49日 8話あらすじ
SBSドラマ「49日」8話です。
たいてい誰かがビックリしてエンディングを迎えるこのドラマ。
前回は鉢合わせたイギョン(ジ)とインジョンがビックリ!でエンディングでございました。
悪役的な役回りのインジョンですが、これまで見ていると後ろめたさの方が勝っている状態。
イギョン(ジ)には、一応そこにいる理由がありますし、インジョンの秘密も握ってる。
お互いがどうでるのか楽しみです。
ではどうぞ♪
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☆耳の訓練も大事だけど、台詞の聞き取りにやっぱり語彙量は無視できぬ^^;
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ミノのマンションの玄関。
顔を見合わせたイギョン(ジ)とインジョンは、しばし言葉もなくお互いを見つめます。
インジョン:「そちらがなぜここに…?ここで何してるんです?」
イギョン(ジ):「カン・ミノさんに頼まれて、家事を手伝ってるんです」
インジョン:「家事?家政婦をしてるってことですか?」
イギョン(ジ):「そういうそちらは、なぜここに?」
インジョン:「あ、私は… 」
イギョン(ジ):「(ジーッ)」
インジョン:「会社の秘書室から来たんです。奥様(ジヒョン母)のお使いで、これをお渡ししようと…」
イギョン(ジ):「それ、何です?」
インジョン:「四骨… です」
イギョン(ジ):「・・・。」
インジョン:「(ドギマギ)」
イギョン(ジ):「近頃は秘書がお使いで四骨を届けるんですね。渡しておきます」
仕方なく、持って来た夕食の用意をイギョン(ジ)に手渡すインジョン。
イギョン(ジ):「お上がりになります?」
インジョン:「いいえ!… いいんです」
イギョン(ジ):「玄関の暗証番号、どうして分かったんです?」
インジョン:「!… そ、それは」
イギョン(ジ):「私が気にすることじゃないですね。お気をつけて」
インジョン:「奥様が教えてくださったんです!」
イギョン(ジ):「・・・。」
受け取った荷物を持ち、台所へ向かおうとしてイギョン(ジ)は足を止めます。
イギョン(ジ):「カン・ミノさんは11時ごろまで帰って来ないそうですよ」
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動揺して、外に出て来たインジョンは、エレベータに乗り込みます。
彼女の乗ったエレベータのドアが閉まると、ちょうど上がってきた向いのエレベーターから降りてくるミノ。
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親友の裏切りに腹を立てながらも夕食の準備をするイギョン(ジ)は、ちょうどインジョンが持って来た四骨汁を夕食に使おうと、容器から鍋に移そうとします。
そこへ入って来たミノは…
ミノ:「これ、何です?」
イギョン(ジ):「牛汁ですけど」
ミノ:「家にこんなものなかったのに、どうしたんです?」
イギョン(ジ):「シン・インジョンさんが持って来たんです」
ミノ:「誰って?」
イギョン(ジ):「シン・インジョンさんですよ。今帰ったところですけど、会いませんでした?」
ミノ:「シン秘書がここへ来たんですか?」
イギョン(ジ):「玄関の暗証番号も知ってたみたいですよ」
ミノ:「・・・。」
そこへ鳴り始めるミノの電話。
発信者はインジョンでした。
電話を持って寝室へ向かうミノ。
イギョン(ジ)は、彼が持っている書類袋が気になります。
イギョン(ジ)(心の声):「あれ、何の書類かな?何のために家まで持って帰ったの?」
+-+-+-+
寝室へ入り、電話を取ったミノ。
ミノ:「あぁ、インジョン」
インジョン:「オッパ、どうなってるの?どうして家に…」
ミノ:「ちょうど良かった。会議が終わったところなんだ」
インジョン:「終わったの?」
ミノ:「家だろ?出て来いよ。こっちもすぐ出発するから、夕食にしよう」
話しながら、ミノはクローゼットの扉を開き、一番下の小さい扉を開きます。
中には金庫が入っていました。
+-+-+-+
台所へ戻ってきたミノは、出掛ける用事が出来たから帰るようにとイギョン(ジ)に指示します。
準備中の食材もそのままにして帰れと。
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ミノの家を一旦出たイギョン(ジ)は廊下に隠れ、ミノが出掛けたのを見届けて、再び家の中へ入ります。
寝室へ入り、ミノが会社から持って帰った書類の袋を探し始めるイギョン(ジ)。
棚やかばんの中を急いで調べますが、書類袋はどこかに隠され、見つけることができません。
+-+-+-+
インジョンが待っているレストランにミノがやって来ます。
ミノ:「怒ってるみたいだな^^」
インジョン:「どうなってるの?ソン・イギョンがどうして家にいるの?お手伝いを頼んだって」
ミノ:「家に行ったのか?なぜ?」
インジョン:「・・・。」
ミノ:「迂闊に家に出入りするのは危険だって言ったろ」
インジョン:「会議のせいでちゃんと食事を取れないだろうと思って… 今、それが重要なこと?!」
ミノ:「家にどうやって入った?」
インジョン:「!」
ミノ:「ソン・イギョンが開けてくれたのか?」
インジョン:「・・・。」
