マンホール-不思議の国のピル2話あらすじ&日本語訳vol.2
ジェジュン(JYJ)、ユイ、チョン・ヘソン、バロ(B1A4)出演のKBSドラマ『マンホール 不思議の国のピル』2話、後半に進みます♪
~~~~引き続き10年前の過去世界~~~~
ピルはチョンエを連れ、タルスとクギル、そしてソクテとハンバーガーショップにいた。
「ピル」ソクテがハンバーガーを差し出す。「先に食べろよ」
タルス「チョンエ、お前どうしたんだ?ハンバーガー奢ってくれるなんて」
チョンエ「みんなに奢るとは言ってないけど」
「先輩だけ来てほしいって言ったのに」チョンエは恨めしそうに下を向いた。
「どの先輩?」クギルが身を乗り出す。
ピル「なんだよ?昔だってみんなで会ってたろ」
チョンエ「ううん、私タルス先輩だけ呼んでくれって言ったのよ!」
「おい」クギルが暗い顔で立ち上がる。「帰ろう」
ソクテ「兄貴、”餅を見たついでに法事を済ませる”って言うだろ。食べて行こうよ」
クギル「お前、乞食か?」
タルス「乞食じゃないが、乞食くらい腹が減ってるのは事実だろ」
タルスが自分の前にあったハンバーガーを差し出す。
ソクテ「帰るなら僕が食べるよ」
「我慢するさ」クギルは再び腰を下ろした。
タルス「(チョンエに)話があるなら早く言ってくれるかな?ビリヤードやってる途中なんだ」
チョンエ「えっと、その…」
「さっさと出せよ」ピルが心の中でつぶやく。
躊躇いながらチョンエがポケットから差し出した。
ピル(心の声)「10年前と同じだな…」
「何だこりゃ?」封筒をさっと手に取ったのは、クギルだ。
ピルがそれを取り上げ、チョンエの手に戻し、タルスの方へ押し出してやる。「何って、ラブレターだろ」
タルス「(仕草で)俺?」
チョンエ「絶対一人で読んでくださいね!」
それだけ言って、チョンエは席を立ち、逃げるように駆け出した。
ピル「(床の掃除跡を見て)そこ水に気をつけて!!!」
と、ピルの掛け声虚しく、チョンエは皆が見ている前で、盛大にひっくり返った。
恥ずかしそうに起き上がり、慌ててドアへと向かう。「電話しますね~」
ピル「そこ、ガラスの扉が!」
と、チョンエがガラスの扉に激突したのは言うまでもない。
タルス「(クギルに)チョンエ、サーカスでもやってるのか?珍しいアクロバットだなぁ」
クギル「羨ましいな。ラブレターなんか貰って」
タルス「お前がチョンエのこと好きだって知ってるのに、受け取れるかよ」
クギル「そんなら俺の前で破ってみろよ」
タルス「あぁ」
ピルがドンとテーブルを叩く。「幼稚なマネすんなよ!」
クギル「俺の愛は幼稚か?」
タルス「(頷く)愛ってのは幼稚だよな」
ピル「(クギルに)兄貴、無駄な努力はやめて、チョンエのことは忘れるんだ。(ハンバーガーを差し出し)これ、やるから頼むよ。な?お願いだ」
クギル「(受け取ったハンバーガーを置き)愛はな、勝ち取るもんだぞ。絶対諦めるもんか」
ソクテ「(そのハンバーガーをさっと取り)それならこれは僕が勝ち取りますね」
「はぁ」ピルは途方に暮れてテーブルに突っ伏した。「焼酎でもやろう」
皆「?!」
ピル「俺、ホント正気じゃいられない」
+-+-+-+
クギルの家のビリヤード場で飲んだくれるピルを、仲間たちは遠巻きに窺った。
「おじさん」飲みながら、ピルはビリヤードを打つ客に声をかける。「そんなふうに打っちゃダメですよ」
タルス「(仲間に)あいつ、たった一日でえらく大胆になったな」
クギル「今日は何か起きそうだぞ。あんなにクダ巻きやがって。父さんが帰ってきたらマズいな」
タルス「(ソクテに)今日何かあったのか?俺たちの知らないことが」
ソクテ「実は今日、スジンのカバンを持ってやったのをピルに見つかったんだ」
