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師任堂(サイムダン)、色の日記16話あらすじ&日本語訳~前編

   

イ・ヨンエ、ソン・スンホン主演SBSドラマ『師任堂(サイムダン)、色の日記』16話をセリフの翻訳を交えながら詳しくご紹介していきますね。

注:韓国で放送されているものは、日本版と編集が違います。私の翻訳は韓国版です。

~~~~現代編~~~~

フロアの注目を集める”クムジャさん”を尻目に、ミン教授は助手に命じた。
3人のうち、姿の見えないヘジョンを探すこと。
そして、静かな部屋を確保することだ。

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ジユンはVIPルームに場所を移し、ミン教授に実に手慣れた様子で飲み物を出した。「どうぞ」

ミン教授「何やってるんだ?」
ジユン「教授の小間使いをして10年、あらゆることやって来ましたから。全部そのとき覚えたんです。お酒の席に呼びつけられて、可愛い子ちゃん役をしながら。一杯ぐいっとどうぞ」
ミン教授「なぜここに来た?」
ジユン「友だちと後輩と一杯やりにクラブへ来ちゃいけませんか。一杯どうぞと言ってるんです」

堂々としたジユンに、ミン教授が苛立ちを募らせた。「何ふざけてるんだ」
ジユンの携帯から通知音が鳴った。「?」
画面にメッセージが表示されている。『緊急事態。倉庫の外にムン助教授がいるわ』

ミン教授「何だ?」

悟られないよう表情を抑え、ジユンはグラスを掲げた。「乾杯」

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同じメッセージが、DJブースにいるサンヒョンにも届く。「!」
彼はとっさに例のお騒がせギャルを呼び寄せた。「おい、アンナ、ちょっと来て」

アンナ「何?」
サンヒョン「あのさ、倉庫へ行って…」

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「何してんの?」ギターケースをぶら下げて倉庫前に現れたアンナは、まだそこに居座っているミン教授の助手、ムン助教授に声を掛けた。
ドアに貼られた『出入り禁止』の札を見せて彼を追い払うと、ドアをノックする。「おばさん!サンヒョンさんに言われて来ました」

応急処置を終えた絵を丸めてギターケースに収めると、ヘジョンは修道女に扮し、見事脱出に成功した!

#ウーピー・ゴールドバーグ?!超バッチリじゃないか~^^

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ヘジョンからジユンにメールが届いた。

ヘジョン(メール)「ミッション成功!旦那に来てもらって、絵と一緒に無事脱出したわ。明日銀行で会いましょ」

やった!テーブルの下に隠して確認し、さっと携帯を隠す。

ミン教授「お前と遊んでいるほど暇じゃない。優しく言ってるうちに白状しろ」
ジユン「白状しろって?何をです?」
ミン教授「俺がそんな鈍感な人間に見えるか?」
ジユン「…。」

そこへサンヒョンが陽気に入ってきて、空いた席に腰を下ろした。「ここにいらしたんですねぇ」

サンヒョン「(ミン教授に)お久しぶりですね。どうです?金剛山図の国宝推進は順調ですか?記事はよく見てますよ」
ミン教授「ハン・サンヒョン、お前、国宝推進に反対するだけじゃ飽き足らず、RADEまで引き込んだのか?」

「RADE?」ジユンとサンヒョンが顔を見合わせた。

ミン教授「ヤケクソにも程がある。そんなことをして韓国大にまた足を踏み入れられると思ってるのか?俺がいる限りお前らが教授になることは絶対にないからな」
サンヒョン「もう!僕ら教授になんてなれませんよ。久しぶりにお会いしたんだし、一杯やりましょうよ」

サンヒョンがボトルを手に取った。

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「さぁ」グラスの酒を一口流し込み、ミン教授が仕切り直す。「もう一度整理してみよう」

ミン教授「お前ら、麦芽を買ったんだって?」
二人「…。」
ミン教授「クラブへ遊びに来るのに、裏打ちを剥がす麦芽をなぜ買うんだ?」
ジユン「ウォッカに麦芽(엿)を入れたら最悪(엿같다)の味になるって聞いて、一度試してみようかと」
サンヒョン「ぷっ!」
ジユン「まさに今、私の人生がそうですから」

※いろいろ調べたのですが、間違ってたらごめんなさい。엿같다(飴のようだ)が転じて、何かを悪く言うときの代名詞のように使われるようです。由来は諸説あり。

ミン教授「画材筒を持って来たそうだな。どこにある?そこに何が入ってるんだ?」
二人「…。」
ミン教授「画材筒には絵が入っているに違いないし、麦芽が要るってことは古画だ」
サンヒョン「教授、まるでFBIだ!」
ジユン「さすがは教授ですね」
ミン教授「こいつら…!太っちょはどこだ?おい!!!」

ジユンとサンヒョンがビクリとした瞬間、調子に乗って酒を飲みすぎた助手が乱入してきた。
酔ってミン教授に絡み、散々こき使われている日頃の不満をぶつける。
もう落ち着いて話す雰囲気でないと察し、ジユンたちは静かに席を立った。

ジユン「花金の夜は、実に美しいですね、教授」

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服を着替えてクラブの外へ出てくると、ジユンはホッと息をついた。

サンヒョン「ヘジョン先輩、無事帰ったでしょうね。あぁ、やっとスッキリした」
ジユン「まだスタート地点よ。今日はご苦労様」
サンヒョン「先輩、タクシーで帰りましょう。僕がつかまえますから」
ジユン「駅は目の前よ」
サンヒョン「じゃ、一緒に」

そのとき、店からアンナが出てきて、サンヒョンをつかまえた。「何してるの~?みんな待ってるわ」

サンヒョン「…。」
ジユン「戻りなよ。みんな待ってるんでしょ」
サンヒョン「じゃあ、明日銀行で」
ジユン「うん」

※さっきから”銀行”と言ってますが、銀行でどうこうしようというくだりは出てきていないと思います。(韓国版)

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地下鉄の駅に入ると、ジユンはコインロッカーが目に入り、ふと足を止めた。

ジユン「…。」

しばらく経ってやってきた夫のミンソクがコインロッカーを開けると、そこに入っていたのは、いくらかのお金とメモ書きだ。
ジユンが、財布の中にあったお金を入れて帰ったのだった。

『ごはんは食べてる?
あともう少しだけ堪えて。
何とか道が開けそうだから。
体に気をつけて。死んじゃ駄目よ!
いいわね?
それから、私、離婚はしないわ。
… 愛してる』

「…。」お金とメモを握りしめ、ミンソクは声を押し殺して泣いた。

