マンホール-不思議の国のピル4話あらすじ&日本語訳vol.2
ジェジュン(JYJ)、ユイ、チョン・ヘソン、バロ(B1A4)出演のKBSドラマ『マンホール 不思議の国のピル』4話、後半です。
前半の翻訳に時間がかかりすぎて疲労困憊なので、なるべくさくっと行きますね~。
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山ほどの浮き輪をひきずり、ピルはペンションの外へ出て来た。
女性と遊びに来ていたジェヒョンのことで、彼は一層苛立っていた。「ほらな、あれも付き合ってる」
ピル「ずっと付き合ってんだな。見てろよ、戻ったら全部暴いて結婚式ぶっ潰してやる!」
ピルがやっとのことで浮き輪を海の家まで運んでくると、チンスクが代わりに店を手伝っていた。
ピル「見たか?浮き輪取りに行くって言ったろ」
チンスク「だね」
ピル「わかったか?俺の言うこと信じるか?」
チンスク「けど、事は起こっちゃったよ。あっち見てみな」
砂浜を見てみると…?
マッチョな青年と楽しそうに遊んでいるスジンの姿!
ピル(心の声)「あいつだ」
海の家が燃えたとき、火の中に飛び込んで、スジンを救出したのは、あの男だった。
ピルは憤慨してスジンの元へ向かった。
ピル「なぁスジン、誤解なんだ。あれ見ろよ、あの浮き輪、全部俺がペンションから持ってきたんだから」
スジン「…。」
ピル「変なマネしようとしたわけじゃないんだって!」
スジン「だから何?」
青年「(スジンに)知ってる人?」
スジン「ううん。知り合いだけど、親しいわけじゃないの。ただの知り合い」
「オッパ♪」ピルの前で、スジンはわざと甘い声を出す。「散歩に行きません?」
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スジンが青年とパラソルの下で談笑しているのを遠巻きに睨み、ピルの鼻息は荒くなるばかりだ。
青年「来るとき車がすごく混んでて」
スジン「あぁホント~?私は車のことは…」
青年「ここに来るのに6時間くらい掛かったんだ」
スジン「へぇ~」
「一人はストロー、一人は缶…」苛立ちで缶を噛み潰すピルを見て、隣でチンスクがボヤいた。「見られたもんじゃないわ」
チンスク「ねぇ、スジンは20分前からあんたの目の前を行ったり来たりしてるでしょ」
ピル「だから何だよ」
チンスク「まだわかんないの?あの人との会話が退屈だから、自分を連れ出してくれって、全身で叫んでるのよ」
ピル「え?」
チンスク「これだから全く…。あんた、スタートがダメなのは陸上だけじゃない。恋愛もよ。センスがないの!ピストルが鳴る前にもう始めなきゃ。それがセンス!」
「あぁ」思いもよらなかったことに、ピルはハッと目を見開いた。「あぁ!」
チンスク「ピストルが鳴ったのに何してんの?走りな」
「バン!」チンスクに背中を叩かれ、ピルはスタートを切った。
+-+-+-+
「スジン」ピルは思い切ってスジンの腕を掴んだ。
ピル「行こう、もうすぐ日が沈むし、キャンプファイ… いや、それはダメだな、火はダメだ。日焼け止め塗ってやるよ」
スジン「さっき塗ったから」
「嫌がってるのに何だよ」青年がいきなりピルの胸をドンと突く。
スジン「あっ!だからって押さないで」
青年「うちのテントにいらっしゃいます?バーベキューの肉もたくさんあるし」
ピル「!」
「肉ならここにだって溢れるほどあるぞ」やって来たのは、ピルの叔父だ。
青年「?」
叔父「(青年に)何だお前?ポン氏家門の3代独子(=3代に渡って一人っ子)で、ユン氏の家門唯一の孫息子を叩いたのか?」
※ユン氏っていうのは、お母さんの姓ですね
青年「いえ、この人がやたらとこの女性をストーキングするので」
叔父「甥がストッキングしようとストーキングしようと、お前の知ったこっちゃねーだろ。タッチすんな。(拳をみせ)一発でお前の歯を全部インプラントにしてやるぞ」
皆「(タジタジ)」
