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韓国ドラマのあらすじや詳細日本語訳を紹介!セリフを題材にした文法解説も

スイッチ-世界を変えろ 17話 あらすじ&日本語訳

   

チャン・グンソク主演SBS韓国ドラマ『スイッチ-世界を変えろ』17話あらすじを、セリフの日本語訳を混じえて紹介していきます。

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「検事さんになりすました詐欺師がいた…?」急に訪ねてきたペク検事の言葉が思いがけず、クム代表は慎重に話をなぞった。

クム代表「その名前が…サ・ドチャンだと?」
ペク検事「私にはしばらく空白がありました。その間、詐欺師がなりすましていたんです」
クム代表「ふむ…」

クム代表はかつて、ペク検事が本物なのかと疑問を抱いたことがあった。
無人島で不法賭博を検挙し、2時間後に束草に現れるのは不可能だったからだ。

クム代表「いいでしょう。ひとまずそう仮定して、重要なのは、その詐欺師がこれまで私に会いに来ていた理由です」
ペク検事「サ・ドチャンは父親が殺されたと信じていいます」

クム代表の眉がピクリと上がる。

ペク検事「その犯人として、クム・テウン代表に目星を」
クム代表「!」

沈黙を、クム代表は苦笑いで埋めた。「私が人を殺したと?」

ペク検事「…サ・マチョン」

「!」クム代表が大きく一つ、まばたきをする。

ペク検事「サ・ドチャンの父親です」
クム代表「…あぁ」

ペク検事、いや、サ・ドチャンが初めて会いに来たときのことを、クム代表は思い浮かべた。
「有名な詐欺師だったというので、何かわからないかなと」彼はここへ来た理由をさらりと語り、「サ・マチョンに会ったことは?」そう尋ねたのだ。

#この回想部分を訳したとき、担当刑事に訊くには変な質問だと書きましたが、その違和感が生きてますね。

クム代表「…それで、ペク検事はなぜサ・ドチャンを私に売ろうと?」

「…。」ペク検事はすぐには答えず、黙ってクム代表を見つめた。

クム代表「いや、その前に、ぜひ見たいものがあるんですが」

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「ペク・ジュンスのことだけどさ」皆でリビングのソファに寝転がり、ボン監督が口を開いた。

ボン監督「優等生が怒ると怖いよな」
ウンジ「目から火花があがってたわ」
インテ「俺たちのこと通報するかな」

「!」ウンジがハッとして起き上がる。「マジ?私たちみんな危ないわ」
皆の視線がドチャンに向かう。

彼は両耳をヘッドホンで塞ぎ、じっと目を閉じていた。「…。」

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車のハンドルを握り、ハラは考えを巡らせた。「サ・ドチャン、セッティングに遭ったのは間違いないんだけど」

ハラ「先輩と話をしないと」

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クム代表に肩の火傷痕を見せたペク検事が、淡々と服を直す。

#稲妻火傷のショットは料亭のときの(笑)

クム代表「…。」

向き直ると、ペク検事… ペク・ジュンスは検事証を差し出した。「私と一緒に水に落ち、生き残りました」

ジュンス「束草で」
クム代表「信ぴょう性の高い証拠ですね」

受け取った検事証を、クム代表は彼に差し戻す。「取引を始めましょう」

クム代表「まず、私が何を得られるのか、そのサイズがわかれば、公平な取引ができるんですが」

「…。」視線を伏せたジュンスの目に入ったのは、ソファテーブルの隅に揃えられた将棋セットだ。

ジュンス「私が将棋の”馬”になって差し上げましょう」

「代表の”馬”に」ジュンスの意外な提案に、クム代表の瞳がキラリと光る。「!」

ジュンス「私を好きにお使いください」

クム代表は思わずニヤリとした。「得られない人材なら、いっそ排除すべきという言葉があります」

クム代表「ペク検事ほどの人材が私の味方になってくれるとあらば」

ジュンスが胸の内ポケットからメモ用紙を取り出した。「サ・ドチャンとその一味がここに」

『Courtward residence A棟 2007号 pw: #0804』

#知ってるよ。誕生日だね^^

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『09 嫉妬は怒りを生み、怒りは失敗を生む』

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直ちにキム室長が手下たちを連れて急行する。
エントランスですれ違った住人をそのままやり過ごし、キム室長は上へあがる。

