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師任堂(サイムダン)、色の日記14話あらすじ&日本語訳~後編

   

イ・ヨンエ、ヤン・セジョン出演『師任堂(サイムダン)、色の日記』14話、後半を見ていきましょう~♪

注:韓国で放送されているものは、日本版と編集が違います。私の翻訳は韓国版です。

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今日も賭博にうつつを抜かしていたマンドクは、ミン・チヒョン宅の執事に捕まり、フィウム堂の前へ引きずり出された。

台の上で手を押さえられ、マンドクは恐怖に震える。「言葉でお願いしますよ!」

フィウム堂「言葉で言えと?紙工房のことを一つも漏らさず報告しろという指示は守っているのかしら」
マンドク「それは…報告しに行こうと思っていたところだったのに(手を見て)こいつが」
フィウム堂「思い通りにならない手なんて意味がないわね」

フィウム堂の合図で部下が木槌を振り下ろす。
ギリギリのところで、マンドクは手が木っ端微塵に砕けるのを回避した。

マンドク「すみませんでした!奥様!お助けくださいまし!」
フィウム堂「サイムダンはどこに?」
マンドク「何か… 何かまだあると言ってました」
フィウム堂「?…何があるのか言いなさい」
マンドク「まだ一つ足りないって」

※正確には”一点足りない”と言っているようです。この”点”は賭博で出る目の点数。マンドクらしい表現です。

フィウム堂「これじゃ駄目ね。(部下に)こいつの頭を叩き割ってやりなさい」
マンドク「(頭を押さえられ)や、やめてください!!!寺の話をしてました。平っていう言葉は間違いなく聞こえたんです。平…何だったかな」
フィウム堂「…雲平?」
マンドク「そう!そうです!雲平です!水月なんとかって絵を探しに行くって。パルボンって爺さんはその寺で高麗紙を造ってた人だって」
フィウム堂「何ですって?高麗紙?!」
マンドク「はい、何か秘法を探しに行くって」

「何てこと!」フィウム堂はすぐに私兵たちを引き連れ、自ら馬を飛ばした。
急がねば!

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江陵を目指して漢陽を発ったサイムダンは、雪深い大關嶺を進んでいた。
どこまでも白く広がるその道のりは険しくとも、胸に湧く熱い思いが彼女の心を温め、足取りに力を与えてくれる。

この山を抜ければ、そこはもう江陵だ。

#ふと”マイ メ~~~モリ~~♪”と冬ソナが降って湧きました(笑)
雪景色とか綺麗なBGMとか挿入される回想の演出がね^^

~~~~現代編~~~~

丹念にメイクを施すと、ジユンは決意のこもった目で鏡の中の自分を見つめた。

ジユン(心の声)「あの人たち、最後まで妨害するはず。本物の金剛山図は、絶対に日の目を見ちゃいけない絵だから。だけど、失うものより得るものの方が大きいと確信すれば、きっと手のひらを返すわ」

ジユンが訪れたのは敵の懐、ギャラリー ソンの館長、チュ・ミエの元だった。

#今頃名前教えられても…^^; ずっとソン館長って書いてたのにさ^^;;;;

館長「度胸があるのか、無謀なのか。ソ・ジユンさんには来づらい場所だったと思うけれど?」
ジユン「お忙しい方ですから、回りくどい言い方はしません。ギャラリー ソンに展示されている金剛山図は偽物です」

「…。」一呼吸置き、館長が口を開く。「いいわ。そうだとして、根拠は?」

館長「虎の穴に入るのに手ぶらで来るわけはないし、生きて出る方法くらい用意してきたはずだけれど」
ジユン「生きて出る方法は一つしかないと、よくご存知のはずですが」
館長「…。」

ジユンは持参したタブレットを差し出した。
「?」館長が手にとってみると…

ジユン「本物の金剛山図です」

画像の中央に詩が添えられている。

館長「池谷可度作…」

右端に安堅の落款があった。

ジユン「次の画面では、本物の金剛山図について言及されている未発表古書の該当部分を抜粋してあります」

「未発表の古書ですって?」画面をスライドさせると、古書のスキャン写真が何枚も現れた。

ジユン「これ以上はお話しできません。まだ館長は味方ではありませんから」
館長「!」
ジユン「はっきり申し上げられるのは、本物の金剛山図と証拠となる古書まで、私が確保しているということです」