ミノ:「君が開けて入ったのか?正気なのか?ガンの店で働いてた人だ。もし外で話されたらどうするんだ」
インジョン:「だから、そんな人をどうして家に入れたのよ?オッパに生意気な態度を取る人なんでしょう?一体何を考えてそんなことを?」
ミノ:「シン・インジョン、君こそ何を考えてるんだ?」
インジョン:「オッパ…。ソン・イギョンに気があるの?」
ミノ:「俺が… 気にかけるほどの女か?」
インジョン:「・・・。」
ミノ:「そこだったんだな。はっ(笑)あんな女…。俺のことどう思ってるんだ?」
インジョン:「理解出来ないからよ」
ミノ:「ただの家政婦だ」
インジョン:「・・・。」
ミノ:「ちょうど必要だったときにガンがクビにした。それで連れて来た。知らない人よりも面識のある人のほうが気楽だっただけで…」
インジョン:「どうして私に言わなかったの?」
ミノ:「これまで家政婦を家に入れるのに、君に言ったことがあったか?」
インジョン:「あの人は違うじゃない」
ミノ:「何が違うんだ?」
インジョン:「ガンの店にいた人を家に入れるのはオッパらしくないわ」
ミノ:「・・・。俺がジヒョンと過ごした2年間、ジヒョンに揺らいだことがあったか?」
インジョン:「・・・。」
ミノ:「答えてみろ。あったか?」
インジョン:「… ないわ」
ミノ:「なら… ここまでにしよう。あんな女のせいで君とこんな話をするのは気分が悪い」
インジョン:「それなら、明日すぐにでも辞めてもらって」
ミノ:「何日か猶予をくれよ。ヘミドの準備で忙しいんだ」
インジョン:「!」
ミノ:「ヒョクサンの測量の準備もあるし。大したことはないからあまり敏感に考えるなよ」
インジョン:「・・・。」
#はぁ~。質問ばかりで成り立ってる会話(笑)
+-+-+-+
早い時間にアパートへ帰って来たイギョン(ジ)は、トレーニングウェアを来て出掛けます。
彼女がやって来たのは近くのグラウンド。
ランニングをしに来たのでした。
そこへスケジューラが現れます。
#ところで、何か怖いことがあったり、ビックリしたとき、たいてい「オンマ!」って言うみたいですけど、彼女の場合は「アボジ!」なんですよね^^;
イギョン(ジ):「どうしたの?連絡してないけど?」
スケジューラ:「任期5年無事完遂のために巡回してんだ。そういうそっちは何事なんだ?」
イギョン(ジ):「このオンニに運動させてあげようと思ってね。毎日カップ麺1個で、体力最悪だから」
スケジューラ:「この人に体力つけてやろうって?」
イギョン(ジ):「このオンニ、構ってくれる人もいないみたい。私、すごくお世話になってるのに、お礼が出来ないでしょ?ちゃんと食べさせて、健康も守ってあげなきゃね」
スケジューラ:「いやぁ~。自分が生き返るために忙しいのに、珍しい生き物だな」
イギョン(ジ):「涙なんて、忙しく走りまわって手に入るものじゃないでしょ?」
スケジューラ:「(手をパン!)そうだ!(?)シン・ジヒョンの友だちは今週みんな超多忙なんだってな」
イギョン(ジ):「みんな私がどんなに切羽詰ってるか知らないでしょ?私がシン・ジヒョンだってことも知らないし。分かってたらそんなことないよ^^」
スケジューラ:「おぉ~。それで余った時間を無駄にしてどーすんだって?カン・ミノの家に入って正体を明かそう!一挙両得、一石二鳥…(とリズムが良くなっちゃってラップになる)果たしてそうなるかな?」
いぎょん:「・・・。」
グラウンドの真ん中に座るイギョン(ジ)。
スケジューラも彼女の隣に座ります。
イギョン(ジ):「あんたさ、4日間考え事ばかりしてたことある?」
スケジューラ:「そんなことするかよ。俺は人間じゃねーし」
イギョン(ジ):「4日間閉じ込められてて、1日がどれだけ長いか分かったの。1日で出来ることがどんなに多いか…。私に残された33日がどんなに大切な時間が分かったのよ」
スケジューラ:「おぉ~」
イギョン(ジ):「私、残された時間を一生懸命使うわ」
スケジューラ:「肯定女王らしい決心だな。それはメデタイけどな、一生懸命使い過ぎて面倒起こすなよ」
イギョン(ジ):「(肩を組んで)ありがと~、心配してくれて♪」
スケジューラ:「(笑って組み返し)俺の心配してんだ。俺の任期残り34日、あんたは最後のトラブルメーカーだからな」
ふっと消えてしまうスケジューラ。
一人取り残されたイギョン(ジ)は、「バイバ~イ!またね~!電話するからね~~!」と大きな声で叫び、手を振ります。
そんな様子を眺めていたスケジューラは…
スケジューラ:「恐れ多くもスケジューラ様を友だちだと思ってんのか?(笑)」
+-+-+-+
マンションに帰って来たミノは、部屋の真ん中に立ち尽くしていました。
「ガンの店にいた人を家に入れるのはオッパらしくない。明日すぐ辞めてもらって」というインジョンの言葉が頭に浮かびます。
+-+-+-+
インジョンは帰りにガンの店に寄っていました。
辺りを見まわし…
インジョン:「ソン・イギョンさんはもう退勤したんですか?」
女店員:「永遠に退勤ですよ!クビになりましたから」
インジョン:「ガンはソン・イギョンさんのこと好きだって言ってたでしょう?それなのにどうしてクビに?」
女店員:「ジヒョンさんの婚約者に色目を使ったのが社長にバレたんですよ。ふふっ♪」
インジョン:「・・・。」
ミノに色目を使ってクビになった人が、ミノの家に…。
インジョンの心はなおさら穏やかではありません。
