韓国ドラマから美しい言葉を学ぼう

引っ越し作業中です

個人の趣向10話あらすじvol.1 (急遽日本語訳!)

   

巷でメラメラと(?!)燃え上がっている韓国ドラマ「個人の趣向」(ソン・イェジン、イ・ミノ主演)
9話まで観たところ、先に10話をリアルタイムで観た方々が絶賛するピンク色の歓声がチラホラと^^

そこで、急遽「それなら10話を観るついでに、久しぶりに全部翻訳してみよう!」というわけで
急遽思い立って始めました。

今回、韓国語のセリフを書き出すのはやめて(難しいんだもん:笑)、セリフを片っぱしから訳し、日本語訳と簡単なト書きだけにしますね。

当然のことながらネタバレオンパレードですので、ドラマをご存じない方はぜひ1話からお楽しみください。
おすすめドラマです!
※詳しく訳してくださっているサイトが他にありますよ^^

途中で私がボソボソ感想をつぶやいている部分だけ、色をつけて区別しておきますね。
長台詞が多くて読みにくいとは思いますが、お付き合いいただけると嬉しいです。

個人の趣向 イ・ミノ、ソン・イェジン画像

では、個人の趣向10話、まずは前半です。どうぞ~

ケインの家の前で鉢合わせになったケイン、ジノ、イニ、そしてチャンニョル。
先にチャンニョルがジノに殴りかかりますが、今度は殴り返されたチャンニョルが鼻血を出して倒れます。

ケイン「キャッ!チャンニョルさん大丈夫?血だわ!」

倒れたチャンニョルに慌てて駆け寄ったケインの姿を目の当たりにし、ジノは立ち尽くすばかり。

チャンニョル 「よし。今日で決着つけようぜ」
イニ 「チャンニョルさん、やめて!嫉妬でどうにかなってるみたいだけど、しっかりしなさいよ!ジノさんがここに住んでることのどこが問題なのよ」
チャンニョル 「何だと?分からないのかよ?こいつはな…!」
イ二 「私たちがケインにやったことを考えてみなさいよ。そんなケインを癒してくれるのがジノさんなのよ。二人でお礼を言うべきじゃない?」
チャンニョル 「戯言を!こいつがこの家でケインに何をやらかしてるか…」
イニ 「何やらかしたって言うのよ?ジノさんがどんな人か、私たち知ってるでしょ」
チャンニョル 「お前、正気か?さっき全部言ったろ!こいつはゲ…」
イニ 「その言葉がジノさんをどれだけ傷つけるか分からないの?」
チャンニョル 「・・・?」

イニ 「ケイン、ジノさんと家に入りなさい。ここでぶつかり合っても虚しい溝ができるだけよ」
ケイン 「そうね。みんな興奮してるから、また落ち着いて話した方がいいわ」

黙ったまま、家の方へと踵を返すジノ。ケインもそれに続きます。

チャンニョル 「おい!どこへ入ろうってんだ、こいつ!」
イニ 「あんた馬鹿?」
チャンニョル 「何だと?」

家に入ったジノとケイン。

ケイン 「ジノさん!ジノさん!顔は大丈夫ですか?」
ジノ 「僕の心配してないで、恋人のことを心配してください」
ケイン 「恋人…って?」
ジノ 「鼻血が出たからって駆け寄った姿はまさに恋人でしたよ」
ケイン 「それは…そうすべきでしょう?ジノさんが教えてくれたんじゃないですか。ちゃんと駆け引きしてこそ本物の女になれるって」
ジノ 「・・・。あれが駆け引きですか?」
ケイン 「ジノさんに一発殴られて倒れちゃう弱虫だったじゃないですか、チャンニョルさん。そんなとき私が憐れんだり心配してるフリすれば、私に感謝するだろうし、そしたらそのうち(お前がいなきゃダメだ)って…思うでしょ?」
ジノ 「ようするに演技だったと?」
ケイン 「えぇ!」
ジノ 「…そんなずば抜けた演技力はないこと、僕は良く知ってますよ」
ケイン 「…それなら、これから期待してくださいよ。アカデミー主演女優賞並みの演技力をお見せしますから」

