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師任堂(サイムダン)、色の日記26話あらすじ&日本語訳~後編

   

イ・ヨンエ、ソン・スンホン出演『師任堂(サイムダン)、色の日記』26話、後半に進みます。

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「謀反罪人イ・ギョムが自らの足で義禁府へやって来ました」内禁衛将が中宗に報告する。

中宗「…。」
内禁衛将「シン氏婦人はどうなさいますか」

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サイムダンの家に、官軍の上官がやって来た。

武官「シン・サイムダンは聞かれよ。楊柳紙所の経営不正について調査した結果、嫌疑を立証するだけの確かな証拠がなかったため、在宅軟禁を解くようにとの御命です」
サイムダン「…。」

上官は直ちに撤収を命じた。

サイムダン「あの…ひょっとして…宜城君が戻ってきたのですか?」
武官「自ら義禁府へ出向いたそうだ。謀反の罪人ゆえ、賜薬を受けることになるだろうが…」

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元流民たちの中で、一人官員となったハン・トックが、仲間の元へ大急ぎで駆けてくる。
彼らは故郷へ戻らず、皆で漢陽にとどまっていたのだ。

男性「お嬢さんはどうなった?」
ハン・トック「お嬢さんは幸い在宅軟禁を解かれた」
皆「わぁ、良かった!」
ハン・トック「楊柳紙所も元通りになるみたいだし」
男性「宜城君様はどうなったんだ?」
ハン・トック「宜城君様は… どうにも…」
男性「宜城君様が謀反の罪人だなんて、一体何をしたっていうんだよ!」
男性「王だからって、ありもしない罪を作って人を苦しめていいのかよ!」
男性「こんなこと一度や二度じゃないぞ」

「静かにしろ」黙っていた大将が彼らを諌める。

女性「こんなときこそ私たちが戻って、お嬢さんのそばにいてあげなきゃいけないんじゃないかしら」
女性「そうよ、早く行きましょ、お嬢さんのところに!」

皆が威勢よく立ち上がった。

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暗い牢の中で首枷に繋がれ、キョムは静かに目を閉じていた。
誰かが近づいてきて、牢の前で立ち止まる。

キョム「…。」

中宗だ。

中宗「なぜ戻ってきた?」
キョム「…賜薬を受けに来ました」
中宗「賜薬を受けると?」
キョム「生涯罪人として身を潜めて生きるくらいなら、全てを認めて賜薬を受けます」
中宗「生意気な…。賜薬はお前が受けるのではなく、余が授けるのだ。お前の生死は余が決めるということ」

#わぁーいかにも権力者の考え。身の毛がよだつ。

キョム「お好きなように」

「ですが…」キョムが顔を上げる。

中宗「サイムダンのことか」
キョム「…。」

外から叫び声が聴こえてきた。「会わせてください!どうか一度だけ会わせてくださいませ!」
サイムダンの声!
キョムが自ら出頭したと聞き、夢中で駆けてきたのだ。

「宜城君!宜城君!」衛兵に止められ、それでもサイムダンはありったけの力で叫んだ。

中宗「何と根強い縁であろうか。お前とサイムダン」
キョム「…。」

サイムダンの叫ぶ声が途切れることなく聴こえてくる。「宜城君!いけません!どうか助けてください」

中宗「実に涙ぐましいではないか。あの叫び声…」
キョム「謀反の罪人イ・ギョムに早く賜薬を下賜なさいませ!」
中宗「…。」
キョム「若者たちを惑わせ世を欺いた罪、度を越えて政事を図った罪、朝鮮芸術を担うべき比翼堂で徒党を組んだ罪!全ての罪を認めます!ですから、どうかサイムダンと家族をお守りください」

「キョム…」中宗の低い声が響く。

中宗「余はサイムダンを手に掛けるつもりはない」
キョム「!」
中宗「だが、生涯を苦しみの中で生かしてやる。自分の代わりにお前が死を選んだという自責の念の中で、永遠に。そして、望みどおりお前もじき殺してやる」

#うん、ミン教授と中宗は全く同じ性格だね

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中宗が外に出てきたのを見て、サイムダンは無我夢中で彼にすがった。「殿下!」

サイムダン「宜城君をお助けください。宜城君は何も悪くないのです」
中宗「…。」
サイムダン「私のせいなのです。私を捕らえてくださいませ!宜城君は悪くないのです、殿下…!」

