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師任堂(サイムダン)、色の日記21話あらすじ&日本語訳~後編

   

イ・ヨンエ、ソン・スンホン出演『師任堂(サイムダン)、色の日記』21話、後半に進みます。

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貞順翁主の様子を見守りながら、フィウム堂はこれからの策を練った。

執事「そろそろ唐津からの早馬が到着し、捜索隊が近隣を探し始めるはずです」
フィウム堂「決して捜索隊に翁主を見つけられてはならないわ。翁主の命を救ったのは私。翁主は私が宮廷に連れて帰るのよ」

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「我々の管轄でこのようなことが起きてしまい、申し訳ありません」捜索を指揮しながら、現地の武官が内禁衛将に言った。

武官「全官吏と県民をあげて翁主様をお探ししております」
内禁衛将「倭寇が出没するというのは事実ですか?」
武官「はい…。奴らは武芸に秀でている上、素早い奇襲を掛けてくるので、防衛が出来ないのです」

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「あぁ、どうしてこんなに難しいの?」目の前の海を描きながら、貞順翁主は首を傾げた。「こんな感じじゃないのに」
そこへフィウム堂がやって来る。「こういうときは水を利用なさってみてください」

翁主「水を利用する?」
フィウム堂「少し私がお手伝いしてもよろしいでしょうか」
翁主「やってみて」

筆を受け取ると、筆先にたっぷり水を含ませ、翁主が青く色を塗ったところをなぞる。
色がにじみ、風合いが変わった。

翁主「何してるの?」
フィウム堂「ぼかし技法です。こうして水を適度に使って滲ませてやると、自然で多様な色の濃淡を表現できるのです」
翁主「わぁ!こんな技法もあったのね。あなた、少し絵が分かるという程度じゃないわね」
フィウム堂「身に余るお言葉にございます。一度やってご覧になりますか?」

翁主は自分でも水で色を滲ませ、嬉しそうに声を上げた。「面白い技法ねぇ」

翁主「あ、ここから漢陽までどれくらいかかるの?父君が心配なさってるはずだわ」
フィウム堂「私が誠心誠意、漢陽までお供いたしますから、ご心配なさらないでくださいませ」
翁主「そう?ありがと」

フィウム堂はひそかに胸を熱くする。
2年ぶりの漢陽…。

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こうして貞順翁主はあっという間に宮廷まで帰り着いた。
ちょうどキョムや世子、大臣たちが勢揃いしているところへ、翁主が駆けてくる。

中宗「どれほど心配したか!一体どうしたのだ?体は大丈夫なのか?なぜこうも父に心配をかけるのだ」
世子「一体何があったのだ?」
翁主「山道で火賊に会って死ぬかと思いました」

「この女性がいなければ、こうして生きて父君にお会いすることはなかったでしょう」振り返ると、そこに立っていたのは…!

キョム「!!!」
領議政「フィウム堂!」

「殿下」フィウム堂が静かに頭を下げる。

フィウム堂「祈祷に向かう道中、翁主様が倒れておられるところを偶然見つけました。高貴な御方のようでしたので、誠心誠意お連れしたのです」

中宗がゆっくりとフィウム堂に歩み寄った。「お前は幽閉中であるミン・チヒョンの夫人ではないか」

フィウム堂「はい、殿下」
中宗「礼を言おう。心から感謝する」
フィウム堂「…。」
翁主「気絶している私を安全なところに運んで、世話してくれたのです。漢陽へも同行してくれましたし」

「殿下」キョムが厳しい顔で口を開いた。「真偽を把握する必要があると思われます」
大臣たちも同調しようとしたところを(←たぶん)、中宗が遮った。「静かにせよ」

中宗「(フィウム堂に)余にこれほどの喜びをもたらしてくれたそなたに、褒美を取らせたいのだが」
フィウム堂「!」
中宗「願いはあるか?」

「殿下!」左相が思わず進み出た。「大罪人ミン・チヒョンの妻なのです!」

右相「罪人は家族もまた罪人です」
翁主「私を助けた代価がそんなに小さいというのですか!」

「願い事は何だ?」周囲の声が聴こえないかのように、中宗は静かに繰り返した。
その問いに対する答えを口に出せず、フィウム堂は戸惑った表情を見せた。

中宗「余が代わりに言ってみようか」
フィウム堂「!」

皆が息を呑む。

#ここで、世子を惑わす者がいるというナム貴人の忠告や、宜城君を遠ざけよと世子を叱りつけた中宗の回想が入ります。単なる娘の命の恩人への褒美ではなく、意図があることということですね。

