テバク5話あらすじ&日本語訳vol.3
チャン・グンソク、ヨ・ジング出演「テバク」5話の終盤です。
さらっと行きましょう~^^;
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「?」物音に気づき、トッケビは家の外に出てみた。
そこに人の姿はなく、縁側にポツンと置いてあったのは…
トッケビ「これはテギルの草履!テ、テギルが死んだってことか?!」
「テギル!!!」トッケビは嘆き叫んだ。「お前がいないと生きていけないんだ!」
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夜。
インジャはタムソを部屋へ呼んだ。
「生きているはずだ」彼女を前に、インジャは短くそう言う。
タムソ「手足を折られ、胸に刀を突き刺されたのに。満身創痍の体で崖の下に落とされたのに…なぜ生きていると思われるのですか」
インジャ「…。」
タムソ「不可能なことです。人間ならば」
インジャ「私が諦めないかぎり、あやつは死なぬ」
タムソ「?」
インジャ「私の許可なしには死んでも死ねない奴だ。それゆえタムソ、お前も自分を責める必要はない」
#タムソに「自分を責めるな」って、あんたがよく言うわ^^;
タムソ「師匠、本当にあの男が生きているとお思いなのですか?」
インジャは愉しげに笑い、茶をすする。「そのうちわかることだ」
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真夜中。
しんと静まり返った賭場に、仮面をつけた人影が忍び込んだ。
奥へ進み、手近な箱を次々と開けるが、どれも空だ。
そこへもう一つの人影が現れ、仮面の人物を剣で牽制する。
…タムソだ。
タムソ「この夜中に何用ですか。延礽君様」
仮面の人物は刀を鞘におさめ、仮面を外した。
「待っていたのか」延礽君だ。
タムソ「ここでお探しの物でもおありですか」
延礽君「金塊に金に帳簿、随分すばやく運び出したものだな」
タムソ「何のことでしょう」
延礽君「一体大金をどこへ運び出した?」
タムソ「どういう成り行きか知りませんが、不愉快ですね」
延礽君「…。」
タムソ「王子なら他人の私有地に許可無く出入りしてよいのですか」
延礽君「何と…?」
タムソ「お帰りを。善意を見せるのはここまでです」
王子を相手に微塵も臆することなく言ってのけると、タムソは先にその場を立ち去った。
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「行って来たか」タムソに、インジャが声を掛ける。
タムソ「はい」
インジャ「延礽君、思ったより早く動いたな」
「何においても劣っている方が勤勉に動くものです」食事の相手をしていた月香閣のソルジュが言った。
インジャ「虎の子が爪を出したか。ならば、目には目を、歯には歯を」
「タムソ、お前も淑嬪に会いなさい」インジャの命令はいつも唐突だ。
タムソ「え?」
インジャ「案ずることはない。塀を越える必要はないから」
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淑嬪はどこか上の空で、物思いに耽っている様子だった。
ファジン「淑嬪様、月香閣の行首はそれほど占いの腕がいいのですか?」
※行首=集団の長。主に商団などの運営責任者。
淑嬪「腕もいいし、恐ろしくもある」
そこへちょうど、月香閣行首が到着したとの知らせが入った。
現れた行首は、若い娘を一人連れている。
美しく装ったタムソだった。
月香閣行首「少々意外でございました。淑嬪様が私をお呼びになるとは」
淑嬪「内密に尋ねたいことがあって呼んだのです」
「その子は?」淑嬪は後ろに立っているタムソに視線を移す。
月香閣行首「私が可愛がっている部下です」
タムソ「タムソと申します」
「美しいわ」淑嬪はタムソを見上げ、頬を緩める。
「外で待っていなさい」行首の言葉に、タムソはしおらしく答えた。「はい、行首様」
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母のもとを訪ねてきた延礽君は、ちょうど中から出て来た若い娘が向こうへ立ち去るのを目にした。
淑嬪付きの尚宮が丁重に頭を下げる。
延礽君「誰か来ているのか?」
尚宮「月香閣の行首にございます」
延礽君「月香閣の行首というと…黄狗の母?母上がなぜ…?」
#彼女の役職や名前がはっきりしなくて、ブログコメントやTwitterリプライでご意見をいただいていたのが、ここで急に全部出て来ました^^;
結局「ソルジュ」と言ってたのは名前だったのかなぁ。
