韓国ドラマから美しい言葉を学ぼう

韓国ドラマのあらすじや詳細日本語訳を紹介!プロデューサー/SPY/夜警日誌/トライアングル/主君の太陽など

49日 10話あらすじ

      2011/04/23

チョ・ヒョンジェ、イ・ヨウォンなど豪華出演陣が集まったSBS韓国ドラマ「49日」。
第10話です。

「二度と来るな!」
ジヒョンに会いに病室を訪れたガンに、ジヒョンの父の厳しい声が飛びます。
帰って来たガンを迎えたのは、かつてジヒョンがピアノを弾きながら歌っていた、あの曲でした。

ピアノに吸い寄せられるように近づいた彼の目に入ったのは… イギョン(ジ)の姿だったのです。

では、どうぞ


もっと知りたい!韓国TVドラマ vol.42 「49日」出演者のインタビューも2Pありますよ♪

+-+-+-+

ガン:「お前誰だ?」
イギョン(ジ):「?」
ガン:「お前… ジヒョンなのか?」
イギョン(ジ):「!!!!!」

驚いて絶句するイギョン(ジ)。
思わず椅子から立ち上がります。

ガン:「… ジヒョンなんだろ!お前」
イギョン(ジ):「… な、何言ってるんですか!」
ガン:「チナンで!音楽室で…!短調に変えたその曲、ピアノを弾いて歌うお前を見たんだ!」
イギョン(ジ):「?!」

イギョン(ジ)(心の声):「私を見たって?いつ見たんだろう」

さらに彼女へ近づくガン。

ガン:「ピアノ、その歌、癖!表情!… シン・ジヒョンだ」
イギョン(ジ):「!」

バレたら一巻の終わり。
イギョン(ジ)は慌てて涙のペンダントを握りしめます。

イギョン(ジ):「短調に変えてトロットみたいにするの、ピアノを弾く人ならみんな知ってます!それにこの曲、すごく有名なんですよ。(C’est si bon?)にも出てるんだから」
ガン:「短調とかそんな問題じゃない!」
イギョン(ジ):「・・・。」
ガン:「感じるんだ」
イギョン(ジ):「!… か、考えられない!私、春川女子高を出て、大学でソウルに来るまで春川にずっと住んでたんですから!」

そこへふらっと入って来た支配人は、ピアノの前にいる二人に気づきます。

イギョン(ジ):「チナン?チナンがどこなのかも知らないわ。それなのに、私のこと他の人だなんて話になりますか?!」
ガン:「ならないさ、ならないけど!… 感じるんだ。そう感じるんだって!シン・ジヒョンじゃないのに何でシン・ジヒョンみたいに感じるんだ?!何でそう感じるんだ!!!」
イギョン(ジ):「・・・。そんなこと私に言われても…」

彼女は心の中で彼に訴えます。

イギョン(ジ)(心の声):「ガン…。お願いだからそんなこと言わないで」

イギョン(ジ)を見つめたまま、どうしようもなく黙ってしまったガン。
そこへ支配人が声を掛けます。

支配人:「(わざと元気に)やぁ~春の日差しが気持ちいいな!」
二人:「!!」
支配人:「イギョンさん、今日定休日だってまた知らなかったんだな」
イギョン(ジ):「… えぇ。出掛けてらっしゃったんですか?」
支配人:「あぁ、ピアノクリーナーを切らしちゃってね」

何も言わず、ガンは部屋へ戻っていきます。
イギョン(ジ)のそばへ近づき、そっとピアノに触れた支配人は…

支配人:「これは誰でも触っていいもんじゃないんだ」
イギョン(ジ):「すみません。知らずに弾いてしまって」
支配人:「それだけで怒ったと思う?ガンのお母さんの遺品なんだ。唯一のね」
イギョン(ジ):「… あぁ」

+-+-+-+

店の外に出てきたイギョン(ジ)はぼんやりと考えていました。
ガンもすぐそばにイギョン(ジ)がいるとは思わず、隣の扉から出て来ます。

イギョン(ジ)(心の声):「ハン・ガン、どうして分かったの?」
ガン(心の声):「話にならないよな」
イギョン(ジ)(心の声):「ガンに疑われたままだったらどうしよう」
ガン:「頭がおかしい奴だと思っただろうな」

そして、お互いの存在にようやく気づく二人。
気まずい沈黙が流れます。

ガン:「あの…」
イギョン(ジ):「そのお友だちと… 私がすごく似てるんですね」
ガン:「そうも思うし… よく考えてみたら違う気もするし」
イギョン(ジ):「じゃあ帰ります」

背を向けたイギョン(ジ)にガンが「番号教えて帰って」と声を掛けます。

ガン:「携帯電話の番号ですよ」

自分の携帯電話をイギョン(ジ)に手渡すガン。

ガン:「人に心配させるなら先に携帯番号くらい言っておくべきだろ。良心もない…」
イギョン(ジ):「・・・。」
ガン:「昨日はどうしたんだ?家で何事かあったんですか?」

