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韓国ドラマのあらすじや詳細日本語訳を紹介!セリフを題材にした文法解説も

スイッチ-世界を変えろ 2話 あらすじ&日本語訳

   

チャン・グンソク主演SBS韓国ドラマ『スイッチ-世界を変えろ』2話あらすじを、セリフの日本語訳を混じえて紹介していきます。

皆様、1話の翻訳記事に本当にたくさんの反応をくださいましてありがとうございます!
お返事が出来なくて心苦しいのですが(いつもすみません!)、全てありがたく読ませていただき、大きなエネルギーになりました。
引き続き頑張ります^^

ではでは、2話を観ていきましょう~♪

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中国へ渡ろうとしていたサ・ドチャンだったが、無人島で30億ウォンを騙し取ったチャ社長に見つかってしまい、本当の検事かどうか確かめるため、ソウル地検に向かう羽目になってしまった。
先回りしようとしたボン監督たちだったが、途中で接触事故を起こし、大幅に時間をロスすることに…。

車から飛び降りたボン監督が目にしたのは、大慌てで逃げ帰っていくチャ社長たちの姿だ。

インテ「どうなったんだ?」
ウンジ「どうなったって… ドチャンさん、上手くいったのよ」

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本当に上手くいったのだろうか。
ドチャンは見知らぬ女性検事と2人、エレベーターに乗っていた。
彼女は黙ったままで、その表情からは何も窺えない。
ドチャンはいつもの通り、彼女のネームプレートをそっと覗き見た。

ドチャン「本当にありがたいよ」
ハラ「何が?」
ドチャン「会わないうちにキレイになったからさ」

「…。」ハラが片方の口角を上げ、ふっと笑う。
エレベーターが止まり、ドチャンはひとまず先に立って降りると、彼女を振り返った。

ドチャン「オ検事、会えて本当に良かった。えーと、今日はちょっと約束があるんだ。今度奢るからさ」

彼は右側の扉へと向かう。

ハラ「そっちは機械室だけど」
ドチャン「だよな」

ドチャンはクルリと身を翻し、反対側のガラス扉の前に立つ。
「?」自動扉のように見えるそれは、彼に何の反応も示さない。
彼が困っているのをひとしきり眺めてから、ハラが冷ややかに口を開いた。「開かないでしょ」

ドチャン「開かないなぁ」

ハラがおもむろに彼に迫ると、胸にドンと両手をついた。

ドチャン「はぅん♥ いくら嬉しいからって、人目もあるのに」

胸のポケット、裾のポケットを探り、ハラは彼の携帯をさっと取り上げる。「とりあえずこれは没収」

ドチャン「…?」
ハラ「会えて感激よ。サ・ドチャン」
ドチャン「…?!」

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取調室の机に肘をつき、ドチャンはじっと俯いたまま動かなかった。

ハラ「こういうところ、来たことある?前科はないようだけど」

「あのさ」ドチャンがため息混じりに顔を上げる。「何か誤解してないか」

ハラ「これまでどんな悪事を働いてきたか、一つ一つしっかり思い出しなさいよね」

そうやってハラは彼を残し、外へ出た。

ドチャン「俺の名前、何で知ってるんだ?はぁ、何なんだよ、あいつ」

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ハラが彼を見つけたのは、顔のデータベースからだ。
94.49%という高い割合でペク・ジュンスと一致する顔を持つ男、それがサ・ドチャンだった。

ハラはすぐさまサ・ドチャンを調査させる。

探偵「指示通り調べましたが、その筋じゃかなり有名な詐欺師だそうですよ」
ハラ「詐欺師?」
探偵「IQが168だそうです。超天才ですよ」
ハラ「…。」
探偵「詐欺に遭っても通報できないヤツらばかり選んで、さくっと騙して風のように消えるそうです。だから前科の一つもない」
ハラ「気に入ったわ。うってつけよ。口説き落とすなり手錠かけるなり、何としても連れてきて」
探偵「え?」
ハラ「この男、絶対に必要なんです」