~~~~過去編~~~~

「殿下」正殿での会議の席で、領議政が口火を切った。

領議政「高麗紙の問題は決して軽視できません。明ではこれに関連した使臣を死刑にしたのですから、我々も造紙署の提調一人処罰しただけで解決するものではないと存じます」
中宗「それで、どうしようと?」
領議政「高麗紙の製造とは別に、この問題についての断固とした意志を見せねばなりません」
右相「何よりも、こうなった原因を調べ、責任者を厳しく処罰なさるべきです」
領議政「全て騒ぎの中心にいるのはミン・チヒョン参議です」

造紙にまつわるミン・チヒョンの関わりについては、キョムの調べでも明らかになっていた。
この20年、造紙署を牛耳っていた張本人がミン・チヒョンであり、主席紙物店の主がフィウム堂であることも。

領議政「あやつを罪に問い、死刑になさるべきでしょう」
中宗「ミン・チヒョンを処刑せよと…」

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会議を終えた三宰は事がどう動くか予想し合った。

左相「殿下は本当に我々の言うとおりミン参議を処刑するでしょうか」
右相「全ての騒動はあやつが発端なのですから、放ってはおきますまい。ははは」
左相「ミン参議が黙っているはずがありません。一人で死ぬものかと逆に脅されたのですよ」
領議政「我々が先に動かなければ。無事釈放されれば、やつの性格上おとなしくしているはずがあるまい。余計に殺気立って、しっかり掴んだ我々の生命線を揺らしてくるに違いないぞ」

