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テバク最終話(24話)あらすじ&日本語訳vol.2

   

チョン・グァンリョル、チャン・グンソク、ヨ・ジング出演SBSドラマ「テバク(대박)」最終回、中盤です。
張り切ってGo~♪

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日が昇ると共に、テギルは再び英祖の元を訪れる。

英祖「逆賊イ・インジャは陵遲處斬に処す」
テギル「…。」
英祖「ペク・テギル、そなたの目で必ずやその死を確かめるのだ」
テギル「はい、殿下」

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木の扉がぎぃと軋む音を立てると、インジャが薄目を開け、顔を上げた。
入ってきたのは、テギルだ。

インジャ「…。」

外は気持ちよく晴れていた。
小屋を出ると、インジャはテギルに先導されて歩き出す。

インジャ「…。」

少し歩いて行くと、脇にある小さな門の向こうに、王の暮らす建物が見える。
すぐそこにありながら、遥か遠いその建物を、インジャは惨めな罪人姿でじっと見つめた。

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#セリフなんか無くても、胸にしっかり伝わってくるね。
儚さというか、虚しさというか…。

テギル「最後の瞬間まで玉座が諦め切れないようだな」
インジャ「言ったとおり、私は後悔などしたことはない。ただ一つ、ペク・テギル、お前を選んだことだけは千年の悔いとなろう」

テギルはふっと小さく笑う。「イ・インジャ、あんたは本当に矛盾の塊だな」

テギル「言葉と行動、言動不一致のお手本だ」
インジャ「ふふふ。矛盾の塊なのは私ではない。この国自体が矛盾の塊なのだ」

「やめろ」テギルは一歩インジャへと迫る。「あんたの最後は…」
「私の最後は…」インジャもまた、テギルに迫った。「お前の手にかかって死ぬことだ」

テギル「…。」

じっとテギルを見つめると、インジャはテギルの腰の剣を一気に引き抜こうとする。
と、テギルがさっとその手を押さえた。

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インジャ「何をしている?私の息の根を止めることがお前の願いではなかったのか」

テギルは迷うことなく、インジャの手から刀を取り上げた。「簡単に死ねるなんて思うな」

テギル「民の前で謝罪するんだ。懺悔の涙を流して」

テギルが目で合図をすると、後ろで控えていた武官がインジャの両脇を抱える。

インジャ「…。」

#寂しそう…^^;

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両手両足を縄で繋がれ、インジャは死刑場に立っていた。
繋がれた縄の先には、4頭の大きな牛が待機している。

テギルとチェゴン、それに、少論の大臣たちも、民の後ろでひっそりと様子を見守った。
太鼓の音がドンと一つ、空に響く。

インジャ「実に無念だ。民を救おうと立ち上がった私が…!富国強兵の国、身分の高低に苦しめられることのない国、民が主となる国を作ろうとした私が…!一体何を理由に死なねばならぬと言うのだ!見ているがいい!このイ・インジャが、いつか…!腐っていくこの国で、お前たちより百万倍、千万倍必要な人間だとわかるであろう!」

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もう一つ、ドンと太鼓が鳴った。
ドン、ドン、ドン…。
太鼓の音に追われるように、牛がゆっくりと外へ向かって歩き出した。
ドン、ドン、ドン…。

空を切り裂くような叫び声と共に、インジャの体が四方に引っ張られる。

インジャ「このイ・インジャ、決して死にはせぬ!!!」

「あぁ!」と上げた叫び声は、ふいに途切れ、そして、静かになった。

テギル「…。」

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英祖の前で、テギルは粛宗から賜った剣をそっと床の上に差し出した。

英祖「どういう意味だ?」
テギル「先代王が私にこの剣をくださったのは、民を救い、友であり弟でおられる殿下を頼むという意図でした。ですが、これからは平凡な民として生きていきたいのです」
英祖「…。」
テギル「民心はまるで葦原のようで、いつどんな風にふたたび揺れるかもわかりません」

「どうか」テギルはまっすぐに英祖を見上げる。「殿下の堅固たる治世で、民の心を揺るがすことのないよう、全てを正してくださいませ」

英祖「そなたの真心こもった進言、覚えておこう」

「光栄にございます」テギルは丁重に頭を下げた。

テギル「どうぞこの世に永く残る聖君とおなりくださいませ」

行ってしまうのか… 本当に…。
黙ってテギルを見つめ、英祖は心の中で呟いた。

テギルが剣を置いたまま、立ち上がる。

英祖「どこへ行こうと、余の目の届くところにいてくれ」

テギルが下がり、部屋を出て行くのを、英祖は身動き一つせず、やり過ごした。

#セリフは普通なんだけど、とてもいいシーンだったわ。二人の距離感がいい。
英祖は徹底して威厳高い王として振る舞い、テギルは民として完璧に礼を尽くして、そこには大きな隔たりがあるんだけど、だからこそ表には現れない絆や信頼を脳内で補わせてくれるよね。二人のエピソード、ホントにもっと入れて欲しかった。

