韓国ドラマから美しい言葉を学ぼう

韓国ドラマのあらすじや詳細日本語訳を紹介!セリフを題材にした文法解説も

スイッチ-世界を変えろ 8話 あらすじ&日本語訳

   

チャン・グンソク主演SBS韓国ドラマ『スイッチ-世界を変えろ』8話あらすじを、セリフの日本語訳を混じえて紹介していきます。

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「この蜜餅いくらですか?」商店街をブラブラと歩いていたドチャンは、聞こえてきた声にふと足を止めた。
店先で女性客が蜜餅を買っている。

ドチャン「…。」

初めて詐欺を働いた10歳のとき、父が手土産にぶら下げてきたのが、蜜餅だった。
絶対詐欺師にはならない、検事になるんだと父に告げたあの日から、ずいぶん遠くまで来てしまった。

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マンションへ戻ってくると、薄暗いリビングのソファに、一人ジュンスがいた。
ドチャンが少し離れて腰を下ろすと、ジュンスが口を開く。「方法に問題があるのは気に掛かりますが…」

ジュンス「まずはあいつらを捕まえるのが正解かもしれません」

「おや?」ドチャンが眉を上げる。「どういうわけか心変わり?」

ジュンス「オ・ハラ検事に言われて、ずいぶん考えました。罰を受けるのは… 少し後でもいいでしょう」
ドチャン「けど俺、詐欺師なんだよな。気高い検事さんが詐欺師と手を組めるんですか?」
ジュンス「わかっています。今、僕の代わりをしてくれるのは、サ・ドチャンさんしかいません」
ドチャン「…。」

ジュンスは目線を足元に落とした。「丁重にお願いします」

ドチャン「まぁそこまで言うなら、断るのは礼儀に反するでしょうね」

そこへハラが姿を現した。「2人が意気投合して嬉しいわ」

ハラ「そういう意味で、握手でもしたら?」

ジュンスが先に右手を伸ばす。
ゆっくりと右手を伸ばしたドチャンは… 途中でその手を引っ込めた。「経過報告から始めよう」

#握手なんてややこしい合成勘弁してください(by編集担当さん)

ドチャン「どんな捜査をしてきたのか、それがわからないと、まともにピンチヒッターも出来ないから」

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3人の協力体制が決まり、彼らはすぐさまこれまでの流れを共有した。
始まりは1年前だ。

ハラ「民族正義党総務長イ・ギロの娘婿ユン・テワン、テバングループ創業者の孫ヨム・ギソン、前大統領の息子ヨン・ジニョン。彼らがモデルや女優たちと日常的に麻薬パーティーをしていると情報提供を受け、捜査が始まった」

捜査官たちを引き連れ、ジュンスとハラが強制捜査に踏み込んだものの、入り口で彼らの護衛と揉み合いになっているうちに、中はもぬけの殻になっていた。ソファで眠り込んでいた男一人を残して…。

ハラ「部屋に踏み込んでみたら、外交官パク・ヨンジンしか残っていなかった」
ジュンス「パク・ヨンジンが外交荷物を使って自ら麻薬を持ち込んだとわかったんです。ヒグマなる人物にそそのかされて」

ヒグマ… その言葉に、ドチャンの目が光る。

パク・ヨンジンは運び入れた麻薬を引き渡す際、密かに映像を撮っていた。

『外交荷物とは実に便利ですね。こんなものを検査もなく持ち込めるんだから』
『…。』
『今度は大きな彫刻の中いっぱいに詰めるってのはどうです?』
『”ヒグマ”と聞きましたが、お名前は?』
『知る必要はありませんよ』

ハラ「それがわかった途端、パク・ヨンジンは拘置所で死んでいるのが見つかったわ。強引な取り調べを苦に自殺するって遺書を残して。他殺は明らかだったけど、その責任を取って先輩は束草に左遷。それ以降、ヤン部長と私、ペク先輩3人で秘密裏に捜査してきたの。上に報告せずに」
ドチャン「なぜヒグマの映像がナム・スンテの手に渡ったんだ?」
ハラ「2人は友人だったの。パク・ヨンジンがナム・スンテに預けたのよ」

『スンテ、これに俺の命がかかってる。大切に持っていてくれ』

ジュンス「外交荷物を利用した麻薬密輸はまだ続いているはずです」

※ハラたちがスンテから受け取ろうとしていた”ブツ”は、パク・ヨンジンが密かに撮影した動画だったわけですね。↑で普通にその動画が流れていますが、もちろんハラたちがそれを見たわけではありません。3話でスンテがクム代表に捕まってUSBを渡してしまったとき、クム代表のノートPCにこの動画らしきものがチラリと映っていました。