イギョン(ジ)は自分の番号をそこへ入力します。

イギョン(ジ):「体の具合が悪くて、休もうと思ったんです」
ガン:「家にもいなかったけど」
イギョン(ジ):「家に来たんですか?」
ガン:「・・・。」

イギョンの外出中、アパートにジヒョンが一人でいると、誰かが訪ねてきてノックしたことを彼女は思い出します。

ガン:「急におかしくなったみたいに店を飛び出して帰って来なかったのに、心配しないわけないだろ?」
イギョン(ジ):「・・・。」

イギョン(ジ)(心の声):「そこまでソン・イギョンのことを心配してるの?それなのに、ソン・イギョンの中に私を感じて怒ったの?」

自分の番号を入力した携帯を「どうぞ」と差し出すイギョン(ジ)。

ガン:「もし助けが必要なら…」
イギョン(ジ):「帰ります」

ぷいっと背を向け、走って帰ってしまうイギョン(ジ)に戸惑うガン。

+-+-+-+

部屋へ戻ったガン。
サイドテーブルの美しい小物入れに視線を落とし、その中からあのブレスレットを取り出します。
大切に握り締め、また物思いに耽り…。

+-+-+-+

イギョン(ジ)は帰り道をぼんやり歩いていました。

イギョン(ジ)(心の声):「ハン・ガンもソン・イギョンが好きで、私は愛してくれる友だちもいなくて。本当に愛してくれるのはお母さんとお父さんしかいないんだわ」

+-+-+-+

イギョン(ジ)はソウのパン屋に寄ります。
彼女を「デザートケーキの試食をしてください」とテーブル席に誘うソウ。

イギョン(ジ)(心の声):「ここでパン食べながらソウと話すの、久しぶりだな」

試食のケーキを持ってきたソウは「ここの席、初めてでしょう?」と話しかけます。

イギョン(ジ):「え?えぇ、そう。初めてですよ^^インテリアが素敵ですよね」
ソウ:「友だちもその席が好きだったんです」
イギョン(ジ):「… そうなんですか」

ケーキを一口食べたイギョン(ジ)は…

イギョン(ジ):「わぁ、柔らかくてあっさりしてる!ホントにケーキね!」
ソウ:「… 何だか反応がまるでジヒョンみたい」
イギョン(ジ):「!… そうですか?私と好みが似てるんですね、そのお友だち。…そのお友だちってね」
ソウ:「(遮って)ところであの保温ポット、どうしてイギョンさんが持ってたんですか?」
イギョン(ジ):「え?」
ソウ:「インジョン、ソン・イギョンさんのお兄さんと付き合ってるんでしょ」
イギョン(ジ):「お兄さん?」
ソウ:「インジョンが私の保温ポットにスープか何か入れて、イギョンさんのお兄さんにあげたんでしょ?」
イギョン(ジ):「私、兄はいないんです。弟も」
ソウ:「?… それじゃ、どうして私の保温ポットをイギョンさんが?」
イギョン(ジ):「あぁ… それはシン・インジョンさんに聞いてください。私は言えないんです」
ソウ:「言わないでくれって言われたんですか?」
イギョン(ジ):「(戸惑い)困ります、何度も聞かれちゃうと」
ソウ:「はぁ、あの子、一体誰のこと隠してるのかな?あの人なわけないのにな」

あれこれ考えるソウを黙って見つめるイギョン(ジ)。

イギョン(ジ)(心の声):「ソウ…。いつの日か、あんたも私のこと忘れて行くんだよね」

+-+-+-+

今日も娘の病室にいるジヒョンの両親。

とうとう、ジヒョン父は妻の前で倒れてしまいます。

+-+-+-+

ミノとインジョンは二人で食事をしていました。

インジョン:「オッパが留学する前、最後に食事をしたのがこの店だって覚えてた?」
ミノ:「君はえらく泣いて、もうこの店には二度と来られそうにないって言ったよな」
インジョン:「オーナーが私たちに気づいたみたい」
ミノ:「そうか?… 早く出なきゃな」

笑い合う二人。

インジョン:「早く食べてドライブに出掛けましょうよ。二水頭へ行きたいの」
ミノ:「病院に寄って会議に出なきゃいけないって言ったろ?」
インジョン:「あぁ… そうね」
ミノ:「・・・。」
インジョン:「オッパ、病院やジヒョンの話、しないでほしいの。考えないで暮らしたいのよ」
ミノ:「(微笑)あぁ、そうしよう」
インジョン:「それからね、私、明日辞表を出すわ」
ミノ:「明日?」
インジョン:「遺言状の幽霊騒動もあったし、これ以上会社にいたくないわ」
ミノ:「遺言状の幽霊騒動?」
インジョン:「遺言状を幽霊が邪魔したって噂が広がって、みんなが私に聞くの。化粧室に行くのが嫌になるほどよ」
ミノ:「皆全く…(笑)額が偶然落ちたくらいで」
インジョン:「印鑑まで転がり落ちたのはオッパに会社を渡さないためだって騒いでるわ」
ミノ:「何?」
インジョン:「亡くなるまで会社は残っていないのに…。何のために遺言状をお作りになるのか」
ミノ:「・・・。」

