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空から降る一億の星(韓国版)あらすじ&日本語訳 15話前編

   

ソ・イングク、チョン・ソミン、パク・ソンウン主演、tvN韓国ドラマ【空から降る一億の星】、15話の前半、詳細なセリフの日本語訳を交えながら、あらすじを紹介していきます。

「こんなのよー訳さんわㅠㅠ」と、15話を観終わってからまた放置しておりました。
重い腰を上げて、始めます…^^;

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火傷の薬を買いに出掛けたきり、ムヨンはなかなか戻ってこなかった。
不思議に思って外へ出てみると、玄関のドアノブに薬局の袋がぶら下がっている。

ジンガン「?」

薬を買ってきた本人の姿はどこにもなかった。

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「こんな時間に何…」セランが扉を開けるなり、ムヨンが詰め寄った。「言えよ」

セラン「なんて汗!」
ムヨン「言え。俺の知らない大事なことって何だ?」
セラン「あなた震えてるの?一体何が…」

ムヨンは思わずセランの両肩を掴んだ。「言えって」

ムヨン「俺の知らない大事なこと」

「…。」セランの目が慎重に彼の目を探る。「もうわかってるくせにどうして訊くの?」

ムヨン「!!!」
セラン「そのとおりよ。ユ・ジンガンさんは… あなたが必死で探してた妹」
ムヨン「!!!」
セラン「本当の妹」

「…。」心がガラガラと音を立てて崩れていく。
茫然と背を向ける彼の様子を目の当たりにして、セランは興奮に目を輝かせた。

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「薬だけ置いてどこに消えちゃったの?この調子じゃ待つのが特技になりそう」ジンガンのメールにも、反応は何も返って来なかった。

+-+-+-+

どこをどう歩いたのだろう。
ただ足の向くままに街を彷徨い、ムヨンはとうとうフラフラと崩れ落ちた。

「こんな俺で本当にいいのか?」
「もちろんよ」
「生まれ変わりたい」

すべてを受け入れ、生きる希望をくれた最愛のジンガンが、よりによって…。
容赦なく襲いかかる悲しみに潰れそうになりながら、ムヨンはそれでも立ち上がり、前へと足を進めた。

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玄関の開く音が響いて、ジンガンは目を覚ました。
猫のぬいぐるみを抱いたまま、ソファでウトウトしていたのだ。「どこ行ってたの?」
ムヨンが入ってきて、無表情で彼女を見下ろす。「…。」

ジンガン「どこ行ってたのよ?」
ムヨン「鍵、あるだろ」
ジンガン「鍵?」

彼は黙って手を差し出した。
「あぁ、鍵失くしちゃったの?」ジンガンはバッグから鍵を出し、ムヨンの手のひらに乗せた。

ムヨン「ここでオシマイ。終わりにしよう」

「?」ジンガンは大きな目を見開き、ただ彼を見つめた。「何を?」

ムヨン「…。」
ジンガン「別れるってこと?」

ムヨンは返事の代わりに玄関へ向かい、扉を開けた。

ジンガン「キム・ムヨン?」
ムヨン「帰れよ」
ジンガン「どういうこと?」

「…。」ムヨンは乾いた目で彼女を見るばかりだ。

ジンガン「12時間前、遊園地でデートしたばかりよ」
ムヨン「…。」
ジンガン「帰ってきて一緒にごはん食べて、寝たわ」
ムヨン「…。」
ジンガン「薬を買いに行ったのが、たった4時間前」
ムヨン「…。」
ジンガン「言って。4時間の間に何が…」

ジンガンが控えめに掴んだ手を、ムヨンは冷たく引っ込めた。「わかんないかな」

ムヨン「お前、振られたんだ」
ジンガン「ダメよ。本当のワケを言って」
ムヨン「人の気持ちにワケなんてあるかよ」

ジンガンは彼の表情をじっとうかがった。「あんたのそういう顔、何度も見たわ」

ジンガン「減らず口を叩いたり、意地を張ったり…」
ムヨン「…。」
ジンガン「心にもないことを言うとき。傷ついてるとき」

「…。」ムヨンは口角に滲ませた笑みを保った。

ジンガン「だから、言って。何があったのか」
ムヨン「…。」
ジンガン「誰があんたのこと苦しめたのか」
ムヨン「わぁ、自信家なんだな」
ジンガン「…?」
ムヨン「振られたって言ってんだろ」
ジンガン「…。」
ムヨン「どうした?自分だけは特別?」
ジンガン「…。」
ムヨン「スンアのこと覚えてないのか?お前だってあいつと一緒だ」

