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太王四神記最終回【幻のオリジナル台本】vol.3

      2009/03/06

太王四神記最終回【幻のオリジナル台本】vol.2」の続きです。

太王四神記最終話は、実際に放送された内容もとても素敵なのですが、作家が書いた脚本はかなり違っている部分があり、大変話題になりました。
放送では分かりづらかった「え?結局どうなったの?」という部分がもう少し分かりやすく書かれているのが特徴。

ここではそのオリジナルシナリオから、終盤の部分を選んで訳し、ご紹介しています。

原語シナリオはいろいろなサイトにアップされているのですが、
興味のある方はこちら(※別窓で開きます)を。
私の記事には日本語訳だけを載せます。

さて、手に握り締めた朱雀の心臓を胸にあてるスジニ。
そう、2000年前、ファヌンから習ったように…。
すると、まぶしい光が四方に広がり、彼らを包みます。

そして…?

〇白い光

白い光の空白。

少しの間、まばゆく光った後、ナレーションが流れ始める。

ヒョンゴの声:高句麗の始祖、朱蒙王が国をお建てになり、
ヒョンゴの声:父は天の子、母は河の神の娘でいらっしゃった…。

(ヒョンゴのナレーションは、1話で、ファヌンの神話をスジニに語って聞かせるときと同じ口調で)

〇アブルラン寺 入り口

チョロとチュムチ。
戦っていた火天たち全てが眩しさに目を覆いながら天を見上げる。
明るい日差しが降り注いでいる。

〇戦場

痛みに苦しんでいたヒョンゴが顔を上げた。まばゆい光。
そこへ再び流れるヒョンゴのナレーション。

国内城 全景

〇国内城内の通り

人々が活き活きと行き来する姿。
その中を、チョロが槍を胸元に抱いて歩いて来る。
ある所を通り過ぎるとき、何かを感じ、にっこりと微笑む。
そして、さっと横に避け、場所を開ける。
その瞬間、その空いた場所に攻撃しながら飛び込んできたのは…チュムチ。
もう一度攻撃するが、機敏に地形を利用して避けるチョロ。
全く戦う気もないようだ。
チュムチに大きなカゴを投げつける。
チュムチがカゴをどけてもう一度視線を戻したとき、もうチョロは姿が見えなくなっていた。

ヒョンゴの声:高句麗の第17代太王。
ヒョンゴの声:名を広開土境平安好太王という。これが何を意味するかというと、
ヒョンゴの声:領土を広げ、国をとても平和にし、
ヒョンゴの声:愛すべき太王陛下だ…という意味だ。

〇兵舎の一角

弓手たちがわいわいと集まり、歓声を上げている。
その中にある何かを見ながら興奮し、応援しているところだ。
人をかき分けて中を覗いてみると、その中では盛んに酒の飲み合いが繰り広げられていた。
弓手の鎧を着たスジニが、いかつい兵士と酒の早飲みをしている最中だ。
大きな甕(かめ)をそれぞれが一つずつ持ち、飲み干そうとしている。
横にはすでに空になった甕が転がっている。
スジニが先に飲み干した甕を頭に乗せ、空になったことを周りに見せると、ドーンと下へ置いた。(このときようやくスジニの顔がはっきり映る)
相手はまだ飲んでいる。飲んでいるうちにそのままの体勢で倒れてしまう。
スジニの勝ちだ。
応援していた者たちは、うわ~と歓声を上げた。
スジニは自分の胸をこぶしでトントンと叩き、 意気揚々としている。

ヒョンゴの声:太王は戦争よりも政治に長けたお方だった。
ヒョンゴの声:碑文にはこう書かれている。
ヒョンゴの声:「太王の恩恵は天にまで届き、
ヒョンゴの声:太王の偉力は世界じゅうに広がった。
ヒョンゴの声:民は安心して自分の仕事に精を出し、
ヒョンゴの声:国は富み、平和で、五穀は豊かに実った…。」

〇練武場

幼い(?)が全力で剣を奮い、相手を攻撃している。
(髪は乱れず、タムドクのように後ろに束ねてある)

