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テバク14話あらすじ&日本語訳vol.2

   

チョン・グァンリョル、チェ・ミンス出演SBSドラマ「テバク(대박)」14話、中盤です。

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「ソリム!」トッケビは姿の見えなくなったソリムを探していた。「草履を片方だけ置いてどこ行ったんだ?」
そこへふらりと帰って来たのが…テギルだ。

トッケビ「お前、一人で帰って来たのか?ソリムを見なかったか?」

テギル「ソリム?!」

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その頃…。

犬斫刀はソリムが出した食事を満足気に食べ始めた。
下がろうと背を向けたソリムを、犬斫刀の手下が制する。

ソリム「!」

「俺の前で… 背を向けるな」後ろで、犬斫刀がポツリと言う。

ソリム「…。」

犬斫刀の合図で、手下の一人が綺麗な赤い花靴をソリムの足元に差し出した。
草履を片方落としてしまった彼女に… 犬斫刀が用意させたのだ。

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犬斫刀が食事をする間、ソリムは彼のそばでじっと手に持った靴を見つめた。

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犬斫刀「待っても無駄だ。お前を訪ねて来る人はいない」
ソリム「…?」
犬斫刀「手紙を残しておいた」
ソリム「手紙?」

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テギルは、ソリムの居なくなった後に残されていた手紙を手にしていた。

【テギル、今までありがとう。元気でね】

「何かあったに違いないぞ」草履を握りしめ、トッケビが訴える。

トッケビ「そうじゃなきゃ草履が片方だけ残ってるはずがない」

テギルは手紙をトッケビに渡す。「爺ちゃん」

テギル「ソリムを探してくるから、しばらくここで待っててくれ」

と、後ろを振り返ったとき、向こうから厳しい顔で延礽君がやって来た。
サンギルに、大勢の武官たも一緒だ。

テギル「?」
延礽君「逃げても事を大きくするだけだ」
テギル「…。」
延礽君「ペク・テギル… こやつを逮捕せよ」

「はい」後ろの武官たちがすみやかにテギルの後ろへ廻り、縄をかける。

トッケビ「延礽君様、一体なぜこんなことを?テギルがどんな罪を犯したのです?!」

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縁側で静かに碁を打っているインジャの元へ、ムミョンがやって来た。

ムミョン「主君が予想なさったとおり、延礽君が事件の担当となり、ペク・テギルが逮捕されました」
インジャ「このままなら斬首刑は免れぬはずだが、実に気になるところだ。私の贈り物を受け取った淑嬪が、どんな顔をしているか」

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「何ですって!」知らせを聞いて、淑嬪は驚愕した。「あの子が殺人を犯した?!」

淑嬪「投獄されたと…?」

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インジャはさっそく次の指示を出す。

インジャ「今すぐ少論の大臣たちの意見を集め、麻浦の商団を呼び寄せるのだ」
ムミョン「主君、ペク・テギルが死にでもすればどうするのですか」
インジャ「お前より生命線の太い奴だ。容易く死ぬものか」
ムミョン「…。」

インジャはのんびりと碁盤を見つめ、思い巡らせた。

インジャ(心の声)「王よ、どうする?あなたの息子に死が迫っているが…」

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じっと動かなかった粛宗が、静かに目を開いた。

粛宗「ペク・テギルが殺人を犯し、延礽君が奴を逮捕したと…?」

#粛宗が殺人の話をしてるのでふと思い出したけど、市廛大行首殺人事件はどうなったん?
「そんな民間の事件に立ち入るな」って延礽君を叱ってたけど、それでホントに終わっちゃったん?
骨蛇より大事件だと思うけど。

粛宗は自分自身で納得しているかのように、何度も頷く。

粛宗「あの兄弟が出会ったのは、決して偶然のはずがない」

静寂の中、粛宗はふはははと笑い声を上げた。

粛宗「全く… イ・インジャの奴、ちっぽけな虫けらごときが、恐れ多くも余を挑発しているのか。それとも何か企んでおるのか」

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「何があったのだ」独房でじっとしていたテギルは、延礽君の声で目を開く。