+-+-+-+

ジヒョンの病室の前までやって来たイギョン(ジ)。

イギョン(ジ)(独り言)「(練習)こんにちは。お父さん、私はジヒョンの友だちです。(お土産を差し出し)お好きだと聞いて買ってきました」

挨拶の練習を入念にし、病室の中を覗きます。

すると…

そこには、自分(ジヒョン)の横に横たわっている父と、隣で看病している母の姿がありました。

イギョン(ジ):「… お父さん!」

イギョン(ジ)(心の声):「お父さん、どうしたの?具合悪いの?私のせいで… すごく疲れてるのね」

+-+-+-+

ミノが病院へ入って来ます。
すると、向こうから放心状態で歩いて来るイギョン(ジ)の姿。

目の前に立っている人影に気づき、顔を上げた彼女の目からは大粒の涙が流れていました。

ミノ:「!」
イギョン(ジ):「・・・。」

赤い目で彼を睨みつけ、「どうしてまだここへ来られるの?」と心の中で呟くイギョン(ジ)。

ミノ:「… ここにはどうして?」
イギョン(ジ):「・・・。」

イギョン(ジ)(心の声):「あくまでも遺言状を作らせるつもり?!」

ミノ:「具合が悪いんですか?何かあったんですか?」
イギョン(ジ):「・・・。」

何も答えず、横を通り過ぎようとした彼女の腕を、ミノが掴みます。

ミノ:「ソン・イギョンさん?」
イギョン:「手を離して」
ミノ:「・・・。心配だからですよ」

無理やり彼の手を振り払い、イギョン(ジ)は歩いて行きます。

+-+-+-+

病室へ来てジヒョン父の様子を知ったミノ。
どれだけ驚いたかミノに話して聞かせるジヒョン母の横で、ジヒョン父は「言うな」とミノに合図を送ります。

+-+-+-+

病室の外へ出たミノは、ジヒョンの母に真実を告げます。
「脳腫瘍だ」と。

ジヒョン母:「脳腫瘍?… 脳腫瘍?!」
ミノ:「お母様、ショックが大きいとは思いますが、今すぐ手術を受けさせなければいけません」

二人が話している様子だけが、陰から覗いているイギョン(ジ)から見えます。

イギョン(ジ):「うちのお母さんまで言いくるめるつもり?」

ショックのあまり倒れそうになる母親。
とっさに「お母さん!」と飛び出しそうになり、何とか踏みとどまります。
ミノに支えられ、向こうへ歩いて行く母親の後ろ姿…。

イギョン(ジ):「一体何を言われたのかしら…?」

+-+-+-+

インジョンとソウ。

「付き合っている相手は一体誰なの?」とインジョンに尋ねるソウですが、インジョンはそのことをソウがイギョン(ジ)に聞いたことに腹を立てます。

ソウ:「私、その男の人見たんだよね」
インジョン:「… え?」
ソウ:「あの夜、あんたの後をついて行ったの」
インジョン:「!」
ソウ:「チラッと見えたんだけど… ミノさんに似てたわ」
インジョン:「パク・ソウ!何言ってるの?!」
ソウ:「ごめんごめん、そうよね、怒ると思った。あんたがミノさんとなんて… あり得ないよ。似てたっていうだけの話よ」
インジョン:「ソウ、そのうち自分から話すから、もうそんなことはやめて」
ソウ:「不倫じゃないよね?」
インジョン:「… 違うわ」

+-+-+-+

ジヒョンの母は、ベッドで眠っている愛する夫と娘を前に、声を押し殺して泣いていました。

+-+-+-+

朝。カフェでの仕事を終えたイギョンが出てきます。

携帯電話(声):「残り26日4時間59分です」

+-+-+-+

イギョンのアパート。

イギョンがなかなか帰って来ないので、ジヒョンはまたスケジューラに訴えていました。

ジヒョン:「オンニがまた帰って来ないのよ。1時間過ぎてるのに!」
スケジューラ:「だからどうしろって?前にも言ったろ。その人の生活が優先だってな」
ジヒョン:「それは分かってるけど…。ちょっとだけ来てくれない?」
スケジューラ:「何で?何で何で何で何で何で?!何でだ!!!」
ジヒョン:「何で私に怒るの?何か悪いことした?」

そこへヒュッと現れるスケジューラ。

スケジューラ:「い~や、いやいやいや、い~~~や!あんたが悪いんじゃないけどな、あんたを助けようとしてペナルティ受けたんだからな」

震える人差し指を突き出し、じっと見つめると…

スケジューラ:「1週間任期延長だ」
ジヒョン:「そんな!どうして?あの先輩お婆さん、そのために来たの?」
スケジューラ:「俺はな、これまで5年間、一度だって規則を破ったことのないスケジューラだ。任期を終えるその日のためにな!」
ジヒョン:「ごめん。… 悪いことしちゃた」
スケジューラ:「悪いと思うなら、ひっきりなしに電話してくるなよ。顔みたら腹立つからな。除隊1ヶ月前の兵士にあと1週間だけ残って言ってみろ。脱走したくなるに決まってる!」
ジヒョン:「オンニがいつ帰って来るか… 分かったりすると嬉しいんだけど」
スケジューラ:「(呆)」
ジヒョン:「何してるか調べてくれるわけには… いかないよね?」
スケジューラ:「(激呆)あ゛ーーー当たり前だろ!!!」

消えてしまうスケジューラ。

+-+-+-+

イギョンはキョンビンのいる病院へ、検査を受けに来ていました。
脳波を調べる器材をつけ、横たわるイギョン。

彼女の頭の中には…

穏やかな日。彼とやって来たピクニック。
彼女は彼の胸元に抱かれて横になり、ペンションのカタログをめくっていました。

カタログのあるページには「イスとイギョンの家☆☆☆」と書かれた付箋が貼ってあります。

「あ、これいいな。聴いてみろよ」
彼が自分の耳から片方のイヤホンをイギョンの耳へ。
「どう?気に入った?」

微笑んだ彼女に、彼は優しく口づけます。

#「49日」最初のキスシーンがこの組み合わせだとは!

+-+-+-+

検査後。
キョンビンは説明を始めます。

キョンビン:「睡眠脳波検査では特に異常はないですね。でも、心理的な葛藤が強かったり、情緒不安が大きいと、それが夢遊病の原因になることもありますから、催眠治療を受けてみてはどうでしょう」
イギョン:「・・・。」

+-+-+-+

ガンはデスクに向い、また考えに耽っていました。

初めて来た日、不安そうに爪を弾いていたイギョン(ジ)。
子どもに魔法を見せる姿も…
月桂樹の葉をよける姿も…
そして、目の前でピアノを弾き、口ずさんだあの歌も…。

そこへやって来た男店員から、イギョン(ジ)がまだ出勤していないことを知ります。

「お父さん…!」とうわ言のように言って店を飛び出して行ったことや、夜11時までに帰れなければいけないと言っていたことを思い出し、「お父さんが倒れたのかな」とまた心配になるガン。

昨日聞いたばかりの電話番号はつながりません。

+-+-+-+

イギョンのアパートであれこれ考えるジヒョン。

ジヒョン:「お父さんは絶対カン・ミノを疑わないわ。あぁ、会社のことにもっと関心持つべきだった!何が起きてるのか正確に分からなきゃ対策も立てられないもの。そうだ、金庫!どうやって開けようかしら」

+-+-+-+

イギョンのアパートのそばへやって来たガン。
すると、ちょうど向こうの角からイギョンが歩いて来るのに気づきます。

近づいてくる彼女の様子をじっと見ていたガンですが、チラリと自分をみた彼女は、
また視線をそらして通りすぎようとし…

ガン:「ソン!」(←今まで訳してませんでしたが、よく苗字で呼び捨てしてます
イギョン:「?」
ガン:「見たくせに何で知らんふりするんだよ?」
イギョン:「… どなたですか?」
ガン:「?!」