叔父「行け。お前らだけでお前らの肉を食って、お前らだけで遊べ、大人しくな」
「あの」青年が言う。「僕、実は海兵隊です!」
叔父が来ていた真っ赤な海兵隊のTシャツと帽子に反応したのだ。
叔父「おっ?何期だ?」
青年「1900期です!」
叔父「そうか。そんなら走っていけ!」
青年「(敬礼)必勝」
叔父「(敬礼)必勝」
青年はほぼ反射的に走り去った。
「おい、受け取れ」叔父はピルに鍵を投げ渡す。
叔父「友だち同士で楽しく遊べ。必ずだぞ。実施!」
「実施!」ピルも条件反射で叫んだ。
叔父「(スジンに)うちのピル君、どうか仲良くしてやってください」
スジン「はい、叔父さん」
「ははは」叔父さんは笑顔で立ち去った。
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叔父さんに貰った鍵で、ピルとスジンは思う存分水上バイクを楽しんだ。
+-+-+-+
太陽が地平線の向こうに沈んだ。
小さな火を丸く囲み(=火はダメだって言ったのに!)、タルスの弾き語りを聞きながら、皆思い思いに酒を飲む。
#シークレットガーデンの”그 남자” 大好きな曲!この回の冒頭で「2011年?最近じゃん」と思ったけど、逆にシガって6年も前なの?!ってビックリというかショックというか。主演のヒョンビンの歌がホント素敵なんだけど、タルス兄もすごくいい!クギルとソクテが腹筋やってるのは、ドラマのマネです。
#ゆっくりだし、歌詞がすごくいいので、韓国語の勉強にもGoodです。この動画は歌詞が出るけど音が悪くて残念。
조금만 가까이 와 조금만~♪
ピルは周りに消化器を並べ、スジンに火の粉が飛ばないよう、必死だ。
ピル(心の声)「今夜、火事が起きる。火事が起きる…。俺が消せばいい。しっかりしよう。俺が消す。俺が助けるんだ」
正面のスジンとピルを眺めつつ、焼酎を片手にスルメをかじっていたチンスクを、隣のソクテがニコニコと振り返った。
チンスク「ソクテ」
ソクテ「ん?何?」
チンスク「やめようよ。平和を楽しませて」
ソクテ「チッ」
タルスの曲が終わり、拍手が湧いた。
タルス「なるべくラブソングはやめよう」
チョンエ「どうして?」
タルス「愛は”理性的に”近づかなきゃいけないのに、俺たちのなかに理性を持ってるヤツなんていないから」
「何だよそれ」輪に混じっていた叔父が言う。「愛ってのは心でやるもんだ。熱くな」
タルス「早く熱くなれば、冷めるのも早いでしょう」
#クギルがタルスを見てる目がやばい
タルス「肉体よりも精神的な交流が、関係を長く持続させるんです。プラトニック」
叔父「おぉ、賢いな」
チョンエ「私はタルスさんなら全部好き!」
クギル「はっ!一人でいいカッコしやがって。(クギルに)お前に愛がわかるのか?」
タルス「…。」
クギル「愛してるのに、愛してるって言えない… そんな気持ちがわかるか?」
「…。」「…。」スジンとピルは、お互いに目を見合わせ、そっと逸した。
「さて、俺は行くぞ」気まずい雰囲気を破るように、叔父が立ち上がった。「女性ファンが待ってるからな」
叔父「それにしても、何で消化器がこんなにあるんだ?(ぐるっと立ててあるので)リレーでもするのか?」
ピル「念のために。焚き火があるから」
叔父「おいおい、ハートに火がつくのが怖いのか?」
ピル&スジン「…。」
叔父「大きくなったもんだ。(ピルを指差し、みんなに)こいつね、ガキのとき漏らしてばかりで…」
ピル「!」
叔父「わかったわかった!もう行くから。みんな楽しくな。ピル、何かあったら電話しろ」
ピル「はい」
叔父「ツマミをちゃんと食べろよ」
ピル「(敬礼)はい、必勝!」
#叔父さん、最高^^
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皆が上げる花火を、ピルはスジンと並んで見上げた。
スジン「わぁ、キレイ」
「…。」ピルは清々しいスジンの横顔をそっと見つめ、また花火に視線を戻した。