~~~~3日前 ギャラリー ソン~~~~

ジユンの夫ミンソクはギャラリー ソンに忍び込み、調べておいたパスワードでPCにアクセスした。
ミンソクの会社を潰したソンジングループの裏金が、ギャラリー ソンに流れていると遺書に書かれていたのだ。

ジユンに会いに行った際、彼女にも事情を話してあった。
「ソンジングループがわざと株価を暴落させたせいで、あなたの会社が駄目になったってこと?」
「金剛山図を担保に不法融資を受けたんだ。その資金は現金で使ってる。ギャラリー ソンが裏金のプール先だ」
「ギャラリー ソンにある金剛山図は偽物よ」

※正確には”その資金は実弾で使ってる”と言っています。選挙資金などに使う現金を、”実弾”と言うみたいですね、面白い。
そう言えば館長は次期選挙に…と序盤で言ってましたが、記憶ははるか遠くに~。

遠くでソンジングループ会長の声が聞こえて、ミンソクは大急ぎでPC内のファイルをコピーし、逃げ出した。
慌てて逃げた風圧で、パスワードのメモ用紙がひらりと舞った…。

~~~~

サンヒョンは、ジユンの友人ヘジョンから一揃えの書類を受け取った。
一枚目には”嘆願書”と題目があり、金剛山図の国宝推進についての異議と添えられてあった。
参考になるよう、他の”物議を醸した古美術”の資料つきだ。

ヘジョン「ごめんね。私が表に出られなくって。食べて行かなきゃいけないからさ」

※直訳では”喉が捕盗庁”=食べていくためには悪いこともする、という喩え

サンヒョン「先輩だからこんな資料も確保できるんですよ。ご心配なく」
ヘジョン「異議を申し立てたって、卵で岩を叩くようなもんよ」

「先輩」サンヒョンがドンとテーブルを叩く。「ダビデとゴリアテの戦いをご存じないんですか?」

ヘジョン「?」
サンヒョン「見ててください。本物の金剛山図がダビデの手に握られた石になってくれますから」

※聖書の中のお話です。若いダビデとの戦いにゴリアテが油断しているところへ、ダビデは石を投げて出鼻をくじき、倒れたゴリアテの剣を奪って首をはねました。弱者でも強者に勝つことはできる、という教えですね。

ヘジョン「(ニヤリ)」
サンヒョン「金剛山図が偽物だってことが明らかになれば、当然ギャラリー ソンに捜査が入るし、そうすればソンジングループの不正行為までドミノみたいについて来るのは時間の問題ですよ」

感心したように頷き、ヘジョンはふふふと笑ってサンヒョンの頬をパシパシと叩いた。「この可愛いヒヨコちゃんったら!」

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ミン教授の元へ国際郵便が届いた。
中には数枚の文書に、”RADE”と名刺が添えてある。

※RADE=古美術の贋作を調査する団体

文書には金剛山図の写真と共に、長々と英文が連なっていた。

「妙な噂があるんですが」古美術関係者から投げかけられた話が蘇る。

古美術関係者「メトロポリタン美術館の贋作を暴いた…」
古美術関係者「RADEが金剛山図を標的にしたんですよ」
古美術関係者「もしあそこが動けば、かなり騒がしくなるはずですが」
古美術関係者「国宝推進委員として名前の上がっている我々にも火の粉が降りかかります」

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ミン教授が館長に呼び出されたのはそんな時だった。
「ちょうどお話することがあったのです」入ってくるなり話し始めるミン教授に、館長は淡々と言った。「嘆願書の件、いくら必要です?」

ミン教授「え?」
館長「いくらあれば解決できるのかと訊いているんです」
ミン教授「嘆願書といいますと?」

館長は手に持ったファイルを思い切りテーブルに叩きつけた。

ミン教授「!」
館長「定年も迎えずに去るおつもり?この業界から」
ミン教授「…申し訳ありません。出来る限り早く解決します」
館長「これが駄目になれば、全ての責任を取るのはミン教授だと、どうぞお忘れなく」
ミン教授「わかりました」
館長「近頃は能力のある若者が大勢いるわ。そうでしょう?」
ミン教授「館長に害が及ばぬよう、上手く処理いたします」

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ミン教授が押しかけたのは、ジユンの自宅だ。
ジユンはまだ帰宅しておらず、玄関のドアを開けたのは義母だった。「どちら様です?」