そう言って、殴られたジノの顔を冷やすため氷をとりに行こうとしたケインの腕を「ガシッ」と掴むジノ。
出たーー!私が昔っから大好きな「必殺手首掴み!」

ケイン 「…痛いわ」
ジノ 「本当に…出来そうですか?」
ケイン 「え?」
ジノ 「僕がゲームオーバだと言えば、本当にチャンニョルのヤツを拒絶できるのかってことです」
ケイン 「…えぇ、出来ます」

ジッとケインを見つめ、彼女の腕を掴んだ手をそっと話すジノ。

ケイン 「そう言うジノさんは約束守れるんですか?世界で一番いい友達は私だっていう約束」
ジノ 「そうだと言ったでしょう?」
ケイン 「(ジノさんの前に立ち塞がるイニを見たら?)、急に心配になって聞いたんです。杞憂ならいいんですけど…」

部屋へ戻ろうとするケイン。

個人の趣向 ソン・イェジン、イ・ミンホ画像

ジノ 「そんな心配は無用です」
ケイン 「人の心は変わるものでしょう?イニは望むもの全て手に入れる子です。ジノさんと友達になりたければそうするわ」
ジノ 「僕の心は自分で守ります。ケインさんは自分の心をちゃんと管理してください」

——–

一方のイニとチャンニョル。

チャンニョル 「話って何だよ」
イニ 「ジノさんがゲイじゃないってケインに告げて、私たちに何の得が?」
チャンニョル 「何のことだよ?」
イニ 「ケインはジノさんがゲイだと思ってるから友達として接してるの。なのに事実を明かしたら、ジノさんのこと、どんな目で見るかしら?チャンニョルさんはケインを一度裏切った人よ。でも、ジノさんはいい友達としてケインのことをかばったわ。チャンニョルさんにとって不利な戦いになることくらい予想できない?」
チャンニョル 「俺がジノに押されてるってことか?」
イニ 「だから嫉妬心で目がくらんだんじゃない?」
チャンニョル 「・・・」
イニ 「私たち、同じ船に乗ったのよ。正直にならないとね」
チャンニョル 「同じ船に乗った?」
イニ 「私、ジノさんを好きになったの」
チャンニョル 「・・・?!」
イニ 「私はジノさんを、あなたはケインを手に入れたい。それなら、ジノさんとケインは友達のままにしておかないとね」

イニの告白と策略に頭の中がぐるぐる状態のチャンニョル。何も言えずため息をつくばかりです。

——–

洗面所で鏡を見つめるジノ。
自分に殴られて血を流したチャンニョルに駆け寄って心配するケインの姿が頭に浮かびます。

ジノ 「あれが演技だったって?」

——–

サンゴジェのキッチンでは、ケインが氷嚢を作っていました。
さっそくジノの顔に当てようとしますが、「チャンニョルの拳はたいしたことないから」と嫌がるジノ。

そこへ門が開く音が…。
入って来たのはイニでした。

ケイン 「あんた…どうしてまた来たの?」

ニッコリと微笑むイニ。

イニ 「二人とも気分がスッキリしないでしょう?ビールを買ってきたの。これ飲んでスッキリしてから眠って。私も一緒に飲みたいけど、ケインは私と飲みたくないだろうから帰るわ」
ケイン 「・・・。」
イニ 「ケイン、”うちの”ジノさんの傍にあんたがいてくれて良かった。ジノさん、私たちまたヨソで話しましょうね。じゃ、おやすみなさい」