スジン「さっきはありがとね、ピル」
ピル「?」
スジン「それと、ごめん」
スジンが差し出した缶に、ピルはコンと自分の缶を合わせる。
ピル(心の声)「(スジンをじっと見つめ)はぁ、何でこんなに可愛いんだ?キスしちゃおうか?一発殴られる覚悟で?」
「一人で解決できることでも…」スジンがポツリと話し始める。
スジン「誰かが代わりに前に出て助けてくれたら、私は一人じゃないんだって気がして、すごく心強かった」
ピル「…。」
スジン「あのさ、これからも私に何かあったら…」
ピル「(目がやばい)」
スジン「今日みたいに庇ってくれる?」
ピルの視線は、ピンク色のスジンの唇にロックオンされていた。
スジン「(手で払って)ふざけないでよ!」
ピル「な、何だよ?」
スジン「ちょっとでもスキがあれば淫乱魔が取り憑くんだから!」
ピル「俺が何で?」
スジン「目を見たら分かるんだからね」
「ぶっ殺すわよ」スジンは拳をぎゅっと握って見せた。
ピル(心の声)「一度だけキスしてくれたら… 死んでもいい」
「ねぇ」スジンがカメラを出した。「これ、覚えてる?」
ピル「あっ!まだ動くのか?何でもすぐ壊しちまって、長くもたないのに」
スジン「これは不思議と壊れないの。すっごく良く撮れるのよ。フィーリングがいいの」
ピル「写真、頑張れよ。お前には写真の素質がある。将来、お前はこれで食っていくから」
スジン「ホント?」
ピル「あぁ。俺には未来を見る目があるんだ」
スジンが身を乗り出した。「それなら、あんたの未来はどうなの?」
ピル「俺は…」
スジン「(ジーッ)」
ピル(心の声)「お前と結婚するんだ」
ピルは思わず立ち上がった。「薪を持ってこないと」
+-+-+-+
一人になると、スジンはカメラの中の写真を開いた。
いくつかスライドし、ピルがこっちへ走っている写真で手を止める。
スジン「2011年8月17日。”Run to me” いいタイトルね。可愛い…♪」
+-+-+-+
タルスとチョンエは少し離れたところに場所を移し、二人きりだった。
「飲んだら疲れちゃった~」ふいにチョンエが彼の膝にゴロンと横になる。
タルス「はっ!はっ!」
チョンエ「タルスさん、私のことどう思う?”イソン”的に」
タルス「今、理性(イソン)が麻痺してるから、よくわからないな」
チョンエ「ううん、そのイソン(理性)じゃなくて、男性女性のイソン(異性)」
タルス「それなら、異性的じゃなくて、異性として、って言わないと」
チョンエ「ところで、理性が麻痺するの?」
タルス「わからない。俺も自分の体がよくわからないんだ」
気を紛らわそうと、タルスは月を指差す。「いやぁ、実にエロティックな月だ」
「どれ?」覗き込もうとして、チョンエは彼の体にしなだれかかる。
タルス「わっ!」
そのまま二人がシートの上になだれ込むと、彼の足が蚊取り線香にヒットした。「熱っ!」
チョンエ「大丈夫?どこ?」
タルス「足に触るな!」
チョンエ「ここ?ここ?」
タルス「そ… そこ。ふぉ…」
#ははは バカだね~。タルス兄の演技がリアルでちょっと焦った(笑)
+-+-+-+
「タルスさんとチョンエ、どこ行ったのかな」スジンに言われて、ピルは辺りを見回した。「さっきから見かけないな」
クギルとソクテは疲れて眠ってしまい、彼らのそばにいるのはチンスクだけだ。
チンスク「”精神的交流”しに行ったんでしょ」
「あぁ」ピルは小さく拳を握りしめた。「イイぞ!」
ピル「(独り言)あの二人はこの旅行で”何か”が起きて、同棲することになったから、もうクギル兄とくっつくことは絶対にないな」
クギルがガバッと起き上がる。「チョンエとタルスがどこ行ったって?」
ピル「寝てるだろ。さっさと寝ろよ」
クギル「(ハッ!)二人で寝てるって?いつ?どこで?誰がどうして!」
「はぁ」チンスクが溜息をつく。「全くどいつもこいつも」
チンスク「ピルはちっとも飲まないし。あぁ、私は戻って寝るよ。(ソクテを見て)ソクテのヤツ、どこへ行っても野宿ポーズなんだから」
