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師任堂(サイムダン)、色の日記26話あらすじ&日本語訳~前編

   

イ・ヨンエ、ソン・スンホン主演SBSドラマ『師任堂(サイムダン)、色の日記』26話をセリフの翻訳を交えながら詳しくご紹介していきます。

注:韓国で放送されているものは、日本版(完全版)と編集が違います。私の翻訳は韓国版です。

~~~~現代編~~~~

「金剛山図についてはハン・サンヒョンさんからメールを貰う前から調査に入っていました」ジユンと面会したRADEのメンバーはそう明かした。

男性「ソ・ジユンさんの動画を見てすぐに」
ジユン「メールを送りはしましたけど、正直途方に暮れているんです。どこからどう進めればいいのか」
男性「ベストなのは本物と偽物を一緒に公開することですが、まぁどちらか確保できればそれでも。どちらにしても真実は明らかに出来ますから」
ジユン「だけど、本物はミン・ジョンハク教授が燃やしてしまったんです」
男性「ミン・ジョンハク教授が本当に燃やしたとお思いですか?」
ジユン「…?」
男性「ミン・ジョンハクという権力志向で欲深い人が、しかも美術専門家でありながら、本物をそんな簡単に燃やすと?」
ジユン「複製を作ってそれを燃やしたということですか?」
男性「それはミン教授にしかわかりませんが、僕は複製に1票」
ジユン「!」
男性「僕の予想通り、本物が燃えずに存在するなら、何としても在処を突き止めなければなりません。正確な在処を。そうなれば我々もミン教授を攻撃できます。僕からマメにちょっかい出しておいたんですよ。メールとか手紙とか。間違いなく不安な状態でしょうから、もう少し刺激すれば極端な行動に出るかもしれません。そのスキを狙うんです」

「それにしても」ジユンが不思議そうに彼を見つめた。「私に姿を明かして全てオープンになさるのはなぜです?」
「それは僕の勝手です」彼は軽い口調で答え、ニッコリと笑った。

#彼は現代編の方がいいですね~♪ 美味しい役どころというか。世子はそこそこ出番もあるのに中途半端で気の毒。

ジユン「もう一つお訊きしたいことがあるんです。平昌で息子が絵を描くのを手伝ってくださったり、私にカードを送ったのは、今おられるRADEさんですか?」
男性「さぁ」
ジユン「息子の絵がRADEさんのブログにアップロードされていたんです」

「あぁ!」そう言って、男性は得意の笑みを浮かべる。「さぁ」

ジユン「あなたですね?」
男性「いいえ」
ジユン「それなら、誰なのかご存知ないですか?」
男性「またソ・ジユンさんのそばに現れるかもしれませんよ」

+-+-+-+

「本当に大丈夫なのかしら、総長?」館長が皮肉まじりに言う。

館長「国宝に指定されれば、永遠に本物の金剛山図として後世に残ることになるわ。そして私たちは途方もなく大きな嘘を未来への遺産として残すことになる」

「またどうしたんだ」ソンジングループ会長が横槍を入れる。

会長「この件に口を出すな!」

「飲みに行くぞ」会長がミン教授の肩を叩き、立ち上がる。
ミン教授も立ち上がった。「館長」

ミン教授「本物かどうかは我々が判断することではないと思います」

#よく言うわ~~~っ 偽物を本物と鑑定したのはあんたでしょーが

ミン教授「見る人が究極の美を感じれば、それが本物ではありませんか」
館長「…。」

+-+-+-+

「ええ、ボス」ジユンが帰った後、RADEの男性は誰かに電話を掛けた。「言われたとおりやりましたよ」

男性(電話)「そんなぁ、お会いになればいいじゃないですか。僕ばかり顔を晒させてないで。めちゃくちゃ美人でしたよ。あはは、わかりましたよ。このまま様子を見つつ必要な情報を渡します」

+-+-+-+

夜の研究室で、誰かが暗室のパスワードを押した。
扉が開くと、ほの暗い部屋の奥に浮かび上がる金剛山図の前に、人影が近づく。

ミン教授の助手だ。

助手「…。」

「証言してくれ」と懇願するサンヒョンの真剣な顔が思い浮かぶ。
こんなことじゃ不条理な世界はいつまでも変わらない、一緒に正そうじゃないかと、彼は訴えたのだ。
「私を信じてついてくればいい」ミン教授の言葉に従って歩いてきた道に、彼はもう耐えられなくなっていた。

助手「いつまで…どこまでついて行けばいいんですか!」

+-+-+-+

RADEのメンバーと話したことを、ジユンはクラブの倉庫でヘジョンたちに話した。

ヘジョン「本物の金剛山図が生きてるって?それって本当かな」
ジユン「もし本物をミン教授が持っているとしたら、会長や館長はそれを知っているかしら…?」