「20年前を思い出してみろ」領議政が興奮して声を高くする。

領議政「たかが地方の県令ごときを育ててやったのは誰だ?甘やかしておけば、猟犬が虎になり、主人に噛みつかんばかりではないか。この機会にきれいさっぱり始末したほうがいい」

#三宰がなぜ急にミン・チヒョンを疎ましがって、殺そうとしているのかが釈然としません。今までまったくそんな素振りはなかったと思うけど。

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「何の報告もないとは、宜城君はどこで何をしている?」中宗はさっぱり姿の見せないキョムに気を揉んでいた。

内禁衛将「造紙署に関連して、しばらく都城を出ておられるそうです」
中宗「…都承旨を呼ぶのだ」
内禁衛将「…。」
中宗「ミン・チヒョンの処置について決定を下す」

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牢の前に義禁府の武官が現れた。

ミン・チヒョン「ようやく殿下のお達しが出たか。私を釈放しろと」

「何を黙っている?」彼は武官をチラリと見上げた。

武官「(書状を広げ)”罪人ミン・チヒョンは堂上官にまで昇進し、主上の信頼と寵愛を得ていながら、その職位と権力を悪用。紙の流通と売買を独占して市場の秩序を壊し、私的に巨額な賄賂を譲受した。その罪の重さは決して逆賊にも劣らない」
チヒョン「何を言っているのだ!」
武官「…よって罪人ミン・チヒョンを刑法に基づき斬首刑に処し、全官員への戒めとする”」
チヒョン「斬首刑?!そんなはずはない!殿下がそんな命令を下されるものか!」
武官「刑の執行日時は改めて決定が下るであろう」

武官は一方的に決定を伝え、早々とその場を立ち去った。

チヒョン「待ってくれ!何かの間違いだ!そんなはずがない!待て!!!」

一体どうなっているのだ?チヒョンはただただ愕然とするばかりだ。

チヒョン「斬首刑だと?!このミン・チヒョンが斬首刑だと?!そんなはずがあるか…そんなはずがあるか!!!」

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たった一人山を下りてきたフィウム堂は、人気の感じられない空き家にたどり着き、ぐったりと足を止めた。
「?」ふと後ろから近づいてくる足音に気づき、ハッと身を硬直させる。

と…

姿をあらわしたのは、ボロボロに傷ついた執事ではないか。

#はぁあああ?!あんた首斬られとったやん!ホントこういうの困る…。

執事「申し訳ございません。奥様」
フィウム堂「!」

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高麗紙の募集を受け、全国から続々と見本紙が集まっていた、
担当の官員たちが一枚一枚手で触れ、質を検査する。
その中には、ソ・セヤンの姿もあった。

官員「この中にまともな高麗紙はないようです」

中宗が様子を見にやってくる。「夜遅くまでご苦労だな」

中宗「どうだ?この中に明の求める水準の高麗紙はあるのか?」
セヤン「申し訳ありません。まだ…」
中宗「まだだと…?一体どういうことだ?約束の期日まで7日しかないのだぞ」
セヤン「…。」
中宗「宜城君は一体どこにいるのだ?」
セヤン「遠方へ出て高麗紙を探しているようです」
中宗「宜城君に伝えよ。期日までに高麗紙を明の使臣の元へ持って来られなければ、責任者である宜城君はもちろんのこと、そなたソ・セヤン、そして少しでも関連した者は全て裁きを受けることになろうぞ」

「…。」中宗が場を後にすると、さすがのソ・セヤンも心配そうに息をついた。「そろそろ宜城君が帰って来ないと…」

官員「まことでございますね」
セヤン「さぁ、再開しましょう」

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江陵を出たキョムとサイムダンは、漢陽への帰路を進んでいた。
馬にサイムダンを乗せ、キョムが手綱を引いて、雪道をひたすら歩き続ける。