…orz
また、この女、シラーッと笑顔で波を立てて行きましたわ。

ムカムカしたケインは、氷嚢をジノの胸に乱暴に押し付けて部屋へ入ってしまいます。

部屋に入り、ひとりになったケイン。

ケイン 「何って?” うちのジノさん?”」

呆れて失笑するケインは、一方では動揺を怒りでかき消そうとしているはず。

そのとき、電話が鳴ります。

チャンニョル 「家の前にいるんだ。出てきてくれよ、ケイン」
ケイン 「今日は会いたくないって言ったよね。もう帰って」
チャンニョル 「出てくるまで待ってる」

キッチンでジノが水を飲もうとしていると、部屋から出てくるケイン。
硬い表情でしばし見つめ合う二人ですが、ケインは無言のまま外へ出て行きます。

また溜息をつくしかないジノ。

…何だか今日は溜息が多いです。溜息が多いのは、ドラマの中で恋が一気に盛り上がっていく回!(←これ決定

ケインが外に出ると、チャンニョルは門の前に座り込んでいました。

ケイン 「話して」
チャンニョル 「ジノのヤツがいくらゲイでも、君と一緒に住んでるのは嫌だ」
ケイン 「私の私生活に干渉しないで。あなたにそんな資格をあげたことはないわ」
チャンニョル 「…すごく嫌だけど、理解しようと努力してみるよ。あいつと友達として過ごすのが君の慰めになるなら…そうしろ。これからは俺…、自分が望むことよりも君が望むことをしてやりたいから。けどな、ケイン…。俺の気持ちが本物だって分かったら…、その時は、ジノをこの家から出してくれ。お願いだ」
ケイン 「…考えてみるわ」
チャンニョル 「あぁ…。そう言ってくれるだけでも有り難いよ。もう(家に)入って」
ケイン 「先に帰って」
チャンニョル 「いや、君が入るのを見てから帰るよ」

無言でそのまま家に入るケイン。
イニが持ってきたビールが目に入ります。

ジノの部屋をノックし、ぶっきらぼうにビールの袋を突き出すケイン。

ケイン 「これ飲んで寝てくださいね」
ジノ 「どうして僕が?」

ケインは「わざわざ説明させるか?」とでも言いたげに、うんざり顔。

ケイン 「” うちのジノさん”を心配してイニが買って来たのに、他に誰が飲むんです?」
ジノ 「僕は飲みたくないから捨てるなりなんなり、お好きにどうぞ」
ケイン 「私のためにわざとそんな風に振舞う必要ないですよ。イニと友達になりたいなら、そうすればいいんです」
ジノ 「…本心ですか?」
ケイン 「私だけがいい友達でいたいからって、ジノさんのことにイチイチ干渉するべきじゃないでしょう?」
ジノ 「だから、僕もケインさんのことにイチイチ干渉するな…そういうことですか?」
ケイン 「私がいつそんなことを?!」
ジノ 「チャンニョルに会ってきたんでしょう?」
ケイン 「・・・。」
ジノ 「僕がゲームオーバーだと言えばいつでも終わらせるって言っておいて…外へ会いに出てどうすべきかも尋ねないんですね」
ケイン 「そ、そのくらいは私が自分で判断するべきでしょう?ジノさんだって面倒だろうと思ったからですよ」
ジノ 「それなら、これからは自分で全部判断してください」
ケイン 「・・・?」

唖然とするケインを一瞥し、さっさと扉を閉めるジノ。
自分の気持ちに戸惑ったり、ケインの言動に腹が立ったり…言葉でうまく説明出来ないジノの気持ちはすごく伝わってきますよね。

ケインは仕方なく部屋へ戻ります。
ぬいぐるみのジーノに向かって、心で話しかけ…

ケイン(心の声) 「結婚式場でイニがチャンニョルさんの横に立っているのを見た時よりも…、イニが”うちのジノさん”って言うのを聞いた瞬間の方が…もっと怖かったんです」

——–

ジノのオフィス。
窓の外を見つめるジノ。また溜息ついてます^^;
携帯を見つめながら漏らす、誰かに言いたくて言えない言葉。

ジノ 「どうなってるのか自分でも分からないんです。僕が不甲斐ないのなら…すみません」

開いているのは、アドレス帳のケインの欄。
指が発信ボタンに向かいますが…ボタンを押せずまた溜息。

———

一方、ケインも携帯電話に向かって話していました。

ケイン 「私…もう全部やめちゃった方がいいですか?復讐しようなんて思わなければ、私たち喧嘩することもないし…」

彼女もまた、溜息をついて携帯電話を見つめるのでした。

——–

再びジノのオフィス。

サンジュン 「おい、土曜日だし、久しぶりの気分転換に飲みにでも行くか?」
ジノ 「また今度」
サンジュン 「約束でも?」
ジノ 「疲れたんだ。帰って寝るよ」
サンジュン 「ふ~ん。ジノ、こんなこと言って負担をかけるのはイヤだが、締め切りまで時間がない。サンゴジェのコンセプト、どうやってでも完成させなきゃな」
ジノ 「…分かった。俺がやっとくから」

——–

スーパーで食事のための買い物をするジノ。
「なんでここまでするかな…」と自分に戸惑いながら、まんざらでもなさそうな表情です。

サンゴジェへ帰って来ると、ケインの姿がありません。

ジノ 「パク・ゲインさん?まだ帰ってないのかな」

そこにポツリポツリと雨が降ってきます。

——–

バス停。

バスから駆け降りたケインはバス停の屋根の下に入り、恨めしそうに雨を見つめます。
諦めて濡れて帰ろうと走り出すケイン。

ケインが去ったバス停に傘を持ってやってきたのはジノでした。
ケインを待つためベンチに座ると、ふと何かに目が留まります。

ううーーーっ!ただ座っているだけで、なんて絵になる男なんだーっ!

