韓国ドラマから美しい言葉を学ぼう

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49日 9話あらすじ

   

韓国ドラマ「49日」9話です。

いつも長い文章にお付き合いをありがとうございます。
中にはドラマをご覧になっていないのに私の翻訳は読んでくださっている… そんな声もチラホラいただいて、
嬉しいやら、「私の文章で伝わってるかしら」と心配になるやら^^

これからも楽しく訳していきますね。

さて…

誕生日にイギョン(ジ)が持って来たというそのわかめスープは、
ガンの母親がよく作ってくれた紅蛤入りでした。
ガンはイギョン(ジ)のいるミノのマンションへ向かいます。

ではどうぞ♪

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無理やり彼女の手を掴み、マンションの外まで引っ張ってきたガンは、
そこで初めて自分が掴んだ彼女の手が火傷で腫れていることに気づきます。

ガン:「!」
イギョン(ジ):「突然こんなふうに引っ張ってくるなんて」
ガン:「この間は行かないと言い張ったのに(?)ご立派だな」
イギョン(ジ):「(黙って見つめる)」
ガン:「何だ?ここにいるつもりか?」

出てきたマンションの方を見つめ、「どうしよう…」と心のなかで思いめぐらせるイギョン(ジ)。

ガン:「絶対ダメだ!」
イギョン(ジ):「?」
ガン:「ミノ先輩の家に君を置いておくわけにはいかない」
イギョン(ジ):「・・・。」
ガン:「… 友だちの婚約者の家に… 君を置いておくわけにはいかないんだ」

イギョン(ジ)(心の声):「ガン…」

イギョン(ジ)はじっと黙ったまま彼を見つめます。

ガン:「本当に… まだここにいたいんですか?」
イギョン(ジ):「・・・。」
ガン:「聞いてるんです」

静かに首を横に振るイギョン(ジ)。
ホッとして緊張が解け、ガンは俄に腹が立ったのか…

ガン:「また働いていいって言ってるんだからありがたくついてくるべきだろ。偉そうに意地張ってどーすんだ!」
イギョン(ジ):「・・・。」

イギョン(ジ)の手を再び掴もうとした彼は、ハッと気づき、火傷をしていないもう片方の手を掴んで歩き始めます。

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ガンの車の中。
黙って座っている二人の間には、気まずいながらも穏やかな空気が漂っていました。

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HEAVEN

イギョン(ジ)が従業員たちに「改めてよろしくお願いします」と笑顔で挨拶をします。
照れ隠しに「しっかり働くように」と一言だけ言って中へ入るガン。
入り際に「あぁ」と思い出し、「洗い物させるなよ」と支配人に指示をします。(←激萌え♥
その配慮に、イギョン(ジ)の口元にも微笑みが。

女店員:「大した才能だわ。社長にどうやって頼んだの?」
男店員:「社長がイギョンさんを引っ張ってきたみたいですけど?ほら、エプロン^^」

イギョン(ジ)はミノの家で働いていたエプロン姿のままで…。

イギョン(ジ)は気まずくなって、さっそく仕事を始めます。

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イギョン(ジ)が働いている姿を、2階のベランダから見下ろすガンの表情はとても穏やかでした。
そこへやって来る支配人。

支配人:「これで心も落ち着いたか?」
ガン:「まぁそうだな」
支配人:「それなら良かった」
ガン:「そうかな。おじさん、俺、どうなってんだろうな。あの人にジヒョンを感じていながら、こんなこと正しいのかどうか」
支配人:「こんなこと?」
ガン:「・・・。」

ふともう一度イギョン(ジ)を見たガン。
彼女は自分たちに向かって満面の笑みで手を振っていました。

ガン:「仕事しろ仕事!」
イギョン(ジ):「は~い^^」

店の中へ入っていくイギョン(ジ)。

ガン:「はっ(笑)俺は友だちか?」
支配人:「こんなことって… 笑顔になったり嬉しくなったり、そういうことか?」
ガン:「変な奴だと思わないか?」
支配人:「はははっ、さぁな^^ 時間が答えをくれるんじゃないか?」
ガン:「・・・。」

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と、幸せな時間に浸ってる間に…

キターッ(怖

ミノのマンションに主人が帰って来ます。

インターホンを鳴らしても返事がないので、自分でカギを開けて入ったミノは、
家の中にイギョン(ジ)の姿がなく、洗濯物が床に落ちているのに気づき、「何かあったのでは?」と慌てます。

#ここで初めて「イギョンさん!」と下の名前だけ呼んで彼女を探していますね。

そこへインジョンからの電話が入ります。

シン社長が突然会社へやって来たのは財務事情を調べに来たようだと話すインジョン。
ミノに聞けばいいことをなぜ別で調べようとしたのか、ひょっとして気づかれたのでは?と彼女は心配します。
ところが、「そんな心配はない。今急いで処理することがあるからまた後で」と一方的にミノは電話を切ってしまいます。

もしもシン社長に本当に疑われているなら大変な事。
それより大事な要件などないはずだと、インジョンは不思議に思います。

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ミノがやって来たのはガンの元。
店の外をひと通り見回した彼は、ちょうど出てきたガンに声を掛けます。

ミノ:「ガン、ソン・イギョンさんの住所知ってるだろ。教えてくれ。電話にもでないし、何かあったのかもしれない。うちの家から突然いなくなったんだ」
ガン:「メール送ったんだけど、見てないのか?」
ミノ:「?」