踏み込んでみたものの、そこはすでにもぬけの殻だった。

※窓辺にあるオレンジのスピーカーが気になって探したところ、250万円ほどするお品だそうな。おしゃれ♪

キム室長「さっきロビーで…!」

「捕まえろ」キム室長の一言で手下たちが駆け出した。

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今まで自分を訪ねてきた”偽のペク・ジュンス”を、クム代表はゆっくりと思い起こしていた。
印象に残っているのは、好きな画家を尋ねたときのことだ。
彼は画家の名を挙げず、モーツァルトだと答えた。

「好きな画家は?」クム代表は、目の前のペク・ジュンスにも同じ質問を投げてみる。

ジュンス「芸術のことはわかりません」
クム代表「私はモーツァルトが画家として最高だと思いますが」

「?」ジュンスが微かに首を傾げる。

ジュンス「モーツァルトは音楽家でしょう。絵も描いたんですか?」

ジュンスの素直な反応を、クム代表は静かに観察する。

ジュンス「まだ私をサ・ドチャンだと疑っておいでなんですね。検察へ行って嘘発見器にでも…」
クム代表「いいんです。サ・ドチャンを捕まえてくれば、全て解決することじゃありませんか」

そこへキム室長が戻ってきた。

クム代表「どうだった?」
キム室長「逃しました」

「!」クム代表の視線が、まっすぐジュンスへ戻る。「逃した?」

ジュンス「…。」
クム代表「確かなのか?」
キム室長「変装して出掛けたので、気づきませんでした」

「申し訳ありません」キム室長が声を落とす。

#今の”申し訳ありません”にキュンとしたのは私だけだろうか。いつもワントーンで話すキム室長が、ここで急にシュンとしたのよ♥

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「先輩、私と話…」マンションへ戻ってきたハラは、家の中の様子にぎょっと立ち止まった。「!」
そこはガランとして誰もおらず、主を失った車椅子がゴロンとひっくり返っている。
ジュンスに電話を掛けてみるものの、応答はない。
「サ・ドチャン!ボン監督!」呼びかけにも返事はなかった。

彼女は再び携帯を取り出した。
発信先『お調子者』
お調子者も電話に出ることはなかった。

ハラ「みんなどこ行ったのかな…」

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「私は間違いなくサ・ドチャンを引き渡しましたよ」ジュンスが念を押した。

クム代表「えぇ。まぁそれは… 今度捕まえればいいことです」

「今度は」クム代表が身を乗り出す。「検事さんの条件を聞きましょう」

ジュンス「私の濡れ衣を晴らしてください。賄賂は受け取っていません」

クム代表がふっと笑みを見せる。「2番めは何です?」
ジュンスが身を寄せたのに従い、クム代表も耳を近づける。「…。」「…。」

クム代表「…本当にそれでいいんですか?」

ジュンスは小さく頷いた。

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結局、急に誰もいなくなってしまい、ハラは一人、帰り道を歩いていた。
人通りのない不気味な夜道に、猫の鳴き声が響く。「…。」
不安に襲われ、思わず足を早めた瞬間、物陰から伸びた手に、彼女は腕を掴まれた。

ハラ「!!!」

強く腕を引き寄せられ、一瞬で身を翻されると、男が彼女を塀に押し付けた。「!」

「シッ」男が人差し指を立て、鋭い眼差しで彼女を見ると、そっと黒いマスクを下にずらした。

ハラ「サ・ドチャン!」

#正しく見分けるハラが嬉しい♪

ハラ「一体どうなってるのよ?みんなどこ行ったの?」
ドチャン「ペク検事が裏切った。クム・テウンに俺たちを売り渡したんだ」
ハラ「信じられない…。先輩がどうして」
ドチャン「部下が俺たちを捕まえに来てた。アジトの場所を知ってる人間は、オ・ハラとヤン部長の他に誰がいる?」
ハラ「いくらなんでも先輩が… そこまでするはずないわ。何の得もないのに」
ドチャン「人によって望みは違う。ペク検事は骨の髄まで検事だろ」
ハラ「…。」
ドチャン「なのに、俺がその座を台無しにしたんだ。どんな取引でもするさ。悪魔に魂を売ってでも」
ハラ「だからってクム・テウンに…」
ドチャン「今回の賄賂、最初からクム・テウンが仕組んだことだ。引っ掛かった俺のミスもあるが、結局解決できる人間はクム・テウンしかいない。だから、ペク検事もそっちへ言ったんだろう」
ハラ「ってことは、あんたが検事になりすましたのも知られたってことじゃない」

