韓国ドラマから美しい言葉を学ぼう

韓国ドラマのあらすじや詳細日本語訳を紹介!プロデューサー/SPY/夜警日誌/トライアングル/主君の太陽など

49日 16話あらすじ

   

SBS韓国ドラマ「49日」、16話です。

イギョンとイスについて調べようと、ホテルにイギョンが残した荷物を引き取りに行ったイギョン(ジ)は、その中にイスが他の女性と写っている写真を見つけます。
この写真が元で二人の関係がこじれたに違いないと確信し、スケジューラの元へ押しかけるイギョン(ジ)。

写真を見たスケジューラは、「覚えがない」「何の関係もない女性だ」と言い張りますが…

イス☆イギョン

では続きをどうぞ

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イギョン(ジ):「どうして違うって言い張るの?(写真をもう一度突きつけ)見てみなさいよ!これでも違うって?」
スケジューラ:「俺がこの女となんて…!この女は何でもないって言ってるだろ!」
イギョン(ジ):「何もないって言ったからって、何もないことになるわけじゃないわ」
スケジューラ:「!」

突然、スケジューラの心の中にイギョンの言葉が浮かび上がります。

【何もないって言ったからって、何もないことになるわけじゃないわ】

途端に、目の前のイギョン(ジ)は彼の記憶のイギョンと重なります。

スケジューラ:「違う、そうじゃない!違うって、イギョン!」
イギョン(錯覚):「・・・。」
スケジューラ:「ソン・イギョン!違うって!何で俺の言うこと信じないんだよ!」
イギョン(ジ):「!!!」
スケジューラ:「… イギョン」
イギョン(ジ):「!!!」
スケジューラ:「… なぁ、ソン・イギョン」

彼女の頬に伸びる彼の手。
彼の目から涙が流れ落ちます。

両手で彼女の頬を包んだスケジューラは…

スケジューラ:「お前、その顔… その顔どうしちまったんだよ?」
イギョン(ジ):「・・・。」
スケジューラ:「イギョン…」
イギョン(ジ):「ちょ、ちょ、ちょっと、私、違うよ!違うって!」
スケジューラ:「・・・。」
イギョン(ジ):「私シン・ジヒョンだって!ソン・イギョンじゃないんだから!」

思わず彼を押しのけるイギョン(ジ)。

スケジューラ:「!!!」
イギョン(ジ):「… (戸惑い)分かってるでしょ?私、シン・ジヒョンだよ」

茫然としながらも正気を取り戻したスケジューラは、かすかに頷いてみせます。

イギョン(ジ):「思い出した?オンニのこと思い出したの?」
スケジューラ:「・・・。けど、(写真を拾い上げ)この写真、何なんだ?」
イギョン(ジ):「覚えがないの?これ、イギョンオンニの私物の中にあったの。このせいで別れたんじゃない?」
スケジューラ:「見たことない写真だ。… それでイギョンが、だから俺に…」

悲しみがこみ上げ、彼は声を上げて泣き崩れます。

スケジューラ:「イギョン…!」

~~5年前~~

イギョンはホテルを辞めて音楽に没頭するイスを訪ねていました。

イギョン:「あんたが音楽をやるのは理解してるわ」
イス:「理解してくれたわけじゃない。俺が出てったから仕方ない…そう思ってるだけだろ」
イギョン:「約束したから。一緒に大学に行って、同じ場所で働いて、いつでも一緒にいられるようにしようって」
イス:「・・・。」

彼女の手には、イスが他の女性と写っている写真が握られていました。

イギョン:「”イウォレ”を作るときまで…。それが私たちの夢だったでしょう?」
イス:「またその話かよ。お前を安心させるために、自分のやりたいことも諦めなきゃいけないのか?それが愛なのか?」
イギョン:「それじゃあ、本当に音楽をやりたいの?女の子たちと遊びたいんじゃなくて?!」
イス:「(呆)わぁ… だよな、そうだろうと思った。ここに出入りする女たちとは何でもないって、何度言えば分かるんだ?!」
イギョン:「何でもないって?」
イス:「(溜息)俺たちメンバーみんなと仲良くしてる友達だ。何度言わせんだよ!」
イギョン:「何でもないって言ったからって、何でもないってことにはならないわ」
イス:「… 何のことだよ。回りくどい言い方すんなよ」
イギョン:「あんたの口から聞きたいの。正直な気持ちを知りたいのよ」
イス:「・・・。」
イギョン:「あんたにとって… 私はどんな存在なのか」
イス:「(溜息)頼むからもう辞めようぜ。うんざりだ」
イギョン:「!」
イス:「お前って女にはうんざりだ!これでいいか?!」
イギョン:「!」
イス:「お前と結婚するかと思うと息が詰まるね。18年そうやってきたみたいに、30年、40年、お前のことだけ見てるのは… ゾッとする!」
イギョン:「イス…!」
イス:「ソン・イギョン、お前は何で変わらねーんだ?5歳、10歳、19歳、23歳… ずっと一緒じゃねーか!!!」

これ以上彼の言葉に耐えられず、走って出て行くイギョン。

後日。

イギョンの働くホテルの前に集まっていたバンドのメンバー。
イギョンが出てくるのを見つけ、「2週間もツアーに出るんだから、仲直りして来い」と勧める仲間ですが、
「少し話したくらいで解決することじゃないから」と、彼はイギョンに声を掛けることなく、バイクを発進させます。

イス:「ソン・イギョン、俺なしで2週間だけ生きてみろ」

その日以来、2週間の間、イスはライブをしながら昼間は近くの工事現場で働くのです。

そして、2週間後。

働いて手にしたお金を持って彼が買いに行ったのは… 指輪でした。

「S LOVE K」選んだペアの指輪にイニシャルを彫ってもらい、イギョンにプレゼントするため、彼は再びバイクを走らせます。
春先の柔らかい日差しと風が気持よく、自然と彼の表情もほころび…。

走りながら、やっぱり指輪が気になり、ポケットから出して眺めてみるイスですが、
ふと指輪の箱を落としそうになり、前方から目を逸らしてしまいます。

何とか落とさずに済んだ指輪にホッとした彼の目の前には、すでに大きなトラックが迫っていました。

イス:「!!!!!」

トラックを避けきれず、彼の体は大きく弧を描いて放り出されます。
とめどなく流れる血。
震える手を伸ばすイスですが、目の前に転がった指輪には届きません。
薄れていく意識の中で、イギョンとの思い出が蘇ります。