ミノは携帯を取り出し、メールを確認します。

ガン(メール):「ソン・イギョンは俺が連れて行く」

ミノ:「お前が連れて行くって?」
ガン:「入って話そう」

そこへ、ちょうど庭に接客に出てきたイギョン(ジ)。
彼女はミノの姿に気づくと、慌てることもなく頭を下げ、店の中に戻ります。

#引っ張って来られたとはいえ、黙って出てきてHEAVENで働いているのにこの態度はすごい(笑)さすがヒロインだ。

イギョン(ジ)の後を追おうとしたミノの腕をガンが掴みます。

ミノ:「!」
ガン:「・・・。」

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ガンの事務室で向き合う二人。

ミノ:「家を放ったらかしにして人が消えたら何かあったんじゃないかと思うだろ」
ガン:「・・・。」
ミノ:「何の真似だ?連れて来たのか、引っ張って来たのか!」
ガン:「俺はカッとなる癖があるだろ」
ミノ:「… お前がなぜカッとなる?なぜだ」
ガン:「・・・。」
ミノ:「お前がカッとなるような状況じゃないだろ。ジヒョンのためにここまでカッとなるとも決して思えない。ソン・イギョンのためだろ」
ガン:「先輩がソン・イギョンと知り合ったのは俺を通してだ。ジヒョンに対してその程度の責任感はある、俺は」
ミノ:「・・・。」
ガン:「何より重要なのは先輩がジヒョンの婚約者だっていう事実じゃないのか?」
ミノ:「もうそうじゃないだろ」


ガン:「そうじゃない?」
ミノ:「ガン、俺は未来志向のある人間だ。現実的でな」
ガン:「どういう意味だよ?」
ミノ:「未来を共に出来ない人をずっと愛するべきだとは思っていない」
ガン:「!… 先輩、もうジヒョンを諦めるっていうのか?」
ミノ:「おい、俺自身が選択できる状況か?」
ガン:「だからって!」
ミノ:「俺がどうやって生きてきたか分からないのか?ジヒョンに虚しい希望を抱いたままでいるほど純真な世界にはいられなかった。言ったよな。希望って単語がなぜあるのか、ずっと疑問に思って来たと」
ガン:「だからって先輩!ジヒョンが事故に遭ってまだ間もないのに」
ミノ:「お前ならいつまで待つんだ?」
ガン:「!」
ミノ:「1年か?いや、10年待つつもりか?至高至純の精神で?それが良心的な人間だっていうのか?」
ガン:「愛はそうやって意のままに終わらせられるものじゃない」
ミノ:「・・・。」
ガン:「そんなふうに… 自在に諦められるものなのか?」
ミノ:「… 俺はそうだ。愛せるとき、愛したいときに愛する」
ガン:「・・・。」
ミノ:「お前が理解するとは思ってない。もちろん非難されるつもりもない。それに、これからはジヒョンの保護者気取りもお断りだ」
ガン:「それでソン・イギョンに関心が移ったのか」
ミノ:「違うと言ったはずだ。気にも留めていない女をお前がクビにしたから面倒を見た。またここへ連れて来たから元通りになった。… 荷が降りたな」

そこへ従業員が「お友だちがお越しです」と呼びに来ます。

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店に来ていたのはインジョンとソウでした。
インジョンは、ガンと一緒に上がってきたミノに驚きます。
「ガンの誕生日だからちょっと寄ったんです」と取りなすミノ。
「急いで処理することがある」と言った彼がここに…。インジョンは不信感を隠せません。

ガンを囲み、誕生日の歌を歌い始める友人たち。
イギョン(ジ)も陰からそっと顔を覗かせ、一緒に小声で歌います。

イギョン(ジ):「(呟く)ハン・ガン、おめでとう…」

ろうそくの火を吹き消し、祝ってくれた友人たちに礼を言うガン。

ソウ:「わかめスープは食べたの?」
ガン:「… あぁ」
ソウ:「誰が作ってくれたの?」
ガン:「まぁ、ある人がな」

そこへ元気にやって来たイギョン(ジ)。
手にはわかめスープを持って来るのに使った保温ポットを抱えています。
それは元々、インジョンが四骨汁を入れてミノの家に届けたときのものでした。
さらに、それはソウのもので…。

イギョン(ジ):「(ポットをインジョンに差し出し)お借りしてました」
ソウ:「これ、どうしてソン・イギョンさんが持ってるんですか?」
イギョン(ジ):「これはね、シン・インジョンさんにお聞きになってください^^」(ギャー
インジョン:「!」

ミノとインジョンはそっと視線を交わします。

ソウ:「(インジョンに)あんたが貸してあげたの?」

インジョンは何も言葉が出ず、保温ポットを受け取って「何でもないの」と濁します。

イギョン(ジ):「(インジョンに)貸してくれたんですよね?」
インジョン:「・・・。」
ソウ:「何よ~。保温ポットに何か秘密でもあるみたい」
イギョン(ジ):「秘密だなんて~♪ この保温ポット、どうしたかって言うとねっ」

思わず立ち上がったインジョンは、イギョン(ジ)を引っ張って外へ連れ出します。

ソウ:「インジョン、あの子どうしちゃったの?恋愛も秘密なのに他にもまだあるの?」
ガン:「インジョンが恋愛してるって?」
ソウ:「うん。好きな人がいるってことは白状したんだけど、誰なのか言ってくれないの」
ミノ:「・・・。」

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庭に出て向き合ったインジョンとイギョン(ジ)。
イギョン(ジ)はわざと(笑)全く悪気のない無邪気な様子で話し始めます。