タルス「(なだめるように)お前、地獄の門を開けちまったんだな」
「ソクテ、歯を食いしばれ」クギルがソクテを小突こうとしたのを、タルスがすかさず止めた。
ソクテ「あぁ、兄貴、助けてくれよ。。どうすりゃいいんだ?」
タルス「大丈夫だ。そんなこともあるさ」
そこへ新しくグループ客が入ってきた。
奥で酔っ払って他の客に絡んでいるピルを見て嘲笑する。「ガキが呑んでやがる」
「おい!!!」ピルが大声を上げた。「もうすぐ30なのに、酒飲んじゃダメなんすか?」
無視されたピルが詰め寄ろうとした瞬間、ソクテは光の速さで外へ逃げ出した。
+-+-+-+
「あー怖い!」通りへ飛び出したソクテがぶつかりそうになったのは、父親の郵便配達バイクだった。
ソクテ父「それで、殴られるのが怖くて逃げてきたって?」
ソクテ「はい」
父「自分の父親は郵便局長で、俺は一介の配達員だからって、見下してるのか」
ソクテ「(頷く)小学校のときから」
父「情けないやつ!今までやられっぱなしだったのか?」
ソクテ「すみません」
カッとなって息子の胸ぐらを掴んだところで、父は自分の腕に入れた”忍”の入れ墨を見て、高ぶった神経を鎮めた。
父「いや、俺の教育が間違っていた。早くに母親を亡くしたからと、軟弱に育ててしまったんだ」
「これから復讐するんだ」父がつぶらな目をパッと見開く。「凄絶な復讐を!」
父「究極の復讐とは何だと思う?」
ソクテ「な、何ですか?」
「奪え」父は息子に背を向けたまま、ニヤリとした。「相手が一番大事に思っているものをな」
父「そうすりゃ手を血に染めることなく相手を潰すことができる」
力強く頷いたソクテがハッと思いついたのは、スジンが郵便ポストに投函していた封筒だ。「!」
ソクテ「父さん、頼みがあるんです」
その後、ソクテ親子の高笑いが通りに響いた…。
+-+-+-+
家に帰ったスジンは、デジカメの中の写真を眺めていた。
小さな液晶画面におさまったピルの姿に、ひとりでに笑みが溢れる。
頭の中に思い出されるのは、鏡が割れてパニックになっていた自分を、頼もしくなだめてくれたピルだ。
「大丈夫だ。何ともない」優しくそう言って、彼は自分を庇ってくれた。
スジン「(デレデレ)突然現れて、私のこと救ってくれるなんて…(ぶつぶつ)ふふん♪」
ハッと我に返り、スジンは顔を上げた。「私、どうかしてるわ」
スジン「何でこんなにニヤケちゃうんだろ。(頬を手でパチン)しっかりして!(それでもニヤける)ふふふ♪ カッコイイのは確かね」
そこへ携帯にメールが入った。
「あ!」スジンは携帯を開き、ガッカリしたように顔を曇らせた。「何だ…」
教会の人(メール)「信心、希望、愛…そのうち一番なのは愛だって」
「愛か…」スジンはメールを打ち始めた。
スジン(メール)「ねぇ、ボン・ピル、何してる?」
何って、ビリヤード場で大乱闘中だ。
スジン(メール)「今日はありがとう。ちゃんとお礼も言えなかったね」
軍人の客相手に、ピルの闘志だけは壮大だった。
スジン(メール)「私、約束があるんだけど、あんたが言うなら断ってもいいよ。待ってるね」
ピルの携帯、ソファの上に放り出されたまま、ひっそりと唸っている。
スジンはピルからの返事を今か今かと待った。
スジン(メール)「運動場100周して大変だっただろうし、焼肉でもおごろうか?」
#この対比、面白~い。撮影楽しかっただろうね(笑)
スジン(メール)「ねぇ!何してんの?無視?」
スジン(メール)「最後のチャンスよ。返事して!」
スジン(メール)「失せな!!!」
+-+-+-+
ビリヤード台の上でノビているピルを前に、彼の両親が居心地が悪そうに並んでいる。
赤ら顔で向かい側に立っているのは、このビリヤード場の持ち主、クギルの父親だ。