#あーちょっとこの辺悲しすぎて淡々と描写できず。この音楽もなんて悲しいの?(涙

~~~~~~~~

事故に至る前でのことをイギョン(ジ)に話して聞かせたスケジューラ。
すでに彼はイギョンの記憶をすっかり取り戻していました。

イギョン(ジ):「そんな…。それなのにどうしてこんな写真撮ったの?」
スケジューラ:「いくら遊んでたってここまで落ちぶれちゃいないって。こいつ…、俺が寝てる間にこっそり撮ったんだ」
イギョン(ジ):「・・・。」
スケジューラ:「おい、シン・ジヒョン。早く帰ってイギョンに体を返してやれ」
イギョン(ジ):「・・・。」
スケジューラ:「イギョンに言ってやらなきゃ(ちょっと考えて)… おかしいな。変だ。こんなはずない」
イギョン(ジ):「どうしたの?」
スケジューラ:「何で記憶が戻ったんだ?」
イギョン(ジ):「・・・。」
スケジューラ:「こんなはずないのに…」

先輩に電話し、「どうなってるんですか」とまくし立てたスケジューラに「キーン!」と耳鳴りが響きます。

スケジューラ:「(頭を押さえ)あ!!!」
イギョン(ジ):「どうしたの?」
スケジューラ:「呼び出しだ。とりあえず一旦帰ってくれ。体に気を付けろよ」

+-+-+-+

スケジューラの元を出てきたイギョン(ジ)は、ぼんやり帰り道を歩いていました。

イギョン(ジ)(心の声):「誤解することも… 誤解されることもない真心ってあるのかな」

インジョンから言われた言葉が彼女の胸に突き刺さります。

インジョン(声):「決して私の立場に立っては考えない良心。私の感情を無視した良心。それが私を惨めにしたのよ。私からカン・ミノさんに頼んだんです。私と同じ状況にジヒョンを突き落としてくれって」

イギョン(ジ)(心の声):「(溜息)真心って、私の立場から考えるべきなのかな?相手の立場が先なのかな…。私は愛だと思ってたのにインジョンは侮蔑だって思ってたし、イスも愛だと思ってたのにオンニは心変わりだって…。目に見えない気持ちって、どうやって伝えたらいいんだろう」

+-+-+-+

インジョンは霊媒師のもとを訪れていました。

過ちの多いインジョンに恨みがあり、自分の体を離れて彷徨っていると言う霊媒師。
彼女のまわりをかき回しているはずだと話します。

印鑑が飛んだり、写真が落ちたことを思い出すインジョン。

魂が入り込んでいる体から追い出さなければ、と霊媒師は話します。

+-+-+-+

秘書室に戻ったインジョンは、以前バイク便で送られてきた不審な封筒を探します。
そのときの伝票から、それがどこから送られた物か調べるインジョン。

+-+-+-+

HEAVENの前の通り。

支配人妻は大きなトランクを抱え、夫の元を去ろうとしていました。
自分に秘密を作り、日々どこかへ出掛けていく夫が信じられないのです。

そんな妻を必死で止めようとする支配人。

支配人:「行かないで、ファジュンさん!僕を置いてどこに行くんです?!」
支配人妻:「私たちをつなぐ糸は切れてしまったでしょう?このまま暮らせないわ」
支配人:「どうして僕を信じないんだ?!」
支配人妻:「離して!」

そこへ車で戻ってきたガンは、二人の様子がただごとではないと気づき、車を降ります。
夫を振り切り、歩き出した支配人妻の背中に…

支配人:「行かないで、ファジュンさん!!!」
支配人妻:「!」
支配人:「ファジュンさんがそこまでしても、話せない僕の心情はどれほどだと思いますか?!」
支配人妻:「!」

支配人の目からは涙が流れていました。
夫の元へ駆け戻る妻。

支配人妻:「あなた!あなた~!」
支配人:「(涙)」
支配人妻:「泣いてるの?まぁ、どうしましょう…ヘウォンさんが泣くなんて初めてだわ」

ガン:「お二人ともどうしたんです?」
支配人妻:「ハン・ガンさん、ヘウォンさん、本当に私のことを愛してるみたいだわ。こんなに泣くなんて。(夫に)どうしよう~、泣かないで~!私が悪かったわ、ヘウォンさ~ん!」

泣きながら抱き合う支配人夫婦。
二人を見て苦笑いしたガンは、ふとあることに気づきます。

+-+-+-+

部屋に戻り、考え込むガン。

”ヘミド開発事業疑惑”
”Jを助けられる方法は?”
”Jの残された時間は14日?”

手元のメモには彼の走り書きが…。

#きっとこっちが彼の本当の字ですね?素敵な字♪

彼は、自分がジヒョンの名前を口にしたとき、イギョン(ジ)が慌てて押さえたペンダントのことを思い出していました。

ガン(心の声):「… 確かに涙の形だった。涙?真心を証明するものは… 涙。… そうか!」

立ち上がった彼がHEAVENの外へ出てくると、ちょうど支配人妻も大喜びで彼の元へ走って来ます。

ガン:「おばさん!」
支配人妻:「ハン・ガンさん!」
ガン:「さっき涙を…」
支配人妻:「涙みたいだわ!!!」
ガン:「おばさんも?」
支配人妻:「ヘウォンさんの涙を見たら、今までの誤解がさ~っと解けて!」

思わず抱き合う二人。

ガン:「おばさん最高だよ!」
支配人妻:「どうしましょ!背が高くて胸元の広い男性に抱きしめられるって、こういう感じなのね~」
ガン:「^^」
支配人妻:「素敵♪」

そこへ「確かに涙だわ!」と女店員が出てきます。

女店員:「私もね、本気で愛してた3番目の恋人が交通事故で死んだんだけど、普段全然泣かないのに、勝手に涙がボロボロ流れて止まらなくなったんだから!」
ガン:「そうだったのか?!スジンさん、今月もう一回休暇をあげよう」
女店員:「きゃ♥」
支配人妻:「スジンさん、良かったわね~!」

そこへしょんぼりした様子で、イギョンの私物箱を抱えて現れたイギョン(ジ)。
ガンの視線は真っ先に胸元のペンダントに向かいます。

ガン:「…?」
イギョン(ジ):「?」
ガン:「(彼女の持っている箱を見て)これ、何だ?」
イギョン(ジ):「これ… ちょっと預かってて貰ってもいいですか?」
ガン:「(箱を受け取り)ついて来て^^」

+-+-+-+

ガンの部屋。

箱を受け取り、イギョン(ジ)をソファに座らせたガンは、胸元のペンダントを見つめ、考えていました。
涙のペンダントトップの中には、雫が1滴見えます。

ガン(心の声):「あれ何だ?前はなかったのに…」

イギョン(ジ):「どうしてずっと…」
ガン:「?」
イギョン(ジ):「どこ見てるんですか?」
ガン:「… ペンダント綺麗だな。ありふれた物には見えないけど、どこで買ったんです?」
イギョン(ジ):「買ったんじゃなくて… どこかで手に入れたんです^^;」
ガン:「けど、前は中が空っぽだったと思うけど、何か入ってるな」
イギョン(ジ):「!」
ガン:「まるで… 1滴の涙みたいなのが入ってる」
イギョン(ジ):「(思わずペンダントを握って隠す)」
ガン:「そのペンダント、いつ変わったんです?」
イギョン(ジ):「どうしてそんなこと聞くんですか?」
ガン:「いや、ペンダントがいつ変わったのかって、そんなことも聞いちゃダメなのか?」
イギョン(ジ):「・・・。」
ガン:「前は空っぽだったのに、今は違ってるから。ん?」
イギョン(ジ):「・・・。」
ガン:「こんなことは… 誰が聞いたっていいことですよ。いつ変わったんですか?」
イギョン(ジ):「それは… 辞職届を出した日です」
ガン:「辞職届を出した日?」

その日、イギョン(ジ)が去った後で印鑑を見つけ、病院へ駆けつけたことを瞬時に思い出すガン。

ガン:「!」
イギョン(ジ):「どうしたんですか?」
ガン(心の声):「!… それ、もしかして… 俺の涙なのか?」