驚いて固まってしまった彼をしばらく不思議そうに見つめ、イギョンはそのままアパートへ入っていきます。

ガン:「何だ?双子か?」

車に戻り、考えるガン。
双子かもしれないと思ったのも束の間、以前、妹はいないと言っていたことを思い出します。

そこへ、走って現れたいつものイギョン(ジ)が、目の前でタクシーに乗り込む姿が。

+-+-+-+

体調不良の中、会社へやって来たジヒョン父は、再び証人たちを呼び、遺言状を完成させます。

+-+-+-+

一方、ジヒョン母に呼び出され、インジョンとソウはジヒョンの家を訪ねます。
二人を前にしたジヒョン母は…

ジヒョン母:「あの子の父親はね、あなたたちを娘みたいに思ってるの。だから、あなたたちが手術を受けるように説得してちょうだい」
インジョン:「手術?」
ソウ:「お父様、どこかお悪いんですか?」
ジヒョン母:「… 脳腫瘍らしいの」
インジョン&ソウ:「!!!」
ジヒョン母:「腫瘍が大きいから一日でも早く手術を受けなきゃいけないのだけれど、ミノの言うことも私の言うことも聞かないのよ」
インジョン&ソウ:「・・・。」

+-+-+-+

ミノは今回の取引相手、チョン理事に会っていました。

理事:「不渡りを誘導?どういうことだ?」
ミノ:「シン社長は長くは持ちません。1,2ヶ月も待てばシンカ産業が自分の手に入るのに、不渡りを誘導して会社の価値を失墜させるわけがないでしょう」
理事:「カン室長の気にすることか?君は自分の役割を片付け、我々はシンカ産業を片づければいい話だ」
ミノ:「1万ウォンのところを3千ウォンで売ろうとしていたところを、再び1万ウォンで売れることになったのに、僕があっさり7千ウォンも損害を被ると思いますか?」
理事:「シンカの価値が高まるのを嫌がっているように見えるのは何故かな」
ミノ:「約定書があるのに、そんなわけはないでしょう」
理事:「約定書通りにやろうと言ってるのに、何をそうゴネる?」
ミノ:「ヒョクサンと僕の間にあるのは約定書だけではありませんよ」
理事:「?」
ミノ:「2年前、ヒョクサンのオ社長が他名義でシンカ株を購入するのに使用した不正資金の証拠もありますので」
理事:「・・・。」
ミノ:「・・・。」
理事:「本当に証拠があると思って君と手を結んだと思うか?」
ミノ:「考えが一致して手を結んだのは承知していますが、私が証拠もなしに接触すると思いますか?」
理事:「・・・。」

※うー難しい。話題が難しいのに言い方が回りくどいし、トンチンカンな訳になっているかも。

+-+-+-+

ジヒョンの家を出て「すぐ病院へ行こう」というソウに、インジョンは「約束があるから先に行って」と言い、ソウを驚かせます。
ソウを置いて一人歩き始めるインジョン。

彼女はミノに連絡し、ちょうど家へ戻るところだったというミノに「すぐ行くから」と言い、電話を切ります。
いつもと違う様子に不安が広がるミノ。

+-+-+-+

そのころ…

ミノのマンションのカギを開け、入って来たのはイギョン(ジ)でした。
もう一度金庫を開けようと、彼が会社にいる間に忍び込んだのです。

クローゼットの中の扉を開くイギョン(ジ)。
手にはミノに関係のある人たちの誕生日や電話番号などから推測した暗証番号のリストを持っていました。
金庫相手に格闘していると、突然玄関のドアが開く音が聞こえます。

イギョン(ジ):「!」

+-+-+-+

ミノが家に入って来ると、ちょうど洗濯物を抱えて寝室から出てきたイギョン(ジ)と出くわします。

ミノ:「!!!」
イギョン(ジ):「ビックリした!」
ミノ:「ソン・イギョン、ここで… ここで何してるんだ?」
イギョン(ジ):「”タニシ女房”してみようと思ったけど、バレちゃってつまらないわ」

※タニシ女房=寂しい独身男がタニシを連れて帰ると、彼が居ない間にタニシの中から女性が現れて食事の用意をした…というような話。参考(別窓で開きます)

ミノ:「タニシ女房?」
イギョン(ジ):「カギを返しに来たら、あの日洗濯物を放り出して行ったのが気になって」
ミノ:「そんなこと許されると思ってるのか?」
イギョン(ジ):「(キョトン)どうしてダメなんです?」
ミノ:「!」

そのとき、さらに玄関が解錠される音が。
ミノは慌てて、イギョン(ジ)を寝室へ押し込みます。

ミノ:「ここにいてください。身動きしないで」

そこへ、「オッパ!」と自分を呼ぶ声が聞こえて凍りつくミノ。
イギョン(ジ)を振り返ると、彼女は黙って頷いてみせます。

ミノが寝室を出ると、インジョンは…

インジョン:「どうして言わなかったの?」
ミノ:「何を?」
インジョン:「ジヒョンのお父さんが脳腫瘍だってどうして言わなかったのよ!」
ミノ:「!」

インジョンの大きな声に、思わず背後の寝室を気にするミノ。
中にいるイギョン(ジ)にも、その言葉は聞こえていました。

イギョン(ジ):「!」

ミノは彼女をとりあえずキッチンまで引っ張っていきます。

インジョン:「オッパはもう知ってたそうね。ジヒョンのお父様はだから遺言状を作ったんだわ!どうして私に言わなかったのよ!」
ミノ:「お前を苦しめると思って言わなかったんだ」
インジョン:「何ですって?」
ミノ:「シン社長が脳腫瘍になったと知ったら、君がどう感じるか分かるから!」
インジョン:「私をなだめるのが煩わしいからでしょう!」

「とにかく外に出よう」と玄関へ連れて行こうとするミノですが、その手をインジョンが振り払います。

インジョン:「早く不渡りを出すのよ!」

イギョン(ジ):「!!!」

再び寝室を気にするミノ。

ミノ:「シン・インジョン!!!」
インジョン:「どうして怒るの?予定通りやろうって言ってるだけよ。自分のことばかりじゃなくて私のことも考えてよ!!!」

途方に暮れ、「落ち着けよ」とインジョンを抱きしめるミノですが、彼女はそれも払いのけ…

インジョン:「ジヒョンがあんなことになった以上、私にはもう意味がなくなった計画なのよ」
ミノ:「(もう一度抱きしめ)分かった。分かったから。頼むからもうやめてくれ」
インジョン:「だから早く不渡りを出して、シンカをヒョクサンに渡して、オッパはへミドを手に入れてよ!」