義母「あっ!」
ミン教授「会ったことがありますよね、ソ・ジユン先生の指導教授、ミン・ジョンハクです」
義母「ここへ何のご用で?」

義母に招き入れられると、ミン教授はチラリと家を見渡した。「こじんまりした家ですね」

義母「あ、えぇ。事情でしばらくの間暮らす家でして…お恥ずかしいです」

ミン教授がキョロキョロとし、ある扉を指差す。「ソ・ジユン先生の部屋はこちらですかな?」
そうだと言われると、ミン教授は断りもなくその扉を開けた。

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アパートへと続く階段をジユンが上がってくると、そこにミン教授の助手が二人並んで立っているのに出くわした。

ジユン「今度は何よ?」
助手1「(ジユンの家を指差し)教授がいらっしゃってます…」
ジユン「!」

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ジユンが急いで帰って来ると、義母が困った顔で部屋を指差した。
ジユンの部屋の奥に座り込み、本をめくっているミン教授の姿が見える。

ジユン「何の用です?こんなところまで」
ミン教授「座れよ」

ジユンはそっとクローゼットに視線を移した。
扉が軽く開いている。「!」
あの中に大事なものが入っているのだ。
ジユンはさっとクローゼットの前に移動し、後ろ手で扉を押さえた。

ミン教授「?」
ジユン「用件をおっしゃってください」
ミン教授「見上げて話せって?」
ジユン「早く用件を話してお帰りください。断りもなく家まで訪ねて来られるのは非常に不愉快です」
ミン教授「国宝推進に反対する嘆願書が出ているな」
ジユン「…。」
ミン教授「わざわざ言うまでもなく、背後にソ・ジユンがいるのは分かる人には分かることだ」
ジユン「好きなようにお考えください」
ミン教授「こういう家はいくらするんだろうな。保証金2000万ウォンに、月50万ウォン?子どもはまだ私立に通っていて、授業料だけで1年に2000万ウォン。その上、修学旅行に課外活動、あれこれ合わせれば3,4000万ウォンにはなりそうだ。いつまで持ち堪えられるだろうな。半年?」
ジユン「…。」
ミン教授「経済事件で旦那は行方をくらましているのに、債権者がいつ押しかけてくるかもわからない。保証金2000万を使い果たすのも一瞬だろう」
ジユン「何を恐れているんです?」
ミン教授「?」
ジユン「不安だから保証金2000万、月50万で暮らす弟子の家まで押しかけるんでしょう?」

「ははは」ミン教授が笑い声を立てる。「お喋りなのは相変わらずだな」

ジユン「やましいところがないなら受けて立てばいいじゃないですか!嘆願書だろうと何だろうと構わないでしょう?金剛山図さえ本物なら」

「!」ミン教授がドンとテーブルを叩き、恐ろしい形相で立ち上がった。「ソ・ジユンさん」

ミン教授「勘違いしているようだが、戦いというのは力が均衡していてこそ可能なんだ」
ジユン「…。」
ミン教授「お前のようなクズどもは踏みつけてしまえばおしまいだ」

「何言ってるのよ!」我慢できなくなった義母が割り込んだ。「ジユン、この人何言ってるの?!」

ジユン「お義母さん、落ち着いて」
義母「あんた何なの?教授だからって何様のつもりよ!この子が何をしたって言うのよ!部屋まで押しかけてそんな酷いこと言うなんて!」

「出ていって!」義母が半狂乱でミン教授を玄関へ追いやる。

ミン教授「今がどん底だと思っているだろ」
ジユン「…。」
ミン教授「そのうちわかるさ。決してここがどん底じゃないってな」

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ジユンのアパートを出て階段を下りてきたミン教授は、そこでサンヒョンに出くわした。

サンヒョン「とうとういらしたんですね」
ミン教授「(ジユンのアパートを振り返り)何だ、助手たちの言ったとおり所帯でも持ったか」
サンヒョン「獲罪於天 無所祷也!」
ミン教授「?」
サンヒョン「”天から罰を受けたら、どこに祈っても無駄だ” 僕はこの町で訓長(=漢文の先生)をしているんですがね、僕の書堂(=塾)に来て勉強なさってみてはいかがです?」
ミン教授「ハン・サンヒョン、我慢にも限界があるぞ」
サンヒョン「最初はミスだったんでしょう。ミスだったと信じたいです。安堅の金剛山図という偉大な発見に、一瞬目が眩んだのかもしれません」