一方、雨の中を走っていたケイン。

ケイン 「あ!そうだ、本!」

振り返ったとき、そこにいたのはジノ。
ケインが置き忘れた本を差し出します。

ジノ 「パク・ゲインさんのでしょう?」
ケイン 「ジノさん!」
ジノ 「パク・ゲインさんは天気予報を聞いて傘を準備して出掛ける人じゃないですからね」
ジノ 「(咳払い)私、元々雨に濡れて歩くのが好きなんですよ!」

歩き出したケインにジノが続きます。

ジノ 「だから、雨に濡れた子犬だとか言われるんですよ」
ケイン 「道端で一勝負するつもりですか?」
ジノ 「どうしてそんなに行き当たりばったりでだらしないんです?」
ケイン 「ところで会社帰りですか?バスに乗って?車はどこに?」
ジノ 「一度帰ってから来ました」
ケイン 「・・・?!それじゃ私を迎えに?」
ジノ 「・・・。どうして喧嘩になったのか分からないけど、とにかくお互いスッキリしないから、仲直りの意味で迎えに来たんです」
ケイン 「もう!それなら傘二つ持って来なきゃ!肩が濡れちゃったでしょう?」
ジノ 「ピッタリくっつけばいいじゃないですか」

ジノの言葉に、嬉しそうにジノと腕を組むケイン。
二人は笑顔で歩き出します。

ケイン 「私ね、学校の前で傘持って持ってるお母さんたちがホントに羨ましかったんです。ジノさん、お母さんみたい!ジノさんと一緒にいれば、雨に濡れた子犬になることもなさそう!」
ジノ 「さっきそう言ったら睨みつけたくせに、自分の口から言うんですか?」
ケイン 「私って主体性がないでしょう?」
ジノ 「他はあるって?」
ケイン 「もぉ~何でこうなの?いい雰囲気になってたのに~!」

怒って腰をつついたケインの肩をを、ジノは傘を持つ手でグッと引き寄せます。ギャーッ!萌え死ぬ!

ジノ 「濡れるからもっとこっちに…♪」

遠ざかる二人の後ろ姿。
その姿を見つめる人物がいました。テフンとヘミです。

ヘミ 「あれでも仕事のために仕方なく一緒に住んでるって?」
テフン 「…だよな。雰囲気がちょっと怪しい」
ヘミ 「・・・。」
テフン 「傘が一つしかないから変なポーズになってるんだよ」
ヘミ 「・・・。」
テフン 「俺たちいつまでこんなことやらなきゃいけないんだよ?」
ヘミ 「女の勘よ。あれは仕事のためじゃないわ」

———

ケインはジノにプレゼントを渡していました。
箱に入っているのはリンゴの形のオブジェ。

ケイン「私の”謝罪”を受け取ってください」

※リンゴと謝罪は、韓国語で同音異義語です。他のドラマでも見かける謝罪法ですね。

ケイン 「昨日、イニのことでイジケたこと、謝ります」
ジノ 「イジケたってことは分かるんですね」
ケイン 「・・・。そういうジノさんだって、なかなかのものでしたよ」
ジノ 「(じ~っと見つめる)」
ケイン 「とにかく、私たち仲直りですよね?こうやって謝罪のプレゼントまで用意した私の気持ちの方が遥かに高いって認めますよね?」
ジノ 「僕は食いしん坊の友達のために買い物までして来ましたけど?」
ケイン 「!(目を輝かせて、ジノの胸に顔をあずける)ジノさん、心がめちゃくちゃ広いわ!太平洋(?)」
ジノ 「(フッと笑う)」

顔を上げたケイン。

ケイン 「ご飯作ってください」
ジノ 「料理はパク・ゲインさんがどうぞ」
ケイン 「私は出来ないって知ってるでしょう?」

向きあって笑う二人。

——–

サンジュン 「Oh, my God !本当に?」

ヨンソンとサンジュンはすっかり仲良しです。
サンジュンはゲイの演技がいよいよ気に入ってる様子^^;

サンジュン 「ホント?ホントにモデルを?夢かしら、うつつかしら~?」
ヨンソン 「メガネ外してみてよ」

サンジュンがメガネを外した瞬間、頬に一発ビンタを喰らわせるヨンソン。

ヨンソン 「これで現実だって分かった?モデルだからって緊張しないでさ、ただショッピングモールの写真を何枚か撮るだけよ」
サンジュン 「私ね、オンニ!モデルになるのが夢だったのよ。顔は悪くはないんだけどね、お腹にセルライトが出来ちゃってね」
ヨンソン 「あ~ん、そんなの私が細くしてあげるからさ~」
サンジュン 「めちゃ嬉しいわ♪」
ヨンソン 「(サンジュンの手をとり)爪もめちゃキレイよ~」
サンジュン 「私の爪はね、秘密兵器なのよ。女たちにこの爪を見せるとね、女たちはコロッと参っちゃうわ」
ヨンソン 「・・・。女?」
サンジュン 「男よ!」
ヨンソン 「もう!あんた何で間違うのさ!もう!」

——–

リンゴの皮を器用に剥いているのは…ジノ。
ケインは頬杖をつき、キラキラお目目で見つめます。

ケイン 「ジノさんってリンゴも上手に剥くんですね。料理も上手、掃除も上手、リンゴを剥くのも上手。一体、苦手なものって何ですか?」
ジノ 「ありません」
ケイン 「・・・。そんなこと言って…ちょっと気まずくないんですか?」
ジノ 「事実なのにどうして?」
ケイン 「ジノさんに足りないものが一つあるわ。謙遜ってものを知らないわ!謙遜を!」

ジノが剥いたリンゴをさっさと食べ始めるケイン。

ケイン 「ところで、明日の日曜日どうします?」
ジノ 「掃除して寝溜めします」
ケイン 「そんなことしてないで、花見に行きましょうよ!」
ジノ 「花見なんて…年寄りじゃあるまいし」
ケイン 「あのね、”女性化プロジェクト”の総括をする時間にしましょうよ。桜の花の下で。雰囲気は最高でしょう?」
ジノ 「パク・ゲインさんは一日でも僕をこき使わないと退屈なんですか?」
ケイン 「ちょっとだけ…ね」

そのとき、二人の電話が同時になります。

ジノ 「あぁ、兄貴」
ケイン 「ヨンソン?」

——–

例によって例のごとく…
ヨンソンの写真撮影に付き合わされる愉快な仲間たち。
最初はサンジュンがモデルになっていましたが、どうもイメージ通りにいかず、
ヨンソンはジノにポーズを取らせます。

ヨンソン 「OK!!!」

悔しいサンジュンはヨンソンに訴えます。

サンジュン 「表情がぎこちないわよ」
ヨンソン 「分かったからちょっとどいてて」
サンジュン 「ポーズは私の方がマシだと…」
ヨンソン 「(ジノに)もっとセクシーに!ちょっとジャケットをはだけて!そうそう!」
サンジュン 「OK、中のシャツも脱いでみるからさ~」
ヨンソン 「う~、ちょっとあっち行っててよ」

今度はケインがヨンソンに小声で…

ケイン 「あのさ…、サンジュンさん、ホントに化粧品のモデルなの?」
ヨンソン 「(こっそり)サンジュンさんはビフォー、ジノさんがアフターよ」
ケイン 「・・・!ちょっと、それじゃ詐欺じゃないの!」

——–

撮影が一息ついたとき、ケインの電話が鳴ります。

ケイン 「(電話に)何?チャンニョルさん」
ヨンソン 「チャンニョルさん?!」
ケイン 「今日?今日はダメよ。ヨンソンのショッピングモールの写真撮影を手伝ってるの。ううん、迎えに来る必要なんてないわ。うん、時間ができたら電話するから」

電話を切ったケインをヨンソンが問い詰めます。

ヨンソン 「ちょっと!どうするつもりよ」
ケイン 「目には目を、歯には歯を…ってことよ。やられただけ仕返しして終わらせるわ。これから私のこと、復讐の化身と呼んで」
ヨンソン 「笑わせるわ。あんたに復讐なんて出来ないわよ。ハナッから会うのやめなさい!」

再び電話が。着信者を確認して溜息をつくケインです。

ケイン 「(電話)時間ができたら電話するって言ったでしょ?」

そこへ間近にジノがやってきます。途端に堂々とした口調に変わるケイン。

ケイン  「分かったわ。じゃ、明日会いましょ(電話を切る)」

ケイ 「あの…ジノさん、今ハン・チャンニョルから電話が掛かってきたんですけどね」
ジノ 「…それで?」
ケイン 「ハン・チャンニョルとのデートを目前にしたトレーニングをするのはどうですか?」
ヨンソン 「トレーニングですって?変なことばっかりして!」

ケイン 「ヨンソン、サンジュンさん、先に帰ってください。私たち急用で行くところが出来たので。じゃあね!」
サンジュン「な、何の用事?」

ジノの腕を取り、さっさと行ってしまうケイン。

ヨンソン 「あのさ…あたしの目がおかしいのかな?」
サンジュン 「何が?」
ヨンソン 「あの二人…いやいや、違うわ、そうよね!」
サンジュン 「ホントにお似合いのカップルだけど」
ヨンソン 「何ですって?」
サンジュン 「ほ、ほら、あそこの鳩よ。あ、飛んでった!」

——–

腕を組んで歩くケインとジノ。

ジノ 「それで復讐はいつ終わるんです?」
ケイン 「そうですね~。プロポーズされる日まで?”ケイン、俺と結婚してくれ”って指輪を出した瞬間!指輪を床に投げて踏みつけるんですよ」
ジノ 「・・・。」
ケイン 「それともね、結婚式場に現れないの!…いや、これもいいわ。チャンニョルさんが見てる前でジノさんが私を連れて逃げるの!私、最後のが一番気に入ったわ!」
ジノ 「僕がどうしてそんなことを?」
ケイン 「…ですよね。ジノさんがそこまですることないわ、私のために」
ジノ 「・・・。分かりましたよ。そのくらいしてあげます。」
ケイン 「・・・?!」
ジノ 「もしそういうことになったら、連れて逃げてあげますよ」
ケイン 「・・・。」
ジノ 「友達だから」

ジノが自分の為にそこまで言ってくれることに感激し、満面の笑みを見せるケイン。
一方のジノに笑顔はありません。それを本気でやることになりそうな心境なのに、「友達だから」としか言えない自分の状況、辛いですよね…。

——–

家の前まで帰ってきた二人。

ケイン 「じゃあジノさん、(ジノの手をポケットから引っ張り出し、手を絆ぐ)結婚式場で私の手をこうやって握って、引っ張って逃げるんですよ。約束ですからね?」
ジノ 「約束が好きですね」

手をつなぎ、仲良くフリフリしながら歩く二人。
そこへ…

ヤバイ!
家の前の階段を降りてきたのは、ヘミとテフンを連れたジノ母でした。

ジノ母 「ジノ!あなたどうして?あなたどうして~?」

女性と手をつないで帰ってきた息子を見て、さっそくお約束の失神です^^;

母はさっそくジノの部屋に運び込まれ、息子に抱えられてベッドに横になります。
う~ん、このお母さん、私は最初から苦手です^^;息子と二人の図がどうにも…

心を鎮めるための薬を持ってこようとするケインを、「誰のせいでこんなことになったと?!」と責めるヘミ。

ジノ母 「(ジノに)どうしてこんなことを?それでも私はテフンの言葉を信じたのよ。仕事のために仕方なくここに住んでるって言うから。うちの息子はかわいそうだわ…そう思ってたのよ。お母さんに内緒で女の人と同居してるなんて」
ケイン 「違うんですよ、お母さん」
ヘミ 「お母さんですって?あなたがどうしてお母さんだなんて言えるのよ?!」
ジノ 「ヘミ、お前は黙ってろ」
ヘミ 「黙っていられるわけないわ!ジノさんの婚約者なのに、どうして黙っていられるのよ?!」
ケイン 「・・・?婚約者?」
ジノ 「・・・!」
ヘミ 「そうよ。あたしがジノさんの婚約者よ」
ケイン 「あ…あの、ジノさん、ちょっと…ちょっと外で話を」
ヘミ 「あなたとジノさんが外で何の話を?!」

さっさと立ち上がり「出ましょう」とケインをうながすジノ。
さてさて、いよいよかしら?

出て行く二人を見て怒り狂い、ジノ母に訴えるヘミ。

——–

二人はケインの部屋にやって来ます。

ケイン 「ジノさん、いっそのこと事実をありのまま話したらどうですか?」
ジノ 「ありのまま?」
ケイン 「あの女の人も可哀想でしょう?ジノさんがそういう男の人だってことも知らずに婚約者だと思ってるのに、それに、お母さんも心臓がお弱いみたいだけど…、だから今まで隠して来たんだと思いますけど…、早く怒られた方がマシだし、ここでありのまま話せば理解してくださいますよ」
ジノ 「今そんな話をするときじゃありません」
ケイン 「ジノさん!母親はみんな子どもの味方でしょう?もちろん、ショックは大きいだろうけど、それでも理解してくださいますよ」
ジノ 「僕にゲイだと言えっていうんですか?」
ケイン 「そうですよ」
ジノ 「正気ですか?」

突然無造作に開くドア。
そこには、3人トリオが目を丸くして立っていました。

ヘミ 「ジノさんが…ゲイ?!」
テフン 「先輩…ゲイだったんですか?」
ヘミ 「それじゃ…以前俺は男が好きだって言ったことも…」
ジノ母 「ジノ、あなた…あなた…」

ジノ母、二度目の失神^^;

ジノは慌てて母に駆け寄ります。

ジノ 「違います、母さん。僕はゲイじゃないですよ」

ホントのこと言えなかった…。
小さく溜息をつくケイン。

ジノ 「ケインさん。こっちへ来て下さい」
ケイン 「・・・え?」
ジノ 「こっちへ来て。母さん、(ケインの肩を強く抱き)僕はこの人を愛してます
ヘミ 「ジ、ジノさん!」

目を丸くする一同。

ジノ 「この人と結婚したいんです」

ジノ母 「ジ、ジノ…」
ジノ 「ケインさん、正式に挨拶してください」
ケイン 「・・・」
ジノ 「何してるんです?挨拶して」
ケイン 「…パク・ゲインです」

ギャ~と泣いて走り出すヘミ。
テフンも追いかけます。

ジノ母 「ゲ…ゲイじゃないのね?」
ジノ 「違いますって」
ジノ母 「(ケインに)な、名前は何て?」
ケイン 「…パク・ゲインです」
ジノ母 「ケ、ケインさん、うちのジノを愛…愛してるんですか?」

戸惑うケインは、ジノと目で「どうしたら?」「答えて!」「え~?」と会話。

ケイン 「はい。愛してます、ジノさんのこと」

ジノ母のケインに対する態度が思いのほか可愛らしくて(笑)ホッとしました。
こういうキャラなんですね?お母様は。朝丘雪路サン的というか…。あなたは変わらないでいてください。

——–

そして…

「僕はこの人を愛してます」
「僕はこの人と結婚したいんです」
ジノが男らしく放った渾身の一言は、ケインの頭の中をぐるぐる廻っていました。

ケイン 「いくら急だったからって、どうしてあんな嘘を?それもお母さんの前で。どう後始末するつもりかしら」

そこへヨンソンがやって来ます。
いつになく厳しい顔つきでケインの前に座ったヨンソン。

ヨンソン 「家でどれだけ考えても、これは危険だと思って駆けつけたのよ」
ケイン 「何が危険なのよ?」
ヨンソン 「何がって?!あんたとジノさんよ」
ケイン 「・・・。」
ヨンソン 「あんたとジノさん、誰が見たって恋人同士よ。友達じゃないわ」
ケイン 「ちょっと!ジノさんと私がどうやって恋人に?」
ヨンソン 「要するによ!ハン・チャンニョルから電話が掛かってきた途端、トレーニングだの何だのって二人でくっついちゃって…」
ケイン 「それはさ、チャンニョルさんに復讐するために練習してるんだってば」
ヨンソン 「けどね、ケイン。私の目には、ハン・チャンニョルに復讐するためにあいつに会ってるようには見えないわ」
ケイン 「じゃ、私がチャンニョルさんのことを好きで会ってるって?」
ヨンソン 「違う!ジノさんとトレーニングだの何だの…それをやりたいがために、ハン・チャンニョルと付き合ってるみたいだってことよ。ハン・チャンニョルはただの口実!」
ケイン 「・・・」
ヨンソン 「はぁ…。図星ね。ケイン、しっかりして。ジノさんはダメよ。ジノさんの前にいくらゴールキーパーがいなくても、あんたはゴールを決める人じゃない」
ケイン 「知ってるってば」
ヨンソン 「心が少しでも傾いてるなら、今すぐやめるのよ」
ケイン 「でも…事が大きくなっちゃったのよ」
ヨンソン 「何?何がよ?」
ケイン 「ジノさん私と結婚するって」

——–

えっと…。

ショックのあまり水に飛び込もうとして?テフンと妙な取っ組み合いをしているヘミ。
そこにジノが駆けつけます。

ヘミ 「ジノさんが他の女と結婚するのを見るくらいなら死んだ方がマシよ!」
テフン 「ヘミ!先輩、とめてくださいよ。すごい力なんです」

乱暴にヘミの腕を掴むジノ。

ジノ 「ヘミ、よく聞け。俺はお前を愛したことはない。お前も分かってるだろ」
ヘミ 「私が愛したらいいじゃない!」
ジノ 「愛は一人でするものじゃない」
ヘミ 「私はできるわ」
ジノ 「お前を愛してるのは…(テフンの手を引き)こいつだ」
テフン 「…先輩」
ジノ 「お前が俺に片思いして辛かったように、テフンも辛い思いをしてた。お前のために本当に胸を痛めてたんだ」
ヘミ 「私は愛してないわ」
ジノ 「じゃあ…お前を愛してない俺のために死ぬのか?」
ヘミ 「・・・。」
ジノ 「じゃあそうしろ」
テフン 「どうしてそんなひどいことを?!(ヘミの耳を押さえ)聞くなよ、聞いちゃダメだ」
ジノ 「これからは俺じゃなく、こいつを見ろ。愛せるようになるはずだ」

その場を去っていくジノ。
ヘミは力なく立ち尽くしたまま泣き始めます。
そんなヘミを優しく抱きしめてやるテフン。

テフン 「泣いていいんだ、ヘミ。俺を殴りたきゃ殴れよ」

——–

気持ちを落ち着けるため水を飲み、仕切り直すヨンソン。

ヨンソン 「ジノさん、ホントに変よ。いくらホントのこと言うのが怖いって言ったって、どうしてあんたを利用するのよ」
ケイン 「お母さんを…すごく愛してる人なのよ」
ヨンソン 「あんた、どうすんのよ。ジノさんのお母さんが結婚しなさいって言ったら」
ケイン 「私…しちゃダメかな?」
ヨンソン 「あんた、頭おかしくなったの?気でも狂った?」
ケイン 「お母さんの前で本当のことをいう勇気がなかったからでしょう?私が一生、風よけになってあげたいんだけど…そうしちゃ…ダメなのかな?」
ヨンソン 「・・・もう!おかしいよ、全く!あんた、今何言ってるか分かってるの?生涯あんたを女として抱けもしない人の風よけになりたいって?」
ケイン 「友達として…じゃダメかな?」
ヨンソン 「ケイン!!!友情でしてあげることはあるけど、できないこともあるのよ、この馬鹿!」
ケイン 「ジノさんは…お母さんに対する気持ちと同じくらい、普通の男として生きたいはずよ。私…、私にできることなら、してあげられる気がするの」
ヨンソン 「あんた友達だなんて言い訳じゃない!!!そう言ってでもジノさんの傍にいたいから言ってるんじゃない!違う?」
ケイン 「・・・。」
ヨンソン 「どうしたらいいの…?ジノさんに部屋を貸そうなんて言うんじゃなかった…。あたし、あんたに何てことを…」

このシーン、何度も見直したいほどヨンソンが素敵です。
勘が鋭く、ケインの心は全部お見通し。遠慮なく叱り飛ばすけど、心の底から心配して全身で味方してくれる親友。
彼女もいい女優さんですよね~。
ラブコメディでヒロインを支える親友役にはピカイチの存在ではないでしょうか。

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前半終了したところでいったん区切ります。
もう朝だ^^;
夜なべして韓国ドラマの聞き取り翻訳。GWの過ごし方としては最も私らしいかと…。

ざっと整形してアップします。
あとから読み直して、画像何枚か入れるなり、もっと見やすくするなりしますね~。
もし間違った訳があったら申し訳ありません。気付き次第修正していきます!

いや~、それにしてもミノくんは男っぷりが上がりましたね^^

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