声が漏れないよう必死で口を手で押さえたイギョン(ジ)の目から、涙がポロポロと流れます。

インジョン:「一日でも早く終わらせて」
ミノ:「・・・。」
インジョン:「ここに残ったまま見守っているのは… 地獄よ」
ミノ:「・・・。」

「分かったから後は出て話そう」と体を離した彼は、彼女をソファに座らせ、着替えてくるからと寝室へ戻ります。

寝室に入り、ドアを閉めてカギを掛けるミノ。
そこには、黙って自分を見つめるイギョン(ジ)がいました。
何も言わず、人差し指を口に当てるイギョン(ジ)。

拳を握りしめる彼女の後ろで、ミノがクローゼットを開けます。
手早く金庫をロックする音がし、緊張を走らせるイギョン(ジ)。
そこから書類封筒を1つ取り出したミノは、再び金庫の扉を閉めます。

ベッドの上にミノが一旦置いたその封筒。
そこには…「HS オ社長」と走り書きが。

出掛ける用意を済ませたミノは寝室の扉の前でイギョン(ジ)を振り返ります。

ミノ:「(小声で)事情は後で説明します」

うなずくイギョン(ジ)。
すがるような視線で彼女を見つめ、でも今何も話すことは出来ず、ミノは出て行きます。

閉まる玄関の扉。

その瞬間、イギョン(ジ)は床に崩れ落ち、大声を上げて泣くのでした。

イギョン(ジ):「お父さん!!!」

+-+-+-+

ミノは再びチョン理事と会います。

ミノ:「僕がシンカ産業を引き受けるまで、不渡りを出してはいけません」
チョン理事:「・・・。」

+-+-+-+

ミノのマンションを出たイギョン(ジ)は、トボトボと道を歩いていました。
ミノからの電話にも出ることはありません。

携帯電話(着信音):「カン・ミノから電話だ。カン・ミノから電話だ。カン・ミノから電話だっつーの!!!不在着信カン・ミノ7件、ハン・ガン5件。電話に出たがらないシン・ジヒョンは、この世での通話可能を解除いたします♪」

ぼんやりと歩き続け、ハッと彼女が顔を上げると、そこはHEAVEN。

+-+-+-+

ガンは、目の前でタクシーに乗ったイギョン(ジ)が出勤しないことが気になって仕方ありません。
そこへ、ミノから電話が入ります。

ガン:「先輩」
ミノ:「ガン、ソン・イギョンさんに代わってくれないか」
ガン:「何でソン・イギョンと?今日は来てないんだ」
ミノ:「それなら住所を教えてくれ。仕事の金額のことで今すぐ連絡を取りたいんだ」
ガン:「… 住所は分からない」
ミノ:「… 分かった」

+-+-+-+

イギョン(ジ)はHEAVENの庭にあるテーブル席に静かに座っていました。
外へ出てきたガンが彼女に気づきます。
驚き、そして次の瞬間、それは安堵の混じったため息に。

声を掛けられず、見つめているガンの隣に、支配人がやって来ます。

支配人:「20分前に来たんだが、あまりに辛そうだったから休むように言ったんだ。(持ってきた飲み物のカップをガンに差し出し)一杯飲んで温まるように言ってやれよ」

ガンがイギョン(ジ)の前にカップを置きます。
静かに顔を上げるイギョン(ジ)。

ガン:「どうぞ」

両手でカップを包むように持ち上げた彼女の手はとても弱々しく…。

ガン:「また何も食べなかったんです?」
イギョン(ジ):「・・・。」
ガン:「最近何でそんなに元気がないんだ?とにかく厨房で食事を」
イギョン(ジ):「… いいんです。今日は働いてもいないのに」
ガン:「それなら、食事も取らずにその気力で働きに来たんですか?」
イギョン(ジ):「仕事しに来たんじゃなくて…」
ガン:「じゃ何しに来たんだ?」
イギョン(ジ):「知らないうちに… 来てたんです」
ガン:「・・・。何かあったのは分かってるから、何もないなんて言うのはやめるんだ。どうしたんです?」
イギョン(ジ):「・・・。」
ガン:「聞こうじゃないか、何があったのか」
イギョン(ジ):「・・・。大したことじゃないんです」
ガン:「お父さんの具合が悪いんですか?」
イギョン(ジ):「!(慌てて涙のペンダントを握り首を横に)…違います」
ガン:「それならお姉さんか?」
イギョン(ジ):「(焦って)姉はいません」
ガン:「妹?」
イギョン(ジ):「妹もいません」
ガン:「それなら俺が会ったあの… !」

あのとき会った女性のことを思い出すガン。
「どなたです?」と言った女性は、自分が知っている目の前のソン・イギョンとどういう関係なのでしょうか。

イギョン(ジ)(心の声):「今こんなことしてる時じゃないのに…」

ガン:「お父さんじゃなくて、お姉さんや妹でもないならお母さん?」
イギョン(ジ):「・・・。」
ガン:「前に言ってたじゃないか。夜11時までに帰って世話をする人がいるって」
イギョン(ジ):「… あ、それは、そういう事情があって」

イギョン(ジ)は「約束を忘れていた」と立ち上がり、ガンの前から逃げ出します。

+-+-+-+

ソウは、病院へ行かなかったインジョンを責めていました。

ソウ:「よくそんなこと出来るわね。ジヒョンのお父さんが脳腫瘍だっていうのに、自分の約束がそんなに大事?」
インジョン:「ごめん。急な用事だったの」
ソウ:「その男、誰よ?どれだけご立派な男なのか見てやるわ」
インジョン:「その人に会いに行くなんて言った?」
ソウ:「決まってるわ!前はそんなことなかったんだから、その男のせいじゃない!」
インジョン:「・・・。」
ソウ:「ひどいよ。ジヒョンにどうしてそんなこと出来るの?ジヒョンの家にもお世話になったのに」
インジョン:「世話になったら… 好きにならなきゃいけないの?」
ソウ:「え?」
インジョン:「そうよ。私はジヒョンのこと好きじゃないわ。嫌いになったのよ。私にはそんな権利もないの?」
ソウ:「インジョン、どうしちゃったの?」
インジョン:「あんたはジヒョンのこと一途に好きだった?」
ソウ:「もちろんよ!」
インジョン:「(冷笑)」
ソウ:「ジヒョンはあたしたちと離れるのが嫌で、チナンで6ヶ月、一人で我慢した子よ」
インジョン:「… 昔の話でしょ」
ソウ:「どうして嫌いになったのよ」
インジョン:「シン・ジヒョンはね、地球が自分中心に回ってると思ってるのよ。自分が眠れば地球も止まると思ってる子だったわ」
ソウ:「だから?あんたに何か迷惑なことでもあった?」
インジョン:「なかったと思う?」
ソウ:「?」
インジョン:「・・・。」