クギル父「店をちょっと任せて戻ってみたら、こんな若造が真っ昼間から酔っ払って、馴染みのお客さんたちに迷惑を掛けてるじゃないですか」
ピル父「そうでしたか…」
クギル父「一体息子をどう教育してんだ!」
ピル父「最善は尽くしましたが、失敗しまして」
クギル父「子育てに失敗なんてあるもんか!教えて、また教えて、教え続けないと」
#急にマトモなことを言うのでハッとした次第です(笑)
ピル父「そういうあなたは子育てがそううまく行ったようには思えませんがね」
クギル父「な、何です?(自分の息子を見る)」
ピル母「出来は似たり寄ったりなんですから、もうやめましょうよ」
クギル父「この人たちは全く!昔からのご近所さんだからこれまで大目に見てきたが、今度こんなことがあったら、(ピルを指し)こいつをこの手でお陀仏にしますよ」
ピル父「出来るものならそうしていただければ」
「おじさん」ビリヤード台に仰向けになったまま、ピルがクギルの父を見て素っ頓狂な声を上げた。「酒、やめてくださいよ」
ピル「(むにゃむにゃ)2014年、クギル兄がおじさんの葬式を出すのにどれだけ苦労したか」
ピル父「お前はそれまで生きていると思うか!!!」
ピルの腹に父の鉄槌がくだった。
+-+-+-+
ピルを連れ帰ると、ピルの両親は酒臭い息子を風呂場へ追いやった。
父「訊こう。買ったばかりのデジカメが消えた。お前の仕業か?」
ピル「デジカメ?」
デジカメ?ピルは記憶を手繰り寄せる。
あぁ!昔スジンにあげたアレか!
#スジンが嬉しそうに持ってたのは、ピルがあげたものだったんですね~。ちょっとニンマリ^^
父「お前まさか質屋に持っていったのか?」
ピル「違うよ、父さん!僕は…」
母「代々ポン家は運動神経がないそうよ。あんたが運動するって言ったとき、止めるべきだったわ!判断ミスよ!」
ピル「僕、運動したいなんて言ったことないのに…」
父「てんでダメなわけじゃない。これでもポン家の人間なんだから」
母「あなた、私たちこうしてたって仕方ないわ。やめましょ!寿命が縮むだけよ」
父「そうだな。我々は末永く幸せに生きなきゃいけないんだから」
息子を風呂場に残し、両親は背を向けた。
+-+-+-+
シャワーを浴び、ピルは鏡に向かって考えた。「こうなったら全部やり直すか?」
ピル「うまくいかない運動はやめにして、人生を設計し直すんだ」
「!」その瞬間、彼の頭のなかに、華々しい人生が再構築される。
医大に首席合格し、”例の薬剤師”を配下に持つ敏腕ドクターに。
外へ出ると、運転手が車を待機させており、秘書とSPが並んで頭を下げる。
後部座席に乗り込もうとしたピルは、思い直して助手席のドアを開け、スジンを迎え入れるのだ。
その後は… もちろんウェディングドレス姿の彼女の前に跪き、堂々と言おう。「僕と結婚してくれる?」
あまりに幸せな展開に、ピルは笑い声を上げた。
ピル「そうだよな。人生一度生きてみて、だいたい答えは出た。こうなったらいっそのことこのまま行こうぜ、ボン・ピル!お前の歴史を創るんだ!」
+-+-+-+
部屋へ戻ると、ピルはさっそく勉強を始めた。「勉強くらい何だ!運動より楽だろ。待てよ、テストはいつだっけ?俺だって1位になってやる!俺の成績見たら、スジンびっくりするだろうな」
さっそく数学の本を広げてみたものの、わけのわからない記号がユラユラと目の前で揺れるばかりだ…。
ぼんやりしたところへ、チンスクの言葉が襲う。「スジン、教会の人と会うんだって」「唇を奪うキラーよ」
ピル「ヤツめ!スジンの桃みたいな唇を最初に奪ったヤツだ。その後、6ヶ月弄んだ末に破れた靴下みたいに捨てたヤツ!」
ピルは早々に本を閉じた。「新しい歴史はあいつから始めるぞ」
