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テバク最終話(24話)あらすじ&日本語訳vol.3

   

チャン・グンソク、ヨ・ジング出演SBSドラマ「テバク(대박)」最終回、エンディングまでです。

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大妃殿から戻った英祖は、承旨と史官を全員呼び寄せた。

英祖「逆賊イ・インジャの乱に関して、これまで記録した史書を全て持ってくるのだ」

皆、驚いて顔を見合わせる。「ですが、殿下!」

史官「史書は後世のためのもので王自ら見ることは出来ません」
英祖「王の上に決まりなどあるか」
皆「…。」
英祖「余の死後、実録や承政院の日誌…いかなる箇所にも、逆賊に関する記録を残してはならぬ」
皆「…。」
英祖「何をしている。今すぐ持ってくるのだ!」

彼らが仕方なく持って来た記録が、卓の上に積み上げられた。
英祖は自ら1枚ずつ頁をめくり、破っては火に投じる。

英祖(心の声)「お前の毛一本でさえも許せはしない。我が国朝鮮から跡形もなく消えるのだ、イ・インジャ…」

※英祖が後世に残すための記録を燃やしてしまった事件は実在します。実際には1735年(即位して11年後)、夜中に大臣たちと過去を振り返っていたとき、景宗毒殺説や老論と少論の対立、若いころに”妻を冷遇し、酒と女にうつつを抜かしている”と根拠の無い噂をされたこと等にとても怒りをあらわしたと。こんなことは後世に残せないから、燃やしてしまえとなったようです。参考:나무위키 英祖

#「これまた唐突だから史実だろう」と、ググった私は最終回終盤にしてかなりの進歩(笑)

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町の中を歩いていたテギルは、どこかの両班一家が連行されていく光景を目にした。

テギル「…?」

「世子邸下が亡くなったのだ」家に帰ると、チェゴンが重苦しい表情でポツリと言った。

テギル「幼い世子邸下がどうして?!」
チェゴン「毒殺だ」
テギル「!」
チェゴン「イ・インジャと少論、それに大妃殿まで結託していたようだ」
テギル「イ・インジャ!それじゃ、さっき連行されていた家族たちは皆…」
チェゴン「少論の大臣たちと関係する一族を残らず検挙なさった。家門滅亡はもちろん、子孫の種まで根絶やしにするおつもりだろう」

「!」テギルは思わず立ち上がろうとした。「やはり殿下に…」

チェゴン「口を挟むんじゃない」
テギル「?」
チェゴン「子を失った悲しみ、お前にわかるか?」
テギル「…。」
チェゴン「今は殿下を説得することも、慰めることもできない」
テギル「だけど!」
チェゴン「お前はすでに殿下のおそばを去ったのだ」
テギル「…。」
チェゴン「黙っていろ。もう朝廷のことに関わっては駄目だ」

テギルはやりきれずに小さく溜息をついた。

チェゴン「去る時が来た」

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テギルがマングムたちの集落へやってきた。

「テギル!」皆がいつものように明るくテギルを迎える。
ソリムやトッケビたちも先に来ていたのだ。
彼らの笑顔を見ると、テギルの顔にも自然に笑みが溢れた。

トッケビ「銃弾を浴びても長生き出来るってな、はははは」

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英祖は一人、ちっとも食べる気のしない食事を口に運んだ。
「…。」寂しく死ねというムミョンの言葉、私の苦しみがわかったかという大妃の憎悪に満ちた目が、頭から離れない。
英祖はほとんど手をつけぬまま、匙をそっと置いた。