こうしてドチャンを探していた探偵は、彼がチャ社長と共に検察庁へ向かおうとしている場面に出くわしたのだ。

探偵(ハラに電話)「サ・ドチャンを見つけました」
ハラ「本当ですか!すぐお連れして」
探偵「それが… ちょうどそちらへ向かうところなんです」
ハラ「え?」

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事前に探偵からの連絡を受け、サ・ドチャンが懐へ飛び込んでくることを知っていたハラも、実際に目にした彼の顔に首を傾げた。

ハラ「こんなにそっくりだなんて」

深く深呼吸をして気合を入れると、大喜びで彼に飛びついたのだった。「ペク・ジュンス~~~!」

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取調室に一人残されたドチャンは、不思議そうにミラーガラスを見ていた。
こちらからいくら覗いても、そこには自分の姿が映っているばかりだ。
その裏側では、ハラと部長が彼の様子をじっくり観察していた。

部長「わぁ、本当に瓜二つだ。こんなことがあるなんてな。ペク検事の知らない出生の秘密でもあるんじゃないか?」
ハラ「地球の人口70億人のうち、一卵性双生児でもないのに自分と瓜二つの人間が少なくとも7人はいるそうです。科学的に証明されてることですよ」
部長「ってことはだ、清く正しいうちのペク検事が、よりによってこの詐欺師と一緒だってことか?」
ハラ「部長、これは神の啓示ですよ」
部長「そんな!詐欺師なんだろ」
ハラ「だからますます適役なんです」
部長「おいっ」

そのとき、向こう側からドチャンがトントンとガラスをノックした。「ちょっと」

ドチャン「そこにいるんですか?いるんだろ?わかってんだ」
部長&ハラ「!」
ドチャン「俺、刑事6部ペク・ジュンスなんだけどさ、取調してたら急に鍵がかかっちまって」
部長&ハラ「…。」
ドチャン「早いとこ開けてもらわないとなぁ~なんて気がするんだよね」

手で囲って光を遮り、ガラスの向こうをじっと見つめる。「ホントに見えないな」

部長「オ検事、こりゃ下手したら首が飛ぶぞ」

「どうしていいやら」部長は困って首を横に振る。「わからん!」
「お前に任せる」部長はハラを残して逃げ出した。

ハラ「こんなことだろうと思った」

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大きくため息をつき、ハラは取調室へ戻った。

ドチャン「なぁ、オ検事。君は間違ってる」
ハラ「…。」
ドチャン「何を誤解してるのか知らないけど、先輩にこんな無礼なマネしていいのか?検察は困ったもんだ」
ハラ「…。」

「それにさ」ドチャン節は続く。

ドチャン「さっき俺のこと何て呼んだっけ?サ、サ何とかって、そいつと勘違いしてるみたいだけど、先輩にこんなことするもんじゃないぞ。監察部に言いつけたら… (頷く)そうだな、生きてりゃミスることもあるさ。寛容、理解、思いやり、俺からそういうの取っ払ったら死体しか残らないから。心から忠告するけど…」

黙って聞いていたハラがドンとテーブルを叩いた。
「人を騙すやつが思いやり?聞いて呆れるわ」立ち上がり、彼に詰め寄る。

ハラ「あんたここをどこだと思ってんの?ソウル中央地検の取調室よ」
ドチャン「…。」
ハラ「恐れ多くも検事を名乗るとは。公務員詐称罪で臭い飯食わしてやろうか?」

「…。」憤るハラをじっと見ると、ドチャンはふっと笑った。「検事さん、えらく鼓動が早いんだな」

ハラ「今度は医者の真似?」

「…。」もう一度ハラを上目遣いに見つめ、ドチャンはするりと彼女の前をすりぬけた。「この妙にこじれた状況を整理してみよう」
パチン、独演の始まりとばかりに指を鳴らす。「シミュラークル(※模擬、幻影)」