中宗「ミン・チヒョンの流刑を解き、全ての罪を赦免せよ」

「殿下!!!」皆が声を揃えた。

領議政「ミン・チヒョンは生きているだけでも殿下の大赦を受けております!」
皆「殿下!」
中宗「命令だ」
世子「!」
中宗「これ以上あれこれ言い立てるでない」

#ただただ唖然。今まで何だったの…

キョム(心の声)「狂犬が再び放たれた…」

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フィウム堂が最初に向かったのは、長男チギュンの元だ。
「母上…!」彼は乞食と馬鹿にされる屈辱に黙々と耐え抜いたのだ。
最愛の息子を、フィウム堂は強く抱きしめた。

フィウム堂「もう何も心配ないわ。私が戻ってきたのだから。お父様もすぐ釈放されるはず。全てが元通りになるわ」

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「ここが私の家だったか…?」流刑から戻ってきたミン・チヒョンは不思議そうに家の中を見回した。

#なんか頭の回線がいくつも切れちゃってるように見えるね…。

用意した食事の膳から、フィウム堂は一口箸に取る。「どうぞ召し上がってください」

フィウム堂「気運を高めてくれる人参を使っております」

手づかみで口に入れようとしてハタと手を止めたチヒョンは、それを長男に突き出した。「食べろ」
チギュンは困惑しながらも、素直に口に入れる。

フィウム堂「汁もちょうどいい味付けです」

チヒョンはしばらく汁を見つめ、その隣の白飯を口へ放り込んだ。

#意図がわからんシーン。とても不気味。

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「フィウム堂が翁主を助けた…」キョムは状況を考え巡らせる。

「そしてミン・チヒョンが戻ってきたと…。実に妙ではないか?」

比翼堂へ出入りするために慣れない上等な服に身を包み、神妙な顔で聞いているのは、イム・コッチョンだ。「何が妙なのですか?兄者」

# 冠を斜めに被って神妙にしてるのがおかしくておかしくて(:.´艸`:.)ぶっ

キョム「祈祷へ向かう道中だったと言うが、ミン・チヒョンが流刑になっているというのに、のんびり祈祷に出掛けるような女ではない」
コッチョン「(納得)」
キョム「何か裏があるに違いない」
コッチョン「その女を探ればよろしいのですか」
キョム「翁主に同行していた駕籠担ぎに生き残りがいるはずだ。そやつを探せ。そうすれば翁主が被害に遭った事情がわかるはずだ」

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貞順翁主が突然楊柳紙所を訪れた。
サイムダンの姿を見ると、翁主はツンとした顔で声をかける。「元気だった?」
「はい」と答え、顔を上げたサイムダンは、翁主の後ろにいる人物に目を見張った。「!」

サイムダン(心の声)「フィウム堂!どうしてここに…?」

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宮中の世子の元を訪れていたキョムは、異国から持ち帰った鉄砲を披露していた。

#これ、王や大臣が政務を行う勤政殿の前ですね。こんなところでやる?!

初めて見る鉄砲の威力に、周囲でみていた官僚たちもびっくり仰天だ。

世子「実に凄い威力です、叔父上。あんなに遠い的が木っ端微塵ではありませんか。この銃を改良して軍に支給すれば、大きな軍力増強になりそうです」
キョム「そのとおりです。すでに西欧の国々では銃による武装を始めているそうですよ」
世子「叔父上、今度は私が撃ってみても?」

「どうぞ」世子の手に銃をもたせ、使い方を教授する。「左手で…」
ちょうどそこへ背後を通りかかったのが、中宗だった。

中宗「何をしておるのだ」
世子とキョム「!」
中宗「一度発砲するのにそうノロノロしていたら、その間に敵に攻撃されて5,6人は死んだろうな」
キョム「…。」
中宗「それから世子、お前は宮中にいながら政治そっちのけで、何と軽はずみな!今すぐやめるのだ」

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「一人で閉じこもって何が楽しいのかしら」紙所にあるサイムダンの部屋に入り、翁主は周囲の絵を眺めた。

翁主「別段変わらないわね、あなたの腕前も。あまりに有名だっていうから来てみたけれど」
サイムダン「先日同行できなかったことで不愉快に感じられたなら、改めてお詫びいたします」
翁主「いいのよ。お陰でっもっといい先生に会えたんだから」

