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ネイルもカンタービレ(のだめカンタービレ韓国版)あらすじ&日本語訳 9話vol.1

   

シム・ウンギョン、チュウォン主演、「ネイルもカンタービレ/明日もカンタービレ」(韓国版のだめカンタービレ)9話前半です。

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「先輩もそんな人たちと同じです!」ネイルは涙を流して訴えた。

ユジン「何が怖いんだ?怒鳴られた?扇子で叩かれた?そんなもののために逃げるのか?自分の才能が惜しいと思わないのか?」
ネイル「ホントに…!先輩も同じことばかり言うんですね…あの人たちと」
ユジン「皆が同じことを言うなら、それはお前が間違ってるってことだ」

ネイル「思うようにならないことがあるって、先輩には分からないじゃないですか!やらないんじゃなくて、出来ないんです。自分の思うようにならなくて、それでもっと怖くなる…。先輩みたいな人には分からないでしょ!」

「…。」ユジンの頭に、溺れてもがく自分の姿が浮かんだ。

ネイルは立ち上がり、クルリと背を向けて歩き出した。
「ソル・ネイル、待て。ソル・ネイル!」彼は追いかけて彼女の腕を捕まえた。

ネイル「話して!話なんかしない!」
ユジン「落ち着いて、オレと話そう。オレだって分からないわけじゃない」

嫌がる彼女の腕を引っ張るうちに、彼女の手から人形がこぼれ落ちた。

ネイル「あっ!」

そこへ近づいてきた誰かが、跪いて人形を拾い上げる。

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ユヌだ。

ユジン「…。」
ユヌ「性格が一貫してるな。ひたすら身勝手、ひたすら無礼。女の子を乱暴に扱うなって言ってんだよ」
ユジン「お前もとことん出しゃばりだ」

「…。」ユジンの態度にユヌは眉を引きつらせる。

ユジン「お前は外せ」
ユヌ「外すべきなのはそっちじゃないか?」

「ソル・ネイル、話そう。な?」ユジンが伸ばした手を払いのけ、彼女はユヌの後ろに身を隠す。

ユジン「!!!」

ユヌの後ろで小さくなっているネイルを、ユジンは茫然と見つめる。
ネイルはユヌの背中にしがみついたまま、彼の前から…立ち去った。

#初っ端から果てしなく落ち込むわ…。

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静かなところに腰を下ろすと、ユヌはネイルが落ち着くのを待った。
彼は鮮やかに色づいた紅葉を見上げる。

ユヌ「韓国の秋って本当にいいね。不思議だと思わない?同じ樹がいろんな色になるってさ」
ネイル「…。」

ユヌの言葉につられて少し上を見上げたネイルは、やはり悲しくなって俯いた。
彼女の横顔をチラリと見て、次にユヌは足元に目をつける。

ユヌ「落ち葉を踏む音もいいし。お菓子を食べるときの音みたいだ」

「お腹空かない?」ユヌは彼女の顔を覗きこんだ。

#作家さん、ユヌのこういうさりげなーいセリフを書くの、かなり楽しんでるね…

「ユジン先輩、すごく怒ってるだろうな…」ようやく口を開いたネイルは、そう呟いた。

ネイル「私が怒ったから…」
ユヌ「チャ・ユジンだって君によく怒鳴るじゃないか」
ネイル「…。」
ユヌ「だから君だって、怒って怒鳴ったっていいんだ」
ネイル「だけど先輩にそんなことしちゃダメでしょ?」

「そうだね」ユヌは小さく頷く。「ネイルが好きな人だから」

ネイル「先輩… もう私と会いたくないだろうな」
ユヌ「…。」
ネイル「私の荷物も全部捨てちゃったし、パスワードも替えちゃったし…。私はト・ガンジェ先生のレッスン受けないって、怒って大声出して…」
ユヌ「…。」
ネイル「今度こそ私のことホントに嫌いになっちゃっいましたよね?」

ネイルの目に再び涙が滲む。「先輩と私、これでホントにおしまいだ」

彼女の目から大粒の涙が零れ落ちると、ユヌは思わず指先でそれを拭う。
静かな沈黙が流れた。

203

ユヌ「終わりか。チャ・ユジンと君…」

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ユジンは茫然と歩いていた。
泣いて訴えるネイルの言葉が、彼の頭の中でどんどん膨れ上がる。