「これではいけないわ」サイムダンが口を開いた。「あの…」

キョム「?」
サイムダン「一緒に乗って行ってはいかがでしょう」

「…。」キョムは戸惑ったように俯くばかりだ。

サイムダン「高麗紙提出の締切日は目前です。長く工房を空けてしまい、一刻を争うのです。家族も待っていますし…」
キョム「…構いませんか」

彼女が頷くのを見て、キョムは後ろにまたがり、手綱を取った。「しっかり握って」

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働き始めたイ・ウォンスは、それはもう危なっかしいことこの上ない。

「ニイハオ」廊下でグズグズしているウォンスに、ふいに誰かが声を掛けた。

ウォンス「?」

明の通訳だ。

ウォンス「あら… 外国の人だ」
通訳「(明の言葉で)漢学の先生に会いに来たのです
ウォンス(心の声)「何て言ってるんだ?」
通訳「(モンゴル語で)モンゴル語学科の所属ですか?
ウォンス「えっと…」
通訳「漢学の先生にこれを渡しに来ました
ウォンス「… 男か女かどっちだ?」
通訳「明の言葉がおわかりでないのですか?
ウォンス「んー、”少しまけてください”」
通訳「あぁ、わかるんじゃないですか。(本を指し)これ、全部まけてさしあげたんですから
ウォンス「???」
通訳「忙しいので、代わりにお渡しください
ウォンス「(わかりもせずに)あぁそうですか」

手に持った包みをウォンスに押し付けると、通訳は後ろの貼り紙を指した。「(朝鮮語で)朝鮮語禁止。ご存じないんですか?」

ウォンス「あっ!」

貼り紙に、明とモンゴルの言葉で『訓育館では朝鮮語を禁ず 罰金半両』とある。

通訳「お願いしますね

通訳が行ってしまうと、ウォンスは渡された包みに顔を輝かせた。「何だろう?」

ウォンス「司譯院の職を神が与えてくれたと思ったら、こんなものまで…」

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ウォンスは意気揚々と家に帰ってきた。
手には… 通訳から預かった包み!!!「何だと思う?本だぞ」
ヒョンリョンが大喜びで包みを解いた。

メチャン「ひょっとしてお酒を召し上がったんですか?」
ウォンス「なぜわかった?たった一杯だぞ」
メチャン「どこにそんなお金が?まさか”ツケ”じゃないでしょうね!」
ウォンス「!」
メチャン「初給も貰っていないのに、無駄遣いなさっちゃ駄目です!」
ウォンス「メチャン、お父さんの目は変だぞ。メチャンの顔がお母さんに見える」
メチャン「…私、そんなに怖いかしら」

「それにしても」ウォンスが立ち上がり、乱雑な家を見回した。「服は散らかしっぱなしでちっとも片付けないし。ヒャンはどこ行った?」

子どもたち「…。」
ウォンス「決まってるさ。紙を造りにまた工房に行ってるんだろ」
長女メチャン「お母様は一体いつ帰っていらっしゃるんですか?」
次男ヒョンリョン「何日も掛かりすぎじゃないですか?」
長男ソン「何だか変じゃありませんか?お母様、ごはんをどっさり作り置きして、たまっていた洗濯物も全部済ませてから出掛けられたじゃないですか。まるで二度と戻っていらっしゃらないみたいに…」
次男「!」
ウォンス「二度と?!

「二度と?」末っ子のウが泣き出した。「お母さまに会いたいよぉ~!」

ウォンス「(末っ子を宥め)心配するな。もうじきお戻りになるからな。(長男に)何が変なんだよ!」
長女「一体何があったのかしら…」
ウォンス「何もないって!」
次男「本当にお母様は…」
ウォンス「何がだ!」
長女「どう考えてもお父様のせいだと思います」
ウォンス「夫人…!」