ドチャン「フランスの哲学者ジャン・ボードリヤールは言った。21世紀は本物より本物らしい偽物、シミュレーションの世界へ向かっていると。シミュラークルは実在しない対象を実在するかのように見せる人工物だ。しかし、決して真実を隠すものではない」
ハラ「何言ってんだか」

机に腕をつき、ドチャンは呆れるハラをまっすぐ覗き込んだ。「取引しよう」

ハラ「?」
ドチャン「俺がペク・ジュンスじゃないって知りながら、さっきは何でペク・ジュンスみたいに接してくれたんだろうな」
ハラ「…。」
ドチャン「俺が原本じゃない複製品だって知ってたってことだろ」

「察しがいいわね」ハラもまた、机に腕をつき、身を乗り出す。「賢くて気に入ったわ」

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「話になるかよ」取調室でドチャンが声を上げた。

ドチャン「俺に検事をやれってのか?」
ハラ「詐欺師が検事なんて」
ドチャン「やれって言ったろ」
ハラ「誰が検事をやれって?ペク・ジュンスのフリして、ある物を貰ってこいって言ったのよ」
ドチャン「わぁ、あんたたち詐欺師だな」
ハラ「え?」
ドチャン「俺に詐欺を働けって言ってんじゃないか。しかも検察庁内で!」
ハラ「何言ってんのよ!誰が庁内でやれって?!ペク先輩に似てるから身代わりをやれって言ってるのよ!」
ドチャン「…。」
ハラ「2度とは言わない。1度っきりでいいの」
ドチャン「断ったら?」
ハラ「さっきのお客さんたち、呼び戻そうか?」

「…。」ドチャンは途方に暮れたように深くため息をついた。

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人気(ひとけ)のない橋桁の下に、ドチャンは立っていた。
黒いスーツにコートを羽織り、目には大きな黒縁のメガネ。
前髪を真っ直ぐに下ろしたその姿は、まるで本物のペク・ジュンスだ。

彼の様子を、ハラと部長は距離をおいた車の中で見守っていた。

部長「ナム・スンテが勘づいたらどうする?本物に会ったことあるのに」

ハラは静かにドチャンを見つめる。「あいつ、思ったより大物ですよ」

そのうちペク検事に扮したドチャンの元に、一人の男が近づいた。「検事さん」

ドチャン「?」

「怪我をなさったって聞きましたけど」ナム・スンテだ。

ドチャン「あぁ、大したことなかったんですよ。ちょっとした交通事故程度で」
ナム・スンテ「えらく前より明るくなられましたね」
ドチャン「(頷く)実は… 大事故でした。死にかけたんです。死の淵から蘇ったら性格も変わるって言うじゃありませんか」

不思議そうに彼を見つめるナム・スンテに、ドチャンは一歩にじり寄った。「例のモノは?」

ナム・スンテ「…。」

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ハラの待つ車に戻ってきたドチャンは手ぶらだった。
手に入ったのは、ナム・スンテの話を録音した音声だ。

スンテ(音声)「スペイン文化館にあるんです」
ドチャン(音声)「スペイン文化館?」
スンテ「ドン・キホーテの銅像の下に秘密の金庫があって」
ドチャン「番号は?」
スンテ「そこで働くいとこが知ってます。土曜日の閉館時刻に行けば教えてくれるはずです。ペク検事の写真を送っておきました」

そして、赤い箱の写真が1枚。これが目的の品だろうか。

部長「そんな… 何でまたスペイン文化館なんだ?」
ドチャン「自分も追われてるから持ってこなかったそうですよ。ところで、そのブツって一体何なんです?ダイヤとかそういう?」

「…。」「…。」ハラも部長も口を閉ざすばかりだ。

ドチャン「さぁてと、これで俺の仕事は終わったし」
ハラ「待って(部長に)部長、病院に連絡してみてください。先輩の容態がどうなってるか」

部長が友人である院長に電話を掛けた。

部長(電話)「ペク検事はどんな状況だ?2、3日もすれば回復しそうか?」

「…あぁ、わかった」部長の声が沈む。

部長「(ハラに)土曜日までには難しそうだ」
ハラ「(ドチャンに)悪いけど、首を突っ込んだついでに土曜日まで何とかならない?」
ドチャン「1度でいいって言ったろ」
ハラ「…。」