そのとき、突然彼の前に現れたのは、ト教授だ。
ト教授の手のひらで、また扇子がパンと音を立てた。

ト教授「連れて来ると言ったんじゃないのか」
ユジン「…帰りました」
ト教授「どいつもこいつも教師を何だと思ってるんだ?あいつは脱走するのが得意技か?ユン・イソン音楽祭でも逃げたのに!」
ユジン「飴より鞭…。先生とユン・イソン教授のやり方が一緒だってこと、忘れてました」
ト教授「何を言ってるんだ?」
ユジン「お願いです、教授」

「?!」生意気なチャ・ユジンの口から出た意外な言葉に、ト教授は大いに戸惑った。「お前…どうした?」

ユジン「僕はソル・ネイルの才能のことしか考えていませんでした。まだ子どもだって… 怖いことからただ逃げることしか出来ないんだって… それを忘れていたんです」
ト教授「…。」
ユジン「まだあいつには、時間が必要なんです」

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ドミソミ ドミソミ ドファラファ ドファラファ シレソレ シレソレ…

暗い部屋の中で、ネイルはピアノを鳴らした。
「ピアノの練習はイヤ」不意に聴こえてきた声に、彼女は手を止める。「…。」

床に座り込んでいる幼いころの自分と… ネイルは向き合っていた。

チビネイル「幼稚園の先生になるんだし、才能なんかなかったらいいのに」
ネイル「そしたらさ、ネイル。大学に入れなくて、ユジン先輩にも会えなかったよ」
チビネイル「ユジン先輩も嫌。ト教授のところに行けって言ったもん」
ネイル「それは私のために…。いつまで嫌なことはやらずに、怖いものから隠れるの?もうそういうのやめようよ」
チビネイル「私みたいに生きるのがいいって言ってたのに、変わったね」
ネイル「ユジン先輩が私のこと、幼いあんたみたいに思うのは…嫌なの」
チビネイル「ユジン先輩にとって、あんたは私だよ。先輩が悪くても、一度だって謝ってくれたことないでしょ。今日だって怒ってばっかり。他の子にはそうじゃないはずだよ」
ネイル「ホントに…先輩にとって私は… あんたなのかな」

#字だけ書き出してもさっぱり分からない会話ですね(汗

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ユジンのマンションは以前のようにすっかり静かになった。
冷蔵庫から飲み物を出し、テーブルにつくと、彼は何気なく携帯の連絡帳を手繰った。

205

イラクの名前の上で指を止め、小さく溜息をつく。

ユジン「今さらどうしたんんだ?チャ・ユジン。お前、いつから友だちが必要になったんだよ」

携帯を置くと、ガランとした部屋を見渡し、彼はもう一度深い溜息をついた。

なんとなく立ち上がり、玄関の方にぶらりと歩く。

ユジン「3,2,1。入ってくるぞ。ソルレバル!」

玄関を振り返ってみる。「…。」

ユジン「あぁ、そうか。パスワード替えたんだった。入れるわけないな」

そのとき玄関のチャイムが鳴った。「?!」

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扉の前で待っていたネイルは、とても緊張した様子だった。
彼の顔を見ると、ネイルは少し気まずそうに目を伏せる。

ネイル「私の物、返してください」
ユジン「…どれのことだ?」
ネイル「ダンボール箱に入ってた以外にもたくさんあるんです。まだまだ中にあるのは分かってるんですけど」
ユジン「そんなもの… ないけど」
ネイル「どうして?全部捨てたんですか?」

「…。」ユジンは目を逸らした。

ネイル「ホントに捨てちゃったんですね。私が来るまで置いててくれたら良かったのに」
ユジン「いや、そうじゃなくて」
ネイル「ユヌ先輩が言う通り… 先輩、ホントにヒドいよ」
ユジン「…。ここで何でアイツの話が出るんだ?」
ネイル「私に悪いことしたって、気づいてないでしょ?」
ユジン「焦りすぎたのは認める。でも、どっちにしたって今のままじゃいられないのに…」
ネイル「少しでも自分が悪いと思ってるなら、ただ謝ってくれませんか?」
ユジン「…。」
ネイル「言い聞かせようとしないで、ただ…悪かったって、そう言ってくれませんか?私は毎日謝ってるでしょ?何が悪かったのかも分からないときだってあるのに…。どうして先輩は謝らないんですか?ねぇ、私は謝る価値もないんですか?」