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淑嬪は封筒を差し出した。
黄狗「何でございましょう?」
淑嬪「男の子の生年月日、四柱だ」
黄狗は中身を確かめる。「癸酉年10月13日丑の刻」
淑嬪「この子は…本当に世を捨てたのか?死んだのかということだ」
黄狗「淑嬪様、生死が運命どおりになるわけではありません」
淑嬪「…。」
黄狗は四柱の紙を両手で持ち、念を込めた。
+-+-+-+
タムソは人に見つからぬよう、こっそりと宮廷内を進んだ。
「延礽君の監察日誌を取ってこい」もちろんインジャの命令によるものだ。
【淑嬪の住処を左へ回り、端にある建物。それが延礽君の住処だ】
難なく忍びこむと、机や棚を手早く調べ始める。
床の隠し扉まで見つけたものの、目的の物は見当たらなかった。
「見つかったか」突然、背後で延礽君の声が聞こえた。
タムソ「!」
延礽君が一冊の書物を差し出す。「この監察日誌を探していたのであろう」
タムソ「…。」
延礽君「昨夜はお前にネズミ扱いされたが、立場が変わってみると、お前の顔も実に見応えがある」
そう言って、延礽君はジリジリと彼女に迫った。
タムソ「私は… 淑嬪様にお会いして帰る途中で、道に迷っただけです」
「はっ」延礽君が小さく笑い、さらに一歩、彼女に迫る。「嘘ならもっと上手くつけよ」
「失礼致します」頭を下げ、その場を逃げ出そうとしたタムソを、彼はさっと遮った。
延礽君「この辺りでやめておけ」
タムソ「何をおっしゃっているのか…」
延礽君「あちこち命を懸けてまわらずに、平凡に生きるのだ」
タムソが出口へ向かうのを、彼はそれ以上遮ることはなかった。「私も嫌だ」
タムソ「?」
延礽君「大臣たちは目障りだし、事あるごとに干渉なさる父上、母上に付き添いたち。うんざりする。出来ることなら、全部捨てて逃げ出すのに」
タムソ「…。」
延礽君「だが、お前は出来るではないか。全部捨てて身軽に立ち去ることも出来る」
タムソ「私は…私の信念のまま動くだけです」
延礽君「いや。誤った信念は、結局自分を傷つけるだけだ」
あなたに何がわかると…?!タムソは思わず心の中で叫んだ。
そのとき…「延礽君様、おいでですか」
外で誰かが呼ぶ声が聞こえた。
延礽君「!」
タムソ「!」
そこにいたのは護衛のサンギルだ。
入ります、と言って扉を開けた彼は、延礽君の姿を探す。
サンギル「延礽君様?」
延礽君とタムソは奥の部屋の屏風の裏で息を潜めていた。
サンギル「一体どこへ?」
サンギルの足音が遠ざかり、扉の閉まる音が聴こえる。
「…。」タムソは延礽君がぎゅっと握りしめた自分の手をチラリと見ると、慌てて引き抜き顔を赤らめた。
延礽君「…出よう」
屏風から出ようとした瞬間、サンギルが唐突に戻ってきたではないか!
延礽君「!!!」
彼は咄嗟に身を翻し、タムソを抱き止める。
タムソ「!!!」
延礽君「…。」
ようやくサンギルが立ち去ると、タムソは延礽君を突き飛ばし、頬を叩いた。「何をするんですか!!!」
延礽君「なんてこと… 体面を損なってでもお前を匿ってやったのに、返ってきたのは平手打ちか?!」
タムソ「…。」
延礽君「どうする?外にいる奴を呼び戻すか?寝室に泥棒が入ったとな」
タムソ「…。」
「よし」延礽君が大声を上げようとしたのを、タムソは咄嗟に手で口を塞いだ。
延礽君「!」
タムソ「…。」
延礽君「それから、誤解するな。(タムソをチラリ)大して好みではない」
タムソ「(ジロリ)」
「延礽君様が消えたぞ!」外で騒ぐ声が聴こえる。「早く探すのだ!」
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「何の騒ぎだ」突然出て来た延礽君の姿に、サンギルはビックリ仰天だ。
サンギル「えっ?ついさっきまで誰も…」
延礽君「昼寝をしようとしていたのに、なぜこう騒ぎ立てる?」
サンギル「…はい」
延礽君「サンギル、今すぐ水を水がめ1杯汲んできてくれ」
サンギル「え?水がめ1杯?!」
延礽君「あぁ、喉が渇いた。カラカラだ」
そう言って、延礽君はわざとらしく喉を鳴らしてみせる。
サンギルが訝しげに立ち去ると、扉の中から出て来たタムソの手をぎゅっと掴み、延礽君は駈け出した。
人気のない庭まで連れてくると、ようやく我に返って手を離す…。
#いい加減何だい、君たちは(;´Д`)
延礽君「この丁字を曲がれば、母上の住処だ」
タムソ「今日のことはなかったことに…」
延礽君は袖口から書物を差し出す。「これを盗みに来たんじゃなかったのか」
「受け取れ」それは、紛れもない監察日誌だった。
タムソ「どうして…?」
延礽君「お互い知るべきだ。何が望みなのか、目的は何か」