そう言って、翁主はフィウム堂の方を見た。

サイムダン「それはよろしうございました」

「知り合いなの?」二人の間に妙な雰囲気を感じ、翁主が尋ねる。

フィウム堂「はい、翁主様。随分前からの知り合いにございます」

もう一度サイムダンの絵を眺めると、翁主は「これ」「それにあれも」と無邪気に絵を選んで回る。

翁主「「お付きの人に)早く取りなさいよ!」
サイムダン「!」
翁主「あなたの絵を持っていってもいい?絵の勉強の参考に。かまわないわよね」
サイムダン「あ…」

「ところでこの絵は何?」翁主が指したのは、真っ赤な背景に白い芍薬と蝶…。

フィウム堂(心の声)「芍薬に蝶…?宜城君がどうして…」

「私が見ますに」フィウム堂が口を開く。「とても新鮮で強烈な印象ですが」

翁主「私はあまり好きじゃないわ。真っ赤だなんて」

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翁主の絵の個人授業の席でも、フィウム堂は壁に掲げられたサイムダンの絵を前に、心ここにあらずだった。「…。」
「あぁ、何で上手くいかないの?」隣で翁主が首をかしげる。
「今日はやめる!」翁主が苛立って筆を置いて初めて、フィウム堂は我に返った。「!」

翁主が部屋を出ていき、一人残されたフィウム堂は、吸い込まれるようにサイムダンの絵に近づいた。

フィウム堂「…。」

いくら仇とはいえ、フィウム堂だからこそ分かるサイムダンの絵の素晴らしさ…。

フィウム堂(心の声)「サイムダン…。また次の境地に辿り着いたのね」

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領議政の誕生日に、屋敷には続々と祝いの品が届いていた。
祝いに集まった人々が、向こうにポツンと立っている男を見つける。「あれは吏曹参議ミン・チヒョンでは?」

男性「何が吏曹参議だ」
男性「大罪を犯して官位を剥奪されたではないか」
男性「甲山へ流刑になったと聞いたが、生きて帰ってきたようだ」

彼らはわざとらしくチヒョンに近づいた。「おや、これはこれは!」

男性「飛ぶ鳥を落とす勢いだと言われた、あのミン参議殿ではないか!」
男性「以前会いに行った時は私に見向きもしなかった権力者が、ここに何の用です?」

「ははは」皆が笑うのを、チヒョンは無言で耐え忍んだ。
そこへ、領議政が現れると、チヒョンは立ち塞がるように正面にまわり、頭を下げる。「お誕生日お祝い申し上げます!」

チヒョン「お変わりありませんか」

チヒョンの言葉には答えず、領議政は執事を叱りつけた。「お前は目が悪いのか!」

領議政「なぜこのような罪人を家に入れた?!」
チヒョン「!」
領議政「今すぐ追い出して塩でも撒いておけ」

皆がぞろぞろと領議政の後をついていく中、チヒョンは使用人たちに抱えられ、門の外へ放り出された。
地面に倒れた彼の上に、塩がばら撒かれる。「塩でも食らえ!縁起でもない」

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サイムダンは楊柳学堂の庭で一心に筆を動かしていた。
大きな西瓜の実に空いた穴の前で、小さな鼠が赤い果肉をかじっている。
繊細で可愛らしいその姿に、周りを囲んだ子どもたちが感嘆の声を上げた。
絵画の授業のようだ。

少女「気味が悪い鼠をそんなに可愛らしく描かれるなんて」
サイムダン「(描きながら)鼠は西瓜が食べたかったようね。食べたいのに食べられないと不憫だと思わない?」
少女「鼠が不憫?」
テリョン「鼠は悪い動物ではないのですか?」
サイムダン「鼠が有害なのは確かだけれど、何か意味があって造物主が作り出した生命だと思うわ。だから不憫なのよ。暗いところに隠れて、憎まれながら生きなければならないその境遇がね」
皆「(納得)」
サイムダン「だから、絵の中だけでも甘い西瓜を食べさせてあげたかったのよ」