そして…
インジョン(心の声):「ガンがそこまでジヒョンに気を遣ってるってこと?ジヒョンのこと嫌ってると思ってたのに」
+-+-+-+
ガンはイギョン(ジ)の履歴書をじっと見つめていました。
そこへそっとやって来た支配人。
支配人:「心配なら行ってみろよ」
ガン:「!!!(慌てて履歴書を畳み)何が?どこに行くって?」
支配人は持参した今月分の帳簿をガンに手渡します。
支配人:「ソン・イギョンさん、水商売してるんじゃないかって心配してたんだろ?」
ガン:「体の具合も良くないのに水商売だっていうから…」
支配人:「だから会いに行けって言ってるんだ。(履歴書を指し)そこに住所もある」
ガン:「おせっかいだろ」
支配人:「おせっかいじゃなくて人情だ」
ガン:「・・・。」
支配人:「お前の母さんが何で俺の面倒を見てくれた?血一滴つながってない俺を。子僧育ちで世間のことを何一つ知らなかった俺だ。お前の母さんがいなかったら、俺もファジュンさんも世間でやっていけなかった」
ガン:「… 俺は母さんと似てないだろ」
支配人:「お前の母さんの息子には違いないだろ」
ガン:「・・・。」
支配人:「帰るぞ」
出て行く支配人。
ガン:「(溜息)俺が母さんに似てるもんか」
ガンはもう一度イギョン(ジ)の履歴書を見つめます。
+-+-+-+
アパートへ帰ったイギョン(ジ)は布団に横になります。
あっという間に眠りについた彼女から飛び出すジヒョン。
#いやん、スカートがめくれちゃう♪
ジヒョン:「今日もありがとう、オンニ。体がちょっとだるいだろうけど、2,3日経ったら良くなるはずよ^^」
イギョンが静かに目を開けます。
+-+-+-+
コーヒーショップのカウンターでぼんやりしているイギョン。
そこへ…
キョンビン:「アメリカンをください」
イギョン:「!」
キョンビン:「(笑)僕、ストーカーみたいでしょ。ストーカーだと思われたら困るから眺めるだけにしてたんですが、また働き出したイギョンさんの姿がすごく嬉しくて」
イギョン:「アメリカン1杯で4,000ウォンです」
キョンビンが差し出したお金を受け取ったイギョンは…
イギョン:「先生」
キョンビン:「えぇ」
イギョン:「あのとき先生は医者として最善を尽くしたんです。 先生の過ちではありませんから、もうおやめになってください」
キョンビン:「分かってますよ。僕はいつだって医者として最善を尽くしてきたから」
イギョン:「・・・。」
コーヒーを注ぎ始めるイギョン。
キョンビン:「イギョンさんが僕を訪ねてきたとき、僕は結婚3ヶ月の新婚でした。一番幸せなときに、一番不幸な人に出会ったんです。結婚して3年になったとき、居眠り運転して交通事故を起こしたんです。目の前で妻が死んで、僕は無事だった」
手を止め、イギョンは彼を見つめます。
その瞬間、勢いよく出てきた蒸気が彼女の手の甲に当たり…。
彼女は声もあげず、黙って手を押さえます。
キョンビン:「経験しなければ決して分かりようのない苦しみがあると… そのとき知りました」
イギョンがコーヒーを注ぐ手は震え、カウンターにコーヒーがこぼれていきます。
キョンビン:「忘れられないのなら、想い続けるといい」
イギョン:「・・・。」
キョンビン:「僕はそうしたんです。妻は僕を憎んでるだろうけど、僕は彼女が恋しかったから」
イギョン:「・・・。」
+-+-+-+
翌朝。
携帯電話(声):「残り32日4時間59分です」
アパートへ帰ってきたイギョンは、古い封筒から一枚の写真を取り出します。
二人の子どもが笑っているその写真。
裏には【祝入学 春川国民学校 ソン・イギョン ソン・イス】と書いてあります。
彼女の中に蘇る誰かの声。
声:「うんざりだ!!!」
若い男性のその声はソン・イスのものでしょうか…。
悲しみがこみ上げ、写真を床に伏せてしまうイギョン。
ジヒョン:「ソン・イギョン、ソン・イス?弟なの?」
+-+-+-+
今日もミノのマンションへやって来たイギョン(ジ)。
イギョン(ジ):「基本的に午前11時から午後3時。時給はHEAVENで貰っていた金額をいただきます。時給4,320ウォンです」
ミノ:「(新聞を読みながら)午前11時から午後6時。必要なときは時間延長。時給は人材センターの基準通りにしましょう」
イギョン(ジ):「時間と条件を考えてくるように言いましたよね」
ミノ:「考えて来いと言ったんだ。無条件で受け入れるとは言ってない」
イギョン(ジ):「働いてくれと言ったのはそちらですよ」
ミノ:「(顔を上げ)やると言ったのはソン・イギョンさんですよね」
イギョン(ジ):「私、ここだけに拘束されるつもりはないんです。午後にやることがあるので」
ミノ:「僕は家のことをちゃんとやってくれる人が必要なんですが」
イギョン(ジ):「この家の家事、1日4時間あれば出来ますから」
ミノ:「(微笑)昨日、バスタオルを煮沸洗いしました?」(※韓国では洗濯機にも煮沸洗いモードがあるとか^^
イギョン(ジ):「なぜ煮沸洗いを?」
ミノ:「タオルと下着を煮沸洗いするのは基本だ。キッチンの布巾は?床の雑巾がけ、窓枠の埃、ベッド下の埃、掃除したんですか?」
イギョン(ジ):「・・・。」
ミノ:「それにアイロン掛け、買出しと夕食準備。(そばにある洗濯物が入ったバスケットを指し)そこの手洗いも」
イギョン(ジ):「あれを全部手で洗えって?!」