イギョン(ジ):「どうしちゃったんです?」
ガン:「あの日、ソン・イギョンさんが辞職届を出したのにすごく腹が立って、ジヒョンの病室に行って泣いたんだけど…」(可愛い言い訳だ^^
イギョン(ジ):「泣いたんですか?!」

イギョン(ジ)(心の声):「ガン… あんただったの?」

ガンを見つめるイギョン(ジ)の目に涙が滲みます。

ガン(心の声):「涙だったんだな!」
イギョン(ジ):「・・・。」
ガン:「何で泣いてるんです?」
イギョン(ジ):「… ありがたくて。ありがたいから」

ジヒョンの感情が思わず出てしまい、慌てて我にかえってペンダントを握るイギョン(ジ)。
ガンもそれが分かったのか…

ガン:「ソン・イギョンさん!泣くのはやめて、早く店に出て仕事してください。ジュニがいなくて忙しいんだ」
イギョン(ジ):「(うなずき)そうしなくちゃ^^」

イギョン(ジ)が部屋を出て行こうとすると、ちょうどそこへソウがやって来ます。
挨拶もそこそこに、「ミノとインジョンの関係、知ってた?」とガンに尋ねるソウ。

+-+-+-+

外へ出てきたイギョン(ジ)はペンダントの中の涙を見つめます。

イギョン(ジ):「ガンだった…。ハン・ガンだったんだ…!」

+-+-+-+

ミノはチョン理事と会っていました。

ミノ:「チナンの工場には稼働するよう指示したので、手形を(振り出して?)構いません」
チョン理事:「シン社長が目覚めて遺言状が無用になったから急いでいるのか?」
ミノ:「早急に事を運ぶのは、ヒョクサンの望みでもあるのでは?」
チョン理事:「結局こうなるものを… 。今後は途中で待てだのやめろだの、言わないでほしいね」
ミノ:「そのようなことはありません」

席を立ち、出て行くチョン理事。

外を出たチョン理事が車を発進させると、後ろで待機していたジュニ(HEAVEN店員)がそっと後をつけて走り出します。

+-+-+-+

HEAVENでは事務室でガンと支配人が話していました。
誰かから電話報告を受け、電話を切るガン。

支配人:「シン社長も意識が戻ったんだから、早くお話しするべきじゃないか?」
ガン:「まだ重患者室にいらっしゃるだろ。JCがアメリカで設立した会社らしいから… 父さんに調べてくれって頼まなきゃな」
支配人:「お父さんに連絡するのか?!」
ガン:「今プライド気にしてる場合か?」
支配人:「(ニコニコ)なぁ、じゃあ俺は何やろうか?お前ひとりでカン室長の背後を調べて、今度は涙だって手に入れなきゃいけないのに」
ガン:「おじさんとおばさんが一番大事なことを教えてくれただろ。ジヒョンが生きられる方法…」
支配人:「ははは。ファジュンさんのお手柄だな。なぁ、それなら俺たち夫婦がそっちを頑張るよ。真の涙を手に入れる方法をな」
ガン:「おばさんにジヒョンの話をしないで出来るのか?」
支配人:「心配するなよ。もう俺のこと絶対信じるって言ってるからさ」
ガン:「(ニッコリ)おじさん… 本当にいい女性に会ったな」
支配人:「お前だっていい女性に会ったじゃないか」
ガン:「・・・。」
支配人:「ジヒョンさんはあれほど心の綺麗な人なのに、カン室長は何であんなことしたのか」
ガン:「ミノ先輩が生きてきた月日を考えたら、その憤りも理解できるよ。どんなに辛かったか…聞いていて本当に心が痛かった」
支配人:「それでもこれは間違ってる。俺は寺の前に捨てられたし、ジュニだって休学して体の悪いご両親と弟の面倒をみながら学費を稼いでるんだ」
ガン:「ミノ先輩がアメリカにいたときはそんなことなかったんだ。MBAに行かせてくれたお母さんのことを思いながら、すごく頑張って生きてた。それで先輩のことが好きだったんだ」
支配人:「で、カン室長のお母さんは今どこにいらっしゃるんだ?」
ガン:「分からない。お体が悪いって聞いて、帰国してから何度か聞いてみたんだけど、話してくれないんだ」
支配人:「・・・。」

時計をチラリと見たガンは…

ガン:「おじさん、俺、ジヒョンのこと送ってくるから」

支配人も一緒に立ち上がります。

支配人:「ガン、本物のソン・イギョンさんは大丈夫なのか?」
ガン:「外から見てる限りは大丈夫そうだった。どうして?」
支配人:「人には直感ってものがあるからな、心配なんだ」
ガン:「俺だって心配だけど、だからってこっちから話すわけにいかないだろ」
支配人:「話さなきゃいけない状況になることもあるから、顔見知りになっておいたらどうだ?」

+-+-+-+

HEAVENの前。

ガンが出てくると、そこには呼び出し音の鳴り続ける携帯を前に迷っているイギョン(ジ)がいました。
結局電話に出たイギョン(ジ)は…

イギョン(ジ):「もしもし」
ミノ:「おい、ソン・イギョン」
イギョン(ジ):「・・・。」
ミノ:「どこにいるんだ。今どこだ?」
イギョン(ジ):「何の用ですか?」
ミノ:「ガンのところにいるんだろ。今すぐ出て来るんだ」
イギョン(ジ):「カン・ミノさん!」

彼女の後ろにいるガンの表情に緊張が走ります。
小さく溜息をつくと、電話を切ったイギョン(ジ)も溜息をつきます。

ガン:「どこ行くんです?」
イギョン(ジ):「カン・ミノさんが駐車場に来てるって言うので…。ちょっとだけ」

歩き出そうとしたイギョン(ジ)の腕をさっと掴み、引き止めるガン。

イギョン(ジ):「!」
ガン:「もうやめるんだ。何のためか分からないけど、君に何ができるって言うんだ?」
イギョン(ジ):「・・・。」
ガン:「カン・ミノと付き合って何が出来るんだ?」
イギョン(ジ):「・・・。」
ガン:「君はソン・イギョンなのに!」
イギョン(ジ):「ソン・イギョンだからこそ出来ることがあると思うんです」
ガン:「それでもやめるんだ。これ以上見ていられない。ただ俺を信じていてくれないか。俺は… ただのんびり構えてるわけじゃない」
イギョン(ジ):「・・・。見送って来ます」
ガン:「・・・。」

掴んだ手をそっと離すガン。
ミノに会いに出て行くイギョン(ジ)の背中を、黙って見送ります。

+-+-+-+

店の前の通りに車を停め、イギョン(ジ)を待っているミノ。
そこへイギョン(ジ)が降りてきます。

イギョン(ジ):「(冷たく)何の用ですか?」
ミノ:「ソン・イギョン… ガンの店をなぜ辞めないんだ?辞めろと言ったろ」
イギョン(ジ):「辞めるつもりはないって… 言わなかったかしら?」
ミノ:「なぜ辞めない?なぜ?なぜだ!!!」
イギョン(ジ):「ここに好きな人がいるから」
ミノ:「何だと…?」
イギョン(ジ):「だから今後は連絡しないでください。もうカン・ミノさんと会うつもりはないから」
ミノ:「ガンのこと… 好きだって?」
イギョン(ジ):「帰ってください」

背を向けようとしたイギョン(ジ)の腕を掴み、振り向かせるミノ。

ミノ:「俺はお前の何だったんだ?俺のこと好きだったんじゃないのか?好きだって言ったろ!!!」
イギョン(ジ):「いいえ。一瞬たりともそう思ったことはないわ」
ミノ:「!」
イギョン(ジ):「あなたのこと好きだって、錯覚した瞬間はあったかもしれないけど」
ミノ:「!」
イギョン(ジ):「今、あなたが錯覚しているようにね」
ミノ:「・・・。」

イギョンの腕を掴んだまま、言葉を失うミノ。
上で様子を見ていたガンは、たまらず下へ降りて来ます。

彼の腕を振り払おうとしたイギョン(ジ)をもう一度振り向かせたミノは…

ミノ:「お前、何で現れたんだ!!!」

そこへ、ガンが二人の間に割って入り、引き離します。