サイムダンは立ち上がり、子どもたちの方へ向き直る。

サイムダン「高い絶壁の上から見下ろしてみたら、大きな木も、小さな草も、花も蝶も、みな一つに見えたわ。小さな微生物まで集まって共に生きて初めて森が出来るのよ」

皆が顔を輝かせる。

ヒョンリョン「そのお話を聞いたら、小さな生物たちが違ってみえそうです」
サイムダン「そうでしょう?さぁ、今日は草虫図を描いてみましょう。外に出て、花や草や虫をよくよく観察してご覧なさい」
皆「(頷く)」
サイムダン「そうすれば、(声を潜め)”私を描いてください~”って、そんな声が聴こえてくるわ。さぁ、行きましょう」
皆「はい!」

子どもたちから離れ、一人ポツンと浮かない顔をしている子がいた。
メチャンだ。

サイムダン「メチャン、行かないの?」
メチャン「…。」

何も言わないまま、それでもメチャンは何か言いたげな表情で母を見つめる。

サイムダン「メチャン、お母さんとお花見に行きましょうか?」

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メチャンと手をつなぎ、サイムダンは二人で満開の桜並木を歩いた。

サイムダン「はぁ、素敵ねぇ」
メチャン「お母様と手をつないで歩くの、すごく好きです。いい匂いがするし」
サイムダン「匂い?」
メチャン「絵の具の匂い、漆紙の匂い、筆の匂いに墨の匂い。いろんな絵の匂いがしてすごくいい気分なんです」
サイムダン「絵の匂いね」
メチャン「(繋いだ手を見て)こんな手になればお母様のようにうまく描けるようになるのですか?どうすればお母様のようになれますか?」

「どうかしら」サイムダンはそう言いながら桜を眺める。

サイムダン「私の思うに、手の器用さも大事だけれど、もっと大事なのは二つの目かもしれないわ」
メチャン「え?」
サイムダン「目が濁っていては世界も濁って見えてしまうでしょう?」
メチャン「それなら、どうすれば一番澄んだ目になれるのですか?」

メチャンは立ち止まり、まっすぐな目でサイムダンを見上げた。

サイムダン「メチャンはもう澄んだ目を持っているようだけれど?」
メチャン「…え?」
サイムダン「私の気持ちを先に思いやってくれたじゃない。それで魚の煮付けを作ったのでしょう?」

「…。」メチャンは少し躊躇って口を開いた。「腹が立たないのですか?…お父様に」

サイムダン「…。」
メチャン「私がお母様なら、お父様を許せません。すごく怒って、やられた分はそのままやり返します」
サイムダン「メチャン、お母さんも人間だもの、腹が立たないわけがないわ。けれど、お父様も弱い人間なの。幼子のようにか弱くて、寂しがり屋なのよ」
メチャン「…。」
サイムダン「恥ずかしいけれど、お母さんにも悪いところはあったわ。お父様の気持ちを察することが出来ずに、寂しい思いをさせたの」
メチャン「…。」
サイムダン「大人同士の問題なだけで、お父様があなたたちを愛していて、会いたがってることに変わりはないのよ。だから、あなたたちも変わらずお父様を尊敬し、待つべきだわ」
メチャン「…よくわかりません。ただ何もかも憎いのです」

「いいわ」メチャンの素直な気持ちを否定せず、サイムダンは彼女の手を優しく撫でた。

サイムダン「無理強いせずゆっくり… お父様を理解できる時まで待ちましょう」

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「これは?」世子が広げている図面を見て、キョムが尋ねた。

世子「兵船の図面を作っているところです」
キョム「既存の兵船を改造した設計ですね。(図面の中の一枚を手に取り)話に聞いていた亀甲船、太宗大王の時代から引き継がれているという?」
世子「そのとおりです」
キョム「鉄製の船で、外洋に示す威容も大きいでしょうね。海辺に出没しているという倭寇に大きな脅威となるでしょう」
世子「そうでしょうね。兵船図鑑の制作も図画署と共に進めています。叔父上にも格別に配慮していただきませんと」
キョム「はい、邸下」

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夜。
フィウム堂の元を、唐津で商談を交わした倭寇の男たちが訪ねてきた。
二人が門の前に現れたところへ、ちょうど帰宅したのがミン・チヒョンだ。「どうした?」

チヒョン「この者たちは誰だ」

二人を家の中へ迎え入れ、チヒョンも同席して話が始まった。

倭寇の男「将軍が寂しがっておいででして。突然連絡が途切れて当惑すると」
フィウム堂「事情があったのです」
倭寇の男「朝鮮王の娘を連れて、凱旋将軍のように漢陽へ入城した件ですか」
フィウム堂「!」
倭寇の将軍「我々の目と耳が朝鮮の各所に潜んでいる」