イギョン(ジ):「どうして?カン・ミノさんの家で会ったこと、どうして言っちゃいけないんですか?」
インジョン:「そこまで知る必要はありません」
イギョン(ジ):「(笑)理由は言ってくれないのに黙っててくれって言うんですか?」
インジョン:「事情があるんです。お願いですから」
イギョン(ジ):「分からないわ…。シン・インジョンさんは秘書で、奥様の使いで来たのに、どうして言っちゃいけないの?それに、カン・ミノさんはシン・インジョンさんのお友だちの婚約者で、皆分かってる間柄なのに」
インジョン:「・・・。」
イギョン(ジ):「分かった!」
インジョン:「!」
イギョン(ジ):「お使いで来たんじゃないのね。そうでしょ♪」
インジョン:「お使いで行ったのは本当なんだけど…」
イギョン(ジ):「友だちの婚約者じゃないんだわ~」
インジョン:「・・・。」
イギョン(ジ):「いいですよ。これで理解できましたから。なぜ… 黙っててほしいって言うのか」
インジョン:「ソン・イギョンさん!当てずっぽうで言わないで!」
イギョン(ジ):「あのとき言ったでしょう?”あんた、何様のつもりで私の男の家にいるの?” 」
インジョン:「私がいつ?いつそんなこと言ったんですか?」
イギョン(ジ):「言葉は口から出てくるばかりじゃないわ。表情だって言葉を発するんです^^」
インジョン:「(怒)あのですね!」
イギョン(ジ):「(ニコニコ)いいですよ。シン・インジョンさんの恋人がカン・ミノさんだって言いませんから」
インジョン:「そんなんじゃないですから!」
イギョン(ジ):「えぇ。そうじゃないことにしますから^^」
インジョン:「!」
イギョン(ジ):「絶対絶対絶対そうじゃないってことにね」
インジョン:「ソン・イギョンさん!」

焦りと怒りで動転するインジョンの表情を、余裕の微笑みで見つめ返すイギョン(ジ)。

そこへ、ガンが「何やってるんだ?」と様子を身に出てきます。
料理が揃い、皆インジョンを待っているのでした。

もう一度心配そうにイギョン(ジ)に視線を向けるインジョン。

すると、イギョン(ジ)は微笑んで口をファスナーで閉じる仕草をして笑ってみせます。
かつて、ジヒョンがそうしたように…。


今度はインジョンも、彼女の仕草にジヒョンを思い浮かべるのでした。

イギョン(ジ):「(ガンに)女同士で情報交換を^^ 何でもないんです」

インジョンが店に入ると、ガンは手に持っていたイギョン(ジ)の荷物を差し出し、もう帰宅するように告げます。
そこへ鳴り始めるイギョン(ジ)の携帯。

涙ゲットのため、ジヒョンの友だちと会う約束を取りつけることが出来たのでした。

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家に帰って来たインジョンとソウ。

ソウ:「ホントに言わないつもり?ソン・イギョンさんと何話してたのよ?」
インジョン:「大したことじゃないわ」
ソウ:「あんたが付き合ってるの、イギョンさんの知ってる人なんでしょ!」
インジョン:「・・・。」
ソウ:「ソン・イギョンさんのお兄さん?」
インジョン:「え?!」
ソウ:「私の保温ポットがあんたからソン・イギョンに渡ったのよ。あんたが貸したわけじゃないなら、そうに決まってるわ」
インジョン:「違うわ」
ソウ:「じゃあどうして言えないのよ?こんな保温ポットのことくらいで」

そのとき、インジョンにメールが入ります。

自分の部屋へ向かうインジョン。

ソウ:「あの子!不倫してるんじゃないの?!」

メールはミノからでした。
「家の前の公園まで来てくれ」と。

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ミノが待つ公園にインジョンが表れます。

インジョン:「このへんはうちの近所よ。車から出て待ってるなんて、誰かに見られちゃ困るわ」
ミノ:「… そうだな。まだバレちゃいけない関係なのに。夜の空気が気持ちよくて車に閉じこもっていたくなかったんだ」
インジョン:「ソン・イギョンに私たちの関係がバレたのかバレてないのか… 気が気じゃなくて外に出てたんじゃないの?」
ミノ:「あんな女が知ってることなど重要なもんか。でも、ガンやソウさんは違うだろ?」
インジョン:「いっそのことバレれば良かったわ」
ミノ:「・・・。」
インジョン:「もうホントに… 安心してオッパに会いたいのよ。普通の恋人みたいに過ごしたい」
ミノ:「これが終わるまで普通には過ごせないって覚悟したろ?」
インジョン:「終わったも同然じゃない!」
ミノ:「・・・。」
インジョン:「ジヒョンのお父様が私たちの関係を知ったからって何が出来るの?オッパからヘミドを取り戻せる?シンカ産業の不渡りを阻止できるの?!」
ミノ:「君がそう言うのは理解するけど、心にもないこと言うなよ」
インジョン:「心にもないことじゃなくって… (言葉が続かず)オッパには理解出来ないわ」
ミノ:「君がうちへガンを寄こしたのは分かってる」
インジョン:「そうよ。私が行かせたわ」
ミノ:「なぜ寄こしたかも分かってる」
インジョン:「そうよ。あの女がオッパの家に一瞬だっているのが嫌だったのよ。自分の恋人の家に入り込んだ女に秘書だって言い繕って怯える自分が嫌でたまらなかったわ!!!」
ミノ:「すまない」
インジョン:「(涙)」
ミノ:「家にソン・イギョンを入れたのはすまなかった。君には残忍すぎる行為だった。それでソン・イギョンに見られ、俺たちの関係が分かったとしても、俺は君に何も言ってやれない。長い年月を共に送ったのに、あんな女のせいで君を動揺させたんだから」
インジョン:「…ソン・イギョンさんは気づいてないわ。適当にごまかしたの」

二人から少し離れた木の陰。
そこに、二人の様子を窺っているソウがいました。
インジョンと一緒にいる男性はソウに背を向けていて、誰なのか確認できないようで…。

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ジヒョンは、お湯を注いで3分待っているイギョンの横で話しかけていました。