檻の柵の向こうに、延礽君が立っていた。

延礽君「言ってみよ」

テギルが骨蛇の部屋に入った時、彼が見たのはタムソだ。
だが、タムソは「私じゃない」と、そう言った。
今、自分の潔白のために彼女のことを話すわけにはいかなかった。

テギル「…俺が殺したんじゃない」
延礽君「その言葉、信じてもいいのか」

延礽君は手に持った刀を抜いてみせる。
現場に残されていた、あの刀だ。

延礽君「殿下が下賜なさったこの剣の前で誓うか」
テギル「その剣がなくったって誓うさ」

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「…。」延礽君がふっと表情を和らげた。

延礽君「ならば、誰かが先に骨蛇を殺害し、お前に濡れ衣を着せたということになる。ひょっとして誰か見なかったか?」

テギルは首を横に振る。「見てない。誰も」

延礽君「頼むから、下手なことはせず、静かに待っているのだ。私が何としても犯人を探しだす」

延礽君は一度抜いた刀を鞘に収めた。「この剣がなくとも、私もまたお前を信じよう」

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テギルは小さく溜息をついた。
「俺は見なかったんだ。お前のことなんか」テギルはそうタムソに告げ、寺を後にしたのだった。

一体、真相は…?
テギルは重苦しく目を閉じた。

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延礽君が再びヨナを追及する。「本当に殺害するところを見たのか」
二人は骨蛇が殺された、その現場にいた。

ヨナ「殺す瞬間を見たわけではありません」
延礽君「なのになぜ!」
ヨナ「疑いようがないからです。ペク・テギルが犯人に違いありませんから」

延礽君は床に残った血の跡を見つめた。

延礽君「外から侵入した形跡はなかったのか」
ヨナ「…。」
延礽君「窓が開いていたとか」

ヨナは朝のことを慎重に思い浮かべた。
そう、テギルの肩越しに、窓の向こうの景色が見えたのだ。

ヨナ「開いてはいましたが…」
延礽君「ならば、誰かが窓から忍び込んで骨蛇を殺し、ペク・テギルに濡れ衣を着せた可能性もあるな」
ヨナ「全ての証拠がペク・テギルを示しているのに、延礽君様はなぜ有力な容疑者ペク・テギルを擁護なさるのですか!」
延礽君「ペク・テギル… あいつを信じているからだ」
ヨナ「信じている者には裏切られるものです」

ヨナは皺の寄った十の闘牋札を差し出した。

ヨナ「父が死ぬ瞬間まで手に握っていた札です」

#おーい!コナン君、出番だよー

ヨナ「ペク・テギルが犯人でないなら、父が死ぬ瞬間まで闘牋札を握っていたはずがありません!」

ヨナから受け取ったその札を、延礽君は彼女に返す。「約束する」

延礽君「お前の父を殺した者は、必ずや相応の報いを受けることになろう」

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宮廷へ戻ってきた延礽君は、淑嬪が急いでどこかへ向かうのを目にした。「母上…?」

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テギルは惨い拷問を受けていた。
足を捻り上げられ、彼は大きな唸り声を上げる。

※ここは捕盗庁ですね?多分

武官「さっさと罪を吐かぬか!」
テギル「罪を犯してなきゃ吐き出せないだろ。俺は人を殺しはしない」
武官「こいつ、まだわかっていないようだな」

「やめなさい!」そこへ待ったを掛けたのは…淑嬪だ。

武官「淑嬪様、こやつは殺人犯ですので…」
淑嬪「手足を斬られる前に、私の前から消えなさい!」

「?」淑嬪の意外な言葉に、テギルが驚いて顔を上げる。

武官「淑嬪様?!」

武官は仕方なく、他の者たちを連れて退散した。
淑嬪についていたファジンも、それを見てさっと後ろへ退く。

テギルを振り返ると、淑嬪の心に悲しみが押し寄せる。私の子…!
彼女はテギルの足元に腰をかがめ、彼の顔を見上げた。「大丈夫なの?」
「大丈夫なの?」そう繰り返す彼女の目から、涙がこぼれ落ちる。

