」
ソクテ「あ、ピル、ここで何してんだ?俺のこと待ってたのか?」

「なぁソクテ」ピルがソクテの腕をつかまえる。「お前しか頼める人がいないんだ」

ピル「どこかで話そう」
ソクテ「どんな話?おい、またあの話をするつもりだろ」
ピル「本当なんだ!どうしたら信じてくれるんだ?」

「土下座でもしようか」ピルが跪くのを見て、ソクテは逃げ出した。「しなくていいって!帰れよ」

ピル「なぁソクテ!死んだ人の要望も聞いてくれるっていうのに、友だちの頼みはダメなのか?なぁ、助けてくれよ、ソクテ」

追いすがるピルの前で、ソクテは玄関の扉を締めた。「うるさい!早く帰れよ!」

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ヨンジュは荒れていた。
部屋の中には引きちぎった写真が散らばっている。
「妻を本当に愛してるんだ」そういったジェヒョンの冷たい目、「まだ新婚なんです」と照れていたスジンの顔が、頭から離れなかった。

どうにも抑えられず、彼女は狂乱した。「ジェヒョンさん!!!」

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ジェヒョンがヨンジュのアパート前で車を停めた。
アパートへ入ろうとすると、階段に人の気配がする。
「お嬢さん、開けてちょうだい」近所の住民が、ヨンジュの家の玄関ドアをノックしていた。

隣人「(他の住民に)中で騒ぎ声が聴こえたんだけど、開けてくれないのよ」

「…。」ジェヒョンはひとまず外へ引き返した。

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ピルは仕方なくまたマンホールへ戻り、自力でこじ開けようとハンマーを振るっていた。「何て頑丈なんだ?!」

ピル「ソクテ、お前に出来ないなら俺がやるぞ」

そのとき電話が鳴った。派出所からだ。

先輩(電話)「ポン巡査、休んでるときにすまんな」
ピル(電話)「いいえ。何でしょう?」
先輩「引きこもってたあのお嬢さんなんだがな、家から物が壊れる音がするって。悪いが確認しに行ってくれないか?」
ピル「えっと… 僕が今?」
先輩「あぁ、無理なら俺が行ってもいいが」
ピル「いいえ、ちょっと寄ってみます」
先輩「悪いな、ポン巡査。今度メシ奢るよ。ありがとうな」

「あぁ」ピルは途方に暮れた。「ソクテの説得もしなきゃならないのに、なんでこう用事が増えるんだ?」

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しばらくするとヨンジュがふらふらとアパートの外へ出て来た。
と、そこに立っていたジェヒョンを見て、彼女はギョッとして立ち止まる。「ジェヒョンさん!」

ジェヒョン「どこかで話そう」
ヨンジュ「…ここじゃダメかな」

ジェヒョンはヨンジュの手を引き、アパート前に停めていた車に乗せた。
そこへ角を曲がってきたのがピルだ。

ピル「?」

ジェヒョンが彼女を車に押し込み、走り去るのが見える。

ピル「薬剤師のヤツ、なんでここに?」

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人気のない暗がりにヨンジュを引っ張ってくると、ジェヒョンは乱暴に彼女を放り出した。

ヨンジュ「ジェヒョンさん、どうしたのよ」
ジェヒョン「優しく言ってもわからないようだな。なぜスジンにつきまとうんだ?」
ヨンジュ「何のこと?」

恐怖に怯えるヨンジュを前に、ジェヒョンは笑い声を上げる。「ははは」

ジェヒョン「お前、わざと俺の携帯電話を持って行って、スジンに会ったろ」
ヨンジュ「はっ!」
ジェヒョン「スジンに会って何を話すつもりだったんだ?」

「おい!!!」ジェヒョンの怒鳴り声に、ヨンジュは震え上がった。

ヨンジュ「どんな人なのか気になって、一度会いたかっただけよ」
ジェヒョン「…。」
ヨンジュ「ジェ…ジェヒョンさん」

ジェヒョンの大きな手が、ヨンジュの細い首を思い切り掴む。

ヨンジュ「あっ!!!」
ジェヒョン「俺が怒ったらどうなるかわかってるよな」
ヨンジュ「ううっ」
ジェヒョン「今度またスジンに会ったりしたら、タダじゃすまないからな」

ひとしきり締め上げたところで、彼はようやくその手を離し、彼女を置き去りにして姿を消した。

ヨンジュ「…。」

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ピルはスジンのマンションの前に来ていた。
駐車場で待っていると、ジェヒョンの車が戻ってくる。
「どこへ行ってきたんです?」ジェヒョンが車を降りるなり、ピルは彼に詰め寄った。