ジヒョン:「それでガンが私を引っ張って連れ出したんだけど、心が楽になったの。カン・ミノの家にいるのはすごく辛かったから。だからついて行ったのよ。秘密金庫があるのは分かったから、カギを開ける方法考えてみようと思って。(ハッと思い出し)友だちから電話もあったの!3人来るから、1滴は手に入りそう。うまく行けば2滴くらい?ううん、あんまり期待しないようにしなきゃ。(ニッコリ)オンニがいてホントに良かったわ。私の声は聞こえないけど、人の顔を見ながら話せることなんてないもの。オンニも元気でればいいのに…。そうだソン・イス!スケジューラが探してくれなかったら私が探してみるね」

カップ麺の蓋を開け、食べ始めるイギョン。

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ミノは一人で考えに耽っていました。

婚約式の後、ジヒョン父が急に結婚を急げと言い出したこと。
医師が、ミノたちの結婚式の翌日にジヒョン父の手術をすることになっていたと言ったこと。
手術を受けなければいくらも持たないという見解…。

深く溜息をつき、彼は天井を仰ぎます。

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ジヒョン父は突然遺言状を作るといい、妻を驚かせます。
彼は、ジヒョンが事故にあったこともあり、人はいつどうなるか分からないから、会社を任せる準備をしておきたいんだと説明します。

だからといって、結婚も正式にしていないミノに会社を渡すつもりかと反対するジヒョン母。
ジヒョン父はミノが娘の婚約者であるからというだけでなく、仕事でも全面的に信頼していることを強調します。

最近の夫の様子もあり、「どこか具合が悪いんじゃないか」と心配し始めるジヒョン母ですが、運動不足で消化が悪いんだとごまかすジヒョン父。

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朝。ジヒョンの病室。

ジヒョン父が洗面を済ませて出てくると、ミノが現れます。

ジヒョン父:「!… 朝っぱらからどうした?」
ミノ:「お父様、手術をお受けになってください」
ジヒョン父:「!」
ミノ:「僕からチョ博士に尋ねたんです」
ジヒョン父:「目ざとい奴め」
ミノ:「・・・。」
ジヒョン父:「あいつに聞いたなら説得しようなどと思わずに、家内には黙ってろ」
ミノ:「ジヒョンのためになるとは思えません」
ジヒョン父:「自分のためにそうしてるんだ。ジヒョンが目覚めるのも見られずに、手術で死ぬんじゃないかと怖じけてな」
ミノ:「このままではジヒョンより先に万が一の事も起こりうるそうじゃないですか!」
ジヒョン父:「(ジヒョンを見て)あいつを置いて手術台に上がることは出来ん」
ミノ:「生きるつもりで手術をお受けにならなければ」
ジヒョン父:「手術失敗の確率は70%だ」
ミノ:「30%は助かる確率だってあるじゃないですか!」
ジヒョン父:「死ぬ確率が70%だと言ってるんだ!」
ミノ:「お父様、強くなられるべきです。その状態では持ち堪えられません。手術を受けてこそ持ち堪えられるんですよ」

ふっと微笑むジヒョン父。

ジヒョン父:「君がいてくれて良かった」
ミノ:「・・・。」

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3人の友だちとの約束に出掛けたイギョン(ジ)は、公園を横切ろうとしてガンの姿を見かけます。

イギョン(ジ):「あ、ハン・ガン!」

気安く名前を呼んで手を振ったところでハッと気づくイギョン(ジ)。

イギョン(ジ):「社長^^;」
ガン:「もう一度呼んでみて」
イギョン(ジ):「何を?」
ガン:「俺の名前、”ハン・ガン” もう一度呼んでみて」

開き直り、さっきと同じように「ハン・ガン!」と言って見せるイギョン(ジ)。
ハッとしたガンの中に、ジヒョンが自分を呼ぶ声が重なります。

ガン:「高校はどこなんです?」
イギョン(ジ):「高校?突然どうしてそんなことを?春川ですけど」
ガン:「(ガッカリ)」
イギョン(ジ):「突然、身辺調査か何かですか?」

気を取り直し、歩き出すガン。
イギョン(ジ)がトコトコと後をついていきます。

ガン:「ところで紅蛤が好きなんですか?」
イギョン(ジ):「いいえ?」
ガン:「じゃあなぜ紅蛤のわかめスープを?」
イギョン(ジ):「?!(心の中で)どうしちゃったの?」
ガン:「紅蛤のわかめスープ作って持って来たろ?俺の誕生日に。どうして分かったんです?」

イギョン(ジ)(心の声):「どうしてそんなに探ろうとするの?疑ってるみたいに」

イギョン(ジ):「カン・ミノさんの家にあったから入れたんです」
ガン:「・・・。」
イギョン(ジ):「変ね。どうしてそんなこと聞くんですか?」
ガン:「・・・。友だちとソン・イギョンさん… すごく似てるんです」
イギョン(ジ):「その友だちとは仲良かったんですか?」
ガン:「・・・。」
イギョン(ジ):「その友だちの婚約者を守るのに命がけだったでしょ?」
ガン:「… 仲良くありませんでしたよ」

イギョン(ジ)(心の声):「(憮然)そうよね。仲良くなかったわ」

イギョン(ジ):「仲良くないのに、どうしてそんなに大事にするんです?」
ガン:「その友だちにすごく世話になったから」

イギョン(ジ)(心の声):「私にすごく世話になった?何のこと?」

ゆっくり歩いて行くガンの背中を不思議そうに見つめるイギョン(ジ)。

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シンカ産業ではヘミドリゾート開発の関係者が集まり、会議が行われていました。
プレゼンテーションに立つミノ。