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中宗は卓上の絵を見やった。「絵が2枚か…」

中宗「明の勅使が余に贈ったのが絵2枚…」
内禁衛将&尚膳「…。」

「ははは」中宗は虚しい笑い声を立てる。

中宗「1枚は余に、もう1枚は燕山兄上に?ははは…燕上が死んで久しいことを知っていながら、猫が鼠で遊ぶかの如く余を愚弄しているのだ。明は!!!」
内禁衛将&尚膳「…。」
中宗「吏曹参議ミン・チヒョンの死刑執行を明日に早めるよ。あやつがいなければ、このような侮辱を受けずにすんだはずだ!」
内禁衛将「殿下、御心を強くお持ちくださいませ」
中宗「…輿を用意せよ。宣陵へ向かう」

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朝鮮王朝第9代王成宗と、王妃である貞顕王后の眠る宣陵に、中宗の行列がやって来た。
と、そこへ向こうに見える先客が頭を下げる。

ナム貴人だ。

ナム貴人「殿下、お変わりありませんか」
中宗「宮廷を出られてから久しく音沙汰がなく、今年はいらっしゃらないかと思っておりました」
ナム貴人「何をおっしゃいますか。たとえこの身は宮中を離れていようと、心は1日たりとも先代殿下と大妃様を忘れたことなどございません」

中宗は思わずナム貴人の手を取り、頷いた。

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宣陵で出会ったナム貴人を、中宗は宮中へ招いた。
久しぶりに穏やかな笑い声が部屋に響く。

ナム貴人「明がまた無理な要求をしてきたとか」
中宗「1日でも早く明の使臣を送り返さねば気も休まらないのですが、東坡館(=明からの使臣の宿泊場)でとぐろを巻いているかと思うと、息の詰まる思いです。これまで朝鮮の官僚から賄賂を受け取っていた使臣は斬首刑になったと聞きます。それゆえ我々の側でもそれに相応する処置として、容疑が明らかになった吏曹参議ミン・チヒョンを斬首刑に処せと命を下しました」
ナム貴人「罪を犯したなら当然罰を受けるべきでしょう。ですが主上、ひょっとしてご記憶でしょうか。主上が即位なさるとき、私が申し上げたことを」
中宗「もちろんです。王位とは綱渡りのごとくこの世で最も危うい座だとおっしゃいました」
ナム貴人「それにもう一つ。臣下の力が片側に傾けば…」
中宗「王位も傾くと」
ナム貴人「君主が権力を築くのは、城壁を築くのと同じです」
中宗「?」
ナム貴人「大きな石だけで頑丈な城壁にはなりません。大きな石と小さな石が適材適所に合わさってこそ、頑丈な城壁を築くことが出来るのです」
中宗「…。」
ナム貴人「朝廷に忠臣だけ集めたところで、君主の座が確固たるものになるわけではないということです。忠臣と奸臣(=不忠な臣下)、清白吏と貪官汚吏を適度に競争させてこそ王座が強固になるのです。忠臣であれ奸臣であれ、なぜ早々に駒を捨てようとなさるのですか」
中宗「…。」

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まさにミン・チヒョンの斬首刑が執行されようとしていた。

「待たれよ!」突然、内禁衛将の声が響く。

チヒョン「…!」

跪いたまま、ゆっくりと視線を上げたチヒョンの顔に、じわりと笑みが滲んだ。

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こうしてミン・チヒョンはさくっと捕まり、さくっと死刑が決まり、さくっと処刑場に連れて来られ、さくっと放免され、さくっと輿に乗って家に帰ったのだった。

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キョムとサイムダンは楊平 両水里に到着した。
漢陽への帰路を半分以上進んだことになる。

「少しだけ休んでいこう」彼らは村の馬屋で馬を休ませ、食事を取ることにした。

「…。」食事を前にしても、サイムダンは匙も持たずにそわそわと落ち着かない様子だ。

キョム「なぜ食べないのです?」
サイムダン「あの… 馬も餌を食べ終わったようだし、少し休んだから、もう出発した方が…。一刻を争うのです」

「…。」キョムは彼女の手を取り、匙を握らせた。「さぁ」

キョム「食べて力をつけてこそ、早く帰って高麗紙を造り、流民たちを助けられるんじゃないですか」

サイムダンが粥をすくい、口に運ぶのを、キョムは見守った。

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ここで区切ります。

 - サイムダン(師任堂)色の日記