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少論の面々は今夜も月香閣だ。

イソク「しぶといイ・インジャも結局はあのように逝きましたな」
イルス「大きな心配事が減りはしたが、どこか心の隅に引っ掛かって、気分がすっきりせぬ」

#そりゃそうだよ。普通に死刑を見物してたことさえ変。
刺客を送ったのに、インジャは朝まで生きてたんだから。

イソク「私も腹に棘が刺さっているような気分ですよ」

「当然のことでございましょう」ファングが入ってきて、書簡を差し出した。

ファング「もし約束通り動かれなければ、私はこのまま宮廷に駆け込み、あなた方とイ・インジャ様の結託を明らかにします」
イソク「この女!」
ファング「たとえこの場で斬ると言われようとも!すでに知らせを送ってある同志が十数名。選択はあなた方がなさいませ」

大臣たちは一様に渋い顔で口を結ぶ。

ファング「ご選択を。このまま死ぬか、悪あがきでもなさるか」
イルス「イ・インジャ…。結局はあやつが我々の首を討つのか」

ファングがジロリとイルスを見た。

イルス「(イソクに)私は大妃様にお会いするから、大監は監獄舎へ頼む」
イソク「…。」

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「大妃様!」大妃の前でイルスは深々と頭を下げた。「英断を下されるべきです!」

大妃「今更何を恐れることがあろうか」

後ろに控える尚宮を、イルスはチラリと振り返った。

イルス「私共が命懸けでお支えします!」

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牢舎に入ったイソクは、ある男の前で立ち止まった。
顔を上げたのは… ムミョンだ。

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武官姿の男が数名、イルスの前に集まった。

イルス「必ずや…必ずや成功させねばならぬ」

男たちは黙って頷く。

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尚宮が料理の皿を持って来て、英祖の膳に並べた。

英祖「気味尚宮はいつ変わったのだ?」

下がろうとした気味尚宮(=毒味係)がハッとして凍りつく。「!」
そばにいるサンギルが鋭い目で彼女を見た。

英祖「もう一度毒味を」
気味尚宮「!」
英祖「何を躊躇しておる!もう一度毒味をせよと言ったのだ!」

「殿下!」気味尚宮は無我夢中でその場にひれ伏した。「死に値する罪を犯しました!!!」

英祖「!」
気味尚宮「殿下!お助けくださいませ!」
英祖「誰だ。お前に指示したのは」

「…。」気味尚宮はおろおろしていたかと思うと、突然走って逃げ出した。
追いかけようとしたサンギルの向こうで、刀の鋭い音が響き、気味尚宮が悲鳴を上げる。

「!!!」武官が三名、刀を手に乱入してきたのだ。
後ろの英祖を気遣いながら、サンギルはじりじりと下がる。

と、さらにもう一人、武官姿の男が現れた。
ムミョンだ!

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ムミョンを残し、三名の武官が先に襲いかかった。
鮮やかな動きでサンギルが次々と彼らを斬って捨てる。

三人目が斬られた瞬間、ムミョンが一気に斬りかかった。
ムミョンの剣を避けてサンギルがくるりと身を翻し、前に向き直ったその瞬間!
ムミョンが突き出した刀先が、サンギルの腹を貫いた。

サンギル「!!!」

口から血が溢れ、握っていた剣がハラリと落ちる。

英祖「!!!」

刀を一気に引き抜くと、サンギルはその場に崩れ落ちた。

英祖「お前は…」
ムミョン「こうでもして主君の魂を称えることができるなら、心残りなどありません」

ムミョンは刀を後ろへ引き、勢い良く前へ突き出した。「!!!」
と、その刃先が英祖の首寸前ではたと止まったではないか。

ムミョン「!!!」

ムミョンの口から血が溢れる。
彼の後ろで、サモがその背中から剣を引き抜いた。

#遅いよー!!!