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外国から戻ってきた外交官が空港を出て来た。
荷物をトランクへ積み込んだところへ、ハラたち検察が前に立ちふさがる。

ペク検事(ドチャン)「ソウル中央地検刑事6部、ペク・ジュンス検事です」

外交官が訝しげに首をかしげる。「?」

ペク検事「トランクを開けてください。確認いたします」
チャ外交官「お宅ら何だ?俺を誰だと思ってる?」
ハラ「チャ・ミョンス外交官でいらっしゃいますよね」
チャ外交官「知っててどういうつもりだ?」
ペク検事「同じ公務員同士、ご協力をお願いします」

外交官たちを車から遠ざけ、捜索が始まる。

チャ外交官「これは外交荷物だ!検事のくせにウィーン条約も知らないのか?」
ペク検事「知っています。それでも確認させていただきませんと」

彼らの荷を全て調べ尽くしたものの、疑わしいものは結局何も出てこなかった。

チャ外交官「お前ら覚悟しろよ。タダじゃすまないからな」

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ヤン部長を筆頭に、ハラとペク検事(ドチャン)は検事長室で頭を下げた。

チョン検事長「外交部からどれだけ抗議があったと思う?今すぐ懲戒処分にしろと言うのを、とりあえず状況把握するからとおさめたんだ」

「ありがとうございます」そう言ったヤン部長を、検事長がキッと睨む。「ヤン部長」

ヤン部長「はい」
検事長「いったい部下をどう教育しているんだ?」
ヤン部長「あ… 私はもともと反対する立場ではあるんですが、彼らの意思が… 成長途中の後輩のやる気を削ぐことも出来ませんし。ブツが出さえすれば大事件…」

「検事長」ハラが毅然と口を開いた。

ハラ「私は今でも外交荷物を通して麻薬が入っていると確信しています。捜査させてください」
ヤン部長「証拠があるのか?」
ハラ「令状があれば証拠を持ってきます」

「…。」検事長はハラとペク検事をじっと見比べた。

#このシーンを見る限りは、検事長は威厳がありつつ懐の深い人に見える。裏の顔がなければ、とてもいいボスだと思うんだけどな。

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検事長の理解を取りつけ、麻薬捜索犬を導入しての大々的な捜索が空港で始まった。
外交官専用出口で待ち受け、帰国した外交官の荷物を調べる。

今度は正当な令状もあった。

何も出てこない代わりに、不審な”赤い粉”… 激辛トウガラシを不用意に舐めたペク検事は悶え苦しむことになる。

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捜査は進まなかった。
トイレでひとしきり悶え苦しんだペク検事… ドチャンがハラのところへ戻ってくる。

ハラ「大丈夫?」
ドチャン「大丈夫じゃない。超ビックリした。ちょっと病院に行ってこないと」
ハラ「病院まで行かなくても」
ドチャン「俺、唐辛子アレルギーなんだ」

「ほらほら」舌を出してみせる。「湿疹が出てるだろ?」

ハラ「何ともなさそうだけど」
ドチャン「俺みたいな職業には舌がどれだけ大切か。すぐ戻ってくるから、くまなく探しといてくれよ」

「いいな?」ドチャンはクルリと背を向けた。

ハラ「ちょっと~!」

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ペク検事(ドチャン)がやって来たのは病院…ではなく、フィールギャラリーだ。
コ係長の報告によると、サ・マチョン事件担当刑事は現在ギャラリーの代表だという。
時間もない以上、自分が直接出向くのが一番早いだろう。

エントランスへのスロープを下りていくと、荷車を押す職員とすれ違った。
「?」荷車に乗っているのは、中が空洞になったモアイ像の破片。
何となく気になってチラリと振り返ったものの、彼はそのまま足を進めた。

ロビーで待っていた彼は、近づいてきたギャラリー代表を見て驚愕した。「!!!」

それは…

幼い頃、父を訪ねて家へやって来たあの男だ。

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一人で留守番をしていた幼いドチャンに、男は訊ねた。「お父さん、どこ行ったか知らない?」
首を振ると同時にドチャンのお腹がぐぅと鳴る。「ジャージャー麺おごってくれたら教えます」