ジェヒョン「用件は何です?」
ピル「さっきパク・ヨンジュさんの家へ行ったら、おたくが彼女を連れて行くのを見たんですが」
ジェヒョン「それで?」
ピル「二人の関係は終わったのでは?」
ジェヒョン「話があっただけです」
ピル「それなら家の前で話せばいいでしょう。なぜ車に乗せて行く必要が?それも無理やり」
ジェヒョン「パク・ヨンジュさんは家まで送りました。一体何を疑っているんです?僕が浮気でもしているんじゃないかって?」
ピル「さぁ。おたくが裏で何をしていることか」
ジェヒョン「…。」
ピル「パク・ヨンジュさんがストーカーしてるっていうのは本当かな。おたくがその余地を与えてるからでは?」
ジェヒョン「好きなようにお考えください。どうせ僕の言うことは信じないでしょうから」
ピル「…。」
ジェヒョン「スジンに余計なことを言って、誤解を招くようなことはしないでほしいですね」

ジェヒョンはそう念を押し、マンションへと足を進めた。

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一人で洗濯物を畳みながら、スジンは溜息をついた。
「君がピルさんを友だちとは思っていない気がする」夫の言葉が心に引っ掛かっていたのだ。
そこへ電話が鳴る。
ピルからだった。

スジン(電話)「ピル、どうしたの?」
ピル(電話)「スジン、ちょっと時間あるか?会って話そう」
スジン「今?私、忙しいんだけど。話があるなら電話でしてよ」
ピル「電話でする話じゃないんだ。少しだけ時間作ってくれよ。少しでいいんだ」

#おいおいピラ、今ジェヒョンがマンションに帰っていくのを見たばかりなのに、そのタイミングでスジンを呼び出す?

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マンションのエントランスへ回ったところで、ジェヒョンはハッとして足を止めた。
スジンがどこかへ出掛けていくのが見えたのだ。

ジェヒョン「…。」

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町を見下ろせる高台の公園で、ピルはベンチに腰掛けていた。
子どもの頃からスジンとの”秘密の場所”だったそこには、思い出がたくさん詰まっている。

「好きだって…あのとき海で言わなきゃいけなかったのに」彼の魂が横にいるとは知らず、ベンチでそう呟いた彼女の横顔が、今でもハッキリ心に染み付いていた。
その後、テソクに憑依した彼に、スジンは言ったのだ。「結婚しよう」と。

ピル(心の声)「お前とここでいろんなことがあったよな。俺の隣には相変わらず誰もいないのに、お前の隣には別の人ができたんだな…」

そこへスジンがやって来て、隣に腰を下ろす。「こんな遅くにどうしたの?」

ピル「あぁ、実は今日…」
スジン「?」

話し始めたものの、スジンの無垢な顔を見た途端、彼は続きの言葉を飲み込んでしまった。「…。」

ピル「スジン、ジェヒョンさんのこと、どれくらい知ってるんだ?」
スジン「いきなりどうしたの?」
ピル「あの人のことちゃんと知って結婚したのかなぁって」
スジン「何が言いたいの?」
ピル「…。あぁ、率直に話すよ。俺、ジェヒョンさんが良い人なのかどうか、よくわからないんだ」
スジン「…。」
ピル「表面じゃお前に優しくしてるけど、間違いなくお前の知らない面がある」

「ピル」スジンがきっぱりと言った。「ジェヒョンさんは私の夫よ」

スジン「あんたよりジェヒョンさんのことよくわかってるわ」
ピル「あぁ、だけどスジン…」
スジン「頼んだよね。私の選んだ人を尊重してくれって」
ピル「…。」
スジン「こんなこと、私に何の助けにもならないわ。ひょっとして、ジェヒョンさんと私の仲が悪くなればいいと思ってるの?」
ピル「そんなんじゃないよ。誰よりお前の幸せを願ってるのに、どうして俺がそんなこと」
スジン「私の幸せを願ってるなら、私の前でもうジェヒョンさんを悪く言わないで」
ピル「…。」
スジン「どんな話をするつもりだったのかわからないけど、あんたが何て言おうと、私はジェヒョンさんを信じるわ。仮にジェヒョンさんが悪事を働いたとしても、それを庇ってあげられるのは私なの」
ピル「…。」
スジン「あんたがずっとこうだと、いい思い出まで終わってしまうわ。だから、やめてちょうだい」
ピル「…。」
スジン「こんな遅くに会いに来るのも、今日で最後よ。それを言いに来たの」

「じゃあ行くね」スジンは立ち上がった。

ピル「スジン!」

スジンが振り返ることもなく歩いていくのを、ピルはそれ以上為す術もなく見つめる。
二人の様子を、ジェヒョンがじっと眺めていた。「…。」

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「ただいま~~」今日も当たり前のように酔っ払って派出所へやって来たサラリーマンの男性を、チェ警査とシン巡査がすかさず外へ押し戻す。