中宗は無表情で彼女を見下ろす。「実に泣ける光景だ」

中宗「お前はキョムのために、キョムはお前のために自分を殺してくれと」
サイムダン「殿下!どうかお助けください!私を捕らえてください、殿下!」
中宗「謀反罪人イ・ギョム、5月15日午の刻付けで耽羅へ流刑を命ずる」

※耽羅=現在の済州島

サイムダン「!」
中宗「そこで賜薬を受けることになろう」
サイムダン「いけません、殿下!!!」

中宗は冷たく背を向けた。

「殿下!殿下!」サイムダンの悲しみに呼応したかのように、激しい雷雨が降り始める。
雨の音に乗り、彼女の悲痛な声はより強く、キョムの耳に届いた。

サイムダン「これは…これは本当にあなたの選択なのですか!」

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ずぶ濡れのまま、放心状態のサイムダンがやって来たのは、楊柳紙所だ。
「お嬢さん!」戻って復旧作業をしていた地所の人々が、驚いて駆け寄った。

サイムダン「あなたたち、どうして…?故郷に向かったのではなかったの?」
男性「だって…お嬢さんがここにいらっしゃるのに、私らにどこへ行けと?」
男性「私らはここが故郷ですよ」
女性「そうですよ。私たち、お嬢さんを置いてどこへも行けません」
男性「お嬢さん、元気を出してくださいまし」

「お嬢さん」皆が口々に声をかける。
その声に、サイムダンの目にわずかに力が戻った。「ありがとう。本当にありがとう」

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楊柳紙所の自室。
机に向かうと、サイムダンは日記をしたためはじめた。

『流れる月日は罪もない人の死を催促するというのに、狭い部屋に座ったまま、出来ることは何もない。この壮絶な悲しみは天に届くだろうか…。これまでの記憶を辿り、記しておこうと思う』

~~~~現代編~~~~

寿進坊日記に挟まっていたジョン・ダンの詩。
同じ大きさに韓紙を切り、ジユンは筆ペンで同じように書いてみた。

ジユン「?」

ジユンは2枚を並べて、ハッと息を呑んだ。「信じられない…」
筆跡が同じ…?
そこへヘジョンとサンヒョンが倉庫へ入ってくる。

ヘジョン「ジユン、今日は見込みがないわ」
ジユン「…。」
ヘジョン「あんた、どうしたの?魂が抜けちゃったみたいに」
ジユン「…。」
サンヒョン「先輩、ミン教授は僕らの予想通り動いてくれるでしょうか。時間もだいぶ経ったけど」
ヘジョン「そうよね」

まるで彼らの話が耳に入っていないかのように、ジユンは立ち上がり、美人画へ近づいた。

サンヒョン「あ、そうだ。この絵はこのままで大丈夫なのかな」
ヘジョン「この絵が何なのか、誰も知らないわ。ひたすら金剛山図だけに血眼になってるんだから」

「あ、雨だ」サンヒョンが小窓を見上げて言う。

じっと見つめているジユンの前で、美人図が揺らぎ、悲痛な叫び声が聞こえた。
絵の女性が消えかかってはまた蘇る。

ジユン「!!!…ヘジョン、サンヒョン、絵を見て。絵が消えかかってるわ」

「何のこと?」「何の異常もありませんけど?」二人が不思議そうに顔を見合わせる。

ジユン「寿進坊日記!寿進坊日記の最後の部分…」

ジユンは夢中で資料を開いた。「最後の部分、解読できてる?」

サンヒョン「は、はい」
ジユン「(解読資料をなぞる)凄まじい悲しみは天にまで達し、深い恨に心はたぎり…」

「!」ジユンはもう一度美人画へと向かう。「サイムダンの心が…絵に現れたんだわ」

ヘジョン「ジユン、大丈夫?」
サンヒョン「どうしたんです?先輩」

「駄目…駄目よ」サイムダンの悲しみが乗り移ったかのように、ジユンが呟いた。