ガン:「やめろ!」
ミノ:「!」
ガン:「先輩、もうこの人に会おうなんて思うな」
ミノ:「・・・。」
ガン:「それから!… もうここへも来るな」
ミノ:「・・・。」

「行こう」… そう言って、ガンは彼女の手を引いて自分の車へ向います。

ミノ:「ジヒョンだったのか?」
イギョン(ジ)&ガン:「!」
ミノ:「アメリカで言ってたろ。韓国に帰ったら探したい女がいるって」
ガン:「・・・。」
ミノ:「ジヒョンだったのか?」

黙ってガンの背中を見つめるイギョン(ジ)。

ガン:「先輩とそんな話をした頃もあったな」

車に力なくもたれかかるミノの横顔を睨み、ガンはイギョン(ジ)を自分の車に乗せ、走り去ります。
ミノはそれ以上声を掛けることも出来ず…

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ガンの車の中。
黙って前を見つめたまま車を走らせるガンの横顔を、イギョン(ジ)は心の中を探るように見つめます。

イギョン(ジ):「怒ってるんですか?」
ガン:「(前を向いたまま)人が何か言ったら言葉の真意を読み取らなきゃダメだろ」
イギョン(ジ):「本当に見送りだけして戻るつもりだったのに。もう会わないって言いに行ったんですよ」
ガン:「本当に?」
イギョン(ジ):「人の話の真意はちゃんと読み取らなきゃ。もう連絡しないでって言ったんだから」
ガン:「… よくやった。最初からそうすれば良かったんだ」
イギョン(ジ):「… 確かに^^;」
ガン:「これからは夜一人でウロウロしないで。僕が送ってあげるから」
イギョン(ジ):「大丈夫なのに」
ガン:「… また!」
イギョン(ジ):「そうしましょ。送ってくれるなら私はすごく助かるわ。会える日もあまり残ってないのに、昼間はお互い忙しいし」
ガン:「・・・。」
イギョン(ジ):「… 私、期限つきだから」
ガン:「・・・。」

黙ってしまったガンの横顔を、もう一度そっと見つめるイギョン(ジ)。

イギョン(ジ)(心の声):「私… どうして今頃あんたのことに気づいたのかな」

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ミノは一人で酒に酔い、ふらふらとした足取りでマンションへたどり着きます。

玄関のドアにもたれかかるように、押した暗証番号は【1108】

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イギョンのアパート。

目を覚ましたイギョンがいつものように布団の上に座ると、ジヒョンが待ちきれない様子で話し始めます。

ジヒョン:「オンニ、スケジューラが思い出したの。オンニのこと覚えてたのよ。オンニのこと… こんなこと私が話していいのかな?オンニがどうしてこんなふうに暮らしてるのか、ソン・イスに聞いたわ」
イギョン:「?!」

驚いた様子でジヒョンの方を見るイギョン。

ジヒョン:「?!オンニ、どうしちゃったの?私の声が聞こえるのかな?」
イギョン:「・・・。」

イギョンはさっと元のように正面を向き、一点を見つめます。

ジヒョン:「(イギョンに聞こえているか確かめるように)オンニ~?オンニ~~?」
イギョン:「(頑として正面を向いたまま)・・・。」

ホッとして溜息をつくジヒョン。

ジヒョン:「詳しいことは今言えないんだけど、オンニは本当に愛されていたのよ」
イギョン:「(一生懸命聞いている様子)・・・。」
ジヒョン:「ソン・イスにとって、とても… 大切な人だったの」

イギョン(心の声):「どうしてイスのこと知ってるの…?」

+-+-+-+

カフェのバイトに出掛けるイギョン。
彼女が出てくるのを、塀の上で待っていたのはスケジューラでした。

ゆっくりと歩く彼女の後をついていき、街灯を順番につけて足元を照らしていく彼…。

+-+-+-+

カフェ。

入り口に立ち、スケジューラはイギョンが働く姿をじっと見つめます。

イギョン(声):「イスに捨てられてからは誰のことも信じられなくなりました。私を必要とする人は… 誰もいないから」

彼の心の中を、イギョンの独白が巡ります。
いつしか彼の瞳には涙が滲んでいました。

スケジューラ:「… ごめん」
イギョン:「!」

何か異変を感じたイギョンは、突然胸に痛みを感じたようにうずくまります。
思わず駆け寄ろうとして立ち止まるスケジューラ。

ちょうどそこへ、ガンが入って来ます。

ガン:「(イギョンに)具合が悪いんですか?」
イギョン:「… 大丈夫です」

顔を上げたイギョンは、ガンの顔を見て微かに驚いた様子を見せます。
黙ってイギョンを見つめ返すガン。

イギョン:「ご注文をどうぞ」
ガン:「… アメリカン1つお願いします」

その様子を、席でじっと見ている人物が一人。
インジョンでした。
彼女はバイク便の発送記録からこの店を突き止め、偵察に来ていたのです。

イギョンがコーヒーを作るのを黙って待っていたガンは、出来上がったコーヒーを受け取って出て行きます。

ガン(心の声):「(自分のことを)全く覚えてないみたいだな」

ガンに頭を下げたイギョンは、そのまま視線をテーブル席のインジョンへ。
ガンが出て行くのをじっと観察しているインジョンの様子を確認します。

イギョン:「・・・。」

#睡眠治療で見たことのあるインジョンを警戒して、ガンのことも知らないフリをしたんでしょうね。

+-+-+-+

イギョンのアパート。

ジヒョンは全く力が入らない様子で、壁にもたれてぐったりしていました。
そこへふっと部屋の電気が灯ります。
彼女の前にはスケジューラが立っていました。

ジヒョン:「どうだった?先輩は何て?あんたがやり残した大切なこと、何だって?」
スケジューラ:「俺自身の姿でイギョンに会うことだ」
ジヒョン:「やっぱりそうだったのね。じゃ、もうオンニに会ってもいいの?」
スケジューラ:「いや。知ってる素振りもしちゃダメだ。決められた任期を終える前ではイギョンに俺だって明らかにしちゃいけないし、イギョンのことに関わってもいけない」
ジヒョン:「それじゃ、どうして記憶を戻したりしたの?」
スケジューラ:「お前のせいだとさ!イギョンの姿をしたお前に度々会ってたからだって」
ジヒョン:「ごめんね。また私がトラブルの元だったんだ」
スケジューラ:「イギョンに会って絶対言わなきゃいけないことがある…。だから、残りの期間、体にも行動にも気を付けろよ。問題起こすな」
ジヒョン:「・・・。」
スケジューラ:「イギョンに何かあったら… 許さねーから」
ジヒョン:「分かった。いつも努力してるよ」

急に消えてしまうスケジューラ。

ジヒョン:「… オンニ、一日でも早く誤解が解けたらいいのに」

+-+-+-+

朝早くからミノのマンションのインターホンが鳴ります。
画面を覗き、映っているインジョンの顔に思わず溜息をつくミノ。

解錠すると、慣れた様子で入って来た彼女はキッチンへ直行します。

ミノ:「こんな時間にどうしたんだ?」
インジョン:「ひょっとしたらと思って酔い覚ましのスープを作ってきたんだけど、やっぱりお酒飲んだのね。ご飯もないでしょ?」

荷物を置くと、部屋の中の酒の匂いに顔をしかめ、消臭スプレーをまくインジョン。

ミノ:「何の真似だよ」
インジョン:「カン・ミノの家にカン・ミノらしくない匂いが充満してるからよ。シャワーして来て。朝ご飯の用意しておくから」
ミノ:「どういうつもりなんだ?」
インジョン:「こんなことしてくれる人、私しかいないから」