毛布をソクテにかけてやり、チンスクは立ち上がった。「お疲れさん」
タルスたちを探しに行こうとするクギルを、ピルが叱る。「二人の間に割り込むなって」
と、今度はスジンもかなり酔っ払って立ち上がった。「ピル、私、宿所で寝るね」
ピル「ダメだ、ダメだ!あそこは絶対にダメだって!」
スジン「私、テントじゃ寝られないんだから。固い床と壁がないと」
ピル「いやいや、ダメだ。前にもそうやってワガママ言って、大変なことになったろ」
スジン「何のこと?」
ピル「…なぁ、お前はさ、お前は今日、このまま俺と一緒にいろよ。それが一番安全なんだ。俺と話でもしながら、雰囲気良くさ」
スジン「そう?二人で何するつもり~?」
ピル「…。」
スジン「ほら、その目つき!超変だよ」
ピル「今日みたいな機会、またとないだろ。それに俺、後で行かなきゃならないところがあるんだょぉ」
スジン「どこ行くの?」
ピル「あ、あっちの…。まぁいいだろ、行きたくて行くわけじゃなくて、行くことになってるんだ。だからさ、今日きっかり12時まで」
スジンは思い切り拳を振りかぶり… ピルの肩に回した。「行くってどこ行くのさ!あたしのこと置いて」
スジンはそのままピルを海の家の前まで連行し、そこに座らせた。「大変なことになるんでしょ。あんたが私を守ってよね」
スジン「ここで見張っててよ。どっか行っちゃったら許さないから!」
ピル「わかったわかった」
中へ入り、しっかり中から鍵をかけると、スジンはそのまま簡易ベッドに転がった。
+-+-+-+
ピルは海の家の前のベンチに陣取った。
ピル「(時刻を確認し)OK、あと1時間くらい残ってるな。1時間持ちこたえればいい。薬剤師が浮気してる確信も得たし、教会事件もリセットされたから、戻ったら全部正常に戻ってるはずだ。さぁ、ポン・ピル!あと1時間だ!」
「火事にさえならなきゃいいんだ」ピルは腕を組み、気合を入れた。
+-+-+-+
浜辺で眠っていたソクテは、ふと目覚めて起き上がった。「?」
周りには誰もいない。
誰かが掛けてくれた毛布を被り、ふらふらと歩き出した。
毛布の端が、まだくすぶっている焚き火をかすめたことに、気づくはずもない。
海の家の手前まで来て、毛布を浮き輪の上にスルリと落とし、そこにいたピルに声を掛けた。「ピル」
ソクテ「何で起きてるんだ?」
ピル「お前は知らなくていい。どこ行くんだ?」
ソクテ「小便」
ピル「焚き火は?」
ソクテ「(首を傾げ)消えてたと思うけど。違うかな」
ピル「…。」
ソクテ「皆は?」
ピル「寝た人もいるし、寝に行った人もいるし、寝に行った人を捕まえに行った人もいるし」
ソクテ「…。」
ピル「さっさと行けよ」
ピルはバケツを持って立ち上がった。「最後まで確認しないと」
+-+-+-+
案の定、焚き火は完全には消えておらず。赤くくすぶっていた。
バケツの水を掛け、これで一安心だ。「よっしゃ!」
消化器を片付けていると、向こうに人影が見えた。
「チョンエ、一緒に行こうって」チョンエを追いかけるクギルと、後ろからついていくタルス。
3人の姿だ。
ピル「二人を邪魔するなって言ったのに!下手すりゃ困ったことになるな」
+-+-+-+
毛布に移った小さな小さな火は、燃えやすいビニールの浮き輪へと瞬く間に燃え広がった。
浮き輪から浮き輪へ、海の家に立てかけてあるビニールボートにも移っていく。
ピルがクギルを止めに入ったときには、すでにそこから見えるほど火柱が上がっていた。
クギル「火だ!」
「!!!」ピルは駆け出した。
+-+-+-+
バイクで帰ってきた叔父は、向こうに白く見える煙に目を凝らした。「ありゃ何だ?」
叔父「キャンプファイヤーにしちゃ煙がデカイぞ。おっと!ピル!!!」
叔父はその場にバイクを置き、慌てて走り出した。
+-+-+-+
皆が総出で燃える海の家に水を掛けていた。
だが、もうそんなものではどうしようもないほど、火の勢いは強くなってしまっていたのだ。