「…。なぁ、ソル・ネイル」ユジンがようやく口を開いた途端、ネイルはつかつかと歩いて自分の部屋へ戻った。

ユジン「…。」

#あ゛ーーーーーー
このシーン溜息つきながらここまで訳した自分を褒めてやりたい。
荷物返せだの、そんなものないだの、謝れだの、何で謝んないんだ?だの…
二人で何をジメジメ滲みったれたこと言うてんねんーーーっ
何もかもことごとく外してる。
これ、正直タダ事じゃないです。のだめじゃなくて、ただ普通の韓ドラだとしてもありえない。

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顔を突き合わせたSオケメンバーたちを重苦しい空気が包んでいた。

イラク「今日には学則改定の話が出るはずなのに、何も聞こえてこないから余計不安だ」
ミニ「どうしたらいいのかな。公演の反応が良かったから、どこかから連絡が来ないか期待してたのに」
イラク「…。」
ミニ「私、留学するお金もないんです。オケの経験積まなきゃいけないのに」
スミン「私… このままじゃTOEICの勉強でもしなきゃ」
オーボエ君「お前はAオケに戻ればいいだろ。何就職の心配してんだよ」

#なんか、だんだんダンディ路線になっていきますね、オーボエオッパは(笑

クラリネット君「裏切って出て来たのに、戻れるわけないだろ」
スミン「(ドヨーン)」
クラリネット君「何黙ってんだよ」
スミン「私はティンパニーなんだから!あんたたちは一人でも練習できるでしょ。私はどうしようもないのに」
タニャ「私たち、もう十分持ち堪えたよ」
クラリネット君「お前は嫁に行けばそれでいいんだろ。自分の値段を釣り上げるために音大に来たんだ」

「何ですって?!」タニャがカッとなって立ち上がる。

タニャ「そう言うあんたは、コネ作ろうと必死なくせに」
クラリネット君「何だと?!」

睨み合う二人を、イラクが宥める。「オレら同士で喧嘩してどーすんだよ」
そこへ、イラクの携帯にメッセージが入った。

シウォン(メール)「レッスン室で待ってるから」

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レッスン室にいるシウォンの携帯が鳴った。

イラク(メール)「忙しいんだ。行けないから。ごめん」
シウォン「…自分で練習時間決めたくせに。何かあったのかな」

少し気を落とした様子のシウォンを、隣に座っていたソンジェがチラリと窺う。

ソンジェ「例の”ロックスピリット”?最近やたらとつるんでるな」
シウォン「二重奏するからだってば。練習しなきゃいけないし」
ソンジェ「気があるんじゃないのか?」
シウォン「!」
ソンジェ「あいつ、お前の実態知らないんだろうなぁ。酒乱に…」

いきなりシウォンの手が彼の胸ぐらを掴む。「黙ってなさいよ!」

ソンジェ「(うっ)暴力まで」
シウォン「…。」

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帰って行くシウォンの後ろ姿を、イラクは物陰から悲しげに見送った。

イラク(独り言)「ごめん、シウォン。オレたちロミオとジュリエットだ…」

そこへ、ソンジェが駆けてきて、シウォンの肩に腕を回す。

イラク「あいつ!オレだって肩に手なんか回せないのに!」

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寒くなり、窓を締めたイラクの店では、テラス席に客はいない。
イラクはそこにポツンと座っていた。

父親が出て来て、息子の顔を覗きこんだ。

父「瞑想中か?部屋に入ってやれよ」

「オヤジ」イラクは少し甘えた声で言った。

父「どうした?階段を上がるのもイヤなのか?父さんがおぶってやろうか?」

イラクは首を横に振り、夜空を見上げる。

イラク「空が… 真っ暗だな。何もかもくすんで見える…」
父「そりゃ夜だからなぁ」

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「はぁ。みんな旨そうに食うなぁ」イラクは店の中の客を眺めた。