ミノ:「・・・。」
インジョン:「ジヒョンだと知りながらそう信じられずにオッパが苦しんでいても… (水をミノに渡し)私、オッパから離れないわ」
ミノ:「・・・。」
インジョン:「ジヒョンじゃなくてソン・イギョンだったとしても、オッパはあの女のところには行けなかったはずよ。… こんな私のために」
ミノ:「インジョン…」
インジョン:「だけど、ジヒョンじゃないって誤魔化そうなんて思わないで。私、また確認できたことがあるから」
ミノ:「どうやって?」
インジョン:「そんなこと重要じゃないわ。重要なのは、ジヒョンがソン・イギョンの振りをして私たちの前に現れて、わざとオッパに近づいたってことよ」
ミノ:「・・・。」
インジョン:「それにガンも… ソン・イギョンがジヒョンだってこと、知ってるわ」
ミノ:「!… ガンが知ってるって?!」
インジョン:「ジヒョンだってあんなふうに誰かの体に入って、ずっと私たちのそばで生きていられるわけじゃないでしょう?」
ミノ:「・・・。」

+-+-+-+

インジョンが家に帰ると、ソウは「私たち、別々に暮らそう」と彼女に告げます。
インジョンはミノさんの家に移ればいいんだから、あなたが出て行けと…。

話を聞いてくれと説得するインジョンですが…

ソウ:「あんたたち、5年前から付き合ってるんだって?どうしてそんなことできるわけ?ジヒョンが事故に遭った後、あんたのこと見ながらどう思ってたと思う?あたし、バカみたいだったわ。あたしだって悲しいし辛かったけど、あんたみたいに地球が崩れそうなほどじゃなかったから。”まさかジヒョンがあたしたちのこと置いて死ぬわけない”… そう思って、泣くのも怖かった。だけどあんたが泣いてばかりいるの見て、”インジョンは本当の友達だったんだ。私は本物じゃなかったんだ”… そうやって自分を責めたわ。それなのに、全部ショーだったわけ?!」
インジョン:「そんなんじゃないわ」
ソウ:「良心の呵責?笑わせんじゃないわよ。良心のある子が友だちを騙す?それも10年来の親友を?!」
インジョン:「怒るのは当然だけど、私たち二人きりなのよ。腹が立っても話を聞いてよ。ね?」
ソウ:「客と魚は3日もすれば悪臭を放つ(※歓迎されても長居は嫌がられる、の意)って言うよね。あんたはジヒョンの家にいるのが辛かったかもしれないけど、それならあんたの面倒を見たジヒョンの家族は平気だったと思うの?」
インジョン:「そうよ。私、ジヒョンに嫉妬してやったのよ。だけど、ジヒョンは死んでも全て手に入れる子よ」
ソウ:「どういう意味よ?」
インジョン:「あんた、ガンがジヒョンのこと好きだって知らなかったでしょ」
ソウ:「!」
インジョン:「ガンはね、ジヒョンを探すためにアメリカから帰ってきたの」
ソウ:「… え?」
インジョン:「ソン・イギョンはね、ジヒョンの友だちよ。だから、ジヒョンの代わりにソン・イギョンのことまで大事にしてるの。あんたはどう?それでもただただジヒョンのことが好き?」
ソウ:「ちょっと、シン・インジョン!嘘言わないでよ!」
インジョン:「・・・。」

+-+-+-+

バス停でバスを待っているイギョン(ジ)は、手帳に何やら書き込みながら考えごとをしていました。
病院の前で出会った、もう一人の49日旅行者のおじさんの言葉が浮かびます。

男性:「俺に13日残ってたら、女房にこれまでありがとうなって花束でも送って、母さんの顔だってもう一度眺めて、息子たちに手紙の一つでも書くのになぁ」

手帳に続きを書き始めるイギョン(ジ)。

【D-11
残りの11日でやらなきゃいけないこと。
☆感謝の手紙を書く☆ お父さん、お母さん、ハン・ガン
シン・インジョン… 】

そう書いて、やっぱりインジョンの名前を×で消してしまいます。

ふと涙のネックレスを触ってみた彼女は…

イギョン(ジ):「これがガンのだったってことは、まだソウが泣いてくれてないってことじゃない!」

+-+-+-+

さっそくソウの働くパン屋へやって来たイギョン(ジ)。
ソウの姿を見つけ、張り切って声を掛けますが…

ソウ:「ソン・イギョンさん、ジヒョンの友だちだったんですって?」
イギョン(ジ):「え? あ、えぇ、それは…」
ソウ:「それなのにどうして何も言わずに人のこと騙したんですか?気分悪いわ」

ぷいっと言ってしまうソウに、イギョン(ジ)はそれ以上声を掛けられません。

イギョン(ジ):「誰が言ったの?インジョンかな。信じてもいないくせに何で言っちゃったのよ?」

+-+-+-+

ガンはジヒョンの父の術後の経過を見に来ていました。
「脳浮腫だけ治療して、1週間のうちに退院できるでしょう」と話すチョ博士。

ベッドの上の夫の顔を覗き込んだジヒョンの母は…

ジヒョン母:「あなた、また会えて嬉しいわ」
ジヒョン父:「(微笑む)」
ガン:「僕もです。またお会いすることができて感謝いたします」
ジヒョン父:「… ありがとうな」

再び妻の方を向いたジヒョンの父は…

ジヒョン父:「ジヒョンに… 会ったよ」
ジヒョン母:「!… ジヒョンがお父さんを助けに来たのね」
ジヒョン父:「^^」
ガン:「・・・。」

+-+-+-+

ジヒョンの母とガンは、さっそくジヒョンの病室へ報告に来ます。

ジヒョン母:「ジヒョン、お父さんに会ってきたんだけど、経過は良好よ」
ガン:「(ジヒョンの顔を見て笑い)こいつ、ずっと寝てるから肌つやがまた良くなったな」
ジヒョン母:「口が悪いのね^^」
ガン:「ジヒョンを見てると勝手に悪戯心が発動するみたいで^^;」
ジヒョン母:「(笑)この子の父親もそうなのよ」
ガン:「ところでお母さん、わかめスープってどうやって作るんですか?」
ジヒョン母:「わかめスープをどうして?」
ガン:「急に食べたくなったんですけど、一度も作ったことないんです」
ジヒョン母:「あらぁ~?今日はジヒョンの誕生日だから、わかめスープを作ってきたのよ」
ガン:「それなら1杯、いいえ、2杯いただいて行ってもいいですか?」

+-+-+-+

ガンに呼ばれたイギョン(ジ)は、彼の部屋へやって来ます。
彼はちょうど台所でわかめスープをお椀によそっているところ^^

イギョン(ジ):「(ドアを開け)来ましたよ~」
ガン:「(手招き)どうぞ、入って来て」

#入っておいで(ヒョイヒョイッ ♥

イギョン(ジ):「病院まで面会に行って来た話、早くしてくださいよ~」
ガン:「入って来たらしてあげるし、入って来なかったらしてあげないよ」
イギョン(ジ)「(ブー)」

中へ入って来るイギョン(ジ)。

ガン:「座って^^」

彼女がソファーに座ると、テーブルの上にはすでに他の惣菜が用意されていました。
わかめスープのお椀を持って来て、ガンは彼女の前に置いてやります。

ガン:「わかめスープ、たくさん作ったから、とりあえず残飯処理してください」
イギョン(ジ):「どうして急にわかめスープなんか?」
ガン:「今日はこどもの日でしょう?アメリカじゃ子どもの日にわかめスープを作るんだ」
イギョン(ジ):「・・・。(ジロジロ)」
ガン:「あぁ~!アメリカに住んだことないから知らないんだな」
イギョン(ジ):「こどもの日だからじゃなくて、シン・ジヒョンの誕生日だからじゃないの?」
ガン:「・・・。」

早速わかめスープを一口すすったイギョン(ジ)は、思わず手を止めます。
顔を上げた彼女は…

イギョン(ジ):「これ… シン・ジヒョンのお母さんが作ったのと同じ味だわ…」

彼はイギョン(ジ)を見つめたまま何も言わず、心の中でそっとつぶやきます。