そこへ誰かが訪ねてくる。
ミン教授の助手だ。

ヘジョン「ナム助教授じゃない!どうしたんです?」

#君はナム君というのか!ナム君にムン君、やっと二人ともわかったよ^^;

思い詰めた顔で入ってくると、ナム助教授は肩に下げていた絵筒を差し出す。

ジユン「…?」

中を開けてみると、出てきたのは燃えたと思っていた本物の金剛山図だった。

ヘジョン「これは、ま、まさか!」
ナム助教「その通りです。本物の金剛山図。教授の部屋から持ち出しました」
皆「!」
ナム助教「ミン教授は燃やしてなどいなかったんです」
サンヒョン「わぁ、やっぱりそういうことだったのか。蛇みたいなヤツ…」
ジユン「だけど、これをどうして私たちに?」
ナム助教「一度くらい…いや、一度だけでも潔くありたかったんです。今までクズ同然で生きてきましたから」
ジユン「…。」

「これまで申し訳ありませんでした」そう言って彼は頭を下げた。

+-+-+-+

「本当ですか!」本物の金剛山図が戻ってきたと聞き、さすがのRADEも電話で驚きの声を上げた。「本物がそこにあるってことですか」

ジユン(電話)「えぇ。私たちのそばに」
RADEの男性「わぁ、そんなことって…!全く予想もできなかった」
ジユン「…。」
男性「ここからの作戦が肝心です。金剛山図を死守することも大事ですが、ミン教授側の人間に仕掛ける罠も大事です」
ジユン「それなら、こうしてはどうでしょう?」

+-+-+-+

移動中のミン教授の携帯が鳴った。
ジユンからのメールだ。

ジユン(メール)「金剛山図の持ち主は描いた画家一人です。守る人が存在し、交代するだけ。金剛山図、今どこにあるでしょうね」

「!」ミン教授は大学へ車を戻させる。
研究室へ駆け込んだミン教授が見たのは、からっぽになったガラスケースだった。

ミン教授「!!!」

呼ばれてやって来たのは、もうひとりの助手、ムン助教授だ。

ミン教授「ナム助教授は?」
ムン助教「まだ来ていませんが…。あ!昨夜から連絡がつかないんです」
ミン教授「今すぐナム助教授を探せ。前にある防犯カメラを全部確認して、どんなやつが行き来したか調べろ」

+-+-+-+

ミン教授が金剛山図の紛失を知ったことで、ジユン側の作戦は続く。

ジユン(電話)「金剛山図がなくなった以上、ミン教授は正気じゃないでしょう」
RADEの男性(電話)「そうでしょうね」
ジユン「この間おっしゃいましたよね。ミン教授にずっとメッセージを送っていらっしゃったって。もう少し刺激すれば突発的な行動を起こすかもしれないと。そこでなんですが…」

「いい方法ですね」ジユンの提案を聞き、RADEが賛同した。

男性「切羽詰まって動こうとすれば、間違いなく無茶をするはず。スキも出来ますし」

+-+-+-+

ジユンの電話が鳴り続ける。
ミン教授からだ。
何十回も着信通知が上がるのを、ジユンは静かに見守った。

その後ろでサンヒョンが壁に防犯カメラを取り付ける。

+-+-+-+

ミン教授が苛立ちをつのらせているところへ、メールが入った。『RADEです』

RADE(メール)「本物の金剛山図に関する情報提供を受けました。あなたの釈明が必要です。私の要求に応じなければ、全ての資料をブログに掲載します」

「…。」ミン教授はどこかへ電話を掛けた。
「今すぐ動いてもらわなければ」そう告げたミン教授の顔は… 焦りという峠を越えてしまったようだ。

+-+-+-+

「はぁ」本物の金剛山図に処置をしながら、ヘジョンが溜息をついた。「復元作業してて手が震えたことなんかないのに、何でこうも震えるのかしら」

サンヒョン「大げさなこと言ってないで、ちゃんとやってくださいよ。先輩」
ヘジョン「えぇ。あ、そうだわ!ねぇ、ジユン、これ見てよ。忘れるところだった」

彼女は一枚の紙を差し出した。「これ、覚えてるでしょ。ジョン・ダンの詩」

ヘジョン「これ、どうして寿進坊日記に挟まってたのかしら」

紙に書かれていたのは、16世紀のイギリスの詩人ジョン・ダンの詩、『告別』。
ジユンが大好きな詩だった。
紙質から寿進坊日記と同じ年代に書かれたものだと思われるが、寿進坊日記と違って、この詩はハングルで書かれている。

サンヒョン「寿進坊日記を最後まで復元しても、このメモについての言及は出てこなかった」

サンヒョンはもう一つ防犯カメラの設置に取り掛かる。
ジユンは詩にじっと見入った。

『私たちの魂は一つ
だから、私が去ったとしても別れではありません
薄く延ばされた金箔のように
ただ遠くはなれているだけ』

ジユンはふと目の前に掲げられた『美人図』を見上げた。

ジユン「…。」