イラク「何がそんなに旨いのかな」
父「そりゃ父さんの料理だから!」
イラク「あぁ、そうだった。オヤジの料理はホントに旨いんだ…」
父「…。」

「部屋に帰るよ」もう一つ溜息をついた。「親孝行はまた今度」

イラクは沈んだ様子で部屋へ戻っていった。

父「ありゃ、オレがあいつの母親に初デートをすっぽかされたときと同じだが…」

#唯一、私を和ませてくれるのは、イラクのオヤジだ。

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ユジンは学長の元を訪れていた。

学長:
너한테 먼저 허락을 받아야 된다고 생각했어.
아마 S오케스트라 해체하고 이번일이 진행되면 누구보다 네가 오해를 받을 수 밖에 없어.
先にあなたの許可をもらうべきだと思ったの。
きっとSオーケストラが解体されて、今回のことが進められたら、誰よりもあなたが誤解されるのは免れないわ。

ユジン:
알고 있습니다.
分かってます。

学長:
생각보다 많이 힘들 거야.
아이들이 너를 이해하기까지 오래 걸릴 수도 있어.
想像より辛いはずよ。
あの子たちがあなたを理解するまで、長くかかるかもしれないわ。

ユジン:
학장님께서 제게 하신 질문 저한테 수없이 던져 봤어요.
근데 답이 계속 같더라구요.
덜 힘든 쪽을 택하자.
学長が僕に質問なさったこと、自分で何度も問いかけてみたんです。
けど、何度やっても答えは同じでした。
”より辛くない方を選ぼう”

学長:
…。

ユジンはふっと笑う。

ユジン:
오해받는 편이 덜 힘들 것 같아요.
誤解される方が辛くないってことです。

学長:

ユジン:
그 녀석들 생각없이 노는 것처럼 보여도 치열하게 살고 있어요.
내가 당연하게 누리던 것도 그 녀석들은 싸우고 노력해야 가지던데요.
あいつら、何も考えずに遊んでるように見えても、一生懸命生きてるんです。
僕が当たり前に持ってることでも、あいつらは戦って努力しなきゃ得られない。

彼の頭の中には、毎日一生懸命な彼らの姿が生き生きと甦る。

ユジン:
음대생이면 당연하다 생각했던 유학의 꿈도 애초에 접었던데요.
그 녀석들 오케스트라를 하려고 많은 걸 희생하고 있어요.
왠지는 학장님이 더 잘 아시죠?
音大生なら当然だと思ってた留学の夢だって、最初から諦めなきゃならない。
あいつら、オケをやるためにたくさんのことを犠牲にしてるんです。
どうしてかは、学長の方がよくご存知でしょう?

ユジンの言葉に、学長は黙って頷く。

ユジン:
그래서 지금 이 일 계획하신 거군요.
だから、今こんなことを計画なさったんですね。

学長:

ユジン:
졸헙하면 대부분 일반인이 될 녀석들한테 음악과 함께 살 수 있다는 희망을 준 게 S오케스트라입니다.
그 희망을 키워 주고 싶어요.
그게 학장님이 꿈 꾸신 거죠?
卒業すれば大部分は一般人になるヤツらに、音楽と共に生きる希望を与える… それがSオケです。
その希望を育ててやりたい。
それが、学長の夢見たことなんでしょう?

学長:

ユジン:
인맥과 고행레슨 없이도 그 땀 만큼 커져나가는 오케스트라.
그러니까 한번 모험을 걸어보죠.
그동안 공연을 하면서 달라진 그 녀석들한테 모험을 한번 걸어보자구요.
어차피 다른 길은 없잖아요.
人脈や辛いレッスンなしでも、流した汗だけ大きくなるオケ。
だから一度冒険してみましょうよ。
これまでの公演で変わったあいつらに、冒険を仕掛けてみるんです。
どっちみち他に道はないんですから。

穏やかなユジンの目は、純粋で迷いがなかった。
まっすぐに見つめる彼の目に、学長も小さく微笑む。
そして、彼女は目の前の通話ボタンを押した。

学長(通話)「Sオーケストラを解体します。公示を出してください」

207

二人はもう一度黙って視線を合わせた。
きっと上手く行くはず…。

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事務局前の掲示板に公示が貼りだされた。

< Sオーケストラ解散公告 >
Sオーケストラの活動を終結し、解散を公告します。
韓音音楽院 学長

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Sオケの練習室の扉には「出入り禁止」の貼り紙が貼られ、扉は鎖で厳重に封じられた。