#ところで、ヘミドは”海美島”なのかなぁ。ググッても分からないのだょ。

ミノ:「我が国で個人所有の島を単独で開発しているのはここと巨済島近くの外島、二つだけです。我々ヘミド島内部の移動を徹底的に遮断し、ファミリーや団体中心のレジャーと休暇のためのプライベート空間を分離する唯一の場となります」

滞りなく進行していることをシン社長がミノに確認します。
また「ハノイの入札準備は?」「ヒョクサン側の状況は?」と。

他メンバー:「ヒョクサン側は今回の受注に大きな期待はしていないものと思われます」

聞こえてくる話だけで安心するなと戒めるシン社長。

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社長室前の秘書室。
一人の男性が入って来ます。

彼はシン社長の弁護士。
シン社長が会議中だと聞き、「これを検討して間違いがなければ5時に証人たちを呼ぶように」と、インジョンに封筒を預けていきます。

#ぎゃーインジョンに渡しちゃダメだって!

あろうことか封もしていない封筒をインジョンに渡す弁護士。
気になったインジョンは中をのぞきます。

そこに入っていた冊子には「遺言状」と書かれていました。

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インジョンはすぐさまミノに報告します。

インジョン:「社長の株全てをオッパに遺すという内容よ」
ミノ:「会社の経営権を俺に譲ると…」
インジョン:「ジヒョンのお父様、突然どうなさったのか分かる?」
ミノ:「さぁ。そのうち分かるだろう」

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友人3人と待ち合わたカフェにやって来たイギョン(ジ)。
彼女たちは先に来て神妙な表情で自分を待っていました。

さっそく彼女たちにシン・ジヒョンについて語ってもらい、映像を撮影し始めるイギョン(ジ)。

「どうしよう… ジヒョン、死んじゃうんですか?」
だんだん悲しみが募り、ついに涙を流し始める彼女たちに、イギョン(ジ)の期待が高まります。

しかし…

目の前で3人がいくら大声を上げて泣いても、イギョン(ジ)の胸元のペンダントは反応しません。
愕然とするイギョン(ジ)。

スケジューラの言葉を思い出します。

スケジューラ(声):「涙を流したからって皆が心から泣いてると思うか?」

事故に遭った日、ある葬儀の席に連れて行かれた彼女が見た物は、同情の涙、自分の処遇を案じて流す涙、礼儀上無理に流している涙…。
純粋な涙を流しているのは、故人の妹だけだったのです。

イギョン(ジ)(心の声):「あんたたち、今どんな気持ちで泣いてるの?その涙はどういう意味?」

泣きながら話し始める彼女たち。

A:「あんなふうに一瞬で終わってしまうことだってあるのに、私なんか学士論文のために円形脱毛症になったのよぉ~」
B:「完璧すぎると思ってたわ。カッコつけて(魔が差した?)って言ってたけど、そうなっちゃったのかも。ミノさんに出会って”運命の人”だとか何とか言って自慢してたのに。もうお金も男も意味がなくなっちゃったわ」
C:「今まですごく辛かったの。二重まぶた、もう一回手術したのに失敗しちゃって~!二重まぶたくらいでこんなに辛いのに、ジヒョンは可哀想すぎるわ」
イギョン(ジ):「・・・・・・。」

呆然とし、彼女たちに「ジヒョンはどんな子だったのか?」と聞くイギョン(ジ)。
うんざりするほどいい子ですごく鈍感だと彼女たちはポツリポツリと話します。
言葉を失ってしまったイギョン(ジ)に、「それでもいい子には違いないわ」とフォローする彼女たち。

重い足取りでカフェを出てきたイギョン(ジ)。

スケジューラ(声):「49日の間にあんたを心から愛する3人を見つけるんだ。そうすれば戻れる。あんたを心から愛する人が、あんたを思って流す涙がその証拠品。純度100%の涙3滴」

誰も泣いてくれないのに、また自分のために自ら涙を流すイギョン(ジ)。

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ジヒョンの母は夫が遺言状を書こうとしていることをソウに話します。
会社で何か問題でも起きているのか、インジョンから聞き出してくれないかと…。

ソウ:「インジョンを呼んで直接お聞きになればいいのに」
ジヒョン母:「夫に口止めでもされてるのか、呼んでもちっとも来ないのよ」

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HEAVENへやって来たイギョン(ジ)。
店に入らず、庭に座ってガックリとうなだれます。

残った友だちは留学中で、もう自分のために泣いてくれそうな人はいなくなってしまいました。

そこへ出て来て「ここで何を?」と声を掛けたガン。
顔を上げたイギョン(ジ)が目を赤く腫らしているのに気づきます。
「何でもない」と言うイギョン(ジ)ですが、彼女の血の気のない顔にガンは心配を隠せません。

そのとき、ソウが慌てた様子でやって来ます。

ソウ:「ガン!ビッグニュースよ!ジヒョンのお父さんがミノさんに会社を譲るんだって!」
ガン:「え?」

そばにいたイギョン(ジ)に衝撃が走ります。

ソウ:「今日遺言状を書くそうよ。ジヒョンのお父さん、ミノさんのこと息子同然に思ってるみたい」
ガン:「ジヒョンのお父さんが何で突然遺言状を?」
ソウ:「それは私もよく分からないんだけど」