ジャージャー麺を食べるドチャンの隣で、男は説得した。「おじさんはな、お父さんと仲良しなんだ」

男「心配で来たんだぞ。本当にどこ行ったか知らないのか?」

「1週間帰ってきてないんです」ドチャンは涙で声を震わせる。「お父さんを探してください」

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あのとき訪ねてきた男が… なぜ?
茫然と立ち尽くしている間に、ギャラリー代表、クム・テウンが彼の前で立ち止まった。「ペク・ジュンス検事ですか?」

ペク検事「(我に返り)ペク・ジュンスです。初めてお目にかかります」

ペク検事が差し出した右手を、クム代表は笑顔で握り返した。

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展示物を見て歩くペク検事の後を、クム代表は注意深くついて回る。

ペク検事「カンディンスキーの影響を受けていますね、この画風」
クム代表「美術への造詣が深いですね」

ペク検事が柔らかく笑みを浮かべる。「聞きかじっただけです」

ペク検事「職業上いろいろな人に接しますから」
クム代表「なるほど。好きな画家は?」
ペク検事「モーツァルトです」
クム代表「?」
ペク検事「ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト」

「はははっ」クム代表は戸惑って、笑い声を上げた。「ユーモアがお上手ですね」

ペク検事「いえ、モーツァルトのレクイエムを聴くと、苦しんで死んでいったある男の肖像が頭の中に描かれるんです」

「…。」小さな沈黙のあと、クム代表は言った。「お茶でもいかがですか?」

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自分の執務室にペク検事を招き、クム代表はお茶を振る舞った。

クム代表「先日捜査官さんにもお話ししましたのに、自らいらっしゃったところをみると、サ・マ… サ・マチョンでしたか?かなり重要な人のようですね」
ペク検事「大したことはありませんよ。その昔有名だった詐欺師だというので、何か出ないかと」
クム代表「ふむ」

「ひょっとしてサ・マチョンにお会いになったことは?」サ・マチョン死亡事件の担当刑事に対して、少々意外な質問だ。

クム代表「刑事が詐欺師に会うことなどありませんよ。手配のビラで写真を見ただけです」

「…。」妙だ。
昔、父を探しに来たこの男は、「お父さんと仲良しなんだ」と言ったのだ。
彼は鋭い目でクム代表を見た。

考えを巡らせながらふと視線を外すと、テーブルの端に目が留まる。「?」
将棋盤だった。

クム代表「退屈なときに一人でやるんです。お好きですか?」

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2人は将棋盤を挟んで向かい合った。
ペク検事が自陣の『相』を出し、相手陣の『卒』を取る。

クム代表「相を出し、車を取ろうというわけですね」

クム代表が自陣の『車』を相手陣の一番奥へ直線移動させる。
ペク検事はふたたび『相』を掴み、斜めに相手陣へと進めた。

クム代表「(別の相手コマを指し、自陣奥へ)こちらへ動かせば、勝負が決まっていたはずですが」

そう言って、クム代表は自陣の『将』を指し、愉しげに笑った。

ペク検事「将棋の面白さは、王に向かって一歩ずつ詰め寄っていくことですから」

「…。」クム代表の笑みがゆっくりと引く。「好敵手に出会えたようです」

ペク検事「それなら、これを機会にお付き合いを?」
クム代表「えぇ。たびたびお会いしましょう」

2人は固く握手を交わした。

#将棋についてはよくわかりません。ただ、一直線にどこまでも進めるコマを使い、一気に攻め込んだクム代表に対し、ペク検事は”1つ直進して2つ斜めに”という特異な進み方をするコマを使い、少しずつ進んでいたようです。これまで邪魔な人物としか思っていなかったペク検事の人物像に触れ、クム代表の見方も変わったでしょう。今後が楽しみです。

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「なんで仕事帰りに来なきゃいけないんだよ?残業手当が出るわけでもないのに。俺は平凡に生きたい人間なんだぞ。家族と仲睦まじく夕飯を食うのがこんなに難しいとはな」ありったけの不平を垂れながら、ヤン部長がドチャンたちのマンションへやって来た。
作戦会議に合流した、いや、させられたのだ。

ハラ「それが目標なら、最初っから検事になっちゃダメですよ」
ヤン部長「コラッ!どんなに高大な目標だと思う?警察や消防が暇な平和な世の中、検事が早く家に帰れる良い世の中!」