ドチャンが後ろの座席から身を乗り出した。「わぁ」

ドチャン「二枚舌とはタチが悪いな」
ハラ「…。」
ドチャン「こんなだから司法は国民の信頼を失うんだ」
部長「その点においては誠に遺憾だ」
ハラ「ちょっと!詐欺師!」
ドチャン「?」
ハラ「土曜日までやらないとムショ送りにするわよ!」
ドチャン「俺が詐欺をやったって証拠でもあんのか?令状持って来いよ!」

「せっかく協力したのに」捨て台詞を吐き、ドチャンは車を降りた。

部長「わぁ、あいつ気が短いな。だからってこのまま帰るか?」

少し歩いたところで立ち止まり、ひとしきり考え込むと、ドチャンは車へと引き返した。

ドチャン「条件がある」
ハラ「?」
ドチャン「ペク・ジュンス検事… 彼に会いたいんだ」
ハラ「!」
ドチャン「あんたの話が本当なのか、この目で確かめないと」
ハラ「…。」

「OK、乗りな」部長が後部座席を指さした。

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ドチャンを連れ、ハラたちはその足でペク検事のいる病院へやってきた。
病室へ通されると、ベッドに横たわっている瓜二つの男を、ドチャンはじっと見つめる。

ドチャン「…。」
ハラ「これで納得した?外部に知られちゃいけない事情があるの。そこまでは説明できない」
ドチャン「…わかった。やってみよう」
ハラ「!」
ドチャン「俺にそっくりな人がこんなになってると、なぜか感情移入しちまうな」
ハラ「…。」
ドチャン「俺の鼓動はゆっくりだが、冷たいわけじゃない」

※少し前にハラに「鼓動が早いな」と言っていましたが、この「鼓動がゆっくり」と対になっています。
詐欺師は鼓動が高鳴ることがなく、常に落ち着いていると。でも、冷静だが冷淡ではない、ということでしょうね。

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「検事をやってみる」元通りアジトに戻ったドチャンは、彼らにサラリと告げた。

ボン監督「え?」
ウンジ「えっ?」
インテ「また検事コスプレやるのか?」
ボン監督「危険だ。お前、検事アレルギーだってあるだろ」
ウンジ「私も反対。あんな女狐みたいな検事に協力するなんて、どこが信じられるわけ?裏切られたらどうするのよ」
ドチャン「心配すんなよ。この機会に善行積むのもいいだろ」

「…。」仲間たちは困ったように顔を見合わせた。

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ハラと部長、そしてドチャンは、3人顔を突き合わせて打ち合わせる。

部長「金庫の番号は何とかして教えてもらったとしよう。ブツはどうやって持ち出すんだ?」
ハラ「はぁ、よりによってそんなところに隠すなんて」
ドチャン「令状取って堂々と入りゃいいのに、何が心配なんです?」

#このシーンいいね。ちゃんと話し合ってる雰囲気が何か好き。うんうん悩んでる検事2人と、状況を楽しんでるドチャン♪

ハラ「令状は取れないの。取ったらその瞬間漏れてしまう。噂が出ないように進めないと」
ドチャン「あぁ、そういうの得意なヤツらがいるんだけど。盗って来させようか」
部長「それじゃ証拠物不法取得だろ。証拠に使えやしない」
ドチャン「盗みはダメで、証拠能力がなきゃいけないってことか。わぁ、四角い三角形が書けるわけじゃあるまいし、検察ってのはえらく複雑だな」
ハラ「だから今作戦会議してるんじゃない」