「お父さん…」イギョン(ジ)の口から思わず言葉が漏れます。

ソウ:「チョ博士が証人として会社に行くんですって」

「ダメ… ダメよ!!!」イギョン(ジ)は慌てて走り出します。
驚いて彼女の後ろ姿を見送るガン。

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スケジューラを呼び出したイギョン(ジ)。

イギョン(ジ):「お父さんがカン・ミノに会社を譲るって遺言状を書こうとしてるの!他でもないカン・ミノに!」
スケジューラ:「?シンさん家の親子には、騙されようが無条件で人を信じよう… そんなDNAでもあるのか?」
イギョン(ジ):「ごめんね。悪かったわ。私が全部いけないの!」
スケジューラ:「・・・。」

スケジューラの表情から、いたずらっ気が一瞬で消え去ります。

イギョン(ジ):「もう二度としないから今回だけ助けて!お父さんに遺言状を書くなって言ってほしいの!無理なら、カン・ミノが悪い奴だって言ってよ。信じちゃダメだって!」
スケジューラ:「そんなことは絶対に手伝ってやれない」
イギョン(ジ):「・・・。」
スケジューラ:「100%人間の事に関与することで、100%ペナルティを受ける対象だ」
イギョン(ジ):「… それじゃ私どうしたら?ソン・イギョンの状態でお父さんに会うしかないの?」

震える声で訴える彼女をじっと見つめるスケジューラ。
彼女の目から涙がこぼれ落ちた瞬間、覚悟を決めて「待ってろ」と告げた彼は、
携帯電話で方法を探し始めます。

スケジューラ:「これしかないな。あんたが一度だけ物に触れるようにする代わりに、49日から一日差し引く」
イギョン(ジ):「物に触れるの?(強く頷き)やるわ」
スケジューラ:「ちゃんと考えて決めろ!」
イギョン(ジ):「!」
スケジューラ:「これはな、一滴も涙を得られない者が、たったの一度だけ自分の存在を周りに感じさせられるチャンスなんだ。めちゃくちゃ大事なんだからな。元々、49日の前半戦じゃ教えることさえないんだ」
イギョン(ジ):「2日差し引いて声を聞かせられるとか、そういうのはないの?」
スケジューラ:「ねぇな。たった1日があんたの生死を分けることだってあるんだぞ」
イギョン(ジ):「無条件で一度触ることが出来るのよね!」

そのとき…

店の買出しで近くを通りかかった支配人妻と女店員。
彼女たちは、誰もいないところでイギョン(ジ)が身振り手振りを加えながら一人で喋っているのを目撃します。

スケジューラ:「一度きりだからよく考えて使え。それに俺は何も手伝ってやれない。出たり入ったり、それも自分で何とかしろよ」
イギョン(ジ):「うん、分かった。とりあえず家に帰って、このオンニの体を返してこなきゃ。時間がないわ!後は行きながら考えるね」

首を傾げる二人の前で、イギョン(ジ)はひどく急いだ様子でタクシーに乗り込みます。

タクシーの中でハッと気づき、イギョン(ジ)はクイックサービス(バイク便のようなものかな)の電話番号を調べます。

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HEAVEN

また急に出て行ったイギョン(ジ)に、ガンは頭を悩ませていました。
電話番号も知らない自分にも腹が立ち…。

そこへ帰って来た女性二人。
女店員が「ソン・イギョンすっかり頭がおかしくなっちゃいましたよ!」と、さっき目撃したことをガンに話します。
事情も知らずに決めつけちゃいけない、あまりに辛いと人間はそうなることもある、と支配人妻はフォローするのですが…。

タクシーに乗るとき、イギョン(ジ)が告げた行き先から、家に帰ったらしいと察するガン。
何があったのか、ガンはさらに気が気でなりません。

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文房具店で封筒を手に入れたイギョン(ジ)は、入り口である古新聞に目が留まり、それを一部貰います。

次に彼女が向かったのは、ソン・イギョンが夜働くカフェ。
無理やりソン・イギョンの真似をして話を切り出します。

イギョン(ジ):「(咳払い)マ、マネージャー。これ、昨日あるお客様に頼まれたんですが忘れていたんです」

無表情で封筒(自分が用意した物)を突き出す彼女。

イギョン(ジ):「クイックサービスが来たら渡してください」

「分かった」と受け取ったものの、なんとなくいつもと感じが違うソン・イギョンに首をかしげる店主。
イギョン(ジ)は神妙な顔で静かに頭を下げ、暗~~く店を出ていくのでした。

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ようやく家に戻ってきたイギョン(ジ)は急いで布団に横になります。
そして、眠った体から飛び出すジヒョン。
すぐに立ち上がり、あらかじめ開けておいた玄関のドアから出掛けるのでした。

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社長室では、いよいよシン社長が証人立会いのもと、遺言状を作成していました。

会社の前で待っていたジヒョンは、自分が預けた封筒を届けに来たバイク便スタッフと一緒に中へ入ります。
社長室宛てにしておけば、そのスタッフと一緒に目的の場所まで行けるというわけですね。

封筒が社長室秘書の元まで届きます。
封筒の表には「ヒョクサン産業 至急御覧くださいますよう」と書かれています。

インジョン:「ヒョクサン産業がなぜ社長宛てに…?」

中ではそろそろ証人による確認を終え、押印するのみとなっていました。
そこへ、封筒を持ったインジョンが入って来て、ジヒョン父にそれを手渡します。
一緒に中へ入るジヒョン。

封筒の中身を気にしながらも、インジョンは社長室を出て行きます。

ジヒョンの父が封筒を開けてみると、そこには古新聞が入っているのみ。
「いたずらか!」と新聞を放り出そうとする彼ですが、ふとある記事に目が留まります。

それは…

『植物人間のアメリカ女性 20年ぶりに目覚める』という見出し。
彼はじっとその記事を見つめます。

チョン博士(主治医):「どうした?」
ジヒョン父:「アメリカで植物人間だった娘が… 20年ぶりに目覚めたと」
チョン博士:「… それを誰が送ってきたんだ?」

ジヒョンの父は後ろに飾ってある娘の写真を振り返ります。

ジヒョン父:「20年か…」

ひとしきりそれを眺め、気を取り直して遺言状を仕上げようとするジヒョン父。
ジヒョンに緊張が走ります。
父の手が印鑑に伸び… 彼女はたまらずその印鑑を払いのけるのでした。