「あるいは…」そう言って視線を和らげると、彼は一歩、タムソに迫った。「何が好きなのか」
タムソ「…!」
慌てて視線を逸らした彼女の反応をゆっくり堪能すると、延礽君は身を引いた。「行け」
延礽君「善意を見せるのはここまでだ」
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「テギルの四柱?」インジャはさっそく黄狗から報告を受けた。
インジャ「ペク・テギルを占ったのか?」
黄狗「三柄の剣を持って生まれた帝王の星回りです」
インジャ「あやつが帝王の星回りを生まれ持っていると?」
黄狗「生まれ持つ運勢が強すぎるため、よい機縁があれば王になることができますが、厄魔に出逢えば微風でさえも崖から落ちる、しがない運命…」
インジャ「それで…どうだ?あやつはまだ生きているのか?」
#「生きてる」って言い張っておいて、自信ないんかい
黄狗「断崖の果てにしがみついてはいますが、まだ息はありましょう」
インジャ「生きていると…!どうだ?そなたはどう見る?」
黄狗が意識を集中し、テギルを占い始めた。
ぼんやりと見えたのは… 屈強の剣士の姿だ。
黄狗「生まれ持った帝王の星回りが… 崖から落ちたその時、機縁に出会いました」
インジャ「機縁と…?剣を手に入れたというのか?」
黄狗「はい」
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【山を切り裂き、海をも隔てる天下一の武人、帝王の剣に出会ったのです】
一人の男が広大な干潟をまっすぐ進んでいた。
男が立ち止まったのは… 泥に飲まれてあえいでいるテギルの前だ。
男はテギルの前に身をかがめると、彼が口に入れようとしていた目の前の小蟹を口に入れてやる。
ボリボリと、テギルは夢中でそれを噛み砕いた。
テギル「水…水…」
男は黙って腰にぶら下げていた水をテギルの口に注いでやる。
男「目つきは間違いなく虎だが… 誰だ?お前は」
テギル「賭けるか?俺が…俺が死ぬか生きるか」
すっぽり泥に埋まったまま不気味に笑うこの若者を、男は見つめた。
+-+-+-+
ここでエンディングです。
終盤は延礽君のシーンがメインで、気が滅入らずに済んだけど…
全体的に話がぶつ切りだったり無理やりだったりで、不自然さが否めませんねぇ。
作家さん頑張ってーっ
次はもっと気が滅入ると聞いたので…
無感情で望みます(笑
オススメ☆韓国時代劇・歴史用語辞典☆
全400ページ以上!史劇に登場するあらゆる単語が解説されており、本作の翻訳にも大いに役立っています。
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Comment
ありがとうございます!
がたがた落ちる視聴率の訳が見えてきたような気がします、、、
しっかりした脚本で、台詞回しも面白いのかと期待してたので、、
日本の今年の大河ドラマはとても面白くて楽しんでます、やはり脚本の力ってすごいなと、台詞一つ一つ、間の取り方ひとつどれも魅力があり引き付けられてます。
テバクもこれからに期待したいです、、、
ユジナさんいつもありがとうございます!!
そうなんですよね!話がブツ切りって表現がピッタリで何かもったいないですね
5話再度視聴しながら 復習しました
わからなかった細かい部分が理解できてありがたいですm(_ _)m
時代劇序盤の退屈さを軽減するためのスピード展開かもしれませんが もう少し人であることを前提に(笑) じっくり展開して欲しい感はありますよね( ̄▽ ̄)
でもラストのテギルのセリフと笑い方いいわ~ これからグンと面白く展開される期待大(*´ー`)ゞ
ユジナーさん有り難うございます!
言葉がわからず画面だけでは、本当に滅入りまして、ユジナーさんの翻訳無しではリタイアしてしまいそうですでした6話は特に辛いけれどよろしくお願いします。
ユジナさんの解説を読んで、なるほどと思いました。今後に向けて話の伏線を張っておくつもりなのかも知れませんが、本当に話が唐突で理解出来ないでいましたが、ユジナさんのおかげで理解出来ました。
6話の辛いシーンもユジナさんの訳で、違った見方になるかも知れないと期待しています(^-^)
はじめまして〜ラブレインの時からユジナさんの翻訳を頼りにさせて頂いておりました。
ヘンスオルシ?てファンジニでも言われていましたね(・∀・)あの占い師の党首さんてほんとにふしぎで、便利な存在 笑
すっとんでるなぁと感じるのは、もう少し月日がたっていると感じられる演出があればいいなぁと感じます(汗)次回からテギルの復讐がはじまるのかな?大変な作業と思いますがユジナさんの翻訳とツッコミ楽しみにしています。長々と失礼いたしました〜