#あんた朝鮮語しゃべれるんやんorz

フィウム堂「望みは何です?」
倭寇の将軍「図画署で制作している朝鮮兵船の図面」
チヒョン「!」
倭寇の男「朝鮮の朝廷では兵船を改良していて、その設計図を兵曹の管理下で図画署が制作しているという情報が入った」
フィウム堂「図画署?」
チヒョン「図画署とな…」
倭寇の将軍「兵船の図面を我々の元に持ってくれば、一生使い切れないほどの…」
チヒョン「よかろう」
フィウム堂「旦那様!」
チヒョン「お待ちを。じき良い知らせを届けよう」

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「もう一度だけお考え直しください」フィウム堂はチヒョンに訴えた。

チヒョン「考え直すことなど何もない」
フィウム堂「これは謀反です!下手をすれば私たち皆…」
チヒョン「いつまでこんな手のひらほどの家で暮らさねばならぬのだ!他に選択の余地があると思うか!!!」
フィウム堂「…。」
チヒョン「今度生意気な口をきいたら、ただでは済まぬぞ。図画署から兵船の図面を持って来い」

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キョムはイム・コッチョンと落ち合った。

コッチョン「唐津にうちのやつらをやって調べさせたんですが、翁主様のお供をしていた駕籠担ぎも含めて、生き残りは一人もいません。到底裏を探ることなんて出来ませんでしたよ」
キョム「…。」
コッチョン「それから、兄者の指示通りミン・チヒョンを見張っていたんですがね、昨夜、ミン・チヒョンの家に怪しい男が二人入っていって、しばらくして出て来るのを見たんです」

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コッチョンと別れ、街中を一人で歩いていたキョムは、すれ違った男にハッとして振り返った。
唐津で出くわした”イマニミテオレ”男ではないか!

キョム「待て」

振り返った瞬間、男が一目散に逃げ出した。

#ちょっとワロテもうた

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メチャンと一緒にサイムダンが市場へやってきた頃には、もう日が暮れていた。

メチャン「お母様、今夜は何を召し上がりたいですか?」
サイムダン「そうね、何が食べたい?」
メチャン「(八百屋の店先で)カボチャのジョンはいかがですか?」
サイムダン「えぇ、それがいいわ」
メチャン「ふふふ」

向こうを横切ろうとした男が、ふいに足を止め、振り返る。「…?」
ミン・チヒョンだ!

チヒョン「おや、これはどちらさんで」
サイムダン「はっ!!!」

サイムダンは咄嗟にメチャンを背後に隠す。

チヒョン「シン氏婦人ではありませんか。久しぶりですね」
サイムダン「…。」

チヒョンはチラリと背後のメチャンを覗く。「ちょうどそれくらいの娘だったろうか…?」

チヒョン「雲平寺の髪帯の少女は」
サイムダン「!!!」

「退いてください」サイムダンは辛うじてそう口にした。

チヒョン「ひさしぶりに会ったから挨拶をしているのに、そのつれない態度はないでしょう」
サイムダン「…。」

「ここが雲平寺でもあるまいし」チヒョンがゆっくりと近づく。

サイムダン「退いてください!」

「また流刑になりたいのか」向こうから男の声が飛んだ。

チヒョン「?!」

キョムだ。

#都合が良すぎて苦笑い…

チヒョン「それとも賜薬の方が良いか」

※賜薬=毒薬を飲む死刑

チヒョン「久しぶりですね、宜城君」

「相変わらずこの婦人の尻を追い回しているのか」そう言ってチヒョンは笑う。

チヒョン「お前、本当に死にたいのか」

チヒョンは狂気に満ちた目でキョムを見る。
二人の視線が強くぶつかりあった。

+-+-+-+

ここでエンディングです。

この回の感想は前編の最後に書いたとおりで、後編も同じですが…
そう言えば、雲平寺で崖から落ちそうになったフィウム堂にサイムダンが手を差し伸べた一件がありましたよね。
その前にこれまで抱いてきた憎しみをキョムにぶちまけて。
そのとき期待したんですよ。この後、フィウム堂が少し変わるかなと。
なにも変わりませんでしたね^^;
そんなことも忘れてたほど^^;;;

 - サイムダン(師任堂)色の日記

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