#何を大げさな。ふんっ

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閉ざされた扉を前に、ユジンはシュトレーゼマンの言葉を思い出していた。
「君ならどちらのオーケストラを選びますか?正統と努力、才能を持つAですか?それとも、自由な感性を持つSですか?」

「一度考えてご覧なさい」師匠は彼に宿題を出したのだ。

ユジン:
이제 그 문제의 답을 찾으려 합니다.
혼자가 아닌 함께 말입니다.
これからその問題の答えを探そうと思います。
一人じゃなく、一緒に…。

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Sオケのメンバーたちは茫然自失で階段に座り込んでいた。

ネイル「私たち、ホントに解散なんですか?このまま終わっちゃうの?」
イラク「これまで必死で持ち堪えたのに…あんまりだ!」
スミン「学則なんだから…仕方ないよ」
ミニ「お父さんに何て言えばいいんだろう。マンボも面白かったから、また来るって…」

意気消沈する彼らを、ユヌはじっと見つめた。

そこへ…

掲示板の前に事務職員がやってくると、Sオケ解体公示の隣に、新たにもう一枚付け加えた。

< Aオーケストラ解散公告 >
Aオーケストラの活動を終結し、解散を公告します。
韓音音楽院 学長

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ト教授が学長の元へ乗り込むまで、あっという間だった。「学長!!!」

振り返った学長は、彼がやってくるのを待ち構えていた様子だ。

ト教授「何の真似ですか!何を企んでいるんです?!」
学長「学則改定の内容は、”一つの学校には一つのオーケストラ”です。どんなオーケストラであるかは定められていません。違いますか?」
ト教授「学長!」

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「あり得ない!」シウォンは急いで廊下を歩いていた。「この目で見るまで信じないから」

ジェヨン「学長は何でオレたちにこんなこと?!」
ソンジェ「何かの手違いだって」
シウォン「そうよ!何で私たちがSオケと一緒に解散なんか!」

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「Aオケも解散?」訳が分からず、Sオケメンバーはまたしてもぼんやり座り込んだ。

ネイル「学則が変わったみたいです。オーケストラは全部なくせ!…みたいな」
スミン「そんな!あり得ない。Aオケには上層部の親戚だって一杯いるんだから」
ミニ「それなら解散になっても関係なさそう。どうせ卒業したらみんな留学するんだろうし」
スミン「私、どこ行けばいいの…?」

「はぁ。シウォンはショック受けてるだろうな」イラクは小さく呟いた。

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学長は放送室でマイクのスイッチを入れた。

学長(放送)「学則改定に従い、オーケストラの解体を発表します」

流れてきた学長の声に、皆が身を乗り出して耳を傾ける。

学長(放送)「SオーケストラとAオーケストラ、全て解体します。これは単なる解散ではありません。スタートを切るための第一歩として、オーディションを行い、新しいオーケストラを旗揚げします。我が韓音大を代表する新たなオーケストラの誕生となるでしょう。そして、新しいオーケストラの指揮者は… Sオーケストラの指揮者であったチャ・ユジン君が務めます」

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「学校を代表するオーケストラを解体して、無傷で済むと思っているんですか?」教授たちの前で、理事長は学長を追及した。

学長「今回の公演で好評を得たSオーケストラだって、大学を代表しているも同然です」
理事長「Sオーケストラを助けるために、韓音大を代表するオーケストラを解体するの?新しいオーケストラだなんて、一体何を考えているんですか!」
学長「私の学長としての職を賭けます」
皆「!」
学長「失敗したら、退くつもりです。それなら信じられますか?」

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俄に騒がしくなった学内に目もくれず、ユジンはまっすぐどこかへ向かっていた。
彼がやって来たのは、理事長を始め、教授たちの前だ。

「軽率な行動に見えますが、解体なしに新たなオーケストラの旗揚げは不可能です」彼は教授たちの前で語る。

ユジン「経歴作りと留学準備のためのコースではなく、情熱で運営される真のオーケストラを作ろうと思っています。ウィーンフィルやベルリンフィルのように、ひとつの都市、ひとつの国を代表する、ブランドオーケストラです」