ハラが部長の手を引っ張り、ようやくソファに座らせる。

ハラ「そういう世の中を作るために頑張ってるんじゃないですか!」
ヤン部長「そんな世の中になると信じて、俺は今から適応中なんだぞ。”信仰とは望んでいる事柄を確信すること”だからな」
ハラ「えぇ。部長の深いお志をわかっていませんでした」

※『信仰とは望んでいる事柄を確信すること』=Faith is being sure of what we hope for. (ヘブル人への手紙 – Hebrews 11:1)

ジュンスとドチャンがすでに座って待っていた。
ひととおり文句を言い終わったところで、ヤン部長が2人をマジマジと見比べる。「見るたびに混乱する」
「こっちがペク検事だな?」指されたジュンスが穏やかな笑みを返した。

ヤン部長「それにしてもだ、麻薬は出たのか?」
ジュンス「仁川空港では出ないでしょう」
ドチャン「?!」
ヤン部長「どういうことだ?」
ジュンス「令状はフェイントでした。穴を塞ぐための」
ヤン部長「穴?」
ジュンス「”狡兎三窟”、賢い兎は穴を三つ掘ります。穴を塞いでしまえば、残った穴から出てくるはず」

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クム代表はチェ前総理の元を訪れていた。

チェ前総理「例の検事たちが空港をつついたんだって?」
クム代表「予め耳に入っていましたので大事に至りませんでしたが、持ち込めない状況が続いており、供給に支障がでています」
チェ前総理「一番安全でデカイ穴を通るのに、何を心配することがある?値段も上がるだろうし、好都合じゃないか」

ひとしきり笑い、チェ前総理はさっと表情を変える。「ペク・ジュンスをしっかり見張れ」

クム代表「今回はペク・ジュンスも手の出しようがありません」
チェ前総理「そうだな。はははっ」

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折しもカン大統領が南米歴訪を終え、帰国の途についていた。

「大統領?!」作戦会議でのジュンスの提案に、ヤン部長が驚愕の声を上げる。

ヤン部長「大統領行列を調べるっていうのか?」
ジュンス「”最後の穴”、それが大統領専用機です」
ヤン部長「なんてこと…」
ジュンス「令状が出たことは予め外交官たちの耳に入っていたはず。それなら、どうやって持ち込むでしょう?最も安全で大きな穴… それがまさに大統領専用機なんです」

「そうだわ」ハラが頷いた。
「そんな…」いよいよ小心者のヤン部長に耐えられる話ではない。「令状が出るわけがないし、令状があったとしても大統領行列をどうやって捜査するんだよ」

ジュンス「…。」
ハラ「麻薬さえ見つかれば収拾はつけられます。問題は大統領行列をどうやって止めさせるか」
ヤン部長「それを言ってるんだ!」

「ヒグマを捕まえる絶好のチャンスなんです」ジュンスが身を乗り出し、強調した。

ヤン部長「そう言っても方法がないだろ」
ジュンス「…。」
ハラ「方法はあるわ」
皆「?」

ハラの視線が向かったのは、ドチャンだ。「浅知恵の達人サ・ドチャン、あんたがセッティングしてみて」
沈黙の中、皆の目がドチャンに集まる。

ドチャン「……… えっ?」

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浅知恵名人ドチャンが立てた計画はこうだ。
後ろから救急車がサイレンを鳴らして迫ってくれば、大統領一行も一旦停止し、救急車を先に行かせようとするだろう。
少し前にも、地方へ出掛けた大統領の行列が、同じように救急車の出現で路肩に停車したことがあった。
これを利用して大統領行列を止めようと言うのだ。

ヤン部長「いや、こんなことで救急車を使うのは生命倫理と道徳的良心が…」

「ノンノン」ドチャンが立てた指を横に振る。「本物の救急車じゃなくて、俺たちが作戦で使う車があるので」
「… ふむ」ヤン部長はすごすごと反論を引っ込める。

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チャンスは一度だ!
作戦は直ちに決行に移された。
大統領行列の前に立ちふさがった救急車の後ろ扉が開き、中からペク検事(ドチャン)とハラが降り立つ。

3台の白バイが2人に詰め寄り、SPたちが銃を構えた。
秘書室長が2人に声を掛ける。「あなたがたは?」

ハラ「ソウル中央地検刑事6部、オ・ハラ検事です」
ペク検事「ペク・ジュンス検事です」

行列の中央に陣取った車から、カン大統領が姿を現した。

大統領「何事ですか」
秘書「麻薬の通報があったそうです」

「!」大統領の視線が検事たちに向かった。

ハラ「ソウル中央地検刑事6部、オ・ハラ検事です(隣を見て)こちらはペク検事です」
秘書「何の真似ですか。令状は?」
ハラ「刑事捜査法216条3項によると、緊急を要する場合は令状なく強制捜査ができ…」
秘書「あなたがたは全く…!」