~~~~過去編~~~~

サイムダンは金剛山図の旅から久しぶりの自宅へ戻ってきた。

キョムもまた、比翼堂へ足を踏み入れる。
華やかな芸術家たちであれほど賑わっていた比翼堂は、人の気配もなく、すっかり荒れていた。
帰りを喜んでくれる家族も、彼にはいない。

キョム「…。」

いつも創作をして過ごした風通しのいい縁側で、キョムは筆を取った。

『人生は一度咲く花
天地は大きな木
しばらく花開いて ふたたび散ったところで
無念なことも恐れることもない』

そう記して筆を置くと、キョムは小さく頷いた。

キョム(心の声)「あなたが生きることを選択したように、死を受け入れるのも私の選択。外からやって来るのが生、元の場所へ還るのが死。だから、落葉を嘆くことはありません。これがあなたを守るための私の選択なのです」

そして、前の庭を懸命に掘り、細長い木箱をそこへ埋め込んだ。

キョム(心の声)「サイムダン… もう私は死んでも悔いはない。あなたと過ごした金剛山図の三日間は、永遠に私の胸に残っているのだから」

そこへ、向こうから誰かが歩いてきて、キョムの姿に気づいた。

キョム「…。」

大伯母だ。
彼女に気づき、立ち上がったキョムの目から、大粒の涙がこぼれ落ちた。

+-+-+-+

大伯母の前で、キョムは深々と拝礼をした。
「…キョム」じっと黙っていた大伯母から、思いが溢れ出す。
「キョム!」彼女は彼の前に座り込み、その腕を掴んだ。「私が罰を受けよう」

大伯母「冷たい牢獄で暮らせと言われればそうする。軒轅庄の財産を没収され島流しになってもいい。賜薬であれ喜んで受けよう。お前さえ助かるなら… お前さえ助かるのなら私は何だってやる」
キョム「伯母様の言いつけを守っていれば、こんなことにはなりませんでした。勉強もせずに西へふらり東へふらり。伯母様に心配をお掛けしました」
大伯母「…。」
キョム「思いもかけない子を育てるのに、随分苦労なさったでしょう」

大伯母は涙を流し、首を横に振る。

キョム「伯母様の顔のシミ、皺の一つ一つ、全て私のせいではありませんか。それなのに、私がして差し上げられることは、申し訳ないと詫びることだけなのです」
大伯母「いいのだ。生きていればいい。生きていればいいのだ!母より先に逝く子があるか。そんなことはあり得ない、私より先に逝っては駄目だ!」

「駄目だ、キョム!」大伯母はキョムを抱きしめた。

キョム「…申し訳ありません」

+-+-+-+

「サイムダンが帰ってきたとな?」中宗に消息が伝わった。

内禁衛将「金剛山へ行って来たようです」
中宗「宜城君は?」
内禁衛将「四方八方探しておりますが」
中宗「わざと捕まえないのではあるまいな」
内禁衛将「殿下、まさかそのような…」
中宗「シン・サイムダンを在宅軟禁にせよ。余が命じるまで、一歩も外へ出してはならぬ」
内禁衛将「仰せつかりました」
中宗「宜城君… お前に余の足を舐めて懇願させてやる」
内禁衛将「…。」

+-+-+-+

すぐさまサイムダンの家に官軍がなだれ込んだ。

武官「シン・サイムダンは聞かれよ。押収した帳簿から不正と長利の疑いが見つかったため、捜査が終わるまで在宅軟禁を命ず」
サイムダン「!」
長女メチャン「長利って何ですか?お母様」
次男ヒョンリョン「お母様が賄賂を受け取ったりなさるはずがありません」

「待てよ待てよ!」ウォンスが騒ぐ。「長利の罪だとすると…そうだとすると、今後ヒョンリョンは科挙を受けられないということではないか!」

サイムダン「あり得ません。楊柳紙所はどこよりも透明な経営をしていました」

彼女の抗議も聞かず、官軍は家に縄を張り、包囲した。

ウォンス「御命だなんて!婦人、一体どうなってるんだ!」
クォン氏「何てこったい!」

#うるさいわ!