目の前で突然飛んで行った印鑑に一同は驚きます。
印鑑を拾い、不思議そうにじっと見つめる父。

ジヒョン:「私がやったのよ、お父さん!カン・ミノに会社を譲っちゃ絶対にダメ!」
父:「・・・。」
ジヒョン:「お父さん、私よ、ジヒョンよ!私がやったの」

覚悟を決めて再び押印しようとする父。
「ダメよ!!!やめて!!!」と泣き叫ぶ娘の声は届かず、ジヒョンはもう物に触ることが出来ません。
危機一髪!

そのとき…

飾ってあったジヒョンの写真が音を立てて床に落ちたのです。
驚いて振り返る一同。

ジヒョンも同様に振り返ると、そこには「やっちまった」顔のスケジューラがいました。
じっと見ていられず、思わず手を出してしまったんですね…。

ジヒョンの父が娘の写真を拾い上げ、優しく撫でます。

ジヒョン父:「なぜ落ちたんだ?もう死人扱いされたようで寂しくなったか?」

ジヒョンの父は「すまないが今日はやめよう」と証人たちに告げます。
うなずく証人たち。

ジヒョンはホッとして大きくため息をつきます。

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遺言状の作成中止はインジョンからミノへすぐ伝わります。
中で奇妙なことがあったからと…。

+-+-+-+

ジヒョン:「ホントにありがとう。感謝してもし切れないよ。この恩は死んでも忘れないから」

ジヒョンと一緒に外へ出てきたスケジューラはキョロキョロ辺りを見回していました。

スケジューラ:「バレなかったのかな?」

そこへ…

バイクでド派手に登場した老女が一人。

スケジューラ:「先輩!」

老女はスケジューラの頭をいきなり乱暴に叩きます。

先輩スケジューラ:「一度はやらかすと思ってたよ」

スケジューラの頭を抱え、何度もげんこつを食らわせる彼女。
止めようとするジヒョンに「お前は家に帰ってな!」と言い放ちます。

泣きそうな顔で「早く帰れー!」と叫ぶスケジューラ。
二人はジヒョンの目の前で消えてしまいます。

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ワープして、以前にもジヒョンと来たことがある不思議な庭園にやって来たスケジューラと先輩。

先輩:「人間の事に直接関与しないのはスケジューラにとって1番の規則だ。それを破ったね」
スケジューラ:「いや、それはですね!とても助けずにはいられなかったんですよ~。スケジューラやってて、あんな人間見たことないんですから」
先輩:「お前、あの子に惚れたのかい?」
スケジューラ:「ち、違いますって!あいつがどんだけバカ正直でじれったいか。先輩!49,000ウォン、こんな早く返した人間、見たことあります?いや、そもそも返した人間なんているんですか?」
先輩:「これだから若くして死んだ奴らの志願を受け入れちゃダメなんだ。人間の感情がすぐ戻っちまう」
スケジューラ:「俺を受け入れてくれたのは先輩じゃないですかぁ~」

また頭を叩かれ、「あ!」と声を上げるスケジューラ。

先輩:「このまま死ねないってしつこいから特別に便宜を図ったんだ!取り憑かれちゃ困るからね」
スケジューラ:「だからぁ~、ついでにもう一回だけ!許して下さいよ~」


先輩:「任期1週間延長だ」
スケジューラ:「い、1週間!!!」

彼は跪き、先輩にすがりつきます。

スケジューラ:「ダメです、先輩!やっと残り30日になったのに… 終わる日をひたすら待ってるのに!」
先輩:「・・・。」
スケジューラ:「1週間?!(地面に座り込み)いっそのこと死ねって言ってくださいよ!めちゃくちゃ誠実に働いて来たのに!!!」
先輩:「見逃してやれることもあれば、見逃せないこともある」
スケジューラ:「(立ち上がり)1週間延長なんかできないって言ったらどーすんですか?!」
先輩:「ふふっ 5年苦労したことが元の木阿弥だ」
スケジューラ:「あ゛ー、ホント情けってもんがねーな!」
先輩:「あたしゃ人間か?情けなんかないね」

スケジューラを残し、消えてしまう先輩。

+-+-+-+

HEAVEN。

夜になり、ガンが出掛けようとしたところにミノが現れます。

ミノ:「さっき忙しくて電話も取れなかったし、お前と一杯やろうと思って)」
ガン:「食べていけよ」

出て行こうとするガンを引き止めるミノ。

ミノ:「お前に会いに来たのに」
ガン:「出掛けるところだったんだ」

自分を置いて出掛けてしまうガンに、ミノはため息をついて席につきます。
男店員がメニューを持って来ると…

ミノ:「ソン・イギョンさんは帰ったのか?」
男店員:「あ~、まぁそういうことになりますね」
ミノ:「・・・。」

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ガンはイギョン(ジ)の住所を書き留めたメモを手に、彼女の家を探していました。