+-+-+-+

ミノのマンション。

ミノは訪ねてきたジニョンにイギョン(ジ)の携帯電話番号のメモを渡します。

ミノ:「名義から住所を調べてくれ」
ジニョン:「いつまでに?」
ミノ:「明日の午前中だ」

+-+-+-+

イギョン(ジ)がスケジューラに会いにやってきます。

スケジューラ:「あ~また招かざる客のご登場だ」
イギョン(ジ):「あんたの言う涙って何よ?」
スケジューラ:「涙が何か知らなねーのか!」
イギョン(ジ):「私のことを心から愛してくれる人を探すのに、涙を集めなきゃいけない理由は何よ?」
スケジューラ:「友だちに振られたからってスケジューラ様相手に腹いせかよ!」
イギョン(ジ):「本当に愛してても泣くとは限らないでしょ」
スケジューラ:「涙はな、感情が一番膨れ上がった状態なのを表すもんだろ」
イギョン(ジ):「・・・。」
スケジューラ:「人間たちは感情が一番激しくなったとき泣くだろーが。すごく嬉しくてすごく悲しくて、すごく辛くてすごく悔しくてな!その他いろいろ」
イギョン(ジ):「・・・。」
スケジューラ:「嘘の涙も悪意の涙もあるが、それは俺たちがフィルターに掛けるんだから問題ないだろ」
イギョン(ジ):「信じられないからよ。友だちが一人も心から泣かないなんて…」
スケジューラ:「(苦笑)人のせいにばかりしてるけどな、あんたは人のために純度100%の涙を流してやれる人間なのか?」
イギョン(ジ):「え?」
スケジューラ:「シン・ジヒョンあんたは人のために純度100%の涙を流せるのか?」
イギョン(ジ):「流せるわ。当然よ!」
スケジューラ:「あー、だから人間たちは気に入らねー。自分はご立派だと思ってるからな。やってもいないことに大口叩くなよ」
イギョン(ジ):「ホントのこと言ってよ。私のこと本当に愛してくれる人、いるの?」
スケジューラ:「そんなこと俺が知るか!俺の担当じゃない」
イギョン(ジ):「(泣き声)あまりに辛くて…」
スケジューラ:「・・・。人間の心は変わるものだ。永遠なんてものはない」


イギョン(ジ):「・・・。」
スケジューラ:「愛した、憎んだ、燃え上がった、冷めた、寂しくなった、ありがたかった、恨めしかった、理解した。その他… いろいろ」
イギョン(ジ):「・・・。結局、涙ってことなのね」

+-+-+-+

HEAVEN

ガンは支配人相手にまだ混乱していました。

ガン:「姉も妹もいないなら、俺が見たあの女は誰なんだ?」
支配人:「親戚かもしれないだろ?」
ガン:「まったく同じ顔なんだって!それなのに俺のこと知らない素振りしたんだ!」
支配人:「なら、行って確認してみろよ」
ガン:「行って確認しろって?」
支配人:「ソン・イギョンが嘘をついてるのか気になるのか、ソン・イギョンに何度もシン・ジヒョンを感じるのが気になるのか、それとも、何だか辛そうに見えるソン・イギョンが心配なのか」
ガン:「・・・。」
支配人:「行ってみればお前自身の気持ちも分かる気がするがな」
ガン:「… 3つとも全部だろうな」

+-+-+-+

さっそくイギョンのアパート前までやって来た素直なハン・ガン♥
「待っている人がいるから12時までに家に帰らなきゃならない」という彼女の言葉を思い出します。

ガン:「人がいるって言ったのに、毎日灯りが消えてるな」

ガンは少し離れた建物の陰から、アパートの周辺を見守ります。
すると、どこからか歩いて戻って来るイギョン(ジ)の姿。
時間は12時少し前です。

ガン:「時間通りだな」

アパートの前で考え込んでいたガンが、意を決して直接聞きに行こうとしたとき、
今度はイギョンがバイトのために出てきます。

ガン:「!」
イギョン:「?」

やはり知らない人のように視線を逸らし去っていくイギョン。

+-+-+-+

ガンはイギョンの後をつけ、彼女がカフェに入るのを確認します。
夜の間、ここで働いていることを知って驚くガン。

ガンは店に入り、カウンターのイギョンに近づきます。
自分をろくに見もせずに「いらっしゃいませ」と声を発するイギョン。

しばらく無言で見つめ合う二人。

ガン:「アメリカンを1杯ください」
イギョン:「3,000ウォンです」
ガン:「・・・。」

彼女の胸元に「ソン・イギョン」と名札が付いているのがガンの目に留まります。
頭が真っ白になるガン。

イギョン:「お客様、さきにお会計をお願いしたいんですが」
ガン:「ソン… イギョンさん?」
イギョン:「… そうですけど」
ガン:「(動転)ソン・イギョンさんなんですか?」
イギョン:「昨日も私に… あのときの方ですよね?」
ガン:「・・・。」
イギョン:「私を… ご存知なんですか?」
ガン:「・・・。」