+-+-+-+
チンスクは部屋で勉強に精を出していた。
と、そこへいきなり目の前の窓が開き、顔を覗かせたのは…ピルだ!「何時にどこだっけ?」
チンスクに時間と場所を聞き、ピルは急いで向かった。
道中、だんだんとその日の記憶が蘇る。
ピル「そう、あの時はヤツにコテンパンにやられたんだ。5年もボクシングやってるヤツに。はぁ、俺は一発も殴れなかった!」
角材を手に自習室へ現れたピルに、ソクテと先輩たちは震え上がった。「ななな何だ?」
ピル「力を貸してくれ」
+-+-+-+
ピルは仲間たちを連れ、教会へやって来た。
ちょうど集会が行われており、斜め前の席にスジンと男が並んでいるのが見える。
クギル「(小声)なぁ、俺たちこんなところへ来ちゃいけない輩じゃないのか?」
タルス「誰かを殴るつもりで来ちゃ、なおさらダメだ。そうだろ、ソクテ」
ソクテ「教会で地獄の門を開くとは」
隣の男がスジンの背中にさりげなく腕をまわすのが見える。
ピル「あ、あ、あいつ!見ろよ!神聖な教会でイチャイチャしやがって!ガキのくせに!お前、せいぜい祈っておくことだな」
ソクテ「なぁ、あの人、向こうの学校じゃ一番だってさ」
「汝よ、隣人を愛せよ」ソクテは手を合わせた。
ピル「一番だろうが何だろうが、ガキだ」
ソクテ「俺たちより2つも上だぞ」
ピル「今日は俺のほうが8つ上だ!」
+-+-+-+
「しっかり祈ったか?」集会が終わり、教会の前にいた男の前に、ピルは満を持して現れた。
ピル「しっかり祈らないとな。最期の祈りなんだから」
教会の男「俺のこと知ってるのか?」
ピル「よく知ってるさ」
教会の男「よく知ってるヤツがふざけたマネを」
遅れて出て来たスジンが、驚いて二人に駆け寄る。「ちょっとポン・ピル、あんたメール無視しといて何よ?」
ピル「今日はリベンジマッチがあるからな」
教会の男「言葉は正しく使わないと。リベンジマッチというのは…」
ピル「知ってるさ。お前は覚えてないだろうが、俺たちずっと前に一戦混じえてる」
教会の男「そうか?(耳元に顔を寄せ)KOだったろうな。俺は一度も負けたことないんだから」
「ねぇピル」スジンが反対側から囁く。「あんた勝てやしないよ。だから変なマネしないで」
スジン「(男に)行きましょ」
ピル「スジン、お前、そんなに男を見る目がなかったのか?こいつ完全にクズだぞ。お前は弄ばれて6ヶ月後に振られるんだ」
スジン「?」
教会の男「これ以上血を見るのが嫌で教会へ通ってる。俺をまた罪人にするつもりか?こいつ」
ピル「スンデみたいな口でほざきやがって!」
「待って!」詰め寄る二人を押しのけ、スジンは遠巻きに見ているクギルたちに助けを求めた。「止めてよ!」
タルス「(スジンに)お前が止めてくれれば俺たちも有り難いんだけど」
クギル「男は”臨戦無敗”だ」
タルス「”無退”だろ。無学は隠すのが礼儀だぞ」
「俺は中立」「俺は審判」彼らは傍観を決め込んだ。
スジン「ポン・ピル!やめてって言ってるでしょ」
教会の男「スジン、今日は君と計画があったけど、変更だ。(ピルを見て)こいつの顔を2つにしてやる」
ピル「あぁ、10年間記憶の中で苦しんできたんだ」
「はぁ」ピルは天を仰ぐ。「ありがとうな、マンホール。復讐させてくれて」
ピル「(男に)二度とその口で女の唇を奪えないようにしてやるさ」
教会の男「何言ってんだ?狂ったヤツめ。ここじゃちょっと何だし、ちょうどいい場所があるんだが」
ピル「知ってるさ。教会裏の空き地。そこがお前の墓場になり、お前の墓から俺は生まれ変わる。屈辱に散った黒歴史が、そこで変わるんだ」
「ついて来い」ピルは先に立って歩き出した。
+-+-+-+