ピルは中へ突入しようと、毛布をバケツに突っ込んで濡らし、体に巻き付ける。
「俺が行くから!!!」追いすがる叔父を振り払い、同じように突入しようとした海軍男にタックルをかまし、彼は意を決して体ごと窓ガラスを突き破った!「スジン!スジン、起きろ!」
目を覚まさないスジンを抱き上げ、ピルは扉を思い切り蹴破って外へ出た。
#細かいけど、自分が被ってた濡れ毛布で、ちゃんとスジンを包み直してあげてるのだ^^
砂の上に彼女を下ろし、夢中で呼びかけた。「スジン!スジン!しっかりしろ、スジン!」
かすかな咳がしだいに大きくなる。
大きく息をつくと、ふっとスジンが目を開けた。
良かった…。
全身の力が抜けて、ピルは彼女の隣に転がった。
と、思い出したように胸が苦しくなり、今度はピルが大きく咳き込む。
スジン「ポン・ピル…?」
身を起こしたスジンは、そこで初めて、炎に包まれる海の家を見た。「!!!」
咳き込むピルの顔を、スジンが覗き込む。「ピル、大丈夫?!」
スジン「一体どうなってるの?」
ピル「…。」
小刻みに呼吸を繰り返しながら、ピルはまっすぐにスジンの目を見た。「言ったろ」
ピル「お前は何ともないって」
スジン「!」
ピル「お前に何かあったら、助けてくれるかって訊いたよな」
ピルは微塵の曇りもなく、微笑んで見せる。「当然だろ」
ピル「俺が助けなかったことなんかあるか?」
スジン「ピル…」
ピルはハァッと大きく息をついた。
苦しい呼吸の向こうで、自分を見つめるスジンの瞳が潤んでいく。「…。」
彼女の華奢な手が、頬を愛おしげに撫でた。
スジン「…。」
ピル「…。」
ゆっくりと…
彼女はピルの唇に…
唇を…
+-+-+-+
キンコーン
はい、12時!
「待ってくれ~!」ピルの叫びも虚しく、残酷なマンホールは時間ぴったりに彼を吸い込んだ。「何てタイミングなんだ!」
+-+-+-+
ピルはふたたび正午の現代へ帰ってきた。
スジンの結婚式、5日前だ。
真っ先に彼は自分の姿を確かめる。
「ん?スーツにネクタイか」手応えを感じ、ピルは笑った。「今回はマトモだな」
「あ、そうだ」シャツの袖をめくってみると、綺麗そのものだ。
ピル「よし、入れ墨も消えたし、正常だな。実にイイ!スジンの命も助けたし、法則もわかった。」
ピルの視線に野心の火が灯る。「いっちょやってみるか」
ピル「スジン、どこにいるんだ?」
ピルは意気揚々と歩き出した。
軽快にトンネルを抜け、スジンの元へ…。
+-+-+-+
ここでエンディングです。
スジンを助けた後の砂浜、ほんとドキドキでしたね♪
萌えが止まりませぬ~♪♪
息が苦しそうなのがまた萌えを倍増させますです♪♪♪
結局、海軍男をタックルで阻止しただけなのは、正直ちょっとどうかと思ったけどね(笑)
あとは今回、叔父さんがとても好きでした。
こういうところに、こういうスカッと気持ちのいい人を持ってくるのは、とてもいい!^^
*-*-*-* エピローグ *-*-*-*
浜辺の熱い夜。
チョンエ「私たち、ちっとも進展してないわ」
タルス「進展って?」
チョンエ「愛は数学じゃないわよ。勉強のつもり?」
タルス「もしかしたら探究かもしれない!肉体の探究というか…」
「探究しましょ!」チョンエはタルスに覆いかぶさった。
と、向こうから突進してきたのはクギルだ。「待て!」
クギル「(タルスに)家族同士で何だよ!ファミリーも家族なのに!野獣か?」
チョンエ「邪魔しないで!」
タルス「チョンエ、男同士で話してるところだから」
「タルス」クギルがタルスの肩を熱く掴んだ。「俺たちの友情に傷をつけるのはよそう」
タルス「(うんうん)努力してみよう!」
「チョンエ」タルスはチョンエにさっと手を挙げる。「楽しい夜だった。おやすみ!」
「行こう、友よ」クギルはタルスを連れ、逃げ出した。
*-*-* 終わり *-*-*
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