何も言葉が出ず、呆然としたまま店を出てしまうガン。
イギョンは訳がわからず、不安そうに彼の後ろ姿を見送るのでした。

+-+-+-+

時計はもうすぐ午前3時。

ガンはどうしようもなく、支配人夫婦の家へ押しかけていました。

支配人:「要するに、ソン・イギョンには違いないが、俺たちが知ってるソン・イギョンじゃない。そういうことだよな?」
支配人妻:「ヘウォンさん、その話あと3回もすれば30回ですよ」
ガン:「事情があって一人二役してるのか?」
支配人妻:「ハン・ガンさん、その話あと2回もすれば20回ですよ」
ガン:「考えるほどおかしなことばかりだ。48日から毎日減っていく期限もそうだし」
支配人:「期限付きだったのか?49日の話は聞いたことがあるけど、48日っていうのは初耳だな」
支配人妻:「49日の期限付き?」
支配人:「俺が小僧だったとき、出家して庵子で修行ばかりしている方がいらっしゃったんだ。その人が誰かを見て言ってた。”あの人は生き返れない”ってな」
支配人妻:「生きてるのに生き返れないって?」
支配人:「49日の間、魂が彷徨うんだが、心が汚れているからだと」
ガン:「そんな空想みたいな話じゃなくて他に何かないのか?」
支配人妻:「ハン・ガンさんだって空想してるみたいじゃない!」
ガン:「・・・。」

+-+-+-+

イギョンのアパート。

ジヒョンは暗い部屋の中でぼんやりと考え事をしていました。
父の脳腫瘍、不渡りのこと。
「シン・ジヒョンはうんざりするほどいい子」「鈍感だ」という友人の言葉。

「49日の間に本当に愛してくれる人の涙を集めるんだ。そうすれば戻れる」
「純度100%の涙3滴」

+-+-+-+

携帯電話(声):「残り25日4時間59分です」

イギョンがバイトから帰って来ます。
布団の上に座り、考え始めるイギョン。

イギョン(心の声):「確かに私のことを知ってるみたいだった…。どうしてあんなに驚いてたんだろう」

彼女にジヒョンが話しかけます。

ジヒョン:「オンニ、今日はすぐ寝ないのね。私が去る日だって分かってるみたい」

イギョン:「・・・。」

ジヒョン:「オンニ、これまでありがとう。… それにごめんなさい。これしか方法がなくて… 去ることにしたんです。いくら待っても、努力しても、私を愛してくれる人はいないって分かったの。私… 生き方が悪かったみたい」

イギョンは布団に横になり、目を閉じます。
そのまま、彼女のそばに座り、話し続けるジヒョン。

ジヒョン:「あぁ… (涙)そうだ。オンニに約束したこと、守れなかったわ。ソン・イス… 探してあげるつもりだったのに。オンニ、元気でいてくださいね」

そして、ジヒョンは眠ったイギョンの中へ入っていきます。

+-+-+-+

起き上がったイギョン(ジ)は部屋を見渡します。

イギョン(ジ):「まずは私の痕跡を消さなくちゃ」

部屋の掃除を始めるイギョン(ジ)。
自分が買った物を取り出し、新聞や散らかった服をまとめ、汚れた室内を綺麗に磨きます。

そして、綺麗になった部屋で、彼女はソン・イギョンへの感謝の気持ちを手紙をしたためます。

イギョン(ジ)(手紙&声):「驚かないでくださいね、オンニ。お世話になったお礼に掃除してるんです。それから、どうか怖がらないで。もう二度と… 現れませんから」

次は父への手紙を…。

イギョン(ジ)(手紙&声):「お父さん、私、ジヒョンです。きっとお父さんは少し前にソン・イギョンさんに会ったはず。その人が”私だ”と言って話すことを信じられないだろうと思って…それで手紙を書いたの。その人が言ったことを信じてこの手紙を読んでください。その人の体の中に入っていたのが… ジヒョンです。お父さんの娘、ジヒョン」

そんな彼女の姿を、いつの間にか姿を表したスケジューラが後ろから見守ります。

綺麗に服を整え、上品な服に着替えるイギョン(ジ)。

イギョン(ジ)(手紙の続き&声):「カン・ミノはヒョクサン産業と組んで会社とヘミドを手に入れようとしてるから、遺言状は絶対に取り消して。それから、早く手術を受けて元気になってください。手術のとき、そばにいられなくてごめんね、お父さん。ごめんね、お母さん」

外へ出たイギョン(ジ)は、手に持ったシャンプーの袋をゴミ捨て場に置き、出掛けていきます。

+-+-+-+

イギョン(ジ)はHEAVENに来ていました。

支配人、従業員たち一人ずつにお礼の品を手渡し、丁寧に頭を下げるイギョン(ジ)。

イギョン(ジ):「これまでありがとうございました」

+-+-+-+

ガンはここ最近の睡眠不足のせいで、デスクに向かってコックリコックリとうたた寝をしていました。
そこへやって来たイギョン(ジ)は、しばらくそのまま彼の寝顔を見つめます。
そして、いつものように明るく元気に…

イギョン(ジ):「おはよう、ハン・ガン!」
ガン:「(目を覚まし)!!!」
イギョン(ジ):「何をそんなにビックリしてんのよ!タメ口聞いたの初めて?」
ガン:「・・・。ソン・イギョンさん」
イギョン(ジ):「そうよ、ソン・イギョン~。ソン・イギョンはあんたより1歳年上でしょ?(腕組み)あんたアメリカに10年住んでたから知らないみたいだけど、この国では年上ならタメ口で喋ってもいいんだからね~」
ガン(心の声):「完全な多重人格だ」

#このイギョン(ジ)、ジヒョンがガンと話すときと全く一緒!

ガンは立ち上がります。

ガン:「何の真似だ!」
イギョン(ジ):「ちょっと待った!3分だけ、ちょうど3分だけ私の話聞いてよ」
ガン:「・・・。」
イギョン(ジ):「きっかり3分よ。ううん、2分。1分…」
ガン:「・・・。」
イギョン(ジ):「前に誰かが言ってたの。愛して誤解するのは、その方が傷つかないなんだって。愛しすぎるとそうなるみたい。誤解されても弁解しないのは、相手が傷つくより自分が傷つくほうがマシだから」
ガン:「同じ内容、言い方を変えて言ってるだけじゃないか」
イギョン(ジ):「(苦笑)そうだった?」
ガン:「そうだった?!」
イギョン(ジ):「その人がどんなに心を痛めたか、私もやっと分かった。心を隠すのは、知らずにいるより遥かに辛いことだから」
ガン:「・・・。1分経ったようだけど」
イギョン(ジ):「じゃあそろそろ終りにしなきゃね」
ガン:「?」