イギョンのアパートでは、ジヒョンが戻って来る前にイギョンが目覚めます。
いつものように起き上がり、ふと玄関の扉が開いていることに気づき、驚くイギョン。

やっぱり何かおかしい!
彼女はキョンビンの名刺を掴み、アパートを飛び出します。

近所の売店では、ガンが店主に道を尋ねていました。
その後ろを通ってイギョンが店に入って行きますが、彼は気づきません。

イギョンは店の電話でキョンビンに電話を掛けます。

イギョン:「先生… 私、ソン・イギョンです」

+-+-+-+

ガンはイギョンのアパートへたどり着いていました。

中には、イギョンが出て行く直前に戻ってきたジヒョンがいます。
ノックの音に、驚いて陰に隠れ、玄関の曇りガラスに映る人影を伺うジヒョン。

ジヒョン:「誰かな?」

しばらくノックをしてみたガンは、中から応答がないので、そっと扉を引いてみます。
鍵がかかっていて、開くことはできません。

ガン:「家にいないなら、どこ行ったんだ?」

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イギョンはバイト先のカフェでキョンビンと会っていました。
カップを持つ手は小刻みに震え…

キョンビン:「気楽に話せばいいんですよ、イギョンさん」
イギョン:「ご存知だと思いますけど… 私、話せる人が誰もいなくて… すみません」
キョンビン:「連絡をくれて僕はすごく嬉しいですよ」
イギョン:「・・・。」
キョンビン:「何かありましたか?電話の声が怯えていたようだけど」
イギョン:「私… おかしくなったみたいなんです」
キョンビン:「なぜそう思うようになったんです?」
イギョン:「最初は… 髪質が変わったんです。使いもしないシャンプーの香りがして。その次は足首が痛くなったんです。訪ねて来た大家さんに前の日も来たって言われて、食べてもいない物を吐いたんです。目が覚めたら部屋の真ん中に座っていて…」
キョンビン:「・・・。」
イギョン:「今日は目が覚めたら玄関の扉が開いていました」
キョンビン:「今、イギョンさんが話してることは…」
イギョン:「私が… 記憶にないことばかりなんです」
キョンビン:「いつからだったか思い出せますか?」
イギョン:「ある日突然… そうなったんです」
キョンビン:「体はどうです?疲れを感じますか?」
イギョン:「前は疲れてましたけど今は… よく分かりません」
キョンビン:「夢遊病のようだけど… 。夢遊病の場合、寝ている間に動いたりしたことをイギョンさんが全く覚えていないこともあるんです」
イギョン:「夢遊病?」
キョンビン:「あまり心配せずに、明日病院へ来て下さい。まずは検査を受けたほうがいい」

呆然としたまま、力なくうなずくイギョン。

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イギョンのアパート。
ぽつんと一人、ジヒョンが考え事をしていました。

ジヒョン:「何も言わずに出てきちゃった。ガンが心配してるだろうな」

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部屋へ帰って来たガン。

ベッドに腰掛けた彼は、手に何かを握りしめていました。
ブレスレット?

大切にそれを握りしめて考え込む彼の頭の中には、今誰の姿があるのでしょう。

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翌朝。

ガンは花束を手にHEAVENを出てきます。
それは、ジヒョンの好きな薄ピンクのバラ。

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ジヒョンの病室。

ガンがやってくると、そこにはジヒョンの父がいました。
ガンに気づき、顔をしかめるジヒョンの父。
何様のつもりで来たんだとキツイ言葉を飛ばします。

それは、ミノに頼まれていたA区域の設計を、ガンが途中で「やりたくない」と断ったため。
無責任な対応が逆鱗に触れたのです。

「もう二度とここへ来るな」と言われ、ガンは返す言葉がありません。

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そのころ、イギョン(ジ)がHEAVENへやって来ます。

すると、また店の前には「定休日」のプレートが。
中を覗き、「支配人さん、今日は掃除してないのかな?」と様子を窺ったイギョン(ジ)は、そっと中へ入ります。

中には誰の気配もありません。

イギョン(ジ)は出て行こうとして、ふと窓辺に置いてあるピアノに目が留まります。

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ガンがHEAVENへ帰って来ます。

階段を上がりながら、彼の耳に入って来たのは静かなピアノの音色と歌声。
驚いて店のほうを見上げた彼は、再び注意深く階段を上がっていきます。

それは…

高校時代、彼がこっそり昼寝していた学校の一室で、ジヒョンがピアノを弾きながら歌っていた、その曲でした。

店に入ったガン。
ゆっくりとピアノの方へ近づきます。
そこには、ピアノを弾きながら口ずさんでいるイギョン(ジ)の姿がありました。

目の前にいるイギョン(ジ)の姿が、彼の中でジヒョンと重なります。

引き寄せられるようにピアノの横までやって来た彼は…

ガン:「… お前誰なんだ?」
イギョン(ジ):「?」

手を止め、彼を見上げるイギョン(ジ)。

ガン:「お前… ジヒョンなのか?」
イギョン(ジ):「!!!!!」

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ここでエンディングです。

会いたい人をピアノで感じるっていうのは美味しすぎます。
大好物です。
かつて、ミニョンさんがピアノで「初めて」を弾いたときは飛び上がって喜んだものです(遠い目

しかも、ジヒョンに会いに病院へ行って「二度と来るな」と怒鳴られて帰って来たところでコレ。
展開がいいなぁ^^

ではではノ

 - 49日(私の期限は49日)

Comment

  1. marin より:

    ありがとうございます。
    リアル視聴を始めて・・・・
    このドラマ、役者さん達が上手く・・・登場人物の感情表現が素晴らしくて・・・・
    どっぷりと感情移入してしまっています。
    見終わった後も・・・余韻に浸っています。
    上手く言えないんですけれども・・・・
    大まかな理解しかしていない私でさえもこんな状態なのですから・・・・
    「戻る」作業は・・・・ごめんなさい。
    yujina様の「見ていない人にも分かり易く」という心遣いが本当に頭が下がる思いです。
    申し訳ない気持ちと感謝を込めて・・・
           
            「ありがとうございます」

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