頼もしいたユジンの言葉に、学長が頷いた。

#演説中まことに申し訳ないんだけど、”ひとつの都市、ひとつの国を代表する、ブランドオーケストラ”って、最初にSオケを作るとき、ミナ様が教授の前で全く同じこと言ってたよ(コソーリ

ト教授「そんな夢みたいな言葉で、学長はSオーケストラを作ったんだ」

#全くおんなじこと言ってるのは承知の上だったか。

ユジン「その夢みたいなオーケストラ、今度こそ作ります」
ト教授「…。」
ユジン「Sオケの個性とAの技術、老練さを備えたオーケストラです」

#そこで出来るのがR☆Sってことなんでしょ?きっと。あれは学生たちが自主的に作ったことに大きな意味があるんだけど。

理事長「韓音を代表するオーケストラがSオーケストラに劣っていると言うの?」

ユジン:
개개인의 실력은 월등합니다.
하지만 A의 문제점은 획일한 선률입니다.
모범 답안처럼 공식에 따라 만들어진 소리.
누구의 제자인지 알 수 있을 만큼 정확한 지도와 계상된 연주.
자신만의 연주가 아닌 심사의원이 원하는 연주는 감동을 끌어낼 수 없습니다.
반면 S오케스트라 개인의 실력은 분면 A오케스트라에 비해 떨어집니다.
규범을 이탈하는 자유분방함.
그건 음악계가 원하는 정답이 아닐겁니다.
슈트레제만 교수님께서 저한테 두 오케스트라의 고민 거리를 던저 준 적이 있습니다.
그건 새 오케스트라의 창단을 위한 계획의 일부였습니다.
個々の実力は卓越しています。
しかし、Aオケの問題は画一的な旋律です。
模範答案のように公式に沿って作られた音。
誰の弟子なのか分かるほど、正確な指導と計算された演奏。
自分らしい演奏ではなく、審査員の望む演奏に感動を呼ぶことは出来ません。
反面、Sオケの個々の実力は、明らかにAオケより劣っています。
規範を離脱する自由奔放さ。
それは音楽会が望む正解ではないでしょう。
シュトレーゼマン教授が僕に二つのオーケストラに関する問いを投げかけたことがありました。
それは、新たなオーケストラを旗揚げする計画の一部だったのです。

210

ト教授「両者の長所短所は誰でも分かっている!」

ミナ「!」
ユジン「…。」
ト教授「問題は公正性です」
ユジン「そこで、ブラインドオーディションを提案します」

「!」皆が静まり返る。

理事長「ブラインドオーディション…。それなら後からどうこう言えないわね。実力がハッキリ出るでしょうから」
ト教授「では、そのオーディションは誰が審査するんです?まさか…チャ・ユジンが?」
学長「AオケとSオケの指導教授であった、アン教授とト教授。お二人共通過した人だけを、オーケストラの団員として受け入れましょう。それなら公正性の問題は解決しますよね?」

ト教授が納得したように下を向いた。

+-+-+-+

教授会を終えると、ト教授は急いで理事長を追いかけた。

ト教授「チャ・ユジンの言う通りになさるおつもりですか?!これは学長の計略です」
理事長「計略だろうが何だろうが、私たちに有利じゃないですか」
ト教授「…。」
理事長「何が怖いんです?学生の演奏を聴けば、AオケなのかSオケなのか、お分かりになるでしょうに」
ト教授「それは… その通りです」
理事長「そうやって旗揚げしたところで、一難去ってまた一難。理事会に同窓会、後援なしにやっていけると思っているのかしら?ふん、無邪気なこと」

学長たちの決意を、理事長は軽く鼻で笑い、大学を後にした。

+-+-+-+

ここで一旦区切ります。

細かいことはもう避けますが、経営・指導陣と学生たち、その間にいるユジンの立ち位置が何とも慣れません。
彼が特別なのは間違いない事実だけど、メンバーたちとの距離がすっかり離れるどころか、立場も違っちゃって、もう同じ方向むけない感じだよね…。
あんまり気が滅入って、楽しい書き起こし挟んじゃったよ^^;

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