「…。」ミン教授は口を固く真一文字に結んだまま、その場を立ち去った。

サンヒョン「遅くはありません!ミスを恥じないでください。もっと罪が重くなる前に、良心に従うんです!道理に逆らっちゃいけません!教授たちに恥をかかせないでください!」

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車まで戻ってきたミン教授は、気になってふと立ち止まった。
ジユンが何か隠している様子ではなかったか…?

ミン教授「(助手に)お前たちはここで見張れ。ソ・ジユンが家を空けたら、寝室を調べるんだ」
助手たち「え?」
ミン教授「間違いなくあそこに何かある」
助手1「それでも家を調べるなんて…」
ミン教授「手段を選ばずに、ソ・ジユンが家を空けたら寝室を調べるなり、後をつけるなり、何か見つけ出せ!」
助手たち「…はい」
ミン教授「お前ら、手ぶらで俺に会いに来るなよ!」

ミン教授の車が走り去るのを眺めながら、助手たちは二人並んで溜息をついた。「はぁ、あのサイコめ」

助手1「家の中を探せって?」
助手2「なんてことさせるんだよ、全く」

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クローゼットに隠してあった美人図を取り出し、ジユンは裏を覗いた。
さっき慌ててクローゼットの扉を閉めたとき、その衝撃で絵が落ちて折れ曲がったのだ。

「あ!」ちょうど中ほどに傷が出来ている。「破れちゃってるわ」
慎重に裏返して床に置き、破れたような傷を注意深く調べた。「あれ?裏打ちされてる?」
その部分だけ再び貼り直したように見える。
ピンセットを取ると、ジユンはそっとその端ををめくってみた。

ジユン「?!」

何かある?
ジユンは急いで電話を取り出した。「ヘジョン!」

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助手たちが張り込みをしている前を、ジユンが急いだ様子で駆けていくのが見えた。
肩に画材を入れる筒をぶら下げている。

助手2「ソ・ジユン先輩が出てきたぞ」
助手1「何だか急ぎの用事があるように見えないか?後をつけよう」
助手2「先輩!教授は家の中を探せって」
助手1「まだ家に誰かいるじゃないか!」

ジユンの後をついていくと、彼女はある建物の中へ入っていく。
店の前にいるガードマンとはすっかり顔見知りのようだ。

助手1「ホントに浮気してるんじゃないのか?」
助手2「先輩、ここクラブじゃ?」
助手1「そうみたいだな。画材筒をぶら下げて、なんでクラブに?」

ふと見ると、クラブの入り口の向こうに見覚えのある車が停まっている。「あれってコ・ヘジョン先輩の車じゃないか?」

助手1「そうみたいだな。中に何かあるみたいだけど…」

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クラブ奥の物置部屋で、ジユンとヘジョン、サンヒョンはテーブルの上の絵を見下ろしていた。
美人図だ。
「少なくとも数百年は経ってるみたいですね」初めて絵を目にするサンヒョンが興奮した声を上げた。

サンヒョン「どこで見つけたんです?誰が描いたんですか?」
ジユン「イタリアの古城の壁に隠し扉があって、その中で寿進坊日記と一緒に見つけたの」
サンヒョン「ひょっとしてこの女性は…サ、サイムダン?!」
ジユン「…。」

ヘジョンがニンマリと笑みを浮かべる。

サンヒョン「何です?!僕だけ除け者にして、二人だけの秘密にしてたのか。わぁ、ひどすぎるよ!」

「さぁ、ひっくり返すわよ」ジユンの指示で、皆が端を持ち、そっと裏返す。

ジユン「ふとした拍子に剥がれたんだけど、間違いなく中に何かあるわ」

ピンセットで引っ張った裂け目を、皆が覗き込む。

ヘジョン「最初から表具がぶ厚いと思ってたのよね」

「これ、ちょっと気候の影響を受けてるわ」そう言って、ヘジョンは持ち込んだ特殊な顕微鏡をかざす。
赤い光線が絵を透かし、中に潜んでいるものがモニターに映し出された。

それは…?!

サンヒョン「おっ!」
ジユン「まぁ!」
ヘジョン「何?何かあるわ。輪郭からすると、墨画のようにも見えるけど」
サンヒョン「早く剥がしてみましょうよ」
ヘジョン「麦芽を手に入れて来て」
ジユン「麦芽?」