ミノ:「掃除機や洗濯機の使い方なら僕だって分かるからね」
イギョン(ジ):「昨日もアイロン掛けはしました。冷蔵庫を調べて玉子焼きご飯を作ろうとしていたら…」
ミノ:「笑わせないでくれ、ソン・イギョンさん。ガンに解雇されて気の毒だから仕事を与えたんだ。生意気なお手伝いは必要ないんだが、どうします?」
イギョン(ジ):「それなら、どうぞクビにしてください」
ミノ:「そんな気の毒なことは出来ない。僕から来いと言ったのに」
イギョン(ジ):「・・・。」
「私から辞めるって言わせるの?」… 考える彼女ですが、ミノの計略を突き止めないわけにはいきません。
イギョン(ジ):「辞めないわ。ここの家事」
そして、ミノに要求されてポケットから身分証を出した彼女は、手の甲の火傷を服でこすってしまい、顔をしかめます。
ミノも赤くなった手の甲に気づきますが、ぷいっと背を向け、家事を始める彼女。
ミノは「手洗いしろ」と言ってしまった洗濯物を見つめます。
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ジヒョンの病室。
会社の書類を持って、インジョンがジヒョンの父を尋ねています。
仕事の用事だけ済ませると、ジヒョンの顔も見ずに帰ってしまうインジョン。
ジヒョン母:「あの子… ジヒョンの顔も見ずに帰るなんて」
ジヒョン父:「何があったのか、インジョンは最近辛そうにみえるな」
ジヒョン母:「元々複雑な子なんですよ」
ジヒョン父:「ジヒョンの顔を見ずに帰ったからって難癖つけるなよ」
ジヒョン母:「中1のときからの間柄なのよ。大きくなるほど気持ちを隠すようになって、ソウとは違ってしまったわ」
ジヒョン父:「・・・。」
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会社で業務をこなすミノは、しきりにイギョン(ジ)のことが気になって仕事の手が止まります。
真っ赤になった痛々しい手がどうしても心に引っかかり…。
考えた末、彼は立ち上がります。
一方、病院から会社へ戻ってきたインジョンがタクシーを降りると、ちょうどミノの車が出て来たところでした。彼女がいる方とは反対側に右折して行くミノの車。
彼女はすぐに彼に電話を掛けます。
ミノ(電話):「あぁ、インジョン」
インジョン:「オッパ、どこに…」
ミノ:「チョン理事とミーティング中だ。後で電話する」
手短に言い、切れてしまう電話。
彼女は去っていく車を見つめます。
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企画部へやって来たインジョンは、「カン室長は?」とスタッフに尋ねます。
すると…
スタッフ:「体調が悪いって、午後の予定を取り消してお帰りになったんです」
インジョン:「家に?」
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次にインジョンがやって来たのはHEAVENのガンのところでした。
まっすぐガンの事務室に向かった彼女は…
インジョン:「しっかりやってる?あさって設計チームと最初のミーティングでしょ」
ガン:「俺は抜けるって言ったろ!」
インジョン:「何言ってるのよ。カン室長はあんたがやるって信じてるわ。A区域の設計、本当にやらないつもりなの?」
ガン:「仕事でテキトーなこと言うわけないだろ」
インジョン:「本当にやらないつもりなら確実にすべきだったのよ。カン室長がここへ来た時だけやらないって言うから、駄々こねてるように聞こえるんだわ」
ガン:「駄々?!」
インジョン:「一度でも会社なりカン室長の家なり訪ねて行って、正式にやらないって言ったことあるの?」
ガン:「必ずしもそうする必要ないだろ。会ったときに言えばいいんだ」
インジョン:「大変だわ。カン室長、過労で早退までしたらしいのに」
ガン:「早退?」
インジョン:「本当にやらないつもりなら、これまでの設計構想のファイルを渡してあげて。参考にできるように」
ガン:「なら、先輩は家にいるのか?」
インジョン:「そうだと思う。休むために帰ったって聞いたから」
考え込むガンの反応を、インジョンはじっと見つめます。
+-+-+-+
ミノのマンション。
イギョン(ジ)は懸命に書類捜索をしますが、どこにも目ぼしいものは見つかりません。
秘密金庫が隠してあるんじゃないかと疑った彼女は、ついにクローゼットの一番下にある金庫を見つけます。
そのとき、玄関が解錠され、誰かが家に入って来る音が聞こえます。
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マンションに帰って来たミノ。
台所へ急ぎますが、調理器にかけてある鍋もそのままに、イギョン(ジ)の姿はありません。
寝室のドアを開けてみると…
そこには背を向けてクローゼットの服を整理しているイギョン(ジ)がいました。
イギョン(ジ):「ビックリした!」
ミノ:「ここにいるとは思わなかったんです」
イギョン(ジ):「リビングにいなかったら寝室にいるに決まってるでしょう?」
服の整理を続けるイギョン(ジ)。
イギョン(ジ):「何か忘れ物ですか?」
彼女のそばへやって来たミノは、手に持った袋を差し出します。
ミノ:「火傷によく効く軟膏だから、消毒して塗るといい」
イギョン(ジ):「これ… わざわざ持って来てくれたんですか?」
