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韓国語(外国語)リーディングスキル上達への道~多読・早読のすすめ~

   

韓国語に限らず、外国語を学ぶ上でスキルアップ法に迷うのがリスニングとリーディング。
リスニングについては日頃からドラマの聞き取り(こちらは多聴ではなく熟聴^^)で力をつけている私ですが、
今日はリーディングについて考えてみようと思います。

コーヒーでもいれてから、のんびりお付き合いくださいね。

中学英語の考え方は?

中学校で英語を習い始めた時のことを思い出してください。

This is my father. His name is Fred. He is a high school teacher.
I play tennis with him every Sunday.

年代にもよりますが(笑)、中1の最初はこんな感じの文章が並んでいた人も多いのではないでしょうか。

このとき、学習する順番としては、まず新出単語を習い、文法を習い、
初めて文章を訳してみる…というステップだったはず。

単語の意味を思い出しながら、最初から順に訳していきましょう。

「これは私の父です。彼の名前はフレッドです。かれは高校の先生です。
私は彼と毎日曜日にテニスをします。」

単純な文章なので、機械的に直訳しただけでも十分意味が分かりますね^^

一つ一つの細かい要素(単語、文法事項)を集めていくことによって全体を理解する…という考え方で学習が進んでいきます。
そのうち、テストで長文問題が出るようになると「先生、習ってない単語があるから分からないんですけど~」と手を挙げる生徒が出てきます^^;

リーディングは「まず全体の概要を捉えること」

もちろん、文法を学び、ボキャブラリーを増やすことは大切なことなのですが、リーディングスキルを効率よく上達させるためには、考え方を全く逆にしてみましょう。

つまり、「まずは全体を捉えて概要を把握し、全体の中の一つ一つの要素を見ていく」とアプローチで臨むのです。

ニュース記事を読んでみよう

学習する目的のみであれば、一番適しているのはニュース記事です。
読みやすい長さで完結していて、文章もシンプルですよね。

例)日 로봇기술 진화 어디까지…스스로 판단하는 로봇 등장 ~Naverニュースより(別ウィンドウで開きます)

最初の部分を引用すると…

“무엇을 도와드릴까요?”

공항 한편에 있는 탑승권 자동발매기. 기계 조작법을 몰라 당황하며 서 있는 여행객에게 도움의 손길을 내민 것은 공항 직원이 아닌 로봇이다.

어린아이 정도 작은 키에 두 발로 걷는 로봇 ‘아시모(ASIMO)’가 주인공이다. 아시모는 여행객과 대화를 나누며 자연스럽게 발권 작업을 진행한다. 발권이 끝나갈 무렵 혼잡한 인파 속을 뚫고 또 한 대의 로봇이 다가와 “짐은 여기 있습니다”라며 가방을 항공사 카운터까지 운반한다. 그 사이 처음 등장했던 로봇이 발권 작업을 마치고 다가온다.

이런 풍경이 그리 멀지 않은 미래에 펼쳐질 것으로 보인다.

혼다는 지난해 말 아시모를 전면 업그레이드해 공개했다. 일본 경제주간지 닛케이비즈니스는 아시모의 진화에 대해 최신호(1월 23일자)에서 상세히 보도했다.

これを中学英語式で読んでいくと…

「”何をお手伝いいたしましょうか?”空港の一方にある搭乗券自動発売機。機械操作法を知らず慌てながら立っている旅行客へ助けの手を伸ばすことは空港職員ではなくロボットだ。幼い子ども程度の背に2つの足で歩くロボット”ASIMO”が主人公だ。ASIMOは旅行客と対話を交わしながら自然に発券作業を進行する。発券が終わる頃混雑した人波の中をくぐり抜けてまた1台のロボットが近づき”荷物はここにあります”と言って鞄を航空社カウンターまで運搬する。その間、登場したロボットが発券作業を終えて近づく。このような風景がそれほど遠くない未来に繰り広げられると思われる。ホンダは昨年末ASIMOを全面アップグレードし公開した。日本の経済週刊誌日経ビジネスはASIMOの神話について最新号にて詳細に報道した」

と、最初の単語から順に日本語の訳を当てはめて理解していく方法になるでしょう。

これでもスキルは伸びます。
でも、一つ一つの単語を積み上げて全体を訳し終える頃にはもうヘトヘトですし(笑)、苦労して訳した難しい文章ほど、「訳したけど結局何を言ってるのか分からない」という事態に。
そして、いつまでたっても知らない単語が全くなくなることはありませんから、そのたびに立ち止まって辞書を引かなければなりません。

そこで、「まず全体を把握する」という方式に切り替えてみましょう。

わからない単語があっても、意味がよくわからなくても、辞書をひくのはぐっと我慢。

そのとき、単語一つ一つを見るのではなく、ある程度複数の単語、文節を一目で捉えるように意識して進めていきましょう。
ピアノを弾くときのように、今まさに読んでいるところより、少し先、少し先を目でまとめて捉えていきます。

上に引用した部分はほんの導入部なのですが、ざっと読んでみていかがでしたか?