ムミョンが倒れると、英祖はまるで凍っていたかのように首をサンギルの方へとゆっくり動かすと、立ち上がった。

英祖「…。」

足元で、サンギルは目を開けたまま、じっと彼の方を見つめていた。
まだ、かすかに息は残っている。

#あぁぁ。・゚・(ノД`)・゚・。

英祖「サンギル…」
サンギル「申し訳… ありません。殿下…」

すっと目が閉じたかと思うと、小さく震えていた口元が…その動きを止めた。

英祖「!!!」

「王よ」不意に虫の息のムミョンが声を発した。

#も~!何でそこでぶち切るわけ?涙が一瞬でひいたわ。悔しい…。

ムミョン「生涯を一人で、寂しく死んでゆくがいい!」

そう言い捨て、ムミョンはこと切れる。

英祖「…世子!」

英祖はハッとして部屋を出た。

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世子(※英祖の長男)はまさに食事の最中だった。
尚宮が一口分ずつ、世子の匙に料理を取り分け、それを美味しそうに口へ運ぶ。

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英祖はサウンとサモを連れ、急いで世子の元へ向かった。
「世子!」部屋へ飛び込んだそのとき、世子を世話していた尚宮が驚いて箸を置く。

そこには、血を吐いて倒れている世子の姿があった。

英祖「!!!」

尚宮は咄嗟に隠し持っていた毒を飲み、その場に倒れた。

英祖はまるで腰が抜けたように、その場に座り込む。
何とか気を取り直し、倒れた息子に呼びかけた。「ヘン…」

そっと手を伸ばし、その小さな手に触れてみる。
「ヘン…!」英祖の目から大粒の涙が流れ落ちた。

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「捕らえよ!」宮廷に集まっていた少論の大臣たちが捕らえられたのは、その直後のことだ。

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翌朝。

少論の大臣たちは厳しい拷問に遭っていた。
そこへ現れた英祖は、怒りに満ちた眼差しで彼らを見下ろす。「お前たちの他に、世子の毒殺に加担したのは誰だ?」

イルス「毒殺ですと!とんでもないことでございます!」
イソク「無念にございます、殿下!」
英祖「手足を一本ずつ斬り捨てねば目が覚めぬか…」
イルス「殿下!私共は今回の事件と何の関係もございません!」

「!」英祖の合図で、蓆にくるまれた遺体が運び込まれた。
昨夜、世子を毒殺し、自害した尚宮だ。

イルス「…。」
イソク「…。」
英祖「この女が誰かわかるか」
イルス「そ、それは…」
英祖「しっかり見よ!」

イルスがさっと目をそらす。

英祖「大妃殿に出入りしていた尚宮に違いないか?」
イルス「…!」
英祖「白状するのだ。そうすればお前たちの命は助けてやろう」

「!」イルスが顔を上げる。「大妃殿で…何度か見たことはございます」

#ことごとく期待を裏切らない人たちだね!

英祖「!!!!! … お前たちの背後に、大妃がおられたか」

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「…。」大臣たちがじっと英祖を見上げる。

英祖「どうした?大妃様ならお前たちの命を助けられるとでも?」

英祖は隣にいた護衛官の手からもぎ取った剣を、一気に抜く。
大臣たちの間をまっすぐ通り抜けると、そこで立ち止まった。

英祖「罪人と関わった者は、知人に親戚、八親等まで全て捕らえよ」

「殿下!!!」大臣たちの叫び声を背に、英祖はその場を立ち去った。

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小さな懐刀を抱き、ファングはその目から一筋の涙を流した。

ファング「…。」

「隈なく探せ!!!」官軍が踏み込んだ時、すでに彼女は一人、そこでこと切れていた。

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大妃殿へ乗り込んだ英祖は、手にした刀一振りで御簾を切り裂いた。
まるで待ち構えていたかのように、大妃は力のこもった目で彼を睨む。

英祖「そこまでしなければならなかったのは、なぜですか」
大妃「言わずともおわかりでしょう」
英祖「!」
大妃「一度たりとも忘れたことはありません。あの日のことを」
英祖「…。」
大妃「これで私の苦しみがわかりましたか!」

「…。」英祖は黙って大妃に刀を向けた。
大きく振り上げ、叫び声を上げると、彼はその刀を床に叩きつける。

大妃「…。」
英祖「大妃様を魚藻堂へ幽閉せよ。魚藻堂から一歩でも外へ出たなら、その瞬間首を討つのだ」

「よいか」後ろでサウンとサモが頭を下げた。「はい、殿下」

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ここで区切ります。

景宗の妃、宣懿王后が英祖暗殺事件に関わったとして魚藻堂に幽閉されたと、確かに伝えられているようです。
英祖の長男の死に関しても、彼女が尚宮(または女官)に命じてやらせたという説もあるようですね。
しかも、イ・インジャと秘密裏に連絡を取り、「変わってしまった王室の血を正せ(※ドラマ内と全く同じ)」と教書を下したと、生け捕りにされたイ・インジャが供述した旨、英祖実録に記録が残っているそうな。
参考:宣懿王后wikipedia

ドラマ内で唐突に出て来たことは、だいたい史実ですね(笑)

それにしても、子どもが苦しむ描写はカットしてくれてホッとしました。

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