ヒョンゴの声:太王が望んだのはただ一つ。
ヒョンゴの声:百年続く平和だった。
ヒョンゴの声:その百年後は、またその後の人たちの物だ…そうおっしゃった。

そのとき、稽古の相手が見える。
タムドクだ。
楽しそうに武術の稽古をつけてやっているところである。
その側で微笑みながら見守っているのは、年老いたコ将軍。
タムドクは最後に攻撃してきた(?)の手首を掴み、捕まえると、反対の腕を引き寄せて抱きしめてやる。
とても可愛くて仕方がないようすで…。

ヒョンゴの声:しかし太王は39歳で若くしてこの世を去ってしまった…。
ヒョンゴの声:その息子、長寿太王は父の土地を更に広げたんだ。
ヒョンゴの声:そう…、百年、百年間平和が続いた。

〇コムル村

コムルの弟子たちがあわただしく記録書の山を運んでいる。

字幕:西暦668年、新羅、唐連合軍により、高句麗滅亡

ヒョンゴの声:その平和は200年を少し超えて続いただろうか…。

〇コムル村 内部

荷車に積まれる記録書の山。
弟子たちは荷車を押して走っていたが、その前方から現れた唐の兵士たち…。
弟子たちは抵抗するが、一人、また一人と死んでいく…。

唐の兵士たちは荷車の上の記録書を一箇所に投げて積み上げた。
その上に火がつけられる…。
少しずつ強く、火柱が上がり始める。

字幕・唐軍により、高句麗の全歴史記録 消失

その火柱は激しく燃え上がり、画面を覆い尽くす。

〇現代 / 仁川空港 外部

きらびやかに煌めく何か…。
カメラを引くと、無数に通り過ぎる自動車のタイヤ。
行き来する人々の足。

信号が青に変わる。
あわただしく走ってくる二人の人。
それぞれリュックサックを背負った二人は、現代人のヒョンゴと幼いスジニだ。
ヒョンゴは旅行かばんを引きずって走っていた。

スジニ:けれど…その話は碑石だけに記された…そうでしょ!
ヒョンゴ:西暦668年、唐のやつらが攻め込んできたとき、高句麗の歴史全てが…
ヒョンゴ:
灰になってしまった…そういうことだ。
ヒョンゴ:
高句麗の歴史100編、(?)集5編、 残ったものはひとつもない。
ヒョンゴ
あ~~~、もったいない!
スジニ:あそこだ!あそこですよ!

彼らが急ぐ側で、団体観光客たちがガイドの説明を聞いている。

ガイド:3日目はホテルで朝食をとり、 「チバンシ」へ向かいます。
ガイド:そこは高句麗の3番目の首都があったところで、
ガイド:まさにそこに広開土太王碑がある、その場所なんです。
ガイド:まず、その太王碑を見学されることになりますね。

スジニ:(ヒョンゴをぽんと突付いて小声で)太王碑だって。
スジニ:それって、その 広開土…好太王…碑文、でしょ!
ヒョンゴ:シーッ!

ガイド:あらかじめ申し上げますが、この太王碑は手を触れることができません。
ガイド:防弾ガラスの中に入っていますので…。
ガイド:写真撮影も禁じられています。

スジニ:そんなのってあり~?私たちの物なのにさ!
ヒョンゴ:あ!シーッ!!

その側を無心に通り過ぎていく人々。

少し離れたところに、旅行かばんを引き、急ぎ足で歩いていくある男の後姿。
髪が長く…ひょっとしてチョロ?

また、少し離れたところでは、タクシーをとめようとしている別の男の後姿。
その上品なスーツ姿は…ホゲでは?

行き来する無数の人々。

まるでその中のどこかを四神が通り過ぎ、
そして、もしかするとその中に新しい太王がいるかのように…
カメラでは彼らが誰なのか確かめることが出来ない…。

+-+-+ 終わり +-+-+

ドラマは脚本を元に現場で作り上げていくもの。
ですから、このシナリオは「本当はこうなるはずだった」ということではありません。

太王四神記最終回が曖昧な形で終了し、解釈に悩んでいる人も多い中、
一つの読み物として楽しんでいただけたら…と思い、翻訳しました。

<追記>追加でもう1シーン翻訳しました。

 - 太王四神記最終回シナリオ ,