教会裏の空き地についてから、ピルは相手を待たせ、何やら地面を探していた。「どこだっけ?」
教会の男「おい、もう12時になるぞ。いつになったら始まるんだ?」
ピル「黙ってろ!(地面を探し)この辺にあったんだけど…」
クギル「(タルスに)あいつどうしたんだ?」
タルス「後悔してるんじゃないか?このゲーム、誰が見てもわかりきってる」
ソクテ「もうタオル投げましょうか?」
「放っておきなさいよ」現れたのはチョンエだ。「やられてくたばればいいわ」
クギル「(嬉)いつ来たんだ?」
チョンエ「私、教会に通ってるんです。子供の頃から」
クギル「あはは」
タルス「そんなキャラじゃないけどな」
チョンエ「どうして?」
タルス「そんな”神々しいスタイル”で、こんな神聖な場所に通っちゃ、神への冒涜じゃないか?」
クギル「おい、言葉を選べよ」
チョンエ「(タルスに)賞賛でしょ?セクシーだってことじゃないですかぁ」
「もう!」急に現れたチンスクがチョンエの頭をコツンとつついた。
ソクテ「お前もいつの間に?」
チンスク「(ソクテの首に腕を回し)あんたに会いに来たのよ」
ピルの不可解な行動はまだ続いていた。
チンスク「ピルのヤツ、夜中に何の騒ぎ?はぁ、教えるんじゃなかった」
と、ようやくチンスクはスジンが向こう側にいるのに気づく。「スジン、何であんなところに?」
ソクテ「スジンは相手側だ。こっちじゃない」
「連れて来な」チンスクがソクテを押し出した。
クギル「おい、スジンは完全にドロップアウトだ。俺たちファミリーから」
チンスク「待って。皆何してるの?止めもしないで。行こう、先輩」
タルス「あいつがオレたちの言うこと聞いたことなんかあるか?悟りってのはいつも苦痛の後に来るもんだ」
「見つけた!」地面のダンボールをのけると、ピルは顔を輝かせた。
チンスク「何を見つけたの?」
ピル「あぁ、お前らの知らないことがあってな」
「朝までかかるのか?」待ちくたびれた相手が進み出る。
ピル「あぁ、ヨルダン川を渡ってみるか?」
※ヨルダン川=イエスの洗礼は、ヨルダン川のほとりで行われたそうで、そのことかな?}
【追記】ヨルダン川はキリスト教徒にとっての”三途の川”と同じ意味合いだそうです(RICOさん、情報ありがとうございました)
「来い」ピルの合図で、さっそく教会男のパンチの嵐が降ってきた。
体中にパンチを浴び、ピルはあっという間に吹っ飛ぶ。
+-+-+-+
ある家で少女が父親と一緒にテレビを見ていた。
父親「(画面を見ながら)その子は12次になったら乞食の姿に戻るんだ。ほら、もう12時になる。もうすぐ逃げ出すぞ。ほら、逃げてるだろ」
王子が呼び止めるのもきかず、逃げようとする姫のアニメーションが映し出されていた。
父親「逃げようとして、階段で急にガラスの靴が脱げるんだ。ほら、脱げたろ」
「あ~ん」熱心に見ていた少女が突然泣き出した。
父親「泣くなよ、泣くな。もう12時だ。寝よう」
#何だ?この変な親子
+-+-+-+
一方的に殴られ、ピルはいまや血まみれだ。
ソクテ「救急車呼ぼうか?」
チョンエ「バカね、死体を片付けるなら葬儀社を呼ばないと」
ソクテ「葬儀社呼ぶ?」
チョンエ「番号わかる?」
時刻は11時58分20秒。長針と短針が今にもてっぺんで重なろうとしていた。
「ピル!立って!」チンスクがたまらず駆け寄り、ピルを囃し立てる。
教会男がチンスクに気を取られたスキに、ピルは思い切り殴りかかった。
と…
男のつま先が溝のフタの細い隙間にすっぽりハマってしまったのだ。
教会男「うわっ!」
それは、10年前、”ピルの”つま先がハマった、まさにその場所だ。
そのせいで為す術なくやられてしまったのに、そう言っても誰も信じてくれなかったのだ。
さぁ反撃開始だ!