ミノ:「まさか」
イギョン(ジ):「薬を塗るほどじゃないんです」
受け取らずに行こうとしたイギョン(ジ)の腕を、ミノが掴んで引き止めます。
イギョン(ジ):「!」
ミノ:「・・・。」
イギョン(ジ):「大丈夫だって言ってるんです!」
ミノ:「僕は大丈夫じゃない。皮膚が剥けてしまった人に洗い物や掃除をさせられないからあげるだけだ。大げさに考えな」
イギョン(ジ)が振り払おうとする腕を、ミノは強く掴んだまま離そうとしません。
イギョン(ジ):「・・・。分かったから(腕をチラリ)これを離して(薬をチラリ)それをください」
ミノがそっと手を離すと、イギョン(ジ)が薬の袋をひったくるように受け取り、
寝室を出て行きます。
ミノ:「・・・。」
+-+-+-+
寝室のドアを開けると、鍋が吹きこぼれ、部屋中に煙が充満していました。
慌ててキッチンに向かう二人。
ミノは煙を外へ出すために、玄関のドアを開けます。
そこへ…。
開けたドアの外には、ちょうどミノを訪ねて来たガンが立っていました。
手には設計スケッチの入ったファイルを抱え、おそらく見舞いの食べ物の入った袋を持って。
ガン:「先輩?俺が来るのが分かったのか?」
ミノ:「ガン…!」
そこへ、煙を手で払いながら顔をのぞかせたのがイギョン(ジ)でした。
ガン:「!!!」
イギョン(ジ):「!!!」
気まずそうにうつむくイギョン(ジ)。
ガンに笑ってみせたミノは…
ミノ:「ここへどうしたんだ?」
ガン:「先輩、これは…」
ずかずかと家の中へ入ったガンは、イギョン(ジ)に詰め寄ります。
持っていた物を乱暴に床に投げ出すガン。
ガン:「君がなぜここに?」
イギョン(ジ):「・・・。」
ガン:「何でミノ先輩の家にいるんだ!!!」
イギョン(ジ):「ここで働いているところなんですけど。いけませんか?」
ガン:「!」
ミノ:「お前がクビにしたろ。俺のせいでクビになったから仕事を与えたんだ」
ガン:「新しい職場っていうのはミノ先輩の家だったのか」
イギョン(ジ):「・・・。」
ガン:「あんた、気でも狂ったのか!!!」
イギョン(ジ):「・・・。」
ミノ:「落ち着けよ、ガン」
ガン:「先輩、一体何の真似なんだ!」
ミノ:「・・・。」
ガン:「すぐ出るんだ」
イギョン(ジ)の手を掴み、家から連れ出そうとするガン。
しかし、イギョン(ジ)はその手を振り払います。
イギョン(ジ):「そちらがなぜ怒るんです?私をクビにしたのはそちらでしょう!」
ガン:「俺がなぜクビにしたか分からないのか?ここは友だちの婚約者の家だぞ!!!」
イギョン(ジ):「それが私と何の関係が?」
ガン:「何だと?」
イギョン(ジ):「社長の友だちの婚約者の家だからって… 私と何の関係があるんです?」
ガン:「クビにしたのを取り消せばいいんだろ!そうだろ!」
ミノ:「・・・。」
ガン:「今すぐここを辞めろ」
イギョン(ジ):「・・・。」
ミノ:「ガン!」
イギョン(ジ):「私はここにいるわ」
ガン:「!」
ミノ:「!」
ガン:「何だって?」
イギョン(ジ)(心の声):「ごめんね、ガン。私、行けない。ここでやることがあるの」
ガン:「今何て言った?」
イギョン(ジ):「ここにいるって言ったんです」
ガン:「・・・。」
黙っているイギョン(ジ)とミノの顔を交互に見つめるガン。
ガン:「結局こういうことか。違うと言っておきながら… そうだったのか」
イギョン(ジ):「・・・。」
いたたまれなくなった彼女は、何も答えず、彼に背を向けてキッチンへ向かいます。
彼が出ていくのを感じながら、イギョン(ジ)は懸命に涙をこらえていました。
+-+-+-+
HEAVENに帰って来たガンは、やり場のなくなってしまった怒りを押さえられず、部屋で物に当たり散らします。
頭をめぐるのは彼女が言った言葉。
イギョン(ジ)(声):「最後にはっきり言っておきますけど、私、そちらの友だちの婚約者にこれっぽっちも興味ないですから」
+-+-+-+
再びミノのアパート。
キッチンで食事の支度を始めるイギョン(ジ)の後ろ姿にチラリと目をやるミノ。
「私はここにいるわ」… さっきの彼女の言葉に、思わず表情がやわらぎます。
夕食の買い物に行くというイギョン(ジ)に、ミノは「外で食べましょう」と立ち上がります。
イギョン(ジ):「え?」
ミノ:「その手で水に触らせるわけにはいかないから」
イギョン(ジ):「・・・。召し上がって来て下さい。私は片付けて帰りますから」
ミノ:「6時までにして、必要なら延長すると言ったんじゃなかったかな?」
イギョン(ジ):「?」
自分を外食に誘うミノに、イギョン(ジ)は戸惑います。
+-+-+-+
ミノがイギョン(ジ)を連れて来たのは、ある小さな食堂。
ミノの姿を見た主人は「久しぶりだね!」と彼を歓迎します。
イギョン(ジ)(心の声):「私は一度も来たことない店だわ」
彼の向かいの席に座るイギョン(ジ)。
イギョン(ジ):「馴染みの店みたいですね」
ミノ:「母が好きだった店なんです。僕もね」
イギョン(ジ):「・・・。」
ミノ:「(懐かしそうに見渡し)僕たち母子が外食しに来る唯一の店だった」
イギョン(ジ):「・・・。婚約者も来たことあるはずなのに、他の女性と来ていいんですか?」
ミノ:「女性だからといって、みんな女性として見るわけじゃないだろう?」
イギョン(ジ):「そちらに女性として見てほしいなんて思ってませんから!」