テギル「淑嬪様…?」
淑嬪「言ってみなさい。本当にあなたが人を殺したの?」
テギル「いいえ」
淑嬪「それなのにどうして捕まったの?!」
テギル「淑嬪様が…なぜ僕に…?」

淑嬪はぎゅっと唇を噛みしめ、悲しみを抑えこむと、立ち上がった。

淑嬪「延礽君の友だと聞いたわ。この世でたった一人の…」
テギル「…。」
淑嬪「誰がこんな目に遭わせたの?誰があなたに殺人の濡れ衣を?」
テギル「心当たりはいるのですが… 確かではないのです」
淑嬪「言ってごらんなさい」
テギル「白面書生なる者です」
淑嬪「…イ・インジャ?!あやつがあなたをこんな目に?」
テギル「イ・インジャをご存知なのですか」

痛々しいテギルの姿を前にして、淑嬪はわなわなと怒りに震えた。
赤ん坊だったこの子の命をあれだけ非情に弄んでおいて、今なおこの子を苦しめているというのか!

淑嬪「絶対に許すものですか!何としてでもあやつの息の根を止めてやる!」

テギルはただただ不思議そうに淑嬪を見つめた。
「…。」淑嬪はそっとテギルの手を両手で包む。

テギル「…?」
淑嬪「少しだけ… もう少しだけ我慢して待っていなさい」

「この母が今度こそ必ずやあなたを守りぬくわ」淑嬪は心の中でそう誓った。

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テギルの取調現場を立ち去る淑嬪を目にし、延礽君は驚きに身を震わせた。

延礽君「!」

前に母の部屋で『癸酉年10月13日丑時生』と記された紙を見たことがある。
生後間もなく死んだ兄、永寿のものだと、彼はその時すぐに気づいた。

延礽君は一人残されたテギルの前に進み出ると、硬い表情で彼を見下ろした。「生年月日は?」

テギル「今そんなことが大事なのか?」
延礽君「大事だ」

テギルは首をかしげる。「10月生まれだって聞いた気がするけど」

延礽君「癸酉年10月…。日付は?」
テギル「…知らない。誕生日なんか祝ったこともないし、興味もない。けど、何で急にそんなことを?」

「…。」延礽君は黙ってテギルを見つめた。

延礽君(心の声)「初めて見たからだ。母上があれほどお怒りになる姿を…」

延礽君はぷいと身を翻し、その場を立ち去った。

延礽君(心の声)「死んだ兄上と年齢も同じ。生まれ月も同じだ。ペク・テギル… まさか…!」

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イ・インジャはいつものように筆を持ち、書画をしたためていた。

インジャ「王の動きが尋常でない?」
ムミョン「はい、主君」
インジャ「どういう意味だ?」
ムミョン「ペク・テギルを投獄した直後、吏曹に兵曹、刑曹の堂上官を呼び寄せ、その後また、司諫院、司憲府、弘文館、三司の正三品大監までを呼び寄せ、主君について尋ねたのです」

#ホント頼むからむやみに難しい単語を並べないでください!

~~~~

「申してみよ」呼び集めた役人たちを前に、粛宗は尋ねた。

粛宗「イ・インジャなる男の蛮行、その根は計り知れぬが、三司の高官ともあろう者共が何故、これまで何一つ言及しなかったのだ!お前たちは誠に余の臣下か?」