英祖(心の声)「玉座へ座す王に、悲しんでいる暇などない。悲しんでいては…いけないのだ」

サウンとサモがやってきた。

サモ「殿下、お呼びでしょうか」
英祖「民心はどうであった?」
サウン「世子邸下の逝去に悲しんでいる民が時折見受けられますが、おおむね平穏にございます」

「ですが…」サウンが顔を上げる。

英祖「…?」

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民が口々に噂するのを、サウンとサモは町で耳にした。

民1「国中にペク・テギルを知らない人がいるか?!腹が空きゃ米を配り、金がなきゃ貸してくれる。王様より百倍マシだぞ」
民2「そのペク・テギルって人、王の血筋らしい」
民1「確かに!俺もそんな噂を聞いたな」

~~~~

英祖「ペク・テギル…」

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朝廷の会議でも、民心を懸念する声が上がった。

大臣「殿下、恐れ多いことでございますが、国中の民がペク・テギルなる者を王と仰いでいるようです。見過ごせることではございません」
大臣「その通りです。ペク・テギルを捕らえ、厳罰をお与えくださいませ」
大臣「そのような逆賊たちは逆心を露わにする前に芽を刈り取るべきでございます!」

「本心か」英祖が短く口を開く。

大臣たち「…。」
英祖「逆心を露わにする前に芽を刈り取れと…。ならばそうせねば。今すぐペク・テギルなる者を捕らえ、斬首に処せ!」

極端な命令に、大臣たちは困惑して顔を見合わせた。

英祖「どうした?そなたたちの望んだことではないのか」
大臣たち「…。」

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大臣たちが退室した後も、英祖は一人その場に残り、物思いに耽っていた。

テギルと初めて出会ったのは、賑わう町の通りだ。
街角で賭けをし、同じ女に一目惚れをし…、そして、六鬼神の賭場には揃って乗り込んだ。
テギルの家で、共に酒を酌み交わしたこともある。
何度となくぶつかり合ったものの、今思えばどれもこれも眩しい瞬間であった。

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英祖はサウンとサモを連れ、テギルの暮らす集落を訪ねた。
そこに暮らす人々は誰もが自由で、自分たちが耕す小さな畑を持ち、せっせと汗を流している。

英祖「…。」

一人の青年が、立ち止まっている英祖を前に首を傾げた。「どちら様で?道を塞がないでくださいよ」

素直に道を空けた英祖たちの横を、青年が通り過ぎていく。
そこへ、テギルが現れ、静かに頭を下げた。

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仕事に精を出す人々を、二人は並んで眺めた。

英祖「ここでの暮らしはどうだ?」
テギル「食べていくのに忙しくて、一日があっという間に過ぎていきます」
英祖「ならば、よからぬ気を起こす暇もなさそうだ」

「…。」テギルがチラリと英祖を見た。

英祖「…そうだ。今日はお前を殺しに来た」
テギル「…。」
英祖「実の王がいるにも関わらず、民の王を気取る者がいると聞き、こうして足を運んだのだ」

「お斬りください」テギルは短く言った。

英祖「…。」
テギル「民心は私にどうこうできるものではありません。町で火のついた民心が、宮中に入って御心をかき乱す…。それが反逆だというのなら、私に言えることはありません」

英祖はゆっくりとテギルを振り返った。「お前の気持ちを…言ってみよ」

テギル「…。」
英祖「胸の奥深くで… 自分が王だと叫んだのでは?」
テギル「わかりません。血を分けた兄弟でなかったなら、少なくとも殿下が私の実弟でなかったら… どうしていたでしょうね」

英祖の目が厳しくなった。「その言葉が何を意味するかわかっているのか」

テギル「皆、私に王になるべきだと言います。王になってくれと、切に叫ぶのです。でも、私が殿下を退け玉座に就いたとしたら、果たして彼らは喜ぶでしょうか」
英祖「…。」
テギル「民も道理はわかっています。彼らと同じ平凡な民だから讃えられるのであって、本当に私がこの国を覆すことを望んでいるわけではないのです」
英祖「…。」
テギル「なぜ自信がおありでないのですか?」

「…。」何も言えず、英祖はただ黙ってテギルを見つめた。

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英祖を見送りに、テギルは集落の入り口まで出て来た。
「先に戻っているように」英祖の指示に、サウンとサモは彼を残して立ち去った。

「これからどうするつもりだ?」英祖が表情を不意に和らげる。

テギル「?」
英祖「王ではなく、兄弟として訊いているのだ」

英祖の言葉に、テギルも安堵したように微笑んだ。

テギル「私もこの地に大勢いる民の一人です。働くときは働き、遊ぶときは遊び、それにたまには賭け事も。そうやって生きていくんでしょう」

英祖がふっと笑う。「そうだな。そなたにはそういう一面もあった」

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英祖「天真爛漫で、この世に何の憂いもない…そんな頃もあったな」
テギル「…。」
英祖「ふいに… あの頃が恋しくなるのだ」
テギル「私もそうです」
英祖「また来るだろうか…。互いに笑い合いながら賭博を打つ… そんな日が」

二人はこれまで駆け抜けた長い道のりを静かに思った。

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「去るのか」チェゴンを前に、英祖が言った。

英祖「また戻って来られるか?」