ミノ:「それならなぜガンについて行かなかったんです?また雇うって言ってたのに」
イギョン(ジ):「そちらに関心があるからじゃありませんよ」
ミノ:「… 僕は貧しい女性たち、貧しい人たちの自尊心を信じちゃいない」
イギョン(ジ):「!」
ミノ:「ソン・イギョンさんは雇ってくれとガンに頼み込んだそうですね。それなのに、ぶざまじゃないか、僕にそんな態度は」
イギョン(ジ):「・・・。」
心のなかで「我慢しなきゃ」と彼女は自分に言い聞かせます。
ミノ:「僕に”そちら”なんて話すのが自尊心だと思ってるのか?礼儀に適ってないだろ」
イギョン(ジ):「… わかりました」
ふと柔らかな表情に戻るミノ。
+-+-+-+
店を出た二人。
ミノはイギョン(ジ)に合鍵を差し出します。
ミノ:「明日からはこれで入ってください。(封筒を出し)今日の分。追加料金も入れておきましたから」
受け取ったイギョン(ジ)は、車で送るというミノの言葉を断り、歩き始めます。
イギョン(ジ)(独り言):「お手伝いならそれらしく行動しろ?何で車で送ってくれるって?お手伝いと何で外食するのよ?それも母親と来てた食堂に連れて来るなんて!」
彼女はふと立ち止まります。
イギョン(ジ)(心の声):「私のこと一度も連れて来たことないところ… お母さんとの思い出の場所にどうしてソン・イギョンを?」
ミノがこれまで彼女のためにしてくれた親切。
イギョン(ジ)(独り言):「カン・ミノ、一体何なの?カン・ミノ… まさかソン・イギョンのこと好きなの?ううん、私のこと好きだっていうの?!」
+-+-+-+
アパートに帰り、カップ麺を食べるイギョンの横でしゃべり続けるジヒョン。
ジヒョン:「オンニ、こんなのってある?カン・ミノが私のこと好きだなんて。違う、オンニのことが好きなのかしら?」
ジヒョンは仕事に出掛けるイギョンと一緒にカフェにやって来ます。
スケジューラと会う約束をしていたのでした。
スケジューラ:「何でここに呼んだんだよ?」
ジヒョン:「アパートに呼ぶなって言ったでしょ」
スケジューラ:「ここだって似たようなもんだ…。早く言えよ、今日は弘大のクラブに行く日だ」
ジヒョン:「ソン・イスを探してよ」
スケジューラ:「”ソンイス”って何だ?松茸の水か?」※ソンイポソッ=松茸 ス=水
ジヒョン:「人の名前よ。ソン・イス。あのオンニの弟みたいなの」
スケジューラ:「あの人の弟?」
ジヒョン:「ソン・イスが死んでるのか生きてるのか、今どこで何してるのか。ね?」
スケジューラ:「何で俺がそんなカッタルいことやんなきゃなんねーんだよ。俺はスケジューラだ。便利屋じゃねーぞ!」
ジヒョン:「オンニのこと助けてあげたいのよ」
スケジューラ:「助けてやりたい人が助けりゃいーだろ。何で貴重な時間を使わせる?残り33日でやることが俺にどんなにたくさんあると思う?!(立ち上がり)私生活のスケジュールがギューギューなんだ!」
ジヒョン:「(立ち上がり)だから出来ないって?!」
スケジューラ:「出来ないんじゃなくって、やらないんだ」
ジヒョン:「薄情ね」
スケジューラ:「… 何だと?」
ジヒョン:「あんただって人間だったでしょ。あんただって生きてる時は誰かを好きになって愛して… そうだったはずなのに」
スケジューラ:「一度だって恋愛出来なかったかもしれないだろ。俺は死ぬのが早すぎたからな。23歳だ」
ジヒョン:「!」
スケジューラ:「シン・ジヒョン。お前、23歳で死んだとしたらどうなんだ?」
ジヒョン:「・・・。」
スケジューラ:「23歳で死んだらどんな気分だと思う?」
ジヒョン:「それくらい分かるよ。… すごく腹が立つわ」
スケジューラ:「いや、物足りないな。気が狂うほど」
ジヒョン:「私はすごく腹が立ったけど」
スケジューラ:「あんたは物足りなさも感じずに楽しく生きてるうちに不意打ちを食らったから腹が立つんだ」
ジヒョン:「生きてるときの記憶ないって言ってたよね?」
スケジューラ:「記憶は止まったけど、心は残ってる」
※彼が話している間、淡々と働くソン・イギョンがずっと一緒に映しだされています。
スケジューラ:「スケジューラを100倍楽しむって言ったけど、ただやってると思うか?あんまり早く死んで生きられなかった分の人生を送ってんだ」
ジヒョン:「あんたもホントに… 可哀想だね」
スケジューラ:「分かったら、もう俺の貴重な時間をあんな女のために使わせるな」
出て行こうとしたスケジューラは、ちょうどドアを拭き終わって振り返ったイギョンの目の前で立ち止まります。
じっと彼女の顔を見つめるスケジューラ。
彼女の顔に… 心の中で何かが動いているのでしょうか。
しばらくしてジヒョンを振り返った彼は…
スケジューラ:「今後はこの人がいる場所に呼ぶなよ」
そしてもう一度イギョンの顔を見つめます。
じっとそこへ立ち尽くしていたイギョンは、
見えないはずのスケジューラが立ち去った後、目に涙を浮かべるのでした。
+-+-+-+
インジョンはガンがミノの家へ行くよう仕向けた後、どうなったのか気になっていました。
今日はガンの誕生日。
ちょうどやって来たソウを「プレゼントも買ったでしょう?行かないの?」と誘います。
#目玉おやじが肩に乗ってるみたいだ(ボソッ
実はガンを密かに思っているソウ。
ジヒョンのこともあり、ガンの誕生日を祝っていいものかどうか迷っているのですが…
インジョン:「そんなことしてるうちに、ガンに好きな人が出来たらどうするの?」