ガン(心の声):「誕生日おめでとう、ジヒョン…」

イギョン(ジ)もまた、彼を見つめ…

イギョン(ジ)(心の声):「ありがとう、ガン…」

イギョン(ジ):「シン・ジヒョンが知ったら、すごく喜ぶわ^^」

美味しそうにまた食べ始めるイギョン(ジ)。

ガン:「おい、ソン・イギョン」
イギョン(ジ):「?」
ガン:「俺たち、気楽に話そう」(※タメ口で話そうという意味
イギョン(ジ):「?」
ガン:「ソン・イギョンさんは俺より1つ上なんだろ?1つ上くらいでヌナなんて呼べないし、アメリカ式に友だち口調で行こう」
イギョン(ジ):「… いいわ!1つ違いだから受け入れてあげる。シン・ジヒョンのお父さんの容態はどうだったの?」(※さっそくタメ口^^
ガン:「(笑)意識もはっきりしてるし、何日か脳浮腫だけ治療すればいいってさ」
イギョン(ジ):「そうなの?!じゃ、夜に会いに行かなきゃ」
ガン:「そのときは送ってやれないぞ。夜は寝なきゃいけないんだから」
イギョン(ジ):「後でジヒョンが目覚めたら、ハン・ガンに心底親切にしてやれって絶対伝えなきゃ」
ガン:「・・・。」
イギョン(ジ):「シン・ジヒョン… 絶対目覚めて欲しいな…」
ガン:「・・・。」

#このシーン、言葉になっていない言葉がたくさんあって、何度見ても足りません。
ガンが「タメ口で話そう」と提案した思い、イギョン(ジ)が「ジヒョンに絶対目覚めて欲しい」とガンの前で言った思い…。
それは単にその言葉だけの意味ではありません。
二人でいるときは、こうやって「ガンとジヒョン」のときと同じように過ごしたい。彼女も気を張らず、自分の前では気楽にしてほしい。
そして彼女も、絶対に生き返って、ようやく気づいた彼の心に応えたい…。
いろいろ考えるだけでチューハイ3本は行けますわ^^
そして… またもやガンの優しい声に溶けそうな私でございます。

+-+-+-+

イギョンのアパートへやって来たミノは、家主を呼び、金を積むからこの部屋を空けてくれと要求します。
突然の無理な要求に最初は渋っていた家主も、高額の提示に思わず「本当ですか?」と顔色を変え…。
さらに、「すぐに空けてくれれば謝礼を別に払う」と付け加えるミノ。

そして、「君のアパートの前にいる」とイギョン(ジ)に電話したミノは、彼女を呼び出します。

+-+-+-+

ガンはソウに会いに来ていました。

ソウ:「ガン、急にどうしたの?」
ガン:「あぁ、今日はジヒョンの誕生日だから」
ソウ:「ジヒョンの誕生日?どうして知ってるの?」
ガン:「俺が帰国した後、ミノ先輩がジヒョンの誕生パーティーするからってうちの店に連れて来て、そこで再会しただろ?」
ソウ:「その日付を覚えてたの…?」
ガン:「母さんの命日と何日も違わないから」
ソウ:「ジヒョンの誕生日に、どうして私に会いに?」
ガン:「あいつがあんな状態だし、思い出話でもしてやらなきゃって思って。インジョンとミノ先輩の話聞いて、一番心を痛めてるのはお前だろ?」
ソウ:「いつからそんなにジヒョンのこと大事にしてるの?」
ガン:「?」

#作家さんは女の友情に何かトラウマでもあるんでしょうか。気持ちは分かるけどさ~orz

+-+-+-+

イギョン(ジ)が大急ぎでアパートの前までやって来ると、ミノが笑顔で迎えます。

ミノ:「早かったな^^」
イギョン(ジ):「ここ… ここはどうして分かったんです?」
ミノ:「好きな女の家も調べられない男だと思ってたのか。ガッカリだな」
イギョン(ジ):「尾行したんですか?!」
ミノ:「(車に)乗って。夕食に出掛けよう」
イギョン(ジ):「私、もうカン・ミノさんとは会わないって言ったでしょ!」
ミノ:「それなら俺も”タニシ青年”にならなきゃな」(※以前、イギョン(ジ)が”タニシ女房”だと言ったこと
イギョン(ジ):「どういう意味です?」
ミノ:「ソン・イギョンさんがやったようにね。前に家の鍵を口実にうちの家に入ったこと、覚えてない?俺はソン・イギョンさんの家の鍵を持ってないから、家に入れないと思います?^^」
イギョン(ジ):「食事に行って話しましょう」

余裕でイギョン(ジ)を見つめていた彼の笑顔は、彼女が動揺して車に乗り込むと厳しい表情に変わります。

+-+-+-+

ミノが彼女を連れて来たのは、前にも来たあの食堂でした。

料理が揃うと…

ミノ:「食べよう^^」
イギョン(ジ):「・・・。」

「毎日家まで来たらどうしよう」と不安でたまらないイギョン(ジ)。

ミノ:「食べないんですか?浮かない表情でどうしたんだ?」
イギョン(ジ):「またここに来るなんて思わなかったから(食べ始める)」
ミノ:「俺にとってここは意味のある店だって、知ってるでしょう?俺はここに誰でも連れて来るわけじゃない」
イギョン(ジ):「・・・。」
ミノ:「インジョンと君、二人だけだ。ここに連れて来た女性は」

黙ってスープを口へ運ぶイギョン(ジ)。

ミノ:「ところで、すいとんは好きじゃなかったよな… ジヒョン?」
イギョン(ジ):「!!!!!!」

イギョン(ジ)は驚き、思わず咳き込みます。

イギョン(ジ):「・・・。」
ミノ:「それなのに、今はずいぶんよく食べるんだな」
イギョン(ジ):「な、何言ってるんですか?」
ミノ:「まずは無事だったことを祝福しよう。けど、どうなってるんだ?なぜそんな姿でうろついてる?一日でも早く自分の体に戻る方法を見つけるべきじゃないのか?」
イギョン(ジ):「… カン・ミノさん」
ミノ:「オッパ… そう言えよ、ジヒョン」
イギョン(ジ):「何なんです?私はソン・イギョンよ」
ミノ:「ソン・イギョンの姿を借りたシン・ジヒョンだろ!」

慌てて涙のペンダントを握りしめるイギョン(ジ)。

ミノ:「お前はソン・イギョンとして俺と付き合ったのか?それともシン・ジヒョンとして付き合ったのか?」
イギョン(ジ):「ソン・イギョンだからソン・イギョンとして会ってるに決まってるでしょう?」

立ち上がって逃げ出そうとしたイギョン(ジ)の腕を掴み、ミノは乱暴に彼女を座らせます。

イギョン(ジ):「何するんですか!」
ミノ:「これまでの様子からするとお前…ソン・イギョンとしてでないと生きられない事情があるんだろ」
イギョン(ジ):「私はソン・イギョンですから!」
ミノ:「それなら最後までソン・イギョンに成り切らなきゃダメだろ。逃げようとするってことは、自分がシン・ジヒョンだって言ってるのと同じだ」
イギョン(ジ):「笑わせないで。あなたのことが不愉快で、顔を見てるのも嫌になっただけよ!」
ミノ:「そうだろうな。今はもう俺がどんなやつか分かってるはずだから」
イギョン(ジ):「違うって言ってるのにしつこいわ!」
ミノ:「お前… シン・ジヒョンだと言えない理由があるんだろ」
イギョン(ジ):「!」
ミノ:「俺に近づいた意図は何だ!!!!!!」
イギョン(ジ):「!!!!!」

思わず立ち上がり、逃げ出すイギョン(ジ)。

ミノ:「・・・。」

#ペ・スビンさんのこういう急激にクレッシェンドする演技、シャープですごくいい!

+-+-+-+

全速で店を出て、角を曲がった彼女。
震えながら携帯を取り出し…

イギョン(ジ):「ガン…!」

無我夢中で画面に表示させたのは、いつものスケジューラではなく、ハン・ガンの番号でした。
それでも、「だからってハン・ガンさんと手を組んだりするなよ」というスケジューラの警告を思い出し、彼女は思いとどまります。

+-+-+-+

そして、いつものようにスケジューラのところで駆け込むイギョン(ジ)。