動けなくなった男に、ピルはここぞとばかりにパンチを繰り出し、一気にトドメを指した。
皆と歓声をあげるピルの背中を、スジンが叩く。「メールしたとき返事くれればよかったじゃない!」
スジン「何でこんなムチャしなきゃいけないわけ?」
ピル「メール?どんなメール?俺にメールしたのか?」
スジン「もういいわ。失せ… ううん、私が失せるわ」
キョトンとしているピルを残し、スジンはくるりと背中を向けた。
タルス「アクションからロマンスまで… ジャンルが複雑だな」
そのとき、立ち上がって角材を掴んだ教会男が後ろから殴りかかった!
咄嗟に避けたピルの後ろで、チョンエを腕の中にかばったクギルの背中の上で、角材は砕け散ったのだ…。
#な~んやそれ^^;;; ここもタルス→クギルにチョンエの相手が変わったりするのかもね。
ピルはスジンを追いかけ、彼女を引き止めた。
「スジン!」彼女の腕を掴み、振り向かせた瞬間…
12時の鐘がなる。
28歳のピルの魂はその瞬間体を抜け、マンホールに吸い込まれた。「わぁあああ!」
~~~~現在~~~~
マンホールから這い上がり、ピルは周囲を窺った。あたりは以前と違い、廃棄物がいくつも転がっている。「うちの町だけど…」
「正午のニュースです」近くを通りかかった廃品回収の男のリアカーから、ラジオの音が聴こえてきた。
ラジオニュース「白昼、利権争いを繰り広げた暴力団組織が、警察により一斉逮捕されました。ソウル地方警察庁は15日、不法ゲーム場に関連し、集団抗争を起こした二派の暴力組織員たちを逮捕し…」
ふと見ると、捨てられていた鏡の中で、男がこっちを見ている。「…?」
ピル「これ… 誰だ?」
恐る恐る袖をまくってみると… そこには龍の入れ墨が!
ピル「ま、まさか… 俺?!」
2017年 現在12時01分02秒。スジンの結婚まで6日。
+-+-+-+
ここでエンディングです。
過去に戻って違う選択をした結果、現在が変わってしまうというネタは、タイムスリップものにはよくあることだけど、これだけコメディ仕立てになると、それこそ何でもありで面白くなりそうですね。
毎回マンホールに吸い込まれて、行って返ってくるたびに、チンピラになったり、その次の回はまた全く違う結果になっていたりするのかな。
素直に楽しみだけど、ピルはもう少し落ち着いてほしいかな(笑)
スジンもピルのことスキなのは確定ですが、ピルが自分のことスキだって分かってても、彼が直接言ってくれるのを待ってる、実は奥手なスジン。その辺の微妙な女心が私は好きです^^
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Comment
お久しぶりです^^
このドラマは気楽に楽しもうと思っていたので、
yujinaさんの訳でもっと楽に、もっと深く楽しめてありがたいです。
ただ、”ヨルダン川”でもやもやしてらっしゃるようなので…
ヨルダン川はキリスト教徒にとっては私たち(仏教徒?)の三途の川と同じ意味合いを持つそうです。
管理人です。皆さん、ありがとうございます^^
> RICOさん
お久しぶりです~!
また読んでいただけて嬉しいです。
>ヨルダン川
はい、あまり掘り下げる余裕もなく、Wikipediaあたりをさっと調べただけで、モヤモヤしたままでした。
教えていただけて嬉しいです。
本文内に追記させていただきました。