~~~~過去編~~~~

日記を書き記しながら、サイムダンの目からとめどなく涙がこぼれる。
落ちた涙が悲しみの跡となって滲みを作った。
書き終えた日記を胸に抱き、彼女の悲しみはどうしようもなく膨れ上がっていた。

~~~~現代編・過去編~~~~

クラブの前に車が停まった。
屈強な男たちがゾロゾロと下りてきて、クラブへ乗り込む。
彼らは乱暴にクラブ客を押しのけ、あっという間に奥の倉庫へなだれ込んだ。「ソ・ジユンはどこだ!」

サンヒョン「あんたたち何だ!」
男「ここに貴重なものがたくさんあるって聞いてな」
ヘジョン「ミン・ジョンハクが寄越したの?!」
男「それはよくわからねぇ。(手下に)探せ」

男たちが一斉に倉庫内をひっくり返す。
それでもなお美人画に取り憑かれたようになっていたジユンは、近くで男が絵筒に手を掛けたのを見て、ハッと我に返った。

ジユン「駄目!!!」

「駄目ーーー!!!」悲壮な叫び声を上げて絵筒を掴み、ジユンは倉庫を飛び出した。

#えええ、まさかそんなところに置いたままにしてないよね?Σ(゚Д゚)

クラブの中を逃げ惑い、ジユンは非常階段を駆け上がる。
とうとう屋上へと追い詰められ、男たちと揉み合うことになってしまった。
「駄目!!!」ジユンの叫び声が、悲しみの頂点に達したサイムダンの叫びと重なる。
激しい雷雨がその声を増幅させた。

男が無理やり絵筒をひったくったその瞬間…!
ジユンの体はその反動で簡素な柵を越え、真っ逆さまに…
サイムダンもまた、寿進坊日記を胸に抱いたまま、その場に力尽きた。

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ここはどこだろう…。

ジユンは不思議な空間をさまよっていた。「私…死んだのかしら」
「変だわ…」周囲を見渡すうち、向こうにぼんやりと女性の姿が浮かび上がり、同時に目があった。「?」
誰…?韓服を着ている、その女性は… 「!!!」

ジユン「…サイムダン?」

韓服の女性… サイムダンは不安げに首を傾げた。「私を…ご存知なのですか」
どう答えればいいのか…ジユンは迷い、少し考えた末に、頷く。「少し。いいえ、もしかしたらとてもよく」

サイムダン「ここはどこなのでしょう。私、夢を見ているのでしょうか」
ジユン「そうかもしれないし、そうではないかも」
サイムダン「あなたはどなたなのですか。どうしてこんなに…私とそっくりなのか」

ジユンは力強く頷いた。「あなたの書いた寿進坊日記が私をここへ引き寄せたようです」
「日記?」そう言って、サイムダンは胸に抱えたままの日記を見た。

ジユン「流れる月日は罪もない人の死を催促するというのに、狭い部屋に座ったまま、出来ることは何もない。この壮絶な悲しみは天に届くだろうか…」
サイムダン「どうしてそれを?!」

ジユンがポケットから紙切れを出した。
と同時に、別の紙が下にこぼれ落ちる。

ジユンはゆっくりとサイムダンに近づき、紙を広げて差し出した。
彼女がジョン・ダンの詩を新しく書き記したものだ。

サイムダン「(詩を読み)私たちの魂は一つ。だから、私が去ったとしても別れではありません…。これは何でしょうか」
ジユン「私たちは出会う運命だったようです。その詩があなたの日記の中に挟まっていました。私が一番好きな詩です」
サイムダン「…。」

俄に理解し難く、サイムダンはただ戸惑ってジユンを見つめた。
と、足元に落ちている何かに気づき、サイムダンはそれを拾い上げた。「!」

RADEがジユンに送った『韓服を着た男』のカードだ。

サイムダン「はっ!!!宜城君!!!宜城君がどうして…」
ジユン「宜城君ですって…?」
サイムダン「…。」
ジユン「!!!」

ルーベンスの『韓服を着た男』
この人物はイタリアを訪れた。
フランシスコ・ザビエル…漢字名は方濟各
絵の中に見える朝鮮の服を着た男は…?

「宜城君?!」ジユンは驚きの声を上げた。

ジユン(心の声)「ザビエルに出会い、イタリアへ渡ったその人こそ、宜城君だった…」

「そうだわ!」彼女は顔を輝かせた。

サイムダン「宜城君をご存知なのですか」

ジユンは頷いた。「会ったことはありませんが、よく知っています」

ジユン「イタリアであなたの日記を見つけました」
サイムダン「イタリア…?そこはどこですか?」
ジユン「西の果てにある遥か遠いところです。そこであなたの肖像画も見つけました」
サイムダン「肖像画?」
ジユン「私の推測が正しければ、宜城君があなたを描いた肖像画のようです」

「いいえ」ジユンは大きく頷いた。「間違いありません」

サイムダン「…!」

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ここでエンディングです。
面白かった~!
こんなふうに夢中で見たのは1話以来かもしれません。
あちこちで愛する人を思う心があふれているし、時空を越えた摩訶不思議も全然OK♪

不安げなサイムダンと、確信に満ちた頼もしいジユン。
表情の対比がとても印象的でした。

 - サイムダン(師任堂)色の日記