ドチャンが頷く。「オ検事と内通していたことまで、全部話してるだろうな」

ドチャン「サ・ドチャン、あんたが危ないって言ってるの。もう検事の身分まで失ったし」

ふっと息をつき、ドチャンは無意識に頭をかいた。「最初っから偽検事だ」

ハラ「本当に危険だわ」

辛そうなハラを見つめ、ドチャンは微かに微笑んだ。「心配すんな。俺の鼓動はゆっくりだから」

ハラ「…これからどうするの?」

ドチャンは答える代わりに、ポケットから取り出したスマートフォンを彼女に握らせる。「しっかり持ってろ」

ハラ「…?!」

「…。」それっきり背を向けようとした彼を、ハラは咄嗟に掴んだ。「ごめん」

ハラ「先輩にいろいろ喋りすぎたわ」
ドチャン「…。」
ハラ「…。」

2人の視線がまっすぐにぶつかる。

ドチャン「オ検事、そうやって切ない目で見るなって言ったろ」
ハラ「!」

「…。」ハラが困ってうつむくと、彼は柔らかく微笑む。
マスクを戻すと、そのまま足早に立ち去った。

ハラ「…。」

#このシーン良すぎる!ラブシーンよりよっぽど萌える。ちゃんと距離は保ったまま、互いを気遣い、余計なことは言わない。確かに以前、ドチャンは「切ない目で見るな」って言ったけど、それは「ペク検事を切ない目で見るな」って言ったんだよね。今、切ない目で見てたのはドチャン本人だから^^

「すまない、オ検事」道を急ぎながら、ドチャンはそっと呟いた。
その声がハラに届くことはない。

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K貯蓄銀行財務チーム主任ハン・ジヨンが、ソウル中央地検へやって来た。

「賄賂じゃなかったって?」取調室で彼女の話を聞いたキル・デロ検事が、驚いて訊き返す。

ジヨン「はい。ペク検事はお金とは知らずに受け取ったんです。私が嘘を…」
キル検事「…。」
ジヨン「すみませんでした。全部私が責任を取ります」

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かくして検事ペク・ジュンスは、再びソウル中央地検の前に立った。

ジュンス「…。」

真っ黒な装いに、クールに立ち上げた前髪。
刺すように冷たい眼差し。
以前の彼とはまるで様子が違う。

#見た目をドチャンに寄せたわけではなく、彼なりの武装ですね。

入り口への階段を上がる彼の前に立ちふさがったのは、オ・ハラだ。

ハラ「先輩に検事の資格はないわ」
ジュンス「俺は今まで検事だったし、これからも同じだ」
ハラ「どうしてそんなに変わったの?」
ジュンス「何も変わってない」
ハラ「彼を売り渡したじゃない!それと引き換えに検察庁へ戻ってきた」
ジュンス「君が詐欺師にうつつを抜かして台無しにした俺の座を… 取り戻しに来たんだ」
ハラ「だからって悪魔に魂を売るなんて」
ジュンス「オ・ハラ、言葉を選べよ」
ハラ「あいつら、外交官を麻薬の運び屋に仕立て上げ、国家組織を都合よく利用したの。検事を襲って殺そうとしたわ!」
ジュンス「…。」
ハラ「証人に立てようとしたナム・スンテとパク・ヨンジンまで… みんな殺した」
ジュンス「…。」
ハラ「そんな悪魔に屈服して取り戻す検事の座に、何の意味があるの?」

「詐欺師のことは… 忘れろ」ジュンスは短く言った。

ハラ「…。」
ジュンス「俺は初めからもう一度、一歩ずつ自分の足でのぼっていく」

黙り込むハラの隣をすり抜け、ジュンスは検察庁への階段を上がった。

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「今日ペク・ジュンス検事が復帰しますよね」クム代表が連絡を入れたのは、ソウル中央地検チョン・ドヨン検事長だ。

検事長(電話)「えぇ、収賄の嫌疑は晴れました」
クム代表(電話)「今後は検事長い忠誠を尽くすはずです」

「ペク・ジュンスが?」検事長が訊き返す。

クム代表「イ・ギロのファイルがあるでしょう。それをペク・ジュンスにやらせてください。政界を引退させるほど打撃を与えてやれと」
検事長「わかりました」

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ジュンスが最初に向かったのは検事長の部屋だ。
まっすぐ検事長の前へ進み出ると、ジュンスは頭を下げた。