先輩警官「また飲んだのか」
男性「また飲んだぞ。だからまた来たんだ。今日はここに泊まるから」
先輩「ご主人、今日は本当に部屋がないんだ。家まで送るから、行こう」
男性「家に帰ったら恐ろしい嫁がいるのに、なんで帰れって言うんだよおぉ!今日はここに泊まるって!」
先輩「中に奥さんがいらっしゃってるんですよ」
男性「はっ!うちの嫁が?!」

「シーッ」男性が慌てて指を口に当てた。「帰るよ」

先輩「(小声で)えぇ、早く帰ってください。気をつけてくださいよ」

「大丈夫ですよね」フラフラと歩く男性の背中を眺め、シン巡査が言った。

シン巡査「昨日今日のことじゃないんだし」
先輩「当然だろ。(男性に)もう飲んじゃダメですよ!」

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ピルは再びハンマーを手にマンホールと格闘していた。

ピル「おい、マンホール!俺、マジで戻らなきゃならないんだ。このまま暮らせって言うのか?俺とお前、どっちが勝つか、勝負しようぜ」

頭の上で街灯が点滅し始める。

ピル「!」

時間がない。
ピルはハンマーを振り下ろすスピードを早めた。

11時59分57秒、58秒、59秒…
そして…

街灯の点滅が止む。

#溜息…。1時間近く前に同じ状況観たぞ。

「チッ」ピルはハンマーを放り出し、ガックリと項垂れた。「また送還されないじゃないか」

ピル「このままじゃ全部おしまいなのに」

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酔っぱらいの男性は、人気のない住宅地を歩いていた。「家で寝なきゃなぁ」

向こうを通り過ぎようとして、誰かがふと立ち止まる。
”黒尽くめの男”だ。
ふらふらと足元のおぼつかない男性を見て、まっすぐ近づいてくると、容赦なく男性に襲いかかった。

そこへ…

楽しそうに電話で話しながら歩いてきたのは、クギルだ。

クギル(電話)「チョンエ、おやすみ。俺の夢見ろよ。あ、いや、豚の夢、豚の夢見ろよ。おやすみ」

※豚の夢は幸運の兆しだと言われているそうです。

電話を切り、曲がり角に差し掛かったところで、クギルは立ち止まった。「あれ?」
向こうの暗がりで、誰かが人を激しく蹴りつけているのが見える。
「何だ?!」クギルは物陰で電話を取り出した。

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ピルの電話が鳴った。「あぁ、兄貴」
クギルからだ。

クギル(電話)「なぁピル!そこで人が殴られてるんだ」
ピル(電話)「暴行事件か?」
クギル「あぁ、そうなんだ」
ピル「そこ、どこなんだよ?」

クギルはキョロキョロとあたりを見回す。「ここ?スーパーの裏通りだけど」
そう告げたところで、クギルはそっと角を覗き見た。
今まで聞こえていた音が、急に止んだのだ。
地面に倒れている人が、うごめいているのが見える。

クギル(電話)「ピル、ちょっと待っててくれ」

クギルが近づいてみると、男性が苦しそうにうずくまっていた。

クギル「大丈夫ですか!」

と、そのとき!
暗闇から黒尽くめの男が現れたかと思うと、今度はクギルに殴りかかったのだ。

ピル(電話)「もしもし?兄貴?聞こえてるか?兄貴、どうしたんだ?」

いくら不意打ちされたと言っても、クギルも若く屈強だ。
殴られながらも抵抗し、何とか男を取り押さえようとする。
腕を掴もうとした瞬間、男の手首に傷があるのが見えた。「!」
気を取られた瞬間、クギルは体勢を覆される。

ピル(電話)「兄貴、大丈夫か?」

電話の向こうからピルの耳に届くのは、誰かが殴られている鈍い音と呻き声ばかりだ。「兄貴!」
それも、その後すぐに聞こえなくなった。「兄貴?」

ピル(電話)「兄貴!クギル兄!!!」

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ここでエンディングです。

今ちょうど次回予告を観てしまったので、書こうと思っていた展開予想が書けなくなってしまいました(笑)

サスペンスな展開は私は嫌いじゃないけど…
スジンの心を取り戻せないどころか、完全に友だち宣言されてしまった状態で引っ張られると、辛いですね。
「電話じゃ話せないから」ってわざわざ呼び出したんなら、ちゃんと話そうよ、ピラ。
その優しさが魅力なんだけど、堂々巡りでもどかしいったらないわ~。

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