イギョン(ジ):「カン・ミノに気づかれたの!私がシン・ジヒョンだって、カン・ミノに気づかれたのよ!」
スケジューラ:「頭良くなったんじゃなかったのか?ハン・ガンのときと同じだろ。知らないフリしてろ」
イギョン(ジ):「ハン・ガンとカン・ミノは違うわ。人間も立場も!」
スケジューラ:「だから何でそう軽はずみに行動すんだよ!」
イギョン(ジ):「!」
スケジューラ:「死んだ後のことに干渉すんなって言ったろ!」
イギョン(ジ):「怖くてたまらないのに… あんたまで怒らないでよ」
スケジューラ:「なぜかって?!俺はなるべくあんたに会いたくないからだ!もう俺の目にはあんたがイギョンに見えるのに、あんたイギョンじゃないだろ」
イギョン(ジ):「・・・。」
スケジューラ:「それなのに、そんな目で見つめられたら俺、どーすりゃいいんだよ?どーすりゃいいんだ!!!」
イギョン(ジ):「どうして私の怒るの?私だって無念な人間なのよ。このオンニの体、借りたくて借りてるわけ?」
スケジューラ:「・・・。」
イギョン(ジ):「死ぬ運命じゃないのに… その自殺未遂の人のせいでこうなったのよ」
スケジューラ:「・・・。」
イギョン(ジ):「一日ずつ減っていくたびに不安でたまらないのに… 誰なの?」
スケジューラ:「・・・。何のことだよ?」
イギョン(ジ):「自殺未遂して私をこんな目に遭わせたのは誰よ?」
スケジューラ:「… あんたが前方注意を怠ったからだ」
イギョン(ジ):「前で事故さえ起きなかったらバイクは転ばなかったし、バイクがなかったら、死ぬほどの事故にはならなかったわ。誰なのよ?」
スケジューラ:「… そんなもん知ってどうする?」
イギョン(ジ):「他人の人生を壊しておいて、その人はどんな罰を受けたのよ?」
スケジューラ:「… 受けただろうさ」
イギョン(ジ):「だろう?!」
スケジューラ:「受けたはずだ」
イギョン(ジ):「はず?!」
スケジューラ:「・・・。」
イギョン(ジ):「あんた変よ。何でそんな言い方なの?」

そのとき、イギョン(ジ)は再び、あの49日旅行者の男性を思い出します。

男性:「この顔、俺が暇あるごとに殴ってやったんだ。こいつはな、俺を植物人間にしたヤツだからな」

イギョン(ジ):「!!!… ひょっとして、(自分を指差し)このオンニなの?」
スケジューラ:「… な、なぁ、シン・ジヒョン」
イギョン(ジ):「このオンニだったの?」
スケジューラ:「・・・。」
イギョン(ジ):「オンニだったのね!」
スケジューラ:「(溜息)」
イギョン(ジ):「私を死に追いやった人の体に入らせたの?!」

混乱し、パニックになったイギョン(ジ)は、悲鳴を上げて頭をかきむしります。

スケジューラ:「お、おい!やめろよ!イギョンを叩くな」
イギョン(ジ):「!!!」
スケジューラ:「あんたの髪か?!俺の女の髪だろ!!!」
イギョン(ジ):「!」

動きを止め、睨みつけるイギョン(ジ)に、我にかえるスケジューラ。

スケジューラ:「あ…ご、ごめん」
イギョン(ジ):「・・・。」
スケジューラ:「… 分かってんだろ。今、俺がどんな心境か」
イギョン(ジ):「あんた、私の心境が分かる?」
スケジューラ:「・・・。」
イギョン(ジ):「インジョンは裏切ったのが私のせいだって言うし、カン・ミノには正体がバレて心臓が縮んだわ。残り11日なのに、生きるのか死ぬのか、毎日気が狂いそうよ。こんなこと話せる唯一の友だちがスケジューラ、あんた一人しかいないのに、自分の恋人の姿だから会いたくないって…」
スケジューラ:「・・・。」
イギョン(ジ):「おまけに、このオンニが私を死に追いやった人だなんて。そんなことも知らずに私…オンニに情だって移っちゃったのよ!」
スケジューラ:「死ぬほど愛した女を前にして、何も言えないことがどんなに辛いか… 分からないだろ」
イギョン(ジ):「私に分からないって?愛してるのは自分一人だと思ってるの?!私だって愛する人はいるわ!」
スケジューラ:「・・・。」
イギョン(ジ):「ガンに何も言えないのよ!心はシン・ジヒョンなんだから… 感情を出したら死んじゃうかもしれないでしょ!」

イギョン(ジ)の目から涙がポロポロと流れ落ちます。
俯いて泣き出したイギョン(ジ)を抱き寄せ、「よしよし」と背中を叩いてやるスケジューラ。

スケジューラ:「泣くなよ…」
イギョン(ジ):「(泣)」
スケジューラ:「泣くなって」

いきなりスケジューラを突き放したイギョン(ジ)は…

イギョン(ジ):「私はシン・ジヒョンよ」
スケジューラ:「・・・。」
イギョン(ジ):「あんた、これからは私が呼ばない限り絶対に… オンニの部屋に来ないで」
スケジューラ:「・・・。」
イギョン(ジ):「私がソン・イギョンオンニのことをどうしようと…!来たら許さないから」

スケジューラを置いて歩き出すイギョン(ジ)。
彼はイギョン(ジ)の後ろ姿を見つめ…

スケジューラ:「行きたいけど行かない。何でよりによってイギョンの体を借りて…」

+-+-+-+

イギョンのアパート。

カップ麺にお湯を注ぎ、じっと前を見つめて待っているイギョンの横で、ジヒョンが彼女に訴えます。

ジヒョン:「どうしてオンニなの?どうしてオンニが…。あのとき、初めての自殺未遂じゃなかったの?」
イギョン:「・・・。」
ジヒョン:「私、オンニが死のうとするなんてどんなに辛くて寂しいんだろうって…」
イギョン:「・・・。」
ジヒョン:「オンニが死んだら私どうしようって… 切なくてすごく怖かったのに」

カップ麺の蓋を開け、箸で混ぜ始めるイギョン。

ジヒョン:「私をこんな目に遭わせた人に頼ってたなんて!お願いだから生きてくれって頼んでたなんて!!!」

黙って麺をすすり始めたイギョンを見て立ち上がったジヒョン。

ジヒョン:「私を死に追いやった人に?!!!」
イギョン:「!!!」

ジヒョンの方を見上げるイギョン。
声の主を探してキョロキョロと視線を動かし、もう一度カップ麺に視線を落とします。
イギョンのすぐ横にひざまずいたジヒョンは…

ジヒョン:「オンニのせいで私、事故に遭ったのよ。オンニが私をこんな目に遭わせたの!」

思わず箸を持つイギョンの手を強く払うイギョン。

イギョン:「!!!」

イギョンの手から、箸が音を立ててこぼれ落ちます

ジヒョン:「!!!」

驚いたイギョンはジヒョンの気配を懸命に探ります。

ジヒョン:「私はこんなに生きたいのに…。一日一日、どんなに怖いか分かる?」

イギョンの目に、自分を間近で見つめているジヒョンの姿が映ります。
小さな悲鳴を上げて立ち上がり、部屋の隅に駆け寄るイギョン。
ジヒョンも彼女を追いかけ、目の前にまで迫ります。

ジヒョン:「一体どうしてそんなことしたの!!!ソン・イスが何だって言うのよ!!!」
イギョン:「!」

ジヒョンをまっすぐ見据え、自分の体を庇うように腕で抱いたイギョンは…

イギョン:「何なんですか?!」
ジヒョン:「!!!」

しっかりと重なりあう二人の視線。

そこへ、「お嬢さん!」家主がドアをノックする音が響き、イギョンは玄関へ向かいます。

家主は突然イギョンに部屋を空けるよう告げます。
1週間以内に出ていくようにと一方的に言い渡し、去っていく家主。

咄嗟に自分のせいだと察知し、「ごめんなさい!」と謝るジヒョン。
イギョンは家を飛び出します。

+-+-+-+

イギョンの働くカフェ。

イギョンが店にやって来ると、テーブル席で待っていたミノが声を掛けます。