検事長「収賄の嫌疑が晴れて幸いだ」
ジュンス「ご心配をお掛けしました」
検事長「これからしっかりやればいいさ」

検事長は立ち上がり、ファイルを差し出した。

ジュンス「?」

開いてみると、男性の写真が目に入る。

検事長「イ・ギロ。民族正義党の院内総務だ。これまで捜査したことをまとめておいたが、まだ弱い。一発では退治できん」
ジュンス「…。」
検事長「この人物をはじき飛ばせ。政界を引退させるんだ」

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ペク検事の登場に、捜査員たちが思わず立ち上がった。「ペク検事!」

コ係長「おめでとうございます!私はペク検事のこと信じてましたよ。そんな方じゃないって。私コ・ギボン、人を見る目はあるんです」

「あははは」豪快に笑うコ係長に、ペク検事は表情一つ変えず、小さく会釈をする。

イム係長「復帰おめでとうございます!ふふふっ」
ペク検事「…。」

思いがけず冷たいその視線に、イム係長はやり場のなくなった笑顔を引っ込めた。「ジェヨンさん、書類ちょうだい」

※以前彼女のことをミン係長と書きましたが、イム係長の間違いでした。

コ係長(チャット)「ペク検事、ちょっと変じゃないですか?」
イム係長(チャット)「前から変でしたよ」

※ちゃんと『検察メッセンジャー』っていう専用ソフトが入ってる^^

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詐欺団のメンバーは新しい場所にアジトを移していた。
「不思議だわ」ウンジがコーヒーカップ片手に2階から下りてくる。「前にいたところとソックリ」

ウンジ「ドチャンさん、一体いくつアジト持ってるのかな」
ボン監督「前に言ったろ。いつだって万が一に備えて、あちこち借名でな。これくらい基本だ」

インテが開いていたノートPCを閉じた。「飯食って、PCのセッティングから全部やり直さないと」
「おはよ」ドチャンがいつもの軽い足取りで姿を見せる。

インテ「兄貴、飯食いなよ」
ウンジ「ドチャンさん、出勤しなかったの?」
ドチャン「面白くもない検事なんか、もうやらないっつったろ」
ウンジ「それじゃ私たち、正常に戻ったってことね」

小さく頷くボン監督に、ドチャンは黙って微笑んだ。

#こういうさりげない優しさとか包容力とか、そこがたまらなくいいよね、ドチャンは♪

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「正常に戻ったんだ」ジュンスを前に、ヤン部長は半ば自分に言い聞かせるように言った。「Yes!」

ヤン部長「正常… 俺がどんなに望んでいたか」

「異常の正常化、ははは」じっと黙っているジュンスを相手に、ヤン部長がひたすら沈黙を埋める。

ヤン部長「収賄容疑も免れたし、こうして本物のペク・ジュンスが戻ってきたんだ」
ジュンス「…。」
ヤン部長「あ、そうなるとサ・ドチャン、彼は?」

「?」ジュンスがピクリと視線を動かす。

ヤン部長「まぁ本業に戻るんだろうな。ははは」
ジュンス「…。」
ヤン部長「彼はなぁ、ああ見えても頭脳だけはずば抜けてた。俺たちみたいに型にはまった教育を受けた人間には到底考えもつかない奇想天外なアイティアがポンポン飛び出すんだから」
ジュンス「…。」
ヤン部長「人当たりもいいし、シレッと振る舞う姿は可愛げもあったな」

「彼は…」ヤン部長のドチャン語りに拍車がかかる。「ちゃんと教育を受けて司法試験を受け、検事になっていたら、ひょっとすると国内でトップ5に入る実績をすぐに…」

「…。」ジュンスが表情一つ変えずに立ち上がる。「それでは先に失礼します」

ヤン部長「あぁ、そうだな。つまり言いたいことはだな、全てが正常に戻って本当に良かった、そういうことだ」
ジュンス「…。」
ヤン部長「猛烈大歓迎だ!」

「ってことだ」反応のないジュンスに、ヤン部長はそう付け足した。「わかるよな」
そのとき、ノックの音が響く。
入ってきたハラはジュンスの顔を見て、サッと表情を固くした。「…。」