その人のボキャブラリーにもよりますが、「空港で旅行客を手伝うロボット」「それはASIMO」「ホンダが新しいASIMOを公開」という大体の姿が見えてくると思います。

単語の意味は文脈から捉える

こうやって読んでいると、分からない単語もその文脈から容易に意味を捉えられることが驚くほど多いことに気づくでしょう。
また、分からないなぁと思っても、続きを読み進めることで前の文章の意味が分かってくることも多いのです。

私もasimoの文章を読んでいて、初めて出会った単語がいくつもあるわけですが、上の中学英語式訳文(笑)を書く上で一度も辞書を引いていません。
知らない単語には漢字が元になっている「漢字語」がほとんどだったこともありますが^^;
そして、こうやって「全体の中の要素」として意味を感じ取れた単語は、それ以降他の場所で出会っても必ず意味が分かります。

また、一つの単語には一つの意味だけが当てはまるわけではありません。
単語の積み重ねで文章を読んでいく方法では、知っている単語が違う意味で出てきた場合に対応できず、立ち止まってしまいますが、文脈から意味を捉える訓練をしていれば、このようなケースにも頭が柔軟に対応してくれます。

読んだ文章を簡潔にまとめてみよう

全体を読み通して文章の概要を捉えたら、そのあとで「誰がどこでどうした」的に要約してみましょう。
普段Twitterをしている人は「要約」が得意ですよね(笑)
頭の中でもOKですが、文章にまとめれば理想的です。

韓国語の記事を読み要約するという勉強法は、長い話をわかりやすくまとめて訳さなければならない通訳の方たちが実践し、効果を上げている方法でもあるそうです。

韓国の新聞で学ぶハングルリーディング
1日1文、短い文章を読みこなす韓国語リーディング

最後に、気になる単語があった場合は辞書を引いてチェックしておくといいでしょう。

小説で楽しくリーディング!

小説なら、「誰がどこで誰とどんなことをしていて、こんな話をして、こんな気持ちだ」というように整理しながら読んでみましょう。

“해를 품은 달”(チョン・ウンギョル著) より引用

달빛이 거의 사라지고 없었다.하지만 제운의 눈에 보이는 월만큼은 눈부시게 빛을 내었다. 한 달간만 궐에 머문다고 했으니 이제 보름 뒤에는 이리 앉아 있어도 눈에 보이지 않을 것이다.눈에 보여 아린 마음이 눈에 보이지 않는다 하여 사라질 것인지, 제운은 이제껏 이러한 감정은 처음 느껴 보는 것이라 판단할 수가 없었다. 눈에 보이지 않으면 생각도 나지 않으리라 마음속에 새겨 보지만, 이미 보름 뒤를 생각하면 생전 없던 심장의 통증이 생겼다.자신의 눈 바로 앞에 칼날이 지나가도 움직이지 않던 심장이었다. 그런 제운이 봐야 하는 것은 아무것도 모른 채 잠든 왕과, 달이 저물어도 변함없이 무표정한 월이었다.달은 같은 하늘에 있지 못하는 해만 그리워할 뿐,옆에 있는 구름에는 눈길을 돌리지 않았다.(1巻272P)

私が今読んでいる小説です。

こちらも通読する間、一切辞書は引きません。
ストーリーが面白くて辞書を引くのがわずらわしいのもひとつの理由(笑)。ひたすら読んでいきます。
この「長文にへこまない」忍耐力を鍛えることも必要だったりしますね^^
わかりづらかった場合は、しばらく読み進めてから戻って、もう一度その部分を読みます。

読んでいると「ジェウンとウォルと王の3人がいて、王は眠っていて、それをウォルが見つめていて、その二人をジェウンが見つめている」という風景と、「この状況も長くは続かない」こと、二人を見つめているジェウンの切ない心情が描かれていることが分かります。
※文中に、太陽=王、月=ウォル、雲=ジェウンという比喩が使われています。

こうやって風景や心情を思い描きながら読み進めて行きましょう。

頭の中で日本語に訳していかなくて構いません。いや、むしろ訳さないほうがいいと思います。
続けていると、韓国語が韓国語のまま、「日本語に訳す」という中間点を介さず理解できるようになってきます。

私が韓国語の小説を読み始めたのは「成均館スキャンダル」からで、まだ4冊目ほどですが、それでも成均館の1巻の最初を読み始めたときはチンプンカンプンだったものが、今読んでいる「太陽を抱いた月」はかなりスラスラと楽しんで読めるくらい早くなっています。
その間、「単語の暗記学習」をしたことは全くありませんし、やっても覚えられません(笑)聞き取りのときに辞書は引いていますが^^
語彙力はそれほど変わっていないと思われるのに、スラスラ読めるようになるのは、「より広く全体を捉える」力や「全体から部分を補完する力」がついたからでしょう。

自分の興味のある本なら何でもいいと思いますが、特に読みたい本が見当たらない場合は、韓国の国語の教科書から文章を選んであるリーディングの本で徐々に力をつけるのもいいですね。

韓国の小学校教科書で学ぶハングルリーディング

韓国の小説は教保文庫などの通販サイトで日本から購入することが出来ますし、もっと手軽に買いたければ楽天市場の中にも取り扱っている店舗があります。

本日のまとめ

1.文章を読み、要約してみよう
2.辞書は引かずに、文脈から単語の意味を補完する力をつけよう
3.韓国語は韓国語のまま理解することを目指そう
4.とにかくたくさん読もう

 - 韓国語学習

Comment

  1. hagi_co より:

    こんにちは。hagi_coと申します。
    何度かお邪魔してるんですが、この記事は本当に役に立ちそうです!
    私も(?)、ドラマを耳から覚えて語学を勉強しはじめたので
    どうも、リーディングやライティングが極端に苦手になってしまいました。
     なんとかしようとして、少し文章を読むだけで「ぷはーっ!」と
    息してないのかと思うくらい疲れてしまいます。

     全体を把握して、そもそも「文字を見ること」から慣れていくように
    参考にさせていただきます!ありがとうございます

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