ミノ:「ソン・イギョンさん」
イギョン:「!」

立ち上がり、イギョンの前までやって来たミノは…

ミノ:「僕のこと覚えていらっしゃいますよね?社長さんに許可をいただきました。少しお話を」

うながされ、イギョンはテーブル席で彼の向かいに座ります。

ミノ:「先日は驚かせて申し訳ありませんでした。ソン・イギョンさん、僕はカン・ミノと言います」

「シンカ産業」と記された名刺を差し出すミノ。

イギョン:「ご用件をおっしゃってください」
ミノ:「前職はホテル勤務ですよね?釜山のペンション村が改装されたんです。仕事を用意しましたから、どうぞそちらへ」
イギョン:「私がなぜ?」
ミノ:「そうでないと危険だからです」
イギョン:「私は恐れるものが何もない人間なんです」
ミノ:「僕は恐れるものがとても多い人間なんです。ソン・イギョンさんがずっと体を貸していれば、僕はとても不安になり、危険に陥り… そうなれば怖くなってソン・イギョンさんを危険な目に遭わせるしかない。(封筒を差し出し)この中にペンションの住所、向こうで世話してくれる人の連絡先が入っています」
イギョン:「… 行く行かないは私が決めます」
ミノ:「それなら早く決めてください。行かないということになれば、またここへ来る準備をしなければならないのでね」
イギョン:「・・・。」

+-+-+-+

朝。8時半。
なかなか帰って来ないイギョンに、ジヒョンは不安を募らせていました。

ジヒョン:「オンニ、どうして帰って来ないの?(昨夜のことを思い出し)私が怒ってるって気づいてた。…私に話しかけたわ!怖くなって帰って来ないのかな」

+-+-+-+

イギョンはキョンビンのところへ相談しに来ていました。

キョンビン:「その条件なら、当然行ったほうがいいでしょう」
イギョン:「当然っていうわけじゃ…」
キョンビン:「イギョンさんの言うように、もう治療が必要ない状況なら、なおさら行くべきです」
イギョン:「それ… どういうことです?」
キョンビン:「最初は本当に信じられなかったけど… あちら側の人たちも一人二人とイギョンさんを訪ねて来てるんでしょう?
イギョン:「(うなずく)」
キョンビン:「いくらイギョンさんがその魂を憐れに感じても、一つの体に二つの魂は生きられません。その魂が生涯イギョンさんの体にとり憑いたままだったらどうするんですか?」
イギョン:「・・・。」

診療所を出て、公園のベンチでぼんやり考えるイギョン。
次々と自分の前に現れる人々の姿が浮かびます。

ミノ:「ソン・イギョン」
ガン:「具合が悪いんですか?」
インジョン:「アメリカン一つ」

#そりゃこのインジョンは怖いわな…。

+-+-+-+

アパートへ帰って来たイギョンは、部屋の中央でジヒョンの気配を探します。
やがて、部屋の隅で小さくなっている姿が見え…

玄関へ戻り、扉を少し開けたイギョンは、またジヒョンのところへ戻ります。

イギョン:「出て行ってください」
ジヒョン:「…オンニ?」
イギョン:「出て行って」
ジヒョン:「オンニ、そんなこと言わないで。… 私が悪かったんです」
イギョン:「… お願いよ」

ガックリとうなだれ、玄関へ向かうジヒョン。
彼女が外へ出て行くと、イギョンはさっと玄関の扉を閉めてしまいます。

とうとうイギョンの元を追い出されてしまったジヒョン…。

#玄関ドアを少し開けておかなきゃ通れないってイギョンは分かってるんだって思うと、ちょっと笑ってしまった^^;

+-+-+-+

かばん一つに荷物をまとめるイギョン。
「今から出るの?」と確かめに来た家主に、他の荷物は適当に処分するように告げ、イギョンは家を出ます。

+-+-+-+

外で途方に暮れるジヒョンの元にはスケジューラが来ていました。

ジヒョン:「オンニ、どこかに行っちゃうみたい。どうしよう…」
スケジューラ:「… どうしようもない。全部あんたの自業自得だからな」
ジヒョン:「え?」
スケジューラ:「目の前でイギョンが逃げ出そうとしてても、指一本動かせない俺が自業自得なのと一緒だ」
ジヒョン:「それどういう意味?」
スケジューラ:「俺はあんたのこと助けられない。ここで少しでも間違えたら… 誤解を解くどころか、イギョンの前に現れることも出来ずに、エレベーターに直行しなきゃならないから」
ジヒョン:「そんなこと言わないで助けて。私のこと助けてよ。ね?」
スケジューラ:「ここで失敗して5年を棒に振るわけにいかないんだ。イギョンが生きてる限り… 規則を破ることは絶対にできない」

そこへアパートから出てきたイギョンが二人の前を通り過ぎます。
慌てて追いかけるジヒョンの後ろで、ぎゅっと目を閉じ、顔を背けるスケジューラ。

+-+-+-+

イギョンのアパートの上の通りに車を停め、降りようとしたガンは、
目の前でイギョンがタクシーに乗り込む姿に目が留まります。

タクシーまで追いかけてきたジヒョンに気づきながら、そのまま車を発進させるイギョン。

+-+-+-+

イギョンの様子が気になったガンは、彼女のアパートへやって来ます。

部屋の中には家主が一人。

ガン:「ソン・イギョンさん、ソン・イギョンさんはどこに?」
家主:「この部屋のお嬢さん?出て行ったけど」
ガン:「出て行った?どこに?突然どうしたんです?」
家主:「部屋を出て行ったんですよ」
ガン:「どこへ行ったかご存じないんですか?」
家主:「知らないけど…」

動揺して、部屋の空間をキョロキョロと見回すガン。

ガン:「ジヒョン?… ジヒョン?!」
家主:「?」

この部屋には自分しかいないのに、誰かに呼びかけているガンに家主は首をかしげます。

+-+-+-+

ガンはイギョンのアパートを飛び出し、町の中を走りまわります。

ガン:「シン・ジヒョン!ジヒョン!!!ジヒョン!!!」

そのころ、ジヒョンはふらふらの足でどこかをさまよい歩き…
イギョンはソウル駅に到着していました。

ガン:「ジヒョン!!!ジヒョン!!!なぁ… お前どこにいるんだよ…。ジヒョン!!!ジヒョン!!!」

あてもなく歩いているうち、ジヒョンはとうとう力尽き、道の真ん中に倒れてしまいます。

彼女の周りを通り過ぎる人々。
もちろん、倒れている彼女に気づく人は誰もいません。

イギョンは列車に乗り込み、席についていました。
釜山行きの切符を見つめ、ぎゅっと固く握りしめるイギョン。


ほどなく、列車はゆっくりと動き始めるます。

+-+-+-+

ここでエンディングです。

いやぁ… イギョンが去ってしまうとは思いませんでした。
イギョンがいなくてはジヒョンは自分では何も出来ません。一体この後どうなるのか、とても気になります。

今の時点で彼女を助けられるのは、ハン・ガンたった一人。

必ずや次のキーアイテムになるだろうと考えているのは、イギョン(ジ)が彼に預けたイギョンの私物箱です。
彼がその中身を見て、イギョンを探し、説得してくれるんじゃないかと…。
行き先も分からないのにどうやって見つけるのか、そこまでは分からないのですが。

そしてもう一つ、だんだん心配になって来たのは、ガンが思っている「残り日数」が実際と違っていること。
イギョン(ジ)は最初に48日だと彼に伝えましたが、その後、2日縮まったことを話していません。
これが今後、辛い出来事につながらないかと、とても心配です。

そうそう、【1108】が気になる方は、14話でヒントを探してくださいね^^

今回も長い文章を最後まで読んでくださってありがとうございます。

 - 49日(私の期限は49日)