ジンガンは思わず両手で彼の胸をドンと突き飛ばした。「自分のこと話しなさいよ」

ジンガン「自分のこともまともに話せないくせに、スンアの話を持ち出すなんて!」

戻って上着とバッグを掴み、ジンガンは部屋を出ていった。

家の中へ入って扉を閉めると、ムヨンはそこに立ち尽くす。

ムヨン「…。」

そのままフラフラとその場に座り込んだ。
自分を支えていたものを… 彼は自ら闇の中へ葬ったのだった。

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ムヨンはたいして多くない彼女の持ち物を集め、箱にまとめた。
マグカップ、洗面道具、ヘアバンド、カーラー…。
猫のぬいぐるみを収め、合鍵から外した手作りのキーホルダーを上に乗せると、そっと蓋をした。

ムヨン「…。」

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翌朝。
早くから出かけようとしたムヨンは、ふとテーブルの上に目を留めた。
フォトフレームに、ジンガンと二人で撮った写真が残っていたのだ。

片付けようと中の写真を外すと、彼は改めてそれを見つめる。

ムヨン「…。」

彼はそれを箱ではなく胸ポケットに収め、立ち上がった。

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外へ出ると、ムヨンは思わず立ち止まった。
ジンガンがそこに座り込んでいたのだ。「!」

知らんぷりして歩き出したムヨンの背中に、ジンガンの声が飛ぶ。「ウソばっか」

ジンガン「あんた、行くなって言ったわ。イヤだと言ったって絶対行くなって言ったのよ」
ムヨン「…。」

“あんたがイヤって言わない限りどこへも行かない”そう言うジンガンに、ムヨンはこう返したことがあった。
“イヤだと言っても行くな”と。
もしイヤだと言っても、100%ウソだから…。

ムヨン「仕事行かないのか?仕事まで失っていいのか?」

ムヨンは再び冷たく背を向ける。

ジンガン「ワケを言って!本気なら分かるように話してよ!!!」

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バスに揺られてムヨンが訪ねたのは、チャン・セランのオフィスだ。「ANGEL’S TEARの話、まだ有効ですか」

セラン「幸い今はね」
ムヨン「良かった。やります」
セラン「仕事が必要になったの?それとも、私とゲームがしたいの?」
ムヨン「進捗は誰に訊けば?今すぐ始めたいんだけど」

セランはデスクで彼を見上げたまま、内線ボタンを押す。「企画室長を呼んで」
立ち上がり、彼女は右手を差し出した。「とにかく、歓迎するわ」

セラン「社で提供するものは断らずに全部受け取って」
ムヨン「もちろん」

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ムヨンはさっそく担当者たちと打ち合わせに入った。
「気にならない?」彼らを眺めながら、セランが秘書に言う。「キム・ムヨン、どうして急に私の元へやって来たのか」

秘書「気になります」

「方法を見つけたのよ」セランはニヤリとした。「…私」

セラン「キム・ムヨンを動かすとっておきの方法」

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屋根部屋への階段を上がったところで、ムヨンは立ち止まった。
寒空の下、ジンガンが家の前に座り込んでいたのだ。
思わず自分の上着を脱ごうとして、ムヨンははたと我に返った。

ムヨン「…。」

黙って前を通り過ぎようとした彼の手を、ジンガンが掴む。
「ワケを話して」彼女の声は震えていた。

ムヨン「…。」
ジンガン「少しだけ… 少しだけでも考えてみて。これまでの時間。出会ってから愛し合うようになるまで、どれだけのことに耐えてきたか… 少しでも考えて」

両手で彼の手を握りしめ、ジンガンは祈るように目を閉じた。
「…。」ムヨンはその手を乱暴に振りほどき、家に入る。

ジンガン「キム・ムヨン!」

追いかける彼女の前で、扉は非情に閉まった。

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「キム・ムヨン!!!」扉の向こうで呼び続ける彼女の悲痛な声に、ムヨンはぎゅっと耳をふさいだ。
どんなに力をこめても、彼女の泣き叫ぶ声が手のひらを突き破ってくる。

ダメだ。
ムヨンは携帯を取り出した。

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シャワーを終えて出てきたところで、ジングクの携帯が鳴った。
キム・ムヨンからだ。

「妹さん、連れて帰ってください」

ジングクは駆け出した。

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ムヨンの家の前に座り込んでいる妹の姿に、ジングクは思わず立ち尽くした。「!」
こんな痛々しい姿を見たのは初めてだ。