ジュンスが退室するのを待って、ハラは椅子に腰を下ろす。「部長」

ハラ「妊婦を運び屋にした事件のことですけど」
ヤン部長「あぁ。それがどうした?」
ハラ「あの事件、どうして私たちの担当になったんでしょう?」
ヤン部長「そりゃペク検事が追ってた事件だから上手くやるだろうって、検事長が」
ハラ「つまり、ペク先輩を指名したってことですね」
ヤン部長「そうだな」
ハラ「ファン社長の別荘を捜索するとき、不法改築で令状取りましたよね」
ヤン部長「あぁ、あのときは俺のアイディアが光ってたろ!あれでスパッと令状も取ったんだ」
ハラ「それなのに、到着してみたらプールの水は全部抜けていて、麻薬はすでに運び出されてました」
ヤン部長「まぁ… そうだったな」
ハラ「空港で外交荷物の強制捜査をしたときも、もうみんな勘づいた雰囲気でした。結局無駄足に終わりましたよね」

「そうだったな」ヤン部長が繰り返す。
「これ、何を意味すると思います?」ハラはまっすぐにヤン部長を見つめた。

ハラ「…。」
ヤン部長「…!」
ハラ「その通り。検事長です」
ヤン部長「…。」
ハラ「K貯蓄銀行の頭取のこと、チン次長に自殺で片付けるよう指示させたのも、検事長では?」

「…。」ぎゅっと唇を噛み締めていたヤン部長が、たまらず立ち上がった。「なぁ、オ検事」

ヤン部長「万が一しくじったら、お前の人生おしまいだぞ」
ハラ「…。」
ヤン部長「こんなの手に負えるもんか!」

「まいったな」ヤン部長が思わずつぶやいた。「やるなよ。命令だ!」
ハラがすくっと立ち上がる。「手に負えることしかやらないなら、検事になっちゃいけないんです」

ヤン部長「…。」
ハラ「麻薬に殺人、検察を見くびってるヤツらです。そんな組織と内通しているなら、それが誰であれ…」

大きな溜息をつき、ヤン部長が顔を上げる。「オ・ハラ」

ハラ「?」
ヤン部長「命令だ。やめろ」
ハラ「…。」
ヤン部長「… 俺がやるから」
ハラ「!」
ヤン部長「君は俺の命令でやるんだ」
ハラ「…。」
ヤン部長「万が一しくじったら、責任は俺が取る。君は俺の命令で捜査する、それだけだ」

「さぁ」ヤン部長が語気を強めた。「今から君の信念に従って捜査してみろ」

ヤン部長「韓国検察を馬鹿にしたヤツら、韓国検察に恥をかかせたヤツら、全部捕まえるんだ。失敗したら責任は俺が取る。俺が指示したんだから」

「わかったか?」ヤン部長の問いに、ハラが目を潤ませる。「部長…」

ヤン部長「わかったら行きなさい」
ハラ「はい」

ハラが部屋を出た途端、ヤン部長は恐怖に震えた。「うわわ…」

#とてもいいシーンで、ハラの潔癖な性格や、優しくて部下思いの部長の魅力がよく出ていたと思うんですが… このドラマ、結構脈絡がなくて唐突ですよね。ハラが「検事長が怪しい」と言い出したのもいきなりで、ヤン部長が腹をくくったのもいきなり。心の動きや、疑いが確信になる過程にもう少し寄り添いたいです。じゃないと「俺が責任を取る」と繰り返す部長の言葉が空回りする…^^;

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「尊敬します、部長」扉を閉め、ハラは颯爽と歩きだす。「検事はこうでなくっちゃ」

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チェ前総理の元を訪れているのは、イ・ギロ氏だ。おそらく。

前総理「君はあそこで最後まで持ちこたえてくれ。ここぞという時にひっくり返すんだ」
イ・ギロ「はい」
前総理「頭取はクム・テウンが殺したんじゃないか」
イ・ギロ「!」
前総理「一度ペク・ジュンス検事に会ってみなければ」

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南山クラブの会合がもたれていた。

クム代表「K貯蓄銀行、正常稼働させなければなりません」

一同が頷く。

クム代表「私の持ち株と、南山クラブ会員の皆さんの持ち株を合わせれば、貯蓄銀行は手中に収められます。私が蘇らせましょう」

キム室長が用意していたファイルをそれぞれに配る。

『株式譲渡契約書』

一同が無言で契約書にペンを走らせるのを、クム・テウンはワイングラスを片手に見守った。「…。」

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帰りの車の中で、クム代表は上機嫌だ。「借名財産とは力があってこその財産だ。力を失えば散り散りになる」