+-+-+-+

王がサイムダンを軟禁に処したことが、世子に伝えられた。

世子「宜城叔父上は?」
お付きの武官「まだ知らせはありません」
世子「…。」

+-+-+-+

夜。
サイムダンは縁側で一人、月を見上げていた。
そこへ、部屋から出てきたのは長男ソンだ。「お母様」

ソン「風邪を引きます。入ってお休みください」
サイムダン「どうして出てきたの?」

「眠れないのです」母の隣に腰を下ろし、ソンはポツリと呟く。
「どうしてこんなことに…」彼は外を包囲している官軍を見やった。

サイムダン「あなたたちには本当に申し訳ないわ。何もかもお母さんのせいよ」
ソン「どうしてお母様が謝るのですか。お母様は何も悪くありません。謝らなければならないのはお父様なのに…」
サイムダン「ソン」
ソン「…。」

ソンが悲しげに溜息をつくと、サイムダンは穏やかに微笑み、彼の肩を撫でた。「ソンは逞しく育ってくれたわね」

サイムダン「心配しないで、戻って寝なさい」
ソン「はい、お母様も早くお休みになってください」

ソンが部屋へ戻ると、ふいに外で声がする。「誰だ!」
官軍たちが一斉に頭を下げ、誰かが庭へ入ってきた。
世子だ!

+-+-+-+

世子の話を聞き、サイムダンは茶器を持つ手をぶるぶると震わせた。「信じられません」

サイムダン「宜城君が殿下に刀を…?!どうしてそんなことが!どうすればよろしいのですか?私のために宜城君が謀反の罪人になってしまったのに、ここでじっとしていろというのですか!」
世子「今は時期が良くありません。殿下はあなたを囮に宜城叔父上を捕えようとしているようです。私がどうにかして方法を考えますから、もし叔父上が訪ねていらしたら、しばらく身を潜めているようにお伝えください」

+-+-+-+

サイムダンは一晩中眠ることも出来ず、むせび泣いた。

キョムがどんな思いでサイムダンを追って金剛山へやって来たのか…。
あのとき、「心配しないで」と優しく微笑んでみせたその胸の内は、どれほどに傷ついていただろうか…。
自分はそんなことも知らずに自分の人生を選び、彼を残して去ってしまったのだ。

サイムダン「私のせいで… 私のせいで宜城君は…!駄目よ…!」

+-+-+-+

キョムの従弟フが大慌てで駆けつけると、キョムは比翼堂の庭の小道で酒を煽っていた。

従弟フ「どうしてここにいらっしゃるのですか!どこかに隠れていらっしゃらないと。シン氏婦人も在宅軟禁になって…こんなの話になりませんよ!」

「フよ…」キョムがポツリとつぶやく。「私たちが知り合って何年になる?」

従弟「…え?」
キョム「これまで私と一緒にいたことであれこれ侮辱されて、お前もたいそう苦労しただろう」
従弟「…。」
キョム「覚えているか?妓房の塀を越えようとしたのが見つかって、袋叩きにあったこと」
従弟「…覚えていますとも」
キョム「ははは…。実に無鉄砲だったが、今でも後悔はない。男として豪快な生き様じゃないか」

目に涙をいっぱいに溜め、フは頷いた。

従弟「従兄と妓房の塀を越えた、無鉄砲なあの頃が、私は幸せでした。王族とはいえ富も才能もない厄介者の私が、従兄のおかげで男として、人として生きられたのです」
キョム「フよ…、お前は厄介者でも無才能者でもない。心の暖かさじゃ朝鮮一だ。そんなこと言うなよ」

キョムに肩を叩かれ、フは涙で鼻をすする。
キョムは盃を彼に持たせ、酒をついでやった。「最後に頼みがある」

キョム「義禁府へ行くつもりだ」
従弟「!」
キョム「シン氏婦人… サイムダンにしっかり目をかけてやってくれ」
従弟「何をおっしゃるのですか!自らの足で牢獄に入るなんて!早くどこかへ身を隠さないと!!!」

フの叫びにも、キョムはどこまでも静かだ。
盃に酒をつがせ、振り切るかのようにそれを流し込んだ。

#ずっとキョムを慕ってついてくるイ・フ。キョムのことが大大大スキなのがいつも伝わってきて、このときも役者さんが本気で泣いちゃってるみたいに顔が赤くなってて…。大好きなキャラの一人です。

+-+-+-+

翌朝。

キョムは心に決めたとおり、砂埃に煙る義禁府の門の前に立った。

+-+-+-+

ここで一旦区切ります。
キョムに大伯母にフに…
言葉は少なくても、そこには愛が溢れています・゚・(つД`)・゚・

 - サイムダン(師任堂)色の日記