「待って」大統領が秘書を制した。「どうぞ捜査を」

秘書「大統領、時間がありません。無視なさってください」
大統領「法に反しているなら、誰であれ捜査を受けるべきです。ペク・ジュンス、オ・ハラ検事とおっしゃいましたね?若い検事さん方、実に見事な奇計です」
秘書「ですが大統領…」
大統領「こうやって腐敗のない政権を作っていくべきではありませんか」

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キル・デロが検事長室へ飛び込んできた。「大変です!ペク検事がやらかしました!」
テレビをつけると、中継映像が流れている。

『検察、大統領の帰国行列を止め、麻薬捜査を強行』

「すぐヤン部長に確認します」チン次長が部屋を飛び出した。
備品倉庫の隅に隠れ、ガタガタと震えているヤン部長を、チン次長が見つけられる由もない。

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大勢の刑事や捜査官たちが、大統領行列の荷物を片っ端から調べ始めた。
周囲にマスコミが群がり、競うようにシャッターを切る。

なかなか目的の品は見つからず、とうとう大きなトラック1台を残すのみとなった。
荷台を開けてみると、そこには大きな木箱がいくつかおさめられている。

箱の周囲を調べてみるものの、特に変わった様子はなく、麻薬犬も反応しない。
顔を曇らせたハラたちの元へ、捜査官たちがやって来た。「ありません」

ハラ「(頷き)撤収を」

2人の前に秘書室長が進み出る。「取材陣の前でなんという騒ぎを!どう始末をつけるつもりですか」

ハラ「丁重にお詫びいたします。今日のことは責任を取ります」
秘書「当然でしょう!辞職を覚悟しなさい!」

「室長?」後ろからある男が軽い調子で声を掛ける。「ここは私が片付けますよ」
「!」仕切り始めた男に、ペク検事の視線が向かう。

ペク検事「待った」(←ここカッコええー!
男「…?」

男の顔を見て、彼は記憶を手繰り寄せる。
そう、外交官チャ・ミョンスのスマートフォンから抜き取ったデータを調べていたときのことだ。
特に決め手となるネタは見つからなかったものの、頻繁に連絡を取り合っている人物が一人判明した。

チェ・サンヒョン。
この男だ!

天性のアンテナが確実にサインを捉えていた。
彼は自らトラックの荷台に上がり、木箱に貼られたシールを見る。

『申請者 チェ・サンヒョン
輸入者 チェ・サンヒョン』

捜査官からバールを受け取り、木箱の蓋を開けてみると、そこには大きなモアイ像が収まっていた。「!」
同時に頭に蘇ったのは、フィールギャラリーで見かけた空洞のモアイ像だ。

ひと思いにモアイ像を下へ叩き落とすと、大きな音を立て、それは砕け散った。
ふぅ… ペク検事が大きく息をつく。

と、取材陣たちが一斉にどよめいた。

中から現れたのは…
白い粉の詰まった袋だ。

チェ・サンヒョンがガックリと項垂れるそばで、ハラとペク検事…ドチャンはニヤリと視線を交わした。

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ここでエンディングです。

木箱やモアイ像など、ヒントの出し方が露骨すぎると感じる人もいるかもしれませんね。
でも、私は「これだ!」と気づけてワクワクするので全然OK。
スピード感のあるドラマなので、それくらい分かりやすくてもいいかなぁと思います。

割れたモアイ像がフィールギャラリーから運び出されるところを見たわけですから、今後ギャラリーにも疑いが向かうかな?
そろそろジュンスも動き出しそうで、注目です。

前回、ジュンスのベッド脇でハラが言った「居場所がなくなるかも」という言葉をなぜジュンスが知っているのか、と私が突っ込んだ部分。
コメントやTwitterでいろいろなご意見ありがとうございました!
映像でジュンスの指が少し動いているという発見を教えてくださった方、意識がなくても聞こえているというご自身の経験を聞かせてくださった方、いろいろな可能性を考えてくださった方… どれも楽しく拝見しました。
疑問に思ったことを一緒に考えられるのは楽しいですね。これからも気軽に聞かせていただけると嬉しいです^^

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