彼女はバッグから封筒を出し、彼の前に置きます。
そこには「辞職届」と…。

ガン:「・・・。」
イギョン(ジ):「これまでありがとうございました」

彼をまっすぐ見つめたイギョン(ジ)は、心の中で「元気でね、ガン」とつぶやきます。

ガン:「これ何です?」
イギョン(ジ):「永久辞職の届です。私、ここを離れることになったので」
ガン:「離れる?どこへ?」
イギョン(ジ):「うーん(ニッコリ)他のイイところへ。ずっと遠くなんです^^」
ガン:「いいところ?」

そのとき、ガンはミノが「仕事の金額のことで連絡したい」とイギョン(ジ)を探していたことを思い出します。

#よりによって、そんな記憶引っ張り出すなよ。単純なんだからorz

ガン:「(冷笑)呆れるな。カン・ミノのところがそんなにイイところですか?」
イギョン(ジ):「え?」
ガン:「何だ?知らないとでも思ってたんですか?」
イギョン(ジ):「カン・ミノのところに行くんじゃないですけど…」
ガン:「嘘ばかりつくな!」
イギョン(ジ):「カン・ミノの家に働きに行くんじゃないってば!」
ガン:「なら… 住むために行くのか?」
イギョン(ジ):「・・・。」
ガン:「カン・ミノが好きなら最初からそう言え。どうして人を惑わせるんだ!」
イギョン(ジ):「・・・。」
ガン:「正体は何だ?」
イギョン(ジ):「シン・ジヒョンと親しくなかったのに、婚約者を大事にするのはなぜ?」
ガン:「友だちの婚約者の話じゃない!君の話をしてるんだ!」

イギョン(ジ)(心の声):「このオンニがカン・ミノのところへ行くのがそんなに嫌?」

ガン:「一体何者なんだ?お金のためか?いくつ顔がある?どれが真実だ?この顔、あの顔、人をからかってるのか?!」
イギョン(ジ):「・・・。」
ガン:「昨夜は何してた?昨日の夜俺が会った女は誰なんだ!!!」
イギョン(ジ):「やめてよ!!!」
ガン:「!」
イギョン(ジ):「何が知りたいわけ?ソン・イギョンについて知りたいことがそんなにたくさんあるの?」
ガン:「・・・。」
イギョン(ジ):「ソン・イギョンは孤児よ。誰も話せる人がいなくて頼れる人もいない。愛してくれる人が一人もいない、そんな人間よ。これで満足?!」
ガン:「・・・。」
イギョン(ジ):「元気でね、このガチガチ頭!」

ぷいっと背を向け、事務室を出て行く彼女の背中に、ガンは思わず大声を上げます。

ガン:「あぁ行っちまえ!二度と来るな!」

+-+-+-+

寂しく一人、イギョン(ジ)はHEAVENからの道を歩きます。涙を流しながら。

イギョン(ジ):「ただ… 元気でなって言ってくれればいいのに。これで最後なのに。笑顔で見送ってよ…」

立ち止まり、彼女は誰もいない後ろを振り返ります。

+-+-+-+

イギョン(ジ)がやって来たのは病院でした。
両親は家に帰ったと聞き、彼女はベッドに横たわっている自分の体を見つめます。

イギョン(ジ)(心の声):「シン・ジヒョン、今まで辛かったでしょ?もう少しだけ待ってて。あんたのところに戻るから。私たち… 一緒に行こう」

+-+-+-+

ジヒョンの自宅。

イギョン(ジ)が中へ入ると、母親の声が聞こえてきます。

母:「あなたの言うとおりミノに会社を遺すことにしたんだから、今度は私の言うことを聞いてくれなきゃ!」
父:「聞いてやれることを言いなさい。全部聞いてやるから」

イギョン(ジ):「?」

母:「手術を受ける以外に、あなたに出来ることなんてある?手術をしなきゃ死ぬ人に何が出来るのよ!」

イギョン(ジ)(心の声):「どういうこと?手術を受けなきゃ死ぬって?!」

母:「あなた…!私のこと考えてくれないの?」
父:「死なないって言ってるだろ!!!ジヒョンが目覚めるまで俺は死なん!」
母:「5ヶ月?3年?10年経ってもジヒョンは目覚めないかもしれないわ!」

イギョン(ジ)(心の声):「お父さん…。私のために手術受けないって言うの?」

父:「(母に)分かってくれ。我が娘をあんなに寂しく眠らせたまま手術を受けることは出来ん」

イギョン(ジ)(心の声):「お父さん…!」

父:「ジヒョンをあんなふうに眠らせたままどうやって… 約束も出来ていないのに。挨拶だって出来ていないのに!たとえ送り出すとしても自分の手で… 戻って来るなら一番最初に抱きしめてやらなきゃいけないんだ。俺は生きるってな」
母:「・・・。」
父:「どうして手術なんか受けられる?!!… 俺は嫌だ。手術は受けん」

イギョン(ジ)は入り口で両親の話を聞きながら、声も出さず、ただボロボロと流れる涙を止めることができません。

+-+-+-+

そのころ、HEAVENでは、たくさんある観葉植物の鉢を庭へ出し、手入れをしていました。

すると、そのうちの1つから支配人が不審な物を見つけます。
丁寧にビニールで包まれたそれは…

あのときの印鑑!!!

蓋を開けてみた支配人は…

支配人:「シン… ジヒョン?おい、シン・ジヒョンさんの印鑑だが?」
ガン:「?… シン・ジヒョン?!」

+-+-+-+

イギョン(ジ)は町の中を彷徨っていました。
たくさんの人々が行き交う中、立ちすくむ彼女の周りだけが止まっているようで、
どうしようもない孤独と絶望が彼女を襲います。

イギョン(ジ)(心の声):「誰か…誰か私を助けて!神様、助けてください!私、生きなきゃいけないんです。生きたい…!」

涙を流し天を仰ぐイギョン(ジ)。

そのとき…

光が舞い降りたように胸元の涙のペンダントが白く光ります。

イギョン(ジ):「?」

驚いた彼女が手にとってみると、そこには確かに、1滴の丸い涙の粒が入っていました。

イギョン(ジ):「!」

涙を流しながらも、彼女の表情にも希望の光が…。

+-+-+-+

ここでエンディングです。

 - 49日(私の期限は49日)