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助手たちはクラブ前の屋台で腹ごしらえの真っ最中だ。
そこへジユンとサンヒョンが連れ立って店から出て来た。

ジユンとサンヒョン「あ!」
助手たち「あ!」
サンヒョン「あの子分たち、なんでここに?」

ジユンはサンヒョンを引っ張り、スーパーに入った。

サンヒョン「このまま家に戻ります?あいつらをはぐらかさないと」
ジユン「ヘジョン一人で見張らせておくわけにもいかないでしょ」
サンヒョン「それもそうですね」

二人は話しながら適当に棚の商品を掴み、カゴに入れる。

ジユン「他の場所に移ったところでまたついて来るだろうし。早く戻って美人図の裏打ちを剥がさなきゃ」

「麦芽を探すのよ」二人は棚の間を忙しく歩き回った。

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「モーテルにでも行くんじゃないか?」スーパーの二人の様子を外から覗き、助手の一人が言う。
棚から麦芽の粉を掴むのが目に入った。「?」

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スーパーから出て来た二人は、早足でクラブへ戻った。
サンヒョンが入り口のガードマンに飲み物を渡す。「兄貴、お疲れ!(助手たちを指差し)あっちの変な奴ら、中に入れちゃダメだぞ。OK?」

助手1「あの二人、本当に付き合ってるのかな」
助手2「どう見ても付き合ってるのは確かだ」

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運転中にかかってきた電話を、ミン教授は苛立った様子で取った。「たびたび電話してくるな!」

助手(電話)「報告することがあって。弘大付近のクラブなんですけど、ソ・ジユン先輩とコ・ヘジョン先輩、サンヒョンが集まってるんです」
ミン教授(電話)「何だと?」
助手「それに、さっきソ・ジユン先輩が家を出るとき、画材筒を持っていて。すごく急いで出掛けたんです」
ミン教授「画材筒?他には?」
助手「あぁ、たったいまスーパーでお菓子や飲み物をいくつか、それに麦芽を買って出てきました」
ミン教授「そんなこと報告しないで、何か起きてからにしろ!」

電話を切ろうとして、ミン教授はハタと手を止めた。「待てよ」

ミン教授(電話)「麦芽だって?」
助手(電話)「はい、そうです。麦芽」
ミン教授「この間抜けども!麦芽は接着した紙を剥がすのに使うじゃないか!助教授のくせにそんなことも気づかないとは!しっかり監視してろ。今すぐ行くから」

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買ってきた麦芽を溶き、ヘジョンが刷毛で絵に塗り始めた。

ヘジョン「サンヒョン、ビニールを持ってきて」

「水分の蒸発を防ぐためですね」サンヒョンがそばにあった大きなビニールを手に取る。
「加湿器を持ってきたわ」ジユンが加湿器を抱えて入ってきた。

加湿器を強に設定し、ヘジョンが作業を続ける。
塗布し終えると、上からビニールを被せ、彼らはじっと待った。

サンヒョン「一体いつまで待たなきゃならないんです?」
ヘジョン「もう!じっとしてなさいってば。イライラするわ」

麦芽水が十分浸透すると、ヘジョンはピンセットで慎重に裏打ちをめくり始めた。
一番表面の布地を剥がすと、中に隠されていた紙が露わになる。
そして、その紙の下に薄いへらを差し込み、少しずつ分離させた。

さぁ、いよいよ…
皆が固唾を呑んで見守る中、ヘジョンがそっと中紙を表に返した。

これは!!!

ジユン「!!!」
ヘジョン「!!!」
サンヒョン「こ、これって!そうですよね?!」
ジユン「安堅の金剛山図だわ」

3人は言葉も出ず、顔を見合わせた。

 

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ここでエンディングです。

はぁ…
最後、一人モニターの前できゃっきゃと拍手しました(笑)

韓国版は再編集でこの現代部分が少し後回しにされたんじゃないかと思いますが、過去編でキョムとサイムダンの関係に変化がみえたこのタイミングに持ってきたのは、結果的に成功だったんじゃないでしょうか。
ラストに本物の金剛山図が現れた瞬間の興奮度が違ったと思います^^

 - サイムダン(師任堂)色の日記