ソウ:「彼女が出来たの?!」
インジョン:「いくら女性に関心ないって言ったって、一生そうだと思う?」
ソウ:「・・・。」
+-+-+-+
本日もミノの家へやって来たイギョン(ジ)。
さっそくクローゼットの金庫を開けようとしますが、暗証番号を突き止めることが出来ません。
+-+-+-+
ミノは会社で業務をこなしていました。
そこへジニョンから「社長が今から会社へ向かわれるそうだ」と連絡が入ります。
自分には何も連絡がなかったことに戸惑うミノ。
そして、急に社長室にやって来た社長に、秘書のインジョンも慌てます。
シン社長:「ソン理事と資金部長を呼んでくれ」
そういって部屋へ入るシン社長。
インジョンはシン社長が二人の幹部を呼んだことをすぐにミノへ知らせます。
社長秘書室へ駆けつけるミノ。
ちょうどそこへ、中からシン社長たちが話を終えて出てきます。
並んで頭を下げる二人。
ミノ:「出社されたんですか」
シン社長:「!… なぜ分かったんだ?」
ミノ:「出社されたと聞いてご挨拶に。何かあったんでしょうか」
シン社長:「(インジョンに)いつから社長の出退勤を企画室長に報告してるんだ?」
インジョン:「(狼狽)… 申し訳ありません」
シン社長は不審に思い、二人を無言で見比べます。
ミノ:「ジヒョンのところへ戻られるなら僕もご一緒します」
シン社長:「そうするといい」
+-+-+-+
シン社長を後部座席に乗せ、病院へ向かう道中。
疲れて眠っているように見えるシン社長を、ミノはミラー越しに見つめます。
ミノ(心の声):「なぜ突然出社を?俺に何も言わずに。ソン理事と資金部長を呼んだのはなぜなんだ?」
病室へ到着したシン社長は、到着するなり吐き気をもよおし、妻とミノの目の前で洗面室へ駆け込みます。
以前にも同じ場面があったことや、医師の説得に「俺の人生だ!」と反発していた場面を思い出すミノ。
ミノは、考えた末に主治医の元へ向かいます。
シン社長は脳腫瘍であると告げる医師。
腫瘍が大きく場所も危険で、いつ何があるか分からないと話します。
ミノ:「では手術もできないのですか?」
医師:「成功の確率は低いが他に方法はない。でも、シン社長が言うことを聞かないんだ」
ミノ:「なぜなんです?」
医師:「元々は君の結婚式の翌日に手術をすることになっていた。ジヒョンがあんなことになってから、娘が目覚めるまでは絶対に手術を受けないと言い張ってね。ジヒョンは医学的には目覚める確率もないんだが…」
ミノ:「手術を受けなければどうなるんでしょうか」
医師:「いくらも持たないだろう」
ミノ:「!」
+-+-+-+
イギョン(ジ)はまだ暗証番号と格闘していました。
何桁かも分からない状態では、手作業で突き止めるわけがありません。
他の方法を考え始めるイギョン(ジ)。
カレンダーを見ると、今日の日付のところに何か書いてあるのに気づきます。
2日 【ハン・ガン誕生日】
イギョン(ジ):「!」
+-+-+-+
HEAVEN
支配人妻:「わかめスープ?」
支配人:「アメリカから帰って初めての誕生日なんだから、わかめスープを作ってやらなきゃな」
支配人妻:「はぁ…。それはもちろんだけど、私、他の物は全部得意だけど、わかめスープだけは苦手でしょう?」
支配人:「あぁ、そうだった。(妻の手を握り)それならわかめスープは僕が作るから、君は他のメニューをいくつか作ってくれればいいよ^^」
支配人妻:「わかりましたよ♥」
支配人妻が買出しに出掛けようとすると、イギョン(ジ)がやって来ます。
「どうしたの?」と聞かれ、微笑むイギョン(ジ)。
+-+-+-+
ガンは本日もダラダラとベッドで眠っていました。
そこへやって来て、お尻をペチン!と叩く支配人。(←いい音だ
「飯を食え」とガンを庭へ連れ出します。
庭のテーブルに用意されたご馳走を見たガンは…
ガン:「誰かの誕生日か?」
支配人:「お前の誕生日だろ」
ガン:「俺の?」
支配人:「若いヤツが自分の誕生日も忘れてどうする?生まれたことに感謝しなきゃな」
食べ始めようとして、ふとわかめスープに目をとめるガン。
ガン:「こんなことまで聞いてあったのか?」
支配人:「何を?」
ガン:「紅蛤(※貝の一種)。わかめスープに紅蛤を入れろって、母さんが言ってたのか?」
支配人:「いいや?」
ガン:「じゃ、何で分かったんだよ?」
支配人:「これ… ソン・イギョンさんが持って来たんだ」
ガン:「 ソン・イギョン?!何で俺の誕生日だって?」
支配人:「作りすぎたから持って来たらしい」
ガン:「・・・。」
ガンは目の前のわかめスープを見つめ、考えに耽ります。
~~それは高校時代~~
誕生日にガンの母親が学校まで紅蛤入りのわかめスープを届けに来ます。
「いらない」「食べたくない」と渡された袋を地面に放り投げ、教室へ逃げ戻ってしまうガン。
その後…
教室で手品を始めたジヒョンは、幼稚だと興味を示さないガンに1対1の勝負を申し出ます。
瓶の王冠がどこに消えたかガンが当てられるかどうかと…。
負けたら相手の言うことを何でも聞くと約束し、手品が始まります。
そして、王冠を握った手をゆっくり動かし始めたジヒョン。
再びその手を開いたとき、そこに王冠はありませんでした。
王冠のいつどこへ消えたのか、さっぱり分からないガン。
ジヒョン:「降参ね。ついて来な」
囃し立てるクラスメートたち。