「…。」ドチャンはゆっくりと考えを巡らせる。「令状なしに入れる状況を作ればいい」

部長「令状なしに?」

ドチャンがパチンと指を鳴らした。「クライムシーン(事件現場)」

ドチャン「スペイン文化館を事件現場にすればいいんです」
ハラ「…。」
部長「…。」

ドチャンが愉しげに身を乗り出し、声を潜めた。「まずはステップ1」

彼の披露した筋書きはこうだ。

ドチャン「僕が文化館に入ります。白昼堂々と。我々の仕掛け人が再開発推進に熱心な近隣住民を装って、文化館を爆破すると騒ぎを起こし、ちょうど現場にいた僕が阻止しようとして揉み合いになるんです」

揉み合いになって倒れたところで、銅像の下に爆弾があるのを見つけるのだ。

ドチャン「予め仕込んでおいた機械から音がすれば、皆爆発物だと思って逃げ出すでしょう。そのとき!爆発物処理のために警察特攻隊EODが出動します。そして…」

踏み込んだ検事が、証拠の品を”偶然”発見する… という展開だ。

ハラ「…。」
部長「いやぁ、こりゃ普通の教育を受けた人間に思いつくアイディアじゃないな」

困惑する部長とは反対に、ハラは口元に笑みを滲ませた。

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日が暮れようとしていた。
屋上にハラを呼び、部長はまだあがいていた。「お前、可能だと思ってるのか?」

ハラ「可能なことしかやらないなら、検事をやめないと」
部長「やめるなんて言葉、そんな簡単に…!なぁ、お前は若いからいいとして、俺が何かしたか?娘を嫁にやらなきゃいけないんだぞ」
ハラ「まだ高校生でしょ」
部長「…。お前、女性検察長になるのが目標なんだろ。地方大出身だけど、同期の中じゃ一番業績がいいじゃないか。それをふいにするのか?」
ハラ「…。」
部長「うちの娘のためじゃない。お前が心配で言ってやってるんだ。今回のことがバレたとするだろ、クビになるのはもちろん、後で弁護士になることも出来ん」

「…。」ハラはぎゅっと唇を噛みしめる。

部長「聞いてるのか?」
ハラ「はい」
部長「それなら… 明日俺は抜けちゃダメかな?」
ハラ「ダメです」

「あぁ!」項垂れる部長の背中を、ハラは宥めるように叩いた。

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フィルギャラリー、クム代表の執務室に部下のキム室長がやって来た。
読んでいた本を伏せ、彼は顔を上げる。

クム代表「ナム・スンテは?見つかったのか」
キム室長「探しているところです。家にも数日帰っておらず、使い捨ての電話を使っているため位置確認も出来ません」
クム代表「…。」
キム室長「ペク検事が死んだ以上、ナム・スンテも何も出来ないはずです」
クム代表「まだ確定したわけじゃないだろう。ペク検事が死んだかどうか」
キム室長「…。」
クム代表「何としても接触して、好きなだけ金をやるからブツを渡せと言うんだ。今はヤツを見つけるのが先だ。殺すかどうかは後で決めればいい」
キム室長「承知しました」
クム代表「ブツを決して検察の手に渡しちゃいけない。絶対に我々が先に見つけて処分するんだ」

#私はこの部下さんが結構好きです♪

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土曜日。
決行の日がやって来た、
「しくじらないで」スペイン文化館の前へやって来ると、ハラは後部座席のドチャンに小さなイヤモニターを差し出した。
ドチャンは特別緊張した様子もなく、車を降り立った。「行きますよ」
今回も車で待機するハラたちは、上手くいくのを祈るしかない。

部長「大丈夫かな」
ハラ「そうじゃないと」

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文化館のエントランスを入り、右へ折れる。
受付の前を通り過ぎようとすると、受付嬢が彼に併せるように歩きながらテーブルをタッチする。
「5,4,3, 5」彼女の指の動きが、何か暗号を伝えたようだ。

展示室へ入ると、中央にドン・キホーテの像が見えた。
下の方に取り付けた装置が赤く点滅しているのが確認できる。

ドチャン「…。」

シナリオ通り、市民運動家がプラカードを振りかざして乱入してくる。「文化館を爆破せよ!」

キリのいいところで止めに向かおうとしたドチャンが目にしたのは…
向こうから入ってくる、”予定にない”人影だ。
木刀を手に入ってきたその男たちは、市民運動家を突き飛ばし、ドチャンを視界に捉えた。