チェゴン「すでに老いた身でございます。これ以上、殿下のお力になれそうにありません」

小さく溜息をついた英祖の目は、それでも穏やかだ。「この玉座が…また寂しくなる」
チェゴンは丁重に頭を下げ、英祖の前を去った。

英祖「…。」

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テギルたちの集落は今日も実に賑やかだ。
野菜の下ごしらえをしながら、ソリムがきょろきょろと周りを見回した。「テギルはどうして一日中姿が見えないんです?」

マングム「そうだな。テギルの奴、今日は見かけないな」
トッケビ「あいつ、またどこ行ったんだ?」

トッケビがハッと凍りつく。「またあの病気が出たんじゃないか?!」

マングム「またぁ、明日結婚する奴がまさか」
トッケビ「あいつ!そんなことだろうと思ったぞ!我慢できずに家出しやがったんだ!」
マングム「違うって!」
ソリム「そんな、私どうなるんです?!明日婚礼なのに新郎がいないなんて」
マングム「心配するな。(ソリムが下ごしらえしているネギを指し)ネギの根っこを取り終わるまでに、俺が探してきてやるから」

ついでに自分の持っていた西瓜もドンと渡す。「半分に切っておいてくれよ」
「はぁ、困った奴だ」マングムは歩き出した。

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ホンメの賭場は開店前から行列ができていた。
「ちゃんと並んでくださいよ!」開店と共に、ホンメ自らお客を一人ひとり迎える。
にこやかに客を歓迎しつつも、負けのかさんでいる客はしっかり説教して帰らせる。
その姿は実に頼もしかった。

「お忙しそうですね」そこへやってきたのは、ヨナだ。

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「賭場なんかに行くわけないだろ」トッケビは懸命にソリムをなだめた。

ソリム「…。」
トッケビ「頭がおかしいんでもなきゃ、もうじき結婚する奴が何のために賭場なんかへ行くんだ?」

とそのとき、トッケビが向こうを見て叫び声をあげる。「こりゃ珍しい!」

やってきたのはヨナとホンメの仲間たちだ。
マングムの姿もあり、彼らが引いてきた荷車にはどっさり荷が積まれていた。

ヨナ「お二人が結婚なさるんだから、当然来なくては」
ホンメ「こんな日には当然あたしがいなきゃね」
トッケビ「ホンメ、こんなめでたい日にやって来て、またどんな事件を起こすつもりだ?」
ホンメ「事件だなんて。(荷車を指し)見てくださいよ、全部あたしが持って来たんですからね」
トッケビ「遠くへ発つのに、こんな重いもの持っていけないぞ」
ヨナ「?!」
ホンメ「発つって?本当に?」
マングム「永久にここで暮らすわけにもいかないし、そろそろ引き払わないとな」
ホンメ「どこ行くんです?」
ヨナ「行き先は決まっているの?」
ソリム「すごくいいところだって。ね?お祖父さん」
トッケビ「ははは、もちろん」
ヨナ「…。」
トッケビ「テギルが行くんだから、ここよりずっといいところだ」
ホンメ「それじゃ、持って来るだけ無駄だったね。(ニヤリ)持って帰ろうっと」
トッケビ「何言ってるんだ!(荷車に手招き)こっちへ引っ張って。ははは」

皆が笑顔で奥へと足を進めた。

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チェゴンの師匠っぷりも健在だ。

今日も若者相手にに、厳しく弓を教えている。
手本を見せては、衰えることのない自分の実力にうなった。「まだ死んじゃいないな」

若者「…。」
チェゴン「こいつ!父親が手本を見せたら、何か反応すべきじゃないのか!」

若者… チェゴンの息子パンテクは面白くなさそうに的を見た。

チェゴン「何だ、その顔は」
パンテク「父さんの下で生き残った弟子なんているのか?」
チェゴン「俺に殺されるとでも?」
パンテク「俺だから耐えられるんであって、普通なら…」
チェゴン「いるに決まってるだろ!お前と全く同じ、ちっとも言うことを聞かないぼんくらがな!」
パンテク「本当に?生きてるのか?」

「…。」チェゴンは遠くを見やり、感慨深く息をついた。「大虎になった」

パンテク「?」
チェゴン「上じゃ王の命令を受け、下じゃ民を救った」
パンテク「その人、どこで何してるんだよ?」
チェゴン「…。それにしても行儀の悪い奴め、その口の利き方は何だ!」

「父親に向かって!」手にした弓でコツンと息子の頭を小突く。
「やめてくれよ!」睨む息子を前に、チェゴンはふっと笑った。

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見晴らしのいい、山の上の草原をテギルは歩いていた。
先に来て、遥か山のかなたを眺める人物が一人。

彼… 英祖の隣に、テギルはそっと並んだ。

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#うん。どう見ても駆け落ちだね

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…。

…。

…。

って終わり?Σ(°Д°;
【 完? 】Σ(°Д°;

モノローグの一つくらい入るのかと思ったら…
リアルにズッコケました。なーんやそれ

というわけで、私もサクッと結びますね。

最後までお付き合いいただいた皆様、本当にありがとうございました。
このドラマは韓国人にも難しい言葉が多かったそうで、とても厳しい作業でしたが、皆さんからの応援や感想を励みに頑張ることが出来ました。私自身も史実に詳しくないため、調べながらの翻訳も楽しかったです。

ではでは、また~(・∀・)ノ

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