ジヒョンがガンを連れて来たのは、校庭のベンチでした。
彼女は彼の前にお弁当を広げます。
ガン:「何だよ?」
ジヒョン:「一緒にご飯でも食べようと思ってさ」
ガン:「・・・。」
ジヒョン:「食べな」
彼女がお椀に注いだのはわかめスープでした。
それを見て、母親が作ったものだと気づくガン。
ガン:「!」
ジヒョン:「食べないの?」
ガン:「・・・。(溜息)見てたのか」
それには答えず、わかめスープを一口すすって「美味しい~」とはぐらかすジヒョン。
ガン:「見たのかって言ってんだ!」
ジヒョン:「… 立派な図体してさ。お母さんに向かって何なのあれ?」
イライラしてスープのお椀を退けたガンの頭を、「ちょっと!!!」とジヒョンが匙で一撃します。
ジヒョン:「あんた、それ残してみなさいよ。学校に… ううん、町中出歩けないように写真ばらまいてやるから!」
ガン:「脅迫したら食うと思ってんのか?!お前何様なんだよ!」
ジヒョン:「(匙で机をガン!)脅迫じゃなくて約束よ!このバカ!ガチガチ頭ね」
ガン:「何だと!!!」
ジヒョン:「これ食べて約束守る?」
ガン:「・・・。(溜息)後ろ向けよ」
ジヒョン:「何?」
ガン:「後ろ向いてろ、食べてる間!」
ジヒョン:「分かった!」
お弁当を抱え、後ろを向くジヒョン。
ガンはわかめスープを食べ始めます。
ジヒョン:「1滴も残さず食べなよ」
ガン:「・・・。」
ガンは何も答えず、わかめスープを食べながら彼女の後ろ姿を見つめます。
~~それがジヒョンとの思い出のわかめスープ~~
ガン:「・・・・・・。」
支配人:「ガン、どうした?」
ガン:「おじさん、これホントにソン・イギョンが持って来たのか?」
支配人:「そう言ったろ。何だ?」
「私はここにいるわ」イギョン(ジ)の言葉を思い出し、混乱して匙を置いてしまうガン。
ガン:「あの女、今度は何だ?!」
支配人:「カン室長の家で作ったのを持って来たから気を悪くしたのか?」
ガン:「そうじゃなくて…」
支配人:「そうだと思ってイギョンさんは黙っててくれって言ったんだ」
ガン:「黙っててくれって?!」
支配人:「俺は嘘がつけないだろ。けど、どうしたんだ?」
ガン:「母さんのわかめスープだ」
支配人:「何だって?」
ガン:「・・・。俺さ、おじさん、今のこの気持ちが何なのか分からない。シン・ジヒョンのせいなのか、ソン・イギョンのせいなのか… 分からないんだ」
店を出たガンは急いで車に乗り込みます。
ちょうどそこへインジョンとソウがやって来ますが、彼女たちに話しかける隙も与えず、走り去るガン。
+-+-+-+
ミノのマンション。
イギョン(ジ)が家事を続けていると、玄関のインターホンが鳴ります。
画面に映っているのは… 急いだ様子で何度もボタンを押すガンの姿でした。
ガン:「(ドアを叩き)ソン・イギョンさん!ソン・イギョンさん!」
どうしようかと迷っていたものの、尋常でないガンの様子にドアを開けるイギョン(ジ)。
一直線に向かってきたガンに、イギョン(ジ)は思わず後ずさります。
そして…
ガン:「・・・。」
イギョン(ジ):「どう… どうしたんですか?」
ガン:「ひとつだけ聞く」
イギョン(ジ):「・・・。」
ガン:「なぜここにいるんだ?」
イギョン(ジ):「それは…。昨日も言ったけど」
ガン:「カン・ミノに関心があってここにいるならそう言え。それなら、もう二度と関与しない」
イギョン(ジ):「!」
黙りこんでしまうイギョン(ジ)。
ガン:「そうじゃないなら… こんなことするなって言ってんだ!!!!!」
イギョン(ジ):「・・・。」
ガンはテーブルの上のイギョン(ジ)のバッグを拾い上げると、彼女の手首を掴んで引っ張ります。
#このとき、ガンがイギョン(ジ)の目を見るショットが入るのがいいわ、すごく♥
有無を言わせず彼女を引っ張って玄関へ向かうガン。
「あっ!」 彼女が抱えていた洗濯物が床に散らばり…。
+-+-+-+
ここでエンディングです。
今回もとっても良かったです^^
見たときにツイートしたんですが、エピソードと人の感情の変化を絡めるのが上手いなぁと。
こういう気持ちだからこう行動したとか、こう展開したからこんな気持ちになったとか…。
思うに、ミノが会社に対し計略していることは、お母さんと関係あるのかな。
この会社のせいでお母さんが体や心に異常をきたして入院することになったとか。
それなら、ジヒョンをあの店に連れて来なかったのも当然のことですよね。
今回も、高校時代の回想を学生服着ただけで押し通す男前なハン・ガンに敬意を表しつつ、
ワクワクしながら次へ進みましょう^^
ではではノ
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Comment
いつもありがとうございます。
実は・・・yujina様より後に視聴を始めたのですが・・・
興味が沸いちゃって・・・リアル視聴に突入しちゃいました。^^;
しかし、「復習」が必然な状態なので・・・更新がされていると・・・嬉~~~~~~!!!!
『今回も、高校時代の回想を学生服着ただけで押し通す男前なハン・ガンに敬意を表しつつ、
ワクワクしながら次へ進みましょう^^』
制服さえ着せれば・・・・高校生????爆笑
(ちっちゃな声で・・・・)ホン姉妹脚本の『最高の愛』
5月初旬MBC放送 水木ドラマ・・・気になりませんか?
気にして欲しいなぁ・・・気になって~♪ ^^V