ドチャン「何だ?こいつら」
男「おい!偽検事」

「!」車内で音声を聞いていたハラたちも、異変に気づいた。

ドチャン「あんたら誰だ?」
男「チョ・ソンドゥ社長の使いで来たって言やぁわかるか?」
ドチャン「!」
男「無人島の賭博事件だ」
ドチャン「!!!」

車内のハラたちも息をのむ。

男「お前、今日は生きて帰れねぇぞ」

男たちがドチャンに殴りかかった。
ドチャンも咄嗟に掴んだ消火器で応戦する。

ハラ(マイクに)「ちょっと!サ・ドチャン!何事?!何の騒ぎなの?」
ドチャン(声)「大変だ!予定が狂った!」
ハラ「ちょっと!」

2人も慌てて車を飛び出した。

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文化館にいた客たちは大急ぎで逃げ出した。
噴射された消火器の薬品にむせながら、職員が受付の受話器を取る。「大変です!早く来てください!」

ハラたちが展示室へ駆けつけたその瞬間!
スパッ!
鋭い音がして、ナイフがドチャンの腹に突き刺さった。

ハラ「ダメーーー!!!」

彼の腹部に赤い血が滴る。
「あ…」ゆらりとよろめくと、ドチャンはそのまま崩れ落ちた。

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駆けつけた救急隊員がすみやかにドチャンを救急車に乗せ、出発した。
「…。」同行することも出来ず、ハラは走り去る救急車を茫然と見送るばかりだ。
「!」そうだ。大事なことが残っている。
ハラは誰もいなくなった展示室へ戻った。

無残にも銅像が倒れ、台座の部分がフタのように開いていた。

ハラ「!」

駆け寄って覗いてみると、中にポツンと収まっていたのは、赤い小箱だ。

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ドチャンを乗せた救急車の中では、救急隊員が懸命な処置を続けていた。
「血圧120と80です!このままではショック…」焦る隊員のマスクを、伸びてきた手がパチンと引っ張る。
ドチャンだ。
「血圧120と80なら正常だろ。何がショックだ」ドチャンはムクリと起き上がった。
マスクを外した隊員は、インテとウンジではないか!
運転していたボン監督が笑顔で振り返った。

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ナム・スンテと会ったときのことだ。
ドチャンが録音のスイッチを切って背を向けると、スンテはまだ話を続けた。「ペク検事を信じて50億を諦めたんですよ」

ドチャン「!」

金を渡せば何でもやるゴロツキたちに話をつけ、検事たちとの作戦とは別の筋書きを密かに用意したのだった。

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インテ「とんでもないスイッチ(※人や物をすり替える詐欺用語)だった。検事を騙すなんて想像もしてなかったろうな」
ドチャン「言ったろ。検事たちは出世に目がくらんで、俺たちみたいな詐欺師なんかに興味ないんだ」

救護バッグを開け、中から取り出したのは… 赤い小箱だ。「検察は困ったもんだ」

ウンジ「早く開けてみて」

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展示室の銅像の下に眠っていた小箱を、ハラは思い切って開けてみた。
そこは…

「サ・ドチャーーーン!!!」空っぽな赤い箱を手に、ハラの雄叫びが静かな展示室に響き渡った。

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ここでエンディングです!

「そういう展開なのか~!」と興味津々で観ました。
痛快で面白かったですよね♪

ペク検事が意識不明になったことをキッカケにして、サ・ドチャンvsハラの構図メインで行くとしたら、少~し想像してたのとは違うかも。
クム代表がわかりやすい悪役なので、ドチャンとハラの協力体勢は続くと思いますが、そのうちペク・ジュンスvsサ・ドチャンも観られるといいなぁと思います^^
でも、ハラ&部長コンビも好き!

 - スイッチ-世界を変えろ