~~~~

「王が刀を抜こうとしているのだ」インジャはそれでも落ち着いて言った。

インジャ「ペク・テギルが濡れ衣を着せられた背後に私がいることを知った。それで、大臣たちを煽り、雰囲気を作っておいて、私を倒そうという魂胆だろう」

インジャは少しの動揺も見せず、書き上げた画の墨をふぅと息で乾かす。

ムミョン「主君、危険ではありませんか。まだ大業は始まってもいないのです」
インジャ「…あぁ」

インジャは部屋の隅に飾った刀を手に取り、抜いてみた。「それは… 見ていればわかることだ」

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王に会いに来た延礽君は、部屋の前でサウンとサモに止められた。「?」
と、中から母の声が聞こえてきたのだ。「殿下、助けてください」

延礽君「!」

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粛宗は卓上に積まれた書状を指した。

粛宗「全てペク・テギルを斬首に処してくれという少論の大臣たちからの上訴文だ」
淑嬪「…。」
粛宗「宮中でさえこうなのだから、外の様子は火を見るより明らかだ。なぜそなたまで我を失ってそわそわしておるのだ」
淑嬪「…。」
粛宗「殺人事件の容疑者が拷問を受けるのは昨日今日のことではない。なぜ取調場所まで出向いたりしたのだ」
淑嬪「ですが、殿下」
粛宗「永寿… あやつはもうすっかり大人だ」
淑嬪「…。」
粛宗「そなたがいちいち口を出す必要のないほど成長したのだ。そなたもわかっているではないか」

粛宗はうなずき、小さく笑みを浮かべた。

粛宗「あいつを殺そうと、助けようと、それは私が決める。これ以上は黙っていなさい」

粛宗は前へ出てくると、淑嬪の前に身をかがめた。「よいか?」

粛宗「傷つくことになる。これ以上関われば… そなたが傷つくのだ」
淑嬪「…。」

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「手を出してご覧」粛宗が優しく彼女の手を取った。

粛宗「体の具合も良くないのだから」
淑嬪「…!」
粛宗「固く門戸を閉ざして、出歩かぬようになさい。決して」
淑嬪「…。」
粛宗「よいな?」

「はい、殿下」淑嬪は小さな声でそう答えた。

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部屋から先に出て来たのは父、粛宗だ。
「父上」頭を下げる延礽君に、粛宗は言った。「ついて来い」

部屋の中に、静かに座っている母の姿が見える。

延礽君「…。」

延礽君は黙って父に従った。

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ここで区切ります。

この中盤20分、とっても良かった。
見応えあったよ~

淑嬪がどうしてこんなに悲しんでるのか、わけがわからずキョトンとしている表情が、これまでのテギルの境遇を振り返ると何倍も悲しくて、胸が熱くなりました。

この回放送後、拷問シーンに胸を痛めている皆さんの声をたくさん目にして、見るのが心配だったんだけど、私は拷問で弱ったテギル、セクシーでとても好きです(笑)

 - テバク ,

Comment

  1. ふぅちゃん より:

    ユジナさん
    はじめまして♪
    いつも、ありがとうございます!
    いつかな?いつかな?とユジナさんの訳を心待ちにしています。

    今回のお話は、ユジナさんと同じで、言葉が分からなくても雰囲気で泣きそうになりました。
    そして、ユジナさんの書かれた内容を拝読して、さらに、じ~んとしました。

    大変な作業と思いますが無理しないでください。
    これからも、よろしくお願いします。

  2. しげぴー より:

    毎回楽しみに訳を待ってます。私は拷問シーン短かったし、弱って苦しんでるイケメンに弱いので可哀相とはあんまり思わなかったかも(笑)奴碑時代の方が辛かったです。

  3. maachan より:

    ありがとうございます~ 
    光陰矢のごとし
    早く先を見たいという思いと この時のテギルをずっと見ていたいという思いが交差する 14話です
    粛宗が優しく手を握った 
    そう 優しくですよね~
    ユジナさんの情景描写ほんとに素敵です

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