クム代表「チッ、鬱陶しい老いぼれめ。自ら罠に掛かったんだ」

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暇になった詐欺団は次のターゲットを物色していた。

ボン監督「これは分譲建築詐欺を働いたヤツなんだが、本当に悪質なんだ。こいつからやろう」
ウンジ「ううん。(別の書類を出し)こいつ、何ともなかった病院の建物をわざと壊して、商店街作るからって患者全員追い出したヤツなの。こいつからやろうよ」
インテ「成功の可能性をみてターゲットを決めよう」

「成功の可能性もいいがな、その前に大事なのは情報だ」ボン監督が資料をめくる。「最大限に手に入れてこい」

熱心に議論するメンバーのそばで、ドチャンは一人、携帯を触りながらふふんと笑う。「人が聞いたら検察かと思うだろうな」

皆「…?」
ドチャン「検事たちが会議してるみたいだ」
ウンジ「何?また検事やりたいの?」
ドチャン「成り行きで検事にはなったけど、俺の人生でもう二度と検事になることはないな」
ボン監督「…。」

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ハラはイム係長を助手にさっそく捜査を開始した。
別室に拠点を構え、資料を揃える。

イム係長「本当にやるおつもりですか」
ハラ「捜査内容は絶対秘密にしてください」
イム係長「大丈夫なんですか?オ検事、心臓に毛が生えてますね」
ハラ「鼓動が早すぎるのが問題ですけど」

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一方、別の場所ではジュンスがコ係長を助手に捜査を始める。

コ係長「イ・ギロ?民族正義党の院内総務ですか?」
ジュンス「えぇ。周辺をくまなく調べてください。たとえ些細なことでも」

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コ係長はさっそく関連情報をチェックし始めた。

コ係長「それなりにちゃんとしてますが。大きく気になるところはありませんね」
ジュンス「つつけば出てくるものです」

ジュンスが資料から顔を上げる。「この件、オ検事には秘密に」

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イム係長も順調に資料を入手していた。「どうぞ」

ハラ「この件、ペク先輩には秘密ですよ」

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2人は一切自分たちの捜査について話すどころか、目を合わせることすらなく、それぞれの捜査資料が漏れることのないよう、鍵を掛けて管理した。
そうやって、目まぐるしく時間が過ぎていく。

#ハラたちが調べてるのは検事長の不正であって、そのために集めてる資料がどんなものなのか気になる。

時として、ジュンスの胸を激しい苦しみが襲った。
彼は周囲にさとられぬよう、備品室へ飛び込み、薬を口に放り込んでやり過ごす。
その苦しみが、一層彼を駆り立てた。

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ある日。

検察庁を出たハラは、携帯を取り出した。
連絡先から選んだのは…『お調子者』

ハラ「ねぇ、ちょっと会いたいんだけど」

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うららかな公園のベンチで、ハラは彼を待っていた。
桜の花びらがはらはらと落ち、若草色の葉が徐々に取って代わる。
鳥がのどかに鳴き、池の水面は穏やかだった。

待っているハラの目につくのは、無闇に熱いカップルたちだ。

ハラ「あいつらみんな、公然猥褻でぶち込んでやろうかしら」

イライラして彼女は時計に目をやった。「何で来ないのよ!」

そのときだ。

向こうから近づいてくる人影に、彼女はハッと目を見張った。「!!!」

あの風貌は…!

ハラ「…先輩」

ニコリともせず近づいてくるペク検事に、ハラは身を固めた。

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ここでエンディングです。
会話をじっくり楽しめるシーンが多く、今回書いていてすごく楽しかったです。
観ていて楽しい=訳すのが楽しい、ではないのですが、会話がしっかり楽しめるドラマはやっぱり見ごたえがありますね♪

「伏線かな」と思うところがあたり、推測は自分なりに立ててるので、ホントはいろいろ書きたいんですけど、すでに今の時点で20話まで放送されてるので、ここで披露するのも変だなぁということで割愛しますね。
もう私、ネタバレみないようにTwitterのタイムラインは細目でダッシュ通過してるんですから(笑)

で、私の大好きなチョ社長は~?(・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン

 - スイッチ-世界を変えろ