兄「ユ・ジンガン」
妹「お兄ちゃん…」
兄「立つんだ」
妹「お兄ちゃん、彼、変なの」
兄「立て!」

頑なに首を横に振る妹を、ジングクは抱き起こした。
自分のコートを脱いで妹に着せ、背中に負う。
「…。」ジングクは黙って歩き出した。

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窓の外を人影が通り過ぎ、遠ざかっていく。

ムヨン「…。」

ムヨンは頬を伝う涙を無造作に拭った。

#窓の外で声を上げて泣くジンガンと、窓の内側で声を殺して泣いていたムヨン。
( つω;`)ウッ

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翌日。
薬局の前を通りかかったムヨンは、ちょうど薬を買って出てきたジングクと出くわした。
「キム・ムヨン」彼を呼び止めると、ジングクは淡々と言う。「よくやった」

ムヨン「…。」
ジングク「ジンガンと別れたことだ」
ムヨン「おじさんのためじゃない」
ジングク「…。」
ムヨン「ウンザリして終わらせたんです。おじさんの妹」
ジングク「… まぁとにかくだ」
ムヨン「しっかり見張っててくださいよ。押しかけて来られちゃウザいから」

ムヨンはそう言い捨てて背を向けた。

ジングク「…。」

#地味なシーンではあるけれど、ムヨンのこんな言いぐさをジングクが黙って受け入れていることがとても印象的です。それぞれの心の内を思わずにはいられませんね。

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「ANGEL’S TEAR代表にキム・ムヨン氏を選任する書面です」秘書が差し出した書類に、チャン・セランは署名をした。

セラン「訊いてくれる?私の見つけた“キム・ムヨンを動かす方法”」
秘書「常務の見つけた方法とは?」

セランは引き出しから一通の書類を取り出した。

秘書「私がお渡ししたカン・スングの戸籍謄本ですが…」

セランはうなずき、黙って秘書を見上げる。

秘書「?」

意図がわからず、秘書はページをめくった。

イ・ミヨン
続柄:妻
1987年3月14日婚姻届提出
1993年11月1日死亡

カン・ソンホ(男)
続柄:子
父:カン・スング
母:イ・ミヨン

その下は空欄だ。
「違うわね」セランが言う。

セラン「見つけたんじゃない。作り出したのよ。私が」
秘書「作ったとは?」
セラン「彼、ユ・ジンガンのことを妹だと思ってるわ」
秘書「…。」
セラン「血の繋がった妹」
秘書「…え?」

セランは彼に掴みかかられたあの場面を思い返した。

セラン「まさかとは思ったけど、カマをかけてみたの」

「そのとおりよ。ユ・ジンガンさんは… あなたが必死で探してた妹」彼女の言葉を聞くなり、目の前でムヨンの目からみるみるうちに生気が抜けていった。

セラン「あの高飛車な目つきが、ああも無残に崩れ落ちるなんて」

「一目瞭然だったわ。わぁ、ビンゴ!って」そのときの興奮を思い出し、セランは思わず声を上げて笑う。「しびれたわ」

セラン「どうしよう!超しびれちゃう!」

興奮をおさえられないセランを前に、秘書は苦笑いを浮かべた。「…。」

+-+-+-+

出来上がった粥をトレイに乗せると、ジングクは妹の部屋へ入った。
トレイを机に置いて、ベッドにふさいでいる妹の頬に手を当てる。「熱は下がったようだな」

兄「粥を食べよう。何か食べて薬を飲まないと」
妹「…。」
兄「寝てろ。持ってくるから」

ジングクは立ち上がり、机に戻る。
トレイに手を伸ばそうとして、ふと隣に視線が向かった。「?」
古びた画用紙が畳んである。
なんだろう。何気なく広げた瞬間、ジングクは慌ててそれを畳んだ。「!!!」

妹はベッドの上で目を閉じたままだ。
ジングクは畳んだ画用紙を手に、そっと部屋を出た。

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家の外へ出てくると、ジングクはもう一度画用紙を広げた。

ジングク「…。」

この絵は…。

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誰もいなくなった現場の山小屋で、若きユ・ジングクは茫然と立ち尽くしていた。
「先輩、もう行きましょう」後輩のイ・ギョンチャルに促され、出口へ向かおうとした彼は、テーブルのそばで足を止める。

ささやかな子どもの“夢”がそこにあった。
完全に潰えてしまった、ささやかな夢が…。

絵を前に、ジングクは声を上げて泣いた。

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その後、病院を訪れたジングクは、ベッドで眠っているソンホ少年の胸ポケットに、その絵を滑り込ませた